JPH07157399A - マイクロ波素子材料およびその製造方法 - Google Patents

マイクロ波素子材料およびその製造方法

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JPH07157399A JP30367393A JP30367393A JPH07157399A JP H07157399 A JPH07157399 A JP H07157399A JP 30367393 A JP30367393 A JP 30367393A JP 30367393 A JP30367393 A JP 30367393A JP H07157399 A JPH07157399 A JP H07157399A
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悟 福田
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雅行 丹野
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俊彦 流王
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高品質で最低共鳴周波数が小さい、磁性ガー
ネット単結晶からなる静磁波または磁気共鳴を利用する
マイクロ波素子材料およびその製造方法を提供する。 【構成】 基板単結晶の上に一般式R3Fe5-aMaO12(Rは
Y、La、Lu、Biから選択される少なくとも一つの
元素、MはAl、Sc、Ga、Inから選択される少な
くとも一つの元素、0≦a≦0.9 )で示される単結晶に
おいて、格子定数が12.370Å以下であることを特徴とす
るものである。製造方法は基板材料として Y3-zGdzGa5O
12(ここに0≦Z≦2.97)を用い、この上に液相エピタ
キシャル法で一般式R3Fe5-aMaO12(R,Mは前述)で示
される単結晶のうち、基板材料とエピタキシャル膜との
格子定数の差を 0.005Å以下で育成することより成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイクロ波素子材料、特
には磁性ガーネット単結晶からなる静磁波または磁気共
鳴を利用するマイクロ波素子材料およびその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波素子材料については、従来か
ら磁性ガーネット単結晶からなるものが使用されてお
り、具体的には単結晶基板の (111)面上にエピタキシャ
ル成長させた式Y3Fe5O12で示されるYIGが汎用されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この (111)面
基板上に成長させたYIGなどはマイクロ波素子として
要求される磁気共鳴半値幅(△H)の低減に限界があ
り、したがってこれを用いて低損失のマイクロ波フィル
ターやQの高いマイクロ波共振器を作ることが難しいと
いう不利がある。そのため、これを改善する目的におい
て単結晶基板の (100)面上に磁性ガーネット単結晶薄膜
をエピタキシャル成長させたものも提案されているが、
このものは最低共鳴周波数は小さくなるものの、結晶欠
陥とクラックの量が多くなり、しかも磁気共鳴半値幅が
大きくなるために、これを用いて低損失のマイクロ波フ
ィルターやQの高いマイクロ波共振器を作ることが難し
いという不利がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不利
を解決したマイクロ波素子材料に関するもので、これは
一般式R3Fe5-aMaO12(ここにRはY、La、Lu、Bi
から選択される少なくとも一つの元素、MはAl、S
c、Ga、Inから選択される少なくとも一つの元素、
0≦a≦0.9 )で示される磁性ガーネット単結晶におい
て、磁性ガーネット単結晶の格子定数が12.370Å以下で
あることを特徴とするものであり、この製造方法は基板
材料として Y3-zGdzGa5O12(ここに0≦z≦2.97)を用
い、この基板材料上に液相エピタキシャル法で一般式R3
Fe5-aMaO12(ここにRはY、La、Lu、Biから選択
される少なくとも一つの元素、MはAl、Sc、Ga、
Inから選択される少なくとも一つの元素、0≦a≦0.
9 )で示される磁性ガーネット単結晶のうち、磁性ガー
ネット単結晶の格子定数が12.370Å以下であるマイクロ
波素子材料となる磁性ガーネット単結晶を、基板材料と
エピタキシャル膜との格子定数の差を 0.005Å以下で育
成することを特徴とするものである。
【0005】すなわち、本発明者らは上記したような不
利、問題点を解決したマイクロ波素子材料を開発すべく
種々検討した結果、式Y3Fe5O12で示されるYIGのYの
一部または全部をイオン半径がY3+より小さな元素を主
体とする磁気共鳴半値幅を大きくしない陽イオンで置換
するか、またはFeの一部をイオン半径がFe3+より小
さな非磁性陽イオンを主体とする非磁性イオンで置換す
ると、この磁性ガーネット単結晶の格子定数を12.370Å
以下とすることができ、これをYIGの磁気共鳴半値幅
よりも小さな値をもつ、すぐれたマイクロ波素子材料と
して得られることを見出し、この製造方法についての研
究を行なって本発明を完成させた。以下にこれをさらに
詳述する。
【0006】
【作用】本発明はマイクロ波素子材料およびその製造方
法に関するものであり、このマイクロ波素子材料は一般
式R3Fe5-aMaO12(ここにRはLa、Y、Lu、Biから
選択される少なくとも一つの元素、MはAl、Ga、S
c、Inから選択される少なくとも一つの元素、0≦a
≦0.9 )で示される磁性ガーネット単結晶において、磁
性ガーネット単結晶の格子定数が12.370Å以下であるこ
とを特徴とするものであり、この製造方法は式 Y3-zGdz
Ga5O12(ここに0≦z≦2.97)で示される基板材料上に
液相エピタキシャル法で、一般式R3Fe5-aMaO12(R、
M、aは上記に同じ)で示される磁性ガーネット単結晶
のうち、磁性ガーネット単結晶の格子定数が12.370Å以
下であるマイクロ波素子材料となる磁性ガーネット単結
晶を、基板材料とエピタキシャル膜との格子定数の差を
0.005Å以下で育成することを特徴とするものである
が、この磁性ガーネット単結晶は磁気共鳴半値幅の小さ
いものとなるので、マイクロ波素子材料として有用なも
のとなるし、この製造方法によればこの種の磁性ガーネ
ット単結晶を容易に得ることができるという有利性が与
えられる。
【0007】本発明のマイクロ波素子材料は上記したR3
Fe5-aMaO12(R、M、aは前記に同じ)で示される磁性
ガーネット単結晶からなるものであり、これにはLu3Fe5
O12、(YLu)3Fe5O12、(YLaLu)3Fe5O12、Y3(FeAl)5O12
(YLu)3(FeGa)5O12、(BiYLu)3(FeAl)5O12、(YLu)3(FeGaA
l)5O12などが例示される。これらの材料を用いて低損失
のマイクロ波フィルターやQの高いマイクロ波共振器を
作るためには、これらの材料の磁気共鳴半値幅が小さい
ことが必要となるという不利があった。
【0008】この磁気共鳴半値幅については、これが磁
性イオン同士の相互作用の強さに関係しているが、この
磁性膜結晶の格子定数を小さくすると単結晶中で酸素を
仲立ちとして隣接するFeイオン同士の距離が短くなっ
てFeイオン間の相互作用が強くなり、その結果磁気共
鳴半値幅が低減するものと考えられるので、この格子定
数を12.370Å以下としたところ、このものはその磁気共
鳴半値幅が格子定数が12.370Å以上あるものの磁気共鳴
半値幅より小さい0.35〜0.44Oeにまで低下することが
見出され、したがってこのものは静磁波または磁気共鳴
に利用できることが確認された。
【0009】この磁性ガーネット単結晶の格子定数を1
2.370Å以下とするには、例えばこれが式Y3Fe5O12で示
されるYIGの場合にはこのYの一部または全部をイオ
ン半径がY3+より小さな元素を主体とする磁気共鳴半値
幅を大きくしない陽イオンで置換するか、またはFeの
一部をイオン半径がFe3+より小さな非磁性陽イオンを
主体とする非磁性イオンで置換すればよい。このガーネ
ット結晶中のYの一部または全部を置換できるイオン半
径がY3+より小さく、かつ磁気共鳴半値幅を大きくしな
い陽イオンとしてはLu3+がよく、これには磁気共鳴半
値幅を大きくしないLa、Biを一部添加してもよい。
また、ガーネット結晶中のFeの一部を置換できる非磁
性陽イオンとしてはAl3+、Ga3+、In3+、Sc3+
挙げられるが、このうち好ましいものはFe3+よりイオ
ン半径の小さいAl3+、Ga3+とすることがよい。ま
た、磁気共鳴半値幅をさらに下げる目的で、これに2価
または4価の金属イオンである、例えばCa2+、Ge4+
を添加してもよい。
【0010】したがって、このマイクロ波素子用材料の
製造は、一般式 Y3-zGdzGa5O12(ここに0≦z≦2.97)
で示されるガーネット結晶を基板材料とし、この基板材
料の上に液相エピタキシャル法で、一般式R3Fe5-aMaO12
(R、M、aは前記のとおり)で示される格子定数が1
2.370Å以下である磁性ガーネット単結晶を基板材料と
エピタキシャル膜との格子定数の差を 0.005Å以下で育
成すればよい。
【0011】この基板材料は式 Y3-zGdzGa5O12(ここに
0≦z≦2.97)で示されるガーネット単結晶とされる
が、これは格子定数が 12.28Åから12.383Åまでこのz
値によって変化させることができる。この基板上には液
相エピタキシャル法で磁性ガーネット単結晶が育成され
るのであるが、このエピタキシャル膜は白金るつぼ中に
R2O3、Fe2O3 および必要に応じて金属Mの酸化物の所定
量をフラックスとしての PbO、B2O3と共に仕込み 1,100
〜 1,200℃に加熱してこれを融解させたのち、この過冷
却状態の融液から液相エピタキシャル法で単結晶を成長
させることによって得ることができる。
【0012】しかし、この場合には得られる磁性ガーネ
ット単結晶の格子定数を12.370Å以下としなければなら
ないので、この液相エピタキシャル法による単結晶の育
成に当っては基板結晶とエピタキシャル膜との格子定数
の差を 0.005Å以下として育成することが必要とされ、
これによればクラックもなく、エピタキシャル膜表面が
鏡面状で格子定数が12.370Å以下であり、したがって磁
気共鳴半値幅も磁束による増加が認められず、これが従
来のYIGよりも小さいものを得ることができるので、
このものはマイクロ波素子用材料としてすぐれた物性を
もつものとなり、これは例えば周波数 100MHzから数
10GHzのマイクロ波帯で使用されるマイクロ波素子と
して有用とされる。
【0013】
【実施例】つぎに本発明の実施例、比較例をあげるが、
例中における各試料の組成式はICP発光分析法による
測定結果から求めたもの、また格子定数はボンド法によ
る測定結果を示したものであり、この磁気共鳴半値幅
(△H)は 9.2GHzによる測定値を示したものであ
る。
【0014】実施例1〜8、比較例1〜6 目的とする磁性ガーネット単結晶を成長させる基板単結
晶として、ガドリニウム・ガリウム・ガーネット(GG
G)単結晶を構成する元素の一部をYで置換した、格子
定数が12.280〜12.383Åのものと、GGG単結晶を構成
する元素の一部をCa、Mg、Zrで置換した、格子定
数が12.383〜12.426Åのもので、厚さが400μmで直径
が2インチのGGG単結晶のウエーハを用意した。
【0015】ついで、純度が 99.99%以上である所定量
(8種類)のY2O3、Lu2O3 、La2O3、Bi2O3 、Ga2O3 、S
c2O3 、Fe2O3 、Al2O3 をフラックス成分としての Pb
O、B2O3と共に白金るつぼに仕込み、 1,100℃に加熱し
て溶融し、この融液から上記した基板単結晶ウエーハ上
に、液相エピタキシャル法で8種類の酸化物ガーネット
単結晶を成長させ、この単結晶の組成、格子定数を測定
したところ、表1に示したとおりの結果が得られ、これ
らの単結晶から 1.0×1.0mm 角の試料を切り出し、この
試料を強磁性共鳴装置の 9.2GHzの円柱状キャビティ
内に、この試料が印加磁界に対して垂直になるようにセ
ットして磁気共鳴半値幅を測定したところ、表1に併記
したとおりの結果が得られた。
【0016】しかし、比較のために融液製造のための酸
化物ガーネット単結晶の組成を表1に記載した比較例1
〜6に示したものとし、実施例と同じ方法で酸化物ガー
ネット単結晶を成長させ、このものの格子定数と磁気共
鳴半値幅をしらべたところ、表1に併記したとおりの結
果が得られた。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】本発明はマイクロ波素子材料およびその
製造方法に関するものであり、これは前記したようにこ
のマイクロ波素子材料は一般式R3Fe5-aMaO12(ここにR
はY、La、Lu、Biから選択される少なくとも一つ
の元素、MはAl、Sc、Ga、Inから選択される少
なくとも一つの元素、0≦a≦0.9 )で示される磁性ガ
ーネット単結晶において、磁性ガーネット単結晶の格子
定数が12.370Å以下であることを特徴とするものであ
り、この製造方法は基板材料として Y3-zGdzGa5O12(こ
こに0≦z≦2.97)を用い、この基板材料上に液相エピ
タキシャル法で一般式R3Fe5-aMaO12(ここにRはY、L
a、Lu、Biから選択される少なくとも一つの元素、
MはAl、Sc、Ga、Inから選択される少なくとも
一つの元素、0≦a≦0.9 )で示される磁性ガーネット
単結晶のうち、磁性ガーネット単結晶の格子定数が12.3
70Å以下であるマイクロ波素子材料となる磁性ガーネッ
ト単結晶を、基板材料とエピタキシャル膜との格子定数
の差を 0.005Å以下で育成することを特徴とするもので
あるが、このマイクロ波素子材料には磁気共鳴半値幅が
YIGよりも小さいものとなるので、静磁波または磁気
共鳴を利用するマイクロ波素子材料としてすぐれたもの
になるという有利性が与えられ、この製造方法によれば
この種のマイクロ波素子材料をクラックもなく、エピタ
キシャル膜表面が鏡面状であるものとして容易に得るこ
とができるという有利性が与えられる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式R3Fe5-aMaO12(ここにRはY、L
    a、Lu、Biから選択される少なくとも一つの元素、
    MはAl、Sc、Ga、Inから選択される少なくとも
    一つの元素、0≦a≦0.9 )で示される磁性ガーネット
    単結晶において、磁性ガーネット単結晶の格子定数が1
    2.370Å以下であることを特徴とするマイクロ波素子材
    料。
  2. 【請求項2】マイクロ波素子材料が式Y3-(x+y)LaxLuyFe
    5-aMaO12(ここに0≦x≦0.4 、0.04≦y≦3.0 、0≦
    a≦0.9 )で示されるものである請求項1に記載したマ
    イクロ波素子材料。
  3. 【請求項3】マイクロ波素子材料が式 Y3-yLuyFe5-aMaO
    12(ここに0.04≦y≦3.0 、0≦a≦0.9 )で示される
    ものである請求項1に記載したマイクロ波素子材料。
  4. 【請求項4】基板材料として Y3-zGdzGa5O12(ここに0
    ≦z≦2.97)を用い、この基板材料上に液相エピタキシ
    ャル法で一般式R3Fe5-aMaO12(ここにRはY、La、L
    u、Biから選択される少なくとも一つの元素、MはA
    l、Sc、Ga、Inから選択される少なくとも一つの
    元素、0≦a≦0.9 )で示される磁性ガーネット単結晶
    のうち、磁性ガーネット単結晶の格子定数が12.370Å以
    下であるマイクロ波素子材料となる磁性ガーネット単結
    晶を、基板材料とエピタキシャル膜との格子定数の差を
    0.005Å以下で育成することを特徴とするマイクロ波素
    子材料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114057479A (zh) * 2022-01-06 2022-02-18 西南应用磁学研究所(中国电子科技集团公司第九研究所) 一种超高居里温度的yig微波铁氧体材料及其制备方法

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CN114057479A (zh) * 2022-01-06 2022-02-18 西南应用磁学研究所(中国电子科技集团公司第九研究所) 一种超高居里温度的yig微波铁氧体材料及其制备方法

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