JPH071644A - 積層ポリスチレン系フィルム - Google Patents

積層ポリスチレン系フィルム

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JPH071644A
JPH071644A JP15036393A JP15036393A JPH071644A JP H071644 A JPH071644 A JP H071644A JP 15036393 A JP15036393 A JP 15036393A JP 15036393 A JP15036393 A JP 15036393A JP H071644 A JPH071644 A JP H071644A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 包装フィルムにおいて、耐レトルト性、耐屈
曲性、ガスバリア性に優れた酸化アルミニウム−酸化硅
素系ガスバリアフィルムを提供することにある。 【構成】 シンジオタクチック構造を有するポリスチレ
ン系重合体を含有する樹脂組成物からなるフィルム上
に、酸化アルミニウム・酸化硅素系薄膜が形成されたガ
スバリアフィルムにおいて、該薄膜内の酸化アルミニウ
ムの比率が20重量%以上99重量%以下であって、該薄膜
の比重と薄膜内の酸化アルミニウム組成比率との関係を
D=0.01A+b(D:薄膜の比重,A:薄膜中の酸化ア
ルミニウムの重量%)という関係式で表す時、該薄膜の
比重を、1.6 ≦b≦2.2 であらわされる範囲内とするこ
とによって、ガスバリア性に優れ、また耐レトルト性、
屈曲性の高い、総合的に実用特性のすぐれた透明ガスバ
リアフィルムを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスバリア性、耐レト
ルト性、ゲルボ特性に優れた食品、医薬品、電子部品等
の気密性を要求される包装材料、または、ガス遮断材料
として優れた特性を持つ積層シンジオタクチックポリス
チレン系フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】シンジオタクチック構造をもつポリスチ
レン系重合体が開発され、優れた結晶性を持ち耐熱性や
耐溶剤性に優れた素材であることが知られている。(特
公平3-7685号公報)。これらを用いた延伸フィルムの開
発も行われている(特開平1-110122号、同1-168709号、
同1-182346号、同2-279731号、同3-74437 号、同3-1094
53号、同3-99828 号、同3-124427号、同3-131644号)。
これらシンジオタクチックポリスチレン系フィルムは機
械特性、透明性、耐薬品性、誘電損失や誘電率等の電気
特性が優れており、各種工業用、包装用フィルムに展開
されることが期待されている。しかしながら、シンジオ
タクチックポリスチレン系フィルムはガスバリア性が不
良であると言う問題点があった。ガスバリア性の優れた
フィルムとしては、プラスチックフィルム上にアルミニ
ウムを積層したもの、塩化ビニリデンやエチレンビニー
ルアルコール共重合体をコーティングしたものが知られ
ている。また、無機薄膜を利用したものとしては、酸化
珪素、酸化アルミニウム薄膜等を積層したものが知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ガスバリア性フィルム
のベースフィルムとしてポリエステル系フィルムやポリ
アミド系フィルムを使用した場合には、高温高湿下や高
温水中下で加水分解を発生するという問題点があった。
また、このような環境下においてはフィルムが湿度膨張
するためにカールを発生したり、繰り返し環境変化が生
じると無機薄膜層等が剥離やひびわれを発生しガスバリ
ヤ性が低下する場合があった。
【0004】また、従来のガスバリア性フィルムは、次
のような課題を有していた。アルミニウム積層品は、経
済性、ガスバリア性の優れたものではあるが、不透明な
ため、包装時の内容物が見えず、また、マイクロ波を透
過しないため電子レンジの使用ができない。塩化ビニリ
デンやエチレンビニールアルコール共重合体をコーティ
ングしたものは、水蒸気、酸素等のガスバリア性が十分
でなく、特に高温処理においてその低下が著しい。ま
た、塩化ビニリデン系については、焼却時の塩素ガスの
発生等があり、地球環境への影響も懸念されている。一
方、内容物が見え、電子レンジの使用が可能なガスバリ
アフィルムとして、特公昭51−48511 号に、合成樹脂体
表面にSixy(例えばSiO2)を蒸着したガスバリ
アフィルムが提案されているが、ガスバリア性の良好な
SiOx系(x=1.3 〜1.8 )は、やや褐色を有してお
り、透明ガスバリアフィルムとしては、不十分なもので
ある。
【0005】酸化アルミニウムを主体としたものとして
(特開昭62−101428)に見られるようなものもあるが、
酸素バリア性が不十分であり、耐屈曲性の問題もある。
又、レトルト性を有するガスバリアフィルムとしてのA
23・SiO2系の例としては、(特開平2−19494
4)に提案されているものもあるが、Al23とSiO 2
を積層したものであり、装置が大がかりなものとなる。
また、これらの薄膜系ガスバリアフィルムについても、
そのガスバリア特性、耐屈曲性は、まだまだ不十分なも
のである。すなわち、耐レトルト性を有するには、ある
程度以上(例えば2000Å)の薄膜の厚みが要求されるの
に対し、耐屈曲性を向上させるには、できるだけ薄い方
がよいという問題を有しており、現在レトルト用として
使用されているものは、その取扱いに注意を要するもの
である。このように、充分な酸素バリア性と水蒸気バリ
ア性を兼ね備え、耐レトルトを有し、屈曲性の高い透明
ガスバリアフィルムはないのが現状である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガスバリア
性、耐レトルト性に優れ、かつ、耐屈曲性の高い酸化ア
ルミニウム・酸化硅素系ガスバリアフィルムを提供せん
とするものである。すなわち、本発明は、シンジオタク
チック構造を有するポリスチレン系重合体を含有する樹
脂組成物からなるフィルム上に、酸化アルミニウム・酸
化硅素薄膜が形成されたガスバリア性フィルムにおい
て、該薄膜内に酸化アルミニウムの比率が20重量%以上
99重量%以下であって、該薄膜の比重と薄膜内の酸化ア
ルミニウム組成比率との関係をD=0.01A+b(D:薄
膜の比重,A:薄膜中の酸化アルミニウムの重量%)と
いう関係式で表す時、該薄膜の比重が、1.6 ≦b≦2.2
で決まる範囲内にあることを特徴とする積層ポリスチレ
ン系フィルム。
【0007】本発明に用いられる立体規則性がシンジオ
タクチック構造であるポリスチレン系重合体は、側鎖で
あるフェニル基又は置換フェニル基が核磁気共鳴法によ
り定量されるタクテイシテイがダイアッド(構成単位が
二個)で85%以上、ペンタッド(構成単位が5個)で50
%以上のシンジオタクチック構造であることが望まし
い。該ポリスチレン系重合体としては、ポリスチレン、
ポリ(p-、m-又はo-メチルスチレン)、ポリ(2,4-、2,
5-、3,4-又は3,5-ジメチルスチレン)、ポリ(p-ターシ
ャリーブチルスチレン)等のポリ(アルキルスチレ
ン)、ポリ(p-、m-又はo-クロロスチレン)、ポリ(p
-、m-又はo-ブロモスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-フ
ルオロスチレン)、ポリ(o-メチル-p- フルオロスチレ
ン)等のポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(p-、m-又
はo-クロロメチルスチレン)等のポリ(ハロゲン置換ア
ルキルスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-メトキシスチレ
ン)、ポリ(p-、m-又はo-エトキシスチレン)等のポリ
(アルコキシスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-カルボキ
シメチルスチレン)等のポリ(カルボキシアルキルスチ
レン)ポリ(p-ビニルベンジルプロピルエーテル)等の
ポリ(アルキルエーテルスチレン)、ポリ(p-トリメチ
ルシリルスチレン)等のポリ(アルキルシリルスチレ
ン)、さらにはポリ(ビニルベンジルジメトキシホスフ
ァイド)等が挙げられる。本発明においては、前記ポリ
スチレン系重合体のなかで、特にポリスチレンが好適で
ある。また、本発明で用いるシンジオタクチック構造を
有するポリスチレン系重合体は、必ずしも単一化合物で
ある必要はなく、シンジオタクティシティが前記範囲内
であればアタクチック構造やアイソタクチック構造のポ
リスチレン系重合体との混合物や、共重合体及びそれら
の混合物でもよい。
【0008】また本発明に用いるポリスチレン系重合体
は、重量平均分子量が10,000以上、更に好ましくは50,0
00以上である。重量平均分子量が10,000未満のもので
は、強伸度特性や耐熱性に優れたフィルムを得ることが
できない。重量平均分子量の上限について特に限定され
るものではないが、1500,000以上では延伸張力の増大に
伴う破断の発生等が生じることもあり、余り好ましくな
い。
【0009】本発明に用いられるポリスチレン系重合体
には静電密着性、易滑性、延伸性、加工適性、耐衝撃性
等を向上するため他の樹脂、無機粒子、有機粒子、可塑
剤、相溶化剤、着色剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を適
量配合したものを用いることができ、その透明度は特に
限定するものではないが、透明ガスバリアフィルムとし
て使用する場合には、50%以上の透過率をもつものが好
ましい。
【0010】易滑性、加工適性と透明性を両立させるた
めには滑剤粒子の種類及び添加量の最適化が重要とな
り、粗さの中心面における単位面積当たりの突起数PCC
値と三次元表面粗さSRaがPCC 値≧20000 ×SRa の関
係を満たしている方がよい。そのためには、添加する滑
剤粒子として、シリカ、二酸化チタン、タルク、カオリ
ナイト等の金属酸化物、炭酸カルシウム、リン酸カルシ
ウム、硫酸バリウム等の金属の塩または架橋ポリスチレ
ン樹脂、架橋アクリル樹脂、シリコン樹脂、および架橋
ポリエステル樹脂等の有機ポリマーからなる粒子等のシ
ンジオタクチックポリスチレン系ポリマーに対し不活性
な粒子が例示される。そして、これらの滑剤は、いずれ
か一種を単独で用いてもよく、また2種以上を併用して
もよいが、使用する滑剤の平均粒子系は0.01μm以上3.
5 μm以下が好ましく、粒子径のばらつき度(標準偏差
と平均粒子径との比率)が25%以下が好ましく、添加量
はシンジオタクチックポリスチレン系ポリマー100 重量
%に対し0.005 重量%以上2.0 重量%以下含有すること
が好ましく、特に1.0 重量%以下が好ましい。また、滑
剤粒子の形状は、面積形状係数が60% 以上のものが1種
類以上含まれていることが走行特性には好ましい。
【0011】更に、本発明のシンジオタクチックポリス
チレン系フィルムは、公知の方法、例えば、縦延伸及び
横延伸を順に行なう逐次二軸延伸方法のほか、横・縦・
縦延伸法、縦・横・縦延伸法、縦・縦・横延伸法等の延
伸方法を採用することができる。本発明におけるシンジ
オタクチックポリスチレン系フィルムは高温における耐
熱性の優れたフィルムを要求されることがある。この耐
熱性としては150 ℃における熱収縮率が3%以下である
ことが好ましい。その場合には、これらの延伸方式の選
択のほかに、延伸の条件が大きく影響し、優れた耐熱性
とするためには、熱固定処理、縦弛緩処理、横弛緩処理
等を施すことが好ましい。
【0012】本発明のプラスチックフィルムは、本発明
の目的を損なわない限りにおいて、薄膜層を積層するに
先行して、該フィルムをコロナ放電処理、グロー放電処
理、その他の表面粗面化処理を施してもよく、また、公
知のアンカーコート処理、印刷、装飾が施されていても
よい。本発明のプラスチックフィルムは、その厚さとし
て5〜500 μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは8
〜300 μmの範囲である。
【0013】酸化アルミニウム・酸化硅素薄膜は酸化ア
ルミニウムと酸化硅素の混合物、あるいは化合物等とか
ら成り立っていると考えられる。ここでいう酸化アルミ
ニウムとは、Al,AlO,Al2O 等の各種アルミニ
ウム酸化物の混合物から成り立ち、酸化アルミニウム内
での各々の含有率等は作成条件で異なる。酸化珪素と
は、Si,SiO,SiO2等から成り立っていると考
えられ、これらの比率も作成条件で異なる。本発明にお
ける該薄膜の酸化アルミニウムの比率としては、20重量
%以上、99重量%以下であって、好ましくは30重量%以
上、95重量%以下である。また、この成分中に、特性が
損なわれない範囲で微量(全成分に対して高々3 %ま
で)の他成分を含んでもよい。該薄膜の厚さとしては、
特にこれを限定するものではないが、ガスバリア性及び
可尭性の点からは、50〜8000Åが好ましく、更に好まし
くは、70〜5000Åである。
【0014】かかる酸化アルミニウム・酸化硅素系薄膜
の作成には、真空蒸着法、スパッタ−法、イオンプレ−
テイングなどのPVD法(物理蒸着法)、あるいは、C
VD法(化学蒸着法)などが適宜用いられる。例えば、
真空蒸着法においては、蒸着源材料としてAl23とS
iO2やAlとSiO2の混合物等が用いられ、また、加
熱方式としては、抵抗加熱、高周波誘導加熱、電子ビ−
ム加熱等を用いることができる。また、反応性ガスとし
て、酸素、窒素、水蒸気等を導入したり、オゾン添加、
イオンアシスト等の手段を用いた反応性蒸着を用いても
よい。また、基板にバイアス等を加えたり、基板温度を
上昇、あるいは、冷却したり等、本発明の目的を損なわ
ない限りに於て、作成条件を変更してもよい。スパッタ
−法やCVD法等のほかの作成法でも同様である。
【0015】本発明品は、そのままで使用されてもよい
が、他の有機高分子のフィルム、または薄層をラミネー
トまたはコーティングして使用してもよい。
【0016】本発明でいう比重とは、ある温度で、ある
体積を占める物質の質量と、それと同体積の標準物質の
質量(4℃における水)との比をいう。比重の測定は、
通常物体の質量と体積を測り、同体積の4℃の水の質量
との比を求めればよいが、本発明の薄膜の測定では、体
積の測定が困難である。そこで、まず基板から薄膜をは
がす、あるいは、基板のみを溶解することにより、薄膜
のみからなる単独膜の状態としたのちに、(JIS K
7112)にあるような比重測定法を用いることが望まし
い。例えば、浮沈法では、試料を比重既知の溶液の中に
浸せきさせ、その浮沈状態から薄膜の比重を測定するこ
とができる。この溶液としては、四塩化炭素とブロモホ
ルム、または、ヨウ化メチレンなどの混合液を用いるこ
とができる。また、連続的な密度勾配をもつ溶液中に単
独膜を浸積させる密度勾配管法によっても比重の値を測
定できる。
【0017】このようにして得られた該薄膜の比重の値
が、薄膜中の酸化アルミニウムの重量%との関係を、D
=0.01A+b(D:薄膜の比重、A:薄膜中の酸化アル
ミニウムの重量%)という式で示すとき、bの値が1.6
よりも小さい領域のときには、酸化アルミニウム・酸化
硅素薄膜の構造が粗雑となり、充分なガスバリア性が得
られない。また、該薄膜の比重の値が、b値で、2.2 よ
りも大きい領域の場合、成膜後の初期ガスバリア特性は
優れているものの、膜が硬くなりすぎ、機械特性、特に
ゲルボ特性が劣り、処理後のガスバリア性の低下が大き
くなり、ガスバリアフィルムとしての使用に適していな
い。以上の理由からガスバリアフィルムとして好ましい
酸化アルミニウム・酸化硅素薄膜の比重は、該薄膜の比
重と薄膜内の酸化アルミニウム組成比率との関係をD=
0.01A+b(D:薄膜の比重、A:薄膜中の酸化アルミ
ニウムの重量%)という関係式であらわす時、bの値で
1.6 から2.2 であり、更に好ましくは1.7 から2.1 であ
る。
【0018】
【実施例】以下に実施例にて本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。以下に実施例および比較例で作成されたポリスチレ
ン系透明ガスバリアフィルムおよび用いられる不活性粒
子の特性を測定する方法を示す。
【0019】(1)150 ℃における熱収縮率 無張力の状態で150 ℃の雰囲気中30分におけるフィルム
の収縮率を求めた。
【0020】(2)三次元表面粗さSRa フィルム表面を触針式3次元表面粗さ計(SE-3AK, 株式
会社小坂研究所社製)を用いて、針の半径2μm、荷重
30mgの条件化に、フィルムの長手方向にカットオフ値0.
25mmで、測定長1mmにわたって測定し、2μmピッチで5
00 点に分割し、各点の高さを3次元粗さ解析装置(SPA
-11) に取り込ませた。これと同様の操作をフィルムの
幅方向について2μm間隔で連続的に150 回、即ちフィ
ルムの幅方向0.3mm にわたって行ない、解析装置にデー
タを取り込ませた。次に、解析装置を用いて、SRa を求
めた。
【0021】(4)PCC 値 SRa の算出時における基準高さを有する基準面から0.00
625 μm以上の高さをもつ突起数を1mm2当たりについて
表したもの。
【0022】(4)平均粒子径 滑剤粒子を(株)日立製作所製S-510型走査型電子顕
微鏡で観察し、写真撮影したものを拡大して複写し、滑
剤の外形をトレースし任意に200 個の粒子を黒く塗りつ
ぶした。この像をニコレ(株)製ルーゼックス500 型画
像解析装置を用いて、それぞれの粒子の水平方向のフェ
レ径を測定し、その平均値を平均粒子径とした。また、
粒子径のばらつき度は下記の式により算出した。 ばらつき度=(粒子径の標準偏差/平均粒子径)× 10
0 (%)
【0023】(5)面積形状係数 平均粒子径の測定に用いたトレース像から任意に20個の
粒子を選び(4)で用いた画像解析装置を用いて、それ
ぞれの粒子の投影断面積を測定した。また、それらの粒
子に外接する円の面積を算出し、下記の式により算出し
た。 面積形状係数=(粒子の投影断面積/粒子に外接する円
の面積)× 100 (%)
【0024】(6)酸素透過率の測定方法 作成したガスバリアフィルムの酸素透過率を酸素透過率
測定装置(モダンコントロールズ社製 OX−TRAN
100 )を用いて測定した。
【0025】 (7)耐屈曲疲労性(以下ゲルボ特性)のテスト方法 耐屈曲疲労性は、いわゆるゲルボフレックステスター
(理学工業( 株) 社製)を用いて評価した。条件として
は(MIL−B131 H)で11.2inch×8inchの
試料片を直径3(1/2)inchの円筒状とし、両端
を保持し、初期把持間隔7inchとし、ストロークの
3(1/2)inchで、400 度のひねりを加えるもの
でこの動作の繰り返し往復運動を40回/minの速さ
で、20℃、相対湿度65%の条件下で行った。
【0026】(実施例1)滑剤として、平均粒子径1.0
μm、ばらつき度20% 、面積形状係数80% の炭酸カルシ
ウムをシンジオタクチックポリスチレン(重量平均分子
量300000)100 重量%に対して1.0 重量%添加したポリ
マーチップと、滑剤の添加されていないポリマーチップ
を重量比で0.5 対9.5 の割合で混合した後、乾燥し、31
0 ℃で溶融し、800 μmのリップギャップのT ダイから
押し出し、50℃の冷却ロールに静電印荷法により密着・
冷却固化し、135 μmの無定形シートを得た。
【0027】該無定形シートをまずセラッミクロールに
より95℃に予熱し、シリコンゴムロールにより138 ℃に
加熱し、縦方向に3.5 倍延伸し、ついで120 ℃のセラミ
ックロールと40℃の金属ロールの間で20%縦弛緩処理
し、テンターでフィルムを120℃に予熱し、横方向に延
伸温度120 ℃で1.8 倍延伸し、更に180 ℃で横方向に1.
9 倍延伸し、250 ℃で12秒熱固定処理した。その後、21
5 ℃で3%横弛緩処理し、更に210 ℃で2%縦弛緩処理し
た。得られたフィルムの厚みは14μmであった。150 ℃
における熱収縮率は2.5 %であった。
【0028】得られたフィルムに、蒸着源として、3 〜
5 mm程度の大きさの粒子状のAl 23(純度99.5%)
とSiO2(純度99.9%)を用い、電子ビ−ム蒸着法
で、酸化アルミニウム酸化硅素薄膜の形成を行った。蒸
着材料は、混合せずに、ハ−ス内をカ−ボン板で2 つに
仕切り、、加熱源として一台の電子銃(以下EB銃)を
用い、Al23とSiO2のそれぞれを時分割で加熱し
た。その時のEB銃のエミッション電流を0.8 〜2.2 A
と変化させ、Al23とSiO2への加熱比は、20:10
〜50:10と変え、組成を変化させた。フィルム送り速度
は、30〜120 m/minと変化させ、500 〜5000Å厚の
膜を作った。又、蒸気圧は、酸素ガスの供給量を変える
こと等で、1×10-5〜8×10-3Torrまで条件を変え
た。
【0029】得られたフィルムの湿度膨張係数は5×10
-7/%RHと非常に低い数値を示し、また熱膨張係数も2×
10-5/ ℃と良好な値であるため、薄膜層形成後の加工時
や使用時における環境変化による寸法安定性に優れてお
り環境変化に基づく薄膜層の剥離、ひび割れ、そり、波
打ち等の欠点発生が生じなかった。このようにして得ら
れた膜の比重をシンジオタクチックポリスチレンフィル
ムを溶解したのち、浮沈法で測定した。
【0030】更に、このシンジオタクチックポリスチレ
ン上の複合膜に対し、また、厚さ40μmの未延伸ポリプ
ロピレンフィルム(OPPフィルム)を二液硬化型ポリ
ウレタン系接着剤(厚さ2μm)を用いて、ドライラミ
ネ−トして、本発明応用の包装用プラスチックフィルム
を得た。この包装用フィルムに対して、レトルト処理
(120 度×30分)、または、ゲルボ処理を施したのち、
酸素バリア性を測定した。
【0031】このようにして測定した酸素透過率は、1.
0 cc前後と非常に優秀であった。さらに200 回ゲルボ
試験後の結果も、2〜3cc前後の上昇に留まり、総合
特性の優れたガスバリアフィルムが得られた。(表1、
2)
【0032】(比較例1)実施例1 と同様にEB蒸着で
酸化アルミニウム酸化硅素系透明ガスバリア薄膜の作成
を行ない、得られたサンプルに対して、比重測定および
レトルト処理、または、ゲルボ処理後の酸素バリア性を
測った。その結果、酸素バリア性、耐レトルト性、ある
いは、ゲルボ特性のいずれかが不十分なものになり、総
合判定で不良となった。(表1、2)
【0033】(比較例2)シンジオタクチックポリスチ
レンフィルムの代わりにポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(東洋紡績(株):E5007)を使用した以外は実
施例1 と同様にEB蒸着で酸化アルミニウム酸化硅素系
透明ガスバリア薄膜の作成を行なった。このようにして
得られた膜の比重をシンジオタクチックポリスチレンフ
ィルムを溶解したのち、浮沈法で測定した。その結果、
酸素バリア性、耐レトルト性、あるいは、ゲルボ特性に
ついては十分なものであったが、使用したポリエチレン
テレフタレートフィルムの湿度膨張係数は120 ×10-7/%
RHであり、シンジオタクチックポリスチレンフィルムと
比較し湿度膨張が大きいため、薄膜層形成後の加工時や
使用時における湿度変化やレトルト処理によりフィルム
にそりが発生し、総合判定で不良となった。
【0034】(比較例3)シンジオタクチックポリスチ
レンフィルムの代わりにポリアミドフィルム(東洋紡績
(株):N1100 )を使用した以外は実施例1 と同様にE
B蒸着で酸化アルミニウム酸化硅素系透明ガスバリア薄
膜の作成を行ない、得られたサンプルに対して、比重測
定およびレトルト処理、または、ゲルボ処理後の酸素バ
リア性を測った。その結果、酸素バリア性、耐レトルト
性、あるいは、ゲルボ特性については十分なものであっ
たが、使用したポリアミドフィルムの湿度膨張係数は10
00×10-7/%RHであり、シンジオタクチックポリスチレン
フィルムと比較し湿度膨張が非常に大きいため、薄膜層
形成後の加工時や使用時における湿度変化やレトルト処
理によりフィルムにカールが発生し、総合判定で不良と
なった。
【0035】
【発明の効果】シンジオタクチック構造を有するポリス
チレン系重合体を含有する樹脂組成物からなるフィルム
上に、酸化アルミニウム・酸化硅素系薄膜が形成された
ガスバリアフィルムにおいて、該薄膜内の酸化アルミニ
ウムの比率が20重量%以上99重量%以下であって、該薄
膜の比重と薄膜内の酸化アルミニウム組成比率との関係
をD=0.01A+b(D:薄膜の比重,A:薄膜中の酸化
アルミニウムの重量%)という関係式で表す時、該薄膜
の比重を、1.6 ≦b≦2.2 であらわされる範囲内とする
ことによって、ガスバリア性に優れ、また耐レトルト
性、屈曲性の高い、総合的に実用特性のすぐれた酸化ア
ルミニウム・酸化珪素系ガスバリアフィルムを提供でき
る。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シンジオタクチック構造を有するポリス
    チレン系重合体を含有する樹脂組成物からなるフィルム
    上に酸化アルミニウム・酸化硅素薄膜が形成されたガス
    バリア性フィルムにおいて、該薄膜内に酸化アルミニウ
    ムの比率が20重量%以上、99重量%以下であって、該薄
    膜の比重が下記式を満足することを特徴とする積層ポリ
    スチレン系フィルム。 D=0.01A+b 但し D:薄膜の比重、A:薄膜中の酸化アルミニウム
    の重量% 1.6 ≦b≦2.2
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