JPH07155593A - 微生物吸着材及びそれを用いた水処理法 - Google Patents
微生物吸着材及びそれを用いた水処理法Info
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- JPH07155593A JPH07155593A JP5339340A JP33934093A JPH07155593A JP H07155593 A JPH07155593 A JP H07155593A JP 5339340 A JP5339340 A JP 5339340A JP 33934093 A JP33934093 A JP 33934093A JP H07155593 A JPH07155593 A JP H07155593A
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
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- Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Water Treatment By Sorption (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 微生物の吸着能力が高く、吸着後の微生物の
代謝活動を活発に行わせることができ、しかも水に不溶
である微生物吸着材を提供すること。 【構成】 スチリルピリジニウム基などの四級化された
芳香族性含窒素複素環残基を含む感光基を有する光架橋
型ポリビニルアルコールを、多孔質基材に付与し、光架
橋することにより得られる架橋ポリビニルアルコールが
付着した微生物吸着材。
代謝活動を活発に行わせることができ、しかも水に不溶
である微生物吸着材を提供すること。 【構成】 スチリルピリジニウム基などの四級化された
芳香族性含窒素複素環残基を含む感光基を有する光架橋
型ポリビニルアルコールを、多孔質基材に付与し、光架
橋することにより得られる架橋ポリビニルアルコールが
付着した微生物吸着材。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水中の微生物の吸着除
去、吸着した微生物を利用した河川や下水などの水処
理、あるいはバイオリアクターやバイオセンサーにおけ
る微生物の保持担体などとして使用される微生物吸着材
に関する。
去、吸着した微生物を利用した河川や下水などの水処
理、あるいはバイオリアクターやバイオセンサーにおけ
る微生物の保持担体などとして使用される微生物吸着材
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上下水に含まれる微生物を除去す
る手段として、塩素消毒法などの殺菌作用を有する水可
溶性化学物質が使用されている。しかし、これら化学物
質は一般に毒性が強いことが多く、とくに飲料水や、食
品又は医薬品製造用の水に添加して用いるには問題があ
った。例えば、上記塩素消毒では、処理反応においてト
リハロメタンなどの有機ハロゲン化物が生成するが、最
近、このトリハロメタンに発癌性があり、生物濃縮を受
けることがわかり、環境汚染問題として大きく取り上げ
られている。このため、水に溶けずに微生物を除去でき
る材質が強く要望されている。
る手段として、塩素消毒法などの殺菌作用を有する水可
溶性化学物質が使用されている。しかし、これら化学物
質は一般に毒性が強いことが多く、とくに飲料水や、食
品又は医薬品製造用の水に添加して用いるには問題があ
った。例えば、上記塩素消毒では、処理反応においてト
リハロメタンなどの有機ハロゲン化物が生成するが、最
近、このトリハロメタンに発癌性があり、生物濃縮を受
けることがわかり、環境汚染問題として大きく取り上げ
られている。このため、水に溶けずに微生物を除去でき
る材質が強く要望されている。
【0003】一方、下水や河川の浄化、あるいは水槽の
水の浄化などにおいては、石、砂、プラスチック成形
物、紐、繊維シートに、好気性菌などの微生物を付着さ
せ、増殖させて、微生物の代謝活動を利用して、水中に
含まれる窒素、りんなどを除き、水の富栄養化を防止し
たり、汚れや臭いの成分を分解することが行われてい
る。しかし、上記のように物理的な付着を利用する場
合、微生物の付着率は低く、微生物の代謝活動を利用し
て水の浄化を行うまでに長い時間がかかり、しかも、一
旦付着した微生物が剥がれて水中に分散するという問題
もあった。このため、効率よく微生物を吸着し、安定に
固定化できると共に、微生物を増殖させることが可能な
材質が望まれていた。
水の浄化などにおいては、石、砂、プラスチック成形
物、紐、繊維シートに、好気性菌などの微生物を付着さ
せ、増殖させて、微生物の代謝活動を利用して、水中に
含まれる窒素、りんなどを除き、水の富栄養化を防止し
たり、汚れや臭いの成分を分解することが行われてい
る。しかし、上記のように物理的な付着を利用する場
合、微生物の付着率は低く、微生物の代謝活動を利用し
て水の浄化を行うまでに長い時間がかかり、しかも、一
旦付着した微生物が剥がれて水中に分散するという問題
もあった。このため、効率よく微生物を吸着し、安定に
固定化できると共に、微生物を増殖させることが可能な
材質が望まれていた。
【0004】上記のような要求に対して、特公昭62−
41641号公報には、橋かけポリビニルピリジニウム
ハライドからなる不溶性高分子化合物が提案されてい
る。この化合物は正に帯電しているため、一般に表面が
負に帯電している微生物を代謝活動が行える状態で吸着
保持でき、しかも水に不溶性であるという優れた性質を
有する。しかし、この化合物は水だけではなく、通常の
有機溶剤にも不溶であるため、合成後は固体形状でしか
取扱えず、加工が困難であった。このため、一般にはビ
ーズ形状などとして使用されるが、単位重量当りの表面
積は小さく、微生物の吸着効率も低かった。とくに、微
生物を固定化後に増殖させると、目詰りして内部まで水
が浸透できなくなり、結局表面部の微生物しか水処理な
どに利用できなかった。
41641号公報には、橋かけポリビニルピリジニウム
ハライドからなる不溶性高分子化合物が提案されてい
る。この化合物は正に帯電しているため、一般に表面が
負に帯電している微生物を代謝活動が行える状態で吸着
保持でき、しかも水に不溶性であるという優れた性質を
有する。しかし、この化合物は水だけではなく、通常の
有機溶剤にも不溶であるため、合成後は固体形状でしか
取扱えず、加工が困難であった。このため、一般にはビ
ーズ形状などとして使用されるが、単位重量当りの表面
積は小さく、微生物の吸着効率も低かった。とくに、微
生物を固定化後に増殖させると、目詰りして内部まで水
が浸透できなくなり、結局表面部の微生物しか水処理な
どに利用できなかった。
【0005】一方、特開平3−47536号公報には、
不織布などの多孔質基材の表面にビニルピリジン−スチ
レン共重合体四級塩を付着させた微生物吸着材が提案さ
れている。この微生物吸着材では、ビニルピリジン−ス
チレン共重合体四級塩がアルコールなどに可溶で、多孔
質基材の構成材の表面に均一に付着させることが可能な
ため、表面積を大きくして微生物との接触機会を増や
し、微生物吸着能力を高めることができる。また、多孔
質基材の内部には多数の空間が形成されるため、微生物
を増殖させても目詰りが生じず、固定化した微生物を有
効に水処理などに利用できる。しかしながら、この微生
物吸着材では、ポリマー自体の微生物との親和性が高い
とは言えず、イオン的な吸着力によって微生物を捉える
ため、吸着能力に限界があり、吸着後の微生物の代謝活
動も十分に活発とは言い難かった。また、ビニルピリジ
ン−スチレン共重合体四級塩は、スチレンの割合が少な
いと完全な不溶性が得られず、一方スチレンの割合が多
いと微生物の吸着能力が低下するため、その調整が難し
かった。
不織布などの多孔質基材の表面にビニルピリジン−スチ
レン共重合体四級塩を付着させた微生物吸着材が提案さ
れている。この微生物吸着材では、ビニルピリジン−ス
チレン共重合体四級塩がアルコールなどに可溶で、多孔
質基材の構成材の表面に均一に付着させることが可能な
ため、表面積を大きくして微生物との接触機会を増や
し、微生物吸着能力を高めることができる。また、多孔
質基材の内部には多数の空間が形成されるため、微生物
を増殖させても目詰りが生じず、固定化した微生物を有
効に水処理などに利用できる。しかしながら、この微生
物吸着材では、ポリマー自体の微生物との親和性が高い
とは言えず、イオン的な吸着力によって微生物を捉える
ため、吸着能力に限界があり、吸着後の微生物の代謝活
動も十分に活発とは言い難かった。また、ビニルピリジ
ン−スチレン共重合体四級塩は、スチレンの割合が少な
いと完全な不溶性が得られず、一方スチレンの割合が多
いと微生物の吸着能力が低下するため、その調整が難し
かった。
【0006】なお、本発明者らは微生物が正に帯電して
いる樹脂に吸着されやすいという知見に基づき、ポリエ
チレンポリアミン、ポリエチレンイミンなどのゼータ電
位がプラスの樹脂を多孔質基材の表面に付着せしめた微
生物吸着材を検討したが、これら正に帯電した樹脂はい
ずれも水中で繰り返し使用すると溶出するという問題が
あった。溶出の問題は架橋剤を用いてポリマーを架橋さ
せることで改善できるが、水にほぼ不溶となるまで架橋
を進めると、微生物を吸着する機能を持つ官能基部分が
架橋のために消費されるので、微生物の吸着能力が大幅
に低下するという問題があった。
いる樹脂に吸着されやすいという知見に基づき、ポリエ
チレンポリアミン、ポリエチレンイミンなどのゼータ電
位がプラスの樹脂を多孔質基材の表面に付着せしめた微
生物吸着材を検討したが、これら正に帯電した樹脂はい
ずれも水中で繰り返し使用すると溶出するという問題が
あった。溶出の問題は架橋剤を用いてポリマーを架橋さ
せることで改善できるが、水にほぼ不溶となるまで架橋
を進めると、微生物を吸着する機能を持つ官能基部分が
架橋のために消費されるので、微生物の吸着能力が大幅
に低下するという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の欠点を解消すべくなされたものであり、微生物の吸着
能力が高く、吸着後の微生物の代謝活動を活発に行わす
ことができ、しかも水に不溶である微生物吸着材を提供
することを課題とする。
の欠点を解消すべくなされたものであり、微生物の吸着
能力が高く、吸着後の微生物の代謝活動を活発に行わす
ことができ、しかも水に不溶である微生物吸着材を提供
することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、「四級化された芳香族
性含窒素複素環残基を含む感光基を有する光架橋型ポリ
ビニルアルコールを架橋せしめた架橋ポリビニルアルコ
ールが、多孔質基材に付着していることを特徴とする微
生物吸着材。」を要旨とする。
めに、請求項1に記載の発明は、「四級化された芳香族
性含窒素複素環残基を含む感光基を有する光架橋型ポリ
ビニルアルコールを架橋せしめた架橋ポリビニルアルコ
ールが、多孔質基材に付着していることを特徴とする微
生物吸着材。」を要旨とする。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、「光架橋
型ポリビニルアルコールが一般式、
型ポリビニルアルコールが一般式、
【化2】 (式中、R1 は四級化された芳香族性含窒素複素環残
基、R2 は水素原子又はアルコキシ基、mは0又は1、
nは1〜6の自然数)で表される感光基を有することを
特徴とする請求項1に記載の微生物吸着材。」を要旨と
する。
基、R2 は水素原子又はアルコキシ基、mは0又は1、
nは1〜6の自然数)で表される感光基を有することを
特徴とする請求項1に記載の微生物吸着材。」を要旨と
する。
【0010】また、請求項3に記載の発明は、「請求項
1に記載の微生物吸着材に、微生物を吸着保持し、該微
生物の代謝活動を利用して水処理することを特徴とする
水処理法。」を要旨とする。
1に記載の微生物吸着材に、微生物を吸着保持し、該微
生物の代謝活動を利用して水処理することを特徴とする
水処理法。」を要旨とする。
【0011】
【作用】すなわち、本発明の微生物吸着材には、四級化
された芳香族性含窒素複素環残基を含む感光基を有する
光架橋型ポリビニルアルコールを架橋せしめた架橋ポリ
ビニルアルコールが付着しているため、表面が負に帯電
した微生物をイオン的に強く吸着できる四級化された芳
香族性含窒素複素環残基と、ヒドロゲルを形成して微生
物との親和性を高めることができる多くの水酸基とが表
面積の大きな多孔質基材の表面に存在しており、微生物
を代謝活動が可能な状態で、高い効率で捕集することが
できる。
された芳香族性含窒素複素環残基を含む感光基を有する
光架橋型ポリビニルアルコールを架橋せしめた架橋ポリ
ビニルアルコールが付着しているため、表面が負に帯電
した微生物をイオン的に強く吸着できる四級化された芳
香族性含窒素複素環残基と、ヒドロゲルを形成して微生
物との親和性を高めることができる多くの水酸基とが表
面積の大きな多孔質基材の表面に存在しており、微生物
を代謝活動が可能な状態で、高い効率で捕集することが
できる。
【0012】また、本発明の微生物吸着材に微生物を吸
着保持した場合、微生物の生活活動が阻害されず、増殖
が可能で、微生物が活発な代謝活動を行うことができる
ため、その代謝活動を利用して、水中の窒素やりんなど
の富栄養化の原因となる物質を硝化、脱窒などにより窒
素ガスなどの形態で系外へ放出させたり、微生物に取込
ませたり、悪臭などの原因となる物質を分解させたりす
ることにより、水処理を行うことができる。
着保持した場合、微生物の生活活動が阻害されず、増殖
が可能で、微生物が活発な代謝活動を行うことができる
ため、その代謝活動を利用して、水中の窒素やりんなど
の富栄養化の原因となる物質を硝化、脱窒などにより窒
素ガスなどの形態で系外へ放出させたり、微生物に取込
ませたり、悪臭などの原因となる物質を分解させたりす
ることにより、水処理を行うことができる。
【0013】本発明に使用される光架橋型ポリビニルア
ルコールは、四級化された芳香族性含窒素複素環残基を
含む感光基を備えており、この感光基が光によって反応
することで架橋して、水に不溶なポリビニルアルコール
が得られる。この光架橋型ポリビニルアルコールとして
は、例えば、一般式
ルコールは、四級化された芳香族性含窒素複素環残基を
含む感光基を備えており、この感光基が光によって反応
することで架橋して、水に不溶なポリビニルアルコール
が得られる。この光架橋型ポリビニルアルコールとして
は、例えば、一般式
【化3】 に示される感光基を持つものが使用される。式中、R1
は四級化された芳香族性含窒素複素環残基、R2 は水素
原子又はアルコキシ基、mは0又は1、nは1〜6の自
然数である。R1 の四級化された芳香族性含窒素複素環
残基は、例えば、ピリジニウム基、キノリニウム基、イ
ソキノリニウム基、ピリミジニウム基、チアゾリウム
基、ベンゾチアゾリウム基、ベンゾオキサゾリウム基な
どであり、これらの複素環にはアルキル基、アルコキシ
ル基、カルバモイル基などの置換基が存在していても良
い。R2 は、例えば水素原子又はメトキシ基、エトキシ
基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基などのアルコ
キシ基である。
は四級化された芳香族性含窒素複素環残基、R2 は水素
原子又はアルコキシ基、mは0又は1、nは1〜6の自
然数である。R1 の四級化された芳香族性含窒素複素環
残基は、例えば、ピリジニウム基、キノリニウム基、イ
ソキノリニウム基、ピリミジニウム基、チアゾリウム
基、ベンゾチアゾリウム基、ベンゾオキサゾリウム基な
どであり、これらの複素環にはアルキル基、アルコキシ
ル基、カルバモイル基などの置換基が存在していても良
い。R2 は、例えば水素原子又はメトキシ基、エトキシ
基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基などのアルコ
キシ基である。
【0014】より具体的には、下記の感光基を持つ光架
橋型ポリビニルアルコールが好適に使用される。
橋型ポリビニルアルコールが好適に使用される。
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【0015】なお、化3の一般式で示される感光基は持
たないが、同様の効果を有するものとして、下記の化2
0で示される感光基を有する光架橋型ポリビニルアルコ
ールも使用することができる。
たないが、同様の効果を有するものとして、下記の化2
0で示される感光基を有する光架橋型ポリビニルアルコ
ールも使用することができる。
【化20】
【0016】上記の光架橋型ポリビニルアルコールにお
ける感光基の割合は、ポリビニルアルコールのモノマー
単位に対して、0.5〜20モル%、より好ましくは
0.5〜10モル%であることが望ましく、これより感
光基の割合が少ないとポリビニルアルコールの重合度に
よっては水に不溶にすることが難しくなり、一方、これ
より感光基の割合が多くなると溶液にした場合の粘性が
高くなり多孔質基材への付着加工が難しくなる。より望
ましい感光基の割合は1〜5モル%である。一方、光架
橋型ポリビニルアルコールにおける水酸基の割合は、水
酸基による微生物との親和性を高めるために、ポリビニ
ルアルコールのモノマー単位に対して、少なくとも20
モル%以上、より好ましくは40モル%以上であること
が望まれ、最も好ましいのは60モル%以上である。な
お、微生物との親和性にのみ着眼した場合、光架橋型ポ
リビニルアルコールは、感光基の存在する部分以外はす
べて水酸基であることが望まれるが、例えば、微生物吸
着材に加工性がとくに要求される場合には水酸基が多い
と架橋後のポリビニルアルコールが硬く、もろくなりや
すいので、水酸基の一部を他の官能基に置き換えたもの
を用いても良い。このような官能基としてはホルミル
基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブ
チリル基などのアシル基があり、架橋後のポリビニルア
ルコールを柔らかく、加工性に優れたものとすることが
できる。
ける感光基の割合は、ポリビニルアルコールのモノマー
単位に対して、0.5〜20モル%、より好ましくは
0.5〜10モル%であることが望ましく、これより感
光基の割合が少ないとポリビニルアルコールの重合度に
よっては水に不溶にすることが難しくなり、一方、これ
より感光基の割合が多くなると溶液にした場合の粘性が
高くなり多孔質基材への付着加工が難しくなる。より望
ましい感光基の割合は1〜5モル%である。一方、光架
橋型ポリビニルアルコールにおける水酸基の割合は、水
酸基による微生物との親和性を高めるために、ポリビニ
ルアルコールのモノマー単位に対して、少なくとも20
モル%以上、より好ましくは40モル%以上であること
が望まれ、最も好ましいのは60モル%以上である。な
お、微生物との親和性にのみ着眼した場合、光架橋型ポ
リビニルアルコールは、感光基の存在する部分以外はす
べて水酸基であることが望まれるが、例えば、微生物吸
着材に加工性がとくに要求される場合には水酸基が多い
と架橋後のポリビニルアルコールが硬く、もろくなりや
すいので、水酸基の一部を他の官能基に置き換えたもの
を用いても良い。このような官能基としてはホルミル
基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブ
チリル基などのアシル基があり、架橋後のポリビニルア
ルコールを柔らかく、加工性に優れたものとすることが
できる。
【0017】上記光架橋型ポリビニルアルコールの重合
度は500以上であることが望ましく、重合度がこれよ
り低いと、感光基の割合にもよるが、架橋後も水に不溶
にするのが難しくなる。より好ましい光架橋型ポリビニ
ルアルコールの重合度は1500以上であり、最も好ま
しくは2500以上である。また、けん化度はとくに限
定されないが、70〜100程度であるのがよい。
度は500以上であることが望ましく、重合度がこれよ
り低いと、感光基の割合にもよるが、架橋後も水に不溶
にするのが難しくなる。より好ましい光架橋型ポリビニ
ルアルコールの重合度は1500以上であり、最も好ま
しくは2500以上である。また、けん化度はとくに限
定されないが、70〜100程度であるのがよい。
【0018】光架橋型ポリビニルアルコールの架橋反応
は、例えば下記式に示すように進む。
は、例えば下記式に示すように進む。
【化21】 化21は化4に示すスチリルピリジニウム基からなる感
光基を有する光架橋型ポリビニルアルコールの反応例
で、架橋反応した感光基にはピリジニウム基、すなわち
四級化された芳香族性含窒素複素環残基が残る。このた
め、架橋後のポリビニルアルコールには負に帯電した物
質を強く吸着する能力があり、一般的に表面が負に帯電
している微生物などの吸着を可能にする。また、上述し
たように、本発明で使用する光架橋型ポリビニルアルコ
ールでは例えば1〜5モル%の少量の感光基によって架
橋が進み、水に不溶にできるため、架橋後のポリビニル
アルコールには多数の水酸基が存在する。このため、架
橋後のポリビニルアルコールは水と接触するとヒドロゲ
ルを形成し、微生物との親和性が高く、微生物を増殖さ
せるのに好適な環境を作り出すことができる。なお、ポ
リビニルアルコールの他の架橋方法による不溶化手段で
は、実質的に水酸基を反応させるため、水酸基の数を制
御することは難しく、水に不溶となる程度まで架橋させ
ると水酸基の多くが失われてしまう。
光基を有する光架橋型ポリビニルアルコールの反応例
で、架橋反応した感光基にはピリジニウム基、すなわち
四級化された芳香族性含窒素複素環残基が残る。このた
め、架橋後のポリビニルアルコールには負に帯電した物
質を強く吸着する能力があり、一般的に表面が負に帯電
している微生物などの吸着を可能にする。また、上述し
たように、本発明で使用する光架橋型ポリビニルアルコ
ールでは例えば1〜5モル%の少量の感光基によって架
橋が進み、水に不溶にできるため、架橋後のポリビニル
アルコールには多数の水酸基が存在する。このため、架
橋後のポリビニルアルコールは水と接触するとヒドロゲ
ルを形成し、微生物との親和性が高く、微生物を増殖さ
せるのに好適な環境を作り出すことができる。なお、ポ
リビニルアルコールの他の架橋方法による不溶化手段で
は、実質的に水酸基を反応させるため、水酸基の数を制
御することは難しく、水に不溶となる程度まで架橋させ
ると水酸基の多くが失われてしまう。
【0019】本発明の微生物吸着材では、上記光架橋型
ポリビニルアルコールを架橋した架橋ポリビニルアルコ
ールが多孔質基材に付着している。このため、表面積の
大きな多孔質基材の表面に四級化された芳香族性複素環
残基と水酸基とが広く分布しており、捕集すべき微生物
との接触機会が高まるため効率よく吸着できる。また、
ポリビニルアルコールは架橋により不溶化されていて、
水中に溶け出すことがないため、環境を汚染する心配が
なく、安全性も高い。この架橋ポリビニルアルコールの
付着手段としては、例えば、架橋前の光架橋型ポリビニ
ルアルコールを水溶液などの溶液とし、これを多孔質基
材に含浸や塗布などにより付着した後、光照射によって
架橋することにより付着させる方法がある。光照射に
は、太陽光、蛍光灯、水銀灯、キセノン灯などの光源が
使用できる。ポリビニルアルコールの膜厚にもよるが、
例えば水銀灯などの場合、紫外線を0.5〜5分間照射
することにより架橋できる。
ポリビニルアルコールを架橋した架橋ポリビニルアルコ
ールが多孔質基材に付着している。このため、表面積の
大きな多孔質基材の表面に四級化された芳香族性複素環
残基と水酸基とが広く分布しており、捕集すべき微生物
との接触機会が高まるため効率よく吸着できる。また、
ポリビニルアルコールは架橋により不溶化されていて、
水中に溶け出すことがないため、環境を汚染する心配が
なく、安全性も高い。この架橋ポリビニルアルコールの
付着手段としては、例えば、架橋前の光架橋型ポリビニ
ルアルコールを水溶液などの溶液とし、これを多孔質基
材に含浸や塗布などにより付着した後、光照射によって
架橋することにより付着させる方法がある。光照射に
は、太陽光、蛍光灯、水銀灯、キセノン灯などの光源が
使用できる。ポリビニルアルコールの膜厚にもよるが、
例えば水銀灯などの場合、紫外線を0.5〜5分間照射
することにより架橋できる。
【0020】なお、架橋ポリビニルアルコールの付着量
は、多孔質基材重量に対して0.05〜5重量%である
ことが望ましく、これより付着量が少ないと微生物の吸
着能力が低下し、これより付着量が多いと多孔質基材の
目詰りが生じやすくなる。とくに好ましい付着量の範囲
は、多孔質基材重量に対して0.1〜1重量%である。
は、多孔質基材重量に対して0.05〜5重量%である
ことが望ましく、これより付着量が少ないと微生物の吸
着能力が低下し、これより付着量が多いと多孔質基材の
目詰りが生じやすくなる。とくに好ましい付着量の範囲
は、多孔質基材重量に対して0.1〜1重量%である。
【0021】本発明の架橋ポリビニルアルコールを付着
させる多孔質基材はとくに限定されず、従来公知のもの
が使用でき、例えば織布、編布、不織布、紙、網、発泡
体などを単独又は組合せたものが使用できる。とくに不
織布は繊維が3次元的に絡合し、繊維間に空間を形成し
ているため、表面積が大きく、微生物との接触機会が多
く、微生物が増殖するスペースを有するのでよい。不織
布には、親水性繊維を主体とするものを用いると、光架
橋型ポリビニルアルコールをより均一に付着でき、微生
物との親和性も増すのでよい。なお、多孔質基材として
不織布を用いる場合、主として微生物の除去を目的とす
るならば、見かけ密度は0.05〜0.3g/cm3 の
範囲にあることが望ましく、付着させた微生物を増殖さ
せて水処理などに利用することを目的とするならば、微
生物を増殖させるスペースを考慮して、見かけ密度は
0.01〜0.1g/cm3 の範囲にあることが望まし
い。
させる多孔質基材はとくに限定されず、従来公知のもの
が使用でき、例えば織布、編布、不織布、紙、網、発泡
体などを単独又は組合せたものが使用できる。とくに不
織布は繊維が3次元的に絡合し、繊維間に空間を形成し
ているため、表面積が大きく、微生物との接触機会が多
く、微生物が増殖するスペースを有するのでよい。不織
布には、親水性繊維を主体とするものを用いると、光架
橋型ポリビニルアルコールをより均一に付着でき、微生
物との親和性も増すのでよい。なお、多孔質基材として
不織布を用いる場合、主として微生物の除去を目的とす
るならば、見かけ密度は0.05〜0.3g/cm3 の
範囲にあることが望ましく、付着させた微生物を増殖さ
せて水処理などに利用することを目的とするならば、微
生物を増殖させるスペースを考慮して、見かけ密度は
0.01〜0.1g/cm3 の範囲にあることが望まし
い。
【0022】本発明の微生物吸着材は、球、直方体、円
柱などの立体形状で処理水に浮遊せしめたり、テープ
状、シート状、紐状などにして水中に固定したり、他の
構造物に固定して水中に沈めたりして用いられる。水中
に存在する微生物を除去する場合には、本発明の微生物
吸着材に微生物を吸着固定した後に、水中から微生物吸
着材を取り除けばよい。また、水処理を行う場合には、
微生物吸着材に有用微生物を付着せしめたり、系内にい
る微生物を吸着させたりした後、微生物を増殖させ、微
生物に代謝活動を行わせることにより、水中に含まれる
窒素などの富栄養化の原因となる物質を硝化、脱窒など
により窒素ガスなどの形態で系外へ放出させたり、微生
物に取込ませたり、悪臭などの原因となる物質を分解さ
せたりして水の浄化を行うとよい。また、本発明の微生
物吸着材は選択反応などをする特定の微生物を担持させ
る担体として用いてもよく、微生物を担持させることに
より、バイオリアクターやバイオセンサーなどとして利
用することもできる。
柱などの立体形状で処理水に浮遊せしめたり、テープ
状、シート状、紐状などにして水中に固定したり、他の
構造物に固定して水中に沈めたりして用いられる。水中
に存在する微生物を除去する場合には、本発明の微生物
吸着材に微生物を吸着固定した後に、水中から微生物吸
着材を取り除けばよい。また、水処理を行う場合には、
微生物吸着材に有用微生物を付着せしめたり、系内にい
る微生物を吸着させたりした後、微生物を増殖させ、微
生物に代謝活動を行わせることにより、水中に含まれる
窒素などの富栄養化の原因となる物質を硝化、脱窒など
により窒素ガスなどの形態で系外へ放出させたり、微生
物に取込ませたり、悪臭などの原因となる物質を分解さ
せたりして水の浄化を行うとよい。また、本発明の微生
物吸着材は選択反応などをする特定の微生物を担持させ
る担体として用いてもよく、微生物を担持させることに
より、バイオリアクターやバイオセンサーなどとして利
用することもできる。
【0023】
実施例1 化4に示すようなスチリルピリジニウム系の感光基をポ
リビニルアルコールのモノマー単位に対して1.2モル
%有する、重合度1700、けん化度88のポリビニル
アルコールを水に溶解させて4重量%ポリビニルアルコ
ール水溶液を得た。一方、繊度6デニールのポリエステ
ル繊維70%と繊度4デニールの低融点ポリエステル繊
維(融点:140℃)30%とからなる繊維ウェブにニ
ードルパンチ処理を施した後、加熱して低融点ポリエス
テル繊維で接着した目付300g/m2 、厚み10mm
の繊維接着不織布(見かけ密度0.03g/cm3 )を
得た。この繊維接着不織布に前記のポリビニルアルコー
ル水溶液を、固形分付着量が不織布重量に対して5.0
重量%となるように付着した後、高圧水銀灯で紫外線を
1分間照射してポリビニルアルコールを架橋させ、乾燥
して、微生物吸着材を得た。
リビニルアルコールのモノマー単位に対して1.2モル
%有する、重合度1700、けん化度88のポリビニル
アルコールを水に溶解させて4重量%ポリビニルアルコ
ール水溶液を得た。一方、繊度6デニールのポリエステ
ル繊維70%と繊度4デニールの低融点ポリエステル繊
維(融点:140℃)30%とからなる繊維ウェブにニ
ードルパンチ処理を施した後、加熱して低融点ポリエス
テル繊維で接着した目付300g/m2 、厚み10mm
の繊維接着不織布(見かけ密度0.03g/cm3 )を
得た。この繊維接着不織布に前記のポリビニルアルコー
ル水溶液を、固形分付着量が不織布重量に対して5.0
重量%となるように付着した後、高圧水銀灯で紫外線を
1分間照射してポリビニルアルコールを架橋させ、乾燥
して、微生物吸着材を得た。
【0024】得られた微生物吸着材を用いて以下の方法
により硝酸菌を付着し、増殖させ、その代謝活動を利用
して脱窒素試験を行った。微生物吸着材を5cm×5c
mの大きさに裁断し、ポリプロピレン製ネットに固定し
た後、300mlのトールビーカーに入れ、121℃で
15分間、オートクレーブ滅菌処理をした。1×107
個/mlの濃度の硝酸菌を含む硝酸菌培養培地(ただ
し、培地には硝酸ナトリウム1g/リットル、リン酸水
素カリウム0.1g/リットル、炭酸水素ナトリウム
0.5g/リットル、ミネラル液5ml/リットルを含
み、硝酸窒素濃度は約200ppmである)220ml
を、前記のトールビーカーに入れて微生物吸着材を浸漬
した後、25℃の恒温浴中において、マグネティックス
ターラーで穏やかに攪拌して、微生物吸着材に硝酸菌を
付着させると共に、培養して増殖させた。この硝酸菌が
付着した微生物吸着材を、生理食塩水で洗浄した後、硝
酸菌培養培地220mlに浸漬し、1回目の脱窒素試験
をしたところ65時間で硝酸窒素の濃度がゼロになっ
た。同様にして、微生物吸着材を再度生理食塩水で洗浄
した後、硝酸菌培養培地220mlに浸漬し、2回目の
脱窒素試験をしたところ45時間で硝酸窒素の濃度がゼ
ロになった。
により硝酸菌を付着し、増殖させ、その代謝活動を利用
して脱窒素試験を行った。微生物吸着材を5cm×5c
mの大きさに裁断し、ポリプロピレン製ネットに固定し
た後、300mlのトールビーカーに入れ、121℃で
15分間、オートクレーブ滅菌処理をした。1×107
個/mlの濃度の硝酸菌を含む硝酸菌培養培地(ただ
し、培地には硝酸ナトリウム1g/リットル、リン酸水
素カリウム0.1g/リットル、炭酸水素ナトリウム
0.5g/リットル、ミネラル液5ml/リットルを含
み、硝酸窒素濃度は約200ppmである)220ml
を、前記のトールビーカーに入れて微生物吸着材を浸漬
した後、25℃の恒温浴中において、マグネティックス
ターラーで穏やかに攪拌して、微生物吸着材に硝酸菌を
付着させると共に、培養して増殖させた。この硝酸菌が
付着した微生物吸着材を、生理食塩水で洗浄した後、硝
酸菌培養培地220mlに浸漬し、1回目の脱窒素試験
をしたところ65時間で硝酸窒素の濃度がゼロになっ
た。同様にして、微生物吸着材を再度生理食塩水で洗浄
した後、硝酸菌培養培地220mlに浸漬し、2回目の
脱窒素試験をしたところ45時間で硝酸窒素の濃度がゼ
ロになった。
【0025】比較例1 光架橋型ポリビニルアルコールを付着させないこと以外
は、実施例1と同様の微生物吸着材(すなわち、繊維接
着不織布)を用いて、実施例1と同様の方法で脱窒素試
験を行ったところ、1回目の脱窒素試験では192時間
で、2回目の脱窒素試験でも192時間で硝酸窒素の濃
度がゼロになった。
は、実施例1と同様の微生物吸着材(すなわち、繊維接
着不織布)を用いて、実施例1と同様の方法で脱窒素試
験を行ったところ、1回目の脱窒素試験では192時間
で、2回目の脱窒素試験でも192時間で硝酸窒素の濃
度がゼロになった。
【0026】比較例2 微生物吸着材として直径2〜3mmの粒状多孔質ガラス
(シランショット日本株式会社製)8.5gを使用し、
これを袋状のステンレスメッシュに入れたものをトール
ビーカーに入れ、以下実施例1と同様にして脱窒素試験
を行った。その結果、1回目の脱窒素試験では120時
間で、2回目の脱窒素試験では144時間で硝酸窒素の
濃度がゼロになった。
(シランショット日本株式会社製)8.5gを使用し、
これを袋状のステンレスメッシュに入れたものをトール
ビーカーに入れ、以下実施例1と同様にして脱窒素試験
を行った。その結果、1回目の脱窒素試験では120時
間で、2回目の脱窒素試験では144時間で硝酸窒素の
濃度がゼロになった。
【0027】比較例3 実施例1で使用した不織布に、固形分付着量が不織布重
量に対して3重量%となるように、ポリビニルピリジン
−スチレン共重合体四級塩の0.3重量%エタノール溶
液を含浸し、乾燥して微生物吸着材を得た。得られた微
生物吸着材を用いて、実施例1と同様にして脱窒素試験
を行ったところ、1回目の脱窒素試験では192時間
で、2回目の脱窒素試験では144時間で硝酸窒素の濃
度がゼロになった。
量に対して3重量%となるように、ポリビニルピリジン
−スチレン共重合体四級塩の0.3重量%エタノール溶
液を含浸し、乾燥して微生物吸着材を得た。得られた微
生物吸着材を用いて、実施例1と同様にして脱窒素試験
を行ったところ、1回目の脱窒素試験では192時間
で、2回目の脱窒素試験では144時間で硝酸窒素の濃
度がゼロになった。
【0028】実施例2 化4に示すようなスチリルピリジニウム系の感光基をポ
リビニルアルコールのモノマー単位に対して1.2モル
%有する、重合度1700、けん化度88のポリビニル
アルコールを水に溶解させて1重量%ポリビニルアルコ
ール水溶液を得た。一方、繊度1.5デニールのレーヨ
ン繊維からなる繊維ウェブに水流絡合処理を施して、目
付80g/m2 、厚み0.5mmの水流絡合不織布(見
かけ密度0.16g/cm3 )を得た。この水流絡合不
織布に前記のポリビニルアルコール水溶液を、固形分付
着量が1.0重量%となるように付着した後、高圧水銀
灯で紫外線を1分間照射してポリビニルアルコールを架
橋させ、乾燥して、微生物吸着材を得た。得られた微生
物吸着材0.02m2 と、0.85%滅菌食塩水に大腸
菌を1.5×106 個/mlの濃度で懸濁させた液20
0mlとをビーカーに入れ、マグネティツクスターラー
で4時間攪拌した後、微生物吸着材をとり除き、液中に
残存する生菌数を寒天平板混釈法を用いて測定し、除菌
率を算出して表1に示した。
リビニルアルコールのモノマー単位に対して1.2モル
%有する、重合度1700、けん化度88のポリビニル
アルコールを水に溶解させて1重量%ポリビニルアルコ
ール水溶液を得た。一方、繊度1.5デニールのレーヨ
ン繊維からなる繊維ウェブに水流絡合処理を施して、目
付80g/m2 、厚み0.5mmの水流絡合不織布(見
かけ密度0.16g/cm3 )を得た。この水流絡合不
織布に前記のポリビニルアルコール水溶液を、固形分付
着量が1.0重量%となるように付着した後、高圧水銀
灯で紫外線を1分間照射してポリビニルアルコールを架
橋させ、乾燥して、微生物吸着材を得た。得られた微生
物吸着材0.02m2 と、0.85%滅菌食塩水に大腸
菌を1.5×106 個/mlの濃度で懸濁させた液20
0mlとをビーカーに入れ、マグネティツクスターラー
で4時間攪拌した後、微生物吸着材をとり除き、液中に
残存する生菌数を寒天平板混釈法を用いて測定し、除菌
率を算出して表1に示した。
【0029】比較例4 光架橋型ポリビニルアルコールを付着させないこと以外
は、実施例2と同様の微生物吸着材(すなわち、水流絡
合不織布)を用いて、実施例2と同様の方法で大腸菌を
吸着させ除菌率を求めて表1に示した。
は、実施例2と同様の微生物吸着材(すなわち、水流絡
合不織布)を用いて、実施例2と同様の方法で大腸菌を
吸着させ除菌率を求めて表1に示した。
【0030】実施例3 実施例2の微生物吸着材0.02m2 と、0.85%滅
菌食塩水に黄色ブドウ球菌を1.2×106 個/mlの
濃度で懸濁させた液200mlとをビーカーに入れ、マ
グネティツクスターラーで4時間攪拌した後、微生物吸
着材をとり除き、液中に残存する生菌数を寒天平板混釈
法を用いて測定し、除菌率を算出して表1に示した。
菌食塩水に黄色ブドウ球菌を1.2×106 個/mlの
濃度で懸濁させた液200mlとをビーカーに入れ、マ
グネティツクスターラーで4時間攪拌した後、微生物吸
着材をとり除き、液中に残存する生菌数を寒天平板混釈
法を用いて測定し、除菌率を算出して表1に示した。
【0031】実施例4 実施例2の微生物吸着材0.02m2 と、0.85%滅
菌食塩水に緑膿菌を1.7×106 個/mlの濃度で懸
濁させた液200mlとをビーカーに入れ、マグネティ
ツクスターラーで4時間攪拌した後、微生物吸着材をと
り除き、液中に残存する生菌数を寒天平板混釈法を用い
て測定し、除菌率を算出して表1に示した。
菌食塩水に緑膿菌を1.7×106 個/mlの濃度で懸
濁させた液200mlとをビーカーに入れ、マグネティ
ツクスターラーで4時間攪拌した後、微生物吸着材をと
り除き、液中に残存する生菌数を寒天平板混釈法を用い
て測定し、除菌率を算出して表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】実施例5 化8に示すようなベタインスチリルピリジニウム系の感
光基をポリビニルアルコールのモノマー単位に対して
1.4モル%有する、重合度1800、けん化度100
のポリビニルアルコールを水に溶解させて1重量%ポリ
ビニルアルコール水溶液を得た。実施例2で用いたのと
同様の水流絡合不織布に、このポリビニルアルコール水
溶液を、固形分付着量が1.0重量%となるように付着
した後、高圧水銀灯で紫外線を1分間照射してポリビニ
ルアルコールを架橋させ、乾燥して、微生物吸着材を得
た。得られた微生物吸着材0.02m2 と、0.85%
滅菌食塩水に大腸菌を1.5×106 個/mlの濃度で
懸濁させた液200mlとをビーカーに入れ、マグネテ
ィツクスターラーで4時間攪拌した後、微生物吸着材を
とり除き、液中に残存する生菌数を寒天平板混釈法を用
いて測定し、除菌率を算出して表2に示した。
光基をポリビニルアルコールのモノマー単位に対して
1.4モル%有する、重合度1800、けん化度100
のポリビニルアルコールを水に溶解させて1重量%ポリ
ビニルアルコール水溶液を得た。実施例2で用いたのと
同様の水流絡合不織布に、このポリビニルアルコール水
溶液を、固形分付着量が1.0重量%となるように付着
した後、高圧水銀灯で紫外線を1分間照射してポリビニ
ルアルコールを架橋させ、乾燥して、微生物吸着材を得
た。得られた微生物吸着材0.02m2 と、0.85%
滅菌食塩水に大腸菌を1.5×106 個/mlの濃度で
懸濁させた液200mlとをビーカーに入れ、マグネテ
ィツクスターラーで4時間攪拌した後、微生物吸着材を
とり除き、液中に残存する生菌数を寒天平板混釈法を用
いて測定し、除菌率を算出して表2に示した。
【0034】実施例6 化14に示すようなスチリルキノリウム系の感光基をポ
リビニルアルコールのモノマー単位に対して0.4モル
%有する、重合度1700、けん化度88のポリビニル
アルコールを水に溶解させて1重量%ポリビニルアルコ
ール水溶液を得た。実施例2で用いたのと同様の水流絡
合不織布に、このポリビニルアルコール水溶液を、固形
分付着量が1.0重量%となるように付着した後、高圧
水銀灯で紫外線を1分間照射してポリビニルアルコール
を架橋させ、乾燥して、微生物吸着材を得た。得られた
微生物吸着材0.02m2 と、0.85%滅菌食塩水に
大腸菌を1.5×106 個/mlの濃度で懸濁させた液
200mlとをビーカーに入れ、マグネティツクスター
ラーで4時間攪拌した後、微生物吸着材をとり除き、液
中に残存する生菌数を寒天平板混釈法を用いて測定し、
除菌率を算出して表2に示した。
リビニルアルコールのモノマー単位に対して0.4モル
%有する、重合度1700、けん化度88のポリビニル
アルコールを水に溶解させて1重量%ポリビニルアルコ
ール水溶液を得た。実施例2で用いたのと同様の水流絡
合不織布に、このポリビニルアルコール水溶液を、固形
分付着量が1.0重量%となるように付着した後、高圧
水銀灯で紫外線を1分間照射してポリビニルアルコール
を架橋させ、乾燥して、微生物吸着材を得た。得られた
微生物吸着材0.02m2 と、0.85%滅菌食塩水に
大腸菌を1.5×106 個/mlの濃度で懸濁させた液
200mlとをビーカーに入れ、マグネティツクスター
ラーで4時間攪拌した後、微生物吸着材をとり除き、液
中に残存する生菌数を寒天平板混釈法を用いて測定し、
除菌率を算出して表2に示した。
【0035】
【表2】
【0036】実施例7 実施例2で用いたレーヨン繊維からなる水流絡合不織布
に代えて、基材として繊度1.5デニールのアクリル繊
維からなる繊維ウェブを水流絡合処理して得た目付70
g/m2 、厚み0.67mmの水流絡合不織布(見かけ
密度0.1g/cm3 )を用いたこと以外は、実施例2
と同様にして微生物吸着材を得た。得られた微生物吸着
材0.02m2 と、0.85%滅菌食塩水に大腸菌を
1.8×106 個/mlの濃度で懸濁させた液200m
lとをビーカーに入れ、マグネティツクスターラーで4
時間攪拌した後、微生物吸着材をとり除き、液中に残存
する生菌数を寒天平板混釈法を用いて測定し、除菌率を
算出して表3に示した。
に代えて、基材として繊度1.5デニールのアクリル繊
維からなる繊維ウェブを水流絡合処理して得た目付70
g/m2 、厚み0.67mmの水流絡合不織布(見かけ
密度0.1g/cm3 )を用いたこと以外は、実施例2
と同様にして微生物吸着材を得た。得られた微生物吸着
材0.02m2 と、0.85%滅菌食塩水に大腸菌を
1.8×106 個/mlの濃度で懸濁させた液200m
lとをビーカーに入れ、マグネティツクスターラーで4
時間攪拌した後、微生物吸着材をとり除き、液中に残存
する生菌数を寒天平板混釈法を用いて測定し、除菌率を
算出して表3に示した。
【0037】実施例8 実施例2で用いたレーヨン繊維からなる水流絡合不織布
に代えて、基材としてナイロン成分とポリエステル成分
とからなる分割型複合繊維(分割後の平均繊度0.2デ
ニール)からなる繊維ウェブを水流絡合処理して得た目
付90g/m2、厚み0.41mmの水流絡合不織布
(見かけ密度0.22g/cm3 )を用いたこと以外
は、実施例2と同様にして微生物吸着材を得た。得られ
た微生物吸着材を用いて実施例7と同様の方法で大腸菌
を吸着させ除菌率を求めて表3に示した。
に代えて、基材としてナイロン成分とポリエステル成分
とからなる分割型複合繊維(分割後の平均繊度0.2デ
ニール)からなる繊維ウェブを水流絡合処理して得た目
付90g/m2、厚み0.41mmの水流絡合不織布
(見かけ密度0.22g/cm3 )を用いたこと以外
は、実施例2と同様にして微生物吸着材を得た。得られ
た微生物吸着材を用いて実施例7と同様の方法で大腸菌
を吸着させ除菌率を求めて表3に示した。
【0038】実施例9 実施例2で用いたレーヨン繊維からなる水流絡合不織布
に代えて、基材として繊度1.5デニールのポリプロピ
レンからなる芯成分とポリエチレンからなる鞘成分とか
らなる芯鞘型複合繊維の鞘成分のみを融着させて、目付
75g/m2 、厚み0.28mmの繊維接着不織布(見
かけ密度0.27g/cm3 )を用いたこと以外は、実
施例2と同様にして微生物吸着材を得た。得られた微生
物吸着材を用いて実施例7と同様の方法で大腸菌を吸着
させ除菌率を求めて表3に示した。
に代えて、基材として繊度1.5デニールのポリプロピ
レンからなる芯成分とポリエチレンからなる鞘成分とか
らなる芯鞘型複合繊維の鞘成分のみを融着させて、目付
75g/m2 、厚み0.28mmの繊維接着不織布(見
かけ密度0.27g/cm3 )を用いたこと以外は、実
施例2と同様にして微生物吸着材を得た。得られた微生
物吸着材を用いて実施例7と同様の方法で大腸菌を吸着
させ除菌率を求めて表3に示した。
【0039】実施例10 実施例2で用いたレーヨン繊維からなる水流絡合不織布
に代えて、基材としてメルトブロー法により製造した平
均径4μmのポリプロピレン繊維からなる目付60g/
m2 、厚み0.21mmのメルトブロー不織布(見かけ
密度0.29g/cm3 )を用いたこと以外は、実施例
2と同様にして微生物吸着材を得た。得られた微生物吸
着材を用いて実施例7と同様の方法で大腸菌を吸着させ
除菌率を求めて表3に示した。
に代えて、基材としてメルトブロー法により製造した平
均径4μmのポリプロピレン繊維からなる目付60g/
m2 、厚み0.21mmのメルトブロー不織布(見かけ
密度0.29g/cm3 )を用いたこと以外は、実施例
2と同様にして微生物吸着材を得た。得られた微生物吸
着材を用いて実施例7と同様の方法で大腸菌を吸着させ
除菌率を求めて表3に示した。
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】本発明の微生物吸着材には、四級化され
た芳香族性含窒素複素環残基を含む感光基を有する光架
橋型ポリビニルアルコールを架橋せしめた架橋ポリビニ
ルアルコールが付着しているため、表面が負に帯電した
微生物をイオン的に強く吸着できる四級化された芳香族
性含窒素複素環残基と、ヒドロゲルを形成して微生物と
の親和性を高めることができる多くの水酸基とが表面積
の大きな多孔質基材の表面に存在しており、微生物を代
謝活動が活発な状態で、高い効率で捕集することができ
る。
た芳香族性含窒素複素環残基を含む感光基を有する光架
橋型ポリビニルアルコールを架橋せしめた架橋ポリビニ
ルアルコールが付着しているため、表面が負に帯電した
微生物をイオン的に強く吸着できる四級化された芳香族
性含窒素複素環残基と、ヒドロゲルを形成して微生物と
の親和性を高めることができる多くの水酸基とが表面積
の大きな多孔質基材の表面に存在しており、微生物を代
謝活動が活発な状態で、高い効率で捕集することができ
る。
【0042】また、本発明の微生物吸着材を用いた水処
理法によれば、微生物吸着材に吸着保持した微生物の活
発な代謝活動を利用して、水中の窒素やりんなどの富栄
養化の原因となる物質を硝化、脱窒などにより窒素ガス
などの形態で系外へ放出させたり、微生物に取込ませた
り、悪臭などの原因となる物質を分解させたりすること
により、効率よく水処理を行うことができる。
理法によれば、微生物吸着材に吸着保持した微生物の活
発な代謝活動を利用して、水中の窒素やりんなどの富栄
養化の原因となる物質を硝化、脱窒などにより窒素ガス
などの形態で系外へ放出させたり、微生物に取込ませた
り、悪臭などの原因となる物質を分解させたりすること
により、効率よく水処理を行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 政尚 茨城県猿島郡総和町大字北利根7番地 日 本バイリーン株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 四級化された芳香族性含窒素複素環残基
を含む感光基を有する光架橋型ポリビニルアルコールを
架橋せしめた架橋ポリビニルアルコールが、多孔質基材
に付着していることを特徴とする微生物吸着材。 - 【請求項2】 光架橋型ポリビニルアルコールが一般
式、 【化1】 (式中、R1 は四級化された芳香族性含窒素複素環残
基、R2 は水素原子又はアルコキシ基、mは0又は1、
nは1〜6の自然数)で表される感光基を有することを
特徴とする請求項1に記載の微生物吸着材。 - 【請求項3】 請求項1に記載の微生物吸着材に、微生
物を吸着保持し、該微生物の代謝活動を利用して水処理
することを特徴とする水処理法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5339340A JPH07155593A (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 微生物吸着材及びそれを用いた水処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5339340A JPH07155593A (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 微生物吸着材及びそれを用いた水処理法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07155593A true JPH07155593A (ja) | 1995-06-20 |
Family
ID=18326529
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5339340A Pending JPH07155593A (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 微生物吸着材及びそれを用いた水処理法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07155593A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001347284A (ja) * | 2000-06-08 | 2001-12-18 | Kuraray Co Ltd | 排水の処理方法 |
| WO2002046104A1 (fr) * | 2000-12-08 | 2002-06-13 | Bicom Corporation | Adsorbants haute densite de bacteries, systeme circulatoire ferme contenant ces adsorbants destines a l'elevage de poissons et d'alvins, et poissons alimentes a l'aide d'un tel systeme |
| CN103804828A (zh) * | 2014-02-14 | 2014-05-21 | 江南大学 | 一种吸附重金属离子的复合水凝胶及制备方法 |
-
1993
- 1993-12-03 JP JP5339340A patent/JPH07155593A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001347284A (ja) * | 2000-06-08 | 2001-12-18 | Kuraray Co Ltd | 排水の処理方法 |
| WO2002046104A1 (fr) * | 2000-12-08 | 2002-06-13 | Bicom Corporation | Adsorbants haute densite de bacteries, systeme circulatoire ferme contenant ces adsorbants destines a l'elevage de poissons et d'alvins, et poissons alimentes a l'aide d'un tel systeme |
| CN103804828A (zh) * | 2014-02-14 | 2014-05-21 | 江南大学 | 一种吸附重金属离子的复合水凝胶及制备方法 |
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