JPH0717864A - 精製テトラヒドロピリミジン誘導体 - Google Patents
精製テトラヒドロピリミジン誘導体Info
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- JPH0717864A JPH0717864A JP5051221A JP5122193A JPH0717864A JP H0717864 A JPH0717864 A JP H0717864A JP 5051221 A JP5051221 A JP 5051221A JP 5122193 A JP5122193 A JP 5122193A JP H0717864 A JPH0717864 A JP H0717864A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明はテトラヒドロピリミジン誘導体とそ
れらを含む薬剤組成物に関する。さらに詳しくは、本発
明はDNA結合性薬剤、化学発癌物質および放射線照射
による障害からのDNAの保護に有用なテトラヒドロピ
リミジン誘導体に関する。 【構成】 本発明の薬剤組成物は活性成分としての、2
−メチル−4−カルボキシ−5−ヒドロキシ−3,4,
5,6−テトラヒドロピリミジン[THP(A)]、そ
の塩、5−エーテルまたは5−エステル、および2−メ
チル−4−カルボキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ
ピリミジン[THP(B)]、またはその塩よりなる群
から選択される少なくとも1つのテトラヒドロピリミジ
ン誘導体と、薬剤として許容される担体よりなる。TH
P(A)、THP(B)またはこれらを組合せたものを
使用することにより、DNA結合性薬剤による障害から
非腫瘍性組織のDNAが保護される。
れらを含む薬剤組成物に関する。さらに詳しくは、本発
明はDNA結合性薬剤、化学発癌物質および放射線照射
による障害からのDNAの保護に有用なテトラヒドロピ
リミジン誘導体に関する。 【構成】 本発明の薬剤組成物は活性成分としての、2
−メチル−4−カルボキシ−5−ヒドロキシ−3,4,
5,6−テトラヒドロピリミジン[THP(A)]、そ
の塩、5−エーテルまたは5−エステル、および2−メ
チル−4−カルボキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ
ピリミジン[THP(B)]、またはその塩よりなる群
から選択される少なくとも1つのテトラヒドロピリミジ
ン誘導体と、薬剤として許容される担体よりなる。TH
P(A)、THP(B)またはこれらを組合せたものを
使用することにより、DNA結合性薬剤による障害から
非腫瘍性組織のDNAが保護される。
Description
【0001】本発明は、精製されたテトラヒドロピリミ
ジン誘導体とそれらを含む薬剤組成物に関する。さらに
詳しくは、本発明は、DNA結合性薬剤、化学発癌物質
や突然変異誘発物質および放射線照射による障害からの
DNAの保護に有用なテトラヒドロピリミジン誘導体に
関する。
ジン誘導体とそれらを含む薬剤組成物に関する。さらに
詳しくは、本発明は、DNA結合性薬剤、化学発癌物質
や突然変異誘発物質および放射線照射による障害からの
DNAの保護に有用なテトラヒドロピリミジン誘導体に
関する。
【0002】癌の化学療法に使用される1つのクラスの
抗腫瘍性抗生物質であるアクチノマイシンは、自身をD
NAの平面塩基対の間に置き、従って2重らせんの巻戻
しを妨害し、また転写(すなわちDNA依存性RNA合
成)をインビボおよびインビトロで阻害することによ
り、細胞の複製を防ぐ。インビボまたはインビトロにお
けるこの転写阻害は、伸張時のDNAへの薬剤の結合と
RNAポリメラーゼの妨害により起きると考えられてい
る。アクチノマイシンDやダウマイシンのようなDNA
の挿入剤(intercalators)は、DNAの
2次構造に影響することが証明された。
抗腫瘍性抗生物質であるアクチノマイシンは、自身をD
NAの平面塩基対の間に置き、従って2重らせんの巻戻
しを妨害し、また転写(すなわちDNA依存性RNA合
成)をインビボおよびインビトロで阻害することによ
り、細胞の複製を防ぐ。インビボまたはインビトロにお
けるこの転写阻害は、伸張時のDNAへの薬剤の結合と
RNAポリメラーゼの妨害により起きると考えられてい
る。アクチノマイシンDやダウマイシンのようなDNA
の挿入剤(intercalators)は、DNAの
2次構造に影響することが証明された。
【0003】ダクチノマイシンとも呼ばれるアクチノマ
イシンD(以後Act D と呼ぶ)やアドリアマイシ
ンは、公知の抗腫瘍性抗生物質である。しかしこれらは
その強い毒性のために化学療法での一般的な使用が限定
されている。Act D や他の抗腫瘍性および細胞毒
性抗生物質の毒性を下げ、これらが抗癌療法での有効に
使用されるようになれば極めて好ましい。
イシンD(以後Act D と呼ぶ)やアドリアマイシ
ンは、公知の抗腫瘍性抗生物質である。しかしこれらは
その強い毒性のために化学療法での一般的な使用が限定
されている。Act D や他の抗腫瘍性および細胞毒
性抗生物質の毒性を下げ、これらが抗癌療法での有効に
使用されるようになれば極めて好ましい。
【0004】本出願の発明者により、2つの未知の代謝
物のテトラヒドロピリミジン誘導体である、2−メチル
−4−カルボキシ−5−ヒドロキシ−3,4,5,6−
テトラヒドロピリミジン(以後THP(A)と呼ぶ)と
2−メチル−4−カルボキシ−3,4,5,6−テトラ
ヒドロピリミジン(以後THP(B)と呼ぶ)は、アク
チノマイシンD産生グラム陽性の放線菌であるストレプ
トミセス・パルブルス(Streputomyces
parvulus)の細胞内に蓄積することが見いださ
れ、インビボとインビトロのNMR試験により同定され
たが、いずれも単離もされなかったし精製もされなかっ
た(インバーとラピドット(Inbarand Lap
idot)、1988a,1988b,1991)。
物のテトラヒドロピリミジン誘導体である、2−メチル
−4−カルボキシ−5−ヒドロキシ−3,4,5,6−
テトラヒドロピリミジン(以後THP(A)と呼ぶ)と
2−メチル−4−カルボキシ−3,4,5,6−テトラ
ヒドロピリミジン(以後THP(B)と呼ぶ)は、アク
チノマイシンD産生グラム陽性の放線菌であるストレプ
トミセス・パルブルス(Streputomyces
parvulus)の細胞内に蓄積することが見いださ
れ、インビボとインビトロのNMR試験により同定され
たが、いずれも単離もされなかったし精製もされなかっ
た(インバーとラピドット(Inbarand Lap
idot)、1988a,1988b,1991)。
【0005】THP(B)はすでに、極めて好塩性の細
菌であるエクトチオロドスピラ・ハロクロリス(Ect
othiorhodospira halochlor
is)の培養物から抽出されていた。これは「エクトイ
ン」(”ectoine”)と呼ばれ、浸透圧調節機能
を有することが示唆されている(ガリンスキー(Gal
inski)ら、1885)。 THP(B)・CH3
OHの結晶は水を含まないメタノールから結晶化された
(シュー(Schuh)ら、1985)。環状のアミノ
酸であるエクトインは後に、極度に塩分のある環境の生
物である種々の異なる好塩性および耐塩性のユーバクテ
リア(eubacteria)(例えばハロモナス・エ
ロンガタ(Halomonas elongata)、
デレバ・ハロフィラ(Deleva halophil
a)、ハロモナス・ハルモフェラ(Halomonas
halmophila)、バクテリウム・Bal(B
acterium Bal)、ビブリオ・コスチコラ
(Vibrio costicola)およびブレビバ
クテリウム・リネンズ(Brevibacterium
linens))中に見いだされた。これらの微生物
の天然の環境(塩水湖およびソーダ水湖、天日塩田、海
岸のラグーンまたは海水)の特徴は、高いイオン濃度と
低い水活性である。浸透圧平衡の維持のために、多くの
好塩性ユーバクテリアおよび酵母、藻類や菌類は、無機
イオン(例えばK+、Na+およびCl−)および低分
子量の中性の非イオン性物質(ポリオール、糖、ある種
のアミノ酸、ベタインおよびエクトインなどの主要なク
ラスがある)を蓄積する。これらの溶質は浸透圧を補正
し、その定義のように細胞の代謝に融和性があるため、
「融和性溶質」として呼ばれる。純粋に浸透圧の機能と
は別に、エクトインを含む融和性溶質は酵素に対して
(加熱、凍結および乾燥に対して)保護的作用も示す
(ウォールファース(Wohlfarth)ら、199
0;レゲブ(Regev)ら、1990 ;ピーターズ
(Peters)ら、1990:ガリンスキーとリペル
ト(Galinski and Lippert)ら、
1991)。タケダ化学工業(Takeda Chem
ical Ind.)の日本特許出願第3031265
号は、エクトインの化学合成を開示し、これは医薬、農
薬または有機電子工学物質の中間体として有用であるこ
とをつけ加えている。これら先行技術はどれもTHP
(A)とTHP(B)の薬剤としての作用を開示してお
らず、特に障害からDNAを保護する作用については開
示していない。
菌であるエクトチオロドスピラ・ハロクロリス(Ect
othiorhodospira halochlor
is)の培養物から抽出されていた。これは「エクトイ
ン」(”ectoine”)と呼ばれ、浸透圧調節機能
を有することが示唆されている(ガリンスキー(Gal
inski)ら、1885)。 THP(B)・CH3
OHの結晶は水を含まないメタノールから結晶化された
(シュー(Schuh)ら、1985)。環状のアミノ
酸であるエクトインは後に、極度に塩分のある環境の生
物である種々の異なる好塩性および耐塩性のユーバクテ
リア(eubacteria)(例えばハロモナス・エ
ロンガタ(Halomonas elongata)、
デレバ・ハロフィラ(Deleva halophil
a)、ハロモナス・ハルモフェラ(Halomonas
halmophila)、バクテリウム・Bal(B
acterium Bal)、ビブリオ・コスチコラ
(Vibrio costicola)およびブレビバ
クテリウム・リネンズ(Brevibacterium
linens))中に見いだされた。これらの微生物
の天然の環境(塩水湖およびソーダ水湖、天日塩田、海
岸のラグーンまたは海水)の特徴は、高いイオン濃度と
低い水活性である。浸透圧平衡の維持のために、多くの
好塩性ユーバクテリアおよび酵母、藻類や菌類は、無機
イオン(例えばK+、Na+およびCl−)および低分
子量の中性の非イオン性物質(ポリオール、糖、ある種
のアミノ酸、ベタインおよびエクトインなどの主要なク
ラスがある)を蓄積する。これらの溶質は浸透圧を補正
し、その定義のように細胞の代謝に融和性があるため、
「融和性溶質」として呼ばれる。純粋に浸透圧の機能と
は別に、エクトインを含む融和性溶質は酵素に対して
(加熱、凍結および乾燥に対して)保護的作用も示す
(ウォールファース(Wohlfarth)ら、199
0;レゲブ(Regev)ら、1990 ;ピーターズ
(Peters)ら、1990:ガリンスキーとリペル
ト(Galinski and Lippert)ら、
1991)。タケダ化学工業(Takeda Chem
ical Ind.)の日本特許出願第3031265
号は、エクトインの化学合成を開示し、これは医薬、農
薬または有機電子工学物質の中間体として有用であるこ
とをつけ加えている。これら先行技術はどれもTHP
(A)とTHP(B)の薬剤としての作用を開示してお
らず、特に障害からDNAを保護する作用については開
示していない。
【0006】本発明者らは、アクチノマイシンD産生細
菌と好塩性ユーバクテリアの自己防御方法の間には共通
点があることを提唱する。抗生物質産生生物がいかにし
て自身が死滅するのを避けることができるかという問題
は、多くの研究の対象となっている。薬剤作用の標的
は、抗生物質を産生する生物中では内因性の抗生物質に
対して耐性があることは知られているが、多くの場合こ
のような耐性の基礎は充分に解明されていない。ほんの
わずかの抗生物質標的の自己修飾の機構しか性状解析さ
れていない。抗生物質が蛋白合成に関係している場合、
自己防御はリボゾームRNA標的の特異的なメチル化に
依存している。しかしDNA標的で抗生物質が結合する
能力に対する妨害は達成されていない。
菌と好塩性ユーバクテリアの自己防御方法の間には共通
点があることを提唱する。抗生物質産生生物がいかにし
て自身が死滅するのを避けることができるかという問題
は、多くの研究の対象となっている。薬剤作用の標的
は、抗生物質を産生する生物中では内因性の抗生物質に
対して耐性があることは知られているが、多くの場合こ
のような耐性の基礎は充分に解明されていない。ほんの
わずかの抗生物質標的の自己修飾の機構しか性状解析さ
れていない。抗生物質が蛋白合成に関係している場合、
自己防御はリボゾームRNA標的の特異的なメチル化に
依存している。しかしDNA標的で抗生物質が結合する
能力に対する妨害は達成されていない。
【0007】アクチノマイシンDはDNA依存性RNA
合成の強力なインヒビターである。ストレプトミセス・
パルブルス(S.Parvulus)はその正常な成長
過程においてAct D を産生し、その産生と同時に
RNAを合成するため、Act Dに対する転写機構の
耐性はこの細胞に特徴的なものかも知れない。
合成の強力なインヒビターである。ストレプトミセス・
パルブルス(S.Parvulus)はその正常な成長
過程においてAct D を産生し、その産生と同時に
RNAを合成するため、Act Dに対する転写機構の
耐性はこの細胞に特徴的なものかも知れない。
【0008】同様に高電解質濃度に対する好塩性微生物
の転写機構の耐性は、これらの細胞の本質的な特徴かも
知れない。生理学的pHにおけるDNAは強く荷電して
いる多価陰イオンであり、従って陽イオンに囲まれてい
るため、蛋白がDNAに結合するとこれらがDNAから
排除される。細胞内イオン濃度の変動という悪影響に対
して好塩性細菌でインビボでいかにDNA−蛋白相互作
用が緩衝化されているかということは、浸透圧制御の分
野では難しい問題である。好塩性生物は、細胞内高カリ
ウムイオン濃度での細胞内巨大分子の構造の破壊を避け
るための生存方法を獲得しなければならない。ストレプ
トミセス属の種々の抗生物質産生株は、土壌の塩濃度が
局所的に変化した部分に接触させることにより、土壌か
ら単離された。これらの細菌においては抗生物質と浸透
圧ストレスに対する応答は共通の機構が存在することを
本明細書中では提唱している。
の転写機構の耐性は、これらの細胞の本質的な特徴かも
知れない。生理学的pHにおけるDNAは強く荷電して
いる多価陰イオンであり、従って陽イオンに囲まれてい
るため、蛋白がDNAに結合するとこれらがDNAから
排除される。細胞内イオン濃度の変動という悪影響に対
して好塩性細菌でインビボでいかにDNA−蛋白相互作
用が緩衝化されているかということは、浸透圧制御の分
野では難しい問題である。好塩性生物は、細胞内高カリ
ウムイオン濃度での細胞内巨大分子の構造の破壊を避け
るための生存方法を獲得しなければならない。ストレプ
トミセス属の種々の抗生物質産生株は、土壌の塩濃度が
局所的に変化した部分に接触させることにより、土壌か
ら単離された。これらの細菌においては抗生物質と浸透
圧ストレスに対する応答は共通の機構が存在することを
本明細書中では提唱している。
【0009】抗生物質産生生物において自己防御の機構
を解明するためにNMR法を用いて、細胞内エフェクタ
ーが観察された。ストレプトミセス・パルブルス(S.
parvulus)によるAct D 生合成の調節機
構の研究において、THP(A)とTHP(B)が同定
され細胞内に蓄積されることが見いだされた(インバー
とラピドット(Inbar and Lapido
t)、1988a)。標識実験によりTHPはAct
D の前駆体ではないことが確立された(インバーとラ
ピドット(Inbar and Lapidot)、1
988b)。本発明により単離され精製されたTHP
(A)とTHP(B)のNMRとX線結晶解析により、
THPは半椅子構造(half−chair)の両性イ
オン性(zwiterionic)分子を形成すること
が証明される(図1)。
を解明するためにNMR法を用いて、細胞内エフェクタ
ーが観察された。ストレプトミセス・パルブルス(S.
parvulus)によるAct D 生合成の調節機
構の研究において、THP(A)とTHP(B)が同定
され細胞内に蓄積されることが見いだされた(インバー
とラピドット(Inbar and Lapido
t)、1988a)。標識実験によりTHPはAct
D の前駆体ではないことが確立された(インバーとラ
ピドット(Inbar and Lapidot)、1
988b)。本発明により単離され精製されたTHP
(A)とTHP(B)のNMRとX線結晶解析により、
THPは半椅子構造(half−chair)の両性イ
オン性(zwiterionic)分子を形成すること
が証明される(図1)。
【0010】本発明においては、THP(A)とTHP
(B)はストレプトミセス・パルブルス(S.parv
ulus)のみでなく、密接に関連するAct D 産
生微生物(例えばストレプトミセス・クリソマルス(S
treptomyces chrysomallus)
とストレプトミセス・アンチビオチクス(Strept
omyces antibioticus))中にも存
在することが、本発明の13CNMR実験により証明さ
れた。この実験はこれらの株においてActD 合成の
時にTHP(A)とTHP(B)が産生されることを明
瞭に示した。Act D を産生する種々のストレプト
ミセスにおけるTHPの発見、ActD 合成中にそれ
らが比較的高濃度で存在すること、そしてそれらの合成
時期がAct D の合成時期と一致することは、これ
らがAct D 産生生物の防御機構で機能しているか
も知れないことを示している。さらにRNAポリメラー
ゼIIがAct D により完全に阻害されるインビト
ロ転写系(カデッシュとチェンバーリン(Kadesc
h and Chamberlin)、1982)を用
いて、THP(A)とTHP(B)は共同して作用して
RNAポリメラーゼ活性を部分的に回復させることが見
いだされた。
(B)はストレプトミセス・パルブルス(S.parv
ulus)のみでなく、密接に関連するAct D 産
生微生物(例えばストレプトミセス・クリソマルス(S
treptomyces chrysomallus)
とストレプトミセス・アンチビオチクス(Strept
omyces antibioticus))中にも存
在することが、本発明の13CNMR実験により証明さ
れた。この実験はこれらの株においてActD 合成の
時にTHP(A)とTHP(B)が産生されることを明
瞭に示した。Act D を産生する種々のストレプト
ミセスにおけるTHPの発見、ActD 合成中にそれ
らが比較的高濃度で存在すること、そしてそれらの合成
時期がAct D の合成時期と一致することは、これ
らがAct D 産生生物の防御機構で機能しているか
も知れないことを示している。さらにRNAポリメラー
ゼIIがAct D により完全に阻害されるインビト
ロ転写系(カデッシュとチェンバーリン(Kadesc
h and Chamberlin)、1982)を用
いて、THP(A)とTHP(B)は共同して作用して
RNAポリメラーゼ活性を部分的に回復させることが見
いだされた。
【0011】すなわち本発明においてTHP(A)のみ
およびTHP(A)とTHP(B)は組合せで、制限エ
ンドヌクレアーゼによる消化からDNAを保護すること
が見いだされた。これらはまた、大腸菌の増殖を防ぐよ
うな条件である高塩濃度またはアドリアマイシンの存在
下での大腸菌の効率的な増殖を可能にし、THP(A)
とTHP(B)は相乗効果にによりDNA−Act D
複合体形成を防ぐ。インビトロの転写測定法で示され
るように、THP(A)のみおよびTHP(A)とTH
P(B)の混合物はさらに、Act D の存在下でR
NA転写に直接の作用を示す。
およびTHP(A)とTHP(B)は組合せで、制限エ
ンドヌクレアーゼによる消化からDNAを保護すること
が見いだされた。これらはまた、大腸菌の増殖を防ぐよ
うな条件である高塩濃度またはアドリアマイシンの存在
下での大腸菌の効率的な増殖を可能にし、THP(A)
とTHP(B)は相乗効果にによりDNA−Act D
複合体形成を防ぐ。インビトロの転写測定法で示され
るように、THP(A)のみおよびTHP(A)とTH
P(B)の混合物はさらに、Act D の存在下でR
NA転写に直接の作用を示す。
【0012】本発明の目的は、THP(A)および/ま
たはTHP(B)、そして薬剤として許容される担体よ
りなる薬剤組成物を与えることである。これらの組成物
は特にDNA結合性薬剤(例えば毒性のある抗腫瘍性薬
剤)、または化学発癌物質や突然変異誘発物質または放
射線照射(例えば紫外線照射)による障害から非腫瘍性
組織のDNAを保護する。
たはTHP(B)、そして薬剤として許容される担体よ
りなる薬剤組成物を与えることである。これらの組成物
は特にDNA結合性薬剤(例えば毒性のある抗腫瘍性薬
剤)、または化学発癌物質や突然変異誘発物質または放
射線照射(例えば紫外線照射)による障害から非腫瘍性
組織のDNAを保護する。
【0013】本発明の薬剤組成物は、活性成分として
の、2−メチル−4−カルボキシ−5−ヒドロキシ−
3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン(THP
(A))、その塩、5−エーテルまたは5−エステル、
および/または2−メチル−4−カルボキシ−3,4,
5,6−テトラヒドロピリミジン(THP(B))、ま
たはその塩よりなる群から選択されるテトラヒドロピリ
ミジン誘導体と、薬剤として許容される担体よりなる。
の、2−メチル−4−カルボキシ−5−ヒドロキシ−
3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン(THP
(A))、その塩、5−エーテルまたは5−エステル、
および/または2−メチル−4−カルボキシ−3,4,
5,6−テトラヒドロピリミジン(THP(B))、ま
たはその塩よりなる群から選択されるテトラヒドロピリ
ミジン誘導体と、薬剤として許容される担体よりなる。
【0014】本発明の別の目的は、実質的に純粋で結晶
型のTHP(A)および結晶性のTHP(B)・2H2
O を与えることである。固体状態におけるTHP
(A)とTHP(B)の構造はそれらの溶液中の構造と
同じであることはわかっている。
型のTHP(A)および結晶性のTHP(B)・2H2
O を与えることである。固体状態におけるTHP
(A)とTHP(B)の構造はそれらの溶液中の構造と
同じであることはわかっている。
【0015】本発明のさらに別の目的は、実質的に純粋
な型のTHP(A)とTHP(B)を得る方法を与える
ことである。THP(A)とTHP(B)はラセミ体す
なわち光学活性のある形として存在してもよい。本発明
により精製された天然の生成物はS型を有し、生物活性
があることが見いだされた。
な型のTHP(A)とTHP(B)を得る方法を与える
ことである。THP(A)とTHP(B)はラセミ体す
なわち光学活性のある形として存在してもよい。本発明
により精製された天然の生成物はS型を有し、生物活性
があることが見いだされた。
【0016】本発明の他の目的や利点は本発明の開示か
ら明らかであろう。
ら明らかであろう。
【0017】THP(A)とTHP(B)は合成により
得られるか、または以下のような天然のソースから精製
された形で得られる:ストレプトミセス種の微生物(例
えばストレプトミセス・パルブルス(S.Parvul
us)、ストレプトミセス・クリソマルス(S.chr
ysomallus)、またはストレプトミセス・アン
チビオチクス(S.antibioticus)および
これらの突然変異体)のAct D 産生微生物の細胞
抽出物。THP(B)のみは塩ストレス下の好塩性およ
び体塩性の細菌(エクトチオロドスピラ・ハロクロリス
(E.halochloris)、エクトチオロドスピ
ラ・ハロフィラ(E.halophila)、およびこ
れらの突然変異体のようなエクトチオロドスピラ属、ま
たはハロモナダッシー(Halomonadacea
e)科の従属栄養の好塩性ユーバクテリア)から、単離
され精製される。THP(A)のみは、低塩濃度ストレ
ス下のストレプトミセス種の土壌微生物(例えばストレ
プトミセス・クラブリゲルス(S.clavulige
rus)、ストレプトミセス・グリセウス(S.gri
seus)およびこれらの突然変異体)により産生され
る。
得られるか、または以下のような天然のソースから精製
された形で得られる:ストレプトミセス種の微生物(例
えばストレプトミセス・パルブルス(S.Parvul
us)、ストレプトミセス・クリソマルス(S.chr
ysomallus)、またはストレプトミセス・アン
チビオチクス(S.antibioticus)および
これらの突然変異体)のAct D 産生微生物の細胞
抽出物。THP(B)のみは塩ストレス下の好塩性およ
び体塩性の細菌(エクトチオロドスピラ・ハロクロリス
(E.halochloris)、エクトチオロドスピ
ラ・ハロフィラ(E.halophila)、およびこ
れらの突然変異体のようなエクトチオロドスピラ属、ま
たはハロモナダッシー(Halomonadacea
e)科の従属栄養の好塩性ユーバクテリア)から、単離
され精製される。THP(A)のみは、低塩濃度ストレ
ス下のストレプトミセス種の土壌微生物(例えばストレ
プトミセス・クラブリゲルス(S.clavulige
rus)、ストレプトミセス・グリセウス(S.gri
seus)およびこれらの突然変異体)により産生され
る。
【0018】本発明の実施態様において、THP(A)
とTHP(B)は、以下の工程よりなる、Act D
産生ストレプトミセス微生物の細胞抽出物から単離され
精製される: (a) 適切な増殖培地中でストレプトミセス株を培養
し; (b) 細胞を集め、洗浄した細胞から細胞抽出物を調
製し; (c) いくつかのカラムクロマトグラフィー分離工程
により、付随する炭水化物、ポリオール、アミノ酸、ペ
プチドおよび蛋白からテトラヒドロピリミジン誘導体で
あるTHP(A)とTHP(B)を分離し; (d) 2つのテトラヒドロピリミジン誘導体を含む溶
液をイオン交換クロマトグラフィーカラムにかけて; (e) 異なる溶出液により各テトラヒドロピリミジン
誘導体を溶出して、実質的に純粋なTHP(A)とTH
P(B)を得る。
とTHP(B)は、以下の工程よりなる、Act D
産生ストレプトミセス微生物の細胞抽出物から単離され
精製される: (a) 適切な増殖培地中でストレプトミセス株を培養
し; (b) 細胞を集め、洗浄した細胞から細胞抽出物を調
製し; (c) いくつかのカラムクロマトグラフィー分離工程
により、付随する炭水化物、ポリオール、アミノ酸、ペ
プチドおよび蛋白からテトラヒドロピリミジン誘導体で
あるTHP(A)とTHP(B)を分離し; (d) 2つのテトラヒドロピリミジン誘導体を含む溶
液をイオン交換クロマトグラフィーカラムにかけて; (e) 異なる溶出液により各テトラヒドロピリミジン
誘導体を溶出して、実質的に純粋なTHP(A)とTH
P(B)を得る。
【0019】本発明で使用されるAct D 産生スト
レプトミセス株は、ストレプトミセス・パルブルス
(S.parvulus)であり、さらに好ましくはス
トレプトミセス・パルブルス(S.Parvulus)
ATCC12434であり、これはATCC(アメリカ
ンタイプカルチャーコレクション)から自由に入手可能
である。
レプトミセス株は、ストレプトミセス・パルブルス
(S.parvulus)であり、さらに好ましくはス
トレプトミセス・パルブルス(S.Parvulus)
ATCC12434であり、これはATCC(アメリカ
ンタイプカルチャーコレクション)から自由に入手可能
である。
【0020】細胞抽出物は当該分野で公知の方法(例え
ば洗浄した細胞ペレットを水に懸濁し100℃で加熱す
る方法かまたは過塩素酸法)により得られる。次に細胞
抽出物をまず酢酸と混合してから、分離操作を行う。ま
ず例えば水により炭水化物とポリオールを除去し、次に
陰イオン交換クロマトグラフィーによりアミノ酸を除去
し、セファデックスG25により細胞内ペプチドと蛋白
の残渣を除去する。次にダウエックス50W(NH4 +
型)カラムで工程(d)のTHP(A)からTHP
(B)の分離を行い、工程(e)でTHP(A)を水で
溶出し、THP(B)を3Mの水酸化アンモニウムで溶
出する。
ば洗浄した細胞ペレットを水に懸濁し100℃で加熱す
る方法かまたは過塩素酸法)により得られる。次に細胞
抽出物をまず酢酸と混合してから、分離操作を行う。ま
ず例えば水により炭水化物とポリオールを除去し、次に
陰イオン交換クロマトグラフィーによりアミノ酸を除去
し、セファデックスG25により細胞内ペプチドと蛋白
の残渣を除去する。次にダウエックス50W(NH4 +
型)カラムで工程(d)のTHP(A)からTHP
(B)の分離を行い、工程(e)でTHP(A)を水で
溶出し、THP(B)を3Mの水酸化アンモニウムで溶
出する。
【0021】別の好適な実施態様において、THP
(A)は土壌から単離されたストレプトミセス株の細胞
抽出物から、前述の方法と類似の以下の工程よりなる方
法により単離され精製される: (a) 0.25M−0.5MのNaCl中の適切な増
殖培地中で上記ストレプトミセス株を培養し; (b) 細胞を集め、洗浄した細胞から抽出物を調製
し; (c) いくつかのカラムクロマトグラフィー分離工程
により、付随する炭水化物、アミノ酸および蛋白からT
HP(A)を分離し; (d) THP(A)を含む溶液をイオン交換カラムク
ロマトグラフィーにかけて; (e) 水でTHP(A)を溶出して、実質的に純粋な
THP(A)を得る。
(A)は土壌から単離されたストレプトミセス株の細胞
抽出物から、前述の方法と類似の以下の工程よりなる方
法により単離され精製される: (a) 0.25M−0.5MのNaCl中の適切な増
殖培地中で上記ストレプトミセス株を培養し; (b) 細胞を集め、洗浄した細胞から抽出物を調製
し; (c) いくつかのカラムクロマトグラフィー分離工程
により、付随する炭水化物、アミノ酸および蛋白からT
HP(A)を分離し; (d) THP(A)を含む溶液をイオン交換カラムク
ロマトグラフィーにかけて; (e) 水でTHP(A)を溶出して、実質的に純粋な
THP(A)を得る。
【0022】本発明で使用される好適な土壌ストレプト
ミセス株はストレプトミセス・クラブリゲルス(S.c
lavuligerus)であり、さらに詳しくはスト
レプトミセス・クラブリゲルス(S.clavulig
erus)NRRL3585(これはNRRLより自由
に入手可能である)、およびストレプトミセス・グリセ
ウス(S.griseus)、特にストレプトミセス・
グリセウス(S.griseus)ATCC10137
(これはATCCより自由に入手可能である)である。
ミセス株はストレプトミセス・クラブリゲルス(S.c
lavuligerus)であり、さらに詳しくはスト
レプトミセス・クラブリゲルス(S.clavulig
erus)NRRL3585(これはNRRLより自由
に入手可能である)、およびストレプトミセス・グリセ
ウス(S.griseus)、特にストレプトミセス・
グリセウス(S.griseus)ATCC10137
(これはATCCより自由に入手可能である)である。
【0023】本発明の薬剤組成物に使用されるTHP
(A)とTHP(B)の塩は、無機および有機の塩基と
形成される生理学的に許容される塩である。THP
(A)の5−エーテルは低級アルキルエーテルおよび糖
部分と形成されるエーテル(例えばヌクレオシド)があ
り、当該分野で公知の方法により適当なアルコールとの
反応により調製される。THP(A)の5−エステル
は、適当な低級アルカノン酸との反応により調製される
低級アルカノイルエステルがある。
(A)とTHP(B)の塩は、無機および有機の塩基と
形成される生理学的に許容される塩である。THP
(A)の5−エーテルは低級アルキルエーテルおよび糖
部分と形成されるエーテル(例えばヌクレオシド)があ
り、当該分野で公知の方法により適当なアルコールとの
反応により調製される。THP(A)の5−エステル
は、適当な低級アルカノン酸との反応により調製される
低級アルカノイルエステルがある。
【0024】THP(A)またはTHP(B)またはこ
れらを組合せたものは、DNA結合性薬剤による治療を
受けている患者において、DNA結合性薬剤による障害
から非腫瘍性組織のDNAを保護するために使用され
る。DNA結合性薬剤は現在化学療法で使用されている
任意の抗腫瘍性抗生物質でよく、例えばダクチノマイシ
ン(Act D )、ダウノルビシン、ドキソルビシン
(アドリアマイシン)、ブレオマイシン、マイトマイシ
ンなどがある。これらの抗腫瘍性抗生物質は正常組織に
は毒性があるため、THP(A)またはTHP(B)ま
たはTHP(A)とTHP(B)を組合せたものはこれ
らの毒性作用を低下させる。毒性が強すぎるため現在化
学療法に使用されていない他の抗腫瘍性抗生物質(例え
ばアントラサイクリン抗生物質であるシネルビン(ci
nerubin)AとB)は、THP(A)、THP
(B)またはTHP(A)+THP(B)により毒性が
低下して、将来抗腫瘍療法に使用されるかも知れない。
れらを組合せたものは、DNA結合性薬剤による治療を
受けている患者において、DNA結合性薬剤による障害
から非腫瘍性組織のDNAを保護するために使用され
る。DNA結合性薬剤は現在化学療法で使用されている
任意の抗腫瘍性抗生物質でよく、例えばダクチノマイシ
ン(Act D )、ダウノルビシン、ドキソルビシン
(アドリアマイシン)、ブレオマイシン、マイトマイシ
ンなどがある。これらの抗腫瘍性抗生物質は正常組織に
は毒性があるため、THP(A)またはTHP(B)ま
たはTHP(A)とTHP(B)を組合せたものはこれ
らの毒性作用を低下させる。毒性が強すぎるため現在化
学療法に使用されていない他の抗腫瘍性抗生物質(例え
ばアントラサイクリン抗生物質であるシネルビン(ci
nerubin)AとB)は、THP(A)、THP
(B)またはTHP(A)+THP(B)により毒性が
低下して、将来抗腫瘍療法に使用されるかも知れない。
【0025】THP(A)、THP(B)またはこれら
を組合せたものは、化学発癌物質や突然変異誘発物質
(放射線照射を含む)からDNAを保護するのに有用で
ある。
を組合せたものは、化学発癌物質や突然変異誘発物質
(放射線照射を含む)からDNAを保護するのに有用で
ある。
【0026】THP(A)およびTHP(B)は哺乳動
物には毒性はない。体重100g当り1、10および1
00mgの投与量でマウスに投与した時、毒性は見られ
なかった。THP(A)とTHP(B)はまた、グラム
陽性細菌およびグラム陰性細菌のいくつかの培養物で行
われた試験で証明されたように、抗生物質活性はなかっ
た。
物には毒性はない。体重100g当り1、10および1
00mgの投与量でマウスに投与した時、毒性は見られ
なかった。THP(A)とTHP(B)はまた、グラム
陽性細菌およびグラム陰性細菌のいくつかの培養物で行
われた試験で証明されたように、抗生物質活性はなかっ
た。
【0027】THP(A)、その塩、5−エーテルまた
は5−エステルおよびTHP(B)またはその塩は、こ
れらの化合物の有効量を薬剤として許容される担体と混
合することにより、薬剤組成物に製剤化される。この薬
剤組成物に安定剤のような添加物を加えてもよい。
は5−エステルおよびTHP(B)またはその塩は、こ
れらの化合物の有効量を薬剤として許容される担体と混
合することにより、薬剤組成物に製剤化される。この薬
剤組成物に安定剤のような添加物を加えてもよい。
【0028】任意の適当な投与法の薬剤組成物が本発明
に含まれるが、好適な投与法は単回投与の静脈注射と静
脈潅流である。
に含まれるが、好適な投与法は単回投与の静脈注射と静
脈潅流である。
【0029】THP(A)とTHP(B)の両方を含む
本発明の薬剤組成物中のTHP(A)とTHP(B)の
モル比は異なる。本発明の薬剤組成物は好ましくはTH
P(A)とTHP(B)を等モルで含む。
本発明の薬剤組成物中のTHP(A)とTHP(B)の
モル比は異なる。本発明の薬剤組成物は好ましくはTH
P(A)とTHP(B)を等モルで含む。
【0030】本発明の組成物中のTHP(A)とTHP
(B)のみまたはこれらを組合せたものの有効用は、患
者の状態、疾患の重症度および投与される抗腫瘍性薬剤
の量により異なる。1つの実施態様においては、これら
は抗腫瘍性薬剤に対して過剰に加えられる。
(B)のみまたはこれらを組合せたものの有効用は、患
者の状態、疾患の重症度および投与される抗腫瘍性薬剤
の量により異なる。1つの実施態様においては、これら
は抗腫瘍性薬剤に対して過剰に加えられる。
【0031】本発明の薬剤組成物は、抗腫瘍性抗生物質
の投与の前、投与と一緒にまたは投与後に投与される。
これらは有効量では、抗腫瘍性薬剤の毒性作用を低下さ
せる。
の投与の前、投与と一緒にまたは投与後に投与される。
これらは有効量では、抗腫瘍性薬剤の毒性作用を低下さ
せる。
【0032】本発明を添付の図面を参照して例としての
み記載する。
み記載する。
【0033】図1は精製した(a)精製したTHP
(B)と(b)精製したTHP(A)の(500−MH
z)1H NMRスペクトルを示す。
(B)と(b)精製したTHP(A)の(500−MH
z)1H NMRスペクトルを示す。
【0034】図2は、THP(A)とTHP(B)の立
体化学構造(S型)の分子構造を示す。
体化学構造(S型)の分子構造を示す。
【0035】図3は、(a)0.6:1の比率のAct
D −d(ATGCAT)混合物;(b)この混合物
に0.6:1:30の比率でTHP(B)を添加後;
(c)(b)中のの混合物に0.6:1:30:30の
比率でTHP(A)を添加後の、陽子NMRスペクトル
(7.6−8.4ppm;500MHz)を示す。スペ
クトルは捕捉遅延(acquisition dela
y)中の放射線照射による溶媒サプレッション(sol
vent suppression)を用いて、D2O
リン酸緩衝液、pH7中で10℃で得られた。これら
の実験は、リン酸緩衝液中の4.0mMのAct D
保存液とTHP(A)とTHP(B)の100mMの保
存液を用いて行った。各1H NMR実験で、0.45
mlのリン酸緩衝液中の1.8mgのd(ATGCA
T)を使用した。
D −d(ATGCAT)混合物;(b)この混合物
に0.6:1:30の比率でTHP(B)を添加後;
(c)(b)中のの混合物に0.6:1:30:30の
比率でTHP(A)を添加後の、陽子NMRスペクトル
(7.6−8.4ppm;500MHz)を示す。スペ
クトルは捕捉遅延(acquisition dela
y)中の放射線照射による溶媒サプレッション(sol
vent suppression)を用いて、D2O
リン酸緩衝液、pH7中で10℃で得られた。これら
の実験は、リン酸緩衝液中の4.0mMのAct D
保存液とTHP(A)とTHP(B)の100mMの保
存液を用いて行った。各1H NMR実験で、0.45
mlのリン酸緩衝液中の1.8mgのd(ATGCA
T)を使用した。
【0036】図4は、プロット(a−e)に示した種々
の薬剤:DNA比のAct D −d(ATGCAT)
混合物、およびモル比1:30:30のd(ATGCA
T)、THP(A)とTHP(B)の混合物、およびプ
ロット(a’−e’)に示した種々の薬剤:DNA比の
Act D の基礎芳香族陽子領域スペクトル(500
MHz)を示す。(a)と(a’)の拡張した図はそれ
ぞれスペクトル(A)と(A’)に示されている。スペ
クトルは(図3のように)pH7で得られた。Act
D −d(ATGCAT)の陽子共鳴はスペクトルに示
されている:アデノシン(内部)H2陽子は8.03と
8.00ppm、アデノシン(末端)H2陽子は7.8
6ppm、そしてグアノシンH8陽子は7.70と7.
63ppm。Act D −d(ATGCAT)の化学
シフトの割当はブラウン(Brown)ら(1984)
のものと同じである。
の薬剤:DNA比のAct D −d(ATGCAT)
混合物、およびモル比1:30:30のd(ATGCA
T)、THP(A)とTHP(B)の混合物、およびプ
ロット(a’−e’)に示した種々の薬剤:DNA比の
Act D の基礎芳香族陽子領域スペクトル(500
MHz)を示す。(a)と(a’)の拡張した図はそれ
ぞれスペクトル(A)と(A’)に示されている。スペ
クトルは(図3のように)pH7で得られた。Act
D −d(ATGCAT)の陽子共鳴はスペクトルに示
されている:アデノシン(内部)H2陽子は8.03と
8.00ppm、アデノシン(末端)H2陽子は7.8
6ppm、そしてグアノシンH8陽子は7.70と7.
63ppm。Act D −d(ATGCAT)の化学
シフトの割当はブラウン(Brown)ら(1984)
のものと同じである。
【0037】図5は、Act D によるRNAポリメ
ラーゼII転写の阻害と、THP(A)とTHP(B)
の添加によるその回復を示す放射線写真である。各レー
ンの構成物は表6に示してある。DNAの濃度は71.
4μMであった。
ラーゼII転写の阻害と、THP(A)とTHP(B)
の添加によるその回復を示す放射線写真である。各レー
ンの構成物は表6に示してある。DNAの濃度は71.
4μMであった。
【0038】図6は、THPによるアドリアマイシンに
よるDNA合成の阻害の逆転を示す。これは略図の下の
表の、取り込まれた[3H]チミジンとアドリアマイシ
ン濃度の割合の略図である。中ぬきの四角−[3H]チ
ミジン取り込み対アドリアマイシン濃度。黒四角−TH
P存在下での[3H]チミジン取り込み対アドリアマイ
シン濃度(100μg/ml)。
よるDNA合成の阻害の逆転を示す。これは略図の下の
表の、取り込まれた[3H]チミジンとアドリアマイシ
ン濃度の割合の略図である。中ぬきの四角−[3H]チ
ミジン取り込み対アドリアマイシン濃度。黒四角−TH
P存在下での[3H]チミジン取り込み対アドリアマイ
シン濃度(100μg/ml)。
【0039】図7は、HeLa WCE システムを用
いるTHPによる転写のアクチノマイシン阻害の逆転を
示す。パルスチェース(pulse chase)条件
下での転写は例6に記載したように行った。DNAを増
加する濃度のTHP(A+B)と30℃で20分間プレ
インキュベートし、次に0.4μg/mlのアクチノマ
イシンDを加えた。
いるTHPによる転写のアクチノマイシン阻害の逆転を
示す。パルスチェース(pulse chase)条件
下での転写は例6に記載したように行った。DNAを増
加する濃度のTHP(A+B)と30℃で20分間プレ
インキュベートし、次に0.4μg/mlのアクチノマ
イシンDを加えた。
【0040】20分間のインキュベートの後WCE(1
0μl)を加えて30℃で20分間インキュベートし
た。放射性ヌクレオチド混合物を5分のパルスで加え、
続いて10mMのCTPを含むチェースミックスを添加
した。30℃で30分転写をした後停止させた。RNA
を抽出し、例6に記載したように分析した。レーンM−
分子量マーカー。レーンC−アドリアマイシンまたはT
HPのない対照反応。0.4μg/mlのアクチノマイ
シンDとの反応のレーンはマーク(+)がしてある。T
HP濃度の増加するレーン(0、5、10、20、5
0、100、200、500μg/ml)もまたレーン
の上にマークがしてある。バンドの相対強度は例6に記
載したように推定し、割合は対照(レーンC)に対する
ものである。
0μl)を加えて30℃で20分間インキュベートし
た。放射性ヌクレオチド混合物を5分のパルスで加え、
続いて10mMのCTPを含むチェースミックスを添加
した。30℃で30分転写をした後停止させた。RNA
を抽出し、例6に記載したように分析した。レーンM−
分子量マーカー。レーンC−アドリアマイシンまたはT
HPのない対照反応。0.4μg/mlのアクチノマイ
シンDとの反応のレーンはマーク(+)がしてある。T
HP濃度の増加するレーン(0、5、10、20、5
0、100、200、500μg/ml)もまたレーン
の上にマークがしてある。バンドの相対強度は例6に記
載したように推定し、割合は対照(レーンC)に対する
ものである。
【0041】図8は、異なる塩濃度の化学規定培地中で
増殖させたストレプトミセス・クラブリゲルス(S.c
lavuligerus)細胞の抽出物の、陽子脱カッ
プリングしたナチュラルアバダンス(proton−d
ecoupled natural abundanc
e) 12C NMR( 126.7MHz)スペクト
ルを示す。(A)0.5MのNaCl、(B)0.25
MのNaCl、(C)塩なし。13Cピークは以下を含
む:A、THP(A);Tre、トレハロース;Gl
u、グルタミン酸。
増殖させたストレプトミセス・クラブリゲルス(S.c
lavuligerus)細胞の抽出物の、陽子脱カッ
プリングしたナチュラルアバダンス(proton−d
ecoupled natural abundanc
e) 12C NMR( 126.7MHz)スペクト
ルを示す。(A)0.5MのNaCl、(B)0.25
MのNaCl、(C)塩なし。13Cピークは以下を含
む:A、THP(A);Tre、トレハロース;Gl
u、グルタミン酸。
【0042】図9は、図8に示すNMRスペクトルから
計算した、種々の塩濃度の化学規定培地で増殖させたス
トレプトミセス・クラブリゲルス(S.clavuli
gerus)中の細胞内代謝物を示す。グルタミン酸は
アミノ酸分析機で測定し、THP(A)とトレハロース
の値はNMRスペクトルからの取り込みにより計算し
た。
計算した、種々の塩濃度の化学規定培地で増殖させたス
トレプトミセス・クラブリゲルス(S.clavuli
gerus)中の細胞内代謝物を示す。グルタミン酸は
アミノ酸分析機で測定し、THP(A)とトレハロース
の値はNMRスペクトルからの取り込みにより計算し
た。
【0043】図10は、0.5MのNaClの化学規定
培地中で66時間増殖させたストレプトミセス・グリセ
ウス(S.griseus)細胞の抽出物の、陽子脱カ
ップリングした12C NMR (126.7MHz)
スペクトルを示す。13Cピークは以下を含む:A−T
HP(A);Tre−トレハロース;Glu−グルタミ
ン酸;Eh−エタノール(THP(A)の定量測定のた
めに加えた)。
培地中で66時間増殖させたストレプトミセス・グリセ
ウス(S.griseus)細胞の抽出物の、陽子脱カ
ップリングした12C NMR (126.7MHz)
スペクトルを示す。13Cピークは以下を含む:A−T
HP(A);Tre−トレハロース;Glu−グルタミ
ン酸;Eh−エタノール(THP(A)の定量測定のた
めに加えた)。
【0044】図11は、ストレプトミセス・グリセウス
(S.griseus)から得た精製したTHP(A)
の、陽子脱カップリングした13C NMR (12
6.7MHz)スペクトルを示す。
(S.griseus)から得た精製したTHP(A)
の、陽子脱カップリングした13C NMR (12
6.7MHz)スペクトルを示す。
【0045】本発明を以下の非限定例でさらに説明す
る。
る。
【0046】実施例 例1: ストレプトミセス・パルブルス(S.parv
ulus)ATCC12434の細胞抽出物からのTH
P(A)とTHP(B)の単離と精製
ulus)ATCC12434の細胞抽出物からのTH
P(A)とTHP(B)の単離と精製
【0047】(a)増殖培養物の培養 4℃の土壌培養で維持したストレプトミセス・パルブル
ス(S.parvulus)(ATCC12434)
を、旋回振盪インキュベーター中で30℃で2日間、N
Zアミン培地(シェフィールドケミカルズ(Sheff
ield Chemicals)、ニューヨーク、米
国)上で増殖させた。遠心分離後0.3%KClで2回
洗浄し、菌糸の懸濁液(3%)を、化学規定培地(10
00mlの脱イオン水中40gのD−フラクトース、
1.0gのK2HPO4、25mgのZn SO4・7
H2O、25mgのCaCl2・2H2O、25mgの
MgSO4・7H2O、25mgのFeSO4・7H2
O、および2.1gのL−グルタミン酸、pH7.1)
の接種菌とした。
ス(S.parvulus)(ATCC12434)
を、旋回振盪インキュベーター中で30℃で2日間、N
Zアミン培地(シェフィールドケミカルズ(Sheff
ield Chemicals)、ニューヨーク、米
国)上で増殖させた。遠心分離後0.3%KClで2回
洗浄し、菌糸の懸濁液(3%)を、化学規定培地(10
00mlの脱イオン水中40gのD−フラクトース、
1.0gのK2HPO4、25mgのZn SO4・7
H2O、25mgのCaCl2・2H2O、25mgの
MgSO4・7H2O、25mgのFeSO4・7H2
O、および2.1gのL−グルタミン酸、pH7.1)
の接種菌とした。
【0048】(b)細胞抽出物の調製 1リットルのストレプトミセス・パルブルス(S.pa
rvulus)増殖培養物から、ストレプトミセス・パ
ルブルス(S.parvulus)の細胞の抽出物を調
製した。4℃で遠心分離(5,000×gで5分間)し
て細胞を集めた。細胞を0.2%のKClで2回洗浄し
て微量の増殖培地を除去した。洗浄した細胞ペレットを
10mlの水に懸濁し100℃で15分間加熱するか、
または過塩素酸法(インバーとラピドット(Inbar
and Lapidot)、1988a)により、細
胞内抽出物を得た。遠心分離(15,000×gで15
分間)して上澄液を分離し、減圧下で1mlに濃縮し
た。
rvulus)増殖培養物から、ストレプトミセス・パ
ルブルス(S.parvulus)の細胞の抽出物を調
製した。4℃で遠心分離(5,000×gで5分間)し
て細胞を集めた。細胞を0.2%のKClで2回洗浄し
て微量の増殖培地を除去した。洗浄した細胞ペレットを
10mlの水に懸濁し100℃で15分間加熱するか、
または過塩素酸法(インバーとラピドット(Inbar
and Lapidot)、1988a)により、細
胞内抽出物を得た。遠心分離(15,000×gで15
分間)して上澄液を分離し、減圧下で1mlに濃縮し
た。
【0049】(c)ストレプトミセス・パルブルス
(S.parvulus)細胞抽出物からのTHP
(A)とTHP(B)の分離 細胞抽出物試料を4倍量の1Mの酢酸と混合してから、
ダウエックス50Wクロマトグラフィーで分離した。カ
ラムを脱イオン水(カラムの5倍量)で洗浄して炭水化
物とポリオールを除去した。アミノ酸、THP(A)と
THP(B)を3MのNH4OH で溶出した。アンモ
ニアを蒸発させて乾燥し、残渣をpH5にしダウエック
ス1陰イオン(酢酸型)交換クロマトグラフィーで分離
した。グルタミン酸のようなアミノ酸は陰イオン交換カ
ラムに結合したまま残った。THP(A)とTHP
(B)を水で溶出した。
(S.parvulus)細胞抽出物からのTHP
(A)とTHP(B)の分離 細胞抽出物試料を4倍量の1Mの酢酸と混合してから、
ダウエックス50Wクロマトグラフィーで分離した。カ
ラムを脱イオン水(カラムの5倍量)で洗浄して炭水化
物とポリオールを除去した。アミノ酸、THP(A)と
THP(B)を3MのNH4OH で溶出した。アンモ
ニアを蒸発させて乾燥し、残渣をpH5にしダウエック
ス1陰イオン(酢酸型)交換クロマトグラフィーで分離
した。グルタミン酸のようなアミノ酸は陰イオン交換カ
ラムに結合したまま残った。THP(A)とTHP
(B)を水で溶出した。
【0050】(d)ペプチドと蛋白からのTHP(A)
とTHP(B)の分離 工程(c)で得られたTHP(A)とTHP(B)の混
合物を、40mlのセファデックスG−25のカラムに
加えた。カラムを水で洗浄した。最初の画分はペプチド
と低分子量の蛋白(黄色)を含み、次にTHP(A)と
THP(B)が溶出した。
とTHP(B)の分離 工程(c)で得られたTHP(A)とTHP(B)の混
合物を、40mlのセファデックスG−25のカラムに
加えた。カラムを水で洗浄した。最初の画分はペプチド
と低分子量の蛋白(黄色)を含み、次にTHP(A)と
THP(B)が溶出した。
【0051】 (e)THP(B)からのTHP(A)の分離 工程(d)で得られたTHP(A)+THP(B)の混
合物を4倍量の1Mの酢酸と混合してから、70mlの
ダウエックス50W×8のカラム(NH4 +型)に加え
た。水で少量のTHP(B)とともにTHP(A)が溶
出された。3Mの水酸化アンモニウムにより、少量のT
HP(A)とともにTHP(B)が排除された。これら
の操作をもう一度繰り返してから、THP(B)からT
HP(A)が完全に分離した。THP(B)の画分は少
量のアラニンを含んでいた。後の画分を(HClで)p
H2にし、70mlのダウエックス1陰イオン(OH−
型)交換クロマトグラフィーで分離した。カラムを水で
洗浄し、150mlの1%蟻酸によりTHP(B)が排
除された(アラニンは600mlの1%蟻酸で溶出され
た)。精製したTHP(A)とTHP(B)の1H N
MRスペクトルをそれぞれ図1の(b)と(a)に示
す。その分子構造を図2に示す。
合物を4倍量の1Mの酢酸と混合してから、70mlの
ダウエックス50W×8のカラム(NH4 +型)に加え
た。水で少量のTHP(B)とともにTHP(A)が溶
出された。3Mの水酸化アンモニウムにより、少量のT
HP(A)とともにTHP(B)が排除された。これら
の操作をもう一度繰り返してから、THP(B)からT
HP(A)が完全に分離した。THP(B)の画分は少
量のアラニンを含んでいた。後の画分を(HClで)p
H2にし、70mlのダウエックス1陰イオン(OH−
型)交換クロマトグラフィーで分離した。カラムを水で
洗浄し、150mlの1%蟻酸によりTHP(B)が排
除された(アラニンは600mlの1%蟻酸で溶出され
た)。精製したTHP(A)とTHP(B)の1H N
MRスペクトルをそれぞれ図1の(b)と(a)に示
す。その分子構造を図2に示す。
【0052】例2:THP(A)とTHP(B)・2H
2O の結晶化 (a)例1に従い得られた純粋なTHP(A)を熱メタ
ノールに溶解し、この溶液をベンゼン蒸気下でデシケー
ター中に放置して結晶化させた。7日後に結晶が現れ
た。0.2×0.1×0.05mmの大きさの透明の斜
方晶系の結晶を集めてX線結晶構造解析を行った。(C
6H10N2O3)の結晶構造はスペース基P3xを有
する三方晶系であった。結晶の結合の長さと結合の角度
はそれぞれ表1と2に示してある。THP(A)の立体
化学構造はS型であった。
2O の結晶化 (a)例1に従い得られた純粋なTHP(A)を熱メタ
ノールに溶解し、この溶液をベンゼン蒸気下でデシケー
ター中に放置して結晶化させた。7日後に結晶が現れ
た。0.2×0.1×0.05mmの大きさの透明の斜
方晶系の結晶を集めてX線結晶構造解析を行った。(C
6H10N2O3)の結晶構造はスペース基P3xを有
する三方晶系であった。結晶の結合の長さと結合の角度
はそれぞれ表1と2に示してある。THP(A)の立体
化学構造はS型であった。
【0053】(b)例1に従い得られた純粋なTHP
(B)をエタノールに溶解し、この溶液に数滴の塩化メ
チレンを加えた。溶液を放置してゆっくり蒸発させた。
数日後溶液中に結晶が現れた。0.4×0.3×0.2
mmの大きさの透明の斜方晶系の結晶を集めてX線結晶
構造解析を行った。C6H10N2O2・2[H2O]
の結晶構造はスペース基P43を有する正四方晶系であ
った。結晶の結合の長さと結合の角度はそれぞれ表1と
2に示してある。THP(B)の立体化学構造はS型で
あった。
(B)をエタノールに溶解し、この溶液に数滴の塩化メ
チレンを加えた。溶液を放置してゆっくり蒸発させた。
数日後溶液中に結晶が現れた。0.4×0.3×0.2
mmの大きさの透明の斜方晶系の結晶を集めてX線結晶
構造解析を行った。C6H10N2O2・2[H2O]
の結晶構造はスペース基P43を有する正四方晶系であ
った。結晶の結合の長さと結合の角度はそれぞれ表1と
2に示してある。THP(B)の立体化学構造はS型で
あった。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】例3:THP(A)とTHP(B)の存在
下でのオリゴヌクレオチドへのActD の結合−NM
R研究 Act D とDNAとの結合の性状解析は抗腫瘍性活
性の基礎であると考えられているため、大いに興味を持
たれている問題である。フェノキサゾン環上に付属して
いるペプチド鎖は、Act D がDNAのGpC部位
に結合しやすいことに大いに関係がある。Act D
とd(ATGCAT)の1:1複合体について、溶液の
詳細な構造モデルの研究が行われた(リブランド(Ly
brand)ら、1986)。
下でのオリゴヌクレオチドへのActD の結合−NM
R研究 Act D とDNAとの結合の性状解析は抗腫瘍性活
性の基礎であると考えられているため、大いに興味を持
たれている問題である。フェノキサゾン環上に付属して
いるペプチド鎖は、Act D がDNAのGpC部位
に結合しやすいことに大いに関係がある。Act D
とd(ATGCAT)の1:1複合体について、溶液の
詳細な構造モデルの研究が行われた(リブランド(Ly
brand)ら、1986)。
【0057】Act D の存在下または非存在下での
THPのDNAへの結合様式は、1H NMRスペクト
ルにより研究された。いくつかの理由によりこの研究の
ためにオリゴヌクレオチドd(ATGCAT)を選択し
た:これはユニークな強い結合部位を有し、Act D
のペンタペプチドラクトンと相互作用するのに充分な
長さを有し、Act D −d(ATGCAT)会合の
動力学はゆっくりしており、Act D −DNA会合
の動力学に類似している(ブラウン(Brown)ら、
1984 ;ゾウ(Zhou)ら、1989)。DNA
−THP(A)と(B)複合体に関する1H NMRス
ペクトル試験は、THP(A)とTHP(B)はこのオ
リゴヌクレオチドに結合し、そのAct D との複合
体形成を強く妨害することを示している。
THPのDNAへの結合様式は、1H NMRスペクト
ルにより研究された。いくつかの理由によりこの研究の
ためにオリゴヌクレオチドd(ATGCAT)を選択し
た:これはユニークな強い結合部位を有し、Act D
のペンタペプチドラクトンと相互作用するのに充分な
長さを有し、Act D −d(ATGCAT)会合の
動力学はゆっくりしており、Act D −DNA会合
の動力学に類似している(ブラウン(Brown)ら、
1984 ;ゾウ(Zhou)ら、1989)。DNA
−THP(A)と(B)複合体に関する1H NMRス
ペクトル試験は、THP(A)とTHP(B)はこのオ
リゴヌクレオチドに結合し、そのAct D との複合
体形成を強く妨害することを示している。
【0058】(a)THPのd(ATGCAT)への結
合 遊離d(ATGCAT)と、d(ATGCAT)とTH
P(A)とTHP(B)との複合体中の、交換不可能な
陽子の化学シフトの比較を表3に示す。この6量体にT
HP(A)とTHP(B)を加えると、7.94ppm
のグアニジンH8(GH8)シグナルは大きく下方にシ
フト(20Hz)し、アデノシン(末端)H8陽子は1
0Hzだけ下方にシフトしたが、THP(A)のすべて
の基礎芳香族陽子はほんのわずかの変化した示さなかっ
た。
合 遊離d(ATGCAT)と、d(ATGCAT)とTH
P(A)とTHP(B)との複合体中の、交換不可能な
陽子の化学シフトの比較を表3に示す。この6量体にT
HP(A)とTHP(B)を加えると、7.94ppm
のグアニジンH8(GH8)シグナルは大きく下方にシ
フト(20Hz)し、アデノシン(末端)H8陽子は1
0Hzだけ下方にシフトしたが、THP(A)のすべて
の基礎芳香族陽子はほんのわずかの変化した示さなかっ
た。
【0059】(b)THPのAct D −d(ATG
CAT)複合体への結合 Act D −d(ATGCAT)複合体へTHP
(B)を加える(6量体1モルに対しAct D 0.
64モル)と、GH8陽子の化学シフトは0.018p
pmだけ下方に移動したが、7.99ppmのAct
D −6量体複合体のアデノシン(内部)H2陽子は変
化しなかった(図3b)。THP(A)を加えるとGH
8陽子の下方へのシフト(0.22ppm)がさらに認
められた(図3c)。これらの結果は、THPはAct
D の存在下でも遊離のオリゴヌクレオチドに結合す
ることを示している。
CAT)複合体への結合 Act D −d(ATGCAT)複合体へTHP
(B)を加える(6量体1モルに対しAct D 0.
64モル)と、GH8陽子の化学シフトは0.018p
pmだけ下方に移動したが、7.99ppmのAct
D −6量体複合体のアデノシン(内部)H2陽子は変
化しなかった(図3b)。THP(A)を加えるとGH
8陽子の下方へのシフト(0.22ppm)がさらに認
められた(図3c)。これらの結果は、THPはAct
D の存在下でも遊離のオリゴヌクレオチドに結合す
ることを示している。
【0060】 (c)Act D のd(ATGCAT)への結合 Act D の遊離オリゴヌクレオチドおよびオリゴヌ
クレオチド−THP複合体への結合を、1H NMR力
価測定法により調べた。6量体に0.16モル当量のA
ct D を添加すると、複合体の新しいピークが現れ
(図4b)、その強度は1:1Act D 対d(AT
GCAT)に増加した(図4a、b、c、d、e)。遊
離の6量体とAct D に結合した6量体のシグナル
比は表4に示してある。
クレオチド−THP複合体への結合を、1H NMR力
価測定法により調べた。6量体に0.16モル当量のA
ct D を添加すると、複合体の新しいピークが現れ
(図4b)、その強度は1:1Act D 対d(AT
GCAT)に増加した(図4a、b、c、d、e)。遊
離の6量体とAct D に結合した6量体のシグナル
比は表4に示してある。
【0061】(d)Act D のd(ATGCAT)
−THP複合体への結合 6量体−THP複合体へ0.16モル当量のAct D
を加えたが、ActD −6量体複合体の新しい陽子
ピークは現れなかった(図4b’);0.32モル当量
のAct D を加えると、Act D −6量体複合
体のわずかに1つの陽子ピークが8.03ppmに検出
された(図4c’)。6量体−THP複合体に0.48
モル当量のAct D を加えた時のみ、Act D
−6量体の新しい陽子ピークが区別された(図4d’、
e’)。Act D −6量体の2つの共鳴が消失して
おり、7.99ppmのAct D −6量体複合体の
アデノシン(内部)H2シグナルは、7.98ppmの
THP−6量体複合体のGH8の強い共鳴のため検出す
ることはできず、Act D −6量体複合体の7.8
7ppmのアデノシン(末端)H2の共鳴は、7.88
ppmのTHP(B)のNH陽子の同時に存在する共鳴
により弱められた。THPの存在下または非存在下での
Act D −d(ATGCAT)の平衡結合性(表
4)は、遊離の6量体と結合したAct D −6量体
複合体の陽子ピーク面積比に由来していた。6量体に結
合したAct D の低値での正確な結合データを得る
ことは困難なため、結合定数を決めることはできなかっ
た。しかし平衡測定(図4と表4)は、DNAへのある
種の結合(おそらく抗生物質との競合)によりTHPは
Act D の挿入(intercalation)か
らDNAを保護する可能性があることを示している。
−THP複合体への結合 6量体−THP複合体へ0.16モル当量のAct D
を加えたが、ActD −6量体複合体の新しい陽子
ピークは現れなかった(図4b’);0.32モル当量
のAct D を加えると、Act D −6量体複合
体のわずかに1つの陽子ピークが8.03ppmに検出
された(図4c’)。6量体−THP複合体に0.48
モル当量のAct D を加えた時のみ、Act D
−6量体の新しい陽子ピークが区別された(図4d’、
e’)。Act D −6量体の2つの共鳴が消失して
おり、7.99ppmのAct D −6量体複合体の
アデノシン(内部)H2シグナルは、7.98ppmの
THP−6量体複合体のGH8の強い共鳴のため検出す
ることはできず、Act D −6量体複合体の7.8
7ppmのアデノシン(末端)H2の共鳴は、7.88
ppmのTHP(B)のNH陽子の同時に存在する共鳴
により弱められた。THPの存在下または非存在下での
Act D −d(ATGCAT)の平衡結合性(表
4)は、遊離の6量体と結合したAct D −6量体
複合体の陽子ピーク面積比に由来していた。6量体に結
合したAct D の低値での正確な結合データを得る
ことは困難なため、結合定数を決めることはできなかっ
た。しかし平衡測定(図4と表4)は、DNAへのある
種の結合(おそらく抗生物質との競合)によりTHPは
Act D の挿入(intercalation)か
らDNAを保護する可能性があることを示している。
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】例4:Act D の存在下でのインビト
ロ転写研究:THP(A)+THP(B)の保護作用
ロ転写研究:THP(A)+THP(B)の保護作用
【0065】(a)Act D による転写阻害 Act D のDNAへの結合によるRNAポリメラー
ゼ転写阻害を、カデシュとチェンバーリン(Kades
ch and Chamberlin,1982)の方
法を用いて試験した。この系では哺乳動物細胞からの精
製されたRNAポリメラーゼ(例えばHeLa細胞から
のRNAポリメラーゼI、IIおよびIII)は、規定
されたdCMPが末端に結合したDNA鋳型を効率的か
つ特異的に転写することができる。dCMPが末端に結
合したDNA系は、他の蛋白因子の非存在下でもポリメ
ラーゼ蛋白自身による転写反応の定量的研究を可能に
し、従って転写過程へのDNA結合性薬剤の直接の作
用、およびAct D の存在下での転写へのTHP
(A)とTHP(B)の保護作用を解析するための適切
な系である。
ゼ転写阻害を、カデシュとチェンバーリン(Kades
ch and Chamberlin,1982)の方
法を用いて試験した。この系では哺乳動物細胞からの精
製されたRNAポリメラーゼ(例えばHeLa細胞から
のRNAポリメラーゼI、IIおよびIII)は、規定
されたdCMPが末端に結合したDNA鋳型を効率的か
つ特異的に転写することができる。dCMPが末端に結
合したDNA系は、他の蛋白因子の非存在下でもポリメ
ラーゼ蛋白自身による転写反応の定量的研究を可能に
し、従って転写過程へのDNA結合性薬剤の直接の作
用、およびAct D の存在下での転写へのTHP
(A)とTHP(B)の保護作用を解析するための適切
な系である。
【0066】HeLa細胞からのDNA依存性RNAポ
リメラーゼI、IIおよびIII(それぞれPolI、
PolIIおよびPolIII)を、ホドとブラチ(H
odo and Blatti,1977)の記載した
方法を修飾した方法により精製した。
リメラーゼI、IIおよびIII(それぞれPolI、
PolIIおよびPolIII)を、ホドとブラチ(H
odo and Blatti,1977)の記載した
方法を修飾した方法により精製した。
【0067】鋳型DNAを制限酵素PstIにより3’
突出末端を作成し、末端トランスフェラーゼ(ベーリン
ガーマンハイム(Boehringer Mannhe
im))を用いて両端にdCTPを結合させた。エタノ
ール沈澱の後、末端にdCMPの結合したDNAを第2
の制限酵素で消化し、選択した末端の結合した断片をカ
デシュとチェンバーリン(Kadesch and C
hamberlin,1982)の記載するようにアガ
ロースゲルから精製した。
突出末端を作成し、末端トランスフェラーゼ(ベーリン
ガーマンハイム(Boehringer Mannhe
im))を用いて両端にdCTPを結合させた。エタノ
ール沈澱の後、末端にdCMPの結合したDNAを第2
の制限酵素で消化し、選択した末端の結合した断片をカ
デシュとチェンバーリン(Kadesch and C
hamberlin,1982)の記載するようにアガ
ロースゲルから精製した。
【0068】転写反応混合物を、70mMのトリス−塩
酸(pH7.9)、0.1MのNH4Cl 、6mMの
MgCl2、5mMのスペルミジン、10%のグリセロ
ール、0.15mMのジチオスレイトール、dCMPが
末端に結合した0.6μgの鋳型、および0.5μlの
HeLaRNAポリメラーゼ(3U)を含有する転写緩
衝液15μl中で、30℃で10分間インキュベートし
た。4.3mMのATP、GTPおよびCTP、そして
170μMのUTP、20μCiの[α−32P]UT
Pを含有するパルス緩衝液(3.5μl)を、転写反応
混合物に加えて20秒間インキュベートした。0.06
μgのAct D の存在下または非存在下で7mMの
UTPを含有する1.5μlのチェース緩衝液を加える
ことにより、転写伸張が起きた。転写伸張は10分間行
い、次にプロテイナーゼK緩衝液(0.6%SDS;2
5mMのトリスpH7.9;25mMのEDTA最終濃
度)200μg/mlのプロテイナーゼK、および30
μgのtRNAを添加して停止させ、65℃で25分間
インキュベートした。試料をエタノール沈澱させ、ペレ
ットを充填緩衝液(loading buffer)
(90%のホルムアミド;0.5×トリスホウ酸緩衝
液)に再懸濁し、6%ポリアクリルアミド−尿素ゲル電
気泳動にかけた。ゲルの放射能写真を、分子動力学コン
ピューター密度測定法を用いてバンドの相対強度を求め
ることにより解析した。ヌクレオシド三リン酸とtRN
Aはシグマ(Sigma)から、ブロテイナーゼKはベ
ーリンガーマンハイム(Boehringer Man
nheim)から、そして[α−32P]UTPはアマ
シャムインターナショナル(Amersham Int
ernational、英国)から購入した。
酸(pH7.9)、0.1MのNH4Cl 、6mMの
MgCl2、5mMのスペルミジン、10%のグリセロ
ール、0.15mMのジチオスレイトール、dCMPが
末端に結合した0.6μgの鋳型、および0.5μlの
HeLaRNAポリメラーゼ(3U)を含有する転写緩
衝液15μl中で、30℃で10分間インキュベートし
た。4.3mMのATP、GTPおよびCTP、そして
170μMのUTP、20μCiの[α−32P]UT
Pを含有するパルス緩衝液(3.5μl)を、転写反応
混合物に加えて20秒間インキュベートした。0.06
μgのAct D の存在下または非存在下で7mMの
UTPを含有する1.5μlのチェース緩衝液を加える
ことにより、転写伸張が起きた。転写伸張は10分間行
い、次にプロテイナーゼK緩衝液(0.6%SDS;2
5mMのトリスpH7.9;25mMのEDTA最終濃
度)200μg/mlのプロテイナーゼK、および30
μgのtRNAを添加して停止させ、65℃で25分間
インキュベートした。試料をエタノール沈澱させ、ペレ
ットを充填緩衝液(loading buffer)
(90%のホルムアミド;0.5×トリスホウ酸緩衝
液)に再懸濁し、6%ポリアクリルアミド−尿素ゲル電
気泳動にかけた。ゲルの放射能写真を、分子動力学コン
ピューター密度測定法を用いてバンドの相対強度を求め
ることにより解析した。ヌクレオシド三リン酸とtRN
Aはシグマ(Sigma)から、ブロテイナーゼKはベ
ーリンガーマンハイム(Boehringer Man
nheim)から、そして[α−32P]UTPはアマ
シャムインターナショナル(Amersham Int
ernational、英国)から購入した。
【0069】精製されたポリメラーゼと、PolIにつ
いては225塩基対の、そしてPolIIおよびPol
IIIについては420塩基対のdCMPが末端に結合
した鋳型を用いて、種々の濃度のAct D に対する
HeLa細胞からの3つのRNAポリメラーゼの感度を
求めた。RNAポリメラーゼは1本鎖テイルと2本鎖の
結合部分の不連続な部位で転写を開始するため、これら
の鋳型はそれぞれ225と420のヌクレオチドの同数
の形質転換体を与えることが予想される。すべての実験
でパルス−チェース法が使用された。
いては225塩基対の、そしてPolIIおよびPol
IIIについては420塩基対のdCMPが末端に結合
した鋳型を用いて、種々の濃度のAct D に対する
HeLa細胞からの3つのRNAポリメラーゼの感度を
求めた。RNAポリメラーゼは1本鎖テイルと2本鎖の
結合部分の不連続な部位で転写を開始するため、これら
の鋳型はそれぞれ225と420のヌクレオチドの同数
の形質転換体を与えることが予想される。すべての実験
でパルス−チェース法が使用された。
【0070】Act D による3つのポリメラーゼ
(それぞれPolI、PolIIおよびPolIII)
の転写阻害パターンは表5に要約されており、酵素はA
ctD に同様に感受性であることを示している。チェ
ースとともに1μg/mlのAct D が加えられる
と、10−20%の残存する転写が起きるが、3−5μ
g/mlの濃度ではわずかに0.1−3%の残存転写の
みが得られる。
(それぞれPolI、PolIIおよびPolIII)
の転写阻害パターンは表5に要約されており、酵素はA
ctD に同様に感受性であることを示している。チェ
ースとともに1μg/mlのAct D が加えられる
と、10−20%の残存する転写が起きるが、3−5μ
g/mlの濃度ではわずかに0.1−3%の残存転写の
みが得られる。
【0071】この知見は、Act D 阻害は反応混合
物中のDNA濃度に依存するという理論によく一致す
る。
物中のDNA濃度に依存するという理論によく一致す
る。
【0072】
【表5】
【0073】(b)Act D に阻害された転写のT
HP(A)とTHP(B)による再開 この測定は97%以上の転写阻害を引き起こすAct
D 濃度(これは3μg/mlとした)で行われた。A
ct D の濃度はDNAのd(GpC)含量に比例し
ているが、THP(A)とTHP(B)はDNA一般を
保護し、これは必ずしもd(GpC)塩基対(bp)で
起きるのではないと考えられるため、DNAへのAct
D の結合を阻害するのに必要なTHP(A)とTH
P(B)の濃度はAct D の濃度より高いと考えら
れた。図5のレーン2、6、10と表6に見られるよう
に、これらの実験でTHP(A)とTHP(B)自身は
転写反応を阻害しなかった。THP(A)のみおよびT
HP(B)のみの存在下では、Act D に引き起こ
される転写阻害は影響を受けなかった(図5でレーン3
−5と7−9、そして表6)。しかし1:1の比でTH
P(A)とTHP(B)を一緒に加えると、これらの効
果は劇的であった。200μMの濃度では2.5μMの
Act D (これ自身は反応の97%を阻害する)の
存在下で転写の75%が回収された。これらの結果はT
HP(A)とTHP(B)の組合せは、Act D の
DNAへの結合からのDNAの保護に対して相乗効果を
有することを示している。上記の条件は、30塩基対に
ついて1分子のAct Dにより転写阻害(97%)が
得られること、そしてDNA−Act D 複合体形成
は1:10の比率が必要であることを示す。転写の75
%を回収するために、1分子のAct Dに対して80
分子のTHP(A)とTHP(B)(すなわち1塩基対
について1対のTHP(A)とTHP(B))が必要で
ある。これらの結果はAct D 結合に対するDNA
の保護におけるTHP(A)とTHP(B)の役割(A
ct D の存在下で転写の再開を可能にする)を示唆
している。
HP(A)とTHP(B)による再開 この測定は97%以上の転写阻害を引き起こすAct
D 濃度(これは3μg/mlとした)で行われた。A
ct D の濃度はDNAのd(GpC)含量に比例し
ているが、THP(A)とTHP(B)はDNA一般を
保護し、これは必ずしもd(GpC)塩基対(bp)で
起きるのではないと考えられるため、DNAへのAct
D の結合を阻害するのに必要なTHP(A)とTH
P(B)の濃度はAct D の濃度より高いと考えら
れた。図5のレーン2、6、10と表6に見られるよう
に、これらの実験でTHP(A)とTHP(B)自身は
転写反応を阻害しなかった。THP(A)のみおよびT
HP(B)のみの存在下では、Act D に引き起こ
される転写阻害は影響を受けなかった(図5でレーン3
−5と7−9、そして表6)。しかし1:1の比でTH
P(A)とTHP(B)を一緒に加えると、これらの効
果は劇的であった。200μMの濃度では2.5μMの
Act D (これ自身は反応の97%を阻害する)の
存在下で転写の75%が回収された。これらの結果はT
HP(A)とTHP(B)の組合せは、Act D の
DNAへの結合からのDNAの保護に対して相乗効果を
有することを示している。上記の条件は、30塩基対に
ついて1分子のAct Dにより転写阻害(97%)が
得られること、そしてDNA−Act D 複合体形成
は1:10の比率が必要であることを示す。転写の75
%を回収するために、1分子のAct Dに対して80
分子のTHP(A)とTHP(B)(すなわち1塩基対
について1対のTHP(A)とTHP(B))が必要で
ある。これらの結果はAct D 結合に対するDNA
の保護におけるTHP(A)とTHP(B)の役割(A
ct D の存在下で転写の再開を可能にする)を示唆
している。
【0074】
【表6】
【0075】例5.細胞増殖と薬剤処理:DNA合成の
アドリアマイシン阻害のTHPによる逆転 HL60細胞をマイクロウェルプレート(ヌンク(Nu
nc))中の10%胎児牛血清(バイオオロジカルラボ
ラトリーズ(Biological Laborato
ries) −ベットヘメック(Bet Haemek
))を含むRPMI培地(ギブコ(Gibco))中
で増殖させた。細胞を2×105細胞/mlの濃度で培
地に懸濁し、100μlずつプレートのウェルに分注し
た。37℃で20時間インキュベートした後細胞をTH
P(100μg/ml)とアドリアマイシン(図6に示
したように濃度を増加させて)で処理した。24時間後
[3H]チミジン(1μCi/ウェル、120μl)を
添加し、3時間インキュベートを続けた。25μlのト
リクロロ酢酸(TCA)を20%になるように加えてチ
ミジンの取り込みを停止させ、プレートを一晩4℃に置
いた。TCA沈澱物を10%TCA(100μl)で洗
浄し、100μlのNaOHに可溶化し、バイアルに移
して、トルエンを含む3mlのシンチレーション液:ル
マックス(Lumax)(ルマック(Lumac)、オ
ランダ)3:2の混合物の存在下で計測した。測定は3
重測定で行った。
アドリアマイシン阻害のTHPによる逆転 HL60細胞をマイクロウェルプレート(ヌンク(Nu
nc))中の10%胎児牛血清(バイオオロジカルラボ
ラトリーズ(Biological Laborato
ries) −ベットヘメック(Bet Haemek
))を含むRPMI培地(ギブコ(Gibco))中
で増殖させた。細胞を2×105細胞/mlの濃度で培
地に懸濁し、100μlずつプレートのウェルに分注し
た。37℃で20時間インキュベートした後細胞をTH
P(100μg/ml)とアドリアマイシン(図6に示
したように濃度を増加させて)で処理した。24時間後
[3H]チミジン(1μCi/ウェル、120μl)を
添加し、3時間インキュベートを続けた。25μlのト
リクロロ酢酸(TCA)を20%になるように加えてチ
ミジンの取り込みを停止させ、プレートを一晩4℃に置
いた。TCA沈澱物を10%TCA(100μl)で洗
浄し、100μlのNaOHに可溶化し、バイアルに移
して、トルエンを含む3mlのシンチレーション液:ル
マックス(Lumax)(ルマック(Lumac)、オ
ランダ)3:2の混合物の存在下で計測した。測定は3
重測定で行った。
【0076】図6に見られるように、HL60細胞を
0.01−0.02μg/mlの濃度のアドリアマイシ
ンで処理すると、[3H]チミジン取り込みはそれぞれ
30−40%阻害される。THP(A+B)(1:1の
比率)を100μg/mlの最終濃度で加えると、アド
リアマイシンの阻害作用が逆転され、アドリアマイシン
(0.01−0.02μg/ml)の存在にもかかわら
ず、[3H]チミジン取り込みは非常に効率的であり、
それぞれ107−93%である。この結果は、YHPは
障害性薬剤からDNAを保護することをさらに示してい
る。
0.01−0.02μg/mlの濃度のアドリアマイシ
ンで処理すると、[3H]チミジン取り込みはそれぞれ
30−40%阻害される。THP(A+B)(1:1の
比率)を100μg/mlの最終濃度で加えると、アド
リアマイシンの阻害作用が逆転され、アドリアマイシン
(0.01−0.02μg/ml)の存在にもかかわら
ず、[3H]チミジン取り込みは非常に効率的であり、
それぞれ107−93%である。この結果は、YHPは
障害性薬剤からDNAを保護することをさらに示してい
る。
【0077】例6.HeLa全細胞(WCE)を用いる
インビトロ転写:THPの存在による転写のアクチノマ
イシンD阻害の逆転 マンレイ(Manley,1984)の方法に従いWC
Eを調製した。20μlの反応物は10μlのWCE、
1μgのDNA、4mMのクレアチンホスフェート、5
00μMのATP、GTP、UTP、50μMのCT
P、20μCiの[α−32P]CTPを含有してお
り、転写は30℃で行った。すべての反応物を20分プ
レインキュベートしてから、放射性ヌクレオチドを3m
l添加した(パルス)。10mMの非標識CTPを含む
チェースミックスを添加し、転写をさらに20分継続し
た。反応を停止し、例4のようにRNAを分析した。
インビトロ転写:THPの存在による転写のアクチノマ
イシンD阻害の逆転 マンレイ(Manley,1984)の方法に従いWC
Eを調製した。20μlの反応物は10μlのWCE、
1μgのDNA、4mMのクレアチンホスフェート、5
00μMのATP、GTP、UTP、50μMのCT
P、20μCiの[α−32P]CTPを含有してお
り、転写は30℃で行った。すべての反応物を20分プ
レインキュベートしてから、放射性ヌクレオチドを3m
l添加した(パルス)。10mMの非標識CTPを含む
チェースミックスを添加し、転写をさらに20分継続し
た。反応を停止し、例4のようにRNAを分析した。
【0078】予備的実験でHeLa−WCE系中のアク
チノマイシンDによる転写阻害の程度を調べた。0.4
μg/mlの濃度を使用し、これは約80%の阻害を与
えた。図7に示す実験では、0.4μg/mlのAct
D のみでは転写反応を80%阻害することは明らか
である(レーン0からレーンCを比較)。低濃度のTH
Pの添加は20μg/mlまで反応に影響を与えない
が、100−200μg/mlの濃度では転写が対照の
40−65%まで回復される。この実験は、THP(A
+B)は転写のAct D 阻害を逆転させ、転写をア
クチノマイシンDのみに引き起こされる残存20%より
上の約25−45%だけ回復させる。
チノマイシンDによる転写阻害の程度を調べた。0.4
μg/mlの濃度を使用し、これは約80%の阻害を与
えた。図7に示す実験では、0.4μg/mlのAct
D のみでは転写反応を80%阻害することは明らか
である(レーン0からレーンCを比較)。低濃度のTH
Pの添加は20μg/mlまで反応に影響を与えない
が、100−200μg/mlの濃度では転写が対照の
40−65%まで回復される。この実験は、THP(A
+B)は転写のAct D 阻害を逆転させ、転写をア
クチノマイシンDのみに引き起こされる残存20%より
上の約25−45%だけ回復させる。
【0079】これらの結果は、THPはDNAに結合す
る薬剤からDNAを保護することをさらに示している。
すなわちTHPはDNA結合性薬剤の阻害作用を逆転さ
せ、薬剤の存在にもかかわらずポリメラーゼによる核酸
の効率的な合成を可能にする。
る薬剤からDNAを保護することをさらに示している。
すなわちTHPはDNA結合性薬剤の阻害作用を逆転さ
せ、薬剤の存在にもかかわらずポリメラーゼによる核酸
の効率的な合成を可能にする。
【0080】例7.THPによる制限酵素による消化か
らのDNAの保護 THPとDNAの機能性相互作用のさらなる証拠は、T
HP(A)とTHP(B)の混合物およびTHP(A)
のみは、制限エンドヌクレアーゼ(EcoRI、AVa
IおよびDraI)による消化からプラスミッドDNA
(pGEM10、プロメガ(Promega))を保護
することができるという我々の知見からも得られる。T
HPはDNAと相互作用し、制限エンドヌクレアーゼに
認識される切断部位を有効に(10−4M)保護する。
この結果を表7に要約する。
らのDNAの保護 THPとDNAの機能性相互作用のさらなる証拠は、T
HP(A)とTHP(B)の混合物およびTHP(A)
のみは、制限エンドヌクレアーゼ(EcoRI、AVa
IおよびDraI)による消化からプラスミッドDNA
(pGEM10、プロメガ(Promega))を保護
することができるという我々の知見からも得られる。T
HPはDNAと相互作用し、制限エンドヌクレアーゼに
認識される切断部位を有効に(10−4M)保護する。
この結果を表7に要約する。
【0081】表7に示す最終濃度になるようにTHPを
消化混合物に加えた。1μgのpGEM10を(供給元
(ニューイングランドバイオラボズ(New Engl
and Biolabs)の勧める)最終容量20μl
の緩衝液中の0.2−1μgの酵素で消化した。インキ
ュベート時間の最後に、75%のグリセロール、3%の
ブロモフェノールブル−および10mMのEDTAを含
む5μlの停止緩衝液を加えて、12μlの反応混合物
を1%アガロースゲルにのせた。ゲルをエチジウムブロ
マイド(0.5μg/ml)で染色し、UVで可視化し
写真を取った。写真のバンドの相対強度を、分子動力学
コンピューター密度測定法で解析した。
消化混合物に加えた。1μgのpGEM10を(供給元
(ニューイングランドバイオラボズ(New Engl
and Biolabs)の勧める)最終容量20μl
の緩衝液中の0.2−1μgの酵素で消化した。インキ
ュベート時間の最後に、75%のグリセロール、3%の
ブロモフェノールブル−および10mMのEDTAを含
む5μlの停止緩衝液を加えて、12μlの反応混合物
を1%アガロースゲルにのせた。ゲルをエチジウムブロ
マイド(0.5μg/ml)で染色し、UVで可視化し
写真を取った。写真のバンドの相対強度を、分子動力学
コンピューター密度測定法で解析した。
【0082】制限エンドヌクレアーゼによる消化からD
NAを保護するのに必要なTHP(A)とTHP(B)
の最小量は25−100μg/mlの範囲であり、完全
な阻害には150−250μg/mlが必要であった。
THP(A)とTHP(B)の両方が存在する時のAv
aIとDraIの比較から、THPの阻害作用に対して
AvaIの方が4倍感受性が高いようである。この知見
はおそらく、DraI部位のAT残基に比較してAva
I部位のGC残基(表7参照)に、THPが高い親和性
を有している結果と思われる。制限エンドヌクレアーゼ
による消化からDNAを保護するのに必要なTHP
(A)+THP(B)濃度の範囲は、前記したようにD
NAに結合するアクチノマイシンDとジスタマイシンA
の量に匹敵する(ノシコフ(Nosikov)ら、19
76と1977)。
NAを保護するのに必要なTHP(A)とTHP(B)
の最小量は25−100μg/mlの範囲であり、完全
な阻害には150−250μg/mlが必要であった。
THP(A)とTHP(B)の両方が存在する時のAv
aIとDraIの比較から、THPの阻害作用に対して
AvaIの方が4倍感受性が高いようである。この知見
はおそらく、DraI部位のAT残基に比較してAva
I部位のGC残基(表7参照)に、THPが高い親和性
を有している結果と思われる。制限エンドヌクレアーゼ
による消化からDNAを保護するのに必要なTHP
(A)+THP(B)濃度の範囲は、前記したようにD
NAに結合するアクチノマイシンDとジスタマイシンA
の量に匹敵する(ノシコフ(Nosikov)ら、19
76と1977)。
【0083】本発明の発明者が証明するように、DNA
はTHPにより制限エンドヌクレアーゼによる消化から
保護されるが、RNAポリメラーゼの活性はTHP
(A)にもTHP(B)にもまたはその両方にも影響さ
れないということは注目すべきことである。この差は2
つの酵素の結合様式に起因すると思われる。RNAポリ
メラーゼは2本鎖DNAに結合し、塩基対の漏出された
水素ドナーとアクセプター基と一次的な水素結合を形成
することによりプロモーター部位を捜すが、EcoRI
エンドヌクレアーゼは塩基対をこわさずにDNAのリン
酸骨格への静電結合を介して、パリンドローム標的を認
識する。
はTHPにより制限エンドヌクレアーゼによる消化から
保護されるが、RNAポリメラーゼの活性はTHP
(A)にもTHP(B)にもまたはその両方にも影響さ
れないということは注目すべきことである。この差は2
つの酵素の結合様式に起因すると思われる。RNAポリ
メラーゼは2本鎖DNAに結合し、塩基対の漏出された
水素ドナーとアクセプター基と一次的な水素結合を形成
することによりプロモーター部位を捜すが、EcoRI
エンドヌクレアーゼは塩基対をこわさずにDNAのリン
酸骨格への静電結合を介して、パリンドローム標的を認
識する。
【0084】
【表7】
【0085】例8.ストレプトミセス・クラブリゲルス
(S.clavuligerus)の細胞抽出物からの
THP(A)の単離と精製 (a)増殖培養物の培養 ストレプトミセス・クラブリゲルス(S.clavul
igerus)(NRRL3585)を、前記の例1
(a)に記載したストレプトミセス・パルブルス(S.
parvulus)と同様の条件下で増殖させた。
(S.clavuligerus)の細胞抽出物からの
THP(A)の単離と精製 (a)増殖培養物の培養 ストレプトミセス・クラブリゲルス(S.clavul
igerus)(NRRL3585)を、前記の例1
(a)に記載したストレプトミセス・パルブルス(S.
parvulus)と同様の条件下で増殖させた。
【0086】20%グリセロール中のストレプトミセス
・クラブリゲルス(S.clavuligerus)胞
子懸濁液を−20℃に維持した。種菌培養物に100μ
lの胞子懸濁液を接種し、0.1%のNH4Cl と
0.1%の酵母エキスを補足した化学規定培地で旋回振
盪インキュベーター(210rpm)中で30℃で2日
間増殖させた。遠心分離し0.9%のNaClで2回洗
浄後、栄養菌糸(5%)の懸濁液を化学規定培地の接種
菌とした。増殖培地は、1リットル中1.0%のグリセ
ロール、0.2%のL−アスタラギン、0.06%のM
gSO4、0.35%のK2HPO4および0.68%
のKH2PO4と2mlの微量塩保存液を含有してい
た。微量塩保存液は水100ml中、100mgのFe
SO4×7H2O、 100mgのMnCl2×4H2
O 、100mgのZnSO4×4H2O 、および1
00mgのCaCl2を含有していた。50mlの培地
を含む250mlの三角フラスコ中で30℃でロータリ
ーシェーカー中で240rpmで細胞を培養した。規定
培地にNaClを0.25Mと0.5Mで加えた時細胞
内にTHP(A)が蓄積した。13CNMR(図9)
で、0.05MのNaClで増殖させたストレプトミセ
ス・クラブリゲルス(S.clavuligerus)
細胞中に最初見られた微量のTHP(A)(図8)は著
しく増加し、0.5MのNaCl中400μモル/g乾
燥重量までになった。THP(A)は細胞内プールの主
要な構成物であり、その濃度は3MのNaClで増殖さ
せた好塩性細菌中の濃度と同様に高いものであった。す
なわちAct D 産生ストレプトミセス種中にはアク
チノマイシン合成に応答してTHP(A)とTHP
(B)を合成する機構が、そしてβ−ラクタム産生スト
レプトミセス・クラブリゲルス(S.clavulig
erus)中には塩濃度の変化に応答してTHP(A)
を合成する機構が存在する。
・クラブリゲルス(S.clavuligerus)胞
子懸濁液を−20℃に維持した。種菌培養物に100μ
lの胞子懸濁液を接種し、0.1%のNH4Cl と
0.1%の酵母エキスを補足した化学規定培地で旋回振
盪インキュベーター(210rpm)中で30℃で2日
間増殖させた。遠心分離し0.9%のNaClで2回洗
浄後、栄養菌糸(5%)の懸濁液を化学規定培地の接種
菌とした。増殖培地は、1リットル中1.0%のグリセ
ロール、0.2%のL−アスタラギン、0.06%のM
gSO4、0.35%のK2HPO4および0.68%
のKH2PO4と2mlの微量塩保存液を含有してい
た。微量塩保存液は水100ml中、100mgのFe
SO4×7H2O、 100mgのMnCl2×4H2
O 、100mgのZnSO4×4H2O 、および1
00mgのCaCl2を含有していた。50mlの培地
を含む250mlの三角フラスコ中で30℃でロータリ
ーシェーカー中で240rpmで細胞を培養した。規定
培地にNaClを0.25Mと0.5Mで加えた時細胞
内にTHP(A)が蓄積した。13CNMR(図9)
で、0.05MのNaClで増殖させたストレプトミセ
ス・クラブリゲルス(S.clavuligerus)
細胞中に最初見られた微量のTHP(A)(図8)は著
しく増加し、0.5MのNaCl中400μモル/g乾
燥重量までになった。THP(A)は細胞内プールの主
要な構成物であり、その濃度は3MのNaClで増殖さ
せた好塩性細菌中の濃度と同様に高いものであった。す
なわちAct D 産生ストレプトミセス種中にはアク
チノマイシン合成に応答してTHP(A)とTHP
(B)を合成する機構が、そしてβ−ラクタム産生スト
レプトミセス・クラブリゲルス(S.clavulig
erus)中には塩濃度の変化に応答してTHP(A)
を合成する機構が存在する。
【0087】ストレプトミセス・クラブリゲルス(S.
clavuligerus)は最小液体培地中の0.5
MのNaClに耐えることができる。塩濃度を0.05
Mから0.5Mまで増加させると増殖速度が影響を受け
たが、基本培地中では定常状態のレベルは一定であっ
た。抗生物質産生は培地の塩濃度に極端に感受性があ
り、0.25MのNaClでは完全に抑圧された。ナチ
ュラルアバンダンス(naural abundanc
e)13C NMR で試験した代謝応答では、THP
(A)は10倍(基本培地に比較して)増加しておりト
レハロースが蓄積され、細胞内グルタミン酸のレベルは
減少した(図8、9)。増殖の対数中間期にTHPの細
胞内の最大の蓄積が観察され、これはNaCl濃度の増
加に比例していた(0.5MのNaClで乾燥細胞重量
当り400μモルのTHP(A))。増殖86時間後
(後期対数期)にTHP(A)は消費された。
clavuligerus)は最小液体培地中の0.5
MのNaClに耐えることができる。塩濃度を0.05
Mから0.5Mまで増加させると増殖速度が影響を受け
たが、基本培地中では定常状態のレベルは一定であっ
た。抗生物質産生は培地の塩濃度に極端に感受性があ
り、0.25MのNaClでは完全に抑圧された。ナチ
ュラルアバンダンス(naural abundanc
e)13C NMR で試験した代謝応答では、THP
(A)は10倍(基本培地に比較して)増加しておりト
レハロースが蓄積され、細胞内グルタミン酸のレベルは
減少した(図8、9)。増殖の対数中間期にTHPの細
胞内の最大の蓄積が観察され、これはNaCl濃度の増
加に比例していた(0.5MのNaClで乾燥細胞重量
当り400μモルのTHP(A))。増殖86時間後
(後期対数期)にTHP(A)は消費された。
【0088】(b)細胞抽出物調製 ストレプトミセス・クラブリゲルス(S.clavul
igerus)の細胞抽出物を、1リットルのストレプ
トミセス・クラブリゲルス(S.clavuliger
us)増殖培養物から調製した。約4℃で細胞を遠心分
離(5,000×gで5分間)して細胞を集め、0.2
%のKCl溶液で2回洗浄して微量の培地を除去した。
洗浄した細胞ペレットを10mlの水に懸濁し、これを
100℃で15分加熱してて細胞内抽出物を得た。遠心
分離(15,000×gで15分間)により上澄液を分
離し、減圧下に濃縮して1mlとした。
igerus)の細胞抽出物を、1リットルのストレプ
トミセス・クラブリゲルス(S.clavuliger
us)増殖培養物から調製した。約4℃で細胞を遠心分
離(5,000×gで5分間)して細胞を集め、0.2
%のKCl溶液で2回洗浄して微量の培地を除去した。
洗浄した細胞ペレットを10mlの水に懸濁し、これを
100℃で15分加熱してて細胞内抽出物を得た。遠心
分離(15,000×gで15分間)により上澄液を分
離し、減圧下に濃縮して1mlとした。
【0089】(c)ストレプトミセス・クラブリゲルス
(S.clavuligerus)細胞抽出物からのT
HP(A)の分離 細胞抽出物試料を4倍量の1Mの酢酸と混合してから、
ダウエックス50Wクロマトグラフィーで分離した。カ
ラムを脱イオン水で洗浄(カラム量の5倍)して炭水化
物とポリオールを除去した。3MのNH4OHでグルタ
ミン酸とTHP(A)を溶出した。アンモニアを蒸発さ
せて乾燥し、残渣をpH5にして、ダウエックス1陰イ
オン(酢酸型)交換クロマトグラフィーで分離した。グ
ルタミン酸はカラムに結合したまま残ったが、THP
(A)は水で溶出された。
(S.clavuligerus)細胞抽出物からのT
HP(A)の分離 細胞抽出物試料を4倍量の1Mの酢酸と混合してから、
ダウエックス50Wクロマトグラフィーで分離した。カ
ラムを脱イオン水で洗浄(カラム量の5倍)して炭水化
物とポリオールを除去した。3MのNH4OHでグルタ
ミン酸とTHP(A)を溶出した。アンモニアを蒸発さ
せて乾燥し、残渣をpH5にして、ダウエックス1陰イ
オン(酢酸型)交換クロマトグラフィーで分離した。グ
ルタミン酸はカラムに結合したまま残ったが、THP
(A)は水で溶出された。
【0090】(d)THP(A)の結晶化 前記で得られた純粋なTHP(A)を熱メタノールに溶
解し、溶液をベンゼン蒸気下でデシケーター中に放置し
て結晶化させた。7日後に結晶が現れた。大きさが0.
2×0.1×0.05mmの透明で斜方晶系の結晶を集
めてX線結晶解析を行った。
解し、溶液をベンゼン蒸気下でデシケーター中に放置し
て結晶化させた。7日後に結晶が現れた。大きさが0.
2×0.1×0.05mmの透明で斜方晶系の結晶を集
めてX線結晶解析を行った。
【0091】例9.ストレプトミセス・グリセウス
(S.griseus)の細胞抽出物からのTHP
(A)の単離と精製 ストレプトミセス・グリセウス(S.griseus)
(ATCC10137)を、1リットル中1%の麦芽エ
キス、0.4%の酵母エキス、0.001%のCaCl
2、2%のバクト寒天そして1mlの微量塩保存液を含
有する寒天培地(YM)中で増殖させた。発酵培地の組
成は以下の通りである:1リットル中1.0%のグリセ
ロール、0.2%のL−アスタラギン、0.06%のM
gSO4、2.9%のNaCl、0.35%のK2HP
O4および0.68%のKH2PO4と1mlの微量塩
保存液。微量塩保存液は水100ml中、100mgの
FeSO4×7H2O、100mgのMnCl2×4H
2O 、100mgのZnSO4×4H2O 、および
100mgのCaCl2を含有していた。接種培地(S
M)はFM以外に、0.1%の酵母エキスと0.1%の
NH4Cl を含有していた。
(S.griseus)の細胞抽出物からのTHP
(A)の単離と精製 ストレプトミセス・グリセウス(S.griseus)
(ATCC10137)を、1リットル中1%の麦芽エ
キス、0.4%の酵母エキス、0.001%のCaCl
2、2%のバクト寒天そして1mlの微量塩保存液を含
有する寒天培地(YM)中で増殖させた。発酵培地の組
成は以下の通りである:1リットル中1.0%のグリセ
ロール、0.2%のL−アスタラギン、0.06%のM
gSO4、2.9%のNaCl、0.35%のK2HP
O4および0.68%のKH2PO4と1mlの微量塩
保存液。微量塩保存液は水100ml中、100mgの
FeSO4×7H2O、100mgのMnCl2×4H
2O 、100mgのZnSO4×4H2O 、および
100mgのCaCl2を含有していた。接種培地(S
M)はFM以外に、0.1%の酵母エキスと0.1%の
NH4Cl を含有していた。
【0092】接種菌の調製のために、胞子形成培養とし
て菌株を室温でYM寒天プレート中で維持した。接種培
地(1リットルの三角フラスコ中200ml)に、無菌
条件下で5mlで洗浄したプレートからの胞子懸濁液を
1ml接種した。細胞を30℃でロータリーシェーカー
上で210rpmで36時間培養した(最終OD540
=3.6)。
て菌株を室温でYM寒天プレート中で維持した。接種培
地(1リットルの三角フラスコ中200ml)に、無菌
条件下で5mlで洗浄したプレートからの胞子懸濁液を
1ml接種した。細胞を30℃でロータリーシェーカー
上で210rpmで36時間培養した(最終OD540
=3.6)。
【0093】発酵. 接種培養からの細胞を遠心分離
(15,000×g)して集め、食塩水で洗浄し、細胞
ペレットを組織ホモジナイザー中で食塩水中でホモジナ
イズした。最後に懸濁液を5リットルの三角フラスコ中
の1リットルのFM培地の接種菌とした(OD540=
0.400)。細胞を30℃でロータリーシェーカー上
で210rpmで38時間培養した(最終OD540=
1.9)。遠心分離により菌糸を集め洗浄して、前記の
例8のようにTHP(A)を単離した。
(15,000×g)して集め、食塩水で洗浄し、細胞
ペレットを組織ホモジナイザー中で食塩水中でホモジナ
イズした。最後に懸濁液を5リットルの三角フラスコ中
の1リットルのFM培地の接種菌とした(OD540=
0.400)。細胞を30℃でロータリーシェーカー上
で210rpmで38時間培養した(最終OD540=
1.9)。遠心分離により菌糸を集め洗浄して、前記の
例8のようにTHP(A)を単離した。
【0094】ストレプトミセス・グリセウス(S.gr
iseus)は、0.5MのNaClを含有する増殖培
地10リットル中1500mgのTHP(A)を蓄積す
ることができ、これは同様の条件でストレプトミセス・
クラブリゲルス(S.clavuligerus) で
得られたものよりはるかに多い量である。0.5MのN
aClを含む培地中で66時間増殖させたストレプトミ
セス・グリセウス(S.griseus)の抽出物の陽
子がデカプリングした13C NMRスペクトルを図1
0に示し、精製後の産生したTHP(A)のそれは図1
1に示す。
iseus)は、0.5MのNaClを含有する増殖培
地10リットル中1500mgのTHP(A)を蓄積す
ることができ、これは同様の条件でストレプトミセス・
クラブリゲルス(S.clavuligerus) で
得られたものよりはるかに多い量である。0.5MのN
aClを含む培地中で66時間増殖させたストレプトミ
セス・グリセウス(S.griseus)の抽出物の陽
子がデカプリングした13C NMRスペクトルを図1
0に示し、精製後の産生したTHP(A)のそれは図1
1に示す。
【0095】
【図1】精製した(a)精製したTHP(B)と(b)
精製したTHP(A)の(500−MHz)1H NM
Rスペクトルを示す。
精製したTHP(A)の(500−MHz)1H NM
Rスペクトルを示す。
【図2】THP(A)とTHP(B)の立体化学構造
(S型)の分子構造を示す。
(S型)の分子構造を示す。
【図3】(a)0.6:1の比率のAct D −d
(ATGCAT)混合物;(b)この混合物に0.6:
1:30の比率でTHP(B)を添加後;(c)(b)
中のの混合物に0.6:1:30:30の比率でTHP
(A)を添加後の、陽子NMRスペクトル(7.6−
8.4ppm;500MHz)を示す。
(ATGCAT)混合物;(b)この混合物に0.6:
1:30の比率でTHP(B)を添加後;(c)(b)
中のの混合物に0.6:1:30:30の比率でTHP
(A)を添加後の、陽子NMRスペクトル(7.6−
8.4ppm;500MHz)を示す。
【図4】プロット(a−e)に示した種々の薬剤:DN
A比のAct D −d(ATGCAT)混合物、およ
びモル比1:30:30のd(ATGCAT)、THP
(A)とTHP(B)の混合物、およびプロット(a’
−e’)に示した種々の薬剤:DNA比のAct D
の基礎芳香族陽子領域スペクトル(500MHz)を示
す。
A比のAct D −d(ATGCAT)混合物、およ
びモル比1:30:30のd(ATGCAT)、THP
(A)とTHP(B)の混合物、およびプロット(a’
−e’)に示した種々の薬剤:DNA比のAct D
の基礎芳香族陽子領域スペクトル(500MHz)を示
す。
【図5】Act D によるRNAポリメラーゼII転
写の阻害と、THP(A)とTHP(B)の添加による
その回復を示す放射線写真である。
写の阻害と、THP(A)とTHP(B)の添加による
その回復を示す放射線写真である。
【図6】THPによるアドリアマイシンによるDNA合
成の阻害の逆転を示す。
成の阻害の逆転を示す。
【図7】HeLa WCE システムを用いるTHPに
よる転写のアクチノマイシン阻害の逆転を示す。
よる転写のアクチノマイシン阻害の逆転を示す。
【図8】異なる塩濃度の化学規定培地中で増殖させたス
トレプトミセス・クラブリゲルス(S.clavuli
gerus)細胞の抽出物の、陽子脱カップリングした
ナチュラルアバンダンス(proton−decoup
led naturalabundance) 12C
NMR(126.7MHz)スペクトルを示す。
トレプトミセス・クラブリゲルス(S.clavuli
gerus)細胞の抽出物の、陽子脱カップリングした
ナチュラルアバンダンス(proton−decoup
led naturalabundance) 12C
NMR(126.7MHz)スペクトルを示す。
【図9】図8に示すNMRスペクトルから計算した、種
々の塩濃度の化学規定培地で増殖させたストレプトミセ
ス・クラブリゲルス(S.clavuligerus)
中の細胞内代謝物を示す。
々の塩濃度の化学規定培地で増殖させたストレプトミセ
ス・クラブリゲルス(S.clavuligerus)
中の細胞内代謝物を示す。
【図10】0.5MのNaClの化学規定培地中で66
時間増殖させたストレプトミセス.グリセウス(S.g
riseus)細胞の抽出物の、陽子脱カップリングし
た12C NMR (126.7MHz)スペクトルを
示す。
時間増殖させたストレプトミセス.グリセウス(S.g
riseus)細胞の抽出物の、陽子脱カップリングし
た12C NMR (126.7MHz)スペクトルを
示す。
【図11】ストレプトミセス・グリセウス(S.gri
seus)から得た精製したTHP(A)の、陽子脱カ
ップリングした13C NMR (126.7MHz)
スペクトルを示す。 文献 文献
seus)から得た精製したTHP(A)の、陽子脱カ
ップリングした13C NMR (126.7MHz)
スペクトルを示す。 文献 文献
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】電気泳動の結果を示す写真であって、Act
D によるRNAポリメラーゼII転写の阻害と、TH
P(A)とTHP(B)の添加によるその回復を示す放
射線写真である。
D によるRNAポリメラーゼII転写の阻害と、TH
P(A)とTHP(B)の添加によるその回復を示す放
射線写真である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】電気泳動の結果を示す写真であって、HeLa
WCE システムを用いるTHPによる転写のアクチ
ノマイシン阻害の逆転を示す。
WCE システムを用いるTHPによる転写のアクチ
ノマイシン阻害の逆転を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61K 31/71 ADQ 9454−4C 38/00 ADU (C12P 17/12 C12R 1:465) (C12P 17/12 C12R 1:545) (72)発明者 ヨゼフ アロニ イスラエル国レホボト,ピンスカー 5 (72)発明者 エドナ ベン − アッシャー イスラエル国テル アビブ,レムブラント 40
Claims (21)
- 【請求項1】 活性成分としての、2−メチル−4−カ
ルボキシ−5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒ
ドロピリミジン[THP(A)]、その塩、5−エーテ
ルまたは5−エステル、および2−メチル−4−カルボ
キシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン[TH
P(B)]、またはその塩よりなる群から選択される少
なくとも1つのテトラヒドロピリミジン誘導体と、薬剤
として許容される担体よりなる薬剤組成物。 - 【請求項2】 2−メチル−4−カルボキシ−5−ヒド
ロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン[T
HP(A)]よりなる、請求項1に記載の薬剤組成物。 - 【請求項3】 2−メチル−4−カルボキシ−3,4,
5,6−テトラヒドロピリミジン[THP(B)]より
なる、請求項1に記載の薬剤組成物。 - 【請求項4】 THP(A)とTHP(B)よりなる、
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の薬剤
組成物。 - 【請求項5】 THP(A)とTHP(B)は等モル量
で存在する、請求項4に記載の薬剤組成物。 - 【請求項6】 DNA結合性薬剤による障害から非腫瘍
性組織のDNAを保護するための、請求項1から5まで
のいずれか1項に記載の薬剤組成物。 - 【請求項7】 癌の化学療法における抗腫瘍性抗生物質
の毒性作用を低下させるための、請求項1から5までの
いずれか1項に記載の薬剤組成物。 - 【請求項8】 抗腫瘍性抗生物質はアクチノマイシンD
である、請求項7に記載の薬剤組成物。 - 【請求項9】 DNA結合性薬剤による障害から非腫瘍
性組織のDNAを保護するための、THP(A)、TH
P(B)またはこれらを組合せたものの使用。 - 【請求項10】 癌の化学療法における抗腫瘍性抗生物
質の毒性作用を低下させるための、THP(A)、TH
P(B)またはこれらを組合せたものの使用。 - 【請求項11】 DNA結合性薬剤による治療を受けて
いる患者において、DNA結合性薬剤による障害から非
腫瘍性組織のDNAを保護するための方法であって、請
求項1から5までのいずれか1項に記載の組成物の有効
量を患者に投与することよりなる上記方法。 - 【請求項12】 DNA結合性薬剤は抗腫瘍性抗生物質
である、請求項11に記載の方法。 - 【請求項13】 抗腫瘍性抗生物質はアクチノマイシン
Dまたはアドリアマイシンである、請求項12に記載の
方法。 - 【請求項14】 抗腫瘍性抗生物質による治療を受けて
いる癌患者において抗腫瘍性抗生物質の毒性作用を低下
させるための方法であって、抗腫瘍性抗生物質の投与の
前、投与と一緒にまたは投与後に、請求項1から5まで
のいずれか1項に記載の組成物の有効量を患者に投与す
ることよりなる上記方法。 - 【請求項15】 抗腫瘍性抗生物質はアクチノマイシン
Dである、請求項14に記載の方法。 - 【請求項16】 以下の工程よりなる、アクチノマイシ
ンD産生ストレプトミセス(Streptomyce
s)微生物の細胞抽出物からのTHP(A)とTHP
(B)の単離と精製法: (a) 適切な増殖培地中で微生物を培養し; (b) 細胞を集め、洗浄した細胞から抽出物を調製
し; (c) カラムクロマトグラフィー分離工程により、付
随する炭水化物、ポリオール、アミノ酸、ペプチドおよ
び蛋白からテトラヒドロピリミジン誘導体であるTHP
(A)とTHP(B)を分離し; (d) THP(A)とTHP(B)を含む溶液をイオ
ン交換クロマトグラフィーカラムにかけて; (e) 異なる溶出液によりTHP(A)とTHP
(B)を溶出して、実質的に純粋なTHP(A)とTH
P(B)を得る。 - 【請求項17】 ストレプトミセス株はストレプトミセ
ス・パルブルス(S.Parvulus)である、請求
項16に記載の方法。 - 【請求項18】 請求項16または17に記載の方法で
あって、工程(d)においてイオン交換クロマトグラフ
ィーカラムによる分離はダウエックス(Dowex)5
0W(NH4 +型)カラムで行われ、工程(e)におい
てTHP(A)の溶出は水で行われ、THP(B)の溶
出は3Mの水酸化アンモニウムで行われる上記方法。 - 【請求項19】 以下の工程よりなる、低塩ストレス条
件下で、土壌から単離されたストレプトミセス(Str
eptomyces)微生物の細胞抽出物からのTHP
(A)の単離と精製法: (a) 0.25M−0.5MのNaCl中の適切な増
殖培地中で微生物を培養し; (b) 細胞を集め、洗浄した細胞から抽出物を調製
し; (c) いくつかのカラムクロマトグラフィー分離工程
により、付随する炭水化物、アミノ酸および蛋白からT
HP(A)を分離し; (d) THP(A)を含む溶液をイオン交換カラムク
ロマトグラフィーにかけて; (e) 水でTHP(A)を溶出して、実質的に純粋な
THP(A)を得る。 - 【請求項20】 微生物はストレプトミセス・クラブリ
ゲルス(S.clavuligerus)またはストレ
プトミセス・グリセウス(S.griseus)であ
る、請求項19に記載の方法。 - 【請求項21】 実質的に純粋な2−メチル−4−カル
ボキシ−5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒド
ロピリミジン、その塩、5−エーテルまたは5−エステ
ル。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| IL100810 | 1992-01-30 | ||
| IL10081092A IL100810A (en) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | Pharmaceutical preparations including 2 - methyl - carboxy - 5 - hydroxy - tetrahydropyrimidine and / or 2 - methyl - 4 - carboxy - tetrahydropyrimidine, plywood methods |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0717864A true JPH0717864A (ja) | 1995-01-20 |
Family
ID=11063323
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5051221A Pending JPH0717864A (ja) | 1992-01-30 | 1993-02-01 | 精製テトラヒドロピリミジン誘導体 |
Country Status (12)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5789414A (ja) |
| EP (2) | EP0845539A1 (ja) |
| JP (1) | JPH0717864A (ja) |
| CN (1) | CN1080172A (ja) |
| AT (1) | ATE169339T1 (ja) |
| AU (1) | AU3213993A (ja) |
| CA (1) | CA2088390A1 (ja) |
| DE (1) | DE69320075T2 (ja) |
| HU (1) | HUT67711A (ja) |
| IL (1) | IL100810A (ja) |
| NZ (1) | NZ245797A (ja) |
| ZA (1) | ZA93652B (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| CN102617707A (zh) * | 2011-09-19 | 2012-08-01 | 江苏师范大学 | 放线菌素d新同系物2-甲基-放线菌素d及其制备方法 |
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