JPH07150420A - 黒鉛繊維製造用加熱炉および黒鉛繊維の製造方法 - Google Patents
黒鉛繊維製造用加熱炉および黒鉛繊維の製造方法Info
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- JPH07150420A JPH07150420A JP30031493A JP30031493A JPH07150420A JP H07150420 A JPH07150420 A JP H07150420A JP 30031493 A JP30031493 A JP 30031493A JP 30031493 A JP30031493 A JP 30031493A JP H07150420 A JPH07150420 A JP H07150420A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】ホウ素またはホウ素化合物を含有する黒鉛材料
からなる抵抗発熱体を有することを特徴とする黒鉛繊維
製造用加熱炉。不活性雰囲気中、ホウ素またはホウ素化
合物を含有する黒鉛材料からなる抵抗発熱体を用いて、
2000℃以上で連続的に処理することを特徴とする黒
鉛繊維の製造方法。 【効果】弾性率が極めて高く品位に優れた強度の高い黒
鉛繊維を提供することができる。
からなる抵抗発熱体を有することを特徴とする黒鉛繊維
製造用加熱炉。不活性雰囲気中、ホウ素またはホウ素化
合物を含有する黒鉛材料からなる抵抗発熱体を用いて、
2000℃以上で連続的に処理することを特徴とする黒
鉛繊維の製造方法。 【効果】弾性率が極めて高く品位に優れた強度の高い黒
鉛繊維を提供することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は品位が高く、機械的特
性、特に弾性率の優れた黒鉛繊維を連続的に効率よく製
造することができる黒鉛繊維製造用加熱炉および黒鉛繊
維の製造方法に関する。
性、特に弾性率の優れた黒鉛繊維を連続的に効率よく製
造することができる黒鉛繊維製造用加熱炉および黒鉛繊
維の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維は比強度、比弾性率が金属材料
などに比べて高いため、近年、ゴルフシャフト、釣竿な
どのスポーツ、レジャー用途や航空宇宙用途を主体に軽
量構造体として大量に使用されるにいたり、その需要の
拡大にともなって品質の一層の向上が望まれている。た
とえば、高弾性率の炭素繊維を得るためには高い温度で
焼成することが不可欠であるが、実用的な意味での最高
熱処理温度は2800℃とされている。それは、この温
度を越えて黒鉛化炉を使用すると炉の寿命が極端に短く
なり、実質的に生産が困難となるからである。できるだ
け低い熱処理温度で高い弾性率の炭素繊維を得るため
に、触媒を用いて黒鉛化する方法が以前より報告されて
いる。
などに比べて高いため、近年、ゴルフシャフト、釣竿な
どのスポーツ、レジャー用途や航空宇宙用途を主体に軽
量構造体として大量に使用されるにいたり、その需要の
拡大にともなって品質の一層の向上が望まれている。た
とえば、高弾性率の炭素繊維を得るためには高い温度で
焼成することが不可欠であるが、実用的な意味での最高
熱処理温度は2800℃とされている。それは、この温
度を越えて黒鉛化炉を使用すると炉の寿命が極端に短く
なり、実質的に生産が困難となるからである。できるだ
け低い熱処理温度で高い弾性率の炭素繊維を得るため
に、触媒を用いて黒鉛化する方法が以前より報告されて
いる。
【0003】たとえば、特公昭47−50331号公報
には、黒鉛ルツボに一旦ホウ素を浸透させ、その中に炭
素繊維を入れて黒鉛化する方法が提案されている。しか
し、この方法は効率が悪く、工業的手段とはなり得な
い。
には、黒鉛ルツボに一旦ホウ素を浸透させ、その中に炭
素繊維を入れて黒鉛化する方法が提案されている。しか
し、この方法は効率が悪く、工業的手段とはなり得な
い。
【0004】また、原料繊維中にホウ素化合物の微粉末
を混入させたり(特開平2−251609号公報)、原
料繊維をホウ素化合物溶液中に浸漬したり(特公昭48
−9801号公報)、ホウ素化合物を繊維に付着させた
りして(特開平2−200819号公報)黒鉛化する方
法等が提案されているが、長い浸漬時間を要したり、得
られる炭素繊維の強度が低下するという問題を有してい
る。
を混入させたり(特開平2−251609号公報)、原
料繊維をホウ素化合物溶液中に浸漬したり(特公昭48
−9801号公報)、ホウ素化合物を繊維に付着させた
りして(特開平2−200819号公報)黒鉛化する方
法等が提案されているが、長い浸漬時間を要したり、得
られる炭素繊維の強度が低下するという問題を有してい
る。
【0005】特に、特開平2−200819号公報に
は、ホウ素あるいは分子中に酸素を含まないホウ素化合
物の固体粉末と原料炭素繊維とをホウ素あるいはホウ素
化合物が実質的に溶融を起こさない処理温度で直接接触
させながら黒鉛化する方法が提案されている。しかし、
この方法ではホウ素含有固体粉末と原料炭素繊維とが直
接接触するため、毛羽発生するなど物理的、化学的に欠
陥を生成するために強度の低下が大きい。さらに、ホウ
素含有固体粉末から発生するホウ素蒸気濃度は高温にな
るほど高くなるので、触媒黒鉛化の効果を大きくする観
点からは処理温度を上げることが好ましいにもかかわら
ず、ホウ素含有固体粉末の融点付近以上の処理温度で
は、融着してサンプリングが不可能になるという致命的
な欠点を有している。
は、ホウ素あるいは分子中に酸素を含まないホウ素化合
物の固体粉末と原料炭素繊維とをホウ素あるいはホウ素
化合物が実質的に溶融を起こさない処理温度で直接接触
させながら黒鉛化する方法が提案されている。しかし、
この方法ではホウ素含有固体粉末と原料炭素繊維とが直
接接触するため、毛羽発生するなど物理的、化学的に欠
陥を生成するために強度の低下が大きい。さらに、ホウ
素含有固体粉末から発生するホウ素蒸気濃度は高温にな
るほど高くなるので、触媒黒鉛化の効果を大きくする観
点からは処理温度を上げることが好ましいにもかかわら
ず、ホウ素含有固体粉末の融点付近以上の処理温度で
は、融着してサンプリングが不可能になるという致命的
な欠点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は上記の
ような問題点を解決し、弾性率向上効果が大きく、連続
的に短時間で処理が可能となる黒鉛繊維製造用加熱炉お
よび黒鉛繊維の製造方法を提供することにある。
ような問題点を解決し、弾性率向上効果が大きく、連続
的に短時間で処理が可能となる黒鉛繊維製造用加熱炉お
よび黒鉛繊維の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の黒鉛繊維製造用
加熱炉は上記課題を解決するため次の構成を有する。す
なわち、ホウ素またはホウ素化合物を含有する黒鉛材料
からなる抵抗発熱体を有することを特徴とする黒鉛繊維
製造用加熱炉である。
加熱炉は上記課題を解決するため次の構成を有する。す
なわち、ホウ素またはホウ素化合物を含有する黒鉛材料
からなる抵抗発熱体を有することを特徴とする黒鉛繊維
製造用加熱炉である。
【0008】また、本発明の黒鉛繊維の製造方法は上記
課題を解決するため次の構成を有する。すなわち、不活
性雰囲気中、ホウ素またはホウ素化合物を含有する黒鉛
材料からなる抵抗発熱体を用いて、2000℃以上で連
続的に非接触処理することを特徴とする黒鉛繊維の製造
方法である。
課題を解決するため次の構成を有する。すなわち、不活
性雰囲気中、ホウ素またはホウ素化合物を含有する黒鉛
材料からなる抵抗発熱体を用いて、2000℃以上で連
続的に非接触処理することを特徴とする黒鉛繊維の製造
方法である。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】本発明に原料として用いる炭素繊維はアク
リル系、ピッチ系、レーヨン系などいずれであってもよ
いが、以下、本発明に用いる炭素繊維の製造方法につい
てアクリル系炭素繊維の例をあげて説明する。
リル系、ピッチ系、レーヨン系などいずれであってもよ
いが、以下、本発明に用いる炭素繊維の製造方法につい
てアクリル系炭素繊維の例をあげて説明する。
【0011】アクリル系炭素繊維のプリカーサーを構成
するポリアクリロニトリルとしては、アクリロニトリル
85%以上、アクリロニトリルと共重合可能な重合性不
飽和単量体を15%以下含む重合体であることが好まし
い。重合性不飽和単量体としては、アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸およびそれらのアルカリ金属塩、ア
ンモニウム塩およびアルキルエステル類、アクリルアミ
ド、メタクリルアミドおよびそれらの誘導体、アリルス
ルホン酸、メタリルスルホン酸およびそれらの塩類また
はアルキルエステル類等をあげることができる。また、
不飽和カルボン酸等、耐炎化反応を促進する重合性不飽
和単量体を共重合することが好ましい。その共重合量は
0.1〜10%であることが好ましく、0.3〜5%で
あることがより好ましく、0.5〜3%であることがさ
らに好ましい。不飽和カルボン酸の具体例としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、シ
トラコン酸、エタクリル酸、マレイン酸、メサコン酸等
をあげることができる。重合方法としては、懸濁重合、
溶液重合、乳化重合など従来公知の方法を採用すること
ができる。重合度としては、ジメチルホルムアミドを溶
媒とする極限粘度[η]で表現すれば、1.0以上、さ
らには1.35以上、特に1.7以上が好ましい。
するポリアクリロニトリルとしては、アクリロニトリル
85%以上、アクリロニトリルと共重合可能な重合性不
飽和単量体を15%以下含む重合体であることが好まし
い。重合性不飽和単量体としては、アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸およびそれらのアルカリ金属塩、ア
ンモニウム塩およびアルキルエステル類、アクリルアミ
ド、メタクリルアミドおよびそれらの誘導体、アリルス
ルホン酸、メタリルスルホン酸およびそれらの塩類また
はアルキルエステル類等をあげることができる。また、
不飽和カルボン酸等、耐炎化反応を促進する重合性不飽
和単量体を共重合することが好ましい。その共重合量は
0.1〜10%であることが好ましく、0.3〜5%で
あることがより好ましく、0.5〜3%であることがさ
らに好ましい。不飽和カルボン酸の具体例としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、シ
トラコン酸、エタクリル酸、マレイン酸、メサコン酸等
をあげることができる。重合方法としては、懸濁重合、
溶液重合、乳化重合など従来公知の方法を採用すること
ができる。重合度としては、ジメチルホルムアミドを溶
媒とする極限粘度[η]で表現すれば、1.0以上、さ
らには1.35以上、特に1.7以上が好ましい。
【0012】溶液紡糸の場合の溶媒は、有機、無機の公
知の溶媒を使用することができる。重合体は公知の方法
によってプリカーサーとすることができる。紡糸は、直
接凝固浴中へ紡出する湿式紡糸法や、一旦空気中へ紡出
した後に浴中凝固させる乾湿式紡糸法、あるいは乾式紡
糸法、さらには溶融紡糸によってもよい。溶媒、可塑剤
を使用する紡糸方法による時には、紡出糸を直接浴中延
伸してもよいし、また、水洗して溶媒、可塑剤を除去し
た後に浴中延伸してもよい。浴中延伸の条件は、通常、
50〜98℃の延伸浴中で約2〜6倍に延伸される。浴
中延伸後の糸条はホットドラムなどで乾燥することによ
って乾燥緻密化が達成される。乾燥温度、時間などは適
宜選択することができる。また、必要に応じて乾燥緻密
化後の糸条をより高温(たとえば加圧スチーム中)で延
伸することも行われ、これらによって、所定のデニー
ル、配向度を有するプリカーサーとすることができる。
また、乾燥緻密化に先立って、焼成中の単糸間接着を防
止するために、耐熱性の高いシリコン油剤を付与するこ
とが好ましい。
知の溶媒を使用することができる。重合体は公知の方法
によってプリカーサーとすることができる。紡糸は、直
接凝固浴中へ紡出する湿式紡糸法や、一旦空気中へ紡出
した後に浴中凝固させる乾湿式紡糸法、あるいは乾式紡
糸法、さらには溶融紡糸によってもよい。溶媒、可塑剤
を使用する紡糸方法による時には、紡出糸を直接浴中延
伸してもよいし、また、水洗して溶媒、可塑剤を除去し
た後に浴中延伸してもよい。浴中延伸の条件は、通常、
50〜98℃の延伸浴中で約2〜6倍に延伸される。浴
中延伸後の糸条はホットドラムなどで乾燥することによ
って乾燥緻密化が達成される。乾燥温度、時間などは適
宜選択することができる。また、必要に応じて乾燥緻密
化後の糸条をより高温(たとえば加圧スチーム中)で延
伸することも行われ、これらによって、所定のデニー
ル、配向度を有するプリカーサーとすることができる。
また、乾燥緻密化に先立って、焼成中の単糸間接着を防
止するために、耐熱性の高いシリコン油剤を付与するこ
とが好ましい。
【0013】プリカーサーの単繊維繊度としては、弾性
率向上の観点から引き続く耐炎化工程において焼成ムラ
を起こさないよう細い方が好ましく、好ましくは1.5
d以下、より好ましくは1.0d以下、さらに好ましく
は0.8d以下である。
率向上の観点から引き続く耐炎化工程において焼成ムラ
を起こさないよう細い方が好ましく、好ましくは1.5
d以下、より好ましくは1.0d以下、さらに好ましく
は0.8d以下である。
【0014】かかるプリカーサーを焼成することにより
高性能な炭素繊維とすることができる。耐炎化条件とし
ては、従来公知の方法を採用することができ、酸化性雰
囲気中200〜300℃の範囲で、緊張、あるいは延伸
条件下が好ましく使用され、密度が好ましくは1.25
g/cm3 以上、より好ましくは1.30g/cm3に
達するまで加熱処理される。この密度は、1.60g/
cm3 以下にとどめるのが一般的であり、これ以上にす
ると、物性が低下する傾向がある。一般に雰囲気につい
ては、公知の空気、酸素、二酸化窒素、塩化水素などの
酸化性雰囲気を使用できるが、経済性の面から空気が好
ましい。
高性能な炭素繊維とすることができる。耐炎化条件とし
ては、従来公知の方法を採用することができ、酸化性雰
囲気中200〜300℃の範囲で、緊張、あるいは延伸
条件下が好ましく使用され、密度が好ましくは1.25
g/cm3 以上、より好ましくは1.30g/cm3に
達するまで加熱処理される。この密度は、1.60g/
cm3 以下にとどめるのが一般的であり、これ以上にす
ると、物性が低下する傾向がある。一般に雰囲気につい
ては、公知の空気、酸素、二酸化窒素、塩化水素などの
酸化性雰囲気を使用できるが、経済性の面から空気が好
ましい。
【0015】耐炎化を完了した糸条は、従来公知の方法
で不活性雰囲気中炭化処理を行うが、弾性率向上の観点
からは糸条に毛羽を発生させない可能な範囲で延伸する
ことが好ましい。
で不活性雰囲気中炭化処理を行うが、弾性率向上の観点
からは糸条に毛羽を発生させない可能な範囲で延伸する
ことが好ましい。
【0016】さらに引き続いて不活性雰囲気中で黒鉛化
処理を行う。本発明の目的である、優れた弾性率および
強度を有し、品位の高い黒鉛化糸を連続的に製造するた
めに、本発明ではホウ素またはホウ素化合物を含有する
黒鉛材料からなる抵抗発熱体を有する加熱炉を用いて、
不活性雰囲気中2000℃以上で連続的に非接触処理に
より黒鉛化を行う。この際、抵抗発熱体中のホウ素また
はホウ素化合物から発生したそれらのガスが、連続的に
炉内に供給される炭化糸中に侵入し、触媒作用を示して
弾性率の高い黒鉛化糸が得られるのである。
処理を行う。本発明の目的である、優れた弾性率および
強度を有し、品位の高い黒鉛化糸を連続的に製造するた
めに、本発明ではホウ素またはホウ素化合物を含有する
黒鉛材料からなる抵抗発熱体を有する加熱炉を用いて、
不活性雰囲気中2000℃以上で連続的に非接触処理に
より黒鉛化を行う。この際、抵抗発熱体中のホウ素また
はホウ素化合物から発生したそれらのガスが、連続的に
炉内に供給される炭化糸中に侵入し、触媒作用を示して
弾性率の高い黒鉛化糸が得られるのである。
【0017】この場合、ホウ素またはホウ素化合物を含
有する黒鉛製抵抗発熱体からなる加熱炉内に連続的、ま
たは断続的にホウ素またはその化合物を供給しながら黒
鉛化することが好ましい。すなわち、ホウ素またはその
化合物を連続的、または断続的に加熱炉内に供給するこ
とにより、抵抗発熱体中のホウ素またはホウ素化合物の
消費を補足すると同時に、炉内のホウ素またはホウ素化
合物の蒸気濃度を均一に保持し、安定した特性の黒鉛化
糸を製造することができる。
有する黒鉛製抵抗発熱体からなる加熱炉内に連続的、ま
たは断続的にホウ素またはその化合物を供給しながら黒
鉛化することが好ましい。すなわち、ホウ素またはその
化合物を連続的、または断続的に加熱炉内に供給するこ
とにより、抵抗発熱体中のホウ素またはホウ素化合物の
消費を補足すると同時に、炉内のホウ素またはホウ素化
合物の蒸気濃度を均一に保持し、安定した特性の黒鉛化
糸を製造することができる。
【0018】なお、ホウ素またはホウ素化合物を含有し
ない通常の黒鉛材料からなる抵抗発熱体を用いて、その
炉内にホウ素またはその化合物を供給しながら黒鉛化す
る場合は、ホウ素またはホウ素化合物の蒸気が黒鉛材料
からなる発熱体や断熱材に吸収され、黒鉛化されるべき
炭素繊維への侵入量が不足して満足な物性が得られなく
なるので、抵抗発熱体はホウ素またはホウ素化合物を含
有する黒鉛材料からなることが好ましいのである。
ない通常の黒鉛材料からなる抵抗発熱体を用いて、その
炉内にホウ素またはその化合物を供給しながら黒鉛化す
る場合は、ホウ素またはホウ素化合物の蒸気が黒鉛材料
からなる発熱体や断熱材に吸収され、黒鉛化されるべき
炭素繊維への侵入量が不足して満足な物性が得られなく
なるので、抵抗発熱体はホウ素またはホウ素化合物を含
有する黒鉛材料からなることが好ましいのである。
【0019】発熱体の形状は処理糸条が連続で効率的に
熱処理を受け均一で高い物性を得るために、中空になっ
ていることが好ましく円筒状がより好ましい。
熱処理を受け均一で高い物性を得るために、中空になっ
ていることが好ましく円筒状がより好ましい。
【0020】黒鉛製抵抗発熱体へのホウ素またはホウ素
化合物の導入方法は特に限定されず、発熱体中に混入し
ても良いし、発熱体の内表面にホウ素またはホウ素化合
物の皮膜を形成しても良い。導入方法としては、例え
ば、黒鉛材の成形前にホウ素またはホウ素化合物と黒鉛
材料粉末とを均一にまたは層状に混合した後、通常の押
し出し成形、型込め成形およびCIP成形法により成形
し、次いで発熱体に加工する方法、黒鉛成形品を発熱体
に加工した後に、ホウ素またはホウ素化合物の存在下、
不活性ガス雰囲気中で2000℃以上で熱処理する方法
および黒鉛成形品を円筒状等の発熱体に加工した後にC
VD法により発熱体内表面にホウ素またはホウ素化合物
の皮膜を形成する方法等を採用することができる。
化合物の導入方法は特に限定されず、発熱体中に混入し
ても良いし、発熱体の内表面にホウ素またはホウ素化合
物の皮膜を形成しても良い。導入方法としては、例え
ば、黒鉛材の成形前にホウ素またはホウ素化合物と黒鉛
材料粉末とを均一にまたは層状に混合した後、通常の押
し出し成形、型込め成形およびCIP成形法により成形
し、次いで発熱体に加工する方法、黒鉛成形品を発熱体
に加工した後に、ホウ素またはホウ素化合物の存在下、
不活性ガス雰囲気中で2000℃以上で熱処理する方法
および黒鉛成形品を円筒状等の発熱体に加工した後にC
VD法により発熱体内表面にホウ素またはホウ素化合物
の皮膜を形成する方法等を採用することができる。
【0021】黒鉛製抵抗発熱体中へのホウ素またはホウ
素化合物の導入量は5%以上が好ましく10%以上がよ
り好ましい。ホウ素またはホウ素化合物の含有量が5%
未満であれば、炉内のホウ素またはホウ素化合物の蒸気
濃度が低くなり、触媒効果を発揮し得なくなる。
素化合物の導入量は5%以上が好ましく10%以上がよ
り好ましい。ホウ素またはホウ素化合物の含有量が5%
未満であれば、炉内のホウ素またはホウ素化合物の蒸気
濃度が低くなり、触媒効果を発揮し得なくなる。
【0022】また、発熱体内表面にホウ素またはホウ素
化合物の皮膜を形成する場合は、ホウ素化合物蒸気の供
給を十分とし、一方、高温において皮膜に亀裂が入り、
剥離し易くなるのを防ぐ観点から、皮膜の厚みは、10
μm〜1000μmの範囲が好ましい。
化合物の皮膜を形成する場合は、ホウ素化合物蒸気の供
給を十分とし、一方、高温において皮膜に亀裂が入り、
剥離し易くなるのを防ぐ観点から、皮膜の厚みは、10
μm〜1000μmの範囲が好ましい。
【0023】本発明のホウ素またはホウ素化合物を含有
する黒鉛材料からなる抵抗発熱体を有する加熱炉を用い
て黒鉛化する際、従来公知の黒鉛化方法を併用すること
もできる。その際、従来公知の黒鉛化に先立って本発明
のホウ素存在下での黒鉛化を行っても良いし、逆に従来
公知の黒鉛化の後に本発明のホウ素存在下での黒鉛化を
行うこともできる。
する黒鉛材料からなる抵抗発熱体を有する加熱炉を用い
て黒鉛化する際、従来公知の黒鉛化方法を併用すること
もできる。その際、従来公知の黒鉛化に先立って本発明
のホウ素存在下での黒鉛化を行っても良いし、逆に従来
公知の黒鉛化の後に本発明のホウ素存在下での黒鉛化を
行うこともできる。
【0024】本発明における黒鉛製発熱体の内部または
内表面に配置するホウ素またはその化合物は、室温で固
体のもの、たとえばホウ素、炭化ホウ素、窒化ホウ素、
ホウ化チタン等を挙げることができるが、室温で固体の
ものであればよく、特に限定されるものではない。しか
し、ホウ素化合物中に酸素を含んでいると、発熱体、処
理する炭素繊維、あるいは混合した黒鉛と反応して気体
を発生することがあるため、ホウ素化合物は酸素を含ん
でいないことが好ましい。
内表面に配置するホウ素またはその化合物は、室温で固
体のもの、たとえばホウ素、炭化ホウ素、窒化ホウ素、
ホウ化チタン等を挙げることができるが、室温で固体の
ものであればよく、特に限定されるものではない。しか
し、ホウ素化合物中に酸素を含んでいると、発熱体、処
理する炭素繊維、あるいは混合した黒鉛と反応して気体
を発生することがあるため、ホウ素化合物は酸素を含ん
でいないことが好ましい。
【0025】本発明の方法において、上記ホウ素または
その化合物の粉末、成型体、黒鉛との混合物等が直接に
処理糸条と接触しないこととするものである。ホウ素化
合物は高温下で分解し、ホウ素を遊離するものが多い
が、そのホウ素の存在によって触媒黒鉛化が進行すると
考えられ、処理糸条はホウ素またはその化合物粉末等と
直接接触する必要はなく、そこから発生するホウ素蒸気
と接触することによって充分触媒黒鉛化することを見出
した。これによって比較的ホウ素蒸気濃度が高くなる高
温での連続処理が可能となったばかりでなく、強度低下
の少ない炭素繊維を得ることができる。
その化合物の粉末、成型体、黒鉛との混合物等が直接に
処理糸条と接触しないこととするものである。ホウ素化
合物は高温下で分解し、ホウ素を遊離するものが多い
が、そのホウ素の存在によって触媒黒鉛化が進行すると
考えられ、処理糸条はホウ素またはその化合物粉末等と
直接接触する必要はなく、そこから発生するホウ素蒸気
と接触することによって充分触媒黒鉛化することを見出
した。これによって比較的ホウ素蒸気濃度が高くなる高
温での連続処理が可能となったばかりでなく、強度低下
の少ない炭素繊維を得ることができる。
【0026】本発明における黒鉛化時間は、比較的短時
間で効果があることに特徴があるが、処理時間を長くす
ればさらに弾性率は向上するため、滞留時間は1分以上
が好ましく、3分以上がより好ましく、5分以上がさら
に好ましい。
間で効果があることに特徴があるが、処理時間を長くす
ればさらに弾性率は向上するため、滞留時間は1分以上
が好ましく、3分以上がより好ましく、5分以上がさら
に好ましい。
【0027】さらに、高弾性率の炭素繊維を得るために
は黒鉛化時に延伸することが好ましい。処理温度が高く
なるほど高延伸することができ、毛羽などが発生しない
可能な範囲で延伸倍率を高くすることが高弾性率の炭素
繊維を得るためには好ましい。
は黒鉛化時に延伸することが好ましい。処理温度が高く
なるほど高延伸することができ、毛羽などが発生しない
可能な範囲で延伸倍率を高くすることが高弾性率の炭素
繊維を得るためには好ましい。
【0028】このようにして得た炭素繊維に対して、必
要に応じてさらに従来公知の技術により表面処理、サイ
ジング付与などをおこなうことができる。
要に応じてさらに従来公知の技術により表面処理、サイ
ジング付与などをおこなうことができる。
【0029】以下、実施例によって本発明の内容を記載
する。
する。
【0030】
【実施例】本実施例における引張強度、弾性率はJIS
に準拠し、以下の樹脂含浸ストランド法により求めた。
に準拠し、以下の樹脂含浸ストランド法により求めた。
【0031】<引張強度、弾性率の測定法>“ベークラ
イト”ERL−4221(登録商標、ユニオン・カーバ
イド(株)製)/三フッ化ホウ素モノエチルアミン(B
F3 ・MEA)/アセトン=100/3/4部を炭素繊
維に含浸し、得られた樹脂含浸ストランドを130℃で
30分間加熱して硬化させ、JIS−R−7601に規
定する樹脂含浸ストランド試験法に従って測定した。
イト”ERL−4221(登録商標、ユニオン・カーバ
イド(株)製)/三フッ化ホウ素モノエチルアミン(B
F3 ・MEA)/アセトン=100/3/4部を炭素繊
維に含浸し、得られた樹脂含浸ストランドを130℃で
30分間加熱して硬化させ、JIS−R−7601に規
定する樹脂含浸ストランド試験法に従って測定した。
【0032】(実施例1)ジメチルスルホキシドを溶媒
とする溶液重合法により、アクリロニトリル98%とメ
タクリル酸2%とからなる重合体濃度20%の紡糸原液
を得た。これを3000ホールの口金を通じて一旦空気
中に吐出して空間部分を走行させた後、ジメチルスルホ
キシド水溶液中で凝固させ、凝固糸条を水洗後、4倍ま
で浴延伸し、工程油剤を付与した後、乾燥緻密化した。
さらに、加圧スチーム中で2.5倍まで延伸して単糸デ
ニール0.8d、総デニール2400Dのプリカーサー
を得た。
とする溶液重合法により、アクリロニトリル98%とメ
タクリル酸2%とからなる重合体濃度20%の紡糸原液
を得た。これを3000ホールの口金を通じて一旦空気
中に吐出して空間部分を走行させた後、ジメチルスルホ
キシド水溶液中で凝固させ、凝固糸条を水洗後、4倍ま
で浴延伸し、工程油剤を付与した後、乾燥緻密化した。
さらに、加圧スチーム中で2.5倍まで延伸して単糸デ
ニール0.8d、総デニール2400Dのプリカーサー
を得た。
【0033】得られたプリカーサーを240〜280℃
の空気中で、延伸比1.05で加熱して密度1.37g
/cm3 の耐炎化糸を得た。ついで、窒素雰囲気中35
0〜500℃の温度領域での昇温速度を200℃/分と
して8%の延伸を行いながら焼成し炭化糸を得た。引き
続いて、炭化ホウ素(B4 C)を含有した黒鉛材からな
る円筒状発熱体を有する加熱炉を用いて、2500℃で
滞留時間3分で黒鉛化した。炭化ホウ素含有円筒状抵抗
発熱体は黒鉛材成形時に炭化ホウ素を20%均一混合し
て得た成形体を加工して作成した。
の空気中で、延伸比1.05で加熱して密度1.37g
/cm3 の耐炎化糸を得た。ついで、窒素雰囲気中35
0〜500℃の温度領域での昇温速度を200℃/分と
して8%の延伸を行いながら焼成し炭化糸を得た。引き
続いて、炭化ホウ素(B4 C)を含有した黒鉛材からな
る円筒状発熱体を有する加熱炉を用いて、2500℃で
滞留時間3分で黒鉛化した。炭化ホウ素含有円筒状抵抗
発熱体は黒鉛材成形時に炭化ホウ素を20%均一混合し
て得た成形体を加工して作成した。
【0034】得られた黒鉛化糸のストランド物性は、引
張強度が430kgf/mm2 、引張弾性率55.0×
103 kgf/mm2 と下記する比較例に比べて引張弾
性率が大幅に向上した。(実施例2)実施例1と同様に
して得た炭化糸を実施例1で用いたと同様な炭化ホウ素
(B4 C)を含有した黒鉛材からなる円筒状発熱体を有
する加熱炉を用いて、該発熱体炉芯管の低部に炭化ホウ
素50部、黒鉛粉末50部からなる混合物を処理糸条に
接触しないように充填して2500℃で滞留時間3分で
連続黒鉛化処理した。得られた黒鉛化糸のストランド物
性は、引張強度が420kgf/mm2 、引張弾性率5
6.0×103 kgf/mm2 と下記する比較例に比べ
て引張弾性率が大幅に向上した。
張強度が430kgf/mm2 、引張弾性率55.0×
103 kgf/mm2 と下記する比較例に比べて引張弾
性率が大幅に向上した。(実施例2)実施例1と同様に
して得た炭化糸を実施例1で用いたと同様な炭化ホウ素
(B4 C)を含有した黒鉛材からなる円筒状発熱体を有
する加熱炉を用いて、該発熱体炉芯管の低部に炭化ホウ
素50部、黒鉛粉末50部からなる混合物を処理糸条に
接触しないように充填して2500℃で滞留時間3分で
連続黒鉛化処理した。得られた黒鉛化糸のストランド物
性は、引張強度が420kgf/mm2 、引張弾性率5
6.0×103 kgf/mm2 と下記する比較例に比べ
て引張弾性率が大幅に向上した。
【0035】(比較例1)2500℃の焼成において、
炭化ホウ素含有円筒状抵抗発熱体に替えて通常の黒鉛製
円筒状抵抗発熱体を用いる以外は実施例1と同様に処理
して黒鉛化糸を得た。
炭化ホウ素含有円筒状抵抗発熱体に替えて通常の黒鉛製
円筒状抵抗発熱体を用いる以外は実施例1と同様に処理
して黒鉛化糸を得た。
【0036】得られた黒鉛化糸のストランド物性は、引
張強度450kgf/mm2 、引張弾性率47×103
kgf/mm2 であった。
張強度450kgf/mm2 、引張弾性率47×103
kgf/mm2 であった。
【0037】
【発明の効果】本発明のホウ素またはホウ素化合物を含
有する黒鉛製円筒状抵抗発熱体を有する加熱炉を用いて
黒鉛繊維を製造することにより、弾性率が極めて高く品
位に優れた強度の高い黒鉛繊維を提供することができ
る。
有する黒鉛製円筒状抵抗発熱体を有する加熱炉を用いて
黒鉛繊維を製造することにより、弾性率が極めて高く品
位に優れた強度の高い黒鉛繊維を提供することができ
る。
フロントページの続き (72)発明者 木林 真 愛媛県伊予郡松前町大字筒井1515 東レ株 式会社愛媛工場内
Claims (2)
- 【請求項1】ホウ素またはホウ素化合物を含有する黒鉛
材料からなる抵抗発熱体を有することを特徴とする黒鉛
繊維製造用加熱炉。 - 【請求項2】不活性雰囲気中、ホウ素またはホウ素化合
物を含有する黒鉛材料からなる抵抗発熱体を用いて、2
000℃以上で連続的に非接触処理することを特徴とす
る黒鉛繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30031493A JPH07150420A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 黒鉛繊維製造用加熱炉および黒鉛繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30031493A JPH07150420A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 黒鉛繊維製造用加熱炉および黒鉛繊維の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07150420A true JPH07150420A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=17883293
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30031493A Pending JPH07150420A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 黒鉛繊維製造用加熱炉および黒鉛繊維の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07150420A (ja) |
-
1993
- 1993-11-30 JP JP30031493A patent/JPH07150420A/ja active Pending
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