JPH0717451B2 - ウォータジェット用ノズル - Google Patents

ウォータジェット用ノズル

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JPH0717451B2
JPH0717451B2 JP63108569A JP10856988A JPH0717451B2 JP H0717451 B2 JPH0717451 B2 JP H0717451B2 JP 63108569 A JP63108569 A JP 63108569A JP 10856988 A JP10856988 A JP 10856988A JP H0717451 B2 JPH0717451 B2 JP H0717451B2
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肇 斎藤
秀夫 長島
純一 松下
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株式会社エス・ティー・ケー・セラミックス研究所
東芝セラミックス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (1)発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、ウォータジェット用ノズルに関し、特にホウ
化チタンセラミックス焼結体によって形成されてなるウ
ォータジェット用ノズルに関するものである。
[従来の技術] 従来この種のウォータジェット用ノズルとしては、炭化
タングステンWCにコバルトCoなどを添加して焼結するこ
とにより形成してなるものが提案されていた。
[解決すべき問題点] しかしながら従来のウォータジェット用ノズルでは、
(i)炭化タングステンWCに対してコバルトCoなどが添
加されていたので、加圧水(すなわち平均粒径が200μ
m程度のアルミナなどの粉末を含み2000〜4000kg/cm2
加圧された水;以下同様)に対する耐摩耗性が若干改善
されてはいたが、ビッカース硬度および抗折強度が依然
として小さく、摩耗を十分に抑制できない欠点があり、
ひいては(ii)長寿命とできない欠点があった。
そこで本発明は、これらの欠点を解決すべく、ホウ化チ
タンセラミックス焼結体によって形成することにより加
圧水の噴出時に摩耗を抑制してなるウォータジェット用
ノズルを提供せんとするものである。
(2)発明の構成 [問題点の解決手段] 本発明により提供される問題点の解決手段は、「加圧水
の供給管先端部に対して取り付けられるノズル保持具に
保持された状態で前記加圧水を噴出するウォータジェッ
ト用ノズルにおいて、遷移金属であるクロムCr、ニッケ
ルNi、モリブデンMoから選ばれた少なくとも1種の金属
のホウ化物と炭化チタンとの混合固溶したマトリックス
層がホウ化チタン粒子の間に配置されかつ5%以下の気
孔率を有したホウ化チタンセラミックス焼結体によって
全体が形成されてなることを特徴とするウォータジェッ
ト用ノズル」 である。
[作用] 本発明にかかるウォータジェット用ノズルは、遷移金属
であるクロムCr、ニッケルNi、モリブデンMoから選ばれ
た少なくとも1種の金属のホウ化物と炭化チタンとの混
合固溶したマトリックス層がホウ化チタン粒子の間に配
置されかつ5%以下の気孔率を有したホウ化チタンセラ
ミックス焼結体によって全体が形成されているので、
(i)加圧水の噴出に伴なう摩耗を十分に抑制する作用
をなし、ひいては(ii)長寿命化を達成する作用をな
す。
[実施例] 次に本発明について、添付図面を参照しつつ具体的に説
明する。
第1図は、本発明にかかるウォータジェット用ノズルの
一実施例を示す部分断面図であって、全体としてホウ化
チタンセラミックス焼結体で形成されている。
第2図は、第1図実施例の使用状態を示す断面図であ
る。
第3図は、第1図実施例を示す拡大断面図である。
第4図は、第1図実施例の研磨処理した表面の組織を示
す光学顕微鏡写真であって、実施例4の場合を示してい
る。
第5図は、第1図実施例の破断面の組織を示す走査型電
子顕微鏡写真であって、実施例4の場合を示している。
第6図は、第1図実施例のエッチング処理した表面の組
織を示す光学顕微鏡写真であって、実施例4の場合を示
している。
第7図は、第1図実施例のエッチング処理した表面の組
織を示す走査型電子顕微鏡写真であって、実施例4の場
合を示している。
第8図は、第1図実施例の研磨処理したノズル孔部表面
の組織を示す走査型電子顕微鏡写真であって、実施例4
の場合を示しており、研磨処理時の粒子の脱落部分が黒
色で示されている。
第9図は、第8図の模写図であって、研磨処理時の粒子
の脱落部分が黒色で示されている。
第10図は、第1図実施例の研磨処理したノズル孔部表面
の組織に関するEPMA分析すなわち電子プローブ微小分析
の結果を示すX線強度分布図であって、第9図の直線に
そって実行された場合を示している。
第11図(a)は、第1図実施例の研磨処理した表面の組
織に関するEPMA分析すなわち電子プローブ微小分析の結
果を示すX線強度分布写真であって、第8図および第9
図のほぼ全体について実行された場合を示しており、ク
ロムに対応する部分が黒色で示されている。
第11図(b)は、第1図実施例の研磨処理した表面の組
織に関するEPMA分析すなわち電子プローブ微小分析の結
果を示すX線強度分布写真であって、第8図および第9
図のほぼ全体について実行された場合を示しており、チ
タンに対応する部分が黒色で示されている。
第11図(c)は、第11(a)(b)を重ね合わせて作成
した模写図であって、クロムが破線で示され、かつチタ
ンが実線で示されている。
第12図は、第1図実施例のノズル孔部について実行した
X線回折分析の結果を示すグラフ図であって、実施例4
の場合を示しており、横軸にX線の回折角度がとられか
つ縦軸にX線の回折強度がとられている。
第13図は、比較例1として示したウォータジェット用ノ
ズルの破断面の組織を示す走査型電子顕微鏡写真であ
る。
まず本発明にかかるウォータジェット用ノズルの一実施
例について、その構成および作用を詳細に説明する。10 は、本発明にかかる筒状のウォータジェット用ノズル
で、全体がホウ化チタンセラミックス焼結体によって形
成されている。ウォータジェット用ノズル10には、両端
が開放されたノズル孔11が形成されている。ノズル孔11
はその一端部で拡大されており、加圧水の供給管先端部
(図示せず)からその加圧水を受け取り易くするように
配慮されている。
本発明にかかるウォータジェット用ノズル10は、中間部
周面に形成されかつ先端部方向に向けられた係止端面12
と、後端面周囲にテーパにより形成された固定端面13と
を備えている。
本発明にかかるウォータジェット用ノズル10は、ノズル
保持具14の中央孔14Aに配置されることにより、その係
止端面12が中央孔14Aの係止段部14Bに係止され、その固
定端面13が固定部材15の先端部開口周囲にテーパにより
形成された固定端面15Aによって押圧されている。ノズ
ル保持具14は、所望により先端部周囲に補強具16が配置
されている。ここでノズル保持具14、固定部材15および
補強具16は、超硬合金などの適宜の材料によって形成さ
れていることが望ましい。
ノズル保持具14は、使用に際してウォータジェット切断
装置の加圧水供給管の先端部(図示せず)に取り付けら
れ、その供給管から供給された加圧水が固定部材15の中
央孔15Bを介してノズル孔11に与えられ、その先端部開
口から被切断材(図示せず)に向けて噴出されている。
このとき本発明にかかるウォータジェット用ノズル10
は、遷移金属であるクロムCr、ニッケルNi、モリブデン
Moから選ばれた少なくとも1種の金属のホウ化物と炭化
チタンとの混合固溶したマトリックス層がホウ化チタン
粒子との間に配置されかつ5%以下の気孔率を有したホ
ウ化チタンセラミックス焼結体によって形成されてなる
ので、加圧水によってノズル孔部11が摩耗されることを
十分に抑制できる。
本発明にかかるウォータジェット用ノズル10は、その組
織内にホウ化チタンTiB2粒子20と、ホウ化チタンTiB2
子20を結合するための網目状の結合層30とを包有してい
る。
ホウ化チタンTiB2粒子20は、平均粒径が0.5〜10μmで
かつ最大粒径が12μmであり、特に平均粒径が0.5〜3
μmでかつ最大粒径が6μmであれば好ましい。ここで
ホウ化チタンTiB2粒子20の平均粒径を0.5〜10μmとす
る根拠は、(i)平均粒径が0.5μm未満となれば、ホ
ウ化チタンTiB2粒子20の表面酸化が顕著化し、かつホウ
化チタンTiB2粒子20間の凝集が顕著となって、本発明に
かかるホウ化チタンセラミックス焼結体すなわちウォー
タジェット用ノズル10の焼結を著しく阻害することとな
り、また(ii)平均粒径が10μmを超えれば、焼結の駆
動力が小さくなって、本発明にかかるウォータジェット
用ノズル10を緻密化せしめることが困難化し、ホウ化チ
タンTiB2粒子20に既存の亀裂が拡大され本発明にかかる
ウォータジェット用ノズル10の強度などを低下せしめる
ことにある。加えてホウ化チタンTiB2粒子20の最大粒径
が12μmとされている根拠は、最大粒径が12μmを超え
れば、本発明にかかるウォータジェット用ノズル10中に
粗大粒子として存在することとなり、本発明にかかるウ
ォータジェット用ノズル10の高密度化ないし高強度化な
どを阻害することにある。
ホウ化チタンTiB2粒子20の粒界近傍には、ホウ化チタン
TiB2と後述の金属Mのホウ化物すなわちホウ化金属MB、
MB2あるいはM3Bなどとの混合固溶相からなる粒界相21が
形成されている。これによりホウ化チタンTiB2粒子20と
結合層30との間の結合力が、十分の大きさとされてお
り、結果的に本発明にかかるウォータジェット用ノズル
10の強度などを確保している。
結合層30は、クロムCr,ニッケルNi,モリブデンMoなどの
遷移金属から選ばれた少なくとも1種の金属M(以下、
同様)とホウ化チタンTiB2と炭素Cとの間の TiB2+2M+C→2MB+TiC あるいは TiB2+M+C→MB2+TiC あるいは TiB2+6M+C→2M3B+TiC などの反応によって生成されたホウ化金属すなわち金属
Mのホウ化物MB,MB2あるいはM3Bなどと炭化チタンTiCと
が混合固溶したマトリックス層であって、空孔が十分に
除去されている。これによりホウ化チタンTiB2粒子20間
の結合力が、十分の大きさとされており、またウォータ
ジェット用ノズル10の気孔率(すなわち空孔体積を全体
積で除した値)が5%以下となっているので、結果的に
本発明にかかるウォータジェット用ノズル10の密度およ
び強度などが確保されている。ここで結合層すなわちマ
トリックス層30から空孔が実質的に除去されている根拠
は、金属Mのホウ化物すなわちホウ化金属MB、MB2ある
いはM3Bなどの粒径と炭化チタンTiCの粒径とがほぼ一致
しており、互いに均質に混合固溶していることにある。
更に本発明にかかるウォータジェット用ノズルの一実施
例について、その製造要領を説明する。
第1工程において、ホウ化チタンTiB2粉末と金属M粉末
および炭素C粉末とを適宜の配合比で互いに配合するこ
とにより、セラミックス配合物を作成する。
すなわち(i)平均粒径が0.5〜10μm(好ましくは0.5
〜3μm)で最大粒径が12μm(好ましくは6μm)で
あり純度が99重量%以上のホウ化チタンTiB2と、(ii)
平均粒径が1〜5μm(好ましくは1〜3μm)で最大
粒径が12μm(好ましくは6μm)の金属Mと、(ii
i)比表面積が50〜150m2/g(好ましくは80〜150m2/g)
で純度が99.9重量%以上であり平均粒径が10〜100nm
(好ましくは10〜50nm)で最大粒径が150nm(好ましく
は100nm)の炭素(たとえばカーボンブラックなど)C
とを、互いに配合し、セラミックス配合物を作成する。
セラミックス配合物においては、金属Mおよび炭素Cの
混合物0.1〜89重量%(特に2.5〜25.0重量%であれば好
ましい)に対しホウ化チタンTiB2が11〜99.9重量%(特
に75〜97.5重量%であれば好ましい)だけ配合されてい
る。また金属Mと炭素Cとの配合比は、重量部比で7:0.
1〜10(特に7:0.2〜5であれば好ましい)である。
ここでホウ化チタンTiB2の純度が99重量%以上とされて
いる根拠は、焼結時に不純物が悪影響を及ぼすことを回
避することにある。
金属Mの平均粒径が1〜5μmとされている根拠は、
(i)平均粒径が1μm未満となれば、金属M粒子の表
面酸化が顕著化し、かつ金属M粒子間の凝集もしくは金
属M粒子とホウ化チタンTiB2粒子あるいは炭素C粒子と
の間の凝集が顕著となって、本発明にかかるウォータジ
ェット用ノズル10の焼結を著しく阻害することとなり、
また(ii)平均粒径が5μmを超えれば、本発明にかか
るウォータジェット用ノズル10のマトリックス層30ある
いはホウ化チタンTiB2粒子20の粒界近傍に形成された粒
界相21中に粗大粒子となって存在し、本発明にかかるウ
ォータジェット用ノズル10の強度などを低下せしめるこ
とにある。金属Mの最大粒径が12μmとされている根拠
は、最大粒径が12μmを超えれば、金属M粒子に既存の
亀裂が拡大され、本発明にかかるウォータジェット用ノ
ズル10の強度などを低下せしめることにある。
また炭素Cの平均粒径が10〜100nmとされている根拠
は、(i)平均粒径が10nm未満となれば、炭素C粒子の
表面酸化が顕著化し、かつ炭素C粒子間の凝集が顕著と
なって、本発明にかかるウォータジェット用ノズル10
焼結を著しく阻害することとなり、また(ii)平均粒径
が100nmを超えれば、マトリックス層30中に粗大粒子と
して存在することとなって、本発明にかかるウォータジ
ェット用ノズル10の強度などを低下せしめることにあ
る。炭素Cの最大粒径が150nmとされている根拠は、最
大粒径が150nmを超えれば、炭素C粒子に既存の亀裂あ
るいはホウ化チタンTiB2との間の反応によって生じた炭
化チタンTiC粒子に既存の亀裂が拡大され、本発明にか
かるウォータジェット用ノズル10の強度などを低下せし
めることにある。
更に炭素Cの比表面積が50〜150m2/gとされている根拠
は、(i)比表面積が50m2/g未満となれば、炭素C粒子
が大き過ぎることとなってホウ化チタンTiB2との間の反
応が短時間で進行できないこととなり、また(ii)比表
面積が150m2/gを超えれば、炭素C粒子が互いに凝集す
ることとなってホウ化チタンTiB2および金属Mとの混合
ができなくなることにある。
第2工程において、セラミックス配合物を、適宜の混合
機によって均質に混合し、セラミックス混合物を作成す
る。
第3工程において、セラミックス混合物を、バインダ
(たとえばポリビニルアルコール)とともに適宜の金型
に収容したのち、適宜の圧力(たとえば100〜800kg/cm2
の圧力)を印加して一軸加圧し、セラミックス圧粉体を
作成する。
第4工程において、セラミックス圧粉体を、適宜の圧力
(たとえば800〜3500kg/cm2の圧力)を印加してCIP処理
すなわち常温静水圧圧縮成形処理を施し、セラミックス
成形体とする。
第5工程において、セラミックス成形体を、真空雰囲気
(10-3Torr以下の気圧であることが好ましい),アルゴ
ン雰囲気あるいは水素ガス雰囲気などの非酸化性雰囲気
(すなわち中性ないし還元性の雰囲気)中において無加
圧状態もしくは加圧状態(100〜500kg/cm2の圧力を印
加)で1500〜2000℃(好ましくは1700〜1900℃)の温度
により適宜の時間をかけて焼結し、セラミックス焼結体
とする。ここで非酸化性雰囲気とされる根拠は、チタン
Ti,ホウ素B,金属Mもしくは炭素Cが酸化されないよう
にすることにある。
第6工程において、セラミックス焼結体を仕上加工、す
なわち主としてノズル孔部11の内面を所望の精度で研磨
処理する。
以上により、本発明にかかるウォータジェット用ノズル
10が製造される。
加えて本発明にかかるウォータジェット用ノズルの一実
施例について、一層の理解を図るために、具体的な数値
などを挙げて説明する。
(実施例1〜7) 平均粒径が1μmであるクロムCrと、比表面積が135m2/
gで純度が99重量%であるカーボンブラックCとの混合
比を変えて作成した混合物2.5重量%に対し、平均粒径
が3μmでかつ最大粒径が6μmであり純度が99重量%
であるホウ化チタンTiB2を97.5重量%だけ配合して作成
したセラミックス配合物100部を、プラスチック容器中
にウレタンボールおよび300部のエチレンアルコールと
ともに収容せしめ、24時間かけて湿式混合し、これによ
りセラミックス混合物を作成した。
セラミックス混合物は、60℃の温度に10時間保持して十
分に乾燥した。そののちセラミックス混合物100部は、
バインダとしてのポリビニルアルコール2部とともに適
宜の金型に収容し、300kg/cm2の圧力を印加して一軸加
圧することにより、セラミックス圧粉体とした。
セラミックス圧粉体は、3000kg/cm2の圧力を印加してCI
P処理すなわち常温静水圧圧縮成形処理を施すことによ
り、セラミックス成形体とした。
セラミックス成形体は、無加圧状態のアルゴン雰囲気中
において15℃/分の昇温速度で1900℃の温度まで加熱
し、かつ1900℃の温度に1時間にわたり維持することに
より、セラミックス焼結体とした。
セラミックス焼結体は、仕上加工すなわち主としてノズ
ル孔11の内面を所望の精度まで研磨処理した。
ウォータジェット用ノズル10の全長は20mmとされてお
り、ノズル孔11の先端部の開口が直径0.2〜0.5mmとさ
れ、かつその肉厚が2〜5mmとされていた。
ウォータジェット用ノズル10は、たとえば実施例4の場
合(以下同様)について研磨処理した表面を光学顕微鏡
で写真観察したところ、第4図に示すとおりであった。
すなわちホウ化チタン粒子20の脱落により生じた陥凹部
が散点状に配置されており、また結合層30が空穴を有さ
ず緻密であることが判明した。
ウォータジェット用ノズル10は、適度の力によって破断
し、その破断面を走査型電子顕微鏡で写真観察したとこ
ろ、第5図に示すとおりであった。すなわちホウ化チタ
ンTiB2粒子20において粒内破壊が生じており、ホウ化チ
タンTiB2粒子20が結合層30によって強固に結合されてい
ることが判明した。結合層30は、X線回折分析およびEP
MA分析により、ホウ化チタンTiB2とクロムCrとカーボン
ブラックCとの間の反応 TiB2+2Cr+C→2CrB+TiC によって生じたホウ化クロムCrBおよび炭化チタンTiCの
混合固溶したマトリックス層(第6図〜第12図参照)で
あることが判明した。
ウォータジェット用ノズル10は、60℃に加温された王水
に3分間浸漬することによってその表面をエッチング処
理したのち、光学顕微鏡によって写真観察したところ、
第6図に示すとおりであった。すなわちエッチング処理
によりホウ化チタンTiB2粒子20が脱落して生じた陥凹部
を測定することにより、ホウ化チタンTiB2粒子20の平均
粒径が2〜4μmに止まっていることが判明した。換言
すればホウ化チタンTiB2粒子20は、当初に比しほとんど
成長していないことが判明した。これはクロムCrおよび
カーボンブラックCが、焼結に際し TiB2+2Cr+C→2CrB2+TiC の反応を生じており、ホウ化チタンTiB2粒子20の成長が
抑制されているためである。またホウ化チタンTiB2粒子
20の粒界近傍には、X線回折分析およびEPMA分析によ
り、ホウ化チタンTiB2とホウ化クロムCrBとの混合固溶
相からなる粒界相が形成されていることも判明した(第
8図〜第12図参照)。
加えてウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗
性,ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,
熱伝導率および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ
第1表に示すとおりであった。ここで耐摩耗性は、投射
粒として使用された平均粒径が20μmであるアルミナ粉
末の重量nと、そのアルミナ粉末を100m/秒の速度で投
射したときの摩耗重量mとを用いて示されている(以下
同様)。
ウォータジェット用ノズル10は、ノズル保持具14に挿入
され固定部材を配置したのち加圧水供給管を取り付け、
加圧水として平均粒径が200μmであるアルミナ粉末を
0.2g/cm3の割合で含みかつ3000kg/cm2に加圧された水を
供給し、ノズル孔11から被切断材に対して噴出した。こ
の状態で連続使用したところ、ウォータジェット用ノズ
10は、7日間使用できた(第1表の“寿命”参照)。
(実施例8〜14) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物5.0重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を95.0重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
ウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗性,ビッ
カース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率
および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に
示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズル10の寿命は、実施例1〜
7と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりで
あった。
(実施例15〜21) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物7.5重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を92.5重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
ウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗性,ビッ
カース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率
および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に
示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズル10の寿命は、実施例1〜
7と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりで
あった。
(実施例22〜28) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物10.0重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を90.0重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
ウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗性,ビッ
カース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率
および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に
示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズル10の寿命は、実施例1〜
7と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりで
あった。
(実施例29〜35) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物12.5重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を87.5重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
ウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗性,ビッ
カース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率
および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に
示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズル10の寿命は、実施例1〜
7と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりで
あった。
(実施例36〜42) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物15.0重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を85.0重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
ウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗性,ビッ
カース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率
および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に
示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズル10の寿命は、実施例1〜
7と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりで
あった。
(実施例43〜49) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物17.5重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を82.5重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
ウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗性,ビッ
カース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率
および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に
示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズル10の寿命は、実施例1〜
7と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりで
あった。
(実施例50〜56) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物20.0重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を80.0重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
ウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗性,ビッ
カース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率
および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に
示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズル10の寿命は、実施例1〜
7と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりで
あった。
(実施例57〜63) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物22.5重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を77.5重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
ウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗性,ビッ
カース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率
および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に
示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズル10の寿命は、実施例1〜
7と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりで
あった。
(実施例64〜70) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物25.0重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を75.0重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
ウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗性,ビッ
カース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率
および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に
示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズル10の寿命は、実施例1〜
7と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりで
あった。
(実施例71〜77) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物7.5重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を92.5重量%だけ配合し、かつ
焼結温度を1500℃としたことを除き、それぞれ実施例1
〜7を反復した。
ウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗性,ビッ
カース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率
および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第2表に
示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズル10の寿命は、実施例1〜
7と同様にして測定したところ、第2表に示すとおりで
あった。
(実施例78〜84) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物7.5重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を92.5重量%だけ配合し、かつ
焼結温度を1600℃としたことを除き、それぞれ実施例1
〜7を反復した。
ウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗性,ビッ
カース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率
および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第2表に
示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズル10の寿命は、実施例1〜
7と同様にして測定したところ、第2表に示すとおりで
あった。
(実施例85〜91) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物7.5重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を92.5重量%だけ配合し、かつ
焼結温度を1700℃としたことを除き、それぞれ実施例1
〜7を反復した。
ウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗性,ビッ
カース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率
および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第2表に
示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズル10の寿命は、実施例1〜
7と同様にして測定したところ、第2表に示すとおりで
あった。
(実施例92〜98) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物7.5重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を92.5重量%だけ配合し、かつ
焼結温度を1800℃としたことを除き、それぞれ実施例1
〜7を反復した。
ウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗性,ビッ
カース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率
および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第2表に
示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズル10の寿命は、実施例1〜
7と同様にして測定したところ、第2表に示すとおりで
あった。
(実施例99〜105) それぞれ実施例15〜21を反復した。
ウォータジェット用ノズル10について、耐摩耗性,ビッ
カース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率
および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に
示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズル10の寿命は、実施例1〜
7と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりで
あった。
(比較例1) セラミックス配合物からクロムCrおよびカーボンブラッ
クCを除去したことを除き、実施例1〜70を反復した。
すなわち平均粒径が3μmで最大粒径が6μmであり純
度が99重量%のホウ化チタンTiB2100部を、バインダと
してのポリビニルアルコール2部とともに適宜の金型に
収容し、300kg/cm2の圧力を印加して一軸加圧すること
により、セラミックス圧粉体を作成した。
セラミックス圧粉体は、300kg/cm2の圧力を印加してCIP
処理すなわち常温静水圧圧縮成形処理を施すことによ
り、セラミックス成形体とした。
セラミックス成形体は、無加圧状態のアルゴン雰囲気中
において15℃/分の昇温速度で1900℃の温度まで加熱
し、かつ1900℃の温度に1時間にわたり維持することに
より、セラミックス焼結体とした。
セラミックス焼結体は、仕上加工すなわち主としてノズ
ル孔の内面を所望の精度まで研磨処理した。
ウォータジェット用ノズルは、適度の力によって破断
し、その破断面を走査型電子顕微鏡で写真観察したとこ
ろ第13図に示すとおりであった。すなわちホウ化チタン
TiB2粒子の粒界破壊が支配的に生じており、ホウ化チタ
ンTiB2粒子間の結合があまり強固でないことが判明し
た。
加えてウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝
導率および破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1
表に示すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりであ
った。
(比較例2) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例1〜7を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりであ
った。
(比較例3) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例8〜14を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりであ
った。
(比較例4) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例15〜21を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりであ
った。
(比較例5) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例22〜28を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりであ
った。
(比較例6) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例29〜35を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりであ
った。
(比較例7) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例36〜42を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりであ
った。
(比較例8) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例43〜49を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりであ
った。
(比較例9) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例50〜56を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりであ
った。
(比較例10) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例57〜63を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりであ
った。
(比較例11) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例64〜70を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第1表に示すとおりであ
った。
(比較例12) セラミックス配合物からクロムCrおよびカーボンブラッ
クCを除去したことを除き、実施例71〜77を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第2表に示すとおりであ
った。
(比較例13) セラミックス配合物からクロムCrおよびカーボンブラッ
クCを除去したことを除き、実施例78〜84を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第2表に示すとおりであ
った。
(比較例14) セラミックス配合物からクロムCrおよびカーボンブラッ
クCを除去したことを除き、実施例85〜91を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第2表に示すとおりであ
った。
(比較例15) セラミックス配合物からクロムCrおよびカーボンブラッ
クCを除去したことを除き、実施例92〜98を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第2表に示すとおりであ
った。
(比較例16) セラミックス配合物からクロムCrおよびカーボンブラッ
クCを除去したことを除き、実施例99〜105を反復し
た。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第2表に示すとおりであ
った。
(比較例17) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例71〜77を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第2表に示すとおりであ
った。
(比較例18) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例78〜84を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第2表に示すとおりであ
った。
(比較例19) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例85〜91を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第2表に示すとおりであ
った。
(比較例20) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例92〜98を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第2表に示すとおりであ
った。
(比較例21) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例99〜105を反復した。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、実施例1〜7
と同様にして測定したところ、第2表に示すとおりであ
った。
(比較例22) セラミックス配合物が窒化珪素Si3N4とされたことを除
き、上述の比較例1が反復された。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第3表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、比較例1ひい
ては実施例1〜7と同様にして測定したところ、第3表
に示すとおりであった。
(比較例23) セラミックス配合物が炭化珪素SiCとされたことを除
き、上述の比較例1が反復された。
ウォータジェット用ノズルについて、耐摩耗性,ビッカ
ース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数,熱伝導率お
よび破壊靱性値を測定したところ、それぞれ第3表に示
すとおりであった。
またウォータジェット用ノズルの寿命は、比較例1ひい
ては実施例1〜7と同様にして測定したところ、第3表
に示すとおりであった。
上述した実施例1〜105および比較例1〜23を比較すれ
ば明らかなように、本発明によれば、遷移金属であるク
ロムCr、ニッケルNi、モリブデンMoから選ばれた少なく
とも1種の金属のホウ化物と炭化チタンとの混合固溶し
たマトリックス層がホウ化チタン粒子の間に配置されか
つ5%以下の気孔率を有したホウ化チタンセラミックス
焼結体によってウォータジェット用ノズルを全体として
形成することにより、加圧水の噴出に伴なうノズル孔の
摩耗を十分に抑制でき、ひいてはその寿命を大幅に拡張
できる。なお、実施例では遷移金属にいずれもクロムCr
を用いたものを示したが、他のニッケルNi、モリブデン
Moでも同様の効果が得られた。
(3)発明の効果 上述より明らかなように本発明にかるウォータジェット
用ノズルは、加圧水の供給管先端部に対して取り付けら
れるノズル保持具に保持された状態で前記加圧水を噴出
するウォータジェット用ノズルであって、特に 遷移金属であるクロムCr、ニッケルNi、モリブデンMoか
ら選ばれた少なくとも1種の金属のホウ化物と炭化チタ
ンとの混合固溶したマトリックス層がホウ化チタン粒子
の間に配置され、かつ5%以下の気孔率を有したホウ化
チタンセラミックス焼結体によって全体が形成され てなるので、 (i)加圧水によるノズル孔部の摩耗を十分抑制できる
効果 を有し、ひいては (ii)長寿命化できる効果 を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかるウォータジェット用ノズルの一
実施例を示す断面図、第2図は第1図実施例の使用状態
を示す断面図、第3図は第1図実施例を示す拡大断面
図、第4図は第1図実施例の研磨処理した表面の組織を
示す光学顕微鏡写真、第5図は第1図実施例の破断面の
組織を示す走査型電子顕微鏡写真、第6図は第1図実施
例のエッチング処理した表面の組織を示す光学顕微鏡写
真、第7図は第1図実施例のエッチング処理した表面の
組織を示す走査型電子顕微鏡写真、第8図は第1図実施
例の研磨処理した表面の組織を示す走査型電子顕微鏡写
真、第9図は第8図の模写図、第10図は第1図実施例の
研磨処理した表面の組織に関するEPMA分析すなわち電子
プローブ微小分析の結果を示すX線強度分布図、第11図
(a)は第1図実施例の研磨処理したノズル孔部表面の
組織に関するEPMA分析すなわち電子プローブ微小分析の
結果を示すX線強度分布写真、第11図(b)は第1図実
施例の研磨処理した表面の組織に関するEPMA分析すなわ
ち電子プローブ微小分析の結果を示すX線強度分布写
真、第11図(c)は第11図(a)(b)を重ね合わせて
作成した模写図、第12図は第1図実施例のX線回折分析
の結果を示すグラフ図、第13図は比較例1として示した
ウォータジェット用ノズルの破断面の組織を示す走査型
電子顕微鏡写真である。10 ……ウォータジェット用ノズル 11……ノズル孔分析 12……係止端面 13……固定断面 14……ノズル保持部 14A……中央孔 14B……係止段部 15……固定部材 15A……固定端面 16……補強具 20……ホウ化チタン粒子 21……粒界相 30……マトリックス層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松下 純一 愛知県名古屋市港区築三町1丁目11番地 株式会社エス・ティー・ケー・セラミック ス研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加圧水の供給管先端部に対して取り付けら
    れるノズル保持具に保持された状態で、前記加圧水を噴
    出するウォータージェット用ノズルにおいて、遷移金属
    であるクロムCr、ニッケルNi、モリブデンMoから選ばれ
    た少なくとも1種の金属のホウ化物と炭化チタンとの混
    合固溶したマトリックス層がホウ化チタン粒子との間に
    配置されかつ5%以下の気孔率を有したホウ化チタンセ
    ラミックス焼結体によって全体が形成されてなることを
    特徴とするウォータージェット用ノズル。
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