JPH0679980B2 - 溶接用ノズル - Google Patents

溶接用ノズル

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JPH0679980B2
JPH0679980B2 JP63113322A JP11332288A JPH0679980B2 JP H0679980 B2 JPH0679980 B2 JP H0679980B2 JP 63113322 A JP63113322 A JP 63113322A JP 11332288 A JP11332288 A JP 11332288A JP H0679980 B2 JPH0679980 B2 JP H0679980B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (1)発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、溶接用ノズルに関し、特にノズル孔部がホウ
化チタンセラミックス焼結体によって形成されかつノズ
ル基部がホウ化チタンセラミックス焼結体の熱膨張係数
に近い熱膨張係数を有する素材で形成されてなる溶接用
ノズル、ならびにノズル孔部本体の内周面に対しホウ化
チタンセラミックス焼結体によって形成された保護層が
配置されかつノズル孔部本体およびノズル基部がホウ化
チタンセラミックス焼結体の熱膨張係数に近い熱膨張係
数を有する素材で形成されてなる溶接用ノズルに関する
ものである。
[従来の技術] 従来この種の溶接用ノズルとしては、窒化珪素Si3N4
るいは炭化珪素SiCなどを焼結して形成されたノズル孔
部を金属製のノズル基部に接合してなるものが提案され
ていた。
[解決すべき問題点] しかしながら従来の溶接用ノズルでは、ノズル基部を形
成する金属に比し窒化珪素Si3N4あるいは炭化珪素SiCの
ビッカース硬度および熱膨張係数が小さかったので、溶
接ガスの加熱に伴なって高温となったとき、ノズル基部
を形成する金属との間に熱歪が生じ易く、長寿命とでき
ない欠点があった。
そこで本発明は、この欠点を解決すべく、ノズル孔部を
ホウ化チタンセラミックス焼結体によって形成しかつホ
ウ化チタンセラミックス焼結体の熱膨張係数に近い熱膨
張係数を有する素材によってノズル基部を形成すること
により溶接ガスの加熱時にノズル孔部とノズル基部との
間に発生される熱歪を抑制し除去してなる溶接用ノズ
ル、ならびにノズル基部に対して結合されたノズル孔部
本体の内周面に対しホウ化チタンセラミックス焼結体に
よって形成された保護層を配置しかつホウ化チタンセラ
ミックス焼結体の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する
素材によってノズル孔部本体およびノズル基部を形成す
ることにより溶接ガスの加熱時にノズル孔部本体と保護
層との間に発生される熱歪ならびにノズル孔部本体とノ
ズル基部との間に発生される熱歪を抑制し除去してなる
溶接用ノズルを提供せんとするものである。
(2)発明の構成 [問題点の解決手段] 本発明により提供される問題点の解決手段は、 「溶接ガスの供給管先端部に対して装着されるノズル基
部と、前記ノズル基部に対し結合されており前記溶接ガ
スを加熱し放出するためのノズル孔部とを備えてなる溶
接用ノズルにおいて、 (a)前記ノズル孔部が、遷移金属であるクロムCr、ニ
ッケルNi、モリブデンMoから選ばれた少なくとも1種の
金属のホウ化物と炭化チタンとの混合固溶したマトリッ
クス層がホウ化チタン粒子の間に配置されかつ5%以下
の気孔率を有したホウ化チタンセラミックス焼結体によ
って形成されており、かつ (b)前記ノズル基部が、ホウ化チタンの熱膨脹係数に
近い熱膨張係数を有する素材で形成され てなることを特徴とする溶接用ノズル」 である。
また本発明により提供される問題点の他の解決手段は、 「溶接ガスの供給管先端部に対して装着されるノズル基
部と、前記ノズル基部に対し結合されており前記溶接ガ
スを加熱し放出するためのノズル孔部とを備えてなる溶
接用ノズルにおいて、 (a)前記ノズル孔部が、前記ノズル基部に対して結合
されたノズル孔部本体と、遷移金属であるクロムCr、ニ
ッケルNi、モリブデンMoから選ばれた少なくとも1種の
金属のホウ化物と炭化チタンとの混合固溶したマトリッ
クス層がホウ化チタン粒子の間に配置されかつ5%以下
の気孔率を有したホウ化チタンセラミックス焼結体によ
って形成されかつ前記ノズル孔部本体の内周面に対して
配置された保護層とによって形成されており、かつ (b)前記ノズル孔部本体およびノズル基部が、前記ホ
ウ化チタンセラミックス焼結体の熱膨脹係数に近い熱膨
張係数を有する素材で形成され てなることを特徴とする溶接用ノズル」 である。
[作用] 本発明にかかる溶接用ノズルは、遷移金属であるクロム
Cr、ニッケルNi、モリブデンMoから選ばれた少なくとも
1種の金属のホウ化物と炭化チタンとの混合固溶したマ
トリックス層がホウ化チタン粒子の間に配置され、かつ
5%以下の気孔率を有したホウ化チタンセラミックス焼
結体によってノズル孔部が形成され、かつノズル基部が
前記ホウ化チタンセラミックス焼結体の熱膨張係数に近
い熱膨張係数を有する素材で形成されているので、ノズ
ル基部の熱膨張係数とノズル孔部の熱膨張係数とを溶接
ガスの加熱時にあっても接近せしめる作用をなし、ひい
ては溶接ガスの加熱時にノズル基部とノズル孔部との間
に発生される熱歪を十分に抑制する作用をなし、結果的
に長寿命化を達成する作用をなす。
また本発明にかかる他の溶接用ノズルは、遷移金属であ
るクロムCr、ニッケルNi、モリブデンMoから選ばれた少
なくとも1種の金属のホウ化物と炭化チタンとの混合固
溶したマトリックス層がホウ化チタン粒子の間に配置さ
れかつ5%以下の気孔率を有したホウ化チタンセラミッ
クス焼結体によって形成された保護層がノズル孔部本体
の内周面に対して配置され、かつノズル孔部本体および
ノズル基部が前記ホウ化チタンセラミックス焼結体の熱
膨張係数に近い熱膨張係数を有する素材で形成されてい
るので、保護層の熱膨張係数とノズル孔部本体およびノ
ズル基部の熱膨張係数とを溶接ガスの加熱時にあっても
接近せしめる作用をなし、ひいては溶接ガスの加熱時に
保護層とノズル孔部本体との間に発生される熱歪ならび
にノズル基部とノズル孔部本体との間に発生される熱歪
を十分に抑制する作用をなし、結果的に長寿命化を達成
する作用をなす。
[実施例] 次に本発明について、添付図面を参照しつつ具体的に説
明する。
第1図は、本発明にかかる溶接用ノズルの一実施例を示
す部分断面図であって、ノズル孔部11がホウ化チタンセ
ラミックス焼結体で形成されているのに対し、ノズル基
部12が金属によって形成されている。
第2図は、第1図実施例のノズル孔部を示す拡大断面図
である。
第3図は、第1図実施例の研磨処理したノズル孔部表面
の組織を示す光学顕微鏡写真であって、実施例18の場合
を示している。
第4図は、第1図実施例のノズル孔部破断面の組織を示
す走査型電子顕微鏡写真であって、実施例18の場合を示
している。
第5図は、第1図実施例のエッチング処理したノズル孔
部表面の組織を示す光学顕微鏡写真であって、実施例18
の場合を示している。
第6図は、第1図実施例のエッチング処理した保護層表
面の組織を示す走査型電子顕微鏡写真であって、実施例
18の場合を示している。
第7図は、第1図実施例の研磨処理したノズル孔部表面
の組織を示す走査型電子顕微鏡写真であって、実施例18
の場合を示しており、研磨処理時の粒子の脱落部分が黒
色で示されている。
第8図は、第7図の模写図であって、研磨処理時の粒子
の脱落部分が黒色で示されている。
第9図は、第1図実施例の研磨処理したノズル孔部表面
の組織のEPMA分析すなわち電子プローブ微小分析の結果
を示すX線強度分布図であって、第8図の直線にそって
実行された場合を示している。
第10図(a)は、第1図実施例の研磨処理したノズル孔
部表面の組織のEPMA分析すなわち電子プローブ微小分析
の結果を示すX線強度分布写真であって、第7図および
第8図のほぼ全体について実行された場合を示してお
り、クロムに対応する部分が黒色で示されている。
第10図(b)は、第1図実施例の研磨処理したノズル孔
部表面の組織のEPMA分析すなわち電子プローブ微小分析
の結果を示すX線強度分布写真であって、第7図および
第8図のほぼ全体について実行された場合を示してお
り、チタンに対応する部分が黒色で示されている。
第10図(c)は、第10図(a)(b)を重ね合わせて作
成した模写図であって、クロムが破線で示され、かつチ
タンが実線で示されている。
第11図は、第1図実施例のノズル孔部について実行した
X線回折分析の結果を示すグラフ図であって、実施例1
の場合を示しており、横軸にX線の回折角度がとられか
つ縦軸にX線の回折強度がとられている。
第12図は、比較例1として示した溶接用ノズルのノズル
孔部破断面の組織を示す走査型電子顕微鏡写真図であ
る。
第13図は、本発明にかかる溶接用ノズルの他の実施例を
示す部分断面図であって、ノズル孔部11が全体としてホ
ウ化チタンセラミックス焼結体によって形成されてい
る。
まず本発明にかかる溶接用ノズルの一実施例について、
その構成および作用を詳細に説明する。10 は、本発明の溶接用ノズルで、ホウ化チタンセラミッ
クス焼結体によって形成されたノズル孔部11と、前記ホ
ウ化チタンセラミックス焼結体の熱膨張係数ρと近い
すなわちあまり差がない熱膨張係数ρを有する適宜の
金属(たとえば黄銅など)などの素材によって形成され
ており内周面に適宜の装着手段たとえばネジ部12Aが形
成されかつ一端部でノズル孔部11に対して結合されたノ
ズル基部12とを包有している。ノズル孔部11を形成する
ホウ化チタンセラミックス焼結体の熱膨張係数ρとノ
ズル基部12を形成する素材の熱膨張係数ρとの比は1/
4≦ρ/ρ≦4であれば、好ましい。
ノズル基部12は、使用に際して溶接ガスの供給管(図示
せず)先端部に装着され、その供給管を介して供給され
た溶接ガスがノズル孔部11の内部で加熱され先端部開口
から溶接部に向けて放出される。
このときノズル孔部11は、遷移金属であるクロムCr、ニ
ッケルNi、モリブデンMoから選ばれた少なくとも1種の
金属のホウ化物と炭化チタンとの混合固溶したマトリッ
クス層がホウ化チタン粒子の間に配置されかつ5%以下
の気孔率を有したホウ化チタンセラミックス焼結体によ
って形成されてなるので、溶接ガスによってノズル孔部
11が腐食されることがない。またノズル孔部11およびノ
ズル基部12があまり差のない熱膨張係数を有しているの
で、溶接ガスの加熱に伴なってノズル孔部11とノズル基
部12との間に大きな熱歪が発生されることがなく、ひい
てはノズル孔部11およびノズル基部12の結合部に破損を
生じることもない。
溶接ノズル10は、ノズル孔部11の組織内に、ホウ化チタ
ンTiB2粒子20と、ホウ化チタンTiB2粒子20を結合するた
めの網目状の結合層30とを包有している。
ホウ化チタンTiB2粒子20は、平均粒径が0.5〜10μmで
かつ最大粒径が12μmであり、特に平均粒径が0.5〜3
μmでかつ最大粒径が6μmであれば好ましい。ここで
ホウ化チタンTiB2粒子20の平均粒径を0.5〜10μmとす
る根拠は、(i)平均粒径が0.5μm未満となれば、ホ
ウ化チタンTiB2粒子20の表面酸化が顕著化し、かつホウ
化チタンTiB2粒子20間の凝集が顕著となって、本発明に
かかるホウ化チタンセラミックス焼結体すなわち溶接用
ノズル10のノズル孔部11の焼結を著しく阻害することと
なり、また(ii)平均粒径が10μmを超えれば、焼結の
駆動力が小さくなって、本発明にかかる溶接用ノズル10
のノズル孔部11を緻密化せしめることが困難化し、ホウ
化チタンTiB2粒子20に既存の亀裂が拡大され本発明にか
かる溶接用ノズル10のノズル孔部11の強度などを低下せ
しめることにある。加えてホウ化チタンTiB2粒子20の最
大粒径が12μmとされている根拠は、最大粒径が12μm
を超えれば、本発明にかかる溶接用ノズル10のノズル孔
部11中に粗大粒子として存在することとなり、本発明に
かかる溶接用ノズル10のノズル孔部11の高密度化ないし
高強度化などを阻害することにある。
ホウ化チタンTiB2粒子20の粒界近傍には、ホウ化チタン
TiB2と後述の金属Mのホウ化物すなわちホウ化金属MB,M
B2あるいはM3Bなどとの混合固溶相からなる粒界相21が
形成されている。これによりホウ化チタンTiB2粒子20と
結合層30との間の結合力が、十分の大きさとされてお
り、結果的に本発明にかかる溶接用ノズル10のノズル孔
部11の強度などを確保している。
結合層30は、クロムCr、ニッケルNi,モリブデンMoの遷
移金属から選ばれた少なくとも1種の金属M(以下,同
様)とホウ化チタンTiB2と炭素Cとの間の TiB2+2M+C→2MB+TiC あるいは TiB2+M+C→MB2+TiC あるいは TiB2+6M+C→2M3B+TiC などの反応によって生成されたホウ化金属すなわち金属
Mのホウ化物MB,MB2あるいはM3Bなどと炭化チタンTiCと
が混合固溶したマトリックス層であって、空孔が十分に
除去されている。これによりホウ化チタンTiB2粒子20間
の結合力が、十分の大きさとされており、また溶接用ノ
ズル10の気孔率(すなわち空孔体積を全体積で除した
値)が5%以下となっているので、結果的に本発明にか
かる溶接用ノズル10のノズル孔部11の密度および強度な
どが確保されている。ここで結合層すなわちマトリック
ス層30から空孔が実質的に除去されている根拠は、金属
Mのホウ化物すなわちホウ化金属MB,MB2あるいはM3Bな
どの粒径と炭化チタンTiCの粒径とがほぼ一致してお
り、互いに均質に混合固溶していることにある。
更に本発明にかかる溶接用ノズルの一実施例について、
その製造要領を説明する。
第1工程において、ホウ化チタンTiB2粉末と金属M粉末
および炭素C粉末とを適宜の配合比で互いに配合するこ
とにより、セラミックス配合物を作成する。
すなわち(i)平均粒径が0.5〜10μm(好ましくは0.5
〜3μm)で最大粒径が12μm(好ましくは6μm)で
あり純度が99重量%以上のホウ化チタンTiB2と、(ii)
平均粒径が1〜5μm(好ましくは1〜3μm)で最大
粒径が12μm(好ましくは6μm)の金属Mと、(ii
i)比表面積が50〜150m2/g(好ましくは80〜150m2/g)
で純度が99.9重量%以上であり平均粒径が10〜100nm
(好ましくは10〜50nm)で最大粒径が150nm(好ましく
は100nm)の炭素(たとえばカーボンブラックなど)C
とを、互いに配合し、セラミックス配合物を作成する。
セラミックス配合物においては、金属Mおよび炭素Cの
混合物0.1〜89.0重量%(特に2.5〜25.0重量%であれば
好ましい)に対しホウ化チタンTiB2が11.0〜99.9重量%
(特に75.0〜97.5重量%であれば好ましい)だけ配合さ
れている。また金属Mと炭素Cとの配合比は、重量比で
7:0.1〜10(特に7:0.2〜5であれば好ましい)である。
ここでホウ化チタンTiB2の純度が99重量%以上とされて
いる根拠は、焼結時に不純物が悪影響を及ぼすことを回
避することにある。
金属Mの平均粒径が1〜5μmとされている根拠は、
(i)平均粒径が1μm未満となれば、金属M粒子の表
面酸化が顕著化し、かつ金属M粒子間の凝集もしくは金
属M粒子とホウ化チタンTiB2粒子あるいは炭素C粒子と
の間の凝集が顕著となって、本発明にかかる溶接用ノズ
10のノズル孔部11の焼結を著しく阻害することとな
り、また(ii)平均粒径が5μmを超えれば、本発明に
かかる溶接用ノズル10のノズル孔部11のマトリックス層
30あるいはホウ化チタンTiB2粒子20の粒界近傍に形成さ
れた粒界相21中に粗大粒子となって存在し、本発明にか
かる溶接用ノズル10のノズル孔部11の強度などを低下せ
しめることとなることにある。金属Mの最大粒径が12μ
mとされている根拠は、最大粒径が12μmを超えれば、
金属M粒子に既存の亀裂が拡大され、本発明にかかる溶
接用ノズル10のノズル孔部11の強度などを低下せしめる
ことにある。
また炭素Cの平均粒径が10〜100nmとされている根拠
は、(i)平均粒径が10nm未満となれば、炭素C粒子の
表面酸化が顕著化し、かつ炭素C粒子間の凝集が顕著と
なって、本発明にかかる溶接用ノズル10のノズル孔部11
の焼結を著しく阻害することとなり、また(ii)平均粒
径が100nmを超えれば、マトリックス層30中に粗大粒子
として存在することとなって、本発明にかかる溶接用ノ
ズル10のノズル孔部11の強度などを低下せしめることに
ある。炭素Cの最大粒径が150nmとされている根拠は、
最大粒径が150nmを超えれば、炭素C粒子に既存の亀裂
あるいはホウ化チタンTiB2との間の反応によって生じた
炭化チタンTiC粒子に既存の亀裂が拡大され、本発明に
かかる溶接用ノズル10のノズル孔部11の強度などを低下
せしめることにある。
更に炭素Cの比表面積が50〜150m2/gとされている根拠
は、(i)比表面積が50m2/g未満となれば、炭素C粒子
が大き過ぎることとなってホウ化チタンTiB2との間の反
応が短時間で進行できないこととなり、また(ii)比表
面積が150m2/gを超えれば、炭素C粒子が互いに凝集す
ることとなってホウ化チタンTiB2および金属Mとの混合
ができなくなることにある。
第2工程において、セラミックス配合物を、適宜の混合
機によって均質に混合し、セラミックス混合物を作成す
る。
第3工程において、セラミックス混合物を、バインダ
(たとえばポリビニルアルコール)とともに適宜の金型
に収容したのち、適宜の圧力(たとえば100〜800kg/cm2
の圧力)を印加して一軸加圧し、セラミックス圧粉体を
作成する。
第4工程において、セラミックス圧粉体を、適宜の圧力
(たとえば800〜3500kg/cm2の圧力)を印加してCIP処理
すなわち常温静水圧圧縮成形処理を施し、セラミックス
成形体とする。
第5工程において、セラミックス成形体を、真空雰囲気
(10-3Torr以下の気圧であることが好ましい),アルゴ
ン雰囲気あるいは水素ガス雰囲気などの非酸化性雰囲気
(すなわち中性ないし還元性の雰囲気)中において無加
圧状態もしくは加圧状態(100〜500kg/cm2の圧力を印
加)で1500〜2000℃(好ましくは1600〜1800℃)の温度
により適宜の時間をかけて焼結し、セラミックス焼結体
とする。ここで非酸化性雰囲気とされる根拠は、チタン
Ti,ホウ素B,金属Mもしくは炭素Cが酸化されないよう
にすることにある。
第6工程において、セラミックス焼結体を仕上加工、す
なわち主としてノズル孔部11の内面を所望の精度で研磨
処理し、溶接用ノズル10のノズル孔部11とする。
第7工程において、ノズル孔部11の熱膨張係数に近い熱
膨張係数を有する金属(たとえば黄銅)などを素材とし
てノズル基部12を形成する。
第8工程において、ノズル基部12に対しノズル孔部11を
適宜の接着剤(たとえば無機系接着剤など)を用いて結
合し、溶接用ノズル10とする。
以上により、本発明にかかる溶接用ノズル10が製造され
る。
加えて本発明にかかる溶接用ノズルの一実施例につい
て、一層の理解を図るために、具体的な数値などを挙げ
て説明する。
(実施例1〜7) 平均粒径が1μmであるクロムCrと、比表面積が135m2/
gで純度が99重量%であるカーボンブラックCとの混合
比を変えて作成した混合物2.5重量%に対し、平均粒径
が3μmでかつ最大粒径が6μmであり純度が99重量%
であるホウ化チタンTiB2を97.5重量%だけ配合して作成
したセラミックス配合物100部を、プラスチック容器中
にウレタンボールおよび300部のエチレンアルコールと
ともに収容せしめ、24時間かけて湿式混合し、これによ
りセラミックス混合物を作成した。
セラミックス混合物は、60℃の温度に10時間保持して十
分に乾燥した。そののちセラミックス混合物100部は、
バインダとしてのポリビニルアルコール2部とともに適
宜の金型に収容し、300kg/cm2の圧力を印加して一軸加
圧することにより、セラミックス圧粉体とした。
セラミックス圧粉体は、3000kg/cm2の圧力を印加してCI
P処理すなわち常温静水圧圧縮成形処理を施すことによ
り、セラミックス成形体とした。
セラミックス成形体は、無加圧状態のアルゴン雰囲気中
において15℃/分の昇温速度で1900℃の温度まで加熱
し、かつ1900℃の温度に1時間にわたり維持することに
より、セラミックス焼結体とした。
セラミックス焼結体は、仕上加工すなわち主としてノズ
ル孔部11の内面を所望の精度まで研磨処理し、溶接用ノ
ズル10のノズル孔部11とした。
これに対しノズル孔部11の熱膨張係数に近い熱膨張係数
を有する黄銅を素材としてノズル基部12を形成した。
ノズル孔部11とノズル基部12とは、適宜の接着剤(ここ
では無機系接着剤)を用いて互いに結合し、溶接用ノズ
10を作成した。
溶接用ノズル10の全長は65mmとされており、ノズル孔部
11の先端部の開口が直径15mmとされ、かつその肉厚が0.
25mmとされていた。
溶接用ノズル10のノズル孔部11およびノズル基部12につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
溶接用ノズル10は、そのノズル基部12に対し溶接ガスの
供給管を装着し、溶接ガスとして二酸化炭素CO2ガスを
供給し、ノズル孔部11で950℃まで加熱して溶接に供し
た。この状態で連続使用したところ溶接用ノズル10は、
60日間使用できた(第1表の“耐用寿命”参照)。
(実施例8〜14) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物5.0重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を95.0重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
溶接用ノズル10のノズル孔部11およびノズル基部12につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
また溶接用ノズル10の耐用寿命は、実施例1〜7と同様
にして測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(実施例15〜21) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物7.5重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を92.5重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
溶接用ノズル10は、たとえば実施例18の場合(以下同
様)について研磨処理したノズル孔部11の表面を光学顕
微鏡で写真観察したところ、第3図に示すとおりであっ
た。すなわちホウ化チタン粒子20の周囲に結合層30が散
点状に配置されており、また結合層30が空孔を有さず緻
密であることが判明した。
溶接用ノズル10は、ノズル孔部11を適度の力によって破
断し、その破断面を走査型電子顕微鏡で写真観察したと
ころ、第4図に示すとおりであった。すなわちホウ化チ
タンTiB2粒子20において粒内破壊が生じており、ホウ化
チタンTiB2粒子20が結合層30によって強固に結合されて
いることが判明した。結合層30は、X線回折分析および
EPMA分析により、ホウ化チタンTiB2とクロムCrとカーボ
ンブラックCとの間の反応 TiB2+2Cr+C→2CrB+TiC によって生じたホウ化クロムCrBおよび炭化チタンTiCの
混合固溶したマトリックス層(第5図〜第11図参照)で
あることが判明した。
溶接用ノズル10は、ノズル孔部11を60℃に加温された王
水に3分間浸漬することによってその外表面をエッチン
グ処理したのち、光学顕微鏡によって写真観察したとこ
ろ、第5図に示すとおりであった。すなわちエッチング
処理によりホウ化チタンTiB2粒子20の結合層30が脱落し
て生じたホウ化チタンTiB2粒子20の径を測定することに
より、ホウ化チタンTiB2粒子20の平均粒径が2〜4μm
に止まっていることが判明した。換言すればホウ化チタ
ンTiB2粒子20は、当初に比しほとんど成長していないこ
とが判明した。これはクロムCrおよびカーボンブラック
Cが、焼結に際し TiB2+2Cr+C→2CrB+TiC の反応を生じており、ホウ化チタンTiB2粒子20の成長が
抑制されているためである。またホウ化チタンTiB2粒子
20の粒界近傍には、X線回折分析およびEPMA分析によ
り、ホウ化チタンTiB2とホウ化クロムCrBとの混合固溶
相からなる粒界相21が形成されていることも判明した
(第7図〜第11図参照)。
溶接用ノズル10のノズル孔部およびノズル基部12につい
て、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数お
よび熱伝導率を測定したことろ、それぞれ第1表に示す
とおりであった。
また溶接用ノズル10の耐用寿命は、実施例1〜7と同様
にして測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(実施例22〜28) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物10.0重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を90.0重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
溶接用ノズル10のノズル孔部11およびノズル基部12につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
また溶接用ノズル10の耐用寿命は、実施例1〜7と同様
にして測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(実施例29〜35) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物12.5重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を87.5重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
溶接用ノズル10のノズル孔部11およびノズル基部12につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
また溶接用ノズル10の耐用寿命は、実施例1〜7と同様
にして測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(実施例36〜42) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物15.0重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を85.0重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
溶接用ノズル10のノズル孔部11およびノズル基部12につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
また溶接用ノズル10の耐用寿命は、実施例1〜7と同様
にして測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(実施例43〜49) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物17.5重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を82.5重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
溶接用ノズル10のノズル孔部11およびノズル基部12につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
また溶接用ノズル10の耐用寿命は、実施例1〜7と同様
にして測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(実施例50〜56) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物20.0重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を80.0重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
溶接用ノズル10のノズル孔部11およびノズル基部12につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
また溶接用ノズル10の耐用寿命は、実施例1〜7と同様
にして測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(実施例57〜63) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物22.5重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を77.5重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
溶接用ノズル10のノズル孔部11およびノズル基部12につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
また溶接用ノズル10の耐用寿命は、実施例1〜7と同様
にして測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(実施例64〜70) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物25.0重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を75.0重量%だけ配合したこと
を除き、それぞれ実施例1〜7を反復した。
溶接用ノズル10のノズル孔部11およびノズル基部12につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
また溶接用ノズル10の耐用寿命は、実施例1〜7と同様
にして測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(実施例71〜77) クロムCrとカーボンブラックCとの混合物7.5重量%に
対し、ホウ化チタンTiB2を92.5重量%だけ配合し、かつ
焼結温度を1500℃としたことを除き、それぞれ実施例1
〜7を反復した。
溶接用ノズル10のノズル孔部11およびノズル基部12につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
また溶接用ノズル10の耐用寿命は、実施例1〜7と同様
にして測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(実施例78〜84) 焼結温度を1600℃としたことを除き、それぞれ実施例71
〜77を反復した。
溶接用ノズル10のノズル孔部11およびノズル基部12につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
また溶接用ノズル10の耐用寿命は、実施例71〜77と同様
にして測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(実施例85〜91) 焼結温度を1700℃としたことを除き、それぞれ実施例71
〜77を反復した。
溶接用ノズル10のノズル孔部11およびノズル基部12につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
また溶接用ノズル10の耐用寿命は、実施例15〜21と同様
にして測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(実施例92〜98) 焼結温度を1800℃としたことを除き、それぞれ実施例71
〜77を反復した。
溶接用ノズル10のノズル孔部11およびノズル基部12につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
また溶接用ノズル10の耐用寿命は、実施例71〜77と同様
にして測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(実施例99〜105) 焼結温度を1900℃としたことを除き、それぞれ実施例71
〜77を反復した。換言すれば、それぞれ実施例15〜21を
反復した。
溶接用ノズル10のノズル孔部11およびノズル基部12につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示
すとおりであった。
また溶接用ノズル10の耐用寿命は、実施例71〜77と同様
にして測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(比較例1) セラミックス配合物からクロムCrおよびカーボンブラッ
クCを除去したことを除き、実施例1〜7を反復した。
すなわち平均粒径が3μmで最大粒径が6μmであり純
度が99重量%のホウ化チタンTiB2100部を、バインダと
してのポリビニルアルコール2部とともに適宜の金型に
収容し、300kg/cm2の圧力を印加して一軸加圧すること
により、セラミックス圧粉体を作成した。
セラミックス圧粉体は、300kg/cm2の圧力を印加してCIP
処理すなわち常温静水圧圧縮成形処理を施すことによ
り、セラミックス成形体とした。
セラミックス成形体は、無加圧状態のアルゴン雰囲気中
において15℃/分の昇温速度で1900℃の温度まで加熱
し、かつ1900℃の温度に1時間にわたり維持することに
より、セラミックス焼結体とした。
セラミックス焼結体は、仕上加工すなわち主としてノズ
ル孔部の内面を所望の精度まで研磨処理し、溶接用ノズ
ルのノズル孔部とした。
これに対しノズル孔部の熱膨張係数に近い熱膨張係数を
有する黄銅を素材としてノズル基部を形成した。
ノズル孔部とノズル基部とは、適宜の接着剤を用いて互
いに結合し、溶接用ノズルを作成した。
溶接用ノズルは、ノズル孔部を適度の力によって破断
し、その破断面を走査型電子顕微鏡で写真観察したとこ
ろ第12図に示すとおりであった。すなわちホウ化チタン
TiB2粒子の粒界破壊が支配的に生じており、ホウ化チタ
ンTiB2粒子間の結合があまり強固でないことが判明し
た。
加えて溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部につ
いて、ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数
および熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示
すとおりであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(比較例2) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例1〜7を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(比較例3) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例8〜14を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(比較例4) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例15〜21を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(比較例5) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例22〜28を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(比較例6) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例29〜35を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(比較例7) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例36〜42を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(比較例8) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例43〜49を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(比較例9) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例50〜56を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(比較例10) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例57〜63を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(比較例11) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例64〜70を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第1表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第1表に示すとおりであった。
(比較例12) セラミックス配合物からクロムCrおよびカーボンブラッ
クCを除去したことを除き、実施例71〜77を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(比較例13) セラミックス配合物からクロムCrおよびカーボンブラッ
クCを除去したことを除き、実施例78〜84を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(比較例14) セラミックス配合物からクロムCrおよびカーボンブラッ
クCを除去したことを除き、実施例85〜91を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(比較例15) セラミックス配合物からクロムCrおよびカーボンブラッ
クCを除去したことを除き、実施例92〜98を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(比較例16) セラミックス配合物からクロムCrおよびカーボンブラッ
クCを除去したことを除き、実施例92〜98を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(比較例17) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例71〜77を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(比較例18) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例78〜84を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(比較例19) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例85〜91を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(比較例20) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例92〜98を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(比較例21) セラミックス配合物からカーボンブラックCを除去した
ことを除き、実施例99〜105を反復した。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第2表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第2表に示すとおりであった。
(比較例22) セラミックス配合物が窒化珪素Si3N4とされたことを除
き、上記の比較例1が反復された。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第3表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第3表に示すとおりであった。
(比較例23) セラミックス配合物が炭化珪素SiCとされたことを除
き、上記の比較例1が反復された。
溶接用ノズルのノズル孔部およびノズル基部について、
ビッカース硬度,抗折強度,気孔率,熱膨張係数および
熱伝導率を測定したところ、それぞれ第3表に示すとお
りであった。
また溶接用ノズルの耐用寿命は、実施例1〜7と同様に
して測定したところ、第3表に示すとおりであった。
上述した実施例1〜105および比較例1〜23を比較すれ
ば明らかなように、本発明によれば、ノズル孔部をクロ
ムのホウ化物と炭化チタンとの混合固溶したマトリック
ス層がホウ化チタン粒子の間に配置されかつ5%以下の
気孔率を有したホウ化チタンセラミックス焼結体によっ
て形成し、ノズル基部をそのホウ化チタンセラミックス
焼結体の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する素材で形
成することにより、溶接ガスの加熱に伴なうノズル孔部
とノズル基部との間の熱歪を十分に抑制でき、ひいては
ノズル孔部およびノズル基部の結合部に破損を生じるこ
とを回避でき、結果的その耐用寿命を大幅に拡張でき
る。なお、実施例ではいずれも遷移金属としてクロムを
用いた場合を列記したが、他のニッケル、モリブデンに
ついても同様の効果があった。
次いで本発明にかかる溶接用ノズルの他の実施例につい
て、その構成および作用を詳細に説明する。
第13図より明らかなように、この実施例では、第1図な
いし第11図に示した実施例とは異なり、ノズル孔部11
を、ノズル基部12と同一の素材によって形成されかつノ
ズル基部12に対して溶接などにより適宜に結合され一体
化されたノズル孔部本体11Aと、上述したホウ化チタン
セラミックス焼結体によって形成されかつ前記ノズル孔
部本体11Aの内周面に対して配置された保護層11Bとによ
って形成している。保護層11Bは、焼結により形成した
のちノズル孔部本体11Aの内周面に対して配置してもよ
く、またノズル孔部本体11Aの内周面に対して上述のセ
ラミックス混合物を塗布などによって配置したのち焼結
して形成されてもよい。
その他の具体的な作用効果などは、上述した実施例にお
いて詳述したセラミックス配合物の組成範囲ならびに焼
結条件が満足され、ホウ化チタンセラミックス焼結体が
5%以下の気孔率とされている限り、上述した実施例と
同様に達成されることが確認されているが、説明を簡潔
とするために、ここではその詳細な説明を省略する。
(3)発明の効果 上述より明らかなように本発明にかかる溶接用ノズル
は、溶接ガスの供給管先端部に対して装着されるノズル
基部と、前記ノズル基部に対し結合されており前記溶接
ガスを加熱し放出するためのノズル孔部とを備えてなる
溶接用ノズルであって、特に (a)前記ノズル孔部が、遷移金属であるクロムCr、ニ
ッケルNi、モリブデンMoから選ばれた少なくとも1種の
金属のホウ化物と炭化チタンとの混合固溶したマトリッ
クス層がホウ化チタン粒子の間に配置され、かつ5%以
下の気孔率を有したホウ化チタンセラミックス焼結体に
よって形成されており、かつ (b)前記ノズル基部が、前記ホウ化チタンセラミック
ス焼結体の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する素材で
形成されてなるので、 (i)溶接ガスの加熱時にあっても、ノズル基部の熱膨
張係数とノズル孔部の熱膨張係数とを接近せしめること
ができる効果 を有し、ひいては (ii)溶接ガスの加熱時にノズル基部とノズル孔部との
間に生じる熱歪を十分に抑制できる効果 を有し、結果的に (iii)長耐用寿命化できる効果 を有する。
また本発明にかかる他の溶接用ノズルは、溶接ガスの供
給管先端部に対して装着されるノズル基部と、前記ノズ
ル基部に対し結合されており前記溶接ガスを加熱し放出
するためのノズル孔部とを備えてなる溶接用ノズルであ
って、特に (a)前記ノズル孔部が、前記ノズル基部に対して結合
されたノズル孔部本体と、遷移金属であるクロムCr、ニ
ッケルNi、モリブデンMoから選ばれた少なくとも1種の
金属のホウ化物と炭化チタンとの混合固溶したマトリッ
クス層がホウ化チタン粒子の間に配置されかつ5%以下
の気孔率を有したホウ化チタンセラミックス焼結体によ
って形成されかつ前記ノズル孔部本体の内周面に対して
配置された保護層とによって形成されており、かつ (b)前記ノズル孔部本体およびノズル基部が、前記ホ
ウ化チタンセラミックス焼結体の熱膨張係数に近い熱膨
張係数を有する素材で形成され てなるので、 (i)溶接ガスの加熱時にあっても、ノズル孔部本体お
よびノズル基部の熱膨張係数とノズル孔部本体内周面に
配置された保護層の熱膨張係数とを接近せしめることが
できる効果 を有し、ひいては (ii)溶接ガスの加熱時に、ノズル孔部本体との間に生
じる熱歪ならびにノズル基部とノズル孔部本体との間に
発生される熱歪を十分に抑制できる効果 を有し、結果的に (iii)長耐用寿命化できる効果 を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる溶接用ノズルの一実施例を示す
断面図、第2図は第1図実施例のノズル孔部を示す拡大
断面図、第3図は第1図実施例の研磨処理したノズル孔
部表面の組織を示す光学顕微鏡写真、第4図は第1図実
施例のノズル孔部破断面の組織を示す走査型電子顕微鏡
写真、第5図は第1図実施例のエッチング処理したノズ
ル孔部表面の組織を示す光学顕微鏡写真、第6図は第1
図実施例のエッチング処理したノズル孔部表面の組織を
示す走査型電子顕微鏡写真、第7図は第1図実施例の研
磨処理したノズル孔部表面の組織を示す走査型電子顕微
鏡写真、第8図は第7図の模写図、第9図は第1図実施
例の研磨処理したノズル孔部表面の組織のEPMA分析すな
わち電子プローブ微小分析の結果を示すX線強度分布
図、第10図(a)は第1図実施例の研磨処理したノズル
孔部表面の組織のEPMA分析すなわち電子プローブ微小分
析の結果を示すX線強度分布写真、第10図(b)は第1
図実施例の研磨処理したノズル孔部表面の組織のEPMA分
析すなわち電子プローブ微小分析の結果を示すX線強度
分布写真、第10図(c)は第10図(a)(b)を重ね合
わせて作成した模写図、第11図は第1図実施例のノズル
孔部について実行したX線回折分析の結果を示すグラフ
図、第12図は比較例1として示した溶接用ノズルのノズ
ル孔部破断面の組織を示す走査型電子顕微鏡写真図、第
13図は本発明にかかる溶接用ノズルの他の実施例を示す
部分断面図である。10 ……溶接用ノズル 11……ノズル孔部 11A……ノズル孔部本体 11B……保護層 12……ノズル基部 20……ホウ化チタン粒子 21……粒界相 30……マトリックス層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松下 純一 愛知県名古屋市港区築三町1丁目11番地 株式会社エス・ティー・ケー・セラミック ス研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接ガスの供給管先端部に対して装着され
    るノズル基部と、前記ノズル基部に対し結合されており
    前記溶接ガスを加熱し放出するためのノズル孔部とを備
    えてなる溶接用ノズルにおいて、 (a)前記ノズル孔部が、遷移金属であるクロムCr、ニ
    ッケルNi、モリブデンMoから選ばれた少なくとも1種の
    金属ホウ化物と炭化チタンとの混合固溶したマトリック
    ス層がホウ化チタン粒子の間に配置されかつ5%以下の
    気孔率を有したホウ化チタンセラミックス焼結体によっ
    て形成されており、かつ (b)前記ノズル基部が前記ホウ化チタンセラミックス
    焼結体の熱膨脹係数に近い熱膨張係数を有する素材で形
    成され てなることを特徴とする溶接用ノズル。
  2. 【請求項2】溶接ガスの供給管先端部に対して装着され
    るノズル基部と、前記ノズル基部に対し結合されており
    前記溶接ガスを加熱し放出するためのノズル孔部とを備
    えてなる溶接用ノズルにおいて、 (a)前記ノズル孔部が、前記ノズル基部に対して結合
    されたノズル孔部本体と、遷移金属であるクロムCr、ニ
    ッケルNi、モリブデンMoから選ばれた少なくとも1種の
    金属ホウ化物と炭化チタンとの混合固溶したマトリック
    ス層がホウ化チタン粒子の間に配置されかつ5%以下の
    気孔率を有したホウ化チタンセラミックス焼結体によっ
    て形成されかつ前記ノズル孔部本体の内周面に対して配
    置された保護層とによって形成されており、かつ (b)前記ノズル孔部本体およびノズル基部が、前記ホ
    ウ化チタンセラミックス焼結体の熱膨脹係数に近い熱膨
    張係数を有する素材で形成され てなることを特徴とする溶接用ノズル。
  3. 【請求項3】ノズル孔部本体およびノズル基部が、一体
    に形成されてなることを特徴とする特許請求の範囲第
    (2)項記載の溶接用ノズル。
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