JPH07179879A - 防錆潤滑油及びその防錆潤滑油が塗布された玉軸受 - Google Patents
防錆潤滑油及びその防錆潤滑油が塗布された玉軸受Info
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- JPH07179879A JPH07179879A JP6273888A JP27388894A JPH07179879A JP H07179879 A JPH07179879 A JP H07179879A JP 6273888 A JP6273888 A JP 6273888A JP 27388894 A JP27388894 A JP 27388894A JP H07179879 A JPH07179879 A JP H07179879A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 軸受の諸特性およびグリースによる潤滑性に
悪影響を与えず且つ十分なさび止め力を備えた防錆潤滑
油及びその防錆潤滑油が塗布された玉軸受を提供する。 【構成】 本発明の防錆潤滑油は、スルホン酸塩をさび
止め剤として防錆潤滑油全体の2〜20重量%含み、基
油は防錆潤滑油全体の20重量%以上の粘度10〜10
0mm2 ・S-1/40℃のエーテル油を含有する。その
防錆潤滑油を予め玉軸受の内輪軌道、外輪軌道、保持器
及び玉に塗布することにより、さびの発生を抑え、また
保持器音の発生を防止できるとともに、その後充填され
るグリースとの相性も良く良好な潤滑性が得られる。
悪影響を与えず且つ十分なさび止め力を備えた防錆潤滑
油及びその防錆潤滑油が塗布された玉軸受を提供する。 【構成】 本発明の防錆潤滑油は、スルホン酸塩をさび
止め剤として防錆潤滑油全体の2〜20重量%含み、基
油は防錆潤滑油全体の20重量%以上の粘度10〜10
0mm2 ・S-1/40℃のエーテル油を含有する。その
防錆潤滑油を予め玉軸受の内輪軌道、外輪軌道、保持器
及び玉に塗布することにより、さびの発生を抑え、また
保持器音の発生を防止できるとともに、その後充填され
るグリースとの相性も良く良好な潤滑性が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に軸受のさび発生を
防止すると共に、軸受のトルク、音響、寿命等の諸特性
に対して悪影響を及ぼすことがない防錆潤滑油及びその
防錆潤滑油が塗布された玉軸受に関する。
防止すると共に、軸受のトルク、音響、寿命等の諸特性
に対して悪影響を及ぼすことがない防錆潤滑油及びその
防錆潤滑油が塗布された玉軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の防錆潤滑油は、潤滑性に主眼がお
かれているため、鉱物油、さび止め剤および酸化防止剤
からなる混合物が使用されており、粘度が120〜50
0mm 2 ・S-1/40℃程度のものが一般的である。こ
の種の防錆潤滑油は、その使用目的によって使い分けら
れているが、通常の場合、圧延された鋼板等に塗布して
次工程までの中間防錆油として使用するか、あるいはさ
び止めと潤滑を兼ねて内燃機関などに注油して使用する
ことが多い。
かれているため、鉱物油、さび止め剤および酸化防止剤
からなる混合物が使用されており、粘度が120〜50
0mm 2 ・S-1/40℃程度のものが一般的である。こ
の種の防錆潤滑油は、その使用目的によって使い分けら
れているが、通常の場合、圧延された鋼板等に塗布して
次工程までの中間防錆油として使用するか、あるいはさ
び止めと潤滑を兼ねて内燃機関などに注油して使用する
ことが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の防錆潤滑
油は圧延鋼板や内燃機関等に塗布した場合には満足なさ
び止め効果が得られている。しかしながら、極く微細な
錆が生じても軸受性能に与える影響が大きい密封玉軸受
のような小さな軸受に従来の防錆潤滑油を使用した場合
には、十分なさび止め効果が得られないという問題があ
った。
油は圧延鋼板や内燃機関等に塗布した場合には満足なさ
び止め効果が得られている。しかしながら、極く微細な
錆が生じても軸受性能に与える影響が大きい密封玉軸受
のような小さな軸受に従来の防錆潤滑油を使用した場合
には、十分なさび止め効果が得られないという問題があ
った。
【0004】勿論、さび止め効果を高めるには、さび止
め剤であるスルホン酸塩を添加すればよい。しかし、添
加量を多くすると軸受のトルク、音響、寿命等の諸特性
や軸受に封入されるグリースとの相性等に悪影響を与え
るので、スルホン酸塩の含有量は軸受特性との兼ね合い
を考慮して決定されなければならない。また、密封玉軸
受にあっては、グリース封入形態の違いにより潤滑の態
様が一様ではなく、例えば初期の潤滑を封入グリースに
よらずに外輪軌道及び内輪軌道に施した防錆潤滑油に依
存する場合がある。そうした場合、上記従来の鉱油系防
錆潤滑油ではその機能を十分に果たせないという問題点
があった。
め剤であるスルホン酸塩を添加すればよい。しかし、添
加量を多くすると軸受のトルク、音響、寿命等の諸特性
や軸受に封入されるグリースとの相性等に悪影響を与え
るので、スルホン酸塩の含有量は軸受特性との兼ね合い
を考慮して決定されなければならない。また、密封玉軸
受にあっては、グリース封入形態の違いにより潤滑の態
様が一様ではなく、例えば初期の潤滑を封入グリースに
よらずに外輪軌道及び内輪軌道に施した防錆潤滑油に依
存する場合がある。そうした場合、上記従来の鉱油系防
錆潤滑油ではその機能を十分に果たせないという問題点
があった。
【0005】そこで、本発明は、上記のような従来の防
錆潤滑油の問題点を解決するためになされたもので、軸
受の諸特性およびグリースによる潤滑性に悪影響を与え
ず且つ十分なさび止め力を備えた防錆潤滑油及びその防
錆潤滑油が塗布された玉軸受を提供することを目的とす
る。
錆潤滑油の問題点を解決するためになされたもので、軸
受の諸特性およびグリースによる潤滑性に悪影響を与え
ず且つ十分なさび止め力を備えた防錆潤滑油及びその防
錆潤滑油が塗布された玉軸受を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、石油系のスル
ホン酸塩及び合成スルホン酸塩からなる群から選ばれた
少なくとも1種のスルホン酸塩を2〜20重量%さび止
め剤として含有し、粘度10〜100mm2 ・S-1/4
0℃のエーテル油を20重量%以上基油として含有して
なる防錆潤滑油である。
ホン酸塩及び合成スルホン酸塩からなる群から選ばれた
少なくとも1種のスルホン酸塩を2〜20重量%さび止
め剤として含有し、粘度10〜100mm2 ・S-1/4
0℃のエーテル油を20重量%以上基油として含有して
なる防錆潤滑油である。
【0007】また、本発明は、外輪と、外輪の内方に配
設した内輪と、外輪と内輪との間に配設された玉と、玉
を保持する保持器とに前記防錆潤滑油が塗布された玉軸
受である。本発明の防錆潤滑油は、さらに油性向上剤、
アルコール溶剤および酸化防止剤などの添加剤を含有し
ていてもよい。
設した内輪と、外輪と内輪との間に配設された玉と、玉
を保持する保持器とに前記防錆潤滑油が塗布された玉軸
受である。本発明の防錆潤滑油は、さらに油性向上剤、
アルコール溶剤および酸化防止剤などの添加剤を含有し
ていてもよい。
【0008】なお、本発明において、各成分の含有率
は、特に断らない限り「防錆潤滑油全体」の含有率とし
て表示されている。
は、特に断らない限り「防錆潤滑油全体」の含有率とし
て表示されている。
【0009】
【作用】本発明の防錆潤滑油を密封玉軸受のような軸受
に対して使用した場合、軸受のトルク、音響及び寿命等
の諸特性を損なうことなく良好なさび止め作用を発揮す
る。例えば、密封玉軸受にナトリウム系グリースを封入
して運転した場合に、グリースの吸水性のために初期あ
るいは経時的にグリースが硬化して流動性が悪化し、そ
のため軸受の保持器音が大きくなって音響性能に悪影響
を及ぼすことがある。その対策として、予め密封玉軸受
の内輪軌道、外輪軌道、保持器及び玉にそれぞれこの発
明の防錆潤滑油を塗布することにより、上記のような軸
受運転後の保持器音が増大する現象を防止することがで
きる。
に対して使用した場合、軸受のトルク、音響及び寿命等
の諸特性を損なうことなく良好なさび止め作用を発揮す
る。例えば、密封玉軸受にナトリウム系グリースを封入
して運転した場合に、グリースの吸水性のために初期あ
るいは経時的にグリースが硬化して流動性が悪化し、そ
のため軸受の保持器音が大きくなって音響性能に悪影響
を及ぼすことがある。その対策として、予め密封玉軸受
の内輪軌道、外輪軌道、保持器及び玉にそれぞれこの発
明の防錆潤滑油を塗布することにより、上記のような軸
受運転後の保持器音が増大する現象を防止することがで
きる。
【0010】また、本発明の防錆潤滑油を塗布した玉軸
受は、耐久性能、耐久試験後の保持器音、グリースとの
相性、回転トルク、初期保持器音、さび止め性等優れた
性能が得られる。以下、本発明の防錆潤滑油についてさ
らに詳細に説明する。本発明で使用されるさび止め剤と
しては、さび止め性が良好な合成または石油系のスルホ
ン酸塩が好ましい。合成スルホン酸としては、例えばジ
ノニルナフタレンスルホン酸及び重質アルキルベンゼン
スルホン酸などが使用される。また、石油系スルホン酸
としては、潤滑油留分中の芳香族炭化水素成分のスルホ
ン化物が使用される。通常は、これらの分子量が500
程度のものが好適に使用される。その含有する金属元素
がカルシウムであるカルシウムスルホネートもしくは含
有する金属元素がバリウムであるバリウムスルホネート
またはこれらの混合物から選定されたものが特に好まし
い。
受は、耐久性能、耐久試験後の保持器音、グリースとの
相性、回転トルク、初期保持器音、さび止め性等優れた
性能が得られる。以下、本発明の防錆潤滑油についてさ
らに詳細に説明する。本発明で使用されるさび止め剤と
しては、さび止め性が良好な合成または石油系のスルホ
ン酸塩が好ましい。合成スルホン酸としては、例えばジ
ノニルナフタレンスルホン酸及び重質アルキルベンゼン
スルホン酸などが使用される。また、石油系スルホン酸
としては、潤滑油留分中の芳香族炭化水素成分のスルホ
ン化物が使用される。通常は、これらの分子量が500
程度のものが好適に使用される。その含有する金属元素
がカルシウムであるカルシウムスルホネートもしくは含
有する金属元素がバリウムであるバリウムスルホネート
またはこれらの混合物から選定されたものが特に好まし
い。
【0011】本発明の防錆潤滑油におけるさび止め剤の
防錆潤滑油全体中の含有率は2〜20重量%である。さ
び止め剤の含有率が、2重量%未満の場合には防錆作用
を低下させ、20重量%を越えた場合には、さび止め剤
が玉軸受に充填されているグリースに多量に混合してグ
リースを軟化させ、その結果、グリースの寿命を低下さ
せることになる。
防錆潤滑油全体中の含有率は2〜20重量%である。さ
び止め剤の含有率が、2重量%未満の場合には防錆作用
を低下させ、20重量%を越えた場合には、さび止め剤
が玉軸受に充填されているグリースに多量に混合してグ
リースを軟化させ、その結果、グリースの寿命を低下さ
せることになる。
【0012】本発明で使用される基油に含まれているエ
ーテル油は「フェニルエーテル型合成潤滑油(phnyleth
eric type synthetic lubricating oil )」と称される
油であって、アルキルジフェニルエーテルおよび/また
はポリフェニルエーテルを含有している。エーテル油と
しては、アルキルジフェニルエーテルが軸受の保持器音
低減作用、耐久性向上の点から好ましい。アルキルジフ
ェニルエーテルとしては、例えばモレスコハイルーブ
(MORESCO−HILUBE、商品名)(株)松村
石油研究所の商品がある。
ーテル油は「フェニルエーテル型合成潤滑油(phnyleth
eric type synthetic lubricating oil )」と称される
油であって、アルキルジフェニルエーテルおよび/また
はポリフェニルエーテルを含有している。エーテル油と
しては、アルキルジフェニルエーテルが軸受の保持器音
低減作用、耐久性向上の点から好ましい。アルキルジフ
ェニルエーテルとしては、例えばモレスコハイルーブ
(MORESCO−HILUBE、商品名)(株)松村
石油研究所の商品がある。
【0013】エーテル油がアルキルジフェニルエーテル
の場合には、さび止め剤としてカルシウムスルホネート
を組み合わせて使用することが好ましい。アルキルジフ
ェニルエーテル自体およびポリフェニルエーテル自体を
エーテル油として使用することができる。基油として、
エーテル油自体を単独で使用することができる。
の場合には、さび止め剤としてカルシウムスルホネート
を組み合わせて使用することが好ましい。アルキルジフ
ェニルエーテル自体およびポリフェニルエーテル自体を
エーテル油として使用することができる。基油として、
エーテル油自体を単独で使用することができる。
【0014】また、基油として、エーテル油と鉱油、合
成油及びエステル油からなる群から選ばれた少なくも1
種の油との混合物(以下、エーテル油含有混合物と記す
こともある)も使用することができる。鉱油としては、
各種の鉱油を使用することができる。合成油としては、
例えばポリ−α−オレフィン、エチレン−α−オレフィ
ンオリゴマー及び芳香族合成炭化水素油などが好適に使
用される。
成油及びエステル油からなる群から選ばれた少なくも1
種の油との混合物(以下、エーテル油含有混合物と記す
こともある)も使用することができる。鉱油としては、
各種の鉱油を使用することができる。合成油としては、
例えばポリ−α−オレフィン、エチレン−α−オレフィ
ンオリゴマー及び芳香族合成炭化水素油などが好適に使
用される。
【0015】エーテル油としては、例えばジエステル
油、ヒンダードエステル油及びコンプレックスエステル
油などが好適に使用される。このようなエーテル油含有
混合物を基油として使用することにより、軸受音響性能
(保持器音低減)及び耐久性能等を損なわずに、エーテ
ル油自体を単独で基油として使用する場合に比して低コ
ストにすることができる。
油、ヒンダードエステル油及びコンプレックスエステル
油などが好適に使用される。このようなエーテル油含有
混合物を基油として使用することにより、軸受音響性能
(保持器音低減)及び耐久性能等を損なわずに、エーテ
ル油自体を単独で基油として使用する場合に比して低コ
ストにすることができる。
【0016】基油として使用されるエーテル油含有混合
物のエーテル油含有率は、好ましくは20重量%以上と
される。この含有率が20重量%未満では軸受音響性能
を確保することが難しくなる傾向がある。本発明の防錆
潤滑油において、基油として使用されるエーテル油自体
及びエーテル油含有混合物の粘度は、通常は10〜10
0mm2 ・S-1/40℃とされる。粘度が10mm2 ・
S-1/40℃未満のものを玉軸受に使用した場合には、
軸受の耐久性の増大を期待できない。他方、粘度が10
0mm2 ・S-1/40℃を越えるものは保持器音を防止
する作用が不十分となる。
物のエーテル油含有率は、好ましくは20重量%以上と
される。この含有率が20重量%未満では軸受音響性能
を確保することが難しくなる傾向がある。本発明の防錆
潤滑油において、基油として使用されるエーテル油自体
及びエーテル油含有混合物の粘度は、通常は10〜10
0mm2 ・S-1/40℃とされる。粘度が10mm2 ・
S-1/40℃未満のものを玉軸受に使用した場合には、
軸受の耐久性の増大を期待できない。他方、粘度が10
0mm2 ・S-1/40℃を越えるものは保持器音を防止
する作用が不十分となる。
【0017】本発明の防錆潤滑油は、さび止め剤及び基
油とともに、油性向上剤を含有させることができる。油
性向上剤を含有させることによって、耐摩耗性などの潤
滑性能を一層向上させることができる。本発明の防錆潤
滑油における油性向上剤としては、高級アルコールをは
じめ、例えばオレイン酸のようなカルボン酸や、例えば
ステアリルアミンのようなアミンや、例えばモリブデン
ジチオフォスフェートのような有機モリブデン化合物
や、例えばリン酸トリクレジルのようなリン酸エステル
や、リン系およびイオウ系添加剤や、あるいは例えばオ
レイン酸とリン酸トリクレジルとの混合物のようなこれ
らの混合物等が使用される。耐久性向上の点で優れてい
るリン系の油性向上剤が好ましく、リン酸エステルが特
に好ましい。
油とともに、油性向上剤を含有させることができる。油
性向上剤を含有させることによって、耐摩耗性などの潤
滑性能を一層向上させることができる。本発明の防錆潤
滑油における油性向上剤としては、高級アルコールをは
じめ、例えばオレイン酸のようなカルボン酸や、例えば
ステアリルアミンのようなアミンや、例えばモリブデン
ジチオフォスフェートのような有機モリブデン化合物
や、例えばリン酸トリクレジルのようなリン酸エステル
や、リン系およびイオウ系添加剤や、あるいは例えばオ
レイン酸とリン酸トリクレジルとの混合物のようなこれ
らの混合物等が使用される。耐久性向上の点で優れてい
るリン系の油性向上剤が好ましく、リン酸エステルが特
に好ましい。
【0018】本発明の防錆潤滑油全体中における油性向
上剤の含有率は、1〜10重量%が好ましい。この含有
率が1重量%未満の場合には潤滑性能の大きな向上を期
待することはできない。この含有率が10重量%を越え
ると、余分の油性向上剤が軸受に充填されたグリース中
に多量に混入してグリースを変質または軟化させ、軸受
潤滑性能を極端に低下させる危険性が大きくなる。
上剤の含有率は、1〜10重量%が好ましい。この含有
率が1重量%未満の場合には潤滑性能の大きな向上を期
待することはできない。この含有率が10重量%を越え
ると、余分の油性向上剤が軸受に充填されたグリース中
に多量に混入してグリースを変質または軟化させ、軸受
潤滑性能を極端に低下させる危険性が大きくなる。
【0019】また、本発明の防錆潤滑油には更にアルコ
ール系溶剤及び酸化防止剤などのその他の添加剤を含有
させることもできる。本発明の防錆潤滑油は、圧延中間
工程における鋼板や内燃機関に塗布して使用されるほ
か、外輪の外輪軌道と内輪の内輪軌道との間に保持器に
保持された玉が配設された軸受、特に密封玉軸受のよう
な小さな軸受の防錆潤滑油として好適に使用される。
ール系溶剤及び酸化防止剤などのその他の添加剤を含有
させることもできる。本発明の防錆潤滑油は、圧延中間
工程における鋼板や内燃機関に塗布して使用されるほ
か、外輪の外輪軌道と内輪の内輪軌道との間に保持器に
保持された玉が配設された軸受、特に密封玉軸受のよう
な小さな軸受の防錆潤滑油として好適に使用される。
【0020】外輪の全面と、外輪の内方に配設した内輪
の全面と、外輪と内輪との間に配設された玉と、玉を保
持する保持器とに防錆潤滑油がそれぞれ塗布される。軸
受の潤滑剤として使用する場合には、例えば軸受の表面
に塗布したり、軸受に封入されるグリースに混入して使
用される。
の全面と、外輪と内輪との間に配設された玉と、玉を保
持する保持器とに防錆潤滑油がそれぞれ塗布される。軸
受の潤滑剤として使用する場合には、例えば軸受の表面
に塗布したり、軸受に封入されるグリースに混入して使
用される。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例によって具
体的に説明する。 (A)試料の調整:アルキルジフェニルエーテルを含む
基油にさび止め剤としてカルシウムスルホネートとバリ
ウムスルホネートの少なくとも一方を防錆潤滑油全体に
対して2〜20重量%の範囲内で所定量添加して、表
1,表2に示す実施例1〜16の試料を調整した。な
お、実施例11〜16の試料にはさらに油性向上剤を添
加した。また全ての試料にアルコール系溶剤(試料1〜
8ではブチルセロソルブ、試料9〜16では3−メチル
−3メトキシブタノール)及び酸化防止剤のDBPC
(2,6 −ジ−tert−ブチル−p−クレゾール)を添
加した。
体的に説明する。 (A)試料の調整:アルキルジフェニルエーテルを含む
基油にさび止め剤としてカルシウムスルホネートとバリ
ウムスルホネートの少なくとも一方を防錆潤滑油全体に
対して2〜20重量%の範囲内で所定量添加して、表
1,表2に示す実施例1〜16の試料を調整した。な
お、実施例11〜16の試料にはさらに油性向上剤を添
加した。また全ての試料にアルコール系溶剤(試料1〜
8ではブチルセロソルブ、試料9〜16では3−メチル
−3メトキシブタノール)及び酸化防止剤のDBPC
(2,6 −ジ−tert−ブチル−p−クレゾール)を添
加した。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】一方、比較例として表3,表4に示す試料
を調整した。基油にはエーテル油としてアルキルジフェ
ニルエーテルとエステル油と鉱油とPAO(ポリ−α−
オレフィン)のうちの少なくとも一つが含まれる。ま
た、比較例1はさび止め剤を添加しないものとした。そ
の他の比較例2〜12には、さび止め剤としてカルシウ
ムスルホネートとバリウムスルホネートとの少なくとも
一方を、比較例13にはNaスルホネートを添加した。
含有率は表に示す通りである。なお、比較例3〜5の試
料には油性向上剤を添加した。また全ての試料に実施例
9〜16と同一のアルコール系溶剤及び酸化防止剤を添
加した。
を調整した。基油にはエーテル油としてアルキルジフェ
ニルエーテルとエステル油と鉱油とPAO(ポリ−α−
オレフィン)のうちの少なくとも一つが含まれる。ま
た、比較例1はさび止め剤を添加しないものとした。そ
の他の比較例2〜12には、さび止め剤としてカルシウ
ムスルホネートとバリウムスルホネートとの少なくとも
一方を、比較例13にはNaスルホネートを添加した。
含有率は表に示す通りである。なお、比較例3〜5の試
料には油性向上剤を添加した。また全ての試料に実施例
9〜16と同一のアルコール系溶剤及び酸化防止剤を添
加した。
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】各表中で[ ]内は防錆潤滑油全体中の含
有率であり、また、各表中の( )内の粘度は40℃で
の値を示した。上記の実施例および比較例の防錆潤滑油
を下記の軸受に塗布して被験体を調整した。 用いた軸受の種類:単列深みぞ玉軸受、非接触ゴムシー
ル形(V形)、呼び番号695、寸法は内径5mm×外
径13mm×幅4mm。
有率であり、また、各表中の( )内の粘度は40℃で
の値を示した。上記の実施例および比較例の防錆潤滑油
を下記の軸受に塗布して被験体を調整した。 用いた軸受の種類:単列深みぞ玉軸受、非接触ゴムシー
ル形(V形)、呼び番号695、寸法は内径5mm×外
径13mm×幅4mm。
【0028】軸受への防錆潤滑油の塗布方法および塗布
量:軸受を防錆潤滑油中に浸漬し、その後引き上げてエ
アーを吹付けて液切りすることにより余分な防錆潤滑油
を除去し、更に遠心力により軸受に残留している防錆潤
滑油を脱油した。これによって、軸受の外面の付着防錆
潤滑油の膜厚は0.1〜20μm、軸受内部付着量は2〜3
mgに調整した。 (B)試験内容:以下の項目の各種特性試験を行った。 (1)軸受耐久性試験 軸受回転数 :3600rpm 荷 重 :19.6N 封入グリース:ナトリウム系グリース(封入量:16m
g) 評価基準は次の通りである。
量:軸受を防錆潤滑油中に浸漬し、その後引き上げてエ
アーを吹付けて液切りすることにより余分な防錆潤滑油
を除去し、更に遠心力により軸受に残留している防錆潤
滑油を脱油した。これによって、軸受の外面の付着防錆
潤滑油の膜厚は0.1〜20μm、軸受内部付着量は2〜3
mgに調整した。 (B)試験内容:以下の項目の各種特性試験を行った。 (1)軸受耐久性試験 軸受回転数 :3600rpm 荷 重 :19.6N 封入グリース:ナトリウム系グリース(封入量:16m
g) 評価基準は次の通りである。
【0029】○:10000時間以上 △:2000〜3000時間 ×:1000時間以下 (2)保持器音測定試験 軸受回転数 :1800〜3600rpm 荷 重 :19.6N 封入グリース:ナトリウム系グリース(封入量:16m
g) 評価基準は次の通りである。
g) 評価基準は次の通りである。
【0030】○:保持器音しない △:保持器音ときどきする ×:保持器音する (3)グリースとの相性試験(軸受回転後のグリースも
れ量を測定) 軸受回転数 :3600rpm 荷 重 :19.6N 封入グリース:ナトリウム系グリース,リチウム系グリ
ース,ウレア系グリース(封入量:16mg) 雰 囲 気 :60℃×相対湿度70% 放置時間 :7日間 評価基準は次の通りである。
れ量を測定) 軸受回転数 :3600rpm 荷 重 :19.6N 封入グリース:ナトリウム系グリース,リチウム系グリ
ース,ウレア系グリース(封入量:16mg) 雰 囲 気 :60℃×相対湿度70% 放置時間 :7日間 評価基準は次の通りである。
【0031】○:グリースもれなし △:グリースもれ少ない ×:グリースもれ多い (4)回転トルク測定試験 軸受回転数 :3600rpm 荷 重 :19.6N 封入グリース:ナトリウム系グリース,リチウム系グリ
ース(封入量:16mg) 評価基準は次の通りである。
ース(封入量:16mg) 評価基準は次の通りである。
【0032】○:1〜4×10-2N・m △:5〜10×10-2N・m ×:11×10-2N・m以上 (5)さび止め性試験 軸 受:呼び番号695の内輪及び外輪 雰 囲 気 :20℃×相対湿度90%(3時間)放置
と50℃×相対湿度90%(3時間)放置のサイクルを
交互に繰り返す 放置時間 :7日間 評価基準は次の通りである。
と50℃×相対湿度90%(3時間)放置のサイクルを
交互に繰り返す 放置時間 :7日間 評価基準は次の通りである。
【0033】○:さびなし △:さび数点 ×:さび多数 上記特性試験の結果を表1,2,3,4にそれぞれ示
す。表1,2,3,4から以下のことが明らかになっ
た。 (a)実施例の防錆潤滑油を用いたものは全ての特性試
験項目で満足できる結果が得られた。すなわち耐久性,
保持器音,グリースとの相性,回転トルク,さび止め性
の各項目を満足するすぐれた性能を発揮する。 (b)基油の組成がエーテル油のみからなる実施例1〜
4の防錆潤滑油と、20重量%以上のエーテル油と鉱
油,PAO,エステル油等の他の油との混合物からなる
実施例5〜16の防錆潤滑油とは、いずれも全ての特性
試験項目で満足できる結果を示し、性能に差がない。他
方、基油が鉱油やエステル油単独の比較例9〜11及び
20重量%未満のエーテル油と鉱油,PAO,エステル
油等の他の油との混合物からなる比較例5〜8の防錆潤
滑油は、いずれも初期および耐久試験後の保持器音が発
生している。
す。表1,2,3,4から以下のことが明らかになっ
た。 (a)実施例の防錆潤滑油を用いたものは全ての特性試
験項目で満足できる結果が得られた。すなわち耐久性,
保持器音,グリースとの相性,回転トルク,さび止め性
の各項目を満足するすぐれた性能を発揮する。 (b)基油の組成がエーテル油のみからなる実施例1〜
4の防錆潤滑油と、20重量%以上のエーテル油と鉱
油,PAO,エステル油等の他の油との混合物からなる
実施例5〜16の防錆潤滑油とは、いずれも全ての特性
試験項目で満足できる結果を示し、性能に差がない。他
方、基油が鉱油やエステル油単独の比較例9〜11及び
20重量%未満のエーテル油と鉱油,PAO,エステル
油等の他の油との混合物からなる比較例5〜8の防錆潤
滑油は、いずれも初期および耐久試験後の保持器音が発
生している。
【0034】この結果から、基油に20重量%以上のエ
ーテル油を含有させた混合物を使用することによって、
エーテル油のみのものより低コストでしかも実用上充分
な性能を有する防錆潤滑油が提供できることが判明し
た。 (c)さび止め剤の含有率が2重量%未満の比較例1は
多数のさび発生が認められ、また20重量%を越える比
較例2及び比較例4は耐久性,耐久試験後の保持器音,
グリースとの相性の点で不可である。 (d)油性向上剤が10重量%以上添加された比較例3
は、同一の油性向上剤が1〜10重量%の範囲で添加さ
れている実施例11,12に対して、耐久性,耐久試験
後の保持器音,グリースとの相性が劣っている。 (e)基油の粘度が10〜100mm2 ・S-1の範囲に
ある実施例の防錆潤滑油は、耐久性に優れ,保持器音が
しないのに対して、基油粘度が前記範囲外にある比較例
11,12は耐久性または初期および耐久試験後の保持
器音の点で不可である。
ーテル油を含有させた混合物を使用することによって、
エーテル油のみのものより低コストでしかも実用上充分
な性能を有する防錆潤滑油が提供できることが判明し
た。 (c)さび止め剤の含有率が2重量%未満の比較例1は
多数のさび発生が認められ、また20重量%を越える比
較例2及び比較例4は耐久性,耐久試験後の保持器音,
グリースとの相性の点で不可である。 (d)油性向上剤が10重量%以上添加された比較例3
は、同一の油性向上剤が1〜10重量%の範囲で添加さ
れている実施例11,12に対して、耐久性,耐久試験
後の保持器音,グリースとの相性が劣っている。 (e)基油の粘度が10〜100mm2 ・S-1の範囲に
ある実施例の防錆潤滑油は、耐久性に優れ,保持器音が
しないのに対して、基油粘度が前記範囲外にある比較例
11,12は耐久性または初期および耐久試験後の保持
器音の点で不可である。
【0035】なお、本発明の防錆潤滑油は実施例のもの
に限定されるものでなく、その他先に述べた基油のもの
を用いても同様の効果が得られる。
に限定されるものでなく、その他先に述べた基油のもの
を用いても同様の効果が得られる。
【0036】
【発明の効果】本発明の防錆潤滑油は、組成が単純であ
り、製造が容易であるうえに、すぐれた防錆作用と潤滑
作用とを有している。特に、玉軸受の防錆潤滑油として
使用した場合には、軸受の諸特性およびグリースによる
潤滑性に悪影響を与えず且つ十分なさび止め力を備えて
いる。
り、製造が容易であるうえに、すぐれた防錆作用と潤滑
作用とを有している。特に、玉軸受の防錆潤滑油として
使用した場合には、軸受の諸特性およびグリースによる
潤滑性に悪影響を与えず且つ十分なさび止め力を備えて
いる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 10:04 30:12 40:02 (72)発明者 鈴木 晃 神奈川県川崎市中原区中丸子1165 (72)発明者 前原 茂樹 神奈川県横浜市鶴見区下末吉5−29−11
Claims (2)
- 【請求項1】 石油系のスルホン酸塩及び合成スルホン
酸塩からなる群から選ばれた少なくとも1種のスルホン
酸塩を2〜20重量%さび止め剤として含有し、粘度1
0〜100mm2 ・S-1/40℃のエーテル油を20重
量%以上基油として含有してなる防錆潤滑油。 - 【請求項2】 外輪と、外輪の内方に配設した内輪と、
外輪と内輪との間に配設された玉と、玉を保持する保持
器とに請求項1記載の防錆潤滑油が塗布された玉軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27388894A JP3500734B2 (ja) | 1993-11-11 | 1994-11-08 | 防錆潤滑油を塗布した玉軸受 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5-282531 | 1993-11-11 | ||
| JP28253193 | 1993-11-11 | ||
| JP27388894A JP3500734B2 (ja) | 1993-11-11 | 1994-11-08 | 防錆潤滑油を塗布した玉軸受 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07179879A true JPH07179879A (ja) | 1995-07-18 |
| JP3500734B2 JP3500734B2 (ja) | 2004-02-23 |
Family
ID=31980404
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27388894A Expired - Fee Related JP3500734B2 (ja) | 1993-11-11 | 1994-11-08 | 防錆潤滑油を塗布した玉軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3500734B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002083986A1 (en) * | 2001-04-06 | 2002-10-24 | Nippon Oil Corporation | Rust-preventive oil composition |
| CN114962442A (zh) * | 2021-02-22 | 2022-08-30 | 美蓓亚三美株式会社 | 滚动轴承、轴承装置及马达 |
| JP2023180258A (ja) * | 2022-06-08 | 2023-12-20 | セイコーインスツル株式会社 | 転がり軸受、回転機器、および転がり軸受の製造方法 |
| WO2025041862A1 (ja) * | 2023-08-24 | 2025-02-27 | Ntn株式会社 | 密封装置 |
Citations (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61287986A (ja) * | 1985-06-14 | 1986-12-18 | Kao Corp | 高温用潤滑油組成物 |
| JPH02270975A (ja) * | 1988-12-27 | 1990-11-06 | Nippon Oil Co Ltd | 表面処理鋼板用防錆油組成物 |
| JPH03200898A (ja) * | 1989-12-28 | 1991-09-02 | Kyodo Yushi Kk | 錆止め性に優れたグリース組成物 |
| JPH0598280A (ja) * | 1991-10-04 | 1993-04-20 | Kyodo Yushi Kk | 高温・高速・高荷重軸受用グリース組成物 |
| JPH05263091A (ja) * | 1992-01-22 | 1993-10-12 | Ntn Corp | オルタネータ用グリース封入転がり軸受 |
-
1994
- 1994-11-08 JP JP27388894A patent/JP3500734B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61287986A (ja) * | 1985-06-14 | 1986-12-18 | Kao Corp | 高温用潤滑油組成物 |
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| CN114962442A (zh) * | 2021-02-22 | 2022-08-30 | 美蓓亚三美株式会社 | 滚动轴承、轴承装置及马达 |
| JP2022127776A (ja) * | 2021-02-22 | 2022-09-01 | ミネベアミツミ株式会社 | 転がり軸受、軸受装置およびモータ |
| JP2023180258A (ja) * | 2022-06-08 | 2023-12-20 | セイコーインスツル株式会社 | 転がり軸受、回転機器、および転がり軸受の製造方法 |
| JP2023180215A (ja) * | 2022-06-08 | 2023-12-20 | セイコーインスツル株式会社 | 転がり軸受、回転機器、および転がり軸受の製造方法 |
| WO2025041862A1 (ja) * | 2023-08-24 | 2025-02-27 | Ntn株式会社 | 密封装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3500734B2 (ja) | 2004-02-23 |
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