JPH0717720B2 - ビスマレイミド組成物 - Google Patents

ビスマレイミド組成物

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JPH0717720B2
JPH0717720B2 JP60263859A JP26385985A JPH0717720B2 JP H0717720 B2 JPH0717720 B2 JP H0717720B2 JP 60263859 A JP60263859 A JP 60263859A JP 26385985 A JP26385985 A JP 26385985A JP H0717720 B2 JPH0717720 B2 JP H0717720B2
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信之 村井
忠 小林
彦忠 坪井
貴功 井口
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三井東圧化学株式会社
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は一般式(I) 〔式中、Rは 基を示す。
ここでXは低級アルキレン基、−O−、−SO2−、−CO
−である。〕 で表わされるビスマレイミドを主成分とした、熱硬化性
に優れたビスマレイミド組成物に関する。
N,N′−(4,4′−ジフェニルメタン)ビスマレイミドに
代表されるビスマレイミドは、とくに耐熱性および寸法
安定性が要求される熱硬化性樹脂例えば電気および機械
分野における含浸積層板成形品など広範囲に使用されて
いるイミド系樹脂原料として有用な化合物である。
従来の技術及び発明が解決しようとする問題点 従来より、例えばN,N′−(4,4′−ジフェニルメタン)
ビスマレイミドは、下式 に従い、4,4′−ジアミノジフェニルメタン1モルと無
水マレイン酸を2モル以上に過剰量用いて、アセトンや
N,N′−ジメチルホルムアミドのような有機溶媒中で、
開環付加反応させN,N′−(4,4′−ジフェニルメタン)
ビスマレイミド酸とし、次にトリエチルアミンのような
塩基性触媒、酢酸コバルトのような金属塩触媒の存在下
に脱水剤として無水酢酸を用いて脱水環化させてN,N′
−(4,4′−ジフェニルメタン)ビスマレイミドが得ら
れている。
しかしながら、一般にビスマレイミドは、二重結合を有
するイミド基を分子内に2個有するものの重合活性は非
常に低い。したがってビスマレイミドを熱硬化樹脂に成
形する場合、その重合硬化反応が迅速かつ、均一に充分
に進行することが、成形物製造の生産性を高め、成形物
の良好な耐熱性を付与する上からも要求される。
また均一な硬化速度を有するものでなければ、成形品の
歩留も悪くなり品質管理が困難となる。
そのため、重合活性が高く均一な硬化成形物が得られる
ビスマレイミドを得るために、原料に不飽和基を有する
ジアミンなどを用いて変性したり、ビスマレイミドに架
橋剤となる官能基化合物を添加して変性組成物として用
いる方法などが知られている。また通常、品質管理の上
から反応終了後の粗ビスマレイミドは、水洗後再結晶精
製して樹脂原料に使用されている。
しかしながら、これらの方法はコスト高となり、またビ
スマレイミドを精製して用いれば、それだけ不純物が少
なく良好な成形物は得られるものの、精製ロスによる収
率低下だけでなく、硬化速度が低下し生産性が悪くな
り、また精製条件によってはその都度硬化時間も大幅に
変化する。
ビスマレイミド成形加工時の作業においては、簡単な処
法が要求されるだけでなく、得られる製品の性能の上か
らも一定の適度な熱硬化速度を持たすことが重要な問題
となっている。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた
結果、前記一般式(I)で示されるビスマレイミド化合
物に下記式(II) 〔Rは前記一般式(I)のRと同一。〕 で示される化合物を全体量の0.8〜5重量%含ませるこ
とにより、硬化速度を自由に調整でき、これを特定範囲
内に含有させた組成物は、適度の硬化速度を有し、熱硬
化成形を再現性良くかつ用意に行えることを見出し、本
発明に到達したものである。
問題点を解決するための手段 本発明は、一般式(I) 〔式中、Rは 基を示す。
ここでXは低級アルキレン基、−O−、−SO2−、−CO
−である。〕 で表わされるビスマレイミドに、硬化促進剤として一般
式(II) 〔式中、Rは 基を示す。
ここでXは低級アルキレン基、−O−、−SO2−、−CO
−であり、一般式(I)のRと同じ意味を表わす。〕 で表わされる化合物を全体量の0.8〜5重量%含むビス
マレイミド組成物を提供するものである。
本発明において、一般式(II)で表わされる化合物は、
新規なビスマレイミド化合物であり、 例えばRはメチレンジp−フェニレン の場合は黄色であり、NMRスペクトルは、図−2に示さ
れるとおりである。
また、マススペクトルは EI m/e=358,278,155,105 CI m/e=636(親イオン),557,358,278,105 で示される。
この一般式(II)で表される化合物は合成することもで
きるが、合成条件を適切に選ぶことにより、前記式
(I)で示されるビスマレイミドの副生物としても得ら
れる。従ってビスマレイミド製造後に前記式(II)の化
合物をビスマレイミドより単離したのち、所望のゲル化
時間に適応するよう必要量を添加することができる。ま
た、合成条件を適切に選ぶことによりビスマレイミド製
造時に副生する上記式(II)化合物の含有量が所望のゲ
ル化時間に適応するような量であれば生成ビスマレイミ
ドを再精製することなくそのまま組成物として硬化反応
に供することもできる。しかし、前記式(II)化合物を
別途合成するのは生産性の面からは不利であり、またビ
スマレイミド製造時の合成条件の微妙な違いにより前記
式(II)の含有量が変化するため、再精製することなく
硬化反応に供するには厳密な合成条件が要求される。従
って、ビスマレイミド製造後に前記式(II)の化合物を
ビスマレイミドより単離したのち、所望のゲル化時間に
適応するよう必要量を添加する方法が安定したゲル化時
間を有する樹脂組成物を得るのには好ましい方法であ
る。
本発明組成物は、一般式(II)化合物が、全体のビスマ
レイミドに対し、0.8〜5重量%含有されていることが
必要であり、この範囲に維持することにより、硬化時間
を1〜8分内に制御できる。
一般式(II)化合物の含有量が5重量%を越えると硬化
時間が1分未満となる。硬化時間が1分未満のものは成
型加工時の作業が困難となるだけでなく、品質にばらつ
きを生じる。また一般式(II)化合物の含有量が0.8重
量%未満の場合は硬化時間が8分を越え、硬化反応時の
生産性が悪くなる。従って本発明に於いては4〜5分程
度の硬化時間を設けるのが最適であり、硬化時間に合わ
せて式(II)化合物の含有量は適宜決められる。
前記したごとく、本発明組成物は、ビスマレイミド製造
における常法に準じた方法によっても得ることはできる
が、その場合、式(II)の化合物を特定範囲内にビスマ
レイミド組成物中に含有させるには、特定の反応条件下
に合成し、再結晶精製を行なわずに使用することが必要
である。
本発明組成物の製造法においてはジアミン1モルに対し
無水マレイン酸2.0〜2.4モルを用いて、常法に従いアセ
トンやN,N′−ジメチルホルムアミドのような有機溶媒
中開環付加反応させてビスマレアミド酸とし、次に、ト
リエチルアミンのような塩基性触媒、酢酸コバルトのよ
うな金属塩触媒存在下、脱水剤として無水酢酸を用い30
〜80℃で脱水環化させる。次いで得られた反応液は、水
などの非溶媒に滴下、または非溶媒中に反応液を滴下し
結晶を析出させ、濾過、水洗、乾燥を行なう。
この段階で得られた粗ビスマレイミド中に含まれる前記
式(II)化合物の含有量が所望のゲル化時間に適応する
ものであれば、そのまま組成物として硬化反応に供させ
る。通常はこのようにして得られた粗ビスマレイミドを
再結晶し、濾液より得られた前記式(II)化合物を単離
精製し、再結晶精製されたビスマレイミドにゲル化時間
に適応するよう添加し、硬化反応に供する。
本発明のビスマレイミド組成物製造においては、副生成
物として前記一般式(II)化合物だけでなく、約3〜4
%の下式(III)化合物 〔式中Rは一般式(I)のRと同一。〕 も生成し、ビスマレイミド組成物中に含まれるが、この
化合物はゲル化時間に影響を与えないため除去すること
なく使用できる。
副生成物の一である式(II)化合物と、式(III)化合
物が、式(I)化合物のビスマレイミド組成物中に含有
される組成比は、原料のジアミンに対し無水マレイン酸
使用量を特定範囲内で用いることにより可能であるが、
製造工程の脱水環化反応時の時間、及び温度によっても
若干増減させることができる。
通常、脱水環化反応においては2時間程度の反応時間を
設けているが、本発明においても2〜3時間が好まし
く、2時間未満では未反応物の式(II)以外の不純物が
残り、4時間以上になれば式(III)化合物が増加し、
式(II)化合物が若干減少する傾向となる。また反応時
間は通常20〜100℃と広い範囲で行われているが、本発
明においては30〜80℃、好ましくは50〜60℃で反応させ
るのがよい。反応時間が低くなれば未反応物が残り、反
応温度が高くなれば式(III)化合物が増加し、式(I
I)化合物が若干減少する傾向となる。したがって、無
水マレイン酸の使用量に合わせてこれらの反応条件を適
宜決めることによる、所望の式(II)化合物を含有させ
ることができる。
本発明において、ビスマレイミドの原料に用いるジアミ
ンとしては、メタフェニレンジアミン、2,4−ジアミノ
トルエン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3−ジ
アミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノギフェニ
ルエーテル、3,3−ジアミノベンゾフェノンなどが挙げ
られ、これらのジアミンを用いて得られたビスマレイミ
ドは、例えば液体クロマトグラフィー分析法では全て同
じパターンのピークが得られるので、これによりビスマ
レイミド中の式(II)及び式(III)に相当する副生物
の定性、定量が確認できる。
実施例1〜5 フラスコ中無水マレイン酸41,5g(0.423mol)をアセト
ン120gに溶解し、内温を25〜30℃に保ちながら撹拌し、
4,4′−ジアミノジフェニルメタン40.0g(0.202mol)を
アセトン80gに溶解した溶液を1時間かけて滴下した。
滴下と同時に黄色の結晶が析出し、滴下終了後さらに3
時間25℃で反応液を撹拌後、トリエチルアミン9.6gを添
加し、30分撹拌した。更に酢酸コバルト0.04g、酸化マ
グネシウム0.40g、無水酢酸52.0g添加し、15分かけて内
温を55℃まで上昇した。温度上昇後、55℃に保ちながら
2時間撹拌後、反応液を35℃まで冷却し、さらに撹拌を
続けながら500mlの水を20分かけて滴下した。その後さ
らに1時間撹拌を続けて析出させてから析出物を濾過
し、500mlの水で2回スラッジを行ない、60℃で2時間
乾燥し、目的とするビスマレイミド粉を得た。
このようにして得られたビスマレイミド粉〔N,N′−
(4,4′−ジフェニルメタン)ビスマレイミド〕の組成
分析及び200℃における熱硬化時間(ゲル化時間)を以
下のようにして測定した。
組成物の分析法 高速液体クロマトグラフィー(HLC)を用いて以下の条
件下で行なった。
カラム:日本分光(株) Fine Gel 101 φ6mm×500mm 移動層:テロラヒドロフラン 流 量:0.5ml/分 検出器:日本分光(株) 紫外分光光度計(吸光度254n
mで測定) これより、図−1のようなチャートが得られ、これより
保持時間及び含有量を計算した。
ゲル化時間の測定法 約1gのビスマレイミドを200℃±1℃に保持したステン
レス熱盤上にのせ、ステンレスのヘラで練り、試料が寒
天状となり、糸を引かなくなった点を終点としてゲル化
時間とした。
結果、無水マレイン酸の使用量を変えて製造した組成物
(実施例2〜5)とともに表−1に示す。
また組成中から単離して得た(II)の化合物のNMR(溶
媒CDC13)によるチャートを図−2に示す。
尚、比較のため実施例1で得られた反応終了後のビスマ
レイミド粉をメチルエチルケトンで2回再結晶したら、
この精ビスマレイミド組成物中には(II)化合物が0.00
1%含まれていた。これをゲル化させたら20分以上要し
た。
また実施例1で得られたビスマレイミド粉と、これを再
結晶したこの精ビスマレイミド粉をそれぞれ20mg採取
し、空気中開放で昇温速度10℃/分、DTA感度250μVFS
の条件下で、示差熱挙動を測定した結果は、それぞれの
5%熱減量(200℃基点)は、503℃及び505℃で、殆ど
差は見られず、耐熱性も精ビスマレイミドに対して遜色
なかった。
実施例6 実施例5で得られた粗ビスマレイミド粉をメチルエチル
ケトンで2回再結晶した。この精ビスマレイミド中には
(II)化合物が0.001%含まれていた。
また、再結晶濾液のメチルエチルケトンを揮散させ、60
℃の温水で2回、メタノールで1回洗浄後乾燥し、パウ
ダーを得た。このパウダーの組成は(II)化合物が65
%、(III)化合物が35%であった(高速液体クロマト
グラフィーよりの分析値)。
上記の操作により得られた化合物(II)と化合物(II
I)の混合物を上記精ビスマレイミドに表−2で示す割
合で混合し、ゲル化時間の測定を行った。
実施例7 ジアミンを、4,4′−ジアミノジフェニルメタンにかえ
て3,3′ジアミノベンゾフェノン、及び4,4′−ジアミノ
ジフェニルエーテルを用いた以外は、実施例1と全く同
様な方法で製造して得られたビスマレイミド粉と、これ
らのビスマレイミド粉を実施例1記載と同様に再結晶し
たものとのゲル化時間を夫々測定した。結果を表−3に
示す。
実施例8 表−3のジアミンを用いて実施例1と全く同様にして、
種々のビスマレイミドを得、これを実施例1に記載した
HLC分析と同じ条件下で組成分析をした。
チャートは図−1に示されたチャートと類似したパター
ンを示し、他の不純物は確認されず、またこれより計算
して副生物(II)化合物の含量は実施例1とほぼ同程度
であった。またHLCの保持時間は表−4のとおりであっ
た。
【図面の簡単な説明】
図−1は、本発明の実施例1により得られたN,N′−
(4,4′−ジフェニルメタン)ビスマレイミド反応組成
物を高速液体クロマトグラフィー分析したときのチャー
トである。 図−2は、本発明組成物の一成分である。実施例1のビ
スマレイミドに含まれるN,N′−(4,4′−ジフェニルメ
タン)ビスマレイミドの副生物〔化合物(II)をNMR分
析したときのチャートである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 〔式中、Rは 基を示す。 ここでXは低級アルキレン基、−O−、−SO2−、−CO
    −である。〕 で表わされるビスマレイミドに、一般式(II) 〔式中、Rは 基を示す。 ここでXは低級アルキレン基、−O−、−SO2−、−CO
    −であり、一般式(I)のRと同じ意味を表わす。〕 で表わされる化合物を全体量の0.8〜5重量%含むビス
    マレイミド組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3041848U (ja) * 1997-03-18 1997-10-03 大日本印刷株式会社 吊下片付き紙箱
WO2009078878A1 (en) * 2007-12-19 2009-06-25 Henkel Ag & Co. Kgaa Compounds having a diphenyl oxide backbone and maleimide functional group

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