JPH0718249A - 熱膨張性無機質繊維複合材 - Google Patents

熱膨張性無機質繊維複合材

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JPH0718249A
JPH0718249A JP16178093A JP16178093A JPH0718249A JP H0718249 A JPH0718249 A JP H0718249A JP 16178093 A JP16178093 A JP 16178093A JP 16178093 A JP16178093 A JP 16178093A JP H0718249 A JPH0718249 A JP H0718249A
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Satoru Hashimoto
哲 橋本
Masanori Seki
正典 関
Satoyasu Tanimura
聡康 谷村
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Nippon Pillar Packing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 膨張方向が一定となり、高い膨張圧を長時間
にわたって保持でき、加熱による形崩れのおそれもなく
なり、防火ドアなどに使用した際、優れたシール機能を
発揮できるようにする。 【構成】 膨張剤としての酸処理黒鉛と、耐熱補強剤と
しての無機繊維と、耐熱結合剤としての無機結合剤と、
加熱前の形態保持剤としての有機結合剤とからなる混合
物を抄造法によりシート状に成形して複合材を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば防火ドア用シ
ール材、セラミック触媒保持材、あるいはケーブル挿通
孔に対する延焼防止用の填隙材などに使用される熱膨張
性無機質繊維複合材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の複合材、例えば防火ドア用シー
ル剤として、従来、特公昭58−12315号公報に示
されているように、膨張剤としての酸処理黒鉛100w
t部、有機結合剤としてのポリクロロプレン24wt
部、フエノール樹脂20wt部、無機結合剤としての水
酸化アルミニウム48wt部、アスベスト繊維10wt
部、安定剤2wt部の混練物をガラス繊維からなる極薄
のシート状基材に層状に被覆したものが知られている。
【0003】また、これとは別に、ガラス繊維布を基材
とし、これに水ガラス(水含有のケイ酸アルカリ)を充
填被覆したものも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したような構成の
従来における複合材のうち、前者のものは、加熱時に補
強するものがなく、500℃程度の加熱で形態が崩れる
傾向にあり、しかも単に混練物をシート状基材に被覆さ
せただけのものであるから、膨張の方向性がランダムで
あって、膨張性に劣り、高いシール性を期待することは
できない。また、後者のものは、高温時の形態保持性の
面で前者のものよりは優れているものの、高い膨張率が
得られないために、防火、防煙などのシール機能を十分
に発揮することができないものであった。
【0005】本発明は上記の実情に鑑みてなされたもの
で、加熱時の膨張性能に優れ、高温時の形態保持も確実
で、シール機能の著しい向上を図ることができる熱膨張
性無機質繊維複合材を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る熱膨張性無機質繊維複合材は、膨張剤
としての酸処理黒鉛と、耐熱補強剤としての無機繊維
と、耐熱結合剤としての無機結合材と、加熱前の形態保
持材としての有機結合材とからなる混合物を抄造法によ
りシート状に成形したものである。
【0007】また、上記熱膨張性無機質繊維複合材の配
合比率としては、上記酸処理黒鉛が30〜70wt%、
無機繊維が15〜45wt%、無機結合剤が1〜20w
t%に設定することが好ましい。
【0008】
【作用】本発明によれば、酸処理黒鉛は加熱によって膨
張するが、このとき、この酸処理黒鉛だけを膨張させた
のでは、飛散して形態を保持することができないので、
元のシート形状を保持させながら膨張させる必要があ
る。このため、無機繊維と無機結合剤を所定量配合し、
これらを酸処理黒鉛と均一に分散してシート状に作成す
ることで、無機繊維が層状の基材となって上記酸処理黒
鉛を補強し、さらに無機結合材がシート全体を補強する
ことになるので、酸処理黒鉛の膨張は少し抑制される
が、シートの形態を保持したままでの膨張が可能とな
る。したがって、加熱状態でのシートの強度が保たれる
ので、高い膨張圧が得られるとともに、その膨張圧の長
時間にわたる維持が可能である。
【0009】また、請求項2のような配合比率からなる
混合物は、水を媒体として抄造法によって均一に分散さ
れる。とくに、この抄造法によると、薄片状(鱗状)の
酸処理黒鉛が一方向へ積層されるので、膨張方向が一定
の方向に揃うために、該酸処理黒鉛の膨張性をシール機
能の上で有効に生かすことができる。
【0010】上記酸処理黒鉛は、黒鉛を硫酸や塩酸ある
いは発煙硝酸などで酸処理されたもので、その配合比率
は30〜70wt%にするのが好ましく、30wt%未
満になると、膨張剤の不足によって所望の膨張力が得ら
れなくなり、また、70wt%を越えると、シート状に
成形し加熱した時にわたのように膨らんで十分な剛性が
得られず、機械的強度の点で不安が残る。また、無機繊
維としては、セラミック繊維、例えばSCバルクなどが
使用される。この無機繊維の配合比率は15〜45wt
%にするのが好ましく、15wt%未満では、加熱後の
強度が低下し、また、45wt%を越えると、膨張特性
が抑制される。
【0011】さらに、無機結合剤としては、例えばシリ
カゾルやアルミナゾルが好適であり、その配合比率は5
〜25wt%にするのが好ましい。5wt%未満であれ
ば、加熱後の機械的強度が低くなり、また、25wt%
を越えると、膨張特性の低下が著しい。さらにまた、有
機結合剤としては、ゴムラテックス(スミカフレック
ス)などが使用され、その配合比率は1〜20wt%が
好ましく、1wt%未満では、初期の取り扱い性におい
ての効果がほとんど発揮されず、また、20wt%を越
えると、加熱時に焼失し、機械的強度が低下する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1は本発明に係る熱膨張性無機質繊維複合材
を組み込んだ防火ドアの一部を破断して示すものであ
る。
【0013】図1において、防火ドア1は、内外両側の
外装板2,3間に断熱材4が充填されており、木口被覆
板5,6の内側に熱膨張性無機質繊維複合材Mを配設し
ている。この複合材Mは、火災時に膨張し、その膨張力
で上記外装板2,3と被覆板5,6との接着を引き剥が
し、被覆板5,6をドア枠(図示せず)に密着させるよ
うに働くものである。この複合材Mの構成を以下の実施
例に示す。
【0014】実施例1 膨張剤としての発煙硝酸で処理した黒鉛を55wt%、
耐熱補強剤としてのセラミック繊維(SCバルク 12
60−D 新日化製)を25wt%、耐熱結合剤として
の無機結合剤(アルミナゾル 200 日産化学製)を
10wt%、加熱前形態保持剤としての有機結合剤(ス
ミカフレックス 900 住友化学製)を10wt%の
配合比で混合し、これを抄造して、かさ密度0.73g
/cm3、厚さ2.54mmのシート状に成形した。
【0015】実施例2 硫酸で処理した黒鉛を55wt%、セラミック繊維(S
Cバルク 1260−D2 新日化製)を25wt%、
耐熱結合剤としての無機結合剤(アルミナゾル200
日産化学製)を10wt%、加熱前形態保持剤としての
有機結合剤(スミカフレックス900 住友化学製)を
10wt%の配合比で混合し、これを抄造して、かさ密
度0.73g/cm3 、厚さ2.54mmのシート状に成
形した。
【0016】比較例1 発煙硝酸で処理した黒鉛を50wt%、有機結合剤とし
てのポリクロロプレンを12wt%、フエノール樹脂を
10wt%、無機結合剤としての水酸化アルミニウムを
24wt%、ガラス繊維を4wt%の配合比で、これら
の混練物をガラス繊維からなる極薄のシートに層状に被
覆して、かさ密度0.91g/cm3 、厚さ2.54mm
のシート状に成形した。
【0017】比較例2 ガラス繊維布を基材として、水ガラス(水含有のケイ酸
アルカリ)を充填し、その表面をエポキシ樹脂で被覆し
た。
【0018】実施例1,2と比較例1,2の評価とし
て、まずそれぞれの試料を電気炉内で加熱した際の自由
膨脹率の測定を行なった。その結果を図4の図表1に示
す。図4の図表1から明らかなように、実施例1,2の
ものは、無機結合剤(アルミナゾル)と無機繊維(セラ
ミック繊維)の補強により、高い自由膨張量を示すこと
が判った。これに対して、比較例1のものは、加熱時に
補強するものがなく、500℃で形態が崩れてしまう。
また、発煙硝酸処理黒鉛は150℃付近から膨張を開始
し、硫酸処理黒鉛の方が大きな値を示している。水ガラ
スは125℃付近から膨張を開始する。
【0019】ついで、上記実施例1,2と比較例1,2
の評価として、17KPaの面圧を負荷した状態で昇温
速度11℃/分で昇温させた時の各試料の膨張量の測定
を行なった。図2はそのための測定装置を示し、同図に
おいて、21,22は電気炉のヒータ23で加熱される
試料Mを挟持する上下一対の石英棒であり、上記の昇温
速度で昇温する試料Mが膨張を開始すると、石英棒21
を押し上げるので、その変位をダイヤルゲージ24で測
定するようになしたものであり、上記ダイヤルゲージ2
4と石英棒21の荷重で試料Mには、17KPaの負荷
が加わるようになっている。この測定結果を図5の図表
2に示す。
【0020】図5の図表2から明らかなように、実施例
1,2のものは、無機結合剤と無機繊維の補強によりシ
ート状の形態を損なうことなく膨張し、しかも、その膨
張量も高いレベルで安定することが判った。一方、比較
例1のものは、高温時に形態を維持することができず、
320℃をピークにして膨張量が低下する。また、比較
例2のものでは、膨張量がかなり低い結果となってい
る。膨張量が0〜100%まで膨張する時間に関して、
発煙硝酸で処理した黒鉛では100秒要し、硫酸で処理
した黒鉛、水ガラスでは150秒要している。この結果
から、実施例1,2のものが大きな膨張量で広い隙間の
シールに追従できるほか、高い加熱温度で長時間にわた
り保形性が維持されるので、外気の圧力に対して隙間を
安定的に充填できることが明らかとなった。
【0021】最後に、実施例1,2と比較例1,2の評
価として、各試料Mの厚さに合せた隙間に該試料Mを充
填し、一定の昇温速度で試料Mを昇温させた時の発生膨
張圧の測定を行なった。図3はそのための測定装置を示
し、同図に示すように、電気炉内のヒータ31で加熱さ
れる試料Mを、その厚さに合うように設定された上下の
石英棒32,33の隙間gに充填し、一定の昇温速度1
1℃/分で試料Mが膨張を開始した際の膨張圧をロード
セル34で測定するようにしたものである。この測定結
果を図6の図表3に示す。
【0022】図6の図表3から明らかなように、実施例
1,2のものは高い膨張圧を発生し得るので、図1に示
すような防火ドアのシール材として使用した際、火災時
に被覆板5,6を押し広げる力が長時間にわたって発生
し続け、有効な密封効果を発揮させることができ、ま
た、膨張圧の低下がないことから、例えばセラミック触
媒の保持材としても有効に使用することができる。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、膨張剤
としての酸処理黒鉛に、補強剤としての無機繊維や無機
結合剤、さらには、加熱前の形態保持剤としての有機結
合剤を加え、これらを抄造してシート状に成形したの
で、膨張の方向性が一定となり、形崩れのおそれなく高
い膨張特性が得られるとともに、補強作用によって加熱
状態での高い膨張圧が確保されて、防火ドアなどの填隙
用として優れたシール機能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による熱膨張性無機質繊維複
合材を組み込んだ防火ドアの一部を破断して示す斜視図
である。
【図2】膨張率の測定装置を示す概略構成図である。
【図3】膨張圧の測定装置を示す概略構成図である。
【図4】自由膨張率の測定結果を示す図表である。
【図5】負荷時の膨張率の測定結果を示す図表である。
【図6】発生膨張圧の測定結果を示す図表である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膨張剤としての酸処理黒鉛と、耐熱補強
    剤としての無機繊維と、耐熱結合剤としての無機結合材
    と、加熱前の形態保持材としての有機結合材とからなる
    混合物を抄造法によりシート状に成形したことを特徴と
    する熱膨張性無機質繊維複合材。
  2. 【請求項2】 上記酸処理黒鉛を30〜70wt%、無
    機繊維を15〜45wt%、無機結合剤を5〜25wt
    %、有機結合剤を1〜20wt%に設定してなる請求項
    1の熱膨張性無機質繊維複合材。
JP5161780A 1993-06-30 1993-06-30 熱膨張性無機質繊維複合材製シ―ル材 Expired - Lifetime JP2516556B2 (ja)

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