JPH07145335A - インクジェット記録用インク、及びその製造方法 - Google Patents

インクジェット記録用インク、及びその製造方法

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JPH07145335A
JPH07145335A JP29561493A JP29561493A JPH07145335A JP H07145335 A JPH07145335 A JP H07145335A JP 29561493 A JP29561493 A JP 29561493A JP 29561493 A JP29561493 A JP 29561493A JP H07145335 A JPH07145335 A JP H07145335A
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ink
water
pigment
soluble resin
weight
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JP29561493A
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Kazuaki Watanabe
和昭 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 顔料、水溶性樹脂、糖類、及び水からなるイ
ンクジェット記録用インクにおいて、インク中に溶離し
ている水溶性樹脂の量を顔料に対して5重量%以下とす
る。 【効果】 ノズルの目詰まり防止、保存安定性を損なう
事なく、印刷物の色濃度が高く、かつ印字ムラが発生し
にくいインクが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェットプリンタ
で使用する水性顔料インク、及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録用インクの特性とし
て、保存中に物性値等の変化が生じないこと、微細なイ
ンク吐出ノズルを詰まらせないこと、印刷物の色濃度が
高く鮮明であること、印刷物の保存性(耐水性、耐光
性)が高いこと等が要求されている。
【0003】従来、インクジェットプリンタで使用され
るインクは、基本的には染料と水性媒体から構成されて
いた。しかし染料の性質上、印刷物の耐光性や耐水性が
劣るという問題点があた。そこで、この問題を解決する
ため染料に代わって顔料を用いたインクの提案がなされ
ている。
【0004】顔料を使用するインクジェット記録用イン
クの分野では、信頼性確保に多くの努力が払われてき
た。顔料インクの場合、媒体に不溶な成分が含まれるこ
とから固形分の凝集が起こりやすく、また凝集が起きて
しまうと復帰が極めて困難である。特にノズルの目詰ま
り、吐出安定性の確保は大きな問題となっており、これ
らの課題を解決するためにいくつかの提案がなされてい
る。例えば特開平2−255875号公報には、吐出安
定性を確保するため媒体に溶解している分散剤(水溶性
樹脂)の濃度を2重量%以下にするという提案がなされ
おり、当該出願に関連して特開平3−210373号、
特開平4−18461号、特開平4−18462号、特
開平4−18467号、特開平4−59880号、特開
平4−126780号、特開平4−126781号、特
開平4−132775号の各公報では、インク構成物の
種類、あるいは濃度を最適化することにより、水性顔料
インクで問題となっている種々の課題、例えば印刷物の
色濃度や耐擦性、を改良しようとする試みがなされてい
る。
【0005】また、特開平2−18472号公報では目
詰まり防止のため、乾燥、凝集防止剤としてイノシトー
ルを添加することが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来技術の水性
顔料インクは、ノズルの目詰まり防止、保存安定性の確
保、吐出安定性の向上等を目的としているため、各々の
目的は達成されているものの、その印字品質は実用上満
足できる水準ではなかった。すなわち印刷物の色濃度は
低く、文字の輪郭が不鮮明(いわゆる「にじみ」という
現象)なものであった。
【0007】また顔料インク特有の課題として、印字ム
ラというものがある。印字ムラとは、紙上での顔料粒子
の偏りからくる印字物の色濃度の乱れである。印字ムラ
も印字品質を決定付けるパラメータの一つであり、先に
あげた印刷物の色濃度、あるいはにじみと同様、高印字
品質を実現するためには解決しなければならない課題で
ある。
【0008】そこで本発明の目的とするところは、ノズ
ル目詰まり、保存安定性といった信頼性を損なう事な
く、印字品質が高い印刷物を提供することができるイン
クジェット記録用インク、及びその製造方法を提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、顔料、水溶性
樹脂、糖類、及び水を含有するインクジェット記録用イ
ンクであって、インク中に溶離している水溶性樹脂の量
が顔料に対して5重量%以下であることを特徴とするイ
ンクジェット記録用インク、及び水溶性樹脂の水溶液に
顔料を分散させる工程と、インク中に溶離している水溶
性樹脂を取り除く工程とからなることを特徴とする上記
インクジェット記録用インクの製造方法である。
【0010】本発明のインク中に溶離している水溶性樹
脂の量は、顔料に対して5重量%以下、好ましくは3重
量%以下である。5重量%より高い場合、印刷時インク
が紙に深く浸透してしまい充分な色濃度が得られないば
かりか、にじみも発生しやすくなる。なお「インク中に
溶離している水溶性樹脂」とは、顔料に吸着することな
くインク中に溶解している水溶性樹脂を差し、具体的に
は超遠心機により顔料分を沈降させたとき、インク水に
含まれる水溶性樹脂のことを言う。
【0011】本発明のインクに使用する糖類としては、
ペントース、ヘキトース、ヘプトース、オクトース等の
単糖類、あるいは二糖類、三糖類、四糖類といった多糖
類、またはこれらの誘導体である糖アルコール、デオキ
シ酸といった還元誘導体、アルドン酸、ウロン酸といっ
た酸化誘導体、グリコセエンといった脱水誘導体、アミ
ノ酸、チオ糖等が挙げられる。多糖類とは広義の糖を指
し、アルギン酸やデキストリン、セルロース等の自然界
に広く存在する物質も含む。以上あげた糖類の中から単
独で、または2種類以上の組合せを選択して本発明の水
性顔料インクに添加する。
【0012】これら糖類の含有量は、0.1〜40重量
%、好ましくは0.5〜30重量%の範囲である。0.
1重量%未満では糖類添加の効果が得られず、40重量
%を越えると水への溶解が困難になるため、好ましい結
果が得られない。
【0013】また、糖類に加えて尿素を併用すると、ノ
ズルの目詰まり防止に有効に作用する。顔料の分散安定
性が低く、糖類の添加のみではノズル目詰まりが充分に
防止できないとき、あるいはより高い信頼性を必要とす
るとき、尿素を添加すればインクの信頼性は飛躍的に向
上する。
【0014】本発明のインクに使用する顔料としては、
従来公知となっている種々の無機顔料、有機顔料が使用
できる。例えば、カーボンブラック、酸化チタン等の無
機顔料、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン
顔料、アントラキノン顔料、ジオキサンジン顔料等の有
機顔料があげられる。以上列挙した各種顔料の他にも、
水に分散可能なものであれば使用でき、顔料表面を樹脂
等で処理したグラフトカーボン等の加工顔料も使用可能
である。
【0015】顔料粒子は、粒径が10μm以下であれば
使用できるが、1μm以下であることが好ましい。粒径
が10μmを越えると粒子の沈降スピードが大きくな
り、分散状態を安定に保つことができないからである。
【0016】これら顔料の含有量は種類によっても異な
るが、一般的には1〜20重量%、好ましくは2〜10
重量%の範囲である。
【0017】分散剤としては、顔料分散に用いる高分子
分散剤が使用でき、アミンを溶解させた水溶液に可溶な
樹脂が好ましい。例えば、アクリル系樹脂があげられ、
具体的にはスチレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸
−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−ア
クリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸
−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α
−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α
−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエ
ステル共重合体、及びこれらの塩、ポリアクリル酸塩、
ポリメタクリル酸塩、ビニルナフタレン−アクリル酸共
重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、マレイン酸−
無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン
酸共重合体、及びこれらの塩等があげられる。さらにゼ
ラチン、アルブミン、カゼイン等の蛋白質、アラビアゴ
ム等の天然高分子、β−ナフタレインスルホン酸ホルマ
リン縮合物のナトリウム塩、リン酸塩等の陰イオン性高
分子、さらには、アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化
ビニリデン、エチレン、ヒドロキシエチルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート等の高分子が共重合され
ていても良い。これらは、単独、あるいは2以上を組合
せて使用する。
【0018】前記水溶性樹脂の重量平均分子量は300
0〜50000、さらに言えば7000〜15000で
あることが好ましい。また水溶性樹脂の含有量は、使用
する顔料と水溶性樹脂との組合せによっても異なるが、
インク中に溶離している量が顔料に対して5重量%以下
であれば良く、一般的には顔料に対して2〜50重量%
使用することが望ましい。
【0019】以上、本発明の水性顔料インクを構成する
主要成分について記載したが、その他必要に応じて、水
に不溶な樹脂エマルジョン、水溶性有機溶剤、pH調整
剤、防腐剤、防カビ剤等を添加してもよい。
【0020】本発明に使用可能な水に不溶な樹脂エマル
ジョンとしては、ポリアクリル酸エステルエマルジョ
ン、ポリメタクリル酸エステルエマルジョン、アクリル
系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、スチレン
系−ブタジエン系エマルジョン、塩化ビニル系エマルジ
ョンや、内部三次元架橋したマイクロエマルジョンやそ
の中間体等があげられ、その含有量は固形分換算で0.
1〜40重量%、好ましくは1〜25重量%の範囲であ
る。水に不溶な樹脂エマルジョンを添加することにより
印字濃度の向上が図れる。
【0021】水溶性有機溶剤としては、2−ピロリド
ン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン等の含窒素化合物、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類等があげ
られる。
【0022】pH調整剤としては、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等の有機アミン、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等の無機塩基、有機酸や鉱酸が
あげられる。
【0023】次に本発明のインクジェット記録用のイン
クの製造方法を述べる。
【0024】まずアミンを含有する水に分散剤(水溶性
樹脂)を溶解し、分散剤の水溶液を調製する。ここで使
用するアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、アミノメチルプロパノール、アンモニア
等の有機アミンが好ましい。
【0025】引続き上記分散剤水溶液に顔料を添加し、
よく攪拌した後分散を行う。顔料の分散には、ボールミ
ル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテー
ターミル、ヘンセルヘンシェルミキサー、コロイドミ
ル、超音波ホモジナイザー、パールミル、ジェットミ
ル、オングミル等の一般に使用されている分散機を用い
る。
【0026】分散後、溶離している水溶性樹脂を分散液
中から取り除く。具体的手段としては、限外濾過、抽出
等があげられ、分散液中に溶離している水溶性樹脂の量
が顔料に対して5重量%以下になるまで繰り返し行う。
【0027】未吸着樹脂の量を測定する方法としては、
超遠心機(80000rpm、2時間)を用いて顔料分
と顔料に吸着した分散剤を沈澱させ、上澄み液の可視紫
外吸収スペクトルを測定する。濃度既知の標準サンプル
の吸収スペクトルと比較することにより、上澄み液中の
水溶性樹脂濃度を同定する事ができる。
【0028】
【作用】本発明の水性顔料インクによれば、インクの信
頼性を低下させることなく、従来技術で課題となってい
る印字品質の問題を解決することができる。すなわち、
本発明の水性顔料インクをインクジェット記録方式に使
用すると、得られる印刷物は色濃度が高く鮮明であり、
また印字ムラもほとんど発生しない。
【0029】本発明は、以下の様に考えれば各現象を矛
盾なく説明することができる。水性顔料インクに含まれ
る成分の中で、印字品質に一番悪影響を与えているのは
分散剤であると考えられる。分散剤は、インクの媒体で
ある水に顔料を安定に分散させるため、親水性構造部分
と疎水性構造部分を併せ持っている。この結果、インク
中に溶離している分散剤、すなわち顔料に吸着していな
い分散剤が界面活性剤として作用し、インクの紙への浸
透を促進させ、色濃度の低下、あるいはにじみの発生等
を引き起こす。そこで本発明の水性顔料インクは、イン
ク中に溶離している分散剤の量を低く抑え、高印字品質
を実現した。
【0030】しかし、分散剤の顔料に吸着している成分
と水に溶離している成分との間にはは平衡関係が成り立
っており、インク中に溶離している分散剤量が少ないと
顔料から分散剤の脱離が起こり、分散系を安定に保つこ
とができない。そこで糖や尿素をインク中に添加し、ノ
ズルでの目詰まりを防止している。糖や尿素がなぜ目詰
まり防止に効果があるかについては定かでないが、保湿
効果、凝集時に皮膜化を防止する効果、あるいはインク
中での顔料粒子との相互作用などにより、ノズルの目詰
まりが有効に防がれていると考えられる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例、比較例をあげ、本発
明を具体的に説明する。
【0032】(実施例1) (顔料分散液の作成) スチレン−アクリル酸共重合体 3部 トリエタノールアミン 7部 イオン交換水 残量 上記成分を混合し、約70度に加熱して樹脂分を完全に
溶解させた。この水溶液にカーボンブラック(MA7、
三菱化成製)15部を加え、以下の条件で分散処理を行
った。
【0033】分散機:サンドミル(安川製作所製) 粉砕メディア:ガラスビーズ(1.7mm径) メディアの充填率:1.5倍(重量) 分散時間:2時間 分散後ガラスビーズを取り除き、5μmのメンブランフ
ィルターで粗大粒子、及びゴミを除去して顔料分散液を
得た。この顔料分散液に対して限外濾過を行い、分散液
中に溶離している水溶性樹脂を除去した。濾過条件を以
下に示す。
【0034】限外濾過装置:限外濾過システム・ミニタ
ン(ミリポア製) 分子区画量:50000 上記条件で限外濾過を行うと、顔料、及び顔料に吸着し
ている水溶性樹脂は全量濃縮液中に移るのに対し、分散
液中に溶離している水溶性樹脂は濾過液と濃縮液の双方
に分かれる。従って、濃縮液に濾過の際容積が減った分
だけアミン水溶液を加え、再び限外濾過、という操作を
繰り返せば、分散液中に溶離している水溶性樹脂の濃度
を低くすることができる。分散液中に溶離している樹脂
の量は先に述べた方法で逐一モニタリングし、樹脂の量
が顔料に対して3重量%以下になったところで限外濾過
を終了した。
【0035】(インクの作成) 上記分散液 33部 スクロース 0.7部 マルチトール 6.3部 尿素 10部 イオン交換水 残量 上記成分を混合し、常温で20分間攪拌してインクを得
た。
【0036】(実施例2) (顔料分散液の作成) スチレン−無水マレイン酸共重合体 4部 トリエタノールアミン 10部 イオン交換水 残量 上記成分を混合し、約70度に加熱して樹脂分を完全に
溶解させた。この水溶液にカーボンブラック(MA10
0、三菱化成製)20部を加え、分散処理を行った。分
散の条件、あるいは分散後に行う限外濾過の条件は、実
施例1と同じである。
【0037】(インクの作成) 上記分散液 20部 ポリメタクリル酸エステル エマルジョン(固形分40%) 3部 スクロース 0.7部 マルチトール 6.3部 尿素 10部 イオン交換水 残量 上記成分を混合し、常温で20分間攪拌してインクを得
た。
【0038】(実施例3)顔料分散液は実施例1と同じ
ものを使用し、インク作成時、スクロース及びマルチト
ールの替わりにキシロース4部を添加した。
【0039】(実施例4) (顔料分散液の作成) スチレン−アクリル酸共重合体 2.5部 トリエタノールアミン 5部 イオン交換水 残量 上記成分を混合し、約70度に加熱して樹脂分を完全に
溶解させた。この水溶液にカーボンブラック(MA7、
三菱化成製)25部を加え、以下の条件で分散処理を行
った。
【0040】分散機:サンドミル(安川製作所製) 粉砕メディア:ガラスビーズ(1.7mm径) メディアの充填率:1.5倍(重量) 分散時間:2時間 分散後、ガラスビーズを取り除き、5μmのメンブラン
フィルターで粗大粒子、及びゴミを除去し、顔料分散液
を得た。引続き塩化メチレンを用いて抽出を行い、分散
液中に溶離している水溶性樹脂を取り除いた。
【0041】(インクの作成) 上記分散液 20部 α−シクロデキストリン 3部 イオン交換水 残量 上記成分を混合し、常温で20分間攪拌してインクを得
た。
【0042】(比較例1)実施例1の製造工程のうち限
外濾過を省略したインクで、その他の処方は実施例1と
同じである。
【0043】(比較例2)実施例2の製造工程のうち限
外濾過を省略したインクで、その他の処方は実施例2と
同じである。
【0044】(比較例3)実施例1のインクに含有され
るスクロース、マルチトール、及び尿素をグリセリン1
0部に変え、その他は同様の処方で製造したインクであ
る。
【0045】以上得られたインクを用いて、以下に示す
評価を行った。
【0046】(評価1)目詰まり特性 インクジェットプリンタMJ−500(セイコーエプソ
ン(株)製)のインクカートリッジに所定のインクを充
填し、10分間連続して英数文字を印字した後、プリン
タを停止し、キャップをせずに40℃、25%RHの環
境下、2週間放置した。放置後再び英数文字を印字し、
放置前と同等の印字が得られるまでに要した目詰まり復
帰動作の回数を調べた。
【0047】○:0〜2回の復帰動作で初期と同等の印
字が可能 △:3〜5回の復帰動作で初期と同等の印字が可能 ×:6回以上の復帰動作でも初期と同等の印字が不可能 (評価2)保存安定性 インク50ccをラボラン・スクリュウ管瓶に採取し、
50℃にて2ヶ月間放置した。放置前後の平均粒径を比
較し、以下の基準にしたがって保存安定性を評価した。
【0048】○:平均粒径の増加が10%以下 △:平均粒径の増加が10〜20% ×:平均粒径の増加が20%を超える (評価3)印字品質(にじみ) 以下の10紙にMJ−500で印字を行い、にじみの有
無を以下の判定基準に従って評価した。
【0049】評価紙 (1)Xerox P(富士Xerox(株)) (2)Ricopy 6200(リコー(株)) (3)EPP(セイコーエプソン(株)) (4)Xerox R(富士Xerox(株)、再生紙) (5)やまゆり(本州製紙(株)、再生紙) (6)Conqueror Laid(ヨーロッパ紙) (7)Rapid Copy(ヨーロッパ紙) (8)Modo Copy(ヨーロッパ紙) (9)Neenah Bond(アメリカ紙) (10)Xerox 4024 3R721(アメリカ紙) 評価 ○:にじみがなく印字が鮮明 △:ヒゲ状のにじみがが発生 ×:文字の輪郭がはっきりしないほどにじむ (評価4)印字品質(OD値) 上記10紙にMJ−500で印字を行い、Macbet
h PCMIIで10ポイントのOD値を測定し、その平
均値を以下の判断基準にしたがって評価した。
【0050】○:OD値1.4以上 △:OD値1.2以上 ×:OD値1.2未満 (評価5)印字ムラ 上記10紙にMJ−500で印字を行い、(株)コニカ
製、サクラマイクロデンシトメータを使用して、スリッ
ト幅200μm×20μmで塗りつぶし印字部1mmを
測定する。そのときのOD値の最大値と最小値の差によ
って以下の判断基準にしたがって評価した。
【0051】○:印字ムラがない(0.2未満) △:印字ムラがわずかにある(0.5以下) ×:印字ムラが目立つ(0.5以上)
【0052】
【表1】
【0053】評価結果について説明する。
【0054】まず、インクの構成要素が同じ実施例1と
比較例1を比較する。目詰まり、保存安定性について
は、実施例1、比較例1とも実使用レベルを満足してい
る。一方印刷物の印字品質は、実施例1ではどの項目も
○であるのに対し、比較例1では△又は×の評価であ
る。実施例1と比較例1とが異なる点は限外濾過を行う
かどうかという点であり、限外濾過の結果、インク中に
溶離している水溶性樹脂の量が8重量%(比較例1、顔
料に対する濃度)から3重量%(実施例1、同)にまで
下がっている。従って、インク中の溶離水溶性樹脂の濃
度を低く抑えることにより印字品質が向上することが確
認できる。
【0055】実施例2と比較例2についても同様で、異
なった顔料−分散剤(水溶性樹脂)の系で同様な実験を
行ったものある。ここで得られた結果も実施例1、比較
例1の場合と同様である。すなわち、インク中の溶離水
溶性樹脂の濃度を低く抑えることにより印字品質は向上
する。
【0056】実施例3はインクに添加する糖の種類を変
えた例、実施例4は糖の種類を変え、かつ尿素を添加し
なかった例である。実施例3、4とも、印刷物の印字品
質は全項目で○の評価である。一方、目詰まり、保存安
定性についても実使用に耐えるレベルを確保している。
【0057】比較例3は、糖、尿素とも添加せず、保湿
剤として一般的に使用されているグリセリンを添加した
例である。溶離水溶性樹脂の濃度が低いので印字品質は
○の評価だが、目詰まり、保存安定性の評価が×となっ
ている。
【0058】以上の説明より明らかな様に、本発明の各
実施例のインクはノズルの目詰まり防止、保存安定性の
点で充分実使用に耐えられる性能を有しながら、高印字
品質をも同時に実現している。一方比較例としてあげた
インクは、目詰まり特性、保存安定性は実使用レベルで
あるものの印字品質が悪い、あるいはその逆で、信頼性
と高印字品質とを両立できていないことがわかる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、ノズルの目詰まり防
止、保存安定性を損なう事なく、印刷物の色濃度が高
く、かつ印字ムラが少ないインクを提供することができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料、水溶性樹脂、糖類、及び水を含有
    するインクジェット記録用インクであって、インク中に
    溶離している水溶性樹脂の量が顔料に対して5重量%以
    下であることを特徴とするインクジェット記録用イン
    ク。
  2. 【請求項2】 顔料、水溶性樹脂、糖類、尿素、及び水
    からなるインクジェット記録用インクであって、インク
    中に溶離している水溶性樹脂の量が顔料に対して5重量
    %以下であることを特徴とするインクジェット記録用イ
    ンク。
  3. 【請求項3】 糖類が単糖類、二糖類、多糖類、及びこ
    れらの誘導体の中から選ばた1種類、または2種類以上
    の混合物であり、その含有量が0.1〜40重量%の範
    囲であることを特徴とする請求項1、及び2記載のイン
    クジェット記録用インク。
  4. 【請求項4】 水溶性樹脂が、分子内に親水性構造部分
    と疎水性構造部分とを共に有する重合体であり、その分
    子量が3000〜50000の範囲であることを特徴と
    する請求項1、及び2記載のインクジェット記録用イン
    ク。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4記載のインクジェット記
    録用インクの製造方法であって、少なくとも、水溶性樹
    脂の水溶液に顔料を分散させる工程と、インク中に溶離
    している水溶性樹脂を取り除く工程とからなることを特
    徴とするインクジェット記録用インクの製造方法。
JP29561493A 1993-11-25 1993-11-25 インクジェット記録用インク、及びその製造方法 Pending JPH07145335A (ja)

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JP (1) JPH07145335A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2024014320A (ja) * 2022-07-22 2024-02-01 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット用インク及びインクジェット記録装置
JP2024014319A (ja) * 2022-07-22 2024-02-01 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット用インク及びインクジェット記録装置

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