JPH07178402A - 鋼製連壁用形鋼の製造方法 - Google Patents

鋼製連壁用形鋼の製造方法

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JPH07178402A
JPH07178402A JP5328207A JP32820793A JPH07178402A JP H07178402 A JPH07178402 A JP H07178402A JP 5328207 A JP5328207 A JP 5328207A JP 32820793 A JP32820793 A JP 32820793A JP H07178402 A JPH07178402 A JP H07178402A
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Japan
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rolling
steel
mill
shape
rough
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Application number
JP5328207A
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English (en)
Inventor
Yukio Takashima
由紀雄 高嶋
Takashi Ariizumi
孝 有泉
Tatsuro Udagawa
辰郎 宇田川
Etsuo Azuma
悦男 東
Jun Furukawa
遵 古川
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 左右非対称な円形継手を有する鋼製連壁用形
鋼を安価に製造する。 【構成】 ブレイクダウンミルBDでスラブを粗造形材
に圧延する粗圧延工程と、H形鋼製造と同様のユニバー
サルミルU1,U2とエッジャE1,E2とによって左
右非対称な略H形鋼に成形する中間圧延工程と、仕上げ
ミルFによってフランジ部を円弧状に曲げ加工する円形
曲げ加工工程と、さらにフランジ部を製品形状である円
形継手に成形加工する仕上げ成形工程とからなり、前記
粗圧延工程におけるパススケジュールは下式(1)の条
件を満足するように設定した。 L1 /L2 ≦1.1 …… (1) 但し、L1 :1パス当たりのフランジ短辺側伸び比 L2 :1パス当たりのフランジ長辺側伸び比

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大深度用の土留壁等の
部材として用いられる鋼製連壁用形鋼の製造方法に関
し、特に左右非対称な円形継手を有する鋼製連壁用形鋼
の圧延による製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼製連壁とは、工場で作成された鋼製地
中連壁用部材を地中に建込み地中連続壁としたものであ
り、従来の鉄筋コンクリート地中壁より薄肉化・施工現
場スペース削減・省力化が容易に可能である。また、通
常のH形鋼の建込みに比べて建込み精度が良好で止水性
があるなどの優れた特徴を有するものである。鋼製連壁
用形鋼としては、両端に継手を有する直線状形鋼が一般
に用いられている。そして、このような継手を有する直
線状形鋼の製造方法としては、図7に示すいわゆるカリ
バー圧延方法が一般的に広く用いられている。
【0003】図7において、粗工程の孔型Bをパスした
粗形鋼片は順次第1パスKal.10〜第10パスKa
l.1の各工程を経て製品となる。このような圧延方法
では、圧延ロールの孔型の深さが大きく、特に閉式孔型
では孔型の摩耗のためにロール改削量が大きくなり、ロ
ール原単位が高くなるほか、ロール冷却水や圧延油が各
部に充分行きわたりにくいため、ロール肌荒れ、ヒート
クラック、孔型局部摩耗、製品両縁の嵌合継手部の割れ
等が発生しやすく、製品形状が不安定になり大量生産が
できず、さらに直線状形鋼の両縁継手部の成形が比較的
困難であるという問題点があった。また、上記の方法で
は孔型数が多数必要となるため、大形の形鋼を圧延しと
ようとしても、ロール胴長やミル数の制約により充分な
孔型数が準備できないという問題もあった。
【0004】上記の孔型によるカリバー圧延方法におけ
る継手部の成形上の問題点を解決したものとして、ユニ
バーサル圧延による鋼矢板の圧延方法が特公昭47−4
7784号公報に示されている。このユニバーサル圧延
の代表例を図8に示す。この方法は中間圧延工程にユニ
バーサル圧延法を導入して継手部を形成する素材に直接
圧下を加えるというものである。しかしながらこの方法
においても圧延する鋼矢板の断面形状が鋼矢板の長さ方
向の軸に対して上下非対称であるため、ユニバーサル圧
延ではあってもその上下水平ロールには比較的深い複雑
な形状の孔型を用いており、上記の諸問題を完全には解
決することができなかった。
【0005】そこで、製品形状をユニバーサル圧延法に
適した形状にし、ユニバーサル圧延での孔型深さを小さ
くして直線形鋼矢板を製造する方法として、図9に示し
た特開昭55−1913号公報に開示された技術があ
る。しかし、同公報のものはユニバーサル圧延用ロール
の形状が円弧状となっているため、ウェブや継手の厚み
の造り分けが狭い範囲に限定されていた。また、粗圧延
工程以降の全工程で専用ロールを準備する必要があるた
め、ロール原単位を十分向上することができなかった。
【0006】これに対して、従来のH形鋼製造のユニバ
ーサル圧延とロールの共用を可能にした技術として、例
えば特開平2−200302号公報に開示された方法が
ある。この方法は図10に示すように中間圧延工程のユ
ニバーサルミルにH形鋼の圧延に使用される水平ロール
と同様のロールを用い、ロールを共用することによって
ロール原単位の向上を図っている。しかし、堅ロールは
テーパのないフラットロールを用いており、H形鋼圧延
ロールとの完全な共用化は達成されていない。また、フ
ランジを外側に曲げ成形する方法として、形鋼圧延設備
としては一般に用いられていない斜行ロールミルを用い
ているため新たな設備を導入する必要性があり、製造コ
ストの増加となる。
【0007】そこで、斜行ロールミルの代わりに予備成
形ミル等を用いたものとして、例えば特開平4−757
02号公報に代表される一連の直線型形鋼の製造方法が
ある。同公報のものは、斜行ロールミルを使用する場合
のように大きな設備投資は必要としないが、図11に示
すように中間圧延工程にフラット堅ロールを使用してい
る点では上記の特開平2−200302号公報と同様で
あり、H形鋼圧延ロールとの完全な共用化は達成されて
いない。なお、特開平4−75702号公報の方法は図
11から分かるように上下左右対称な特定形状の形鋼を
圧延するための技術である。
【0008】左右非対称な直線型形鋼の圧延方法とし
て、例えば特開平4−330113号公報に開示された
技術がある。同公報に開示された圧延方法は図12に示
すように、形鋼の一端側を雌形状に、他端側を雄形状に
形成したものであり、継手の嵌合態様が1種類に限られ
るため、鋼製連壁を構成するときに施工上の自由度が限
定されるという欠点がある。
【0009】以上述べた技術に対して、本出願人の出願
に係る特公昭55−11921号公報に開示された非対
称直線形鋼矢板の製造方法がある。同公報に開示された
方法は、圧延工程において各々ユニバーサルミルの上下
水平ロールと一対の竪ロール及びエッジャーミルの上下
ロールによる一次および二次中間圧延工程を含むもので
あり、後述各中間圧延工程中においてウェブの形成は各
ユニバーサルミルの上下水平ロールで行い、両嵌合部の
形成は各ユニバーサルミルの竪ロールにより直接圧下を
加えて行うというものである。そして、雌嵌合部の形成
のために一次中間圧延工程ではそのユニバーサルミルの
雌嵌合部側の竪ロールの角度を圧延プロフィルにおいて
垂直方向より外方に5〜20度傾斜せしめ、二次中間圧
延工程では同じく20〜40度傾斜せしめ、さらに引き
続く仕上げ圧延工程にて上下二段水平ロールスタンドに
より雌嵌合部の仕上げ成形加工を行うというものであ
る。
【0010】また、ブレイクダウンミルによる左右非対
称な粗造形材を製造する粗造形圧延に関する技術を開示
したものとして、例えば特開昭57−68202号公報
に開示されたものがある。同公報のものは図13に示す
ように、孔型としては、素材を立ててエッジッングし、
非対称なドッグボーン形状とする複数の上下非対称孔型
41,42,43と、ドッグボーン形状になった素材を
ユニバーサル圧延用素材まで圧延する左右非対称孔型4
4とを用いている。そして、板状スラブに対して、上下
非対称孔型41,42,43を有する圧延ロールにより
スラブ幅方向の圧延を行うことによって、スラブの幅方
向の両端部位に相異なるフランジ形状を有する中間材料
を生じせしめ、次に該圧延材を90度回転して左右非対
称孔型44を有する圧延ロールで圧延を行い、所定の非
対称形鋼用粗形鋼を得るというものである。
【0011】上記の特公昭55−11921号公報に開
示された方法によれば、同公報にも示されている図14
に示す左右非対称な鋼製連壁用形鋼を製造することが可
能である。そして、この形鋼は図15に示すように2枚
の形鋼のウェブにプレートを溶接してH形断面とした箱
形鋼矢板50,51として用いる。この左右非対称な円
形継手を有する形鋼は小径側の継手が雄雌共用であるた
め、図16に示すように種々の連結態様が可能である。
連結態様52は左右の径が異なる継手を直接嵌合したも
のであり、連結態様53,54は継手部をH形鋼を介し
て連結したものである。このように、図14に示す左右
非対称な鋼製連壁用形鋼はH形鋼との組み合わせにより
連続壁の施工における壁面長の微調整を容易にすること
が可能であり、鋼製連壁の施工の自由度も高いという優
れた利点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の鋼製連壁用形鋼の製造方法は主として対称形や片側に
雄継手を有する非対称形状の形鋼を対象としており、上
記左右非対称な鋼製連壁用形鋼の製造方法について明確
に開示している文献は少ない。また、左右非対称な円形
継手を有する鋼製連壁用形鋼の製造方法でも、上記の特
開平2−200302号公報に開示された方法ではH形
鋼圧延ロールとの完全な共用化は達成されておらず、ま
た、フランジを外側に曲げ成形する方法として、形鋼圧
延設備としては一般に用いられていない斜行ロールミル
を用いており、製造コストが高くなるという問題点があ
った。
【0013】また、特公昭55−11921号公報の方
法によれば左右非対称な直線型形鋼を第1次中間ユニバ
ーサル圧延までは従来のH形鋼と同様のロールで圧延す
ることができるが、第2次中間ユニバーサル圧延では水
平ロール、竪ロール及びエッジャロールの角度を圧延プ
ロフィルにおいて垂直方向より外方に20〜40度傾斜
せしめているため、専用のロールが必要となりコストが
高くなる。また、仕上げ成形孔型が1対であり、大径で
薄肉な継手の成形に際して継手に波打ち等の成形不良が
発生するため、成形可能な継手の寸法が限定されるとい
う問題点があった。さらに、同公報ではブレイクダウン
ミルによる粗造形材に圧延する工程の技術については何
等開示されていない。
【0014】さらに、特開昭57−68202号公報に
示されたブレイクダウンミルによる左右非対称粗造形材
の製造方法には以下のような問題点があった。すなわ
ち、スラブを上下非対称な孔型でエッジングすると、非
対称性故にスラブの上下フランジ形成部の長手方向伸び
に差が生じ、図17に示すように圧延材47に反りが発
生する。そしてこの反りは、図18に示すように上側の
孔型45が充満して下側の孔型46が未充満となった状
態でエッジングした場合には、充満側の幅広がり変形が
拘束されて長手方向の伸びが大きくなるため、特に顕著
に発生する。反りが小さい場合には幅の狭い孔型を上側
に配置することによって、圧延材の反りが下向きになる
ようにし、圧延材を搬送テーブルに押し付けて反りを矯
正することも可能である。
【0015】しかし、大きな反りが発生した場合には、
ロール噛込みが不安定になるとともに、設備の負担が大
きくなり、下ストリップガイド破損等の重大なトラブル
が発生する。このため、孔型の配置ただけでは非対称な
エッジング圧延は不可能である。そして、このような状
態で繰り返しエッジングを行うと反りが累積され、つい
には圧延の続行が不可能になる。また、エッジングで大
きな反りが生じた圧延材は、これに続く孔型44(図1
3参照)で圧延材中心が孔型中心に対して偏って圧延さ
れるため、圧延材のフランジ部がパスラインからそれて
形状不良が発生することにもなる。このようにエッジン
グ時の圧延材の反りを抑制することは、粗圧延工程では
非常に重要であるにも拘らず従来は何等これに対して有
効な解決案は提案されていなかった。
【0016】本発明はかかる問題点を解決するためにな
されたもので、粗圧延工程において圧延材の反りを防止
するとともに、H形鋼圧延の製造プロセスをできうる限
り利用して左右非対称な円形継手を有する鋼製連壁用形
鋼を安価に製造する方法を提供することを目的としてい
る。
【0017】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明に係る鋼
製連壁用形鋼の製造方法は、スラブ等の連鋳鋼片を非対
称な孔型を有する上下一対の水平ロールを持つブレイク
ダウンミルで左右非対称なドッグボーン状の粗造形材に
圧延する粗圧延工程と、該工程で圧延された粗造形材を
H形鋼製造に使用するものと同様のユニバーサルミル及
びフランジ足先の圧下設定が左右非対称となるエッジャ
によって複数リバース圧延することにより、所定形状の
左右非対称な略H形鋼に成形する中間圧延工程と、該工
程で圧延された前記略H形鋼のフランジ部を左右非対称
な孔型を有する上下一対の水平ロールを持つ仕上げミル
によって円弧状に曲げ加工する円形曲げ加工工程と、該
工程で円弧状に曲げ加工されたフランジ部を目標とする
製品形状とほぼ等しい形状の孔型を有する上下一対の水
平ロールを持つ仕上げミルによって製品形状である円形
継手に成形加工する仕上げ成形工程とからなり、前記粗
圧延工程におけるパススケジュールを下式(1)の条件
を満足するように設定したものである。 L1 /L2 ≦1.1 …… (1) 但し、L1 :1パス当たりのフランジ短辺側伸び比 L2 :1パス当たりのフランジ長辺側伸び比
【0018】
【実施例】図1は本発明の一実施例の説明図であり、図
2は図1に示された方法を実施する場合の圧延機の配置
を説明する説明図である。図1および図2において、B
Dは薄肉のスラブを素材として粗圧延材に造形する粗圧
延工程で使用されるブレイクダウンミル、R1,R2は
粗圧延工程で成形された粗圧延材を左右非対称な略H形
鋼に成形する中間圧延工程で使用される粗圧延機群であ
る。粗圧延機群R1,R2はそれぞれ粗ユニバーサルミ
ルU1とエッジャE1、粗ユニバーサルミルU2とエッ
ジャE2とで構成されている。Fはフランジ部を円形の
継手形状に成形する成形工程で使用される成形ミルであ
る。まず、各工程で使用される装置について説明する。
【0019】粗圧延工程で用いられるブレイクダウンミ
ルBDの孔型は、素材を立ててエッジングし、非対称な
ドッグボーン形状に成形する複数の上下非対称孔型B1
〜B3と、エッジングによりドッグボーン形状になった
素材をユニバーサル圧延用素材である粗圧延材にまで圧
延する最低1つの左右非対称孔型Kal.0.から構成
されている。ここで、上述した反りの発生を防止するた
めには、エッジングに用いる上下非対称孔型を圧延材の
非対称性が順次強まるような形状にすることが必要であ
る。そこで、本実施例では上下非対称孔型B1〜B3の
形状を以下のようにした。すなわち、孔型B1は上下の
幅wが同一で、突出部18,19の突出高さhが上下で
異なっている形状とし、孔型B2は突出高さh・孔型幅
w共に上下で異なる形状とし、さらに孔型B3は上下非
対称性が孔型B2よりも大きくなるような形状にしてい
る。
【0020】図3は上記のような形状の上下非対称孔型
B1〜B3でエッジング圧延した場合の圧下量と圧延材
のフランジ幅及び伸び比の比との関係を示すグラフであ
る。図3の上段のグラフの縦軸はフランジ幅を示し、下
段のグラフの縦軸は上フランジ部の伸び比L1と下フラ
ンジ部の伸び比の比L1/L2(以下単に「伸び比L2
の比L1/L2」という。)を示している。ここで、伸
び比とは圧延後の圧延材の長さを圧延前の長さで除算し
たものをいう。なお、横軸は上下段のグラフ共に全圧下
量ΔH(mm)を示している。ここで、全圧下量ΔHは、
図4に示すように、元の圧延材の高さH0 と圧延後の圧
延材の高さHとの差を示している。図3から分かるよう
に、いずれの孔型(B1,B2,B3)でも上下フラン
ジ幅が一定の割合で増加しており(伸び比ほぼ一定)、
片側のみ充満の状態は起こっていない。
【0021】これに対して、図5は孔型B1,B2での
加工に相当するエッジングを上下対称な孔型で行い、孔
型B3での加工に相当するエッジングを上下非対称な孔
型で行うことによって、圧延材の非対称性を孔型B3で
の加工に相当するエッジングで急激に増加させた場合の
グラフである。図5から分かるように、この例では上下
の孔型で充満が不均一になるため、不均一な充満が発生
したときには上フランジ部の伸び比L1と下フランジの
伸び比L2の比L1/L2が極端に大きな値になってい
る。このような比較から明らかなように、本実施例で採
用した上記孔型B1〜B3の形状は粗圧延工程での圧延
材の反りを防止するうえで有効な効果があることが確認
された。なお、圧延材の反りを抑制するためには、孔型
の形状とともに、適切な圧延パススケジュールを選ぶこ
とも重要であるが、この点については後述する。
【0022】エッジング用の上下非対称孔型B1〜B3
は、孔型幅の小さい孔型B1U〜B3U(上側に配置さ
れる孔型はにUを付して表し、下側に配置される孔型に
はLを付して表すものとする。以下において同じ。)を
上側に配置し、孔型幅の大きな孔型B1L〜B3Lを下
側に配置している。これは、上述したように非対称なエ
ッジングを行うと、幅の狭い孔型によって圧延される圧
延材の端部の延びが幅方の広い孔型によって圧延される
圧延材の端部の延びより大きいため、圧延材に反りが発
生するが、上記のように上下非対称孔型B1〜B3を配
置することによって、圧延材の反りが下向きになり、圧
延材が搬送テーブルに押し付けられることによって反り
が矯正され、支障なく圧延を行うことができるからであ
る。
【0023】中間圧延工程で使用される圧延ミルは粗ユ
ニバーサルミルU1,U2とエッジャE1,E2であ
り、粗ユニバーサルミルU1とエッジャE1、ユニバー
サルミルU2とエッジャE2がそれぞれ対になって、図
2に示すように配置されている。ここで、粗ユニバーサ
ルミルU1の水平ロール13Hは、圧延材のウェブを圧
延する面が平坦で、フランジの内側面を圧延するロール
側面が傾斜角θで外方に傾斜し、ロール外周ほど胴長が
短くなっている形状のものを用いる。粗ユニバーサルミ
ルU2の水平ロール14Hも同様である。また、圧延材
フランジ部外側面を圧延する粗ユニバーサルミルU1の
堅ロール13Vは、外周面の中央部が突出し、この中央
部からロールの上下端部にかけて傾斜し、この傾斜角が
上記水平ロールの側面傾斜角θと同じθに形成された形
状のものを用いる。これらのロールの傾斜角θは通常の
H形鋼圧延用ロールと同様に3〜10度とし、フランジ
部の厚さが幅方向で一定となるように圧延する。これに
より、ユニバーサル圧延用ロールは、通常のH形鋼圧延
ロールと共用することが可能となり、ロール費用を大き
く削減できるとともに、ロール保有数を減少することが
できる。また、エッジャE1,E2に組み込む水平ロー
ルは、目標とする左右非対称な中間圧延材のフランジ幅
が得られるよう、フランジ足先の圧下設定が左右非対称
となるような孔型を有している。
【0024】成形工程で使用する成形ミルFは、中間圧
延材のウェブの内幅にほぼ等しい幅の平坦部と、この平
坦部の両端に左右で径の異なる円弧状の継手成形部を有
する孔型を用いる。この孔型は、最終の仕上げ成形加工
用孔型17の継手成形部半径を、目標とする製品形状と
ほぼ等しくし、これに先立つフランジ部の円形曲げ加工
用孔型16の継手成形部半径はそれよりも大きいものを
用いる。これにより、孔型で中間圧延材のフランジを継
手に成形する際の1孔型当たりの曲げ加工量を調整し、
継手の波打ちなどの成形不良を防止することができる。
【0025】次に、上記装置を用いて左右非対称な円形
継手を有する鋼製連壁用形鋼の製造方法を説明する。ま
ず、粗圧延工程では、スラブ等の連鋳鋼片を圧延用素材
として、非対称の孔型を有する上下一対の水平ロールを
持つブレイクダウンミルBDで、左右非対称なドッグボ
ーン状の粗造形材を製造する。すなわち、図1に示すよ
うに、孔型B1で上下異なった深さの割り込みを入れ、
孔型B2で割り込みの拡大を行い、さらに孔型B3で割
込部の平滑化を行う。このとき、本実施例で使用してい
る孔型B1〜B3によれば圧延材の非対称性が順次強ま
るようにエッジング圧延ができるので、上下の孔型での
充満が均一になり、大きな反りが発生するのを防止でき
る。
【0026】また、圧延材の反りを抑制するためには、
孔型の形状とともに、適切な圧延パススケジュールを選
ぶことも重要である。図6は本実施例の孔型B1〜B3
と同一の孔型を用い、1パス当たりの圧下量を図3の場
合と変えてエッジング圧延を行ったときの圧下量と圧延
材のフランジ幅及び伸び比の比との関係を示すグラフで
ある。適切なパススケジュールで圧下した場合には図3
に示すように、不均一な充満が発生せず、伸び比の比L
1/L2がほぼ一定となっているのに対して、パススケ
ジュールが不適切な場合には図6に示すように、伸び比
の比L1/L2の変動が大きく、一部で極端に大きな値
となっている。このように上下フランジの伸び比の比L
1/L2が大きくなれば、圧延材の反りが大きくなり設
備への負荷が増加する。したがって、伸び比の比L1/
L2を一定値以下に抑え、圧延材の反りをできるだけ小
さくする必要があるが、そのためには伸び比の比L1/
L2と圧延材の反りとの関係を求める必要がある。そこ
で、この伸び比の比L1/L2と圧延材の反りとの関係
を実験により求め、その結果、伸び比の比L1/L2が
1.1を越えた場合には、反りがうまく矯正できず、設
備破損の危険があることがわかった。
【0027】このことから、安定なエッジングを行うこ
とが可能な条件は、次の(1)式を満たすパススケジュ
ールで圧延することであることを見出だした。 L1 /L2 ≦1.1 …… (1) 但し、L1 :1パス当たりのフランジ短辺側伸び比 L2 :1パス当たりのフランジ長辺側伸び比
【0028】以上ように、エッジング用孔型B1〜B3
を徐々に非対称性が大きくなる形状にし、かつ、上述し
た適切なパススケジュールで圧延することにより、圧延
材の上下フランジ部の伸び比の比を(1)式の範囲にす
れば、反りを抑制しつつ上下非対称な粗圧延材を造形す
ることができるのである。割込み部の平滑化が完了する
と、圧延材を90度回転させ、左右非対称孔型Kal.
0.でユニバーサル圧延用素材である粗圧延材21にま
で圧延する。
【0029】次に、中間圧延工程では粗圧延材21を粗
ユニバーサルミルU1とエッジャE1で交互に複数リバ
ース圧延し、さらに、粗ユニバーサルミルU2とエッジ
ャE2で交互に複数リバース圧延する。ユニバーサルミ
ルと対になるように配列されたエッジャの孔型によりフ
ランジ先端が圧下され、所定のフランジ幅に成形され、
左右非対称な略H形鋼が成形される。このとき、必要に
応じて粗ユニバーサルミルU1,U2の左右堅ロールの
圧下量を調節することによってフランジ厚も異なる左右
非対称な略H形圧延材を製造することもできる。中間圧
延工程によって所定の厚みと形状を有する略H形鋼が成
形されると、成形工程に移る。成形工程では、まず円形
曲げ加工用孔型16によってフランジ部を目標とする製
品形状よりも径の大きな円弧状に曲げ加工し、最後に仕
上げ成形用孔型17によって目標とする製品形状に成形
する。
【0030】以上の工程によって図14に示した鋼製連
壁用形鋼が円滑に製造できる。この形鋼のウェブ厚tw
のサイズ造り分けはユニバーサルミル水平ロールの圧下
調整で行い、継手の厚tfはユニバーサルミル堅ロール
の圧下調整で行う。このように本発明の方法によれば、
ユニバーサルミルの特徴を生かして、種々の板厚の製品
をロール組替することなく製造することができる。
【0031】なお、上記実施例ではエッジング孔型の数
を3対とした例を示したが、上記(1)式の条件を満た
すエッジング圧延が可能であれば孔型数は2対でもよ
く、逆に3対では条件を満たすことができなければ、4
対以上としてもよい。
【0032】また、本実施例では、中間圧延ミルを粗ユ
ニバーサルミルとエッジャ各1基を1組として、2組の
中間圧延ミルを配置して圧延した例を示したが、1組ま
たは3組以上のミルが設置してある圧延ラインにおいて
も、同様の方法で中間圧延材を製造することができる。
【0033】さらに、成形工程の孔型は円形曲げ加工用
と仕上げ成形用の2対とした例を示したが、必要に応じ
てさらに多数の孔型を用いれば、より薄肉で径の大きな
継手が成形でき、製造可能な製品板厚の範囲を拡大する
ことができる。なお、仕上げミルのほかに使用可能な上
下水平ロールを有するミルがあれば、孔型を2基以上の
ミルに分けてもよい。また、複数対の孔型を1つの水平
ロールに並列あるいは重ね合わせて形成すれば、ミル数
に対して孔型数を増やすことも可能である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように発明においては、中
間圧延工程ではH形鋼製造と同様のユニバーサルミルを
使用したので、H形鋼圧延の製造プロセスを利用するこ
とが可能になるとともに、ユニバーサルミルで使用する
ロールも従来のH形鋼との共用化を図ることができるの
で、左右非対称な円形継手を有する鋼製連壁用形鋼を安
価に製造することができる。
【0035】また、粗造形工程におけるパススケジュー
ルを伸び比の比L1/L2が1.1以下となるように設
定したので、反りを抑制しつつ上下非対称な粗圧延材を
造形することができる
【0036】さらに、継手部を円形に成形する成形工程
を円形曲げ加工工程と仕上げ成形工程とに分けたので、
曲げ加工量が調整可能となり、継手の波打ちなどの成形
不良を防止することができ圧延形状及び品質良好な左右
非対称な円形継手を有する鋼製連壁用形鋼を製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の一実施例の説明図である。
【図2】図1に示された方法を実施する場合の圧延機の
配置を説明する説明図である。
【図3】本実施例における圧下量と圧延材のフランジ幅
及び伸び比の比との関係を示すグラフである。
【図4】本実施例における全圧下量ΔHを説明する説明
図である。
【図5】比較例における圧下量と圧延材のフランジ幅及
び伸び比の比との関係を示すグラフである。
【図6】他の比較例における圧下量と圧延材のフランジ
幅及び伸び比の比との関係を示すグラフである。
【図7】従来のカリバー圧延法による継手を有する形鋼
の製造方法を説明する説明図である。
【図8】中間圧延工程にユニバーサル圧延法を導入した
従来技術の圧延工程図である。
【図9】従来のユニバーサル圧延による直線状形鋼の圧
延工程図である。
【図10】H形鋼のユニバーサル圧延とロール共用化を
図った従来の圧延方法の圧延工程図である。
【図11】従来の上下左右対称な直線型形鋼の圧延方法
の圧延工程図である。
【図12】従来技術の左右非対称な直線型形鋼の圧延方
法の圧延工程図である。
【図13】従来の粗圧延工程の圧延方法を説明する説明
図である。
【図14】本発明の一実施例として製造された左右非対
称な円形継手を有する鋼製連壁用形鋼の外形図である。
【図15】本発明によって製造された鋼製連壁用形鋼を
組み立てて製造した箱形鋼矢板の例を説明する説明図で
ある。
【図16】図15の箱形鋼矢板を連結して連続壁とした
例を説明する説明図である。
【図17】従来例における圧延材の反りの発生を説明す
る説明図である。
【図18】従来例における孔型の不均衡な充満状態を説
明する説明図である。
【符号の説明】
BD ブレイクダウンミル R1 粗第1圧延機群 R2 粗第2圧延機群 U1,U2 粗ユニバーサルミル E1,E2 エッジャ F 成形ミル B1〜B3 ブレイクダウンミルのエッジング孔型 Kal.0〜Kal.10 孔型 12U,12L エッジャE1の水平ロール 13HU,13HL ユニバーサルミルU1の水平ロー
ル 13VU,13VL ユニバーサルミルU1の堅ロール 14HU,14HL ユニバーサルミルU2の水平ロー
ル 14VU,14VL ユニバーサルミルU2の堅ロール 15U,15L エッジャE2の水平ロール 16U,16L 円形曲げ加工用孔型 17U,17L 仕上げ成形加工用孔型 18,19 突出部 21 粗圧延材 22,23,24,25 中間圧延材 26 円形曲げ加工された圧延材 27 最終製品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 悦男 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 古川 遵 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラブ等の連鋳鋼片を非対称な孔型を有
    する上下一対の水平ロールを持つブレイクダウンミルで
    左右非対称なドッグボーン状の粗造形材に圧延する粗圧
    延工程と、 該工程で圧延された粗造形材をH形鋼製造に使用するも
    のと同様のユニバーサルミル及びフランジ足先の圧下設
    定が左右非対称となるエッジャによって複数リバース圧
    延することにより、所定形状の左右非対称な略H形鋼に
    成形する中間圧延工程と、 該工程で圧延された前記略H形鋼のフランジ部を左右非
    対称な孔型を有する上下一対の水平ロールを持つ仕上げ
    ミルによって円弧状に曲げ加工する円形曲げ加工工程
    と、 該工程で円弧状に曲げ加工されたフランジ部を目標とす
    る製品形状とほぼ等しい形状の孔型を有する上下一対の
    水平ロールを持つ仕上げミルによって製品形状である円
    形継手に成形加工する仕上げ成形工程とからなり、 前記粗圧延工程におけるパススケジュールを下式(1)
    の条件を満足するように設定したことを特徴とする鋼製
    連壁用形鋼の製造方法。 L1 /L2 ≦1.1 …… (1) 但し、L1 :1パス当たりのフランジ短辺側伸び比 L2 :1パス当たりのフランジ長辺側伸び比
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106269910A (zh) * 2016-07-08 2017-01-04 山东钢铁股份有限公司 一种热轧h型钢弯曲控制方法
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