JPH0714947B2 - クロルシラン類の製造方法 - Google Patents

クロルシラン類の製造方法

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JPH0714947B2
JPH0714947B2 JP62070939A JP7093987A JPH0714947B2 JP H0714947 B2 JPH0714947 B2 JP H0714947B2 JP 62070939 A JP62070939 A JP 62070939A JP 7093987 A JP7093987 A JP 7093987A JP H0714947 B2 JPH0714947 B2 JP H0714947B2
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【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はシラノール類からクロルシラン類を製造する方
法に関する。
クロルシラン類はシリコンゴム、シリコン油、シリコン
樹脂などの有機ケイ素製品の中間体として、また医薬
品、農薬、染料などの有機薬品製造の原料として広範囲
な産業分野に利用される重要な化合物である。
〈従来の技術〉 シラノール類からクロルシラン類を得る方法としては次
の方法が知られている。
(1) シラノール類に塩化水素を反応させる方法〔ケ
ミカルアブストラクト(Chemical Abstract)74巻、589
08w〕 (2) シラノール類に五塩化リンを反応させる方法
〔ジャーナル・オブ・オーガノメタリック・ケミストリ
ー(Journal of Organometallic Chemistry)275巻、C1
〜C4ページ(1984年)〕 〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、上記の公知の方法では零度以下の低温で
反応する必要があり、工業的に不利な条件下での反応で
あったり、また不要の副生物を伴い、場合によっては反
応の後処理の際に生じる廃液の処理などの環境保全上の
問題を伴って必ずしも満足できるものではない。
かかる事情に鑑み、本発明者らはシラノール類からクロ
ルシラン類を工業的に有利に製造する方法を検討した結
果、シラノール類に三級アミドの存在下にホスゲンを反
応させることにより、穏やかな条件で選択的かつ高収率
でクロルシラン類を製造できることを見いだし、本発明
を完成させるに至った。
〈問題点を解決するための手段〉 すなわち、本発明は一般式 で示されるシラノール類に三級アミドの存在下にホスゲ
ンを反応させることを特徴とするクロルシラン類の製造
方法である。
本発明において用いられるシラノール類としてはトリエ
チルシラノール、トリメチルシラノール、トリブチルシ
ラノール、トリプロピルシラノール、エチルジメチルシ
ラノール、ジエチルメチルシラノール、t−ブチルジメ
チルシラノール、ジエチルプロピルシラノール、ヘキシ
ルジメチルシラノール、デシルジメチルシラノール、テ
トラデシルジメチルシラノール、オクタデシルジメチル
シラノールなどを挙げることができるが、これらに限定
されるものではない。
これらのシラノール類は容易に入手可能であり、また有
機薬品の製造において官能基の保護または活性化のため
に用いられるクロルシラン類から副生するシラノール類
を用いることもできる。
本発明に用いられる三級アミドとしてはN,N−ジ置換カ
ルボン酸アミドが一般に用いられる。
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、N−メチル−N−フェニルホルムアミド、N,N−ジ
フェニルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
及びこれらの酸アミドを側鎖に有する高分子等が挙げら
れる。
反応速度が大きいことから好ましくはN,N−ジメチルホ
ルムアミド、N−メチル−N−フェニルホルムアミド
が、特に好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドが用い
られる。
三級アミドは一般にシラノール類中のケイ素−酸素結合
1当量当たり約0.001モル以上、好ましくは0.01モル以
上、特に好ましくは0.02モル以上用いられる。
三級アミドは溶媒としての機能も兼ねているので、上限
は特に制限されるものではない。
三級アミドの使用量が約0.001モルより少ないと反応完
結に長時間を要するため好ましくない。
反応促進のためだけには通常0.01〜0.2モル程度用いら
れる。
シラノール類との反応に供されるホスゲンの使用量は、
シラノール類中のケイ素−酸素結合をすべてケイ素−塩
素結合に変換するためにはケイ素−酸素結合1当量に対
して1当量以上必要である。
過剰のホスゲンは反応後、未反応のまま残存するので、
必要以上に使用することは回収操作に多大な労力を要す
るので好ましくない。
ホスゲンが残ることが不都合な場合は1当量以下にする
こともできる。
この場合に反応に供されたホスゲンはすべて目的物の生
成に消費される。
通常シラノール類中のケイ素−酸素結合1当量に対して
約0.8〜1.2当量の塩素化剤が用いられる。
本反応は一般には溶媒の存在下に実施されるが、無溶媒
でも実施できる。
かかる溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレン、モ
ノクロルベンゼン、ジクロルベンゼンなどの芳香族炭化
水素、シクロヘキサン、ヘキサン、n−ヘプタン、n−
オクタン、メチルシクロヘキサン、イソオクタンなどの
脂肪族炭化水素、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル
などのエーテル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステ
ル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−N−フ
ェニルホルムアミドなどの酸アミド、クロロホルム、1,
2−ジクロルエタン、1,1,1−トリクロルエタン、1,1,2
−トリクロルエタン、テトラクロルエチレンなどの低級
ハロゲン化炭化水素を挙げることができる。
反応は一般には約0℃〜100℃、好ましくは20℃〜70℃
の温度で実施される。
反応温度が約100℃を越すと三級アミドの分解により収
率が低下し、また0℃より低いと反応速度が遅くなって
反応完結に長時間を要するので好ましくない。
反応圧力は加圧でも減圧でも別段差し支えないが、通常
は常圧付近で実施される。
反応方法は連続式、半連続式または回分式のいずれでも
行うことができる。
通常、反応はシラノール類と三級アミド、または場合に
より溶媒をあらかじめ混合した混合物中にホスゲンを導
入することにより行われる。
上記反応方法によって得られた反応液からクロルシラン
類は蒸留など公知の方法によって容易に原料であるシラ
ノール類、ホスゲン、三級アミド、副生物または溶媒と
分離することができる。
また分離された三級アミド及び溶媒は繰り返して反応に
使用することができる。
〈発明の効果〉 三級アミドの存在下にホスゲンをシラノール類に反応さ
せる本発明方法によれば、従来の方法にくらべて穏やか
な条件下で反応ができ、高収率でクロルシラン類を製造
することができる。
さらに副生物が蒸留などの操作により容易に分離できる
ため、高純度のクロルシラン類を容易に製造することが
できる。
〈実施例〉 以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 ガス導入管、還流冷却器、温度計、攪拌器を備えたガラ
ス製反応器に、t−ブチルジメチルシラノール66.1g
(0.5モル)、1,2−ジクロルエタン265g及びN,N−ジメ
チルホルムアミド18.3g(0.25モル)を仕込み、攪拌し
ながらこの中にホスゲン74.0g(0.748モル)を温度40〜
45℃で2時間にわたって導入した。導入終了後、反応混
合物を蒸留することによりt−ブチルジメチルクロルシ
ラン72.4g(沸点124〜126℃、収率96.0%)を得た。
実施例2 実施例1と同様の反応器に、トリエチルシラノール66.2
g(0.5モル)、1,2−ジクロルエタン250g及びN,N−ジメ
チルホルムアミド3.65g(0.05モル)を仕込み、攪拌し
ながらこの中にホスゲン54.4g(0.55モル)を40〜45℃
で2時間にわたって導入した。導入終了後、実施例1と
同様の操作を行ってトリエチルクロルシラン71.6g(沸
点144〜145℃、収率95%)を得た。
実施例3 実施例1と同様の反応器に、t−ブチルジメチルシラノ
ール66.1g(0.5モル)、1,2−ジクロルエタン950g及び
N−メチル−N−フェニルホルムアミド6.76(0.05モ
ル)を仕込み、攪拌下にこの中にホスゲン54.4g(0.55
モル)を40〜45℃で2時間にわたって導入した。導入終
了後、同温度で3時間攪拌を続けた後、実施例1と同様
の操作を行ってt−ブチルジメチルクロルシラン69.3g
(沸点124〜125℃、収率92%)を得た。
実施例4 実施例1と同様の反応器に、ヘキシルジメチルシラノー
ル40.1g(0.25モル)、1,2−ジクロルエタン160g及びN,
N−ジメチルホルムアミド1.83g(0.025モル)を仕込
み、撹拌しながらこの中にホスゲン27.2g(0.275モル)
を40〜45℃で2時間にわたって導入した。導入終了後、
実施例1と同様の操作を行って、ヘキシルジメチルシク
ロルシラン40.7g(沸点77〜80℃/16Torr収率91%)を得
た。
実施例5 実施例1と同様の反応器に、デシルジメチルシラノール
54.1g(0.25モル)、1,2−ジクロルエタン215g及びN,N
−ジメチルホルムアミド1.83g(0.025モル)を仕込み、
撹拌しながらこの中にホスゲン27.2g(0.275モル)を40
〜45℃で2時間にわたって導入した。導入終了後、実施
例1と同様の操作を行って、デシルジメチルクロルシラ
ン51.7g(沸点103〜106℃/1Torr収率88%)を得た。
実施例6 実施例1と同様の反応器に、オクタデシルジメチルシラ
ノール82.2g(0.25モル)、1,2−ジクロルエタン330g及
びN,N−ジメチルホルムアミド1.83g(0.025モル)を仕
込み、撹拌しながらこの中にホスゲン27.2g(0.275モ
ル)を40〜45℃で2時間にわたって導入した。導入終了
後、実施例1と同様の操作を行ってオクタデシルジメチ
ルクロルシラン75.5g(沸点184〜186℃/0.2Torr、収率8
7%)を得た。
比較例 実施例1と同様の反応器に、t−ブチルジメチルシラノ
ール66.1g(0.5モル)、1,2−ジクロルエタン265gを仕
込み、撹拌しながらこの中にホスゲン98.9g(1.0モル)
を温度60℃で10時間にわたって導入した。導入終了後、
同温度でさらに8時間撹拌を続けた。反応混合物をガス
クロマトグラフを用いて分析したところt−ブチルジメ
チルクロルシラン8.3g(収率11%)が生成していた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 で示されるシラノール類に三級アミドの存在下にホスゲ
    ンを反応させることを特徴とするクロルシラン類の製造
    方法。
  2. 【請求項2】三級アミドがN,N−ジメチルホルムアミド
    またはN−メチル−N−フェニルホルムアミドである特
    許請求の範囲第1項記載のクロルシラン類の製造方法。
  3. 【請求項3】シラノール類がt−ブチルジメチルシラノ
    ールである特許請求の範囲第1項記載のクロルシラン類
    の製造方法。
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