JPH07159775A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JPH07159775A
JPH07159775A JP5305500A JP30550093A JPH07159775A JP H07159775 A JPH07159775 A JP H07159775A JP 5305500 A JP5305500 A JP 5305500A JP 30550093 A JP30550093 A JP 30550093A JP H07159775 A JPH07159775 A JP H07159775A
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聡 新山
Hikari Nakagawa
光 中川
Hiroshi Gushiken
浩 具志堅
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Abstract

(57)【要約】 【目的】広い温度範囲でコントラスト比の低下や背景色
の変化のない液晶表示素子を得る。 【構成】液晶層の複屈折を補償する光学位相差板とし
て、側鎖の運動もしくは主鎖の局所的な運動による転移
点(以下、副転移点という)が−50℃〜90℃の間に
ある第1の高分子フィルム19と、−50℃〜90℃の
間に副転移点を持たない第2の高分子フィルム18とを
重ねて用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学位相差板を用いた液
晶表示素子に関し、さらに詳しくはSTN(スーパーツ
イステッドネマチック)型液晶表示素子の色補償板とし
て好適な高分子光学位相差フィルムを用いた液晶表示素
子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の計器類、あるいはパーソ
ナルコンピューター、ワードプロセッサー、データ端末
等の表示として液晶表示装置が多く採用されている。こ
れらの多くは大容量表示が行え、視角の広いSTNモー
ドを主に使用している。しかしSTNモードは複屈折効
果を利用するため着色表示となってしまう欠点があっ
た。
【0003】このような欠点を補うため、複屈折による
色付きを補償して白黒表示を行う高分子フイルム補償型
液晶表示素子が提案された。補償用の高分子フィルムは
特定の高分子成分を含み、延伸、配向を行うことによ
り、屈折率異方性が生じるようにされたものである。
【0004】しかし、通常、屈折率異方性Δnをもつ高
分子成分は、液晶表示装置に用いられる液晶にくらべて
複屈折の温度変化が著しく小さい。この特性の違いによ
り高温もしくは低温において補償性能が落ち、表示素子
のコントラストや透過率、視角特性の低下及び背景色変
化を起こす欠点がある。
【0005】つまり、光学位相差フィルムを用いて白黒
表示を行う液晶表示装置は、光学位相差フィルムの高分
子成分と液晶表示装置中の液晶とのΔnの温度特性の違
いにより、液晶表示素子と光学位相差フィルムのΔn・
dの温度変化が異なるため、温度によりコントラスト比
や透過率、視角特性の低下及び背景色変化を起こす問題
点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、液晶のΔnの温
度変化に近い温度変化を持つフィルムを選択することも
可能ではある。しかし、このようなフィルムは、比較的
低温下で光学特性を変化させるものであるため、一般に
フィルムの耐熱性が低く、フィルムのしわなどが発生し
やすく、実質的に広い温度範囲で複屈折の補償が行うこ
とが困難であるという問題点があることが発明者らの検
討によってわかった。この点について以下に説明する。
【0007】発明者は、種々の高分子フィルムについ
て、その光学特性の温度変化について検討した結果、高
分子フィルムの光学特性温度変化は、そのフィルムにお
ける、側鎖の運動もしくは主鎖の局所的な運動による転
移点(以下、副転移点という)の存在に密接に関係して
いることを見出した。すなわち、副転移点を−50℃〜9
0℃の間に持つ高分子フィルムは、温度に対する複屈折
の変化が大きく、液晶表示素子中の液晶組成物と同等の
温度特性を持つようにできる場合があるということであ
る。
【0008】この様子を図4を用いて説明する。
【0009】図4は結晶性高分子及び無定形高分子につ
いて、横軸に温度、縦軸に自由エネルギーをとって、温
度変化に対する自由エネルギー変化の様子を示したもの
である。この図から、温度が変化するにつれて、自由エ
ネルギーが特異的に変化し、変曲点を形成する点が存在
することがわかる。このような変曲点は、温度の低いも
のから順に、主鎖に直接結合した基の回転などによるも
の、側鎖自由回転によるもの、主鎖の局所的な運動など
によるものであることが知られており、これらは副転移
点と呼ばれる。さらに温度が上がると、主鎖のミクロブ
ラウン運動によって自由エネルギーが特異的に変化する
点(ガラス転移点:Tg )が生じ、高分子はゴム状、皮
革状等になり、最終的には流動化する。
【0010】このような自由エネルギーが特異的に変化
する点の存在は、温度に対する光学特性、特に、複屈折
の変化に大きく影響する。つまり、複屈折の変化は、主
に高分子の構造上の変化によるものであるため、比較的
低温で複屈折が変化するような高分子化合物は、比較的
低温で高分子の構造上の変化を起こすようなものであ
り、即ち、前述の自由エネルギーの変曲点を持つ。
【0011】したがって、このような比較的低温で副転
移点を持つような高分子化合物から位相差フィルムを選
択することにより、低温で複屈折の変化が大きく、液晶
層の複屈折変化とほぼ同等の温度変化を有するような位
相差フィルムを得ることができる。
【0012】しかし、このように選ばれた位相差フィル
ムは、比較的低温で分子運動をおこすようなものである
ため、一般に、耐熱性が低い。具体的にいうと、ある程
度の高温下では、しわ等を生じることが多い。したがっ
て、このような位相差板は温度変化する環境のもとで
は、光学的な均一性を損なって、逆に表示品位を劣化さ
せるおそれがあることがわかった。
【0013】本発明の目的は、液晶表示素子と光学位相
差フィルムとのΔn・dの温度変化が異なることによっ
て生じる色相変化等の欠点を解消するとともに、光学位
相差フィルムの信頼性を高めて、広い温度範囲でコント
ラストが良く、背景色の変わらないフィルム補償型液晶
表示装置を得ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決すべくなされたものであり、液晶層の複屈折を補
償する光学位相差板として、側鎖の運動もしくは主鎖の
局所的な運動による転移点(以下、副転移点という)が
−50℃〜90℃の間にある第1の高分子フィルムを少なく
とも1枚と、−50℃〜90℃の間に副転移点を持たない少
なくとも1枚の第2の高分子フィルムを重ねて用いたこ
とを特徴とする液晶表示素子を提供するものである。
【0015】すなわち、本発明は前述のような知見をも
とになされたものであって、光学的変化の大きいある種
の位相差フィルムと、光学的変化は小さいが耐熱性の高
いある種のフィルムとを重ねて用いることにより、耐熱
性も十分でかつ複屈折の温度変化が液晶層と適合し得る
ような位相差フィルムを得て、ひいては良好な表示品位
の液晶表示素子を得ることができるものである。
【0016】以下、本発明の構成を図面を参照して説明
する。
【0017】1)液晶表示素子 本発明の液晶表示素子に用いる液晶層はスーパーツイス
テッドネマチック液晶表示素子が用いられる。
【0018】この場合、具体的には、ほぼ平行に配置さ
れた一対の透明電極基板間に旋光性物質を含有した誘電
異方性が正のネマチック液晶を挟持し、両電極間での液
晶分子のねじれ角を 160〜 300°とすればよい。これ
は、 160°未満では急峻な透過率変化が必要とされる高
デューティでの時分割駆動をした際のコントラスト比の
向上が少なく、逆に 300°を超えるとヒステリシスや光
を散乱するドメインを生じやすいためである。また、液
晶層の△n・dが特に 0.4〜 1.5μmとされるのが好ま
しい。干渉色の補償層を付加して、白黒表示とした場
合、△n・dが 0.4μm未満では、オン時の透過率が低
く、青味がかった表示色になりやすく、また1.5μmを
超えるとオン時の色相が黄色から赤色を呈し、白黒表示
となりにくいからである。特に、表示色の無彩色化が厳
しく要求される用途では、△n・dは0.5〜 1.0μmと
されることが好ましい。
【0019】上記液晶層を挟持した液晶セルの基本構成
は以下のようになる。プラスチック、ガラス等の基板の
表面に、所望のパターンでパターニングされたITO
(In2O3-SnO2)、SnO2等の透明電極が設けられて電極付
きの基板とされる。電極層は、表示に対応してパターニ
ングされていてもよいし、共通電極として用いられる場
合などにはベタ電極とされてもよい。電極層の形成方法
としては、特にこれに限るものではないが、層厚を均一
にする見地からは、蒸着法、スパッタ法等が好ましく用
いられる。
【0020】また、本発明においては、必要に応じて電
極の上もしくは下にSiO2、TiO2等の絶縁膜、位相差膜、
偏光膜、反射膜、光導電膜等が形成されていてもよい。
【0021】透明電極形状の代表的な例としては、一方
の基板に 640本のストライプ状の電極が形成され、他方
の基板には、これに直交するように 400本のストライプ
状の電極が形成され、 640× 400ドットのような表示が
なされる。さらにこの 640本のストライプ状の電極を夫
々3本一組として1920本のストライプ状の電極とし、R
GBのカラーフィルターを配置してフルカラーで 640×
400ドットの表示をすることもできる。
【0022】この電極付き基板の表面には表面をラビン
グされたポリイミド、ポリアミド等の膜や、斜め蒸着さ
れたSiO 等の膜からなる配向制御膜が形成される。表示
モードによっては垂直配向剤を塗布する必要のある場合
もある。2枚の上記基板が準備されて、前記した液晶層
を挟持するようにされる。
【0023】この際、電極と配向制御膜との間に基板間
短絡防止のためにTiO2、SiO2、Al2O3等の絶縁膜を設けた
り、透明電極にAl、Cr、Ti等の低抵抗のリード電極を併設
したり、カラーフィルターを電極の上もしくは下に積層
してもよい。
【0024】通常は、この基板の外側の少なくとも一方
に偏光板を配置する。この偏光板自体もセルを構成する
基板の外側に配置することが一般的であるが、性能が許
せば、基板自体を偏光板で構成したり、基板と電極との
間に偏光層として設けてもよい。
【0025】本発明では透過型でも反射型でも適用可能
であり、その応用範囲が広い。なお、透過型で使用する
場合には裏側に光源を配置することが好ましい。もちろ
ん、光源にも導光体やカラーフィルターを併用してもよ
い。さらに、透過型で使用する場合、画素以外の背景部
分を印刷等による遮光膜で覆うこともできる。また、遮
光膜を用いるとともに、表示したくない部分に選択電圧
を印加するように、逆の駆動をすることもできる。
【0026】さらに、本発明では、カラーフィルターを
併用することも可能である。このカラーフィルターは、
セル内面に形成することにより、視角によるズレを生じ
なく、より精密なカラー表示が可能となる。具体的に
は、電極の下側に形成されてもよいし、電極の上側に形
成されてもよい。また、色を補正するためのカラーフィ
ルターや、カラー偏光板を併用したり、液晶中に色素を
添加したり、あるいは特定の波長分布を有する照明を用
いたりしてもよい。
【0027】本発明では、このような構成の液晶セルの
電極に電圧を印加するための駆動手段を接続し、駆動を
行う。
【0028】本発明は、このほか、本発明の効果を損な
わない範囲内で、通常のスーパーツイステッドネマチッ
ク液晶表示素子で使用されている種々の技術が適用可能
である。
【0029】図1は本発明の液晶表示素子の基本的例の
断面図を示す。図において1,2は一対の偏光板、3は
電圧印加により具体的に表示を行うスーパーツイステッ
ドネマチックタイプの液晶セルである。この液晶セルに
好適に用いられる液晶としては、光学位相差フィルムと
のΔn・dの温度特性を同一にするためTc (透明点)
の比較的高い液晶をがよく、Tc =80℃〜 130℃の液晶
がよい。
【0030】4は高分子材料からなる、フィルム位相板
(光学位相差フィルム)を示している。5,6は液晶層
を挟持するガラス基板、7,8基板内面に形成されたI
TO(In2O3-SnO2)、SnO2等の透明電極、9、10はポ
リイミド、ポリアミド等の膜をラビングしたり、SiO 等
を斜め蒸着したりして形成した配向制御膜、11、12
は透明電極と配向制御膜との間に基板間短絡防止のため
に必要により設けられるTiO2、SiO2、Al2O3 等の絶縁
膜、13はこれら2枚のガラス基板5,6の周辺をシー
ルするためのシール剤、14は液晶層を示している。
【0031】2)光学位相差板 従来、フィルム補償型液晶表示装置は光学位相差フィル
ムにポリカーボネートの様な剛直な主鎖を持つ高分子フ
ィルムを使用していたため、液晶表示素子中の液晶と光
学位相差フィルムの成分である高分子とのΔnの温度特
性の違いより、高温においてΔn・dの変化量が異な
り、コントラストの低下等が起こる欠点があった。
【0032】本発明ではこれらのことを解決するため
に、図2に示すような光学位相差フィルムを作成した。
19は側鎖の運動及び主鎖の局所的な運動による転移点
(副転移点)が−50℃〜90℃の間にある第1の高分子フ
ィルムである。副転移点が、この範囲にないと、液晶セ
ルの動作温度範囲内でのフィルムのΔn・dの変化が起
きないため従来のフィルム位相差板と同様の結果となっ
てしまう点で好ましくない。より好ましくは、−10℃〜
40℃の範囲にあることである。副転移点の数は、液晶層
との光学特性の温度変化をあわせるように調整されれば
よいが、−50℃〜90℃の間に1〜3点程度が好ましい。
このフィルムは−50〜90℃の間で転移点を持つため、こ
の温度範囲で分子運動が起きてフィルムのΔn・dが変
化することになる。
【0033】第1の高分子フィルムとして好適に用いら
れるポリマーとしては、側鎖に環状構造を持つ、ポリエ
チレン、アクリル、ポリエステルフィルム、ポリエーテ
ル、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリプロピ
レンなどである。主鎖骨格については、ベンゼン環やイ
ミド環の様な環状構造をもたないことが好ましい。主鎖
骨格にベンゼン環のような環状構造を持つことにより、
分子の剛直性が増し−50℃〜90℃の範囲で主鎖骨格の局
所的な運動がおきにくくなるからである。
【0034】これらのフィルムは前述のように側鎖の運
動及び主鎖の局所的な運動による転移点が−50℃〜90℃
にあるため信頼性に問題がある場合がある。そこで、こ
れらのフィルムと18のような側鎖の運動及び主鎖の局
所的な運動による転移点を−50℃〜90℃に持たない透明
な第2の高分子フィルムと重ねあわせる。第2の高分子
フィルムとして好適に用いられるポリマーとしては、主
鎖骨格にベンゼン環やイミド環の様な環状構造を持つ、
ガラス転移点が80℃〜 350℃の範囲にあるポリマーであ
り、具体的には、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリ
スルホンなどである。
【0035】また、第2の高分子フィルムは偏光板や他
の光学位相差フィルムであってもよく、重ね合わせるフ
ィルムは信頼性、Δn・d値の値を合わせるため1枚以
上重ねることも可能である。また、第2の高分子フィル
ムを信頼性の高い第1の高分子フィルムフィルムで挟み
込んでもよい。逆に、第1の高分子フィルムの両側に第
2の高分子フィルムを積層してもよい。
【0036】本発明における副転移点を−50℃〜90℃の
範囲に持つ光学位相差フィルムとして好適な材料として
はアクリル系の樹脂である。特に、光学位相差フィルム
としての信頼性を高めるため主鎖骨格または、側鎖に架
橋反応を起こす構造を持つか、架橋剤を添加することに
より架橋反応が起こす構造であることが好ましい。その
際の架橋剤としては主鎖の構造によって異なるが、一般
的には、多官能のアクリルモノマーもしくはオリゴマー
が好適である。
【0037】高分子フィルムは、通常、延伸を行うこと
で主鎖のダイレクターを配向させ複屈折Δn・dを持た
せるが、複屈折を持たせるために必ずしも延伸を行う必
要はなく、磁場や電場を使うことでポリマー分子を配向
させΔn・dをもたせてもよい。
【0038】高分子フィルムは、重ね合わせたフィルム
の合計での屈折率異方性Δn、と高分子フィルムの厚さ
dの積Δn・dが200 〜1000nm程度であり、全体とし
て、好適にはΔn・d= 810nmとされ、液晶層の複屈折
とほぼ適合させられる。
【0039】本発明によって、広い温度範囲において信
頼性よく複屈折の補償が行える理由については次のよう
に考えられる。
【0040】本発明においては、まず液晶表示素子と光
学位相差フィルムのΔn・dの温度変化の違う欠点を解
決すべく、色付きを補償して白黒表示を行わせる光学位
相差フィルムを、側鎖の運動及び主鎖の局所的な運動に
よる転移点が−50℃〜90℃の間に1〜3点持つ高分子フ
ィルムに代えることで、液晶表示素子中のΔn・dの温
度特性と同様のΔnの温度特性を持つ光学位相差フィル
ムとできる。さらに、そのフィルムを側鎖の運動及び主
鎖の局所的な運動による転移点を持たないフィルムと重
ね合わせることにより、高温時のフィルムの信頼性を保
つことができる。このようにして、高低温時において液
晶表示素子と光学位相差フィルムのリタデーションの差
がかわらずコントラストや背景色の変化を防ぐことが可
能になる。
【0041】
【実施例】第一の基板として、ガラス基板状に設けられ
たITO透明電極をストライプ状にパターニングし、転
写法によりSiO2による短絡防止用の絶縁膜を形成し、ポ
リイミドのオーバーコートをスピンコートし、これをラ
ビングして配向制御膜を形成した基板を作成した。第2
の基板として、ガラス基板状に設けられたITO透明電
極を第1の基板と直交するようにストライプ状にパター
ニングしSiO2の絶縁膜を形成し、ポリイミドのオーバー
コートをし、これを第1の基板のラビング方向と交差角
60°となるようにラビングして配向制御膜を形成した基
板を作成した。
【0042】この2枚の基板の周辺をシール材でシール
した液晶セルを形成し、この液晶セル内に誘電異方性が
正のネマティック液晶を注入して 240°捻れの左らせん
の液晶層となるようにし、注入口を封止した。この実施
例の液晶層のΔn・dは25℃で860nm (光の波長:590n
m )であった。
【0043】図1は今回使用した液晶表素子を模式的に
現した図である。1,2は1対の偏光板、3は液晶セ
ル、4は一軸性の複屈折板(光学位相差フィルム)であ
る。
【0044】図3の(A)、(B)は、上からみた上側
の偏光板の偏光軸方向、光学位相差フィルムの光軸方向
及び液晶層上側の液晶分子の長軸方向、並びに下側の偏
光板の偏光軸方向及び液晶層の下側の液晶分子の長軸方
向の相対位置を示した平面図である。
【0045】ここで、液晶層の上側の液晶分子21の長
軸方向からみた上側の偏光板の偏光軸22の方向を反時
計回りに計ったものをθ1 、液晶層の上側の液晶分子2
1の長軸方向からみた光学位相差フィルムの光軸方向2
3を反時計回りに計ったものをθ2 、液晶層の下側の液
晶分子の24の長軸方向からみた下側の偏光板の偏光軸
25の方向を時計回りに計ったものをθ3 液晶層の下側
の液晶分子の24の長軸方向からみた下側の光学位相差
フィルムの光軸方向26の方向を時計回りに計ったもの
をθ4 とする。実施例では、θ1 、θ2 、θ3 、θ4
それぞれ 125°、 280°、25°、 100°としている。
【0046】光学位相差フィルムとして、側鎖の運動及
び主鎖の局所的な運動による転移点が−50℃〜90℃の間
に1点を持つ化1のような構造を持つポリメタクリル酸
メチルの光学位相差板に側鎖の運動及び主鎖の局所的な
運動による転移点が無いポリカーボネートの位相差板を
重ね合わせそのフィルムを2つ作成し、液晶セルの両側
に配置して、液晶表示装置を作成した。この時の重ね合
わせた光学位相差フィルム1枚でのΔn・dは405nm
であった。
【0047】
【化1】
【0048】実施例において、光学位相差フィルムを通
常のポリカーボネートとし、θ1 、θ2 、θ3 、θ4
それぞれ 125°、 100°、25°、 100°とした液晶表示
素子を比較例として作成した。
【0049】これらの液晶表示素子を、1/200 デューテ
ィー1/15バイアスで、駆動して、コントラスト比及び背
景色変化を調べた結果が表1である。
【0050】
【表1】
【0051】いずれも高低温時の位相差板のしわなどの
不良は見られず、耐熱性は十分であった。
【0052】
【発明の効果】本発明は、従来のフィルム型液晶表示装
置の欠点であった高温時におけるコントラスト比の低下
や背景色の変化などを解消して広い温度範囲でコントラ
スト比の低下や背景色の変化のない液晶表示素子が得ら
れると言う優れた効果を有する。また、高温時でも視角
特性の広い液晶表示素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液晶表示素子を模式的に現した断
面図。
【図2】本発明による光学位相差フィルムを模式的に現
した断面図。
【図3】夫々上からみた上側及び下側の液晶分子の長軸
方向、偏光板の偏光軸方向及び光学位相差フィルム位相
板の光軸方向の相対位置を示した平面図。
【図4】高分子化合物における転移点を概略を説明する
ためのグラフ。
【符号の説明】 1、2:偏光板 3:液晶セル 4:フィルム位相板 5、6:ガラス基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平井 良典 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 新山 聡 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町松原1160番 地 エイ・ジー・テクノロジー株式会社内 (72)発明者 中川 光 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 具志堅 浩 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶層の複屈折を補償する光学位相差板と
    して、側鎖の運動もしくは主鎖の局所的な運動による転
    移点(以下、副転移点という)が−50℃〜90℃の間にあ
    る第1の高分子フィルムを少なくとも1枚と、−50℃〜
    90℃の間に副転移点を持たない少なくとも1枚の第2の
    高分子フィルムを重ねて用いたことを特徴とする液晶表
    示素子。
  2. 【請求項2】光学位相差板の合計のリタデーションが 2
    00nm〜1000nmであることを特徴とする請求項1記載の液
    晶表示素子。
  3. 【請求項3】光学位相差板に用いる第1の高分子フィル
    ムの主鎖の運動によるガラス転移点が80℃〜350 ℃の範
    囲にあることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の液晶表示素子。
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Cited By (2)

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JP2000347157A (ja) * 1999-06-04 2000-12-15 Seiko Epson Corp 投射型表示装置
JP2007193089A (ja) * 2006-01-19 2007-08-02 Fujifilm Corp 転写材料、液晶セル用基板、その製造方法、及び液晶表示装置

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JP2000347157A (ja) * 1999-06-04 2000-12-15 Seiko Epson Corp 投射型表示装置
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