JPH071670A - サーモトロピック液晶樹脂接合構造およびその接合方法 - Google Patents
サーモトロピック液晶樹脂接合構造およびその接合方法Info
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- JPH071670A JPH071670A JP5167311A JP16731193A JPH071670A JP H071670 A JPH071670 A JP H071670A JP 5167311 A JP5167311 A JP 5167311A JP 16731193 A JP16731193 A JP 16731193A JP H071670 A JPH071670 A JP H071670A
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Abstract
液体を処理液として使用し、比較的マイルドな条件で行
い、製品表面の平滑性を損なうことなく他の材料の被膜
を形成することができるサーモトロピック液晶樹脂接合
構造およびその接合方法を提供する。 【構成】 (1)接合を構成する1方の面が超音波処理
をされたサーモトロピック液晶樹脂からなる成形品表面
であることを特徴とする接合構造。 (2)サーモトロピック液晶樹脂に超音波振動を与えた
後、これを接合することを特徴とするサーモトロピック
液晶樹脂の接合方法。
Description
車部品、機械部品等の分野で有用なサーモトロピック液
晶樹脂(以下、場合によってLCPと称する)からなる
成形品表面をメッキ、真空蒸着、スパッタリング等の方
法でメタライジング等の被覆をする、または他の合成樹
脂の被膜を積層あるいは塗料、接着剤等を塗布、接着す
る方法等のLCPからなる成形品表面に各種材料からな
る被膜を接合してなる接合構造およびその接合方法に関
するものである。
目されその用途を伸ばしており、それにつれその成形品
を機能化したり装飾したりするため、表面にメッキ、蒸
着、スパッタリング等で金属被膜を形成する、他の合成
樹脂をラミネートする、塗料を塗布する、接着剤で各種
材料を接合する等が要求されるようになっている。
で、LCPからなる成形品表面に他の材料の被膜を形成
する際、LCPと該被膜間には化学的な結合力は余り期
待できない。そのため、何らかの方法によりLCP成形
品表面の前処理が必要になることが多い。これにはLC
P表面を粗化(一般にエッチングと称する)することが
考えられる。そして、この表面粗化の方法として種々な
ものが提案されている。例えば特開昭62−54073
号公報には、メタライジングの前処理用のエッチング液
としてクロム酸混液の利用が開示されている。しかし、
ここで使用している重クロム酸カリは、環境汚染の問題
を抱えており、廃液の処理に多大な費用を要する。ま
た、これは硫酸95%、重クロム酸カリ2%、水3%
(重量比)と極めて高濃度であるため取扱いに問題があ
る。
CPに特定の充填剤を配合し硫酸溶液でエッチングする
方法が開示されているが、この場合も硫酸の濃度が80
%以上が必要であり取扱いに問題がある。
成される被膜であって、それが金属である場合、例えば
メッキの場合の実用的な方法について、“日本接着学会
誌、Vol.26、No2、p.21(1990)”に
紹介されている。ここでエッチング後の表面状態につい
て「他の樹脂(すなわち、LCP以外の樹脂)に比べ粗
く、メッキ後の外観も悪い。」と指摘している。
おける一つの課題は、その前処理液には環境汚染および
安全性に問題があり、かつ高濃度で取扱いにくい前処理
液を使わなければならないことである。他の課題は、こ
の前処理は、エッチング(表面を粗化することを意味す
る)することであり、これは接合形成において機械的な
投錨効果による接着強度の向上を意図したものであっ
て、このような表面粗化の処理では必然的に製品表面の
平滑性が損なわれる恐れがある。
技術の課題を解消し、簡便な方法により、安全性が高く
取扱い易い液体を処理液として使用し、比較的マイルド
な条件で行い、製品表面の平滑性を損なうことなく他の
材料の被膜を形成することができるサーモトロピック液
晶樹脂接合構造およびその接合方法を提供することにあ
る。
特性、難燃性、成形加工性等に優れた材料を使用した工
業的に有用な成形品に対し、表面にメッキ、蒸着、スパ
ッタリング等で金属被膜を形成する、他の合成樹脂をラ
ミネートする、塗料を塗布するまたは接着剤で接合する
等の手段により装飾あるいは機能化し付加価値を上げ
る。
実用上十分に出るような被膜形成方法を与える。
和な条件で行うことができる工業的に有利な被膜形成方
法の前処理法を与える。
観が優れており、商品価値の高いLCP成形品を与え
る。
問題を解決するため種々の検討を行い本発明に達した。
の面が超音波処理をされたサーモトロピック液晶樹脂か
らなる成形品表面であることを特徴とする接合構造に関
する。
脂に超音波振動を与えた後、これを接合することを特徴
とするサーモトロピック液晶樹脂の接合方法に関する。
いうサーモトロピック液晶ポリマーとは、溶融時に光学
的異方性を示す熱可塑性である溶融可能なポリマーであ
る。このように溶融時に光学的異方性を示すポリマー
は、溶融状態でポリマー分子鎖が規則的な平行配列をと
る性質を示す。光学的異方性溶融相の性質は、直交偏光
子を利用した通常の偏光検査法により確認することがで
きる。
晶性ポリエステル、液晶性ポリカーボネート、液晶性ポ
リエステルイミド等、具体的には、(全)芳香族ポリエ
ステル、ポリエステルアミド、ポリアミドイミド、ポリ
エステルカーボネート、ポリアゾメチン等が挙げられ
る。
細長く、偏平な分子構造からなり、分子の長鎖に沿って
剛性が高く、同軸または平行のいずれかの関係にある複
数の連鎖伸長結合を有している。
晶ポリマーには、一つの高分子鎖の一部が異方性溶融相
を形成するポリマーのセグメントで構成され、残りの部
分が異方性溶融相を形成しないポリマーのセグメントか
ら構成されるポリマーも含まれる。また、複数のサーモ
トロピック液晶ポリマーを複合したものも含まれる。
モノマーの代表例としては、(A)芳香族ジカルボン酸
の少なくとも1種、(B)芳香族ヒドロキシカルボン酸
系化合物の少なくとも1種、(C)芳香族ジオール系化
合物の少なくとも1種、(D)(D1)芳香族ジチオー
ル、(D2)芳香族チオフェノ−ル、(D3)芳香族チオ
−ルカルボン酸化合物の少なくとも1種、(E)芳香族
ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン系化合物の少なくと
も1種、等が挙げられる。
多くは(A)と(C)、(A)と(D)、(A),
(B)と(C)、(A),(B)と(E)、あるいは
(A),(B),(C)と(E)等のように組合せて構
成される。
しては、テレフタル酸、4,4′−ジフェニルジカルボ
ン酸、4,4′−トリフェニルジカルボン酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボ
ン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエ
ーテル−4,4′−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン
−4,4′−ジカルボン酸、ジフェノキシブタン−4,
4′−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−4,4′−ジ
カルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルエ−テル−3,
3′−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−3,3′−
ジカルボン酸、ジフェニルエタン−3,3′−ジカルボ
ン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸のごとき芳香族
ジカルボン酸またはクロロテレフタル酸、ジクロロテレ
フタル酸、ブロモテレフタル酸、メチルテレフタル酸、
ジメチルテレフタル酸、エチルテレフタル酸、メトキシ
テレフタル酸、エトキシテレフタル酸等、上記芳香族ジ
カルボン酸のアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換
体が挙げられる。
物としては、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ
安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒド
ロキシ−1−ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン
酸または3−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5
−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ジメチ
ル−4−ヒドロキシ安息香酸、3−メトキシ−4−ヒド
ロキシ安息香酸、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ
安息香酸、6−ヒドロキシ−5−メチル−2−ナフトエ
酸、6−ヒドロキシ−5−メトキシ−2−ナフトエ酸、
2−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3−クロロ−4
−ヒドロキシ安息香酸、2,3−ジクロロ−4−ヒドロ
キシ安息香酸、3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息
香酸、2,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3
−ブロモ−4−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドキシ−5
−クロロ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−7−クロ
ロ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−5,7−ジクロ
ロ−2−ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸の
アルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体が挙げられ
る。
−ジヒドロキシジフェニル、3,3′−ジヒドロキシジ
フェニル、4,4′−ジヒドロキシトリフェニル、ハイ
ドロキノン、レゾルシン、2,6−ナフタレンジオー
ル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス
(4−ヒドロキシフェノキシ)エタン、3,3′−ジヒ
ドロキシジフェニルエ−テル、1,6−ナフタレンジオ
−ル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン等の芳香族
ジオ−ルまたはクロロハイドロキノン、メチルハイドロ
キノン、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロ
キノン、メトキシハイドロキノン、フェノキシハイドロ
キノン、4−クロロレゾルシン、4−メチルレゾルシン
等の芳香族ジオ−ルのアルキル、アルコキシまたはハロ
ゲン置換体が挙げられる。
ゼン−1,4−ジチオ−ル、ベンゼン−1,3−ジチオ
−ル、2,6−ナフタレン−ジチオ−ル、2,7−ナフ
タレン−ジチオ−ル等が挙げられる。
4−メルカプトフエノ−ル、3−メルカプトフェノ−
ル、6−メルカプトフェノ−ル等が挙げられる。
は、4−メルカプト安息香酸、3−メルカプト安息香
酸、6−メルカプト−2−ナフトエ酸、7−メルカプト
−2−ナフトエ酸等が挙げられる。
アミン系化合物としては、4−アミノフェノ−ル、N−
メチル−4−アミノフェノール、1,4−フェニレンジ
アミン、N−メチル−1,4−フェニレンジアミン、
N,N′−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、3
−アミノフェノ−ル、3−メチル−4−アミノフェノ−
ル、2−クロロ−4−アミノフェノ−ル、4−アミノ−
1−ナフト−ル、4−アミノ−4′−ヒドロキシジフェ
ニル、4−アミノ−4′−ヒドロキシジフェニルエ−テ
ル、4−アミノ−4′−ヒドロキシジフェニルメタン、
4−アミノ−4′−ヒドロキシジフェニルスルフィド、
4、4′−ジアミノフェニルスルフィド(チオジアニリ
ン)、4,4′ジアミノジフェニルスルホン、2,5−
ジアミノトルエン、4,4′−エチレンジアニリン、
4,4′−ジアミノジフェノキシエタン、4,4′−ジ
アミノジフェニルメタン(メチレンジアニリン)、4,
4′−ジアミノジフェニルエ−テル(オキシジアニリ
ン)等が挙げられる。
マーは、上記モノマーから溶融アシドリシス法やスラリ
ー重合法等の多様なエステル形成法等により製造するこ
とができる。
モトロピック液晶ポリエステルのそれは、約2000〜
200000、好ましくは約4000〜100000で
ある。かかる分子量の測定は、例えば圧縮フィルムにつ
いて赤外分光法により末端基を測定して求めることがで
きる。また溶液形成を伴う一般的な測定法であるGPC
によることもできる。
ピック液晶ポリマーのうち下記一般式(1)で表わされ
るモノマー単位を必須成分として含む(共)重合体であ
る芳香族ポリエステルが好ましい。特に好ましいもの
は、該モノマー単位を5モル%以上含む芳香族ポリエス
テルである。
は、p−ヒドロキシ安息香酸、フタル酸およびビフェノ
ールの3種の化合物からそれぞれ誘導される構造の繰返
し単位を有する下記式(2)で表わされるポリエステ
ル、この下記式(2)で表されるポリエステルのビフェ
ノールから誘導される構造の繰り返し単位は、その一部
または全部をジヒドロキシベンゼンから誘導される繰り
返し単位で置換されたポリエステルであることもでき
る。p−ヒドロキシ安息香酸およびヒドロキシナフタリ
ンカルボン酸の2種の化合物からそれぞれ誘導される構
造の繰返し単位を有する下記式(3)で表わされるポリ
エステルである。
種または2種以上の混合物として使用することもでき
る。
発明の成形品を構成することもできる。しかしながら、
サーモトロピック液晶樹脂の強度、耐熱性を向上するた
め、あるいは異方性、加工性、寸法精度等を改善するた
め等の理由で無機充填剤を添加する場合が多い。本発明
においては無機充填剤を含むものを使用することにより
接合の強度向上がなされるのでかかる態様は好ましい態
様である。
状としては例えば繊維状、粒状、フレーク状等の形状の
充填剤がある。繊維状の充填剤としてはガラス繊維、炭
素繊維、アルミナ繊維、石膏繊維、シラス繊維、アスベ
スト繊維、金属繊維、各種ウィスカー等がある。
状の形状を有する充填剤であり、これを使用することに
より表面の平滑な成形品が得られるばかりでなく他の材
料の被膜との密着力が向上する。なお、アスペクト比が
10以下ならば形状は必ずしも球形である必要はなく、
不規則形状あるいは偏平な形状でもよい。
ワラストナイト、カオリン、セリサイト、クレー、ベン
トナイト、アルミナシリケート等の珪酸塩、アルミナ、
マグネシア、ジルコニア、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化
鉄、酸化アンチモン等の金属酸化物、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、ドロマイト等の炭酸塩、硫酸カルシ
ウム、硫酸マグネシウム等の硫酸塩、その他燐酸カルシ
ウム、ピロ燐酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフレ
ーク、二硫化モリブデン、窒化珪素、窒化ホウ素、炭化
珪素等が挙げられる。これらは例えば、ガラスバルー
ン、シラスバルーン、カーボンバルーン、中空ガラス繊
維等のように中空であってもよい。
こともでき、必要に応じてシラン系やチタネート系等の
カップリング剤で予備処理して使用してもよい。
%、さらに好ましくは10〜70重量%添加する。これ
が5重量%未満では、前記の強度や加工性の改良効果が
発現しないことが、また被膜の密着力が不十分となるこ
とがある。80重量%を越える場合は、機械的強度等は
かえって低下するので好ましくない。
CPポリマーブレンドあるいはLCPポリマーアロイと
して使用することも可能である。このような配合するこ
とができる他の樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフ
ィン系樹脂またはエラストマー、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレート等のポリエステル系樹脂またはエラストマ
ー、脂肪族ナイロン、芳香族ナイロン等のポリアミド系
樹脂またはエラストマー、ポリスチレン系樹脂またはエ
ラストマー、ポリカーボネート樹脂、フッ素系樹脂、ポ
リサルホン樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリフェニ
レンサルファイド樹脂およびポリケトン樹脂等の各種エ
ンジニアリングプラスチック等が挙げられる。
本発明の目的を損なわない範囲で、酸化防止剤および熱
安定剤(例えばヒンダードフェノール類、ヒドロキノン
類、フォスファイト類、チオエーテル類)、光安定剤
(例えばベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、ヒ
ンダードアミン類、サリシレート類、レゾルシノール
類)、滑剤および離型剤、染料および顔料(例えばカー
ボンブラック、チタン白、フタロシアニン、硫化カドミ
ウム)を含む着色剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤等の
通常の添加剤を配合し所定の特性を付与することができ
る。
を従来公知の各種成形手段により成形した成形品として
用いる。その形状は、成形方法その他に応じてフィルム
状、板状、円盤状、矩形、柱状、ロッド状成形品からさ
らに複雑な形状を有する成形品等が例示されるが、特に
これらに限定されない。最も一般的に適用される成形品
は、射出成形法により成形された成形品である。その他
パイプやフィルム・シート等の押出成形法により成形さ
れた成形品、ボトル、異形物等のブロー成形法により成
形された成形品も例示されるが、同様にこれらに限定さ
れるものではない。
膜あるいは樹脂ラミネートを形成する前に、すなわち接
合構造を形成する前に、気体、液体等の適宜の超音波を
伝達する媒体中、好ましくは液体中で該成形体表面に超
音波振動を与えることにより前処理を行い、かかる処理
がされた成形品を用いることが必須の要件である。
くは液体を介して超音波が印加され得る構造のものなら
ば特に限定されない。このような装置には水晶等を利用
した圧電振動子、チタン酸バリウム等を利用した電歪振
動子またはニッケル、フェライト等を利用した磁歪振動
子等の発信子により得られた20KHz以上、一般的に
は50KHz程度の振動数を有する超音波で容器に振動
を与えるものが有り、容器から液体に音波が伝播し、液
体を介して超音波が成形品に印加される。このような超
音波洗浄装置には、被印加物の形状、大きさに応じて出
力が数十ないし数百ワットの実験用のものから、数キロ
ワットないし数10キロワット程度の工業的なものまで
各種ある。
ば前記超音波洗浄装置の容器中に下記の液体をいれ、こ
れに必要に応じ脱脂処理したサーモトロピック液晶樹脂
成形品を浸漬し超音波を印加する。
よいが、40℃以上、液体の沸点を超えない範囲に加熱
することにより、処理効果が向上することがある。印加
する超音波の周波数は、20KHz以上、好ましくは2
5KHz以上である。周波数の上限値は特に限定されな
いが、余りに高い周波数の超音波では装置的にも高価と
なるので、通常は10MHz以下の周波数である。
は液体中で0.1W/cm2以上であればよい。上限値
も特に限定されないが、余りに高出力では液温の上昇等
の現象も観察されるので通常は100W/cm2以下の
出力である。
せるためには、超音波の印加時間は好ましくは2分以上
必要であり、さらに好ましくは5分以上必要である。合
成樹脂製の電子部品等を成形後組立工程に供する前に、
フロン等の有機溶剤中で超音波を印加することがある
が、これは脱脂が目的であるから通常は室温で1分以内
で行われ、このような条件では本発明の前処理としての
効果が発現しない。
体は特に限定されず、アルカリ性水溶液、酸性水溶液、
有機溶剤、水等が例として挙げられる。アルカリ性水溶
液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、
水酸化バリウム、アンモニア等のアルカリ性物質の水溶
液が挙げられ、アルカリ性物質は2種以上を混合して使
用することもできる。酸性水溶液としては硫酸、硝酸、
塩酸、クロム酸、重クロム酸等の酸性物質の水溶液が挙
げられ、酸性物質は2種以上を混合して使用することも
できる。有機溶剤としては、トルエン、キシレン、テト
ラリン等の脂肪族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン等の脂
肪族炭化水素、デカリン等の脂環族炭化水素、四フッ化
エチレン、三フッ化エチレン、テトラクロロエタン、ト
リクロロエタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素等の
ハロゲン化炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエス
テル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、
エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコ
ール類、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、n−メチルピ
ロリドン等のアプロティック溶剤、ペンタフロロフェノ
ール等のフロロフェノール系化合物、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルフォキシド等が挙げられる。これら
も2種以上混合して使用することができる。さらに、有
機溶剤はアルカリ性水溶液または酸性水溶液に混合する
こともできる。
にアルカリ性水溶液を使用することが好ましい。
のエッチングに使われている濃度に比較すれば低濃度の
ものを使用することができる。水に溶解させるアルカリ
性または酸性物質の量として好ましくは100g/l以
上、さらに好ましくは200g/以上である。これが1
00g/l未満では被膜の密着強度が十分でない場合が
ある。濃度の上限は限定されないが、一般に濃度が高く
なると被膜の平滑性が損なわれる場合があるので、好ま
しくは1000g/l以下、さらに好ましくは650g
/lで処理するのがよい。この濃度は後述の超音波処理
時間と関連し、時間が短いと比較的高濃度が、時間が長
いと比較的低濃度が好ましい。
なる液に浸漬しておくとさらに効果が増大することがあ
る。例えば超音波処理液として酸性水溶液を使用浸漬液
としてアルカリ性水溶液に浸漬する、あるいはこの逆を
行うと効果が上がる場合がある。また、超音波処理液と
して水を使う時は予め酸性あるいはアルカリ性水溶液に
浸漬すると良い結果が得られる。
形成される被膜は、金属、合成樹脂、塗料、接着剤等の
いずれかの材料からなる被覆である。
学メッキ、電気メッキ、スパッタリング、蒸着等の方法
が一般的である。
メッキ方法が採用することができる。一般的にはまず成
形品を有機溶剤、界面活性剤等で脱脂処理する。通常は
この後水酸化ナトリウムや硫酸の濃厚溶液でエッチング
処理するが、本発明の方法では前述した超音波による前
処理を行う。もちろん必要に応じて本発明における超音
波処理と従来のエッチング処理とを併用することもでき
る。
活性化工程の各工程を経て化学(無電解)メッキを行
う。この後、必要に応じて電気メッキを行う。化学メッ
キに使用される金属としては銅、ニッケル等が一般的で
ある。電気メッキに使用される金属は多種あり、例とし
て銅、ニッケル、クロム、金、銀、錫−鉛合金等が挙げ
られる。プラスチックメッキ法によるメッキ金属層の厚
さは、一般には200Å〜1000μmの範囲である。
2×10-4Torrという高真空中で陰陽両極間に例え
ば1万ボルト以上という高電圧を印加しグロー放電を発
生させ、かくすることにより陰極金属を飛散させ、この
飛散した金属がサーモトロピック液晶樹脂成形品表面に
沈積し、金属被膜を形成するものである。アルゴン等の
不活性ガスを共存させることも行われる。対象となる金
属は多種あり、銅、金、クロム、アルミニウム等の他、
酸化錫や酸化インジウム等の金属の酸化物の被膜も形成
することができる。
る。真空蒸着法は例えば1×10-3〜1×10-4Tor
r程度という高真空下に、蒸着物質を加熱して、再び基
体表面である成形品表面に金属を蒸着させることにより
金属被膜を成形体表面に形成するものであって、金属と
してはアルミニウム等が使用される。
せ反応室に送り、熱力学的平衡状態に近い状態で成形品
表面に金属や金属の酸化物を析出させて、これらの被膜
を形成する方法である。析出する物質としては、ホウ素
等の金属のほか、シリカ、アルミナ等の酸化物、炭化ケ
イ素等の炭化物、窒化ケイ素等の窒化物等が例示され
る。
らの母材料の蒸発粒子をイオン化し、該イオンを付着さ
せて被覆を行うイオンプレーティング法等によることも
できる。プラズマを発生させる方法としては、直流電界
を印加する直流励起法、高周波電界を印加する高周波励
起法がある。いずれの方法も採用することができる。
レーティング法等により形成される被膜の厚さは、一般
には200Å〜1000Å程度である。
脂成形品を従来公知のプラスチック用塗料を塗布するな
らば、塗料の接着強度が向上する。サーモトロピック液
晶樹脂成形品を塗装するための塗料は特に限定されず、
通常プラスチック用として市販されている任意の塗料が
使用できる。例えば、エポキシ系、アクリル系、メラミ
ン系、アルキド系、ウレタン系溶剤型塗料等の各種塗料
を挙げることができる。これら塗料の塗布方法も、従来
公知の塗布方法によることができ、例えば超音波処理し
たサーモトロピック液晶樹脂成形品に対し、適宜に脱脂
洗浄した後スプレー塗工、刷毛塗り等の一般的な方法で
塗布される。塗料の膜厚は乾燥膜厚として一般的には、
0.1〜100μmの範囲である。
接着すると、接着強度が向上する。この接着剤は特に限
定されず、プラスチック接着用として通常市販されてい
る接着剤のいずれも使用できる。例えば、アクリル系、
シアノアクリレート系、メラミン系、ウレタン系または
フェノール系の溶剤型または反応型接着剤等の各種接着
剤を挙げることができる。前処理したサーモトロピック
液晶樹脂成形品に対し、従来公知の方法であるスプレ
ー、ロールコーター、浸漬等の一般的な方法で塗布、接
着される。接着される相手材は、合成樹脂、金属等適宜
に任意のものが選択される。該接着剤の厚さは、一般に
は0.5〜1000μmである。
ク液晶樹脂成形品、例えばフィルムまたはシートに、溶
融した熱可塑性樹脂を圧着し、その後冷却することによ
ってもサーモトロピック液晶樹脂成形品に接合すること
もできる。かかる熱可塑性樹脂としては、特に限定され
ず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリ
エステル系樹脂またはエラストマー、脂肪族ナイロン、
芳香族ナイロン等のポリアミド系樹脂またはエラストマ
ー等の前記サーモトロピック液晶樹脂へのブレンドもし
くはアロイ用として例示した合成樹脂が使用できる。溶
融圧着する方法としては、予め超音波処理したサーモト
ロピック液晶樹脂成形品、例えばフィルムまたはシート
上に、溶融させた熱可塑性樹脂をTダイから押し出して
圧着する方法、あるいは熱プレスにより圧着する方法等
が採用できる。このようにすることにより熱可塑性樹脂
が積層されたラミネートが得られる。本発明のごとく予
め超音波処理をすることにより、接着強度が向上する。
限定されないが通常は0.1μm〜5mmの範囲であ
る。
する。
CP−1:pーヒドロキシ安息香酸/テレフタル酸/ビ
フェノール/イソフタル酸からそれぞれ誘導される繰り
返し構成単位を有するサーモトロピック液晶ポリエステ
ル樹脂を調製した(ホットステージを装着した偏光顕微
鏡を用いて光学的異方性を観察したところ340℃以上
で溶融状態で光学的異方性を示した。)。
ム(平均粒径5μm)を配合し2軸押出機を用いて混
練、造粒した。
ポリエステル樹脂に対し40重量%のクレー(平均粒径
3μm)を配合し2軸押出機を用いて混練、造粒した。
について、射出成形機(東芝機械製ISー80)を用い
厚さが1.6mm、一辺が100mmの角板を成形し
た。
盛栄堂社製VS−150を使用。処理条件、処理液等は
後記実施例中に記載した。
脂処理のみ行った角板の成形品について、次の工程によ
り厚さ1μmの化学銅メッキを施した。
SP(150ml/l、40℃、4min) 触媒:キャタリストC(40ml/l、23℃、4m
in) 活性化:硫酸(100ml/l40℃、4min) 化学銅メッキ:OPC−カッパーH
リストC、OPC−カッパーHはいずれも奥野製薬工業
社製である。
スパッタリング装置(JFC1500)を用い金の薄膜
を角板の成形体に形成した(アルゴンガス圧1×10-3
Torr)。膜厚は同装置に付属した制御システムによ
り設定した。
脂処理のみを行った角板の成形品について、神東塗料社
製アクリルラッカーを吹き付け、厚さ約10μmの塗膜
を形成した。
に切断し、この試験片に常温硬化型エポキシ系接着剤を
10mm長さ塗布し、これにもう一枚の試験片を接着剤
を塗布した部分で重ね合わせ1昼夜放置した。
び塗料を塗布した試料については、JIS K5400
−1990の碁盤目テープ法に準じて密着度の測定を行
った。これは1mm間隔で縦横11本の切れ目をナイフ
により付け(100個の升目ができる)、この部分にセ
ロファンテープを貼付け高速度でこれを引き剥す。残さ
れた膜の状態を同JISの表8の評価基準で点数を付け
密着度とした。すなわち、数字の大なる方が密着強度が
大であることを示す。
験体を引張試験機により50mm/minの速度で引張
力を加え、破断した時の荷重をもって密着度とした。
体について、スガ試験機社性光沢度計を用い、JISZ
8741に準拠して光沢度(60゜/60゜)を測定
し表面平滑性の尺度とした。
20(奥野製薬工業社製)を用い脱脂処理した後、30
0g/l濃度のKOH水溶液中、50℃で10分間超音
波処理した。これに上記の方法で化学銅メッキを施し
た。このものの密着度は10であり、光沢度は120%
であった。
と同様の操作を行った。このものの密着度は0であっ
た。
と同様の操作を行った。このものの密着度は0であっ
た。
ンA−220で脱脂処理した後、前記“日本接着学会
誌、Vol.26、No2、p.21”に記載の方法に
準じて化学銅メッキした。すなわちエッチング液として
濃度750g/lのKOH水溶液を用い、70℃で25
分間浸漬しエッチングした。その後は実施例1のコンデ
イショニング以下の工程により化学銅メッキを施した。
このものの密着度は10であったが、光沢度は3%であ
った。
浸漬(超音波は印加せず)した以外は実施例1と同様の
方法で化学銅メッキした。このものの密着度は0であっ
た。
1と同様の方法で実施した。このものの密着度は10で
あり、光沢度は128%であった。
にコーテイング膜厚500オングストロームの金のスパ
ッタリング膜を生成させた。このものの密着度は10で
あり、光沢度は95%であった。
様の方法でスパッタリング膜を生成した。このものの密
着度は0であった。
の方法で塗膜を形成した。このものの密着度は10であ
り、光沢度は85%であった。
様ので塗膜を形成した。このものの密着度は0であっ
た。
実施例4と同様の方法で塗膜を形成した。このものの密
着度は8であり、光沢度は48%であった。
20を用い脱脂処理した後、300g/l濃度のKOH
水溶液中、50℃で5分間浸漬した。これを水洗した後
100ml/lの硫酸中、40℃で5分間超音波処理し
た後に実施例1と同様の方法で化学銅メッキした。この
ものの密着度は10であり、光沢度は130%であっ
た。
化学銅メッキした。このものの密着度は0であった。
よる接着に供した。この剪断剥離強度をインストロン万
能引張試験機で測定したところ 38kg/cm2であ
った。
剪断剥離強度は9kg/cm2であった。
形品表面に金属被膜を形成する、他の合成樹脂をラミネ
ートする、塗料を塗布する、接着剤で接合する等の手段
により接合構造を形成するに際し、予め超音波処理をし
たサーモトロピック液晶樹脂を使用するものであって、
かくすることにより接合される他の材料との密着力が実
用上十分なまでに向上する。しかも、この超音波処理に
よるならば安全な薬剤を使用し、しかも比較的温和な条
件で処理が可能となる。
耐熱性、寸法精度、電気特性、難燃性、成形加工性等に
優れており、これを使用した成形品は工業的に有用であ
るが、外観的美麗さに欠ける、表面が傷付易い、接着性
が悪い、電気導電性が低いという性質がある。そこで、
本発明における前処理を施した後、金属膜、塗膜、接着
剤等を施し、これ等の問題を解決することによりサーモ
トロピック液晶樹脂成形品の付加価値が高まり、新たな
用途展開が可能となる。
属被膜を施した成形品は、自動車部品、電気・電子部
品、機械部品等に用いられる。特に電子回路基板のメッ
キに用いると、成形品の表面の平滑性が従来の方法に比
較し大幅に向上するため、よりファインなパターン形成
ができる。塗膜を施したものは、上記の用途の他にオー
ブンクック容器等の食器類にも用途が開ける。またサー
モトロピック液晶樹脂成形品同志や他の物質との良好な
接着が可能となり、複雑な製品の組立に威力を発揮す
る。
Claims (10)
- 【請求項1】 接合を構成する1方の面が超音波処理を
されたサーモトロピック液晶樹脂からなる成形品表面で
あることを特徴とする接合構造。 - 【請求項2】 前記接合を構成する他方の面が、金属、
合成樹脂、塗料および接着剤より選ばれるいずれかの材
料からなる面である請求項1に記載の接合構造。 - 【請求項3】 前記サーモトロピック液晶樹脂が充填剤
を含むものである請求項1に記載の接合構造。 - 【請求項4】 サーモトロピック液晶樹脂に超音波振動
を与えた後、これを接合することを特徴とするサーモト
ロピック液晶樹脂の接合方法。 - 【請求項5】 前記サーモトロピック液晶樹脂が充填剤
を含むものである請求項4に記載のサーモトロピック液
晶樹脂の接合方法。 - 【請求項6】 前記超音波振動を液体中で与える請求項
4に記載のサーモトロピック液晶樹脂の接合方法。 - 【請求項7】 前記液体がアルカリ性液体である請求項
6に記載のサーモトロピック液晶樹脂の接合方法。 - 【請求項8】 前記液体が40℃以上の温度を有する請
求項7に記載のサーモトロピック液晶樹脂の接合方法。 - 【請求項9】 前記サーモトロピック液晶樹脂に接合す
る材料が、金属、合成樹脂、塗料および接着剤より選ば
れるいずれかの材料からなる請求項4〜8のいずれかに
記載のサーモトロピック液晶樹脂の接合方法。 - 【請求項10】 前記サーモトロピック液晶樹脂が、サ
ーモトロピック液晶ポリエステル樹脂である請求項4〜
9のいずれかに記載のサーモトロピック液晶樹脂の接合
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16731193A JP3305433B2 (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | サーモトロピック液晶樹脂接合構造およびその接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16731193A JP3305433B2 (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | サーモトロピック液晶樹脂接合構造およびその接合方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH071670A true JPH071670A (ja) | 1995-01-06 |
| JP3305433B2 JP3305433B2 (ja) | 2002-07-22 |
Family
ID=15847402
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16731193A Expired - Lifetime JP3305433B2 (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | サーモトロピック液晶樹脂接合構造およびその接合方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3305433B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003064506A1 (fr) * | 2002-01-29 | 2003-08-07 | Japan Gore-Tex Inc. | Film polymere cristallin liquide a pouvoir adhesif eleve |
| JP2016093970A (ja) * | 2014-11-17 | 2016-05-26 | 上野製薬株式会社 | 積層体 |
-
1993
- 1993-06-15 JP JP16731193A patent/JP3305433B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003064506A1 (fr) * | 2002-01-29 | 2003-08-07 | Japan Gore-Tex Inc. | Film polymere cristallin liquide a pouvoir adhesif eleve |
| JP2016093970A (ja) * | 2014-11-17 | 2016-05-26 | 上野製薬株式会社 | 積層体 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3305433B2 (ja) | 2002-07-22 |
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