JPH07155384A - インプラント材および電磁波加熱装置 - Google Patents
インプラント材および電磁波加熱装置Info
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- JPH07155384A JPH07155384A JP34267993A JP34267993A JPH07155384A JP H07155384 A JPH07155384 A JP H07155384A JP 34267993 A JP34267993 A JP 34267993A JP 34267993 A JP34267993 A JP 34267993A JP H07155384 A JPH07155384 A JP H07155384A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】磁極を誘電体で構成した匡体(18)に埋設
し、非導電性冷却液で冷極するアプリケータにおいて、
磁極のコイルの一部を変形した磁界制御部(15)とこ
れと独立した磁界制御用導線(16)を具備した誘導加
熱装置で、被加熱体(2)の他、補助電極(21)もし
くはこれに代えて渦電流吸収体(24)を配置した系を
含めて電気的な共振を実現すべく周波数を変更して最適
な加熱状態を利用する加熱装置。 【効果】被加熱体の深部を効果的に加熱出来、また、加
熱パターンや加熱部位の制御が出来、とくにハイパーサ
ーミアにおいて有効である。
し、非導電性冷却液で冷極するアプリケータにおいて、
磁極のコイルの一部を変形した磁界制御部(15)とこ
れと独立した磁界制御用導線(16)を具備した誘導加
熱装置で、被加熱体(2)の他、補助電極(21)もし
くはこれに代えて渦電流吸収体(24)を配置した系を
含めて電気的な共振を実現すべく周波数を変更して最適
な加熱状態を利用する加熱装置。 【効果】被加熱体の深部を効果的に加熱出来、また、加
熱パターンや加熱部位の制御が出来、とくにハイパーサ
ーミアにおいて有効である。
Description
【産業上の利用分野】本発明は電磁波加熱法における、
主として電流の制御法およびインプラント材ならびに加
熱装置に関する。さらに詳述すると、誘導加熱におい
て、被加熱体の寸法に対する磁界照射領域を小さくした
り、大きくしたりして渦電流分布を制御する方法並びに
それを実施する装置に関する。また渦電流の制御法とし
て生体の脂肪層や生体膜を渦電流が透過しにくい性質を
利用し、磁界の形でこれら脂肪層や生体膜を透過させ渦
電流をこれらの内部で発生させ閉じ込めて、効果的に局
所加熱を行う方法ならびにその装置に関する。さらに、
加熱用巻線の一部を変形したり、また加熱用巻線と独立
に設けた導線に電流を強制的に流したり、周波数を制御
して渦電流分布を効果的に制御し、深部加熱を可能に
し、発熱パターンを制御する方法のアプリケータ装置に
関する。さらに、このような加熱アプリケータの発熱を
抑制し、コア材の特性を維持する方法に関する。また、
誘電加熱や誘導加熱つまり電磁波加熱において局所加熱
を行うためのインプラント材に関する発明である。
主として電流の制御法およびインプラント材ならびに加
熱装置に関する。さらに詳述すると、誘導加熱におい
て、被加熱体の寸法に対する磁界照射領域を小さくした
り、大きくしたりして渦電流分布を制御する方法並びに
それを実施する装置に関する。また渦電流の制御法とし
て生体の脂肪層や生体膜を渦電流が透過しにくい性質を
利用し、磁界の形でこれら脂肪層や生体膜を透過させ渦
電流をこれらの内部で発生させ閉じ込めて、効果的に局
所加熱を行う方法ならびにその装置に関する。さらに、
加熱用巻線の一部を変形したり、また加熱用巻線と独立
に設けた導線に電流を強制的に流したり、周波数を制御
して渦電流分布を効果的に制御し、深部加熱を可能に
し、発熱パターンを制御する方法のアプリケータ装置に
関する。さらに、このような加熱アプリケータの発熱を
抑制し、コア材の特性を維持する方法に関する。また、
誘電加熱や誘導加熱つまり電磁波加熱において局所加熱
を行うためのインプラント材に関する発明である。
【従来の技術】従来、一般に誘導加熱により被加熱体の
所望の部位を加熱させようとする場合、被加熱体に発生
する渦電流の制御がきわめて困難なものであった。この
ため、特にハイパーサーミア、つまり癌の温熱治療等に
おいて、被加熱体の渦電流分布をいかに制御するかが重
要な課題であるが、これに関する十分な技術がこれまで
確立されていないのが実状である。また、誘導加熱用ア
プリケータにフェライトコアのような磁性材を用いると
発熱し、本来の磁気的特性が低下し、十分な加熱が出来
ないという問題があった。また、とくにハイパーサーミ
アで使用するインプラント材は、体内組織に対して柔軟
なものや温熱作用と薬剤効果を発揮する機能や温度計測
も兼ね備えた機能を有する効果的なものが存在していな
い。さらに、従来空胴共振器を利用し、この空胴内に電
磁波を閉じ込めて挿入した被加熱体を加熱する方法は、
マイクロ波で空胴共振器を用いてフェライトを焼結する
方法やリエントラント型共振器をハイパーサーミアヘ応
用したものなどがある。これらは、いずれも電磁波を閉
領域に閉じ込めて共振させる方法であり、原理的には空
胴の構成寸法で共振周波数が定まる。しかし、電磁波を
空間に放射して開放領域での共振を利用して、加熱する
という考えの加熱装置は考えられていない。
所望の部位を加熱させようとする場合、被加熱体に発生
する渦電流の制御がきわめて困難なものであった。この
ため、特にハイパーサーミア、つまり癌の温熱治療等に
おいて、被加熱体の渦電流分布をいかに制御するかが重
要な課題であるが、これに関する十分な技術がこれまで
確立されていないのが実状である。また、誘導加熱用ア
プリケータにフェライトコアのような磁性材を用いると
発熱し、本来の磁気的特性が低下し、十分な加熱が出来
ないという問題があった。また、とくにハイパーサーミ
アで使用するインプラント材は、体内組織に対して柔軟
なものや温熱作用と薬剤効果を発揮する機能や温度計測
も兼ね備えた機能を有する効果的なものが存在していな
い。さらに、従来空胴共振器を利用し、この空胴内に電
磁波を閉じ込めて挿入した被加熱体を加熱する方法は、
マイクロ波で空胴共振器を用いてフェライトを焼結する
方法やリエントラント型共振器をハイパーサーミアヘ応
用したものなどがある。これらは、いずれも電磁波を閉
領域に閉じ込めて共振させる方法であり、原理的には空
胴の構成寸法で共振周波数が定まる。しかし、電磁波を
空間に放射して開放領域での共振を利用して、加熱する
という考えの加熱装置は考えられていない。
【発明が解決しようとする課題】誘導加熱において、被
加熱体の寸法より小さい領域に磁極などにより磁界を照
射すると、対向磁極間に挟まれた被加熱体の部分はほと
んど発熱せず、その周縁部に渦電流が偏り周縁部が強く
発熱し、いわゆるホットスポットと称する高温点が生ず
る。これは、磁極中心部が最大照射磁界となるように磁
界分布が与えられても、被加熱体の渦電流は磁極中心部
に相当する部位で少なく、周縁部で大となる。この原理
に従えば、被加熱体の周縁部を局所的に、もしくは領域
的に加熱できる。この場合徐々に磁極を大きくしてゆ
き、被加熱体の寸法より大きな磁極を用い磁界を照射し
たときは、渦電流の発生は低減し、被加熱体内にインプ
ラント材を埋設しておけば、インプラント材だけの局所
加熱が可能となる。また、被加熱体に絶縁性膜が存在し
ている場合は、これとこれらの内部に上述の原理から磁
界を照射し、それら絶縁膜内部で渦電流を発生させ絶縁
性膜内に渦電流を閉じ込めるという渦電流制御法で局所
加熱や領域加熱が可能となる。ハイパーサーミアでは、
この絶縁膜は生体膜や脂肪層に相当する。また、誘電加
熱や、とくに誘導加熱におけるアプリケータにおいて電
界制御や、磁界制御、つまり渦電流制御が困難であり、
とくにハイパーサーミアなどではホットスポットが発生
し、所望の部位や深部を十分加熱出来ないという問題が
ある。誘導加熱では渦電流が被加熱体の表面に流れると
いう性質により深部を十分加熱出来ず、また発熱パター
ンを制御する加熱技術に限界がある。本発明の一つの目
的は、このような課題を解決することにある。また、誘
電加熱用インプラント材に関しては、生体組織になじみ
やすいものや発熱と温度測定機能を備えたインプラント
材が欠如しており、この問題を解決する必要がある。本
発明は以上のような方法及び装置により深部加熱や被加
熱体の発熱パターンの制御や局所加熱の問題を解決する
ものである。
加熱体の寸法より小さい領域に磁極などにより磁界を照
射すると、対向磁極間に挟まれた被加熱体の部分はほと
んど発熱せず、その周縁部に渦電流が偏り周縁部が強く
発熱し、いわゆるホットスポットと称する高温点が生ず
る。これは、磁極中心部が最大照射磁界となるように磁
界分布が与えられても、被加熱体の渦電流は磁極中心部
に相当する部位で少なく、周縁部で大となる。この原理
に従えば、被加熱体の周縁部を局所的に、もしくは領域
的に加熱できる。この場合徐々に磁極を大きくしてゆ
き、被加熱体の寸法より大きな磁極を用い磁界を照射し
たときは、渦電流の発生は低減し、被加熱体内にインプ
ラント材を埋設しておけば、インプラント材だけの局所
加熱が可能となる。また、被加熱体に絶縁性膜が存在し
ている場合は、これとこれらの内部に上述の原理から磁
界を照射し、それら絶縁膜内部で渦電流を発生させ絶縁
性膜内に渦電流を閉じ込めるという渦電流制御法で局所
加熱や領域加熱が可能となる。ハイパーサーミアでは、
この絶縁膜は生体膜や脂肪層に相当する。また、誘電加
熱や、とくに誘導加熱におけるアプリケータにおいて電
界制御や、磁界制御、つまり渦電流制御が困難であり、
とくにハイパーサーミアなどではホットスポットが発生
し、所望の部位や深部を十分加熱出来ないという問題が
ある。誘導加熱では渦電流が被加熱体の表面に流れると
いう性質により深部を十分加熱出来ず、また発熱パター
ンを制御する加熱技術に限界がある。本発明の一つの目
的は、このような課題を解決することにある。また、誘
電加熱用インプラント材に関しては、生体組織になじみ
やすいものや発熱と温度測定機能を備えたインプラント
材が欠如しており、この問題を解決する必要がある。本
発明は以上のような方法及び装置により深部加熱や被加
熱体の発熱パターンの制御や局所加熱の問題を解決する
ものである。
【問題を解決するための手段】誘導加熱においては、上
述のように、被加熱体周縁部に渦電流が発生するため、
誘導加熱法をインプラントを用いるハイパーサーミア等
に応用する場合、不要な渦電流の発生を排除もしくは低
減させ、インプラント材だけを発熱させ、局所加熱を行
う必要がある。本発明は、これらの問題点を解決するた
めに、対向磁極の中心部が強い磁界分布であっても被加
熱体の対向磁極間が発熱しない性質に着目し、被加熱体
寸法より大きな磁界照射面積を有する磁極、またはこれ
と同一原理で他の方法による磁界照射手段で被加熱体に
磁界を照射するという手段で、被加熱体のホットスポッ
トの発生を抑圧している。ここでホットスポットとは、
被加熱体で発生する高温領域のことである。すなわち、
被加熱体より大きな磁界照射面積を有する磁界照射手段
を用いれば、被加熱体に発生するホットスポットはほと
んど排除される。しかし、磁界は被加熱体内に及ぶた
め、誘導加熱用インプラント材を埋設しておけば、この
インプラント材だけを発熱させることが出来るという手
段で、ハイパーサーミア等における局所加熱の問題を解
決している。つまり、被加熱体に対してオーバーサイズ
の磁界照射手段をもつアプリケータ装置によりインプラ
ント加熱を行えば局所加熱を効果的に行うことが出来
る。また、この方法をハイパーサーミアヘ適用する場
合、被加熱体である人体より大きな磁極や磁界照射手段
を構成することは困難な場合が多い。この問題を解決す
るために、例えばフェライトコアなどの磁極を磁界照射
手段とする場合、小さなコアを多数集めて一体化し、こ
れにコイルを巻く手段で大きなコア、つまり大きな磁極
を構成する。また、小さな個々のコアにコイルを巻いた
ものを多数寄せ集め同相電流を流して、大きなコア、つ
まり大きな磁極を構成する手段をとることが出来る。以
上のような構成原理に基づいて、被加熱体におけるホッ
トスポットの不要な発生を低減させたり、インプラント
を用いる局所加熱を可能としている。次に、被加熱体寸
法より小さな磁界照射面積を有する磁極等の磁界照射手
段により被加熱体を加熱する場合は、この面積に対応す
る被加熱体面積の周縁部が加熱できるため、磁界照射面
積より大きな領域を形成する絶縁性膜内に渦電流を閉じ
込めるという手段で渦電流を制御することが出来る。こ
れはハイパーサーミア等における局所加熱や領域加熱で
有効な手段となる。次に、被加熱体に発生する電磁界を
制御するために、アプリケータとの発熱用照射電磁界の
他にアプリケータと一体回路によるか、もしくは独立し
た回路に電流を流し電磁界分布を制御する手段をとる。
例えば、磁性コア材の磁極に加熱磁界発生用のコイル
(巻線)を巻き、そのコイルの一部を変形構造に巻き、
被加熱体への磁界分布、つまり渦電流を制御する方法を
とる。このようにコイルを一部変形させることの他、全
く独立に被加熱体の周辺に導体を配置し、電流を流し強
制的に磁界分布を変更し、発熱パターンを制御したり、
深部加熱を可能にする方法でもよい。次に、磁性材を用
いたコアにより誘導加熱を行う場合、コアの発熱を生
じ、コアの磁気的特性が劣化して十分な磁束を発生出来
なくなる。このことを改善するために、磁性コアを誘電
体の匡体に埋設しコア部分全体をシリコン油のような流
動体を還流させて、冷却する構成をとる。次に、被加熱
体の加熱パターンを変更し、深部加熱を達成するため
に、周波数つまり波長を被加熱体の特性に応じて変更す
る手段をとる。とくに、磁性コアを用いたハイパーサー
ミアでは、被加熱体が人体であるため、大きさ,寸法が
異なり一定の周波では個人差を生じ、発熱パターンの制
御が困難であり、これはこのような場合に有効な手段と
なる。次に、被加熱体はこの加熱を補助する付属物も含
め電磁波照射アプリケータから見ると電気回路的な負荷
に相当する。したがって、アプリケータ,被加熱体及び
その付属装置の系を一つの等価的な電気回路と考える
と、そこにはインダクタンス(L),キャパシタンス
(C),抵抗(R)が存在し、いわゆるL,C,Rの共
振回路が構成される。この共振条件が成立したとき、被
加熱体は最適条件に至り効率よい発熱が可能となり、加
熱パターンの制御および深部加熱が可能となる。つま
り、アプリケータから開放領域である空間に照射された
電磁波が被加熱体とその周辺に配置された電流分布を制
御する補助電極等の付属物を含めて共振する周波数を選
択することにより、補助電極や電磁界制御用付属物が最
適に動作し、加熱パターンの制御や深部加熱が達成出来
る。また、誘導加熱の例では、磁極コアや磁界制御用コ
イルの前面部に磁界制御板を装着し、被加熱体に発生す
る渦電流分布を制御している。これらの手段により深部
を効率よく加熱できる。次に、ハイパーサーミア等で使
用されるインプラント材にはいくつかの難点がある。本
発明はインプラント材を人体等に挿入する場合、外科的
手術を行わず注射器のようなものを用いて、流動性イン
プラントを加熱部位に注入し、体温で凝固させる手段を
とっている。また、誘電加熱では、人体脂肪層で強く発
熱することに着目し、この種の脂肪を単独で加熱部位に
注入して発熱させるか、もしくはこの種の脂肪に導電性
あるいは磁性材を混入して、加熱しようとする部位に注
入して発熱させる手段をとっている。さらにこれらに治
療用の薬剤を混入して温熱と薬剤の併用療法を行うこと
が出来る。勿論、流動性発熱材は脂肪に限らず生体に無
害なら何を用いてもよい。また、磁性材料や導電性材料
で構成するインプラント材は、ハイパーサーミアのよう
に埋設部位周囲が導電性であると、インプラントに発生
した渦電流が周囲媒質に拡散し、とくにインプラント材
が小さい場合は十分に発熱出来ない。このため、これら
のインプラント材を絶縁材で覆って蓄熱作用を高める手
段をとる。次に、すでにインプラントとして形状記憶合
金を用いるものを考案されているが(昭60年,実願第
31357号)、これと同様被加熱体に埋設し、所定の
温度で変形するようにあらかじめ形状を記憶させてお
き、被加熱体を透過する放射線や電磁波,超音波等の放
射波もしくは放射線で温度変化により変形した形状を調
べる手段を用いて温度を計測する方法をとっている。こ
の場合、現状の形状記憶合金が温度変化に対して急な変
化をしない特性のものが多いことから、形状記憶合金を
容器に収容して、一定の力が形状記憶合金に加わり、あ
る程度の温度変化に対しては一定の形状を保持するよう
に保ち、所望の温度に至ったときに形状が大きく変化す
るように構成しておく。そして、この形状の変化を放射
線、例えばX線や超音波等で被加熱体外部から撮影する
等の手段で所望の温度になっているかを計測する。勿論
形状記憶合金だけに限定されず、発熱するように加工し
た形状記憶プラスチックやバイメタルのような温度によ
り形状が変化する物体なら何を用いてもよい。以上の発
明は、通常の誘電加熱や誘導加熱に対してとくに、深部
加熱や局所加熱および加熱位置やパターンの制御、温度
測定等に有効であり、とくにハイパーサーミアにおいて
効果的な手段となる。
述のように、被加熱体周縁部に渦電流が発生するため、
誘導加熱法をインプラントを用いるハイパーサーミア等
に応用する場合、不要な渦電流の発生を排除もしくは低
減させ、インプラント材だけを発熱させ、局所加熱を行
う必要がある。本発明は、これらの問題点を解決するた
めに、対向磁極の中心部が強い磁界分布であっても被加
熱体の対向磁極間が発熱しない性質に着目し、被加熱体
寸法より大きな磁界照射面積を有する磁極、またはこれ
と同一原理で他の方法による磁界照射手段で被加熱体に
磁界を照射するという手段で、被加熱体のホットスポッ
トの発生を抑圧している。ここでホットスポットとは、
被加熱体で発生する高温領域のことである。すなわち、
被加熱体より大きな磁界照射面積を有する磁界照射手段
を用いれば、被加熱体に発生するホットスポットはほと
んど排除される。しかし、磁界は被加熱体内に及ぶた
め、誘導加熱用インプラント材を埋設しておけば、この
インプラント材だけを発熱させることが出来るという手
段で、ハイパーサーミア等における局所加熱の問題を解
決している。つまり、被加熱体に対してオーバーサイズ
の磁界照射手段をもつアプリケータ装置によりインプラ
ント加熱を行えば局所加熱を効果的に行うことが出来
る。また、この方法をハイパーサーミアヘ適用する場
合、被加熱体である人体より大きな磁極や磁界照射手段
を構成することは困難な場合が多い。この問題を解決す
るために、例えばフェライトコアなどの磁極を磁界照射
手段とする場合、小さなコアを多数集めて一体化し、こ
れにコイルを巻く手段で大きなコア、つまり大きな磁極
を構成する。また、小さな個々のコアにコイルを巻いた
ものを多数寄せ集め同相電流を流して、大きなコア、つ
まり大きな磁極を構成する手段をとることが出来る。以
上のような構成原理に基づいて、被加熱体におけるホッ
トスポットの不要な発生を低減させたり、インプラント
を用いる局所加熱を可能としている。次に、被加熱体寸
法より小さな磁界照射面積を有する磁極等の磁界照射手
段により被加熱体を加熱する場合は、この面積に対応す
る被加熱体面積の周縁部が加熱できるため、磁界照射面
積より大きな領域を形成する絶縁性膜内に渦電流を閉じ
込めるという手段で渦電流を制御することが出来る。こ
れはハイパーサーミア等における局所加熱や領域加熱で
有効な手段となる。次に、被加熱体に発生する電磁界を
制御するために、アプリケータとの発熱用照射電磁界の
他にアプリケータと一体回路によるか、もしくは独立し
た回路に電流を流し電磁界分布を制御する手段をとる。
例えば、磁性コア材の磁極に加熱磁界発生用のコイル
(巻線)を巻き、そのコイルの一部を変形構造に巻き、
被加熱体への磁界分布、つまり渦電流を制御する方法を
とる。このようにコイルを一部変形させることの他、全
く独立に被加熱体の周辺に導体を配置し、電流を流し強
制的に磁界分布を変更し、発熱パターンを制御したり、
深部加熱を可能にする方法でもよい。次に、磁性材を用
いたコアにより誘導加熱を行う場合、コアの発熱を生
じ、コアの磁気的特性が劣化して十分な磁束を発生出来
なくなる。このことを改善するために、磁性コアを誘電
体の匡体に埋設しコア部分全体をシリコン油のような流
動体を還流させて、冷却する構成をとる。次に、被加熱
体の加熱パターンを変更し、深部加熱を達成するため
に、周波数つまり波長を被加熱体の特性に応じて変更す
る手段をとる。とくに、磁性コアを用いたハイパーサー
ミアでは、被加熱体が人体であるため、大きさ,寸法が
異なり一定の周波では個人差を生じ、発熱パターンの制
御が困難であり、これはこのような場合に有効な手段と
なる。次に、被加熱体はこの加熱を補助する付属物も含
め電磁波照射アプリケータから見ると電気回路的な負荷
に相当する。したがって、アプリケータ,被加熱体及び
その付属装置の系を一つの等価的な電気回路と考える
と、そこにはインダクタンス(L),キャパシタンス
(C),抵抗(R)が存在し、いわゆるL,C,Rの共
振回路が構成される。この共振条件が成立したとき、被
加熱体は最適条件に至り効率よい発熱が可能となり、加
熱パターンの制御および深部加熱が可能となる。つま
り、アプリケータから開放領域である空間に照射された
電磁波が被加熱体とその周辺に配置された電流分布を制
御する補助電極等の付属物を含めて共振する周波数を選
択することにより、補助電極や電磁界制御用付属物が最
適に動作し、加熱パターンの制御や深部加熱が達成出来
る。また、誘導加熱の例では、磁極コアや磁界制御用コ
イルの前面部に磁界制御板を装着し、被加熱体に発生す
る渦電流分布を制御している。これらの手段により深部
を効率よく加熱できる。次に、ハイパーサーミア等で使
用されるインプラント材にはいくつかの難点がある。本
発明はインプラント材を人体等に挿入する場合、外科的
手術を行わず注射器のようなものを用いて、流動性イン
プラントを加熱部位に注入し、体温で凝固させる手段を
とっている。また、誘電加熱では、人体脂肪層で強く発
熱することに着目し、この種の脂肪を単独で加熱部位に
注入して発熱させるか、もしくはこの種の脂肪に導電性
あるいは磁性材を混入して、加熱しようとする部位に注
入して発熱させる手段をとっている。さらにこれらに治
療用の薬剤を混入して温熱と薬剤の併用療法を行うこと
が出来る。勿論、流動性発熱材は脂肪に限らず生体に無
害なら何を用いてもよい。また、磁性材料や導電性材料
で構成するインプラント材は、ハイパーサーミアのよう
に埋設部位周囲が導電性であると、インプラントに発生
した渦電流が周囲媒質に拡散し、とくにインプラント材
が小さい場合は十分に発熱出来ない。このため、これら
のインプラント材を絶縁材で覆って蓄熱作用を高める手
段をとる。次に、すでにインプラントとして形状記憶合
金を用いるものを考案されているが(昭60年,実願第
31357号)、これと同様被加熱体に埋設し、所定の
温度で変形するようにあらかじめ形状を記憶させてお
き、被加熱体を透過する放射線や電磁波,超音波等の放
射波もしくは放射線で温度変化により変形した形状を調
べる手段を用いて温度を計測する方法をとっている。こ
の場合、現状の形状記憶合金が温度変化に対して急な変
化をしない特性のものが多いことから、形状記憶合金を
容器に収容して、一定の力が形状記憶合金に加わり、あ
る程度の温度変化に対しては一定の形状を保持するよう
に保ち、所望の温度に至ったときに形状が大きく変化す
るように構成しておく。そして、この形状の変化を放射
線、例えばX線や超音波等で被加熱体外部から撮影する
等の手段で所望の温度になっているかを計測する。勿論
形状記憶合金だけに限定されず、発熱するように加工し
た形状記憶プラスチックやバイメタルのような温度によ
り形状が変化する物体なら何を用いてもよい。以上の発
明は、通常の誘電加熱や誘導加熱に対してとくに、深部
加熱や局所加熱および加熱位置やパターンの制御、温度
測定等に有効であり、とくにハイパーサーミアにおいて
効果的な手段となる。
【作用】以上の手段により、誘導加熱による渦電流制御
が可能となり、これを応用した装置を構成できるが、本
発明により被加熱体の所望の部位の加熱が容易となる。
すなわち、被加熱体の寸法より小さい磁界照射領域を有
するアプリケータで磁界を照射するときは、磁界照射領
域の周縁部を局所的または領域的に加熱でき、特にハイ
パーサーミア等では脂肪層内部、生体膜内部での発熱が
出来るという作用を有している。また、これとは逆に、
被加熱体より大きい寸法の磁界照射領域を持つアプリケ
ータを使用することにより、渦電流の発生を低減させる
ことが出来る。この場合、磁界は被加熱体中へも透過し
ているから、誘導加熱用インプラント材を用いれば、イ
ンプラント材だけを局所的に加熱させることが出来ると
いう作用がある。また、体温で固型状に凝固するインプ
ラント材は、はじめから固型のものを被加熱体に埋設す
るものと比べ、被加熱体への埋設が容易となる。また形
状記憶合金で構成するインプラント材は発熱と温度計測
の両者が同時に可能となるという作用がある。
が可能となり、これを応用した装置を構成できるが、本
発明により被加熱体の所望の部位の加熱が容易となる。
すなわち、被加熱体の寸法より小さい磁界照射領域を有
するアプリケータで磁界を照射するときは、磁界照射領
域の周縁部を局所的または領域的に加熱でき、特にハイ
パーサーミア等では脂肪層内部、生体膜内部での発熱が
出来るという作用を有している。また、これとは逆に、
被加熱体より大きい寸法の磁界照射領域を持つアプリケ
ータを使用することにより、渦電流の発生を低減させる
ことが出来る。この場合、磁界は被加熱体中へも透過し
ているから、誘導加熱用インプラント材を用いれば、イ
ンプラント材だけを局所的に加熱させることが出来ると
いう作用がある。また、体温で固型状に凝固するインプ
ラント材は、はじめから固型のものを被加熱体に埋設す
るものと比べ、被加熱体への埋設が容易となる。また形
状記憶合金で構成するインプラント材は発熱と温度計測
の両者が同時に可能となるという作用がある。
【実施例】以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳述する。第1図は、対向する磁極(1)の間に
磁極(1)より大きな寸法の被加熱体(2)を配置し、
これを誘導加熱している場合の原理図である。このとき
の正方形の被加熱体(2)の磁界照射面(3)における
磁界分布(4)及び渦電流密度分布(5)の関係を図2
に示す。同図から明らかなように、磁極中心部で最大磁
界となるような磁界分布を与えても渦電流は被加熱体の
周縁部で最大となる。さらに第3図にこの磁界照射面
(3)における渦電流密度を可視化したベクトル図を示
す。渦電流の強さをベクトル長(6)に比例する関係で
示してある。このように被加熱体の寸法より小さな領域
に磁界照射すると、被加熱体の中心近くは渦電流による
反磁界の作用も加わり加熱されず、その周縁部が強く加
熱されホットスポットが生ずる。この原理に従い渦電流
を制御することが出来る。すなわち、被加熱体の磁界照
射領域を大きくすると、つまり磁極(1)の断面寸法を
大きくしてゆくとホットスポットの発生が低減される。
しかし、磁界は被加熱体中にも透過しているため、被加
熱体中にインプラント材を埋設しておけば、渦電流によ
るホットスポットを発生することなくインプラント材だ
けを局所的に加熱できる。第4図は、被加熱体(2)よ
り小さな寸法の磁界照射面積を有する磁極(1)で加熱
している本発明の一実施例である。同図は、ハイバーサ
ーミアヘの応用例を示している。球形の被加熱体(2)
は第5図に示すように筋肉媒質(7)の他に脂肪層
(8)から成っている。この場合脂肪層(8)を透過し
た磁界により、脂肪層(8)の内側に渦電流が発生す
る。すなわち、第4図の球形の被加熱体(2)を球の中
心を通る点線の切断面で切断した第5図の断面図に示す
ような渦電流による発熱領域(9)が得られる。渦電流
は被加熱体周縁部へ流れようとするが、絶縁体に近い脂
肪層(8)にはばまれて脂肪層内部が効果的に加熱でき
る。第6図は、被加熱体(2)の寸法より大きな磁界照
射面積を有する磁極(1)を用いて、構成する誘導加熱
装置の一実施例である。被加熱体中心部にはインプラン
ト材(10)が埋設してある。第7図に、第6図の点線
で示す球の中心を通る切断面における発熱状況を示すよ
うに、この場合は筋肉媒質(7)や脂肪層(8)の発熱
はほとんどなく、インプラント材(10)が選択的に加
熱される。第8図は、第6図に関する大きな磁極の構成
法を示す本発明のハイパーサーミア用アプリケータの一
実施例である。同図に示すように、小さな磁極(11)
を束にしてコイル(12)を巻き、大きな磁極を構成す
る例を示している。また、第9図は、コイルを巻いた小
さな磁極(13)を束ねて一体化して大きな磁極を構成
するハイパーサーミア用アプリケータの一実施例であ
る。以上の実施例では磁界照射手段としてフェライトコ
アのような磁極を例にとったが、コイルやその他の磁界
照射手段を用いてもよいことは勿論である。第10図
は、磁性コア(14)にコイル(12)を巻き誘導加熱
用アプリケータを構成した本発明の一実施例の斜視図で
ある。コイルの一部を変形して巻いたり、誘電体円筒等
にコイルを巻いて、磁界制御部(15)を設けてある。
また、このコイルと独立に被加熱体(2)の周囲に磁界
制御用導線(16)を配置してこれに強制的に電流を流
し、発生する磁界で、磁極の磁界分布を変更し、被加熱
体に発生する渦電流分布を制御して発熱領域を制御する
手段をとっている。さらに同図に示すように渦電流吸収
体(24)(特願平2−403927参照)を用い不要
な渦電流を吸収している。第11図は、磁性材による変
形磁極(17)(特願平2−403927参照)を誘電
体材料の匡体(18)に埋設し、磁極部分全体を冷却す
る本発明の一実施例である。匡体内部はシリコン油など
の非導電性の冷却した液体をダクト(19)から流入ま
たは流出させて一定の温度に磁極を保つようにしてあ
る。公知の変形磁極は、コイルに通水パイプを用い磁極
内部に冷却パイプを通し冷却していたが、大電力を投入
し、被加熱体深部を十分加熱すると、磁極の発熱が磁極
の磁気特性を劣化させ、発生する磁束が飽和するという
問題があった。第11図の実施例は、開磁路構造(実願
平1−77607号参照)の磁極全体を匡体に入れて冷
却している。この場合、匡体(18)にクッション材
(20)を介して取り付けた補助電極(21)(特願平
2−403927)および磁極または匡体に密着させた
磁界制御板(25)が取り付けられている。第11図で
は前記磁界制御部(15)を有するコイルを用いてアプ
リケータを構成し、さらに磁界制御用導線(16)を用
い渦電流を制御する実施例である。しかも、この構成で
は被加熱体(2)や補助電極(21)や磁界制御用導線
(16)等を含めた全体の系が共振するように周波数を
定めて駆動するように構成したアプリケータ装置であ
る。従来のこの種の誘導加熱の発明は、このような付属
物を含めた被加熱体の共振現象まで考えが及ばず、従っ
て単一の固定周波数のアプリケータが使用されている。
本発明は、とくにハイパーサーミア等に有効で、人体の
大きさの違いや加熱部位の違いにより、負荷に相当する
被加熱体側のインピーダンスが変化することに着目した
もので、その都度周波数を変えて共振をとって、被加熱
体の深部誘導加熱を可能にし、加熱パターンや加熱部位
を制御するものである。また、共振現象を利用しない場
合も加熱領域や加熱パターンを変えるために周波数を変
更する手段をとっている。周波数を変更するといって
も、被加熱体側つまり負荷側の加熱条件の大輻な変更が
ないかぎり、周波数は大きく変える必要はない。場合に
よっては一定周波数でも、若干の負荷側の変動に対して
加熱装置を構成出来る。第12図および第13図は、形
状記憶合金(22)を用いたインプラント材(昭60年
実願第31357号)であるが、例えば同図のようにコ
イル状やくの字型に形状を記憶させておき、これを伸縮
性のカプセル(23)に入れ、形状記憶合金(22)の
両端は、導体や磁性体のような発熱体を兼ねた支持材つ
まり発熱性支持材(29)で固定しておく。また、カプ
セル内には、この中の温度分布を均一化し、発熱を助長
させるために液体(30)を入れておくことも出来る。
この状態で所望の温度になったとき形状記憶合金(2
2)が強い力で伸びるために、第14図に示すように、
カプセル(23)も伸びて形状記憶合金(22)が変形
する。このような構成のものを被加熱体内部に入れて加
熱し、外部から例えばX線等で撮影すれば形状記憶合金
の伸縮状況から温度を計測することが出来る。この場
合、形状記憶合金に限定されず形状記憶性の繊維や他の
材料でもよく、さらにカプセル(23)が温度で変形す
るようにしてもよい。またこの場合、勿論被加熱体を透
過するものなら形状判定に放射光や電磁波や超音波等何
を用いてもよい。また、形状記憶合金自体も渦電流によ
り発熱し局所加熱が可能となる。上記発明は、本発明の
好適な実施例であるが、これに限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形
実施が可能である。
づいて詳述する。第1図は、対向する磁極(1)の間に
磁極(1)より大きな寸法の被加熱体(2)を配置し、
これを誘導加熱している場合の原理図である。このとき
の正方形の被加熱体(2)の磁界照射面(3)における
磁界分布(4)及び渦電流密度分布(5)の関係を図2
に示す。同図から明らかなように、磁極中心部で最大磁
界となるような磁界分布を与えても渦電流は被加熱体の
周縁部で最大となる。さらに第3図にこの磁界照射面
(3)における渦電流密度を可視化したベクトル図を示
す。渦電流の強さをベクトル長(6)に比例する関係で
示してある。このように被加熱体の寸法より小さな領域
に磁界照射すると、被加熱体の中心近くは渦電流による
反磁界の作用も加わり加熱されず、その周縁部が強く加
熱されホットスポットが生ずる。この原理に従い渦電流
を制御することが出来る。すなわち、被加熱体の磁界照
射領域を大きくすると、つまり磁極(1)の断面寸法を
大きくしてゆくとホットスポットの発生が低減される。
しかし、磁界は被加熱体中にも透過しているため、被加
熱体中にインプラント材を埋設しておけば、渦電流によ
るホットスポットを発生することなくインプラント材だ
けを局所的に加熱できる。第4図は、被加熱体(2)よ
り小さな寸法の磁界照射面積を有する磁極(1)で加熱
している本発明の一実施例である。同図は、ハイバーサ
ーミアヘの応用例を示している。球形の被加熱体(2)
は第5図に示すように筋肉媒質(7)の他に脂肪層
(8)から成っている。この場合脂肪層(8)を透過し
た磁界により、脂肪層(8)の内側に渦電流が発生す
る。すなわち、第4図の球形の被加熱体(2)を球の中
心を通る点線の切断面で切断した第5図の断面図に示す
ような渦電流による発熱領域(9)が得られる。渦電流
は被加熱体周縁部へ流れようとするが、絶縁体に近い脂
肪層(8)にはばまれて脂肪層内部が効果的に加熱でき
る。第6図は、被加熱体(2)の寸法より大きな磁界照
射面積を有する磁極(1)を用いて、構成する誘導加熱
装置の一実施例である。被加熱体中心部にはインプラン
ト材(10)が埋設してある。第7図に、第6図の点線
で示す球の中心を通る切断面における発熱状況を示すよ
うに、この場合は筋肉媒質(7)や脂肪層(8)の発熱
はほとんどなく、インプラント材(10)が選択的に加
熱される。第8図は、第6図に関する大きな磁極の構成
法を示す本発明のハイパーサーミア用アプリケータの一
実施例である。同図に示すように、小さな磁極(11)
を束にしてコイル(12)を巻き、大きな磁極を構成す
る例を示している。また、第9図は、コイルを巻いた小
さな磁極(13)を束ねて一体化して大きな磁極を構成
するハイパーサーミア用アプリケータの一実施例であ
る。以上の実施例では磁界照射手段としてフェライトコ
アのような磁極を例にとったが、コイルやその他の磁界
照射手段を用いてもよいことは勿論である。第10図
は、磁性コア(14)にコイル(12)を巻き誘導加熱
用アプリケータを構成した本発明の一実施例の斜視図で
ある。コイルの一部を変形して巻いたり、誘電体円筒等
にコイルを巻いて、磁界制御部(15)を設けてある。
また、このコイルと独立に被加熱体(2)の周囲に磁界
制御用導線(16)を配置してこれに強制的に電流を流
し、発生する磁界で、磁極の磁界分布を変更し、被加熱
体に発生する渦電流分布を制御して発熱領域を制御する
手段をとっている。さらに同図に示すように渦電流吸収
体(24)(特願平2−403927参照)を用い不要
な渦電流を吸収している。第11図は、磁性材による変
形磁極(17)(特願平2−403927参照)を誘電
体材料の匡体(18)に埋設し、磁極部分全体を冷却す
る本発明の一実施例である。匡体内部はシリコン油など
の非導電性の冷却した液体をダクト(19)から流入ま
たは流出させて一定の温度に磁極を保つようにしてあ
る。公知の変形磁極は、コイルに通水パイプを用い磁極
内部に冷却パイプを通し冷却していたが、大電力を投入
し、被加熱体深部を十分加熱すると、磁極の発熱が磁極
の磁気特性を劣化させ、発生する磁束が飽和するという
問題があった。第11図の実施例は、開磁路構造(実願
平1−77607号参照)の磁極全体を匡体に入れて冷
却している。この場合、匡体(18)にクッション材
(20)を介して取り付けた補助電極(21)(特願平
2−403927)および磁極または匡体に密着させた
磁界制御板(25)が取り付けられている。第11図で
は前記磁界制御部(15)を有するコイルを用いてアプ
リケータを構成し、さらに磁界制御用導線(16)を用
い渦電流を制御する実施例である。しかも、この構成で
は被加熱体(2)や補助電極(21)や磁界制御用導線
(16)等を含めた全体の系が共振するように周波数を
定めて駆動するように構成したアプリケータ装置であ
る。従来のこの種の誘導加熱の発明は、このような付属
物を含めた被加熱体の共振現象まで考えが及ばず、従っ
て単一の固定周波数のアプリケータが使用されている。
本発明は、とくにハイパーサーミア等に有効で、人体の
大きさの違いや加熱部位の違いにより、負荷に相当する
被加熱体側のインピーダンスが変化することに着目した
もので、その都度周波数を変えて共振をとって、被加熱
体の深部誘導加熱を可能にし、加熱パターンや加熱部位
を制御するものである。また、共振現象を利用しない場
合も加熱領域や加熱パターンを変えるために周波数を変
更する手段をとっている。周波数を変更するといって
も、被加熱体側つまり負荷側の加熱条件の大輻な変更が
ないかぎり、周波数は大きく変える必要はない。場合に
よっては一定周波数でも、若干の負荷側の変動に対して
加熱装置を構成出来る。第12図および第13図は、形
状記憶合金(22)を用いたインプラント材(昭60年
実願第31357号)であるが、例えば同図のようにコ
イル状やくの字型に形状を記憶させておき、これを伸縮
性のカプセル(23)に入れ、形状記憶合金(22)の
両端は、導体や磁性体のような発熱体を兼ねた支持材つ
まり発熱性支持材(29)で固定しておく。また、カプ
セル内には、この中の温度分布を均一化し、発熱を助長
させるために液体(30)を入れておくことも出来る。
この状態で所望の温度になったとき形状記憶合金(2
2)が強い力で伸びるために、第14図に示すように、
カプセル(23)も伸びて形状記憶合金(22)が変形
する。このような構成のものを被加熱体内部に入れて加
熱し、外部から例えばX線等で撮影すれば形状記憶合金
の伸縮状況から温度を計測することが出来る。この場
合、形状記憶合金に限定されず形状記憶性の繊維や他の
材料でもよく、さらにカプセル(23)が温度で変形す
るようにしてもよい。またこの場合、勿論被加熱体を透
過するものなら形状判定に放射光や電磁波や超音波等何
を用いてもよい。また、形状記憶合金自体も渦電流によ
り発熱し局所加熱が可能となる。上記発明は、本発明の
好適な実施例であるが、これに限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形
実施が可能である。
【発明の効果】本発明は、上述のように、誘導加熱にお
ける渦電流の制御法、インプラント材による局所加熱法
及びこれらの原理に基づいた誘導加熱装置に関するもの
である。すなわち、本発明は、磁界照射面積が被加熱体
切断面の最大面積より大きいか、小さいかによって、渦
電流分布が異なることに着目し、渦電流分布を制御して
いる。特にこの方法をハイパーサーミアに応用する場
合、生体の脂肪層や生体膜を巧みに利用して局所加熱や
領域加熱が出来るという効果がある。また、この渦電流
を制御する方法として、被加熱体より小さな磁界照射手
段を複数個用いて一体化し、大きな磁界照射面積をもつ
磁界照射手段を構成するという考え方でアプリケータ装
置の設計上の問題点を解決している。また、コイルの一
部を利用して変形させてこの部分を流れる電流が発生す
る磁界を利用したり、また、被加熱体周囲に強制電流を
流し、これが発生する磁界により磁界分布を変更するこ
とにより、従来困難であった渦電流分布を制御し、深部
加熱や加熱部位,加熱パターンを変更する方法を提供
し、とくにハイパーサーミアに有効な方法をもたらして
いる。これは磁界に限らず電界を利用する誘電加熱にも
応用出来る。また、従来共振を利用する加熱法として、
空胴共振器を用いてフェライトを焼成する方法やリエン
トラント型というハイパーサーミア装置がある。これら
は、空胴共振器に電磁界を閉じ込めた形で共振が生じ、
エネルギ集中が起きる方法である。本発明では、開放領
域である空間に電磁界を放射し、付属物も含めた被加熱
体の共振状態を実現するという方法で効果的に加熱する
ことが出来る装置を提供している。従来とくに誘導加熱
で加熱特性の再現性が悪く、深部が十分加熱出来ずホッ
トスポットが生じたのは、周波数を変更して共振をとる
ことを考慮しなかったことによる。本発明は、この発見
により効果的な発熱状態を実現している。 次に、被加
熱体に形状記憶合金で構成したインプラント材を埋め込
みこの形状の変化を外部から放射波で撮影して温度を計
測する方法は、従来の温度センサのようにリード線が不
安となり一旦埋め込めば長期にわたり使用出来る。これ
はハイパーサーミアにおいて困難とされている温度計測
に対して、とくに有効である。また、流動性インプラン
ト材は外科手術等を必要とせず、注射器のような器具で
簡単に注入出来るという利用効果がある。また、流動性
インプラント材に誘電加熱で強く発熱する人体脂肪のよ
うな媒質を用いれば、人体に無害で適合性が良いという
効果がある。これらの方法及びそれを実施する装置の発
明は、とくに従来困難とされていた誘導加熱の渦電流制
御や誘電加熱をはじめとする電磁波加熱一般に寄与する
ところ大で、特に生体を対象とするハイパーサーミアに
おいて顕著な効果を有している。
ける渦電流の制御法、インプラント材による局所加熱法
及びこれらの原理に基づいた誘導加熱装置に関するもの
である。すなわち、本発明は、磁界照射面積が被加熱体
切断面の最大面積より大きいか、小さいかによって、渦
電流分布が異なることに着目し、渦電流分布を制御して
いる。特にこの方法をハイパーサーミアに応用する場
合、生体の脂肪層や生体膜を巧みに利用して局所加熱や
領域加熱が出来るという効果がある。また、この渦電流
を制御する方法として、被加熱体より小さな磁界照射手
段を複数個用いて一体化し、大きな磁界照射面積をもつ
磁界照射手段を構成するという考え方でアプリケータ装
置の設計上の問題点を解決している。また、コイルの一
部を利用して変形させてこの部分を流れる電流が発生す
る磁界を利用したり、また、被加熱体周囲に強制電流を
流し、これが発生する磁界により磁界分布を変更するこ
とにより、従来困難であった渦電流分布を制御し、深部
加熱や加熱部位,加熱パターンを変更する方法を提供
し、とくにハイパーサーミアに有効な方法をもたらして
いる。これは磁界に限らず電界を利用する誘電加熱にも
応用出来る。また、従来共振を利用する加熱法として、
空胴共振器を用いてフェライトを焼成する方法やリエン
トラント型というハイパーサーミア装置がある。これら
は、空胴共振器に電磁界を閉じ込めた形で共振が生じ、
エネルギ集中が起きる方法である。本発明では、開放領
域である空間に電磁界を放射し、付属物も含めた被加熱
体の共振状態を実現するという方法で効果的に加熱する
ことが出来る装置を提供している。従来とくに誘導加熱
で加熱特性の再現性が悪く、深部が十分加熱出来ずホッ
トスポットが生じたのは、周波数を変更して共振をとる
ことを考慮しなかったことによる。本発明は、この発見
により効果的な発熱状態を実現している。 次に、被加
熱体に形状記憶合金で構成したインプラント材を埋め込
みこの形状の変化を外部から放射波で撮影して温度を計
測する方法は、従来の温度センサのようにリード線が不
安となり一旦埋め込めば長期にわたり使用出来る。これ
はハイパーサーミアにおいて困難とされている温度計測
に対して、とくに有効である。また、流動性インプラン
ト材は外科手術等を必要とせず、注射器のような器具で
簡単に注入出来るという利用効果がある。また、流動性
インプラント材に誘電加熱で強く発熱する人体脂肪のよ
うな媒質を用いれば、人体に無害で適合性が良いという
効果がある。これらの方法及びそれを実施する装置の発
明は、とくに従来困難とされていた誘導加熱の渦電流制
御や誘電加熱をはじめとする電磁波加熱一般に寄与する
ところ大で、特に生体を対象とするハイパーサーミアに
おいて顕著な効果を有している。
【図1】誘導加熱の原理を説明する斜視図。
【図2】誘導加熱にみる照射磁界と渦電流との関係を示
す理論計算によるデータ。
す理論計算によるデータ。
【図3】被加熱体磁界照射面に発生する渦電流分布を示
す理論解析によるベクトル図。
す理論解析によるベクトル図。
【図4】本発明の一実施例で、被加熱体寸法より小さな
磁界照射面積をもつ磁極による誘導加熱法の斜視図。
磁界照射面積をもつ磁極による誘導加熱法の斜視図。
【図5】第4図の被加熱体の断面図。
【図6】被加熱体寸法より大きな磁極を用いる本発明の
一実施例の斜視図。
一実施例の斜視図。
【図7】第6図の被加熱体の断面図。
【図8】小さな寸法の磁極を束ねて一体化した本発明の
一実施例の斜視図。
一実施例の斜視図。
【図9】小さな寸法形状の磁極にコイルを巻いたものを
一体化して構成した本発明の磁極の一実施例の斜視図。
一体化して構成した本発明の磁極の一実施例の斜視図。
【図10】本発明の渦電流制御法の一実施例の斜視図。
【図11】本発明のアプリケータ冷却法と周波数変更手
段により加熱特性を改善することを説明する一実施例の
斜視図。
段により加熱特性を改善することを説明する一実施例の
斜視図。
【図12】本発明の温度測定法を説明するための形状記
憶合金インプラント材の断面図。
憶合金インプラント材の断面図。
【図13】本発明の温度測定法を説明するための形状記
憶合金インプラント材の他の例を示す断面図。
憶合金インプラント材の他の例を示す断面図。
【図14】本発明の温度測定法を説明するための形状記
憶合金インプラント材が変形した例を示す断面図。
憶合金インプラント材が変形した例を示す断面図。
1・・・磁極 2・・・被加熱体 3・・・磁界照射面 4・・・磁界分布 5・・・渦電流密度分布 6・・・ベクトル長 7・・・筋肉媒質 8・・・脂肪層 9・・・発熱領域 10・・・インプラント材 11・・・小さな磁極 12・・・コイル 13・・・コイルを巻いた小さな磁極 14・・・磁性コア 15・・・磁界制御部 16・・・磁界制御用導線 17・・・変形磁極 18・・・匡体 19・・・ダクト 20・・・クッション材 21・・・変形補助電極 22・・・形状記憶合金 23・・・カプセル 24・・・渦電流吸収体 25・・・磁界制御板 26・・・発熱性支持材 27・・・液体
Claims (22)
- 【請求項1】 被加熱体の寸法より大きな領域に磁界を
照射して、被加熱体に発生するホットスポットを低減さ
せる方法。 - 【請求項2】 請求項(1)記載の方法に基づき、被加
熱体に発生するホットスポットを低減させるために、被
加熱体の寸法より大きな磁界照射面積をもつ磁界照射手
段を用いたアプリケータ装置。 - 【請求項3】 請求項(1)および(2)の方法および
装置に基づき、ホットスポットの発生を抑圧して、イン
プラント材を選択的に加熱させる方法。 - 【請求項4】 請求項(1)ないし(3)の方法および
装置において、ホットスポットを低減させるための磁界
照射手段として、被加熱体の寸法より小さな磁界照手段
を多数用いて、全体として被加熱体より大きな磁界照射
面積をもつように構成したアプリケータ。 - 【請求項5】 請求項(4)記載のアプリケータを用い
たハイパーサーミア装置。 - 【請求項6】 被加熱体の寸法より小さな領域に磁界を
照射して、被加熱体の周縁部に発生する渦電流と電流絶
縁層を積極的に利用し、絶縁層の内側へ発熱領域を閉じ
込める加熱方法。 - 【請求項7】 請求項(6)記載の方法に従って構成す
るハイパーサーミア装置。 - 【請求項8】 脂肪や蛋白質からなる生体膜を利用し
て、この内部に磁界を照射し渦電流を発生させ、これら
の生体膜内に渦電流が閉じ込められる作用を利用する渦
電流制御方法。 - 【請求項9】 請求項(8)記載の方法に基づくハイパ
ーサーミア装置。 - 【請求項10】 小さな磁界照射手段を多数集めて一体
化して、アプリケータを構成することを特徴とするハイ
パーサーミア装置。 - 【請求項11】 被加熱体を加熱するための磁界照射用
コイルと磁界つまり被加熱体の渦電流を制御するための
コイルが一体構造となっていることを特徴とするアプリ
ケータ装置。 - 【請求項12】 被加熱体の渦電流分布を制御するため
に、加熱用コイルと独立した導線に強制電流を流すこと
を特徴とするアプリケータ装置。 - 【請求項13】 発熱を抑制するために、コイルを巻い
たコアを非導電性流動体を還流させることが出来る匡体
へ埋設して構成することを特徴とする誘導加熱用アプリ
ケータ装置。 - 【請求項14】 被加熱体寸法および特性に応じて電磁
界照射周波数を変更して、被加熱体の発熱パターンを制
御し、深部加熱を行う構成の加熱装置。 - 【請求項15】 電磁波照射系、および被加熱体及び加
熱のための付属物を等価的電気回路として考え、この全
回路系の電気的共振を利用して被加熱体の発熱パターン
を制御し、深部加熱を行う構成のもののうち、遮蔽構造
をとらず開放構造で構成する加熱装置。 - 【請求項16】 請求項(11)〜(15)記載の構成
に基づくハイパーサーミア装置。 - 【請求項17】 生体内に注入すると体温で固型状に凝
固し、電磁波照射により加熱出来る生体に無害な物質で
構成された流動性インプラント材。 - 【請求項18】 生体内に誘電加熱により発熱する生体
に無害な脂肪を注入し、これを発熱させることを特徴と
する脂肪インプラント材。 - 【請求項19】 請求項(17)および(18)記載の
インプラント材に薬剤を混合して、発熱と薬効の機能を
もたせたことを特徴とするインプラント材。 - 【請求項20】 磁性材料に導電性メッキを施し、蓄熱
作用を高めるために絶縁体材料で覆ったことを特徴とす
る誘導加熱用インプラント材。 - 【請求項21】 請求項(20)のインプラント材にお
いて、磁性材料そのものを絶縁材料で覆って蓄熱作用を
高めたことを特徴とするインプラント材。 - 【請求項22】 形状記憶合金を所望の温度で温度が変
化するように記憶させておき、これを被加熱体に埋設し
て、温度変化を被加熱体を透過する放射波を照射して、
その形状の変化を調べて判定する温度計測法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34267993A JPH07155384A (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | インプラント材および電磁波加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34267993A JPH07155384A (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | インプラント材および電磁波加熱装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07155384A true JPH07155384A (ja) | 1995-06-20 |
Family
ID=18355661
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34267993A Pending JPH07155384A (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | インプラント材および電磁波加熱装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07155384A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2023529069A (ja) * | 2020-05-27 | 2023-07-07 | アイコメッド テクノロジーズ インコーポレーテッド | 不要な組織を治療するためのシステム |
-
1993
- 1993-12-03 JP JP34267993A patent/JPH07155384A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2023529069A (ja) * | 2020-05-27 | 2023-07-07 | アイコメッド テクノロジーズ インコーポレーテッド | 不要な組織を治療するためのシステム |
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