JPH08209045A - インクジェット記録用インクの製造方法 - Google Patents

インクジェット記録用インクの製造方法

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JPH08209045A
JPH08209045A JP1512595A JP1512595A JPH08209045A JP H08209045 A JPH08209045 A JP H08209045A JP 1512595 A JP1512595 A JP 1512595A JP 1512595 A JP1512595 A JP 1512595A JP H08209045 A JPH08209045 A JP H08209045A
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ink
pigment
dispersion
producing
jet recording
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JP1512595A
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Kazuaki Watanabe
和昭 渡辺
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 顔料インクの製造方法において、顔料を分散
して分散液を作製し、上記分散液に各種添加物を添加し
てインク化した後、高圧ホモジナイザーで顔料粒子を再
度分散する処理を行う。 【効果】 信頼性に優れ、印刷ムラが生じにくいインク
ジェット記録液を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットプリン
タ等で使用する水性顔料インクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録用インクの特性とし
て、保存中に物性値等の変化が生じないこと、微細なイ
ンク吐出ノズルを詰まらせないこと、印刷物の色濃度が
高く鮮明であること、印刷物の保存性(耐水性、耐候
性)が高いこと、等が要求されている。
【0003】従来、インクジェットプリンタで使用され
るインクは、基本的には染料と水性媒体とから構成され
ていた。しかし染料の性質上、印刷物の耐水性や耐候性
が劣るという問題点があった。そこでこれらの問題を解
決すべく、染料に代わって顔料を用いたインクの開発が
行われている。
【0004】顔料インクの一般的製造方法は、ボールミ
ル、サンドミル、ロールミル等の分散装置によって顔料
粒子を磨砕・分散し、得られた顔料分散液に各種添加剤
を加えてインク化するというものである。こうして製造
された顔料インクは、前述の耐水性、耐候性に加え、よ
り広範囲の紙に対応できるという特性をも併せもつ。
【0005】しかし、上述の顔料インクは、目詰まり特
性、保存安定性といった信頼性に課題があった。微細な
ノズルからインクを吐出するインクジェット記録方式で
は、目詰まり特性は重要な課題で、課題解決のために多
くの努力が払われてきた。
【0006】信頼性の課題を解決するためには、分散状
態を均一にすること、すなわちシャープな粒径分布を実
現する必要がある。
【0007】特表平4−501128号公報では、高圧
ホモジナイザーを使用した顔料インクの製造方法が提案
されている。高圧ホモジナイザーとは、顔料、分散剤等
を含む分散媒体を、高圧下、高速で微細オリフィスを通
過させ、顔料粒子を破砕・分散する装置である。(a)
オリフィスを通過する際生じるせん断力、(b)オリフ
ィス通過後、圧力開放する際に生じるキャビテーション
(圧力降下)、(c)粒子同士、あるいは粒子と壁との
衝突、等の効果により破砕・分散が進行すると考えられ
ている。
【0008】高圧ホモジナイザーでは、その特性上、質
量が大きい粒子ほど高速に加速されることから、シャー
プな粒度分布をもつ顔料分散液が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術の製
造方法によって製造した顔料インクでも、信頼性向上と
いう点で不十分である。
【0010】従来技術の水性顔料インクの経時変化につ
いて調査したところ、時間経過とともに信頼性が低下す
ることがわかった。すなわち、インク作製直後はノズル
の目詰まりが発生せず、かつ安定して吐出していたイン
クが、数カ月放置後に同様の評価を行うと、一部のノズ
ルで目詰まりが発生したり、あるいは物性が変化して吐
出が不安定になるという現象が確認された。目詰まり特
性の劣化、及び物性の変化は、どちらも顔料粒子が安定
して分散していないことに起因する課題である。
【0011】もう一つの課題として、顔料インク特有の
問題である「印刷ムラ」があげられる。印刷ムラとは、
紙上での色材(顔料)の偏りからくる印刷物の色濃度の
乱れである。印刷ムラも、印刷物の色濃度、あるいは輪
郭の鮮明さ(以下「にじみ」と記す)と同様、印字品質
を決定付けるパラメータの一つであり、高印字品質を実
現するためには、解決しなければならない課題である。
【0012】そこで本発明の目的とするところは、長期
間の放置に対しても安定であり、かつ印刷ムラの発生が
ない印刷物を与えることができる、顔料ベースのインク
ジェット記録用インクの製造方法を提供するところにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】先に述べたインクの信頼
性低下の問題について詳細に原因を解析したところ、以
下のことが判明した。
【0014】顔料インクの製造方法は、通常、顔料粒子
を分散して顔料分散液を製造し、次いで、インクに要求
される諸特性を満足する様、各種の添加物を添加する。
添加物としては、粘度、表面張力を調整する物性調整剤
や、目詰まり特性を改良するための保湿剤等があげられ
る。この添加物を加える際、インクの液性が変化するこ
とによって安定した分散状態が崩れる。特にインクのp
H変化が分散系に与える影響は大きく、顔料粒子が瞬時
にショック凝集に至ることもある。
【0015】この分散状態が崩れることによって、顔料
粒子の粒径分布はブロードとなり、また、分布の中心も
大粒径側にシフトする。安定した分散状態が崩れたイン
クはもはや安定に存在することはできないため、時間経
過とともにインクの劣化が進行する。この結果、初期的
には目詰まりが発生せず安定して吐出していたインク
も、長期間の放置によって目詰まり特性がレベルダウン
し、また物性変化によって安定吐出が困難になる、とい
った課題が生じる。
【0016】分散状態の破壊は、添加物の種類の選択、
添加方法の最適化によりある程度は回避できるが、分散
安定性の低下を完全に抑制することは不可能である。従
って、添加物の添加後に何らかの処理を行うことによ
り、分散安定性を確保する必要がある。
【0017】本発明は、顔料を含むインクジェット記録
用インクの製造方法であって、少なくとも以下の3工程
により構成される。 (a)顔料を分散媒体中に分散して顔料分散液を製造す
る工程。 (b)前記顔料分散液を希釈し、さらにインク特性を調
整する各種添加物を添加してインク化する工程。 (c)前記インクを、少なくとも1×107kg/m・sec2
液体圧力下、複数の微細オリフィスを通して加速し、分
散室内で異なるオリフィスを通過してきたインクを相互
に衝突させて顔料粒子の粒径を整える工程。
【0018】以下、本発明のインクジェット記録用イン
クの製造方法を、工程を追って説明する。
【0019】(a)まず、アミン水溶液に水溶性樹脂分
散剤を溶解させ、分散剤の水溶液を作製する。
【0020】水溶性樹脂分散剤としては、アミン水溶液
に可溶で、かつ顔料分散能力を有する高分子分散剤であ
れば使用できる。例えば、アクリル系樹脂があげられ、
具体的にはスチレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸
−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−ア
クリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸
−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α
−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α
−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエ
ステル共重合体、及びこれらの塩、ポリアクリル酸塩、
ポリメタクリル酸塩、ビニルナフタレン−アクリル酸共
重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、マレイン酸−
無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン
酸共重合体、及びこれらの塩等があげられる。さらにゼ
ラチン、アルブミン、カゼイン等の蛋白質、アラビアゴ
ム等の天然高分子、β−ナフタレインスルホン酸ホルマ
リン縮合物のナトリウム塩、リン酸塩等の陰イオン性高
分子、さらには、アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化
ビニリデン、エチレン、ヒドロキシエチルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート等の高分子が共重合され
ていても良い。これらは、単独、あるいは2種類以上を
組合せて使用する。
【0021】前記水溶性樹脂の重量平均分子量は300
0〜50000、さらに言えば7000〜15000で
あることが好ましい。
【0022】またここで使用するアミンとしては、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、アミノメチル
プロパノール、アンモニア等の有機アミンが好ましい。
アミンは、水溶性樹脂分散剤の分散媒体への溶解性を上
げるために添加する。
【0023】次いで、上記分散剤水溶液に顔料を添加す
る。
【0024】本発明のインクに使用する顔料としては、
従来公知となっている種々の無機顔料、有機顔料が使用
できる。例えば、カーボンブラック、酸化チタン等の無
機顔料、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン
顔料、アントラキノン顔料、ジオキサンジン顔料等の有
機顔料があげられる。以上列挙した各種顔料の他にも、
水系媒体中に分散可能なものであれば使用でき、顔料表
面を樹脂等で処理したグラフトカーボン等の加工顔料も
使用可能である。
【0025】顔料と水溶性樹脂分散剤との濃度比は、顔
料に対して水溶性樹脂分散剤が2〜50重量%の範囲で
あればよい。ただし分散剤/顔料比は、印刷物品質、及
びインクの信頼性に大きな影響を及ぼすので、それぞれ
の組み合わせについて最適な添加比を求めることが望ま
しい。
【0026】顔料の添加後、顔料と分散剤水溶液とを混
合する。通常、顔料は分散媒体に添加しただけでは均一
には混ざらない。混合方法は特に限定されるものではな
く、どのような方法であっても顔料と分散媒体とが均一
に混合されれば良い。例えば、回転翼による攪拌、超音
波による攪拌、振とう等があげられる。
【0027】引続き顔料の分散を行う。顔料分散は、市
販されている各種分散装置(例えばボールミル、サンド
ミル、高圧ホモジナイザー等)により行うことができ
る。
【0028】(b)顔料分散後、分散液を所望の顔料濃
度に希釈し、さらに各種添加物を加えてインク化する。
添加物には、樹脂エマルジョン、インクの粘度・表面張
力等の物性を調整するための増粘剤・界面活性剤等、ノ
ズルの目詰まりを防止するための糖類・グリセリン等の
保湿剤等があげられる。
【0029】本発明に使用する樹脂エマルジョンとして
は、ポリアクリル酸エステルエマルジョン、ポリメタク
リル酸エステルエマルジョン、アクリル系エマルジョ
ン、酢酸ビニル系エマルジョン、スチレン系−ブタジエ
ン系エマルジョン、塩化ビニル系エマルジョンや、内部
三次元架橋したマイクロエマルジョンやその中間体等が
あげられ、その含有量は固形分換算で0.1〜40重量
%、好ましくは1〜25重量%の範囲である。樹脂エマ
ルジョンを添加することにより紙面上でのにじみが抑制
され、印字濃度の向上が実現する。
【0030】また、糖類としては、ペントース、ヘキト
ース、ヘプトース、オクトース等の単糖類、あるいは二
糖類、三糖類、四糖類といった多糖類、またはこれらの
誘導体である糖アルコール、デオキシ酸といった還元誘
導体、アルドン酸、ウロン酸といった酸化誘導体、グリ
コセエンといった脱水誘導体、アミノ酸、チオ糖等が挙
げられる。多糖類とは広義の糖を指し、アルギン酸やデ
キストリン、セルロース等の自然界に広く存在する物質
も含む。以上あげた糖類の中から単独で、または2種類
以上の組合せを選択して本発明の水性顔料インクに添加
する。
【0031】これら糖類の含有量は、0.1〜40重量
%、好ましくは0.5〜30重量%の範囲である。0.
1重量%未満では糖類添加の効果が得られず、40重量
%を越えると水への溶解が困難になるため、好ましい結
果が得られない。
【0032】その他必要に応じて、水溶性有機溶剤、p
H調整剤、防腐剤、防カビ剤等を添加してもよい。
【0033】水溶性有機溶剤としては、2−ピロリド
ン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン等の含窒素化合物、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類等があげ
られる。
【0034】pH調整剤としては、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等の有機アミン、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等の無機塩基、有機酸や鉱酸が
あげられる。
【0035】(c)次に各種添加物を加えてインク化し
た後、高圧ホモジナイザーによって再度分散処理を施
し、顔料粒子の粒径を整える。(以下、「再分散工程」
と称する。) 顔料分散液に添加物を添加した場合、あ
るいは分散液を単に希釈しただけの場合であっても、そ
れが原因となって安定した分散状態が崩れることがあ
る。これは添加物の添加等によって、インクの液性(例
えばpH、固形分濃度等)が変化し、それまでの安定な
分散状態を保てなくなるためである。この結果、粒径分
布がブロードとなり、また分布の中心も大粒径側にシフ
トする。特に樹脂エマルジョンを添加した場合、異なる
分散系が混合することから、分散している顔料と樹脂エ
マルジョンとの相互作用により、分散安定性が損なわれ
る可能性が高い。
【0036】インク化の過程で凝集によって生じた大粒
子は、インクの信頼性に悪影響を及ぼす。そこで、高圧
ホモジナイザーで再分散処理を行って顔料粒子の粒径を
整え、かつ粒径分布をシャープなものとする。
【0037】ここで使用する高圧ホモジナイザーとして
は、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイダイザー
社製、登録商標)、ナノマイザー(ナノマイザー(株)
製、登録商標)等があげられ、どちらの装置を用いても
良好な結果が得られる。
【0038】再分散処理の処理圧力は2〜20×107k
g/m・sec2、好ましくは5〜15×107kg/m・sec2の範囲
である。処理圧力が低いと、破砕・分散されない顔料粒
子の割合が増え、一方処理圧力が高すぎると、顔料粒子
の破砕は有効に行われるものの分散媒体の温度が上昇し
てしまい、逆に顔料粒子同士の凝集が始まってしまう。
【0039】顔料粒子の再分散工程の後、必要に応じて
遠心濾過、フィルター濾過を行う。遠心濾過の条件は1
000rpm〜20000rpm/5〜60分で、顔料
粒子の粒度分布に応じて条件を決定する。
【0040】フィルター濾過、及び遠心濾過は、再分散
処理で分散できなかった大粒子を除去し、インクの安定
性を向上させる役割を果たす。
【0041】
【作用】本発明のインクジェット記録用インクの製造方
法によれば、顔料インクで課題となっている2つの課
題、すなわち、信頼性の向上と印刷ムラの抑制とを同時
に解決することができる。このような良好な結果が得ら
れた原因は、以下の様に考えている。
【0042】(イ)信頼性 信頼性が改良された原因は、シャープな粒度分布にある
と考える。粒径が大きい粒子は時間経過と共に沈降し、
顔料凝集の原因となる。一方、粒径が小さい粒子もま
た、表面エネルギーが大きいことから隣接粒子との衝突
によって凝集しやすく、分散系は不安定なものとなって
しまう。
【0043】本発明では、顔料分散液に各種添加物を添
加した後、高圧ホモジナイザーで再分散処理を行うこと
によってシャープな粒度分布を実現している。この結
果、顔料粒子の沈降や凝集が有効に防止され、高い信頼
性が得られている。
【0044】また、遠心濾過を行うことにより、高圧ホ
モジナイザーによる再分散処理では分散できなかった大
粒子を除去することができ、さらに信頼性の高い顔料イ
ンクを製造することができる。
【0045】(ロ)印刷ムラ 印刷ムラの発生要因としていくつの原因が考えられる
が、そのひとつとして、インク中に含まれる顔料粒子の
粒度分布があげられる。すなわち、粒度分布がブロード
であると、紙面にインク滴が付着したとき、インクの浸
透の度合に面内分布が発生し、この浸透性のばらつきの
結果、印刷ムラが生じる。本発明では、インク化した
後、高圧ホモジナイザーで再分散処理を行いって粒度分
布をシャープなものとし、印刷ムラの発生をも抑制して
いる。
【0046】
【実施例】以下、本発明の実施例、比較例をあげ、本発
明を具体的に説明する。
【0047】(実施例1) (顔料分散液の作成) スチレン−アクリル酸共重合体 4部 トリエタノールアミン 7部 イオン交換水 残量 上記成分を混合し、約70度に加熱して樹脂分を完全に
溶解させた。この水溶液にカーボンブラック(MA7、
三菱化成製)20部を加え、超音波攪拌により顔料と分
散媒体とを混合した。
【0048】混合後、下記の条件で顔料分散を行った。 分散装置 :サンドミル(安川製作所製) 粉砕メディア :ガラスビーズ(1.7m径) メディアの充填率:1.5倍(重量比) 分散時間 :2時間 分散後ガラスビーズを取り除き、5μmのメンブレンフ
ィルターで粗大粒子、及びゴミを除去して顔料分散液を
得た。
【0049】 上記成分を混合し、常温で20分間撹拌した後、高圧ホ
モジナイザーで再分散処理を行い、粒径を整えた。 分散装置:ナノマイザー(ナノマイザー(株)製) 処理圧力:5×107kg/m・sec2 処理回数:1回 引続き、12000rpmで20分間、遠心濾過を行っ
て大粒子を除去し、さらに5μmのメンブレンフィルタ
ーで濾過してインクを得た。
【0050】(実施例2) (顔料分散液の作成) スチレン−無水マレイン酸共重合体 4部 トリエタノールアミン 7部 イオン交換水 残量 上記成分を混合し、約70度に加熱して樹脂分を完全に
溶解させた。この水溶液にカーボンブラック(MA10
0、三菱化成製)20部を加え、超音波攪拌により顔料
と分散剤水溶液とを混合した。混合後、実施例1と同一
装置、同一条件で顔料分散を行った。
【0051】 上記添加物を添加後、実施例1と同一条件で再分散処
理、遠心濾過を行い、インクを得た。
【0052】(実施例3) 上記成分を混合した後、よく撹拌した。この水溶液にカ
ーボンブラック(FW200、デグサ社製)20部を加
え、以下の条件で分散処理を行った。 分散装置:ナノマイザー(ナノマイザー(株)製) 処理圧力:5×107kg/m・sec2 処理回数:3回 分散後、5μmのメンブレンフィルターで粗大粒子、及
びゴミを除去して顔料分散液を得た。
【0053】 上記成分を混合し、常温で20分間撹拌した後、高圧ホ
モジナイザーで再分散処理を行い、粒径を整えた。 分散装置:ナノマイザー(ナノマイザー(株)製) 処理圧力:5×107kg/m・sec2 処理回数:1回 引続き、8000rpmで20分間、遠心濾過を行って
大粒子を除去し、さらに5μmのメンブレンフィルター
で濾過してインクを得た。
【0054】(実施例4)実施例3と同一の処方で、遠
心濾過を省略したインクである。
【0055】(比較例1)実施例1と同一の処方で、高
圧ホモジナイザーでの再分散処理、及び遠心濾過を行わ
なかったインクである。
【0056】(比較例2)実施例2と同一の処方で、高
圧ホモジナイザーでの再分散処理、及び遠心濾過を行わ
なかったインクである。
【0057】(評価1)目詰まり特性 インクジェットプリンタMJ−500(セイコーエプソ
ン(株)製)のインクカートリッジに所定のインクを充
填し、10分間連続して英数文字を印刷した後、プリン
タを停止し、キャップをせずに40℃、25%RHの環
境下、2週間放置した。放置後再び英数文字を印刷し、
放置前と同等の印刷が得られるまでに要した目詰まり復
帰動作の回数を調べた。 ○:0〜2回の復帰動作で初期と同等の印刷が可能、 △:3〜5回の復帰動作で初期と同等の印刷が可能、 ×:6回以上の復帰動作でも初期と同等の印刷が不可
能。 なお目詰まり特性の評価は、同一のインクに対して インク作製直後 インク作製6ヶ月後 の2回評価を行い、インク履歴と目詰まり特性との関係
に調査した。
【0058】(評価2)保存安定性 インク50ccをラボラン・スクリュウ管瓶に採取し、
50℃にて2ヶ月間放置した。放置前後の平均粒径を比
較し、以下の基準にしたがって保存安定性を評価した。 ○:平均粒径の増加が10%以下、 △:平均粒径の増加が10〜20%、 ×:平均粒径の増加が20%を超える。
【0059】(評価3)印字品質(にじみ) 以下の10紙にMJ−500で印刷を行い、にじみの有
無を以下の判定基準に従って評価した。 評価紙 1)Xerox P(富士Xerox(株)) 2)Ricopy 6200(リコー(株)) 3)EPP(セイコーエプソン(株)) 4)Xerox R(富士Xerox(株)、再生紙) 5)やまゆり(本州製紙(株)、再生紙) 6)Conqueror Laid(ヨーロッパ紙) 7)Rapid Copy(ヨーロッパ紙) 8)Modo Copy(ヨーロッパ紙) 9)Neenah Bond(アメリカ紙) 10)Xerox 4024 3R721(アメリカ紙) ○:にじみがなく印字が鮮明、 △:ヒゲ状のにじみがが発生、 ×:文字の輪郭がはっきりしないほどにじむ。
【0060】(評価4)上記10紙にMJ−500で印
刷を行い、(株)コニカ製、サクラマイクロデンシテイ
メーターを使用して、スリット幅200μm×20μm
で塗りつぶし印刷部1mmを測定する。そのときのOD
値の最大値と最小値の差によって以下の判断基準にした
がって評価した。 ○:印刷ムラがない(0.2未満)、 △:印刷ムラがわずかにある(0.5以下)、 ×:印刷ムラが目立つ(0.5以上)。
【0061】(評価5)印字品質(OD値) 上記10紙にMJ−500で印刷を行い、Machbe
th PCMIIでベタ印刷部分10ポイントのOD値を
測定し、その平均値を計算した。
【0062】
【表1】
【0063】表1より、高圧ホモジナイザーで再分散処
理を行った実施例1、2は、目詰まり特性の経時的劣化
が認められず、分散処理を行わない比較例1、2と比較
してインクの分散安定性が向上していることがわかる。
これは、高圧ホモジナイザーで再分散を行ったことによ
って粒径分布がシャープとなり、分散安定性が向上した
効果に他ならない。
【0064】また、実施例1と比較例1とを比較する
と、高圧ホモジナイザーでの再分散処理は印刷ムラの抑
制にも効果があることがわかる。
【0065】実施例3、4の比較より、遠心濾過がイン
クの信頼性に与える影響を見ることができる。遠心濾過
を行わない実施例4は、目詰まり特性の経時的劣化が認
められるのに対し、遠心濾過を行った実施例3では、こ
の様な劣化はみられない。それゆえ、遠心濾過はインク
の分散安定性向上に大きく寄与していることが確認でき
る。
【0066】(比較例3)実施例1の作製過程に於て、
アクリル酸エステル−スチレン共重合体・エマルジョン
を添加しなかったインクである。その他の処方、インク
製造工程は実施例1と同一である。
【0067】(比較例4)実施例2の作製過程に於て、
ポロメタクリル酸エステル・エマルジョンを添加しなか
ったインクである。その他の処方、インク製造工程は実
施例2と同一である。
【0068】(比較例5)実施例1のインクの作製過程
に於て、スクロース、マルチトール(以上、糖類)を添
加しなかったインクである。その他のインク組成、製造
方法は実施例1と同一である。
【0069】
【表2】
【0070】実施例1、2と比較例3、4とを比較する
と、樹脂エマルジョン添加の有無によって印刷物のにじ
みには差はないが、色濃度(OD値)に差が生じている
ことがわかる。これは、樹脂エマルジョンがインクの浸
透を抑制し、色剤である顔料粒子を紙表面に残している
ためである。また、樹脂エマルジョンの添加によって、
印刷物の耐擦性も向上している。
【0071】糖類添加の効果は、実施例1と比較例5と
の比較によりわかる。糖類は目詰まり特性の向上に大き
な役割を果たしており、糖類を添加しなかった比較例5
は目詰まり特性が大幅に劣っている。
【0072】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録液の製造方
法によれば、粒度分布がシャープな顔料インクを得るこ
とができるので、信頼性が良好で、かつ印刷ムラが生じ
にくい印刷字物を与えるインクジェット記録用インクを
得ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、顔料、水溶性樹脂分散剤、
    及び水系分散媒体を含有するインクジェット記録用イン
    クの製造方法において、(a)顔料を分散媒体中に分散
    して顔料分散液を製造する工程と、(b)前記顔料分散
    液を希釈し、さらにインク特性を調整する各種添加物を
    添加してインク化する工程と、(c)前記インクを、少
    なくとも1×107kg/m・sec2の液体圧力下、複数の微細
    オリフィスを通して加速し、分散室内で異なるオリフィ
    スを通過してきたインクを相互に衝突させて顔料粒子の
    粒径を整える工程と、を含むことを特徴とするインクジ
    ェット記録用インクの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記(c)の工程の後に、遠心濾過を行
    うことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録
    用インクの製造方法。
  3. 【請求項3】 インクジェット記録用インクが、少なく
    とも顔料、水溶性樹脂分散剤、樹脂エマルジョン、糖
    類、及び水系分散媒体を含有することを特徴とする請求
    項1、及び2記載のインクジェット記録用インクの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 水溶性樹脂が、分子内に親水性構造部分
    と疎水性構造部分とを共に有する重合体であり、その分
    子量が3000〜50000、さらに好ましくは500
    0〜15000の範囲であることを特徴とする請求項1
    〜3記載のインクジェット記録用インクの製造方法。
  5. 【請求項5】 糖類が単糖類、二糖類、多糖類、及びこ
    れらの誘導体の中から選ばた1種類、または2種類以上
    の混合物であり、その含有量が0.1〜40重量%の範
    囲であることを特徴とする請求項1〜4記載のインクジ
    ェット記録用インクの製造方法。
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