JPH07150220A - Rh脱ガス装置による溶鋼中の非金属介在物除去方法 - Google Patents
Rh脱ガス装置による溶鋼中の非金属介在物除去方法Info
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- JPH07150220A JPH07150220A JP5297986A JP29798693A JPH07150220A JP H07150220 A JPH07150220 A JP H07150220A JP 5297986 A JP5297986 A JP 5297986A JP 29798693 A JP29798693 A JP 29798693A JP H07150220 A JPH07150220 A JP H07150220A
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- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 RH脱ガス処理中に溶鋼中の非金属介在物を
耐火物フィルタにより効率よく捕捉して除去する。 【構成】 取鍋2内の溶鋼3をRH脱ガス処理する際
に、溶鋼流速の大きい上昇管5の入口付近に多数の孔7
を有する有底円筒状の耐火物フィルタ4を配置し、取鍋
2と脱ガス槽1とを循環する溶鋼3をフィルタ4の孔7
内を高速で通過させることにより非金属介在物を効率よ
く捕捉して除去する。
耐火物フィルタにより効率よく捕捉して除去する。 【構成】 取鍋2内の溶鋼3をRH脱ガス処理する際
に、溶鋼流速の大きい上昇管5の入口付近に多数の孔7
を有する有底円筒状の耐火物フィルタ4を配置し、取鍋
2と脱ガス槽1とを循環する溶鋼3をフィルタ4の孔7
内を高速で通過させることにより非金属介在物を効率よ
く捕捉して除去する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はRH脱ガス装置による溶
鋼中の非金属介在物除去方法に関するものである。
鋼中の非金属介在物除去方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶鋼中の非金属介在物除去技術として、
転炉による製鋼段階での溶鋼へのスラグ混入防止などに
よる非金属介在物防止対策に始まり、転炉から取鍋に出
鋼した溶鋼をRH脱ガス処理する等の2次精錬段階で脱
酸生成物の浮上分離およびメタル・スラグの界面反応の
促進による非金属介在物除去が行われている。また連続
鋳造タンディッシュ内での溶鋼の酸化防止あるいは脱酸
生成分の浮上分離、さらにはモールド内でのパウダ巻き
込み防止や脱酸生成分の浮上分離など製造プロセスの各
処理段階において様々な手段が講じられている。
転炉による製鋼段階での溶鋼へのスラグ混入防止などに
よる非金属介在物防止対策に始まり、転炉から取鍋に出
鋼した溶鋼をRH脱ガス処理する等の2次精錬段階で脱
酸生成物の浮上分離およびメタル・スラグの界面反応の
促進による非金属介在物除去が行われている。また連続
鋳造タンディッシュ内での溶鋼の酸化防止あるいは脱酸
生成分の浮上分離、さらにはモールド内でのパウダ巻き
込み防止や脱酸生成分の浮上分離など製造プロセスの各
処理段階において様々な手段が講じられている。
【0003】前述のように溶鋼中の非金属介在物低減の
ため、図7に示すようにタンディッシュ完全密閉、Arガ
スシール強化による空気酸化の防止、高Al2O3 、高塩基
度タンディッシュフラックス使用による取鍋耐火物およ
びタンディッシュフラックスに起因する非金属介在物の
減少、また取鍋スラグ改質による非金属介在物の除去促
進さらには転炉高塩基度・ MgO吹錬による脱酸生成物の
低減などの諸対策によりトータル酸素は49ppm レベルか
ら18ppm レベルにまでかなり低減されている。なお、図
8に示すようにAl2O3 系介在物量は溶鋼のトータル酸素
で評価することができる。
ため、図7に示すようにタンディッシュ完全密閉、Arガ
スシール強化による空気酸化の防止、高Al2O3 、高塩基
度タンディッシュフラックス使用による取鍋耐火物およ
びタンディッシュフラックスに起因する非金属介在物の
減少、また取鍋スラグ改質による非金属介在物の除去促
進さらには転炉高塩基度・ MgO吹錬による脱酸生成物の
低減などの諸対策によりトータル酸素は49ppm レベルか
ら18ppm レベルにまでかなり低減されている。なお、図
8に示すようにAl2O3 系介在物量は溶鋼のトータル酸素
で評価することができる。
【0004】しかしながら、それでも高清浄度に対する
最近の要求を満足する水準には到達していないのであ
る。そこで、高清浄度鋼を製造する研究開発は現在盛ん
に行われており、溶鋼の非金属介在物の低減には、取鍋
耐火物や取鍋スラグに起因する酸化物及び脱酸処理に伴
う脱酸生成物の除去が有効であるとの結論に至ってい
る。
最近の要求を満足する水準には到達していないのであ
る。そこで、高清浄度鋼を製造する研究開発は現在盛ん
に行われており、溶鋼の非金属介在物の低減には、取鍋
耐火物や取鍋スラグに起因する酸化物及び脱酸処理に伴
う脱酸生成物の除去が有効であるとの結論に至ってい
る。
【0005】かかる状況の下で、特開平1−218752号公
報は、タンディッシュ内等に、堰の形状で耐火物製フィ
ルタ(以下、単にフィルタという)を積層式も含めて脱
着可能構造として配設し、タンディッシュ内溶鋼中に浮
遊する非金属介在物を該フィルタに捕捉、除去する技術
を開示している。また、特開昭59−110421号公報には、
タンディッシュの溶鋼注入ノズル直上に孔付き円筒形の
フィルタを設置し、溶鋼がそのフィルタを通過する際に
非金属介在物を捕捉して、清浄な溶鋼を注入ノズルを介
して鋳型内に注入する方法が記載されている。
報は、タンディッシュ内等に、堰の形状で耐火物製フィ
ルタ(以下、単にフィルタという)を積層式も含めて脱
着可能構造として配設し、タンディッシュ内溶鋼中に浮
遊する非金属介在物を該フィルタに捕捉、除去する技術
を開示している。また、特開昭59−110421号公報には、
タンディッシュの溶鋼注入ノズル直上に孔付き円筒形の
フィルタを設置し、溶鋼がそのフィルタを通過する際に
非金属介在物を捕捉して、清浄な溶鋼を注入ノズルを介
して鋳型内に注入する方法が記載されている。
【0006】以上の如く、溶鋼中の非金属介在物を捕捉
する従来技術は、フィルタをタンディッシュに設置する
ものがほとんどである。しかしながら、タンディッシュ
ではフィルタを通過する溶鋼の流速は限られた範囲でし
か調整できず、また通過回数も1回に限られ、非金属介
在物の捕捉を十分に行うことが出来ないという問題があ
った。
する従来技術は、フィルタをタンディッシュに設置する
ものがほとんどである。しかしながら、タンディッシュ
ではフィルタを通過する溶鋼の流速は限られた範囲でし
か調整できず、また通過回数も1回に限られ、非金属介
在物の捕捉を十分に行うことが出来ないという問題があ
った。
【0007】本発明者らはこのような問題点を解決すべ
く先に特願平5−29543 号としてRH脱ガス装置による
溶鋼中の非金属介在物の除去方法を提案した。この方法
に用いる耐火物フィルタ4aは図9に示すように、溶鋼
3aの表面に対し垂直に取鍋2aの中央部に配設し、溶
鋼3aの環流通路を全て横切るようにする。取鍋2a内
の溶鋼3aを上昇管5aを通じて脱ガス槽1aに吸い上
げて減圧雰囲気下で脱ガスを行い下降管6aを通じて取
鍋2aと脱ガス槽1aとの間を循環させる通常の方法で
脱ガスすると溶鋼は耐火物フィルタ4aの孔7aを複数
回通過することが可能になり、非金属介在物の捕捉が確
実になる。
く先に特願平5−29543 号としてRH脱ガス装置による
溶鋼中の非金属介在物の除去方法を提案した。この方法
に用いる耐火物フィルタ4aは図9に示すように、溶鋼
3aの表面に対し垂直に取鍋2aの中央部に配設し、溶
鋼3aの環流通路を全て横切るようにする。取鍋2a内
の溶鋼3aを上昇管5aを通じて脱ガス槽1aに吸い上
げて減圧雰囲気下で脱ガスを行い下降管6aを通じて取
鍋2aと脱ガス槽1aとの間を循環させる通常の方法で
脱ガスすると溶鋼は耐火物フィルタ4aの孔7aを複数
回通過することが可能になり、非金属介在物の捕捉が確
実になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、耐火物
フィルタ4aは取鍋2aの中央部で溶鋼3aの環流通路
を全て横切るように縦断面全体に大きな耐火物フィルタ
4aを設置しなければならず耐火物フィルタのコストが
嵩むという欠点がある。本発明は、前述の事情にかんが
みてなされたものであり、耐火物フィルタを節減すると
共に溶鋼中の非金属介在物を耐火物フィルタに効率よく
接触させ、捕捉することができるRH脱ガス装置による
溶鋼中の非金属介在物除去方法を提供することを目的と
するものである。
フィルタ4aは取鍋2aの中央部で溶鋼3aの環流通路
を全て横切るように縦断面全体に大きな耐火物フィルタ
4aを設置しなければならず耐火物フィルタのコストが
嵩むという欠点がある。本発明は、前述の事情にかんが
みてなされたものであり、耐火物フィルタを節減すると
共に溶鋼中の非金属介在物を耐火物フィルタに効率よく
接触させ、捕捉することができるRH脱ガス装置による
溶鋼中の非金属介在物除去方法を提供することを目的と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らがRH脱ガス
装置を用いて溶鋼の脱ガス処理を行う際における取鍋内
溶鋼の流動解析を行った結果、図4に示すように、上昇
管の入口付近および下降管の直下で流速の速い領域が存
在し、その他の領域は流速が遅いことが判明した。
装置を用いて溶鋼の脱ガス処理を行う際における取鍋内
溶鋼の流動解析を行った結果、図4に示すように、上昇
管の入口付近および下降管の直下で流速の速い領域が存
在し、その他の領域は流速が遅いことが判明した。
【0010】また一般に溶鋼の流速が増加すると共に耐
火物フィルタによる溶鋼中の非金属介在物除去効率が上
昇することが知られている(鉄と鋼、71(1985)、No6 、
P705参照)。たとえば、Al2O3 質耐火物フィルタおよび
ZrO3質耐火物フィルタを用いた溶鋼中の非金属介在物除
去率η=(Ci−Co/Ci)は図5に示すように溶鋼の流動
速度が10m/sec 以上になるとフィルタの介在物除去率
が上昇するという結果が得られている。なおCi:当初の
介在物濃度、Co:処理後の介在物濃度を示す。
火物フィルタによる溶鋼中の非金属介在物除去効率が上
昇することが知られている(鉄と鋼、71(1985)、No6 、
P705参照)。たとえば、Al2O3 質耐火物フィルタおよび
ZrO3質耐火物フィルタを用いた溶鋼中の非金属介在物除
去率η=(Ci−Co/Ci)は図5に示すように溶鋼の流動
速度が10m/sec 以上になるとフィルタの介在物除去率
が上昇するという結果が得られている。なおCi:当初の
介在物濃度、Co:処理後の介在物濃度を示す。
【0011】本発明は、このような結果をヒントにして
なされたものであり、その要旨とするところは次の通り
である。請求項1記載の本発明は、取鍋内の溶鋼を上昇
管を通じて脱ガス槽に吸い上げて減圧雰囲気下で脱ガス
を行い下降管を通じて取鍋と脱ガス槽との間を循環させ
るようにしたRH脱ガス装置による溶鋼中の非金属介在
物の除去方法であって、前記上昇管の入口付近および/
または下降管の下方に多数の孔を有する耐火物フィルタ
を配置し、前記取鍋と脱ガス槽とを循環する溶鋼を、耐
火物フィルタの孔内を循環して通過させることを特徴と
するRH脱ガス装置による溶鋼中の非金属介在物除去方
法である。
なされたものであり、その要旨とするところは次の通り
である。請求項1記載の本発明は、取鍋内の溶鋼を上昇
管を通じて脱ガス槽に吸い上げて減圧雰囲気下で脱ガス
を行い下降管を通じて取鍋と脱ガス槽との間を循環させ
るようにしたRH脱ガス装置による溶鋼中の非金属介在
物の除去方法であって、前記上昇管の入口付近および/
または下降管の下方に多数の孔を有する耐火物フィルタ
を配置し、前記取鍋と脱ガス槽とを循環する溶鋼を、耐
火物フィルタの孔内を循環して通過させることを特徴と
するRH脱ガス装置による溶鋼中の非金属介在物除去方
法である。
【0012】請求項2記載の本発明は、取鍋と脱ガス槽
とを循環する溶鋼を、上昇管の入口付近に固定して支持
させた耐火物フィルタの孔内を循環して通過させること
を特徴とする請求項1記載のRH脱ガス装置による溶鋼
中の非金属介在物除去方法である。請求項3記載の本発
明は、取鍋と脱ガス槽とを循環する溶鋼を、フィルタ固
定用フレームの上端部に取り付けた浮上転倒防止用バラ
ンサを取鍋上面に支持させ、下降管の下方に配置された
耐火物フィルタの孔内を循環して通過させることを特徴
とする請求項1記載のRH脱ガス装置による溶鋼中の非
金属介在物除去方法である。
とを循環する溶鋼を、上昇管の入口付近に固定して支持
させた耐火物フィルタの孔内を循環して通過させること
を特徴とする請求項1記載のRH脱ガス装置による溶鋼
中の非金属介在物除去方法である。請求項3記載の本発
明は、取鍋と脱ガス槽とを循環する溶鋼を、フィルタ固
定用フレームの上端部に取り付けた浮上転倒防止用バラ
ンサを取鍋上面に支持させ、下降管の下方に配置された
耐火物フィルタの孔内を循環して通過させることを特徴
とする請求項1記載のRH脱ガス装置による溶鋼中の非
金属介在物除去方法である。
【0013】
【作用】本発明では溶鋼の流速が大きい上昇管付近およ
び/または下降管の直下に耐火物フィルタを配置するよ
うにしたため、上昇管および下降管を通じて取鍋と脱ガ
ス槽との間を循環する流速の大きい溶鋼流が耐火物フィ
ルタの孔を通過することになり、溶鋼中の非金属介在物
を効率よく捕捉され介在物除去率を向上できる。
び/または下降管の直下に耐火物フィルタを配置するよ
うにしたため、上昇管および下降管を通じて取鍋と脱ガ
ス槽との間を循環する流速の大きい溶鋼流が耐火物フィ
ルタの孔を通過することになり、溶鋼中の非金属介在物
を効率よく捕捉され介在物除去率を向上できる。
【0014】以下、本発明の構成を図面に基いて説明す
る。図1は耐火物フィルタ4を上昇管5に設置する場合
を示しており、平板状の耐火物フィルタを直接に上昇管
5の下面に当てがって固定するようにすることもできる
が、図1に示すようにフィルタ形状を底付き円筒状等の
ボックス型とし、耐火物フィルタ4に設けるフィルタ孔
7の面積合計≧上昇管の断面積となるようにして溶鋼3
の環流によるフィルタ圧損を最小限にとどめるのが好ま
しい。
る。図1は耐火物フィルタ4を上昇管5に設置する場合
を示しており、平板状の耐火物フィルタを直接に上昇管
5の下面に当てがって固定するようにすることもできる
が、図1に示すようにフィルタ形状を底付き円筒状等の
ボックス型とし、耐火物フィルタ4に設けるフィルタ孔
7の面積合計≧上昇管の断面積となるようにして溶鋼3
の環流によるフィルタ圧損を最小限にとどめるのが好ま
しい。
【0015】上昇管5にはその下端入口の周囲から溶鋼
3が流入し、溶鋼流の加速域が図4に示すように上昇管
5の近傍であるため、その領域に存在することができる
サイズとして円筒状の耐火物フィルタ4を配置する。溶
鋼流の加速域より外側に存在するような形状の耐火物フ
ィルタを用いると非金属介在物の除去効果が小さくな
る。
3が流入し、溶鋼流の加速域が図4に示すように上昇管
5の近傍であるため、その領域に存在することができる
サイズとして円筒状の耐火物フィルタ4を配置する。溶
鋼流の加速域より外側に存在するような形状の耐火物フ
ィルタを用いると非金属介在物の除去効果が小さくな
る。
【0016】フィルタ一体型着脱装置8は、耐火物で被
覆された環状体8aの下端に底付き耐火物フィルタ4を
取り付けたものであり、環状体8aを上昇管5の外周に
沿って嵌め込みピンやボルト等の着脱手段により取り付
けるようにすればよい。図2は耐火物フィルタ4を下降
管6の側に設置する場合を示しており、この場合にも図
1に従って説明したのと同様に円筒状の耐火物フィルタ
を下降管6に取付けるようにしてもよいが、下降管6か
ら流出する溶鋼流速が速いため圧力損失が大きくなり過
ぎて溶鋼環流量の減少につながることになる。
覆された環状体8aの下端に底付き耐火物フィルタ4を
取り付けたものであり、環状体8aを上昇管5の外周に
沿って嵌め込みピンやボルト等の着脱手段により取り付
けるようにすればよい。図2は耐火物フィルタ4を下降
管6の側に設置する場合を示しており、この場合にも図
1に従って説明したのと同様に円筒状の耐火物フィルタ
を下降管6に取付けるようにしてもよいが、下降管6か
ら流出する溶鋼流速が速いため圧力損失が大きくなり過
ぎて溶鋼環流量の減少につながることになる。
【0017】そのため図2に示すように下降管6の直下
に平板状の耐火物フィルタ4を、(下降管直径)≦(下
降管下面からフィルタ上面までの距離)となるような位
置に配置するのが圧力損失を少なくする上で好適であ
る。平板状の耐火物4を脱ガス槽1に支持させることも
考えられるが、図3に示すように耐火物フィルタ4にフ
ィルタ固定用フレーム9(図では4本)を取り付け、フ
ィルタ固定用フレーム9の上端部にフィルタ浮上、転倒
防止用バランサ10を設けた構造とするのが好ましい。こ
のときフィルタ固定用フレーム9の強度を高めるために
内部を空気またはミスト等で冷却する構造にするのが望
ましい。
に平板状の耐火物フィルタ4を、(下降管直径)≦(下
降管下面からフィルタ上面までの距離)となるような位
置に配置するのが圧力損失を少なくする上で好適であ
る。平板状の耐火物4を脱ガス槽1に支持させることも
考えられるが、図3に示すように耐火物フィルタ4にフ
ィルタ固定用フレーム9(図では4本)を取り付け、フ
ィルタ固定用フレーム9の上端部にフィルタ浮上、転倒
防止用バランサ10を設けた構造とするのが好ましい。こ
のときフィルタ固定用フレーム9の強度を高めるために
内部を空気またはミスト等で冷却する構造にするのが望
ましい。
【0018】下降管6の下方に円板状の耐火物フィルタ
4を配置するには、バランサ10を取鍋2の上端に載置す
ることによって行われる。耐火物フィルタ4が溶鋼3に
浸漬されると溶鋼と耐火物との密度差により耐火物フィ
ルタ4が浮力を受ける。耐火物フィルタ4は下降管6の
直下に配置してあり、取鍋2の中心でないため偏心によ
る転倒モーメントが作用して浮上しようとするのを防止
するためウエイトの大きいバランサ10が必要である。
4を配置するには、バランサ10を取鍋2の上端に載置す
ることによって行われる。耐火物フィルタ4が溶鋼3に
浸漬されると溶鋼と耐火物との密度差により耐火物フィ
ルタ4が浮力を受ける。耐火物フィルタ4は下降管6の
直下に配置してあり、取鍋2の中心でないため偏心によ
る転倒モーメントが作用して浮上しようとするのを防止
するためウエイトの大きいバランサ10が必要である。
【0019】なお、耐火物フィルタ4としては孔7の内
径が5〜50mmφのストレート孔タイプが好ましく、孔7
の位置を合わせてフィルタを複数枚を重ねた場合には一
層非金属介在物の除去率は上昇する。また場合によって
は、上昇管5および下降管6側の両方に耐火物フィルタ
4を配置することも可能である。フィルタ孔7の内径が
5mmφ未満では非金属介在物の吸着による目詰まりを生
じ、溶鋼の環流が不調になる。また20mmφを越えると溶
鋼との接触面積が小さく、非金属介在物の捕捉が不十分
となる。
径が5〜50mmφのストレート孔タイプが好ましく、孔7
の位置を合わせてフィルタを複数枚を重ねた場合には一
層非金属介在物の除去率は上昇する。また場合によって
は、上昇管5および下降管6側の両方に耐火物フィルタ
4を配置することも可能である。フィルタ孔7の内径が
5mmφ未満では非金属介在物の吸着による目詰まりを生
じ、溶鋼の環流が不調になる。また20mmφを越えると溶
鋼との接触面積が小さく、非金属介在物の捕捉が不十分
となる。
【0020】耐火物フィルタ4の材質は、アルミナ質、
ジルコニア質、石灰質等の使用が考えられるが、取鍋2
内の溶鋼3との接触があるので、耐スポール性、耐食性
を考慮すれば、実際にはアルミナ・カーボン質が好適で
ある。非金属介在物の吸収性を重視するのであれば、石
灰質が有利である。耐火物フィルタの厚みについては、
30〜400mm とするのが好適であり、その理由は、30mm未
満であると、アルミナ・カーボン質を用いても、フィル
タの高温強度が不足し、且つ溶鋼との接触面積が十分に
とれない。400mm を越えて厚くすると溶鋼の温度降下が
著しく、また耐火フィルタの価格も高くなる。さらにフ
ィルタ孔は通常円形であるが、特に真円である必要はな
く、楕円、正方形、長方形等いかなる形状も許容される
ので、フィルタの製作が容易で、強度、経済性等の観点
から決めればよい。
ジルコニア質、石灰質等の使用が考えられるが、取鍋2
内の溶鋼3との接触があるので、耐スポール性、耐食性
を考慮すれば、実際にはアルミナ・カーボン質が好適で
ある。非金属介在物の吸収性を重視するのであれば、石
灰質が有利である。耐火物フィルタの厚みについては、
30〜400mm とするのが好適であり、その理由は、30mm未
満であると、アルミナ・カーボン質を用いても、フィル
タの高温強度が不足し、且つ溶鋼との接触面積が十分に
とれない。400mm を越えて厚くすると溶鋼の温度降下が
著しく、また耐火フィルタの価格も高くなる。さらにフ
ィルタ孔は通常円形であるが、特に真円である必要はな
く、楕円、正方形、長方形等いかなる形状も許容される
ので、フィルタの製作が容易で、強度、経済性等の観点
から決めればよい。
【0021】図1に示すように上昇管5の入口付近に底
付き円筒状の耐火物フィルタ4を配置する場合には、上
昇管5および下降管6を通じて取鍋2と脱ガス槽1との
間を循環する度に、上昇管5の付近に配置してある底付
き円筒状の耐火物フィルタ4に設けてある多数のフィル
タ孔7内を溶鋼3が大きい流速で通過するので溶鋼3内
の非金属介在物を効率よく捕捉することができる。
付き円筒状の耐火物フィルタ4を配置する場合には、上
昇管5および下降管6を通じて取鍋2と脱ガス槽1との
間を循環する度に、上昇管5の付近に配置してある底付
き円筒状の耐火物フィルタ4に設けてある多数のフィル
タ孔7内を溶鋼3が大きい流速で通過するので溶鋼3内
の非金属介在物を効率よく捕捉することができる。
【0022】また、図2に示すように下降管6の直下に
板状の耐火物フィルタ4を配置する場合にも、同様に溶
鋼が循環する度にフィルタ孔7内を溶鋼3が高流速で通
過するので非金属介在物を効率よく捕捉することができ
る。
板状の耐火物フィルタ4を配置する場合にも、同様に溶
鋼が循環する度にフィルタ孔7内を溶鋼3が高流速で通
過するので非金属介在物を効率よく捕捉することができ
る。
【0023】
【実施例】実施例1 軸受鋼用の極底炭素鋼を製造するため、転炉出鋼後に 2
80tの溶鋼をRH脱ガス装置で脱炭処理した。その際い
わゆるスラグ改質(スラグを還元剤で還元し、スラグ中
に低級酸化物が生成するのを抑える)を行った。さらに
溶鋼中の非金属介在物を除去するため本発明を以下のよ
うに実施した。
80tの溶鋼をRH脱ガス装置で脱炭処理した。その際い
わゆるスラグ改質(スラグを還元剤で還元し、スラグ中
に低級酸化物が生成するのを抑える)を行った。さらに
溶鋼中の非金属介在物を除去するため本発明を以下のよ
うに実施した。
【0024】アルミナ52重量%、炭素32重量%、残部 M
gO等からなる底付き円筒状の耐火物フィルタを図1に示
すように上昇管の入口付近に取り付けて取鍋内の溶鋼に
浸漬した。底付き円筒状の耐火物フィルタの大きさは外
径1500mmφ×高さ1000mm×厚み70mmであり、フィルタ孔
は20mmφである。その後、溶鋼を環流させるため上昇管
よりアルゴンガスを4Nm3 /min の流量で吹き込み脱炭
処理を行ったが、その際溶鋼の環流速度はほぼ 180t/
min で25分間のフィルタ通過回数は19回であった。従来
法(比較例)としてタンディッシュ内に前記と同じ材
質、孔径の耐火物フィルタを設け、溶鋼を通過させる実
験も行った。
gO等からなる底付き円筒状の耐火物フィルタを図1に示
すように上昇管の入口付近に取り付けて取鍋内の溶鋼に
浸漬した。底付き円筒状の耐火物フィルタの大きさは外
径1500mmφ×高さ1000mm×厚み70mmであり、フィルタ孔
は20mmφである。その後、溶鋼を環流させるため上昇管
よりアルゴンガスを4Nm3 /min の流量で吹き込み脱炭
処理を行ったが、その際溶鋼の環流速度はほぼ 180t/
min で25分間のフィルタ通過回数は19回であった。従来
法(比較例)としてタンディッシュ内に前記と同じ材
質、孔径の耐火物フィルタを設け、溶鋼を通過させる実
験も行った。
【0025】溶鋼中の非金属介在物の低減結果を図6に
示す。図6は非金属介在物量を鋼中酸素量で評価し、か
つ低減状況酸化物の発生源別に層別してある。トータル
酸素量でみて従来18ppm であったが、本発明の適用で9
ppm と半減していることが分かる。実施例2 実施例1と同じ極低炭素鋼を製造するため、同様にして
RH脱ガス装置でスラグ改質のもとに脱炭処理を以下の
ように実施した。
示す。図6は非金属介在物量を鋼中酸素量で評価し、か
つ低減状況酸化物の発生源別に層別してある。トータル
酸素量でみて従来18ppm であったが、本発明の適用で9
ppm と半減していることが分かる。実施例2 実施例1と同じ極低炭素鋼を製造するため、同様にして
RH脱ガス装置でスラグ改質のもとに脱炭処理を以下の
ように実施した。
【0026】実施例1と同成分の耐火物フィルタを図2
に示すように下降管の直下に配置して取鍋内の溶鋼に浸
漬した。板状の耐火物フィルタの大きさは1200mm×1200
mm×厚み70mmの正方形であり、フィルタ孔径20mmφであ
る。溶鋼中への浸漬深さは、下降管下面から耐火物フィ
ルタ上面までの距離を1.2 mとし下降管の直径750mmよ
り大なる深さ位置に配置した。
に示すように下降管の直下に配置して取鍋内の溶鋼に浸
漬した。板状の耐火物フィルタの大きさは1200mm×1200
mm×厚み70mmの正方形であり、フィルタ孔径20mmφであ
る。溶鋼中への浸漬深さは、下降管下面から耐火物フィ
ルタ上面までの距離を1.2 mとし下降管の直径750mmよ
り大なる深さ位置に配置した。
【0027】実施例1と同様に上昇管よりアルゴンガス
を4Nm3 /min の流量で吹き込み脱炭処理を行った結
果、トータル酸素量を9ppm に低減することができた。
本発明によれば従来軸受鋼の場合、3μm以上の非金属
介在物が 300〜600 個/320mm2であったのを80〜120 個
/320mm2に低減することができた。
を4Nm3 /min の流量で吹き込み脱炭処理を行った結
果、トータル酸素量を9ppm に低減することができた。
本発明によれば従来軸受鋼の場合、3μm以上の非金属
介在物が 300〜600 個/320mm2であったのを80〜120 個
/320mm2に低減することができた。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば耐
火物フィルタを取鍋内の溶鋼流速が大きい領域に配置す
ることにより、溶鋼中の非金属介在物を従来より大幅に
低減することができ、高清浄度鋼を効率よく製造でき
る。
火物フィルタを取鍋内の溶鋼流速が大きい領域に配置す
ることにより、溶鋼中の非金属介在物を従来より大幅に
低減することができ、高清浄度鋼を効率よく製造でき
る。
【図1】本発明の1実施例を示す縦断面図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す縦断面図である。
【図3】本発明に係る耐火物フィルタ構造を示す斜視図
である。
である。
【図4】取鍋内溶鋼の流動解析結果を示す説明図であ
る。
る。
【図5】溶鋼流動速度と介在物除去率との関係を示す線
グラフである。
グラフである。
【図6】従来法と本発明法とのトータル酸量を比較して
示す棒グラフである。
示す棒グラフである。
【図7】従来のトータル酸素低減対策の状況を示す棒グ
ラフである。
ラフである。
【図8】トータル酸素(ppm) とAl2O3 系介在物個数/cm
2 との関係を示す線グラフである。
2 との関係を示す線グラフである。
【図9】比較例の装置を示す縦断面図である。
1 脱ガス槽 2 取鍋 3 溶鋼 4 耐火物フィルタ 5 上昇管 6 下降管 7 フィルタ孔 8 フィルタ一体型着脱装置 9 フィルタ固定用フレーム 10 フィルタ浮上、転倒防止用バランサ
Claims (3)
- 【請求項1】 取鍋内の溶鋼を上昇管を通じて脱ガス槽
に吸い上げ減圧雰囲気下で脱ガスを行い下降管を通じて
取鍋と脱ガス槽との間を循環させるようにしたRH脱ガ
ス装置による溶鋼中の非金属介在物の除去方法であっ
て、前記上昇管の入口付近および/または下降管の下方
に多数の孔を有する耐火物フィルタを配置し、前記取鍋
と脱ガス槽とを循環する溶鋼を、耐火物フィルタの孔内
を循環して通過させることを特徴とするRH脱ガス装置
による溶鋼中の非金属介在物除去方法。 - 【請求項2】 取鍋と脱ガス槽とを循環する溶鋼を、上
昇管の入口付近に固定して支持させた耐火物フィルタの
孔内を循環して通過させることを特徴とする請求項1記
載のRH脱ガス装置による溶鋼中の非金属介在物除去方
法。 - 【請求項3】 取鍋と脱ガス槽とを循環する溶鋼を、フ
ィルタ固定用フレームの上端部に取り付けた浮上転倒防
止用バランサを取鍋上面に支持させ、下降管の下方に配
置された耐火物フィルタの孔内を循環して通過させるこ
とを特徴とする請求項1記載のRH脱ガス装置による溶
鋼中の非金属介在物除去方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5297986A JPH07150220A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | Rh脱ガス装置による溶鋼中の非金属介在物除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5297986A JPH07150220A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | Rh脱ガス装置による溶鋼中の非金属介在物除去方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07150220A true JPH07150220A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=17853658
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5297986A Pending JPH07150220A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | Rh脱ガス装置による溶鋼中の非金属介在物除去方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07150220A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009203539A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-10 | Jfe Steel Corp | 溶鋼の真空脱ガス処理装置及び真空脱ガス精錬方法 |
| US12168808B2 (en) | 2021-08-27 | 2024-12-17 | United States Steel Corporation | Degassing method for manufacturing ultra-low carbon, nitrogen, sulfur steel |
-
1993
- 1993-11-29 JP JP5297986A patent/JPH07150220A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009203539A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-10 | Jfe Steel Corp | 溶鋼の真空脱ガス処理装置及び真空脱ガス精錬方法 |
| US12168808B2 (en) | 2021-08-27 | 2024-12-17 | United States Steel Corporation | Degassing method for manufacturing ultra-low carbon, nitrogen, sulfur steel |
| US12227813B2 (en) | 2021-08-27 | 2025-02-18 | United States Steel Corporation | Degassing method for manufacturing steel |
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