JPH07179A - 新規微生物及び殺虫剤 - Google Patents

新規微生物及び殺虫剤

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JPH07179A
JPH07179A JP4019307A JP1930792A JPH07179A JP H07179 A JPH07179 A JP H07179A JP 4019307 A JP4019307 A JP 4019307A JP 1930792 A JP1930792 A JP 1930792A JP H07179 A JPH07179 A JP H07179A
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秀典 岩花
Reiichi Sato
令一 佐藤
Nobukazu Suzuki
伸和 鈴木
Katsutoshi Ogiwara
克俊 荻原
Kazuatsu Sakanaka
一敦 坂中
Hidetaka Hori
秀隆 堀
Masashi Asano
昌司 浅野
Tadaaki Kawasugi
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 バチルス・チューリンゲンシス・セロバー・
ヤポネンシスに属し、甲虫目幼虫に対する殺虫性毒素タ
ンパク質を産生する能力を有するバチルス・チューリン
ゲンシス・セロバー・ヤポネンシス・ストレイン・ブイ
ブイ及びバチルス・チューリンゲンシス・セロバー・ヤ
ポネンシス・ストレイン・ブイブイが産生する毒素タン
パク質を有効成分として含有する殺虫剤。 【効果】 本微生物は、従来のヤポネンシス株にはない
甲虫目昆虫の幼虫に対する殺虫活性を示す結晶性タンパ
ク質を生産するために、その生産した結晶性の毒素タン
パク質を有効成分として含有する新規な微生物由来の殺
虫剤を製剤することで、甲虫目幼虫に対する化学的に生
産した殺虫剤よりも安全で安価なものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バチルス・チューリン
ゲンシス・セロバー・ヤポネンシス属に属する新規微生
物及び新規微生物由来の殺虫剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バチルス・チューリンゲンシス・
セロバー・ヤポネンシス属で知られている菌株は、鱗翅
目昆虫の幼虫に対する殺虫性タンパク質を産生するもの
が知られている。また、バチルス・チューリンゲンシス
・サンディエゴ、バチルス・チューリンゲンシス・テネ
ブリオニスの様に、ハムシの仲間、コロラドポテトビー
トルやゴミムシダマシの仲間チャイロコメノゴミムシダ
マシを殺すバチルス・チューリンゲンシス菌が知られて
いる(J. Appl. Ent. 104(1987),417-424)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ヤポネンシス
属の菌株では鱗翅目昆虫の幼虫に対する殺虫性タンパク
質以外の毒素タンパク質を産生するものが知られていな
いために、鱗翅目以外の他の昆虫に対する殺虫剤には利
用できなかった。また、バチルス・チューリンゲンシス
・サンディエゴ、バチルス・チューリンゲンシス・テネ
ブリオニスなどは、シバ、サトイモ、サツマイモ、ラッ
カセイ等の大害虫であるドウガネブイブイの幼虫には殺
虫効果がない。本発明者らは、バチルス・チューリンゲ
ンシス・セロバー・ヤポネンシス属に属する新菌種が、
鱗翅目昆虫以外の甲虫目幼虫に対する殺虫性タンパク質
を産生すること見出し、有効に利用できる新規微生物及
び新規微生物由来の殺虫剤を提供することを目的とする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の新規微生物は、
バチルス・チューリンゲンシス・セロバー・ヤポネンシ
スに属し、甲虫目幼虫に対する殺虫性毒素タンパク質を
産生する能力を有するバチルス・チューリンゲンシス・
セロバー・ヤポネンシス・ストレイン・ブイブイに特徴
を有する。そして、本発明のバチルス・チューリンゲン
シス・セロバー・ヤポネンシス属に属する新規微生物の
1株であるバチルス・チューリンゲンシス・セロバー・
ヤポネンシス・ストレイン・ブイブイ(Bacillus thuri
ngiensis serovar japonensis strain Buibui)は、微工
研条寄第3465号(FERM BP−3465)とし
て工業技術院微生物工業技術研究所に寄託されている。
また、本発明の新規微生物由来の殺虫剤は、バチルス・
チューリンゲンシス・セロバー・ヤポネンシス・ストレ
イン・ブイブイが産生する毒素タンパク質を有効成分と
して含有するものである。
【0005】
〔菌学的性質〕
1.各培地における生育状態 本菌は、通常のバクテリアの培養に用いる事の出来る殆
ど全ての培地に於いて生育が可能で、多少なりともトキ
シン蛋白を生産する事が出来る。図1、図2に示すごと
くNYS,L−ブロス、ブイヨン培地の代表的培地に於
いて通常の生育を示した。即ち数時間で細胞数は対数的
に増加し始め24時間で増加は止まった。トキシンは細
胞数の増加にやや遅れ出現する。トキシン量は主バンド
130kDaを計測すると、200〜3000μg/m
l培地である。適当な培地を探索することにより、Bt
菌に於いて到達している5000μg/mlの生産量も
可能である。 2.形態学的性質 図3、図4に示すごとく、生じたコロニーは寒天培地上
で表面に光沢を持ち、盛り上がらず寒天表面に薄く広が
り周囲が凹凸(ラフ)の通常のバチルス菌の特徴を示
す。コロニーの色はうすいベージュである。走査顕微鏡
を用いて観察すると、図5、図6に示すようにバチルス
・チューリンゲンシス・セロバー・ヤポネンシス(以下
ヤポネンシス株と略称する)及びバチルス・チューリン
ゲンシス・セロバー・ヤポネンシス・ストレイン・ブイ
ブイ(以下ブイブイ株と略称する)は共に球形の結晶蛋
白が観察された。これらは鱗翅目幼虫に対して殺虫活性
を示す他のBt菌によく見られるバイピラミッド型の結
晶と異なるものである。 3.生化学的性状 本菌であるブイブイ株の生化学的性状を、従来のヤポネ
ンシス株と比較しながら次の各々の試験を行った。 (試験例1) 鞭毛抗原に由来する抗体を用いたセロタ
イピング バチルス属菌の持つ鞭毛の蛋白に対する抗体を用いて、
未知の菌の鞭毛タンパク質を抗原として抗原抗体反応を
利用し同定する用法である。ヤポネンシス株はセロタイ
ピングによって、H23型に分類され既に公認されてい
る亜種である(J.Invertebr. Pathol. 32,303-309, 197
8; J.Invertebr. Pathol. 48129-130,1986)。これに対
し、ブイブイ株はヤポネンシス株のH抗原と反応する。
そして、これらの性質は、ヤポネンシス株と血清学的に
等しい。従って分類学上はヤポネンシス株と同亜種に属
する。以下に実験の詳細を示す。 (1)鞭毛H血清の調整 バチルス・チューリンゲンシスの既知の40種類のH抗
原基準株を用いた。Craigie管(0.5%半流動寒天培
地)を用いて運動性の良好な細菌を選択し、それを用い
てホルマリン死菌を作製し、これを家兎に免疫した。H
血清はそれぞれの抗血清から相応するバチルス・チュー
リンゲンシス菌体抗原に対する抗体を吸収して調整し
た。菌体抗原は100度で加熱して鞭毛を剥離し調整し
た。 (2)H抗原の同定 H抗原の血清型は、のせガラス凝集反応(Ohba and, Ai
zawa, I. Invertebr.Pathol.,32,303-309,1978)によっ
て同定した。またH血清の凝集素価は試験管凝集反応
(Ohba and Aizawa, 1978)で定量した。 (3)結果 ヤポネンシス株は既知の40種類の鞭毛の抗体のみ含む
標準血清の内Serovarjaponensis(H抗原23)の基準
菌株に対する血清によってのみ特異的に凝集した。また
ブイブイ株に対するH血清は、ヤポネンシス株のみを特
異的に凝集した。ヤポネンシスH血清の相応するホモの
抗原に対する凝集素価は、12,800倍であり、ブイ
ブイ株に対する凝集素価は6,400倍であった。ブイ
ブイ株H血清のホモに対する凝集素価は、12,800
倍であり、ヤポネンシス基準株に対する凝集素価は、
6,400倍であった。従って、両菌株は同じ類と判断
される。 (試験例2) ヤポネンシス株及びブイブイ株の生産す
る結晶蛋白の殺虫スペクトル 表1に示したように、ブイブイ株の生産する殺虫性蛋白
は、甲虫目昆虫のドウガネブイブイ(Anomala cuprea H
ope )に対して0.125〜12.5μg/mlの濃度
で殺虫効果を示したが、ヤポネンシス株の生産する殺虫
性蛋白は、100μg/mlの濃度でも殺虫活性を示さ
なかった。表2に示したように、ヤポネンシス株のもの
は、鱗翅目昆虫のうちコナガ(Plutella xylostella)、
チャノコカクモンハマキ(Adoxophyes sp.)及び、カイ
コ(Bombyx mori) の幼虫に高い活性を示すが、一方ブイ
ブイ株ものは、非常に低いか殆ど活性を示さなかった。
これらの結果は両者の結晶性タンパク質が異なる組成を
持っていることを示唆している。従って、両株は全く同
一の菌株とは言えないことが判る。
【0006】
【表1】
【0007】
【表2】
【0008】(試験例3) ヤポネンシス株及びブイブ
イ株の細胞中に蓄積する殺虫性蛋白質の電気泳動 標記微生物は、ヤポネンシス株と同様に球状の結晶性タ
ンパク質を細胞内に生産する(図5、図6)。この結晶
性タンパク質を、常法(Goodman,N.S.,R.J.Gottfried a
nd M.H.Rogoff, J.Bacteriol. 94:485,1967)に従って培
養培地から単離して、精製後0.4Nアルカリ溶液で溶
解してナトリウムドデシル硫酸ポリアクリルアマイドゲ
ル電気泳動(SDSPAGE)を行って分析した。図7
に示したようにヤポネンシス株の主バンドは約76キロ
ダルトン(kDa)で、他に52kDaが認められた。
一方ブイブイ株の主バンドは130kDaで他に52k
Da,45kDaが認められた。これらの電気泳動パタ
ーンは両結晶蛋白を構成している成分が異なることを明
瞭に示している。 (試験例4) ヤポネンシス株及びブイブイ株の培養に
於ける資化性の差異 表3に示したようにヤポネンシス株はグルコース、サリ
シン、マルトース、を資化し、マンノース、を資化でき
ず、セロビオースは多少資化した。ブイブイ株は上記全
ての化合物を資化することが出来た。以上述べた諸点
は、ブイブイ株がセロタイプにより分類学上ヤポネンシ
ス株に分類されるが、ヤポネンシス株とは明らかに異な
る菌であることを示している。
【0009】
【表3】
【0010】(試験例5) 甲虫目昆虫ドウガネブイブ
イに対するブイブイ株の殺虫活性 ブイブイ株は、先にも述べたように、未だ報告されてい
ない非常に高い殺虫活性を、ドウガネブイブイ(A. cup
rea Hope) に対して示す。1〜3令のドウガネブイブイ
の幼虫を用いて、ブイブイ株の殺虫活性を調査した。活
性の評価は次のように行った。乾燥腐葉土2gに殺虫成
分を含んだ2mlの水を加え、それをプラスチックカッ
プにいれ、一頭ずつ幼虫を入れて所定時間飼育した。前
記殺虫成分としては、ブイブイ株を培養した培養液(つ
まり菌体を含む液)と、培養液から結晶性毒素タンパク
質を単離して精製したものとを用い、夫々について殺虫
活性を調べた。尚、死亡率とは死亡幼虫数を全幼虫数で
除した値である。それによると、図8に示すように、前
記培養液から成る殺虫成分(トキシン)の量によって死
亡率が経時的にどの様に変化するかを示したが、0.1
25μg/mlの低いトキシンの投与量でも、12.5
μg/mlの高いトキシンの投与量でも100%の死亡
率が得られるが、低濃度の場合、全供試虫が死亡するの
には倍の時間がかかることが判った。尚、図中のcon
trolとは、トキシンを含んでいない水のみを与えた
場合の変化を示すものである。また、前記単離精製した
結晶性蛋白から成る殺虫成分に関しては、表4に示した
ように結晶性蛋白単独で殺虫活性を示した。しかし結晶
0.1μg/mlでは殺虫活性は検出できなかったが、
およそ0.1μg/mlの130kDa蛋白質を含む前
記培養液を、ドウガネブイブイに与えた場合は、既に述
べたように(図8)ゆっくりであるが、100%の致死
率を示した。これは結晶性タンパク質を精製する過程
で、タンパク質の変性などにより活性が失われるためで
はなく、菌体中に存在する胞子がドウガネブイブイ中で
結晶性タンパク質と協同してより高い活性を示すのでは
ないかと思われる。従って殺虫製剤としては菌体を含ん
でもよい。
【0011】
【表4】
【0012】(試験例6) ブイブイ株の他の甲虫目昆
虫の幼虫に対する殺虫効果 表5に示したようにブイブイ株はドウガネブイブイ以外
にもヒメコガネ(Anomala rufocuprea Motschulsky),
チビサクラコガネ(Anomala schoenfeldti Ohaus) に対
しても高い殺虫活性を示した。従って他のいくつかのコ
ガネムシの幼虫に対して殺虫効果を示す事が期待でき
る。従って殺虫剤の対象はこれら3種類の甲虫目幼虫に
限定されるものではない。
【0013】
【表5】
【0014】尚、ヒメコガネの3令幼虫以外は1令を用
いた。結晶はNYSで培養した菌体から精製し、供試頭
数は10である。上記コントロールとは、トキシンを与
えないで水だけを与えた場合の結果(比較実験)を示す
ものである。
【0015】(試験例7) 他の甲虫目昆虫に対する殺
虫効果 甲虫目アオドウガネ(Anomala albopilosa)の1令幼
虫、サクラコガネ(Anomala daimiana)の1令幼虫、コ
ガネムシ(Minela splendens)の1令幼虫、マメコガネ
(Popillia japonica )の1令幼虫、セマダラコガネ
(Blitopertha orientalis)の2令幼虫を用いてブイブ
イ株の各幼虫に対する殺虫活性を調査した。各供試虫は
野外より成虫を採集し、市販の腐葉土にて一時飼育し産
卵させた卵より発生した幼虫の若い令のものを用いた。
試験方法は160℃、60分ドライオーブンで乾熱滅菌
した腐葉土を1グラム、容量約30mlの蓋付きプラス
チックカップに秤量し、そこに所定の濃度のブイブイ培
養物を混入して、充分攪拌して幼虫を1頭いれたものを
複数用意し、これらを25℃恒温室で飼育し、7、1
4、21日後の死亡率を調査してブイブイの力価の検定
を行う方法とした。 〔試験結果〕
【0016】
【表6】
【0017】サクラコガネ、セマダラコガネの供試虫数
はそれぞれ8頭及び5頭であるが、他はすべて10頭で
ある。
【0018】〔結論〕以上示したように、ブイブイ株は
アオドウガネ、サクラコガネ、コガネムシ、マメコガ
ネ、セマダラコガネに対して殺虫活性を示した。サクラ
コガネの場合21日後での死亡率は他の昆虫幼虫に比較
して70%と、まだ低いが、体重の増加が全く見られ
ず、この後死亡していくことは明らかである。従って多
少の効果の遅延が観察されるものの、摂食の停止、死亡
という効果は全く同等と判断できる。特にJapanese bee
tle と称してアメリカ合衆国で大問題となっているマメ
コガネに対する殺虫特性は特に重要である。以上いくつ
かの甲虫目に対する活性を特定したが、Anomala 属以外
にもPopillia, Minela,Blitopertha属にも対象が見出さ
れた事は、この菌の対象害虫が表5、表6に示した種の
みに限定されるものでなくAnomala,Popillia,Minela,Bl
ithopertha属で上記以外のもの、或いは広く上記以外の
属の甲虫目昆虫にも及ぶことを示唆している。 (試験例8) ベーターエキソトシンの活性 バチルス属の菌の中には、培地中にヌクレオチドの誘導
体であるベーターエキソトキシンを分泌する菌株もあ
る。これはトキシン蛋白と同様に殺虫効果を有するもの
である。ベーターエキソトキシンはイエバエの幼虫に対
して催奇作用を示し、それを以ってベーターエキソトキ
シン活性の評価をしている。ところが、表7に示すよう
に、常法に従ってブイブイ株の培地から培養上清を調整
してイエバエに与えても、蛹化率羽化率ともに影響され
ず、ブイブイ株の催奇性は示されなかった。前記のブイ
ブイ株の処理培地を、ドウガネブイブイに与えたとこ
ろ、表8に示すように14日を経過しても幼虫は死なな
かった。この実験結果はドウガネブイブイに対するブイ
ブイ株の殺虫効果はベーターエキソトキシンに由来する
ものでないことを示している。つまり、ベーターエキソ
トキシンは、前記の実験結果に影響を及ぼすほどには存
在しないことが判る。
【0019】
【表7】
【0020】
【表8】
【0021】(尚、上記ブイブイ培地とは、培地から菌
株を遠心分離により除去した残りの培地を示す。)
【0022】
【発明の効果】本発明の微生物の有効性は、これを培養
することによって、従来のヤポネンシス株にはない甲虫
目昆虫の幼虫に対する殺虫活性を示す結晶性タンパク質
を生産し、その生産した結晶性の毒素タンパク質を有効
成分として含有する新規な微生物由来で、甲虫目幼虫に
選択的に活性を示す殺虫剤を製剤することで、化学的に
生産した殺虫剤よりも安全性が高く安価なものとなる。
【0023】
【実施例】ブイブイ株は、L−ブロスやヌートリエント
ブロス等の普通に細菌の培養に用いられる培地で容易に
成育し、胞子、結晶蛋白を生産するが、ブイブイ株を培
養して結晶タンパク質を含む殺虫成分を生産する上で、
生産性の高い培地の検討を行った。先ず、9cmシャー
レの寒天培地に胞子3.3×105 個を接種して、10
日後に生産された結晶性タンパク質を顕微鏡観察した。
その結果、次のようにL−ブロスにMnSO4 (10-3
M)を添加した培地が最も生産がよく、以下の次のよう
な順序であった。 L−ブロス+MnSO4 >スピチーゼン+アミノ酸>L
−ブロス>PGSM>スピチーゼン+カザミノ酸+ビタ
ミン>スピチーゼン+カザミノ酸>NYS>NYS+カ
ザミノ酸 尚、各培地は以下のような組成を持っている。 L−ブロス:各成分含量は1リットル当たり、トリプト
ース10g、酵母抽出物5g、食塩5gで、pH=7.
18〜7.2である。 スピチーゼン:各成分含量は1リットル当たり、燐酸1
水素カリウム14g、燐酸2水素カリウム6g、硫安2
g、硫酸マグネシウム7H2O0.2g、クエン酸ナト
リウム1g、グルコース5gで、pH=7.0である。 NYS:各成分含量は1リットル当たり、ヌートリエン
トブロス1.25g、トリプトン1.25g、酵母抽出
物0.5g、塩化カルシウム2H2O10.3g、塩化
マグネシウム6H2O20.35g、塩化マンガン4H2
O1.0g、硫酸鉄7H2O0.02g、硫酸亜鉛7H2
O0.02gで、pH=7.2である。 NYS+カザミノ酸:上記NYS培地にカザミノ酸2.
0gを加えた培地。pH=7.2 次に、本菌が生産する殺虫性結晶蛋白を用いた甲虫目昆
虫の幼虫に対する殺虫剤を製剤するにあたっては、本微
生物を前述した種々の培地、あるいは魚粉、大豆粉等の
固形培地を用いた培地、コーンシロップ、コンスティー
プなどの澱粉工業、製糖過程の廃棄物などを用いて培養
し、この様な様々な方法で培養した菌体を、濃縮してク
リーム状の物とし、これを水などに適当に希釈して散布
するための殺虫剤にする。前記クリーム状の物には常法
に従って防腐剤、増量剤などを混ぜてもよく、あるい
は、この後にスプレイドライヤーを用いて粉態にするこ
ともできる。以上のような方法はトキシンタンパク質を
生産している細胞そのものを用いて行うが、細胞が自己
分解を起こすまで培養して結晶性のタンパク質のみを用
いることもできる。結晶体の濃縮は遠心分離でも、膜を
用いても行うことができる。この様に造られた製剤は当
該菌が胞子を生産するために生菌製剤として用いること
になる。本菌が生産する毒素蛋白は蚕に対する毒性を示
さず、従って胞子を持った生菌製剤として用いても養蚕
に対する打撃は全く無い生菌製剤である。また、適当な
化合物を用いて、胞子を殺し死菌製剤として用いること
も出来る。上記製剤を散布する方法に関して説明する
と、対象とする甲虫目昆虫の幼虫は通常土壌中に生息し
ており、そのために、当該菌を有効成分とする殺虫剤
は、土壌中に散布するか、もしくは腐葉土などと共に散
布して直後に耕うん機などで鋤込むことが出来、また、
直接散布して鋤込むこともできる。更に自動または手動
の注射器様の器具を用いて、上記殺虫剤の懸濁液を、直
接土壌中に注入することもでき、そのために、耕うん機
等に全自動の注入器を設置してもよい。尚、前記ブイブ
イ株が生産するトキシンタンパク質は、そのタンパク質
をコードする遺伝子を使って遺伝子工学的に造り出すこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブイブイ株の成長曲線を示すグラフ
【図2】ブイブイ株の成長曲線を示すグラフ
【図3】LB培地でのブイブイ株のコロニーを示す写真
【図4】各培地におけるブイブイ株のコロニーを示す写
【図5】ヤポネンシス株の走査型電子顕微鏡写真
【図6】ブイブイ株の走査型電子顕微鏡写真
【図7】ナトリウムドデシル硫酸ポリアクリルアマイド
ゲル電気泳動を示す写真
【図8】ドウガネブイブイ幼虫の経時的死亡曲線を示す
グラフ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図6】
【図8】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】ブイブイ株の成長曲線を示すグラフ
【図2】ブイブイ株の成長曲線を示すグラフ
【図3】生物の形態を示す写真
【図4】生物の形態を示す写真
【図5】生物の形態を示す走査型電子顕微鏡写真
【図6】生物の形態を示す走査型電子顕微鏡写真
【図7】電気泳動を示す写真
【図8】ドウガネブイブイ幼虫の経時的死亡曲線を示す
グラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/20 C12R 1:07) (C12P 21/00 C12R 1:07) (72)発明者 鈴木 伸和 茨城県竜ヶ崎市向陽台5―6 株式会社ク ボタ技術開発研究所つくば研究室内 (72)発明者 荻原 克俊 茨城県竜ヶ崎市向陽台5―6 株式会社ク ボタ技術開発研究所つくば研究室内 (72)発明者 坂中 一敦 茨城県竜ヶ崎市向陽台5―6 株式会社ク ボタ技術開発研究所つくば研究室内 (72)発明者 堀 秀隆 茨城県竜ヶ崎市向陽台5―6 株式会社ク ボタ技術開発研究所つくば研究室内 (72)発明者 浅野 昌司 茨城県竜ヶ崎市向陽台5―6 株式会社ク ボタ技術開発研究所つくば研究室内 (72)発明者 河杉 忠昭 茨城県竜ヶ崎市向陽台5―6 株式会社ク ボタ技術開発研究所つくば研究室内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バチルス・チューリンゲンシス・セロバ
    ー・ヤポネンシスに属し、甲虫目昆虫の幼虫に対する殺
    虫性毒素タンパク質を産生する能力を有するバチルス・
    チューリンゲンシス・セロバー・ヤポネンシス・ストレ
    イン・ブイブイ(微工研条寄第3465号)。
  2. 【請求項2】 バチルス・チューリンゲンシス・セロバ
    ー・ヤポネンシス・ストレイン・ブイブイが産生する毒
    素タンパク質を有効成分として含有する殺虫剤。
JP4019307A 1991-08-02 1992-02-05 新規微生物及び殺虫剤 Expired - Fee Related JP2842578B2 (ja)

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