JPH0714519A - カラー陰極線管およびその製造方法 - Google Patents
カラー陰極線管およびその製造方法Info
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- JPH0714519A JPH0714519A JP15204993A JP15204993A JPH0714519A JP H0714519 A JPH0714519 A JP H0714519A JP 15204993 A JP15204993 A JP 15204993A JP 15204993 A JP15204993 A JP 15204993A JP H0714519 A JPH0714519 A JP H0714519A
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- Japan
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- electron beam
- shadow mask
- ray tube
- cathode ray
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 シャドウマスクの昇温を軽減して、シャドウ
マスクの熱膨張による変形に起因する画像の色ずれを低
減し高解像度化、大型化、フラット化に適したカラー陰
極線管を提供する。 【構成】 シャドウマスクの電子ビーム入射面に、重金
属酸化物からなる電子ビーム反射被膜を設けるととも
に、前記内部磁気シールドの内面に、マグネシウムを含
む電子ビーム吸収被膜を形成する。また、電子ビーム吸
収被膜は、マグネシウムの粉末、接着剤水ガラス(ナト
リウム系とカリウム系)の混合物からなる塗液を吹き付
け法で、内部磁気シールドの内面上に電子ビームが透過
しない程度の膜厚、すなわち0.5〜3μmに塗布する
ことにより形成される。
マスクの熱膨張による変形に起因する画像の色ずれを低
減し高解像度化、大型化、フラット化に適したカラー陰
極線管を提供する。 【構成】 シャドウマスクの電子ビーム入射面に、重金
属酸化物からなる電子ビーム反射被膜を設けるととも
に、前記内部磁気シールドの内面に、マグネシウムを含
む電子ビーム吸収被膜を形成する。また、電子ビーム吸
収被膜は、マグネシウムの粉末、接着剤水ガラス(ナト
リウム系とカリウム系)の混合物からなる塗液を吹き付
け法で、内部磁気シールドの内面上に電子ビームが透過
しない程度の膜厚、すなわち0.5〜3μmに塗布する
ことにより形成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は内部磁気シールドを有
するシャドウマスク式カラー陰極線管と、その製造方法
に関するものである。
するシャドウマスク式カラー陰極線管と、その製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常のシャドウマスク式カラー陰極線管
の構成を第3図に示す。第3図において、1は内部を高
真空に保つための外囲器、2は外囲器1の一部を構成す
る透光性のガラスパネル、3は蛍光面で赤、緑、青に発
光する蛍光体のストライブあるいはドットがガラスパネ
ル2の内面に順次塗布されており、これらストライブ群
あるいはドット群が各々に電子工学的に正確に対応する
ような位置関係に設けられている。4は3本の電子ビー
ムを出射するための電子銃、5は色選択電極を構成する
シャドウマスクであり、たとえば多数のスリットあるい
はドットを有する薄い低炭素鋼からなる。6は内部磁気
シールドで、地磁気あるいは偏向ヨーク等による不要輻
射の電磁波から電子ビームを遮蔽して電子ビームが正常
な軌道を描くようにする。7は電子ビームを走査するた
めの偏向ヨークである。
の構成を第3図に示す。第3図において、1は内部を高
真空に保つための外囲器、2は外囲器1の一部を構成す
る透光性のガラスパネル、3は蛍光面で赤、緑、青に発
光する蛍光体のストライブあるいはドットがガラスパネ
ル2の内面に順次塗布されており、これらストライブ群
あるいはドット群が各々に電子工学的に正確に対応する
ような位置関係に設けられている。4は3本の電子ビー
ムを出射するための電子銃、5は色選択電極を構成する
シャドウマスクであり、たとえば多数のスリットあるい
はドットを有する薄い低炭素鋼からなる。6は内部磁気
シールドで、地磁気あるいは偏向ヨーク等による不要輻
射の電磁波から電子ビームを遮蔽して電子ビームが正常
な軌道を描くようにする。7は電子ビームを走査するた
めの偏向ヨークである。
【0003】図3において、電子銃4の3つのカソード
から放出された3本の電子ビームは偏向ヨーク7により
蛍光面3の全面を走査するように偏向されてシャドウマ
スク5に到達する。このシャドウマスク5は良く知られ
ているように、前記3本の電子ビームが蛍光面3上の所
定位置に形成された各々に対応する色の蛍光体ストライ
プあるいはドットだけを射突するようにさせる色選択機
能を有する。そして前記のごとく、これらの位置関係は
本来正確な対応ができるように設定されている。 しか
しながら、このようなカラー陰極線管においては、電子
銃4から放出された電子ビームのうち約80%がシャド
ウマスク5に衝突して遮られ、シャドウマスク5に全く
無意味な熱エネルギーを与え、シャドウマスクを昇温さ
せる。その結果、シャドウマスク5は熱膨張により変形
し、正確に対応していたシャドウマスク5と蛍光面3上
の蛍光体ストライプあるいはドットとの位置関係がずれ
て画像の色ずれが生じるという問題点がある。
から放出された3本の電子ビームは偏向ヨーク7により
蛍光面3の全面を走査するように偏向されてシャドウマ
スク5に到達する。このシャドウマスク5は良く知られ
ているように、前記3本の電子ビームが蛍光面3上の所
定位置に形成された各々に対応する色の蛍光体ストライ
プあるいはドットだけを射突するようにさせる色選択機
能を有する。そして前記のごとく、これらの位置関係は
本来正確な対応ができるように設定されている。 しか
しながら、このようなカラー陰極線管においては、電子
銃4から放出された電子ビームのうち約80%がシャド
ウマスク5に衝突して遮られ、シャドウマスク5に全く
無意味な熱エネルギーを与え、シャドウマスクを昇温さ
せる。その結果、シャドウマスク5は熱膨張により変形
し、正確に対応していたシャドウマスク5と蛍光面3上
の蛍光体ストライプあるいはドットとの位置関係がずれ
て画像の色ずれが生じるという問題点がある。
【0004】これらの問題点を解決する方法として、特
開昭55ー76553号公報では、シャドウマスクの電
子ビーム照射面にシャドウマスクを構成する物質よりも
電子ビームの反射率の大きな物質からなる被膜を設ける
ことや、また特公昭60ー14459号公報では、70
をこえた原子番号を有する重金属の材料を設けることが
提案されており、前記重金属酸化物として酸化ビスマス
(Bi2 O3 )が用いられている。このように従来のカ
ラー陰極線管においては、一般的に図3に示すようにシ
ャドウマスク5の電子ビーム入射面に酸化ビスマス等か
らなる電子ビーム反射被膜8を設け、この反射被膜8に
よって、シャドウマスクを照射する電子ビームのもつエ
ネルギーの大部分を反射する電子に持ち去らせるように
して、シャドウマスクの昇温を軽減させ、シャドウマス
クの熱膨張による色ずれ量が少なくなるようにしている
が、最近のカラー陰極線管の高解像度化、大型化、フラ
ット化あるいは高輝度化に対応するためには、前記電子
ビーム反射被膜によるドーミング(色ずれ)抑制効果だ
けではなお不十分であり、その機能向上が更に求められ
ている。
開昭55ー76553号公報では、シャドウマスクの電
子ビーム照射面にシャドウマスクを構成する物質よりも
電子ビームの反射率の大きな物質からなる被膜を設ける
ことや、また特公昭60ー14459号公報では、70
をこえた原子番号を有する重金属の材料を設けることが
提案されており、前記重金属酸化物として酸化ビスマス
(Bi2 O3 )が用いられている。このように従来のカ
ラー陰極線管においては、一般的に図3に示すようにシ
ャドウマスク5の電子ビーム入射面に酸化ビスマス等か
らなる電子ビーム反射被膜8を設け、この反射被膜8に
よって、シャドウマスクを照射する電子ビームのもつエ
ネルギーの大部分を反射する電子に持ち去らせるように
して、シャドウマスクの昇温を軽減させ、シャドウマス
クの熱膨張による色ずれ量が少なくなるようにしている
が、最近のカラー陰極線管の高解像度化、大型化、フラ
ット化あるいは高輝度化に対応するためには、前記電子
ビーム反射被膜によるドーミング(色ずれ)抑制効果だ
けではなお不十分であり、その機能向上が更に求められ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに従来の陰極線
管では、上記のようにドーミング(色ずれ)防止のため
にシャドウマスクの電子入射面上に電子ビーム反射被膜
を設けているので、この被膜に反射された電子ビームは
シャドウマスクと内部磁気シールドとの間で多重反射さ
れながら、電子ビームがシャドウマスクに少しずつ吸収
される。そのために、シャドウマスクの昇温が十分に防
止できず、シャドウマスクの熱膨張が十分に低減されな
くなる問題点がある。さらに、高解像度化、大型化、あ
るいは高輝度化カラー陰極線管を動作させる場合は、シ
ャドウマスクのわずかな熱変形量でも色ずれが生じやす
く、色ずれ防止効果(ドーミング抑制効果)を向上させ
ることが不可欠になっている。
管では、上記のようにドーミング(色ずれ)防止のため
にシャドウマスクの電子入射面上に電子ビーム反射被膜
を設けているので、この被膜に反射された電子ビームは
シャドウマスクと内部磁気シールドとの間で多重反射さ
れながら、電子ビームがシャドウマスクに少しずつ吸収
される。そのために、シャドウマスクの昇温が十分に防
止できず、シャドウマスクの熱膨張が十分に低減されな
くなる問題点がある。さらに、高解像度化、大型化、あ
るいは高輝度化カラー陰極線管を動作させる場合は、シ
ャドウマスクのわずかな熱変形量でも色ずれが生じやす
く、色ずれ防止効果(ドーミング抑制効果)を向上させ
ることが不可欠になっている。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、シャドウマスクの昇温を軽減し
て、シャドウマスクの熱膨張による変形に起因する画像
の色ずれを低減するようにしたカラー陰極線管とその製
造方法を提供することを目的とする。
ためになされたもので、シャドウマスクの昇温を軽減し
て、シャドウマスクの熱膨張による変形に起因する画像
の色ずれを低減するようにしたカラー陰極線管とその製
造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明によるカラー陰
極線管は、蛍光面と対向して配置され、電子銃から出射
される複数の電子ビームを上記蛍光面の所定位置に射突
させるシャドウマスクと、このシャドウマスクと前記電
子銃との間に配設され、前記シャドウマスクに入射する
電子ビームを外部磁界から遮蔽する内部磁気シールドと
を備え、前記シャドウマスクの電子ビーム入射面に、重
金属酸化物からなる電子ビーム反射被膜を設けるととも
に、前記内部磁気シールドの内面に、マグネシウムを含
む電子ビーム吸収被膜を形成したものである。また、こ
の発明によるカラー陰極線管の製造方法においては、前
記電子ビーム吸収被膜は、内部磁気シールドの内面に、
マグネシウム粉末を混合した水ガラスを吹き付けること
により形成される。
極線管は、蛍光面と対向して配置され、電子銃から出射
される複数の電子ビームを上記蛍光面の所定位置に射突
させるシャドウマスクと、このシャドウマスクと前記電
子銃との間に配設され、前記シャドウマスクに入射する
電子ビームを外部磁界から遮蔽する内部磁気シールドと
を備え、前記シャドウマスクの電子ビーム入射面に、重
金属酸化物からなる電子ビーム反射被膜を設けるととも
に、前記内部磁気シールドの内面に、マグネシウムを含
む電子ビーム吸収被膜を形成したものである。また、こ
の発明によるカラー陰極線管の製造方法においては、前
記電子ビーム吸収被膜は、内部磁気シールドの内面に、
マグネシウム粉末を混合した水ガラスを吹き付けること
により形成される。
【0008】
【作用】この発明のカラー陰極線管によれば、内部磁気
シールドの内面上のマグネシウムを含む電子ビーム吸収
被膜が、シャドウマスクから反射された電子ビームの大
部分を吸収して、再びシャドウマスクにもどされる電子
ビームの量を大幅に減少させるので、シャドウマスクの
昇温が軽減され、シャドウマスクの熱膨張が小さくな
り、画像の色ずれも低減される。
シールドの内面上のマグネシウムを含む電子ビーム吸収
被膜が、シャドウマスクから反射された電子ビームの大
部分を吸収して、再びシャドウマスクにもどされる電子
ビームの量を大幅に減少させるので、シャドウマスクの
昇温が軽減され、シャドウマスクの熱膨張が小さくな
り、画像の色ずれも低減される。
【0009】さらに、この発明のカラー陰極線管の製造
方法によれば、電子ビーム吸収被膜を、内部磁気シール
ドの内面にマグネシウム粉末を混合した水ガラスを吹き
付けて形成するので、接着性がよく所望の膜厚を有する
電子ビーム吸収被膜を容易に形成でき、また水ガラスと
してナトリウム系とカリウム系の2種類を用いて、その
配合比の範囲を3:1から30:1することにより、前
記被膜の接着力を良好に維持しながら、被膜からのガス
放出量を抑制し、陰極線管の寿命特性を良好に維持す
る。
方法によれば、電子ビーム吸収被膜を、内部磁気シール
ドの内面にマグネシウム粉末を混合した水ガラスを吹き
付けて形成するので、接着性がよく所望の膜厚を有する
電子ビーム吸収被膜を容易に形成でき、また水ガラスと
してナトリウム系とカリウム系の2種類を用いて、その
配合比の範囲を3:1から30:1することにより、前
記被膜の接着力を良好に維持しながら、被膜からのガス
放出量を抑制し、陰極線管の寿命特性を良好に維持す
る。
【0010】
【実施例】実施例1.以下、この発明の一実施例を図に
基づいて説明する。図1はこの発明によるカラー陰極線
管の一実施例を示す概略断面図で、1は外囲器、2は透
光性のガラスパネル、3は蛍光面、4は電子銃、5は蛍
光面3と電子銃4との間に配置された薄い低炭素鋼板か
らなるシャドウマスクであり、その電子ビーム入射面に
は、酸化ビスマス(Bi2 O3 )等の重金属酸化物から
なる電子ビーム反射被膜8が設けられている。6は電子
銃4とシャドウマスク5との間に配設された内部磁気シ
ールドで、図2に示すようにその内面に、マグネシウム
を含む電子ビーム吸収被膜9が形成されている。この電
子ビーム吸収被膜9は、後述するように内部磁気シール
ドの内面に、マグネシウム(Mg)粉末を混合した水ガ
ラスを吹き付けることにより形成される。
基づいて説明する。図1はこの発明によるカラー陰極線
管の一実施例を示す概略断面図で、1は外囲器、2は透
光性のガラスパネル、3は蛍光面、4は電子銃、5は蛍
光面3と電子銃4との間に配置された薄い低炭素鋼板か
らなるシャドウマスクであり、その電子ビーム入射面に
は、酸化ビスマス(Bi2 O3 )等の重金属酸化物から
なる電子ビーム反射被膜8が設けられている。6は電子
銃4とシャドウマスク5との間に配設された内部磁気シ
ールドで、図2に示すようにその内面に、マグネシウム
を含む電子ビーム吸収被膜9が形成されている。この電
子ビーム吸収被膜9は、後述するように内部磁気シール
ドの内面に、マグネシウム(Mg)粉末を混合した水ガ
ラスを吹き付けることにより形成される。
【0011】一般に、物質の電子ビーム吸収率は、密度
や原子番号に反比例するから、電子電子ビーム吸収被膜
9の材料としては内部磁気シールド6を構成している低
炭素鋼板の黒化膜(Fe3 O4 被膜)よりも密度が小さ
な元素、またはその黒化膜の等価原子番号よりも小さな
原子番号を有する元素、もしくは、それらの元素を含有
する無機化合物で構成するのが適当である。例えば、マ
グネシウム、ベリウム、チタン、マンガン、またはアル
ミウム等の金属元素およびこれらの酸化物、窒化物、炭
化物等がある。
や原子番号に反比例するから、電子電子ビーム吸収被膜
9の材料としては内部磁気シールド6を構成している低
炭素鋼板の黒化膜(Fe3 O4 被膜)よりも密度が小さ
な元素、またはその黒化膜の等価原子番号よりも小さな
原子番号を有する元素、もしくは、それらの元素を含有
する無機化合物で構成するのが適当である。例えば、マ
グネシウム、ベリウム、チタン、マンガン、またはアル
ミウム等の金属元素およびこれらの酸化物、窒化物、炭
化物等がある。
【0012】この発明において、前記電子ビーム吸収被
膜9に用いられるマグネシウム粉末の密度および原子番
号はそれぞれ1.7g/cm3 ,12であり、従来の表
面が黒化処理されてFe3 O4 被膜だけが形成されてい
る内部磁気シールドの被膜のそれらが5.2g/c
m3 ,21であるのに比べていずれも小さいから、被膜
9の電子ビーム吸収率は黒化膜Fe3 O4 のそれに比べ
て大きい。その結果、電子ビーム吸収被膜9がシャドウ
マスク5から反射された電子ビームの大部分を吸収し
て、再びシャドウマスク5にもどされる電子ビームの量
を大幅に減少させるので、シャドウマスク5の昇温が軽
減され、シャドウマスク5の熱膨張が小さくなり、画像
の色ずれも低減される。なお、前記元素の密度および原
子番号は日本金属学会編「金属データブック」(昭和4
9年丸善株式会社発行)の第9頁と、岩波書店発行「岩
波理化学辞典第3版」第515頁、またその等価原子番
号の算出法は、「PHYSICALREVIEW」VOLU
ME 93,NUMBER 4(FEBRARY 15,1954)の第891〜892
頁掲載のRULPH H.MULLER著「Interactio
n of Beta Particles withMatter」を参照のこと。
膜9に用いられるマグネシウム粉末の密度および原子番
号はそれぞれ1.7g/cm3 ,12であり、従来の表
面が黒化処理されてFe3 O4 被膜だけが形成されてい
る内部磁気シールドの被膜のそれらが5.2g/c
m3 ,21であるのに比べていずれも小さいから、被膜
9の電子ビーム吸収率は黒化膜Fe3 O4 のそれに比べ
て大きい。その結果、電子ビーム吸収被膜9がシャドウ
マスク5から反射された電子ビームの大部分を吸収し
て、再びシャドウマスク5にもどされる電子ビームの量
を大幅に減少させるので、シャドウマスク5の昇温が軽
減され、シャドウマスク5の熱膨張が小さくなり、画像
の色ずれも低減される。なお、前記元素の密度および原
子番号は日本金属学会編「金属データブック」(昭和4
9年丸善株式会社発行)の第9頁と、岩波書店発行「岩
波理化学辞典第3版」第515頁、またその等価原子番
号の算出法は、「PHYSICALREVIEW」VOLU
ME 93,NUMBER 4(FEBRARY 15,1954)の第891〜892
頁掲載のRULPH H.MULLER著「Interactio
n of Beta Particles withMatter」を参照のこと。
【0013】また、前記電子ビーム吸収被膜9の膜厚は
被膜への電子ビームの浸透深さで決められ、この浸透深
さは被膜の密度、原子番号と電子ビームのエネルギーに
依存する。シャドウマスク5の電子ビーム反射被膜8か
ら反射される電子ビームのエネルギーは数十eV〜30
KeVと広い範囲に分布しているから、マグネシウムか
らなる電子ビーム吸収被膜9の膜厚が0.5μm未満の
場合は、電子ビームが被膜9を透過し、電子ビームのエ
ネルギーを十分に吸収できない。一方、膜厚が3μmを
越えると、前記エネルギーの吸収率が飽和し、また膜の
密着力が低下して陰極線管の目詰まりおよび耐電圧特性
が悪化する。
被膜への電子ビームの浸透深さで決められ、この浸透深
さは被膜の密度、原子番号と電子ビームのエネルギーに
依存する。シャドウマスク5の電子ビーム反射被膜8か
ら反射される電子ビームのエネルギーは数十eV〜30
KeVと広い範囲に分布しているから、マグネシウムか
らなる電子ビーム吸収被膜9の膜厚が0.5μm未満の
場合は、電子ビームが被膜9を透過し、電子ビームのエ
ネルギーを十分に吸収できない。一方、膜厚が3μmを
越えると、前記エネルギーの吸収率が飽和し、また膜の
密着力が低下して陰極線管の目詰まりおよび耐電圧特性
が悪化する。
【0014】実施例2.前記のような電子ビーム吸収被
膜9は、高電子ビーム吸収率を有するマグネシウム(M
g)と接着剤水ガラス、純水等からなる混合物をボール
ミルなどの手段により粉砕し、かつ均一に分散されるよ
うにして塗液が作られて、この塗液をシャドウマスク5
に対向する内部磁気シールド6の内面上にエアースプレ
イ法等でその膜厚が0.5〜3μmになるまで吹き付け
て形成される。以下、その具体例を説明する。高電子ビ
ーム吸収率を有するマグネシウム粉末1.8kg、接着剤
水ガラス5110cc(内訳;ナトリウム系=4599c
c、カリウム系=511ccで、その配合比がナトリウム
系:カリウム系=9:1)と純水7000ccを約3時間
ボールミルして粉末の平均粒径が約2μmになるまで粉
砕し、さらに前記粉末と水ガラスが均一に分散するよう
に約1時間ローリングして塗液を作る。この塗液を黒化
膜処理されたカラー陰極線管用25インチ内部磁気シー
ルド6の内面側にエアースプレイ法で吹き付けて被膜の
厚さが約1μmなるまで塗布して電子ビーム吸収被膜9
を形成する。その後、この内部磁気シールド6と前記の
電子ビーム反射被膜8付きシャドウマスク5等を通常の
陰極線管製造工程に投入して、25インチの電子ビーム
吸収被膜9付き陰極線管を作製する。
膜9は、高電子ビーム吸収率を有するマグネシウム(M
g)と接着剤水ガラス、純水等からなる混合物をボール
ミルなどの手段により粉砕し、かつ均一に分散されるよ
うにして塗液が作られて、この塗液をシャドウマスク5
に対向する内部磁気シールド6の内面上にエアースプレ
イ法等でその膜厚が0.5〜3μmになるまで吹き付け
て形成される。以下、その具体例を説明する。高電子ビ
ーム吸収率を有するマグネシウム粉末1.8kg、接着剤
水ガラス5110cc(内訳;ナトリウム系=4599c
c、カリウム系=511ccで、その配合比がナトリウム
系:カリウム系=9:1)と純水7000ccを約3時間
ボールミルして粉末の平均粒径が約2μmになるまで粉
砕し、さらに前記粉末と水ガラスが均一に分散するよう
に約1時間ローリングして塗液を作る。この塗液を黒化
膜処理されたカラー陰極線管用25インチ内部磁気シー
ルド6の内面側にエアースプレイ法で吹き付けて被膜の
厚さが約1μmなるまで塗布して電子ビーム吸収被膜9
を形成する。その後、この内部磁気シールド6と前記の
電子ビーム反射被膜8付きシャドウマスク5等を通常の
陰極線管製造工程に投入して、25インチの電子ビーム
吸収被膜9付き陰極線管を作製する。
【0015】この場合、電子ビーム吸収被膜9を形成す
るうえで、電子銃4において電子を放出する(これをエ
ミッションという)カソードのエミッションライフ特性
を劣化させる炭酸ガスの発生源になる全炭酸塩の生成量
を少なくすることが重要なポイントとなる。全炭酸塩量
が多くなると、カラー陰極線管内の炭酸ガス量が多くな
り、カソードは被毒されてその電子放射量が減少し、そ
の結果として、カラー陰極線管の輝度は大きく劣化して
陰極線管の寿命が短くなる。この対策として、この発明
においては前記接着剤水ガラスとしてナトリウム系とカ
リウム系の2種類を用いて、その配合比の範囲を3:1
から30:1に特定しており、これにより被膜9の接着
力を良好に維持しながら、前記水ガラスの吸湿性を低減
することができ、被膜9が陰極線管製造工程で吸着する
ガス量(例えば、水蒸気あるいは炭酸ガス等)は大幅に
軽減される。従って、電子ビーム吸収被膜9からの熱的
および電子ビーム照射によるガス放出量が大幅に軽減さ
れ、電子銃4のカソードは被膜9からの放出ガスによっ
て汚染される度合が少なくなり、エミッション量の劣化
が低減されて、前記陰極線管の寿命特性が良好に維持さ
れる。
るうえで、電子銃4において電子を放出する(これをエ
ミッションという)カソードのエミッションライフ特性
を劣化させる炭酸ガスの発生源になる全炭酸塩の生成量
を少なくすることが重要なポイントとなる。全炭酸塩量
が多くなると、カラー陰極線管内の炭酸ガス量が多くな
り、カソードは被毒されてその電子放射量が減少し、そ
の結果として、カラー陰極線管の輝度は大きく劣化して
陰極線管の寿命が短くなる。この対策として、この発明
においては前記接着剤水ガラスとしてナトリウム系とカ
リウム系の2種類を用いて、その配合比の範囲を3:1
から30:1に特定しており、これにより被膜9の接着
力を良好に維持しながら、前記水ガラスの吸湿性を低減
することができ、被膜9が陰極線管製造工程で吸着する
ガス量(例えば、水蒸気あるいは炭酸ガス等)は大幅に
軽減される。従って、電子ビーム吸収被膜9からの熱的
および電子ビーム照射によるガス放出量が大幅に軽減さ
れ、電子銃4のカソードは被膜9からの放出ガスによっ
て汚染される度合が少なくなり、エミッション量の劣化
が低減されて、前記陰極線管の寿命特性が良好に維持さ
れる。
【0016】次に、この発明による効果を説明するため
に、25インチカラー陰極線管における局部ドーミング
(色ずれ)量の測定法について下記する。その測定条件
は、単色(通常、緑色)無信号、電子ビーム電流(1カ
ソード)が0.15mA、電子ビーム加速圧が29K
V、ヒータ電圧が6.3V、ラスターは画面中心に左右
対称の2ケ所で、それらのサイズが同一で120×12
0(mm)、測定位置は前記ラスターサイズの中心で、
それぞれ(±180,0)の2ケ所、である。その測定
法は通常のランディング測定器、パターンジェレネーシ
ョン器および電磁ピューリティコイル等を用いて行なう
方法である。
に、25インチカラー陰極線管における局部ドーミング
(色ずれ)量の測定法について下記する。その測定条件
は、単色(通常、緑色)無信号、電子ビーム電流(1カ
ソード)が0.15mA、電子ビーム加速圧が29K
V、ヒータ電圧が6.3V、ラスターは画面中心に左右
対称の2ケ所で、それらのサイズが同一で120×12
0(mm)、測定位置は前記ラスターサイズの中心で、
それぞれ(±180,0)の2ケ所、である。その測定
法は通常のランディング測定器、パターンジェレネーシ
ョン器および電磁ピューリティコイル等を用いて行なう
方法である。
【0017】ここで、従来の陰極線管と本発明の陰極線
管でのドーミング制御効果、D1 ,D2 の算出法につい
て記述する。それらは上記の測定方法で測定されたドー
ミング量を用いて次式でそれぞれ算出される。 D1 ={1−(従来の陰極線管でのドーミング量)/(標準用陰極線管の ドーミング量)}×100(%) ・・・(1) D2 ={1−(本発明の陰極線管のドーミング量)/(標準用陰極線管の ドーミング量)}×100(%) ・・・(2) 但し、本発明のカラー陰極線管は、電子ビーム吸収被膜
9付き内部磁気シールド6と酸化ビスマスからなる電子
ビーム反射被膜8付きシャドウマスク5等を備えた陰極
線管、従来の陰極線管は、電子ビーム吸収被膜9なし内
部磁気シールド6と電子ビーム反射被膜8付きシャドウ
マスク5等を備えた陰極線管、標準用陰極線管は、シャ
ドウマスク5と内部磁気シールド6面上のそれぞれの被
膜8,9を有しない陰極線管である。
管でのドーミング制御効果、D1 ,D2 の算出法につい
て記述する。それらは上記の測定方法で測定されたドー
ミング量を用いて次式でそれぞれ算出される。 D1 ={1−(従来の陰極線管でのドーミング量)/(標準用陰極線管の ドーミング量)}×100(%) ・・・(1) D2 ={1−(本発明の陰極線管のドーミング量)/(標準用陰極線管の ドーミング量)}×100(%) ・・・(2) 但し、本発明のカラー陰極線管は、電子ビーム吸収被膜
9付き内部磁気シールド6と酸化ビスマスからなる電子
ビーム反射被膜8付きシャドウマスク5等を備えた陰極
線管、従来の陰極線管は、電子ビーム吸収被膜9なし内
部磁気シールド6と電子ビーム反射被膜8付きシャドウ
マスク5等を備えた陰極線管、標準用陰極線管は、シャ
ドウマスク5と内部磁気シールド6面上のそれぞれの被
膜8,9を有しない陰極線管である。
【0018】前記実施例2の製造方法で作製された本発
明の陰極線管と、前記従来の陰極線管のドーミング(色
ずれ)量を上記の測定条件に設定するとともに、前記通
常の測定法でそれぞれ測定して、ドーミング制御効果、
D1 ,D2 をそれぞれ求めると、従来の陰極線管でのそ
れは式(1)より D1 =(1−70/100)×100=30% 本発明の陰極線管でのそれは式(2)より D2 =(1−55/100)×100=45% となり、従来の陰極線管に比べて約15%高める値が得
られた。
明の陰極線管と、前記従来の陰極線管のドーミング(色
ずれ)量を上記の測定条件に設定するとともに、前記通
常の測定法でそれぞれ測定して、ドーミング制御効果、
D1 ,D2 をそれぞれ求めると、従来の陰極線管でのそ
れは式(1)より D1 =(1−70/100)×100=30% 本発明の陰極線管でのそれは式(2)より D2 =(1−55/100)×100=45% となり、従来の陰極線管に比べて約15%高める値が得
られた。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、内部磁気
シールドの内面にマグネシウムを含む電子ビーム吸収被
膜を形成し、これによりシャドウマスクから反射された
電子ビームの大部分を吸収して、再びシャドウマスクに
もどされる電子ビームの量を大幅に減少させるので、シ
ャドウマスクの昇温が軽減され、シャドウマスクの熱膨
張が小さくなり、画像の色ずれも低減され、高解像度
化、大型化、フラット化あるいは高輝度化陰極線管を容
易に得ることができる。
シールドの内面にマグネシウムを含む電子ビーム吸収被
膜を形成し、これによりシャドウマスクから反射された
電子ビームの大部分を吸収して、再びシャドウマスクに
もどされる電子ビームの量を大幅に減少させるので、シ
ャドウマスクの昇温が軽減され、シャドウマスクの熱膨
張が小さくなり、画像の色ずれも低減され、高解像度
化、大型化、フラット化あるいは高輝度化陰極線管を容
易に得ることができる。
【0020】さらに、電子ビーム吸収被膜を、内部磁気
シールドの内面にマグネシウム粉末を混合した水ガラス
を吹き付けて形成しているので、接着性がよく所望の膜
厚を有する電子ビーム吸収被膜を容易に得ることがで
き、また水ガラスとしてナトリウム系とカリウム系の2
種類を用いて、その配合比の範囲を3:1から30:1
にすることにより、前記被膜の接着力を良好に維持しな
がら、被膜からのガス放出量を抑制し、陰極線管の寿命
特性を良好に維持できる効果がある。
シールドの内面にマグネシウム粉末を混合した水ガラス
を吹き付けて形成しているので、接着性がよく所望の膜
厚を有する電子ビーム吸収被膜を容易に得ることがで
き、また水ガラスとしてナトリウム系とカリウム系の2
種類を用いて、その配合比の範囲を3:1から30:1
にすることにより、前記被膜の接着力を良好に維持しな
がら、被膜からのガス放出量を抑制し、陰極線管の寿命
特性を良好に維持できる効果がある。
【図1】この発明の一実施例を示すカラー陰極線管の概
略断面図である。
略断面図である。
【図2】図1における内部磁気シールドの一部拡大断面
図である。
図である。
【図3】従来のカラー陰極線管の一例を示す概略断面図
である。
である。
【図4】図3におけるシャドウマスクの一部拡大断面図
である。
である。
1・・・外囲器 2・・・ガラスパネル 3・・・蛍光面 4・・・電子銃 5・・・シャドウマスク 6・・・内部磁気シールド 7・・・偏向ヨーク 8・・・電子ビーム反射被膜 9・・・電子ビーム吸収被膜
Claims (4)
- 【請求項1】 蛍光面と対向して配置され、電子銃から
出射された複数の電子ビームを上記蛍光面の所定位置に
射突させるシャドウマスクと、このシャドウマスクと前
記電子銃との間に配設され、前記シャドウマスクに入射
する電子ビームを外部磁界から遮蔽する内部磁気シール
ドとを備え、前記シャドウマスクの電子ビーム入射面
に、重金属酸化物からなる電子ビーム反射被膜を設ける
とともに、前記内部磁気シールドの内面に、マグネシウ
ムを含む電子ビーム吸収被膜を形成したことを特徴とす
るカラー陰極線管。 - 【請求項2】 電子ビーム吸収被膜の膜厚が0.5〜3
μmであることを特徴とする請求項1記載のカラー陰極
線管。 - 【請求項3】 蛍光面と対向して配置され、電子銃から
出射された複数の電子ビームを上記蛍光面の所定位置に
射突させるシャドウマスクと、このシャドウマスクと前
記電子銃との間に配設され、前記シャドウマスクに入射
する電子ビームを外部磁界から遮蔽する内部磁気シール
ドとを備え、前記シャドウマスクの電子ビーム入射面
に、重金属酸化物からなる電子ビーム反射被膜を設ける
とともに、前記内部磁気シールドの内面に、マグネシウ
ムを含む電子ビーム吸収被膜を形成するカラー陰極線管
の製造方法において、前記内部磁気シールドの内面に、
マグネシウム粉末を混合した水ガラスを吹き付けること
により前記電子ビーム吸収被膜を形成するようにしたこ
とを特徴とするカラー陰極線管の製造方法。 - 【請求項4】 水ガラスがナトリウム系水ガラスとカリ
ウム系水ガラスとの混合物であり、かつその混合比が
3:1から30:1であることを特徴とする請求項3記
載のカラー陰極線管の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15204993A JPH0714519A (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | カラー陰極線管およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15204993A JPH0714519A (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | カラー陰極線管およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0714519A true JPH0714519A (ja) | 1995-01-17 |
Family
ID=15531938
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15204993A Pending JPH0714519A (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | カラー陰極線管およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0714519A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5814928A (en) * | 1995-09-18 | 1998-09-29 | Hitachi, Ltd. | Cathode ray tube having reduced doming effect |
-
1993
- 1993-06-23 JP JP15204993A patent/JPH0714519A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5814928A (en) * | 1995-09-18 | 1998-09-29 | Hitachi, Ltd. | Cathode ray tube having reduced doming effect |
| US6246163B1 (en) | 1995-09-18 | 2001-06-12 | Hitachi, Ltd. | Cathode ray tube having bismuth oxide layer on color selective electrode |
| US6346291B2 (en) | 1995-09-18 | 2002-02-12 | Hitachi, Ltd. | Method of producing a cathode ray tube |
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