JPH07169383A - 含浸型カソードおよびそれを用いた電子管または電子線応用装置 - Google Patents

含浸型カソードおよびそれを用いた電子管または電子線応用装置

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JPH07169383A
JPH07169383A JP32444893A JP32444893A JPH07169383A JP H07169383 A JPH07169383 A JP H07169383A JP 32444893 A JP32444893 A JP 32444893A JP 32444893 A JP32444893 A JP 32444893A JP H07169383 A JPH07169383 A JP H07169383A
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cathode
impregnated cathode
electron
impregnated
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JP32444893A
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Kazunori Narita
万紀 成田
Toshikazu Sugimura
俊和 杉村
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Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
Original Assignee
Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な電子放射特性を低温で、再現性良く得
られる陰極線管用含浸型カソード,および低真空でイオ
ン衝撃の激しい環境下でも良好な電子放射特性を低温
で、再現性良く得られる電子線応用装置用含浸型カソー
ドを提供する。 【構成】 基体金属22粉末および電子放射物質粉末2
4および希土類系物質粉末23を混合し、それらを熱間
等方加圧処理により焼結一体化することにより低真空で
イオン衝撃の激しい環境下でも良好な電子線応用装置用
含浸型カソードを得る。前記含浸型カソードの電子放射
面25に白金族金属被覆膜26を形成することにより良
好な陰極線管用含浸型カソードを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は陰極線管等の電子管、ま
た、電子ビーム蒸着機等の電子線応用装置に用いられる
含浸型カソードに関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン用、ディスプレイ用陰極線
管は常に、より輝度の高い画像を、より長期間にわたり
表示することが要求されている。このためにカソードの
電流密度を上げることと同時に、寿命を伸ばすことが必
要である。この目的に対して含浸型カソードは適してい
るが、一方含浸型カソードは酸化物カソードに比べ動作
温度が200℃以上高いという大きな欠点がある。
【0003】このため含浸型カソードの動作温度を下げ
るための努力が常に行われてきた。この例をいくつか挙
げる。
【0004】まず第1例として、W粉末とSc酸化物粉
末とを混合、成形し、しかる後に水素中で仮焼結、真空
中で本焼結をして作られた多孔質基体にBaO,Al2
3,CaO等から成る電子放射物質を水素中で溶融含
浸する方法で作られた含浸型カソードがある。(特公平
5−4772号公報) また第2例として、多孔質基体にBaO,Al23
CaO,Sc23 化合物を溶融含浸させた含浸型カソ
ードがある。
【0005】また第3例として、多孔質基体に電子放射
物質を含浸して成る含浸型カソードの表面に、(Ba,
Sc,O)複合化合物層を被覆した含浸型カソードがあ
る。(特開昭60−170136号公報) また第4例として、多孔質基体に電子放射物質を含浸し
て成る含浸型カソードの表面にWとSc酸化物から成る
複合化合物薄膜を被覆した含浸型カソードがある。(特
開昭61−13526号公報) これらはいずれもSc原子を基体、電子放射物質ないし
は表面に添加することにより動作温度の低下をはかるも
ので、スカンデート含浸型カソードと総称される。
【0006】一方、これとは別に陰極線管と比較しては
るかに低い真空度で使われる電子ビーム蒸着機、電子ビ
ーム溶接機等電子線応用装置のカソードは、残留ガスに
よるイオン衝撃が陰極線管に比べはるかに大きいため、
イオン衝撃に強いWカソードが従来使われてきた。しか
しWカソードは動作温度が非常に高い(2500〜26
00℃)ため加熱電源に対する負荷が大きいほか、カソ
ード周辺部材が不必要に熱せられて、ガス放出、軟化変
形、変質劣化などの不具合が発生していた。このためW
カソードに代わる、イオン衝撃に強く、かつ動作温度が
低いカソードが望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来のスカンデート含浸型カソードには陰極線管のカソー
ドとして次の欠点があった。
【0008】まず第1例の、基体中にSc酸化物を混合
焼結した型のものは、カソード表面の電子放射分布が不
均一である欠点があった。この理由は多孔質基体焼結の
際に2200〜2500℃の高温に加熱されるため、S
c酸化物とWが局所的に著しく反応する結果、表面の仕
事関数分布が不均一になってしまうためである。また基
体から表面へのSc原子の補給が遅いため活性化に時間
がかかる欠点、イオン衝撃後の電子放射能力回復が遅い
という欠点もあった。
【0009】次に第2例の、多孔質基体にBaO,Al
23 ,CaO,Sc23 化合物を溶融含浸させたも
のは、BaO,Al23 ,CaO,Sc23 化合物
を溶融させるのに1700〜1900℃の高温にするた
め基体と前記化合物が局部的に著しく反応し、その際の
反応生成物が局在するため、第1例の、基体中にSc酸
化物を混合焼結した型のものと同様、カソード表面の電
子放射分布が不均一である欠点があった。
【0010】また、第3、4例のような表面に複合化合
物を被覆した型のものは被覆層の構成が複雑なため製造
が著しく、安定して特性が再現しがたく、また、当被覆
膜中のSc化合物が金属Scになりやすく、そうなると
動作温度低減効果がなくなるという欠点もあった。
【0011】また、上記の従来のスカンデート含浸型カ
ソードを電子線応用装置のカソードとして用いる場合、
電子線応用装置は陰極線管と比較にならない程、連続し
た強いイオン衝撃があるため陰極線管とは異なる次の欠
点があった。
【0012】第1例の、基体中にSc酸化物を混合焼結
した型のもの及び第2例の多孔質基体にBaO,Al2
3 ,CaO,Sc23 化合物を溶融含浸させたもの
は、連続した強いイオン衝撃により電子放射能力が低下
した状態が続き、必要な電子線強度が得られない。
【0013】また、第3、4例のような表面に複合化合
物を被覆した型のものは、被覆層が連続した強いイオン
衝撃により短時間に破壊されてしまい、やはり必要な電
子線強度が得られなくなる。
【0014】そこで、本発明はかかる従来の技術の問題
点に鑑みて提案されたものであり、ひとつには陰極線管
用に良好な電子放射特性を低温で、かつ再現性よく得ら
れる含浸型カソードを提供すること、さらに電子線応用
装置用に低真空でイオン衝撃の激しい環境でも良好な電
子放射特性を低温で、かつ再現性よく得られる含浸型カ
ソードを提供することを目的とする。また、この含浸型
カソードを用いた長寿命、かつ特性バラツキの少ない高
品質の電子管、電子線応用装置等を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の含浸型カソード
は、高融点金属粉と、Baの化合物を含む電子放射物質
の粉末と、希土類金属、希土類金属合金、希土類金属の
酸化物のうち1種以上からなる希土類系物質の粉末とを
混合成型したものを熱間等方加圧(Hot Isostatic Pres
sing)処理して焼結することで構成される。
【0016】さらに本発明の含浸型カソードの別構成
は、高融点金属粉末と、Baの化合物を含む電子放射物
質粉末と、希土類金属、希土類金属合金および希土類金
属酸化物のうち少なくとも1種からなる希土類系物質の
粉末を混合成型したものを熱間等方加圧(Hot Isostati
c Pressing)処理して焼結一体化すると共に、白金族金
属もしくは白金族金属合金から成る被覆膜を形成して電
子放射面としたことを特徴とする。特に、Irの被覆膜
を0.05〜1.0μmとしたことを特徴とする。
【0017】また、前記含浸型カソードにおいて、高融
点金属がW,Mo,Ta,Re,Ir,Os,またはそ
れらの群から選ばれた混合物または合金から成ることを
特徴とする。
【0018】また、Baの化合物を含む電子放射物質と
しては、CaCO3 、Al23 、SrCO3 のうちの
1種以上とBaCO3 との混合物、または該混合物を予
備焼成したもの、あるいはCaO,SrO,Al23
のうち1種以上とBaOとの混合物であることを特徴と
する。
【0019】また、前記含浸型カソードにおいて、希土
類金属がSc,Y,Dy,La,Ce、またはそれらの
組合せ、希土類金属合金が高融点金属と前記希土類金属
との合金、希土類金属酸化物が前記希土類金属の酸化物
であることを特徴とする。
【0020】また、前記含浸型カソードにおいて、白金
族金属がIr,Os,Ru,Rh,Pd、またはそれら
の組合せであり、また白金族金属合金が前記白金族金属
間の合金であることを特徴とする。
【0021】また、前記含浸型カソードにおいて、希土
類金属酸化物がSc23 であり、その添加量が0.6
wt%以上、8.2wt%以下であることを特徴とす
る。
【0022】さらに、本発明は、前記各種含浸型カソー
ドを電子管や電子線応用装置に使用したことを特徴とす
る。
【0023】
【作用】高融点金属粉と、Baの化合物を含む電子放射
物質と、Sc酸化物粉末とを混合したものを熱間等方加
圧(Hot Isostatic Pressing)処理して焼結することに
より、従来2200〜2500℃必要であった焼結温
度、ないしは、1700〜1900℃必要であった溶融
含浸温度を900〜1400℃に下げることができる。
これにより、従来問題となっていたSc酸化物ないしS
c酸化物を含む化合物と高融点金属の局所的反応を避け
ることができ、動作温度低減効果に加え、カソード表面
の電子放射分布不均一が緩和され、更に低真空でイオン
衝撃の激しい環境でも電子放射能力が低下しない含浸型
カソードが得られる。
【0024】また基体金属および電子放射物質の少なく
とも一方に、希土類金属、希土類金属合金および希土類
金属酸化物のうち少なくとも一つの希土類系物質を添加
すると共に、電子放射面に白金族金属もしくは白金族金
属合金から成る被覆膜を形成することにより、前記のカ
ソード表面の電子放射分布不均一が緩和される効果に加
え、電子放射面の仕事関数が更に減少するので更に動作
温度を下げる事ができる。後者の効果は前記2つの手段
(基体に対するものと電子放射面に対するもの)を各々
単独で用いた場合より大きい。また、前記2つの手段は
製造が容易なため特性の再現性が良い。
【0025】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照しながら説
明する。
【0026】図1は本発明の含浸型カソードの製造工程
流れ図である。
【0027】まずBaCO3 ,CaCO3 .Al23
の各粉体をモル比が4:1:1になるよう計量し、分散
性が良好になるよう良く混合する。(11) 次に上記混合物を大気中で1100℃程度に加熱し、炭
酸塩を熱分解してバリウムカルシウムアルミネートを主
成分とする化合物に変換する。以後、当化合物を電子放
射物質と呼ぶ。(12) 次に上記電子放射物質とW粉末とSc23 粉末とを適
切な重量比率、たとえば電子放射物質10、W100、
Sc23 2(1.8wt%)の比で計量し、分散性
が良好になるよう良く混合する。(13) 次に上記混合物を適切な形状、大きさのゴム型に入れ、
約2000Kg/cm2 の冷間等方加圧(Cold Static
Pressing)処理により、粉体から成形体に変換する。
(14) 次に上記成形体をガラス製カプセルに入れ、成形体とガ
ラスカプセルとの空隙にはアルミナ粉末を詰め、内部を
10-5Torr程度の真空にしたのち密封する。(1
5) 次に上記ガラスカプセル入り成形体を図5に示す昇温昇
圧スケジュールで熱間等方加圧(Hot Isostatic Pressi
ng)処理して成形体を高温高圧で焼結する。この時の雰
囲気、温度、圧力、時間はそれぞれArガス、900〜
1400℃、1000〜2000気圧、1〜180分が
適切であるが、この実施例ではそれぞれArガス、10
00℃、1500気圧、20分とした。(16) 次に上記焼結体に切断、研削、研磨などの加工を施し、
所望の寸法、形状の含浸型カソードペレットを得る。
(17) 本発明の第1実施例の含浸型カソードはこの段階で2極
管に組み立て電子放射特性を測定した。
【0028】図2(a)に本発明の第1実施例の含浸型
カソードペレット21の断面を示す。図2(a)に示す
とおり、本発明の第1実施例の含浸型カソードペレット
は多孔質W基体22の空隙部にSc23 23、電子
放射物質24が分散混合一体化されたものであり、電子
放射面は25である。
【0029】本発明の第2実施例の含浸型カソードは上
記カソードペレットの電子放射面25にIrをスパッタ
リング法で被覆した(図1の18)のち2極管に組み立
て電子放射特性を測定した。Ir被覆膜の厚さは0.0
5〜1.0μmが適切だが、本実施例では0.2μmお
よび0.5μmを用いた。図2(b)に本発明の第2実
施例の含浸型カソードペレット27の断面を示す。図2
(b)に示すとおり、本発明の第2実施例の含浸型カソ
ードペレットは図2(a)に示した本発明の第1実施例
の含浸型カソードペレットの電子放射面25にIr膜2
6が被覆されたものである。
【0030】また同様に、電子放射物質とWの量はその
ままとしSc23 の量を0.5wt%,0.9wt
%,3.5wt%,5.1wt%,6.7wt%,8.
3wt%とした含浸型カソードペレットを作製し、同様
にして電子放射特性を測定した。
【0031】本発明の第1実施例,第2実施例の含浸型
カソードの代表的な電子放射特性について図3を参照し
て説明する。
【0032】図3は本発明の第1実施例,第2実施例と
従来の各種含浸型カソードの高真空下での電子放射特性
を2極管特性を用いて比較したものである。図3におい
て横軸はカソード・アノード間印加電圧、縦軸はカソー
ドエミッション電流である。図3において曲線が上方か
つ左方にあるほど優れた特性である。
【0033】図3において曲線31は従来のS型含浸型
カソード,即ちバリウムカルシウムアルミネートを主成
分とする電子放射物質およびWから成る含浸型カソード
で表面にIr等の被覆膜がないものの2極管特性であ
る。曲線32は従来のM型含浸型カソード、即ち前記S
型含浸型カソードの表面にIr膜(厚さ0.2μm)を
被覆したものの2極管特性である。曲線33は従来品第
1例、即ちW粉末とSc酸化物粉末を混合、成形し、し
かる後に水素中で仮焼結、真空中で本焼結をして作られ
た多孔質基体にBaO,Al23 ,CaO等から成る
電子放射物質を水素中で溶融含浸する方法で作られた含
浸型カソードの2極管特性である。曲線35は本発明第
1実施例、即ちW粉末と電子放射物質と、Sc23
末とを混合したものを熱間等方加圧(Hot Isostatic Pr
essing)処理して焼結する方法で作られた含浸型カソー
ドの2極管特性である。曲線34は本発明第2実施例,
即ち本発明第1実施例の含浸型カソードの電子放射面に
Ir膜(厚さ0.2μm)を被覆したものの含浸型カソ
ードの2極管特性である。なお上記2極管特性のカソー
ド温度はいずれも850℃(輝度温度)である。
【0034】図3から明らかなように、各種含浸型カソ
ードの特性を比較すると特性の低いものから順に、S型
(31)、従来品第1例(33)、本発明第1実施例
(35)、M型(32)、本発明第2実施例(34)で
ある。
【0035】これにより本発明第2実施例(34)の含
浸型カソードは従来品(例えばM型含浸型カソード3
2)よりも高真空下での特性が優れ、陰極線管に好適す
る。一方、本発明第1実施例(35)は陰極線管に用い
た場合はM型(32)にやや劣るように見られるが、こ
れらを電子線応用装置に用いた場合は、M型(32)は
イオン衝撃により表面の被覆膜が短時間に消失し、S型
(31)になってしまうため、真空度の低い電子ビーム
溶接機等の電子線応用装置に使用することができない。
これに対し、本発明第1実施例(35)の含浸型カソー
ドは格段にイオン衝撃に強いため、長時間にわたり使用
が可能であり、かかる用途では本発明第1実施例(3
5)はM型(32)に優っている。なお本発明第2実施
例(34)を電子線応用装置に用いた場合は、イオン衝
撃により表面被覆Ir膜が短時間に消失し、本発明第1
実施例(35)と実質的に同じものになるため、この含
浸型カソードは高真空度の陰極線管に最適である。
【0036】なお本発明第1実施例(35)の含浸型カ
ソードを電子ビーム溶接機に実装し、低真空度、イオン
衝撃大の環境にて特性評価をおこなった。その結果、従
来のWカソードと同等の電子放射能力がはるかに低温
(約1000℃)で得られ、イオン衝撃に対してもWカ
ソードと同等の耐久性があることを確認した。
【0037】次に図4を参照して本発明第2実施例(3
4)におけるIr被覆膜厚と2極管特性の関係を説明す
る。
【0038】図4において曲線41は表面にIrを被覆
していない含浸型カソードの2極管特性である。曲線4
2はIr膜厚0.2μmのもの、曲線43はIr膜厚
0.5μmのものの2極管特性である。各々においてカ
ソード温度は850℃(輝度温度)である。
【0039】図4から明らかなように、本発明の含浸型
カソードの2極管特性はIr膜厚に大きく依存し、現在
のところ0.2μm付近が最良である。
【0040】次に本発明の含浸型カソードにおけるSc
23 の添加量と電子放射特性との関連を表1を参照し
て説明する。
【0041】
【表1】
【0042】表1にて記号は電子放射特性の程度を示す
ものであり、優れた順に◎>○>△>Xとした。なお、
これらの記号のうち△は従来のS型含浸型カソード(図
3、31)と同等の特性であり、XはS型含浸型カソー
ド(図3,31)より特性が低い。
【0043】また、従来例1、2の電子放射特性のレベ
ルは△ないし○である。
【0044】表1よりSc23 の添加量が増加するに
つれて電子放射特性は良好になるが、さらに添加量が増
すとかえって電子放射特性は低下し、8.3wt%以上
になるとS型含浸型カソードより特性が劣ることが分か
る。このためSc23 の添加量の最適な範囲は0.6
wt%以上8.2wt%以下であり、特に1.0wt%
以上5.0wt%以下が望ましい。
【0045】なお上記実施例では高融点金属がWである
が、これに限らずW,Mo,Ta,Re,Ir,Osま
たはそれらの間の混合物もしくは合金でもよい。
【0046】また、上記実施例では電子放射物質がBa
CO3 ,CaCO3 ,Al23 の混合物を大気中で予
備焼成したものであるが、これに限らずCaCO3 ,A
23 ,SrCO3 のうちの1種以上とBaCO3
の混合物を予備焼成無あるいは予備焼成して使用しても
よい。またCaO,Al23 ,SrOのうち1種以上
とBaOとの混合物を使用してもよい。
【0047】また、上記実施例では希土類系物質がSc
23 であるが、これに限らずSc,Y,Dy,La,
Ceまたはそれらの組合せ、または基体金属とそれらの
合金、またはそれらの酸化物でもSc23 には及ばな
いが近い効果は得られる。
【0048】また、上記実施例では電子放射面に被覆す
る白金族金属がIrであるが、これに限らずIr,O
s,Ru,Rh,Pdまたはそれらの組合せ、またはそ
れらの間の合金であってもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の含浸型カ
ソードは、高融点金属粉と電子放射物質と希土類系物質
の粉末とを混合、しかるのちに熱間等方加圧処理により
焼結させることにより、焼結温度を低減して不要な反応
を抑制でき、特に低真空度でのイオン衝撃に強く良好か
つ安定な電子放射特性を再現よく得ることができる。
【0050】また前記含浸型カソードに白金族金属もし
くは白金族金属合金から成る被覆膜を形成して電子放出
面とすることにより、特に高真空下で良好かつ安定な電
子放射特性を低温で再現性よく得ることができる。
【0051】また本発明の含浸型カソードを使用するこ
とにより、長寿命かつ高品質の電子管、電子線応用装置
が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の含浸型カソードの実施例の製造工程
図。
【図2】 本発明の含浸型カソードの第1実施例(a)
および第2実施例(b)のペレット断面図。
【図3】 本発明の含浸型カソードと従来の各種含浸型
カソードの2極管特性の比較図。
【図4】 本発明の含浸型カソードの表面Ir被覆膜厚
と2極管特性の関連を示す図。
【図5】 本発明の熱間等方加圧(Hot Isostatic Pres
sing)処理条件の一例を示すプログラム。
【符号の説明】
11 BaCO3 ,CaCO3 ,Al23 混合工程 12 熱分解工程 13 電子放射物質、W粉末、Sc23 粉末の混合工
程 14 冷間成形工程 15 カプセル封入工程 16 熱間等方加圧(Hot Isostatic Pressing)処理工
程 17 切断・機械加工工程 18 Ir被覆膜形成工程 21 本発明の含浸型カソード(第1実施例) 22 多孔質W基体 23 Sc23 粒子 24 電子放射物質 25 電子放射面 26 Ir被覆膜 27 本発明の含浸型カソード(第2実施例)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高融点金属粉末と、Baの化合物を含む電
    子放射物質の粉末と、希土類系物質の粉末とを混合、成
    型し、熱間等方加圧処理した焼結体からなり、前記希土
    類系物質が希土類金属、希土類金属合金および希土類金
    属の酸化物のうち1種以上からなる含浸型カソード。
  2. 【請求項2】高融点金属粉末と、Baの化合物を含む電
    子放射物質の粉末と、希土類系物質の粉末とを混合、成
    型し、熱間等方加圧処理した焼結体に白金族金属もしく
    は白金族金属合金からなる被覆膜を形成して電子放射面
    とし、前記希土類系物質が希土類金属、希土類金属合金
    および希土類金属の酸化物のうち1種以上からなる含浸
    型カソード。
  3. 【請求項3】前記高融点金属がW,Mo,Ta,Re,
    Ir,Os、またはこれらの群から選ばれた混合物、ま
    たはこれらの群から選ばれた合金からなることを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の含浸型カソード。
  4. 【請求項4】前記Baの化合物を含む電子放射物質が、
    CaCO3 、Al23 、SrCO3 のうちの1種以上
    とBaCO3 との混合物、または該混合物を予備焼成し
    たものであることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の含浸型カソード。
  5. 【請求項5】前記Baの化合物を含む電子放射物質が、
    CaO,SrO,Al23 のうち1種以上とBaOと
    の混合物であることを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の含浸型カソード。
  6. 【請求項6】前記希土類金属がSc,Y,Dy,La,
    Ce、またはこれらの群から選ばれた1種以上の組合せ
    であり、前記希土類金属合金が希土類金属と高融点金属
    との合金であることを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の含浸型カソード。
  7. 【請求項7】前記希土類金属酸化物が、Sc酸化物であ
    って、その添加量が0.6wt%以上、8.2wt%以
    下であることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の含浸型カソード。
  8. 【請求項8】前記白金族金属がIr,Os,Ru,R
    h,Pdの群から選ばれた1種以上であることを特徴と
    する請求項2記載の含浸型カソード。
  9. 【請求項9】前記白金族金属がIrであって、その被覆
    膜厚が0.05〜1.0μmであることを特徴とする請
    求項2記載の含浸型カソード。
  10. 【請求項10】請求項1ないし請求項9に記載された含
    浸型カソードから選ばれた含浸型カソードを使用したこ
    とを特徴とする電子管または電子線応用装置。
JP32444893A 1993-03-22 1993-12-22 含浸型カソードおよびそれを用いた電子管または電子線応用装置 Pending JPH07169383A (ja)

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JP32444893A JPH07169383A (ja) 1993-03-22 1993-12-22 含浸型カソードおよびそれを用いた電子管または電子線応用装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100461327C (zh) * 2004-12-30 2009-02-11 中国科学院电子学研究所 一种金属纳米薄膜浸渍钡钨阴极的制备方法
JP2014525991A (ja) * 2011-08-03 2014-10-02 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ バリウム−スカンジウム酸化物ディスペンサカソード用の標的

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CN100461327C (zh) * 2004-12-30 2009-02-11 中国科学院电子学研究所 一种金属纳米薄膜浸渍钡钨阴极的制备方法
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