JPH07183A - コリネバクテリウムの生産するサイクロデキストリン・グルカノトランスフェラーゼの製造法及び該酵素の利用 - Google Patents

コリネバクテリウムの生産するサイクロデキストリン・グルカノトランスフェラーゼの製造法及び該酵素の利用

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JPH07183A
JPH07183A JP5097077A JP9707793A JPH07183A JP H07183 A JPH07183 A JP H07183A JP 5097077 A JP5097077 A JP 5097077A JP 9707793 A JP9707793 A JP 9707793A JP H07183 A JPH07183 A JP H07183A
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starch
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Hiroji Tsuji
廣二 辻
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Abstract

(57)【要約】 【目的】比較的低温下で作用してCDを生産し、且つ
又、受容体得異性の広い性質を併せ持つところのCGTase
の工業的製造法を提供する。 【構成】コリネバクテリウムに属するCGTase生産能を有
する微生物を培養し、培養物中にCGTaseを生産せしめ、
これを採取するCGTaseの製造法並びに該酵素を用いるC
Dの製造法及び該酵素を用いる糖転移生成物の製造法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サイクロデキストリン
・グルカノトランスフェラーゼ(EC 2.4.1.19、以下CGT
aseという)の製造方法並びに該酵素を用いるサイクロ
デキストリン(以下CDという)の製造法及び該酵素を
用いる糖転移生成物の製造法に関する。
【0002】更に詳しくは、コリネバクテリウム(Cory
nebacterium)属に属するCGTase生産能を有する菌株を
培養し、培養物中にCGTaseを産生せしめ、これを採取す
るCGTaseの製造法並びに該CGTaseを澱粉等の溶液に作用
せしめて、主としてβ−CDを生成せしめるCDの製造
法及び該CGTaseを糖供与体溶液に受容体存在下作用せし
めて糖転移生成物を生成せしめる糖転移生成物の製造法
に関する。
【0003】CDは、6〜8個のグルコース分子がα−
1,4−グルコシド結合で環状に結合した非還元性のマル
トオリゴ糖であり、その分子空洞内に種々の物質を取り
込んで包接化合物を形成し、取り込まれた物質の物理、
化学的性質を変化させることができ、そのため、酸化し
易い化合物や光分解し易い化合物の安定化、揮発性化合
物の不揮発化、難溶性化合物の可溶化、臭気性物質の無
臭化が可能であり、医薬品、化粧品、農薬及び食品への
広い分野で利用されている。
【0004】CGTaseは、澱粉単独に作用させると分子内
転移反応によりCDを合成するが、適当な受容体存在下
で糖供与体に作用させると分子間糖転移反応を触媒し、
受容体への糖転移生成物を合成する。
【0005】最近、CGTaseの分子間糖転移反応を利用し
てカップリングシュガーの製造、ヘスペリジン誘導体及
びルチンの溶解度の改善、ステビオシドの味覚の改善及
びL−アスコルビン酸の安定化などの種々の有用物質の
合成や有用配糖体の性質改善等が行われるようになり、
受容体特異性の幅の広いCGTaseが要望されている。
【0006】
【従来の技術】これまで、CGTaseの生産菌としては、主
として、バチルス属のものが知られている。
【0007】例えば、バチルス・メガテリウム(Bacill
us megaterium)のCGTase(特開昭48-40996)、バチル
ス・マセランス(Bacillus macerance)のCGTase(特開
昭56-43212)、バチルス・サーキュランス(Bacillus c
irculans)のCGTase(特開昭48-40996)、バチルス・ス
テアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilu
s)のCGTase(特開昭60-120984)等があげられる。
【0008】しかしながら、CGTaseの分子間糖転移作用
の面から着目すると、バチルス・メガテリウム(Bacill
us megaterium)、バチルス・マセランス(Bacillus ma
cerance)及びバチルス・サーキュランス(Bacillus ci
rculans)の何れのCGTaseも受容体特異性が狭く、各種
糖転移生成物の合成や性質、物性の改変等に利用するに
は不十分であった。
【0009】そして又、バチルス・ステアロサーモフィ
ラス(Bacillus stearothermophilus)のCGTaseは、L
−ラムノースを受容体としたとき、糖転移効率が低く、
糖転移生成物量が少ない。
【0010】しかも、この酵素は耐熱性酵素であり、高
温度での反応性に比較して、40〜50℃の比較的低温
度での反応性が低いために、物質の合成や改変に利用す
るには、必ずしも適してはいなかった(例えば、L−ア
スコルビン酸への糖転移にこの酵素を使用しようとして
も、L−アスコルビン酸が高温において不安定なため使
用することが困難である等)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、比較
的低温下で作用してCDを生産すると同時に受容体特異
性の広い性質を併せ持つところのCGTase生産能を有する
微生物を見い出し、該微生物を培養し、培養物中にCGTa
seを産生せしめ、これを採取するCGTaseの製造法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
本目的のCGTase生産能を有する微生物を広く自然界に求
め、鋭意探索を試みた結果、土壌から得られた1菌株
が、本目的のCGTaseを生産することを見い出した。
【0013】そして、本菌株がコリネバクテリウムに属
する新種であること及びコリネバクテリウム属において
これまでCGTaseを生産する報告は、無いことを知ると共
に、本菌株を培養し、培養物中にCGTaseを産生せしめ、
これを採取することにより本発明を完成した。
【0014】本発明において使用され、新たに土壌から
発見、分離された本菌株の菌学的性質は下記の通りであ
る。
【0015】(1)形態 細胞の形および大きさ:多型状桿菌、1.0 × 1.5μ 運動性の有無:無し 胞子の有無:無し グラム染色性:陽性 抗酸性:陰性
【0016】(2)各培地における生育状態 肉汁寒天平板培養:発育は、良好で初期は淡黄の全縁半
透明のコロニーとなる。表面はわずかに鱗片状を示す。
数日後、平坦、不透明且つ黄〜オレンジ色の厚いコロニ
ーとなる。中央部及び周辺部は、円錐状又は隆起状にな
るため特にその部分は強いオレンジ色を示す。 肉汁寒天斜面培養:直状で軟らかく平坦で光沢がある。
周縁は全縁で生育は良好。可溶性色素は産生しないが、
菌苔は黄〜淡橙。弱アルカリ性肉汁寒天で橙色および生
育が著しく高まる。 肉汁液体培養:生育はやや弱いが、一様に混濁後膜状の
沈殿を生ずる。 リトマスミルク培養:還元・消化
【0017】(3)生理学的性質 OFテスト:発酵、酸化共になし 酸素に対する態度:好気性 ゼラチンの加水分解:陽性 カゼインの加水分解:陽性(弱) 澱粉の加水分解:陽性 チロシンの加水分解:陰性 エスクリン加水分解:陰性 ツイーン80加水分解:陰性 アルギニンの加水分解:陰性 馬尿酸加水分解:陰性 カタラーゼ:陽性 オキシダーゼ:陰性 レシチナーゼ:陰性 DNAアーゼ:陽性 ウレアーゼ:陰性 硫化水素の生成:陰性 インドールの生成:陰性 3ケト乳糖生成:陰性(黄色) VPテスト:陰性 硝酸塩の還元:陰性 クエン酸の利用:陰性 メチレンブルー還元:陰性 生育pHの範囲:7.0〜9.4 生育温度の範囲:16〜42℃(最適は38℃) 食塩に対する生育性:0.5〜7.0%で陽性、10%で陰性 マッコンキー生育:陰性 サブロウ寒天生育:陰性 糖類からの酸生成の有無: グルコース + L−アラビノース − キシロース − マンニット − ラクトース − トレハロース + ガラクトース + マンノース − マルトース + メリビオース + ソルビット − シュークロース + サリシン +(弱い)
【0018】以上の菌学的性質について、Bergey's Man
ual of Determinative Bacteriology第8版(1974)及
びBergey's Manual of Systematic Bacteriology第2巻
(1986)を参照し、その性状を比較したところ、本菌
は、アルカリ性培地で強オレンジ色を産出する多型性細
菌であり、胞子は、染色では認められない比較的耐熱の
細菌であることから、コリネバクテリウム(Corynebact
erium)に属することが分かった。
【0019】さらに、本菌は、上記の菌学的諸性質か
ら、Bergey's Manualに記載されないコリネバクテリウ
ム属の新種であることが分かり、それ故、本菌株をコリ
ネバクテリウム・エスピー(Corynebacterium sp.)No.
9616と命名した。
【0020】本菌株は工業技術院生命工学工業技術研究
所にFERM P-13520として寄託されている。
【0021】尚、これまでコリネバクテリウム(Coryne
bacterium)に属する菌株において、CGTase生産能を有
する旨の報告はなく、本菌株が初めてである。
【0022】本菌株を利用して、CGTaseを製造するため
には、当該微生物が良好に生育し、酵素を順調に生産す
るために必要な炭素源、窒素源、無機塩等の栄養源を含
有する合成培地又は天然培地中でこれを培養する。
【0023】炭素源としては、澱粉又はその組成画分、
焙焼デキストリン、加工澱粉、澱粉誘導体、物理処理澱
粉及びα−澱粉等の炭水化物が使用できる。具体例とし
ては、可溶性澱粉、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘
藷澱粉、デキストリン、アミロペクチン、アミロース等
があげられる。
【0024】窒素源としては、ポリペプトン、カゼイ
ン、肉エキス、酵母エキス、コーンスティープリカー或
いは大豆又は大豆粕などの抽出物等の有機窒素源物質、
硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機塩窒素
化合物、グルタミン酸等のアミノ酸類が挙げられる。
【0025】そして無機塩類としては、リン酸1カリウ
ム、リン酸2カリウム等のリン酸塩、硫酸マグネシウム
等のマグネシウム塩、塩化カルシウム等のカルシウム
塩、炭酸ナトリウム等のナトリウム塩等が用いられる。
【0026】培養は、振盪培養若しくは、通気攪拌培養
等の好気的条件下に於いて培地pH7〜11の範囲、好まし
くはpH8〜10の範囲に調整し、温度10〜40℃の範囲、
好ましくは、25〜37℃で実施するのが望ましいが、この
条件以外であっても微生物が生育し、目的とする酵素を
生成する条件であれば特に制限されない。
【0027】このようにして培養を行うと、通常は培養
を開始して2〜7日間で培養液中にCGTaseが生産され
る。
【0028】次いで、培養液から菌体を除去し、培養ろ
液を得、限外ろ過膜で脱塩、濃縮した後、硫安塩析又は
有機溶媒沈降等により酵素を回収する。
【0029】こうして得られた粗製のCGTaseは、そのま
までもCD生成反応に使用できるが、必要に応じて、更
にDEAE−セファデックス(商品名、ファルマシア社
製)による吸着溶出、セファデックス(商品名、ファル
マシア社製)による分画等により精製して使用する。
【0030】得られた酵素CGTaseの酵素化学的性質を以
下に述べる。
【0031】作用及び基質特異性:1%可溶性澱粉液
〔5 mM CaCl2 を含む10 mM 酢酸緩衝液(pH6.0)〕20 m
lに本酵素(乾燥澱粉1g当たり2単位)を加えて、40
℃で反応を行い、経時的に対原料澱粉当たりのCD生成
量を測定した。その結果を図1に示す。
【0032】図中の白四角はβ−CDの生成量を示すも
のであり、白三角は、α−CDの生成量を示すものであ
り、白丸はγ−CDの生成量を示すものである。
【0033】図1より明かなように本酵素は澱粉に作用
し、主としてβ−CDを生成し、α−CD及びγ−CD
をも生成する。
【0034】受容体特異性:1mM CaCl2を含む10mMリ
ン酸緩衝液(pH7.0)に10%のα-CD及び10%の各種受
容体をそれぞれ含むものを基質とし、本酵素5単位を加
え、40℃で20時間反応させ、得られた糖転移生成物を
TLCにて分析した。
【0035】同時にバチルス・マセランス(Bacillus m
acerans IFO 3490)由来のCGTase、バチルス・サーキュ
ランス(Bacillus circulans IFO 3329)由来のCGTase
及びバチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus ste
arothermophilus)由来のCGTase(林原社製品)のそれ
ぞれについても、添加する酵素活性を同一とし、受容体
特異性を調べ、本酵素と比較し、その結果を表1に示し
た(但し,この場合の緩衝液には、10 mM 酢酸緩衝液(p
H5.5)を使用した。)。
【0036】尚、表中の記号のうち+は、糖転移生成物
を生成する場合を(糖転移生成物量は、+の数に比例し
て多くなる。)、(+)は、僅かに糖転移生成物を生成
する場合を、−は、糖転移生成物を生成しない場合をそ
れぞれ表示した。
【0037】
【表1】
【0038】表1から明かなように、本酵素は、受容体
のD−グルコース、D−ガラクトース、D−キシロー
ス、D−アラビノース、L−アラビノース及びL−ラム
ノースに対して糖転移生成物を生成するのみならず、D
−マンノース、D−リボース、D−フコース及びL−フ
コースに対しても糖転移生成物を生成するので、バチル
ス・マセランス及びバチルス・サーキュランス由来のCG
Taseに比較してより受容体特異性の幅が広いことは明ら
かであり、そしてまた、L−ラムノースに対する糖転移
生成物は、バチルス・ステアロサーモフィラス由来のCG
Taseより多く生成していることも分かる。
【0039】尚、D−グルコース、D−キシロース及び
L−ラムノースを受容体とし、本酵素、バチルス・マセ
ランス由来のCGTase及びバチルス・ステアロサーモフィ
ラス由来のCGTaseを用いたときのそれぞれの糖転移生成
物を、TLCにて分析したクロマトグラムを図2に示
す。
【0040】図中、Bはブランク(受容体のみの場合)
であり、Xは本酵素の場合であり、Mはバチルス・マセ
ランス由来のCGTaseの場合であり、Sはバチルス・ステ
アロサーモフィラス由来のCGTaseの場合をそれぞれ示
し、またRはグルコース及びマルトオリゴ糖を示す。
【0041】至適pH:本酵素を1.5%可溶性澱粉溶
液に40℃にてpH3〜13のpH条件下で、30分間作用させ、
それぞれの活性を測定し、その結果を図3に示す。
【0042】尚、図中の白丸はマッキルバイン(McIlva
ine)緩衝液の、白三角はアトキンス・パンチン(Atkin
s & Pantin)緩衝液のpH曲線を示すものであり、図3
から明かなように本酵素の至適pHは、5〜6付近であ
る。
【0043】至適温度:本酵素を1.5%可溶性澱粉溶
液に各種温度にてpH6の条件下で30分間作用させ、それ
ぞれの活性を測定し、その結果を図4に示す。
【0044】図4から明かなように本酵素の至適温度
は、60℃付近である。
【0045】安定pH:本酵素液をpH4〜10のpH条件下
で、40℃で30分間保持し、その残存活性を測定し、その
結果を図5に示す。
【0046】尚、図中の白丸はマッキルバイン(McIlva
ine)緩衝液の、 白三角はアトキンス・パンチン(Atki
ns & Pantin)緩衝液の安定pH曲線を示すものであ
り、図5から明かなように安定pH範囲は、pH5.5〜9.5
である。
【0047】温度安定性:本酵素液を各種温度下で、
pH6.0〔0.1M マッキルバイン(McIlvain)緩衝液〕にて
30分間放置後、それぞれの残存活性を測定し、その結果
を図6に示す。
【0048】図6の実線から明かなように本酵素は、50
℃で90%の残存活性を示した。尚、本酵素は、カルシウ
ム塩の添加により安定化され、10mMのカルシウム塩によ
り50℃の処理においても、100%の残存活性を示した
(図6中の破線で示す。)。
【0049】活性測定法:基質〔1.5%可溶性澱粉、
0.1M リン酸緩衝液(pH7.0)〕0.5mlに酵素液0.05mlを
添加し、40℃にて30分間反応し、その後、0.1N塩酸5m
lを加え反応を停止し、その0.5mlを採り、0.05%ヨウ素
−0.05%ヨウ化カリウム溶液5mlを加え、発色させ、66
0nmでの吸光度の減少を測定した。
【0050】この測定条件にて、1分間に660nmの吸光
度を1%減少させる酵素量を1単位とした。
【0051】本発明方法によりCDを製造するには、例
えば、先ず1〜30%の澱粉(澱粉又はその組成画分、加
工澱粉等を含む)を含有する水溶液に本酵素液(精製品
又は粗製品)を0.5〜20単位(乾燥澱粉1g当たり)加
えてpH4〜10、温度20〜70℃にて、1〜50時間酵素反応
を行う。
【0052】そして又、本発明方法により糖転移生成物
を製造するには、例えば、先ず1〜30%の糖供与体(澱
粉又はその組成画分、加工澱粉、CD等を含む)を含有
する水溶液に1〜30%の各種糖類受容体存在下、本酵素
液(精製品又は粗製品)を0.5〜20単位(乾燥澱粉1g
当たり)加えてpH4〜10、温度20〜70℃にて、1〜50時
間酵素反応を行う。
【0053】以下に、実施例にて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
【0054】
【実施例】
実施例1 可溶性澱粉 1.0%、ポリペプトン 0.5%、酵母エキス
0.25%、硫酸アンモニウム 0.1%、K2HPO4 0.05%、MgS
O4・7H2O 0.025%、CaCl2 0.01%からなる培地(pH7.0)
100 mlを500 ml容坂口フラスコに入れ、常法により殺菌
後コリネバクテリウム・エスピー(Corynebacterium s
p.)No.9616 FERM-P 13520を接種し、37℃で40時間振盪
培養した。
【0055】培養後、培養菌体を遠心分離にて除去し、
酵素液2Lを得、この酵素液を5 mMリン酸緩衝液中(pH
7.0)にて透析後、限外ろ過膜(モジュールSIP,旭
化成社製)にかけ、濃縮液 30ml(CGTase活性は4.6単位
/mlであった。)を得た。
【0056】実施例2 5%及び10%濃度の可溶性澱粉溶液〔5 mM CaCl2 を含
む10 mM 酢酸緩衝液(pH6.0)〕20 mlに実施例1により
得られたCGTaseの濃縮液を1.0単位(乾燥澱粉1g当た
り)を加え、50℃にて47時間反応させて得られたα−C
D、β−CD及びγ−CDの収率(基質に対する重量比
で示す)は、澱粉濃度5%の場合、それぞれ16.6%、3
4.2%及び7.6%であり、澱粉濃度10%の場合、それぞれ
13.8%、27,0%及び6.6%であった。
【0057】実施例3 1mM CaCl2を含む10mMリン酸緩衝液(pH7.0)にα-CD
(10%量)及びD−グルコース、D−キシロース、L−
ラムノースの各種受容体(何れも10%量)をそれぞれ含
むものを基質とし、本酵素5単位を加え、40℃で20時
間反応させ、各種の糖転移生成物をTLCにて分離取得
した。
【0058】
【発明の効果】本発明は、CGTase産生能を有するコリネ
バクテリウムに属する微生物を培養し、培養物中にCGTa
seを生産せしめ、これを採取するCGTaseの製造法及び本
酵素を用いるCDの製造法である。
【0059】本願発明は、本酵素を収率よく製造する方
法であり、これによりCDが安価に製造されると共に、
本酵素は、受容体特異性が広く、各種の糖転移生成物を
製造することができるので、物質の合成や性質の改変
等、食品分野、医薬分野及び工業分野等の様々な分野に
利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本酵素を澱粉に作用させたときの反応時間と各
種サイクロデキストリンの生成量との関係を示す。
【図2】本酵素、バチルス・マセランス由来のCGTase及
びバチルス・サーキュランス由来のCGTaseの各種受容体
に対する糖転移生成物をTLCにて分析したクロマトグ
ラムの模式図を示す。
【図3】本酵素の至適pH曲線を示す。
【図4】本酵素の至適温度曲線を示す。
【図5】本酵素の安定pH曲線を示す。
【図6】本酵素の温度安定曲線を示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コリネバクテリウム属に属するサイクロデ
    キストリン・グルカノトランスフェラーゼ生産能を有す
    る微生物を培養し、培養物中にサイクロデキストリン・
    グルカノトランスフェラーゼを産生せしめ、これを採取
    することを特徴とするサイクロデキストリン・グルカノ
    トランスフェラーゼの製造法。
  2. 【請求項2】澱粉、デキストリン、アミロース、アミロ
    ペクチン等の溶液にコリネバクテリウム属の産生するサ
    イクロデキストリン・グルカノトランスフェラーゼを反
    応させ、反応液中に主としてβ−サイクロデキストリン
    を生成せしめ、これを採取することを特徴とするサイク
    ロデキストリンの製造法。
  3. 【請求項3】糖供与体を含有する水溶液に、受容体存在
    下、コリネバクテリウム属の産生するサイクロデキスト
    リン・グルカノトランスフェラーゼを反応させ、反応液
    中に糖転移生成物を生成せしめ、これを採取することを
    特徴とする糖転移生成物の製造法。
  4. 【請求項4】糖供与体が、澱粉又はその組成画分、焙焼
    デキストリン、加工澱粉、澱粉誘導体、物理処理澱粉及
    びα−澱粉等の炭水化物、サイクロデキストリンのうち
    の何れかである請求項3記載の糖転移生成物の製造法。
  5. 【請求項5】受容体が、D−グルコース、D−ガラクト
    ース、D−キシロース、D−マンノース、D−リボー
    ス、D−アラビノース、L−アラビノース、D−フコー
    ス、L−フコース及びL−ラムノースのうちの何れかで
    ある請求項3記載の糖転移生成物の製造法。
JP5097077A 1993-03-30 1993-03-30 コリネバクテリウムの生産するサイクロデキストリン・グルカノトランスフェラーゼの製造法及び該酵素の利用 Pending JPH07183A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7465486B2 (en) 2003-11-13 2008-12-16 Ngk Insulators, Ltd. Ceramic honeycomb structure

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7465486B2 (en) 2003-11-13 2008-12-16 Ngk Insulators, Ltd. Ceramic honeycomb structure

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