JPH07188079A - シクロヘキサンジメタノールの製造法 - Google Patents

シクロヘキサンジメタノールの製造法

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JPH07188079A
JPH07188079A JP6000798A JP79894A JPH07188079A JP H07188079 A JPH07188079 A JP H07188079A JP 6000798 A JP6000798 A JP 6000798A JP 79894 A JP79894 A JP 79894A JP H07188079 A JPH07188079 A JP H07188079A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ジアルキルシクロヘキサンジカルボキシレー
トから工業的有利にトランス異性体比率の比較的高いシ
クロヘキサンジメタノールを製造する。 【構成】蒸気状のジアルキルシクロヘキサンジカルボキ
シレートを不均一系エステル水素化触媒の存在下水素ガ
スと接触させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シクロヘキサンジメ
タノールの製造法、特に大量のシクロヘキサンジメタノ
ールのトランス異性体と少量の対応するシス異性体を含
む混合物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】1,4−シクロヘキサンジメタノール
は、テレフタール酸との反応により高重合鎖状縮合ポリ
マーを製造するのに使用され、かつある種のポリエステ
ルやポリエステルアミドの製造における中間体として有
用なものである。このような目的のための1,4−シク
ロヘキサンジメタノールの使用は、たとえばUS−A−
2901466に記載されている。この文献は、ポリシ
クロヘキシレンジメチレンテレフタレートのトランス異
性体(315〜320℃)が対応するシス異性体(26
0〜267℃)よりも高い融点範囲を持っていることを
教えている。
【0003】1,4−シクロヘキサンジメタノール(ヘ
キサヒドロテレフタリルアルコール)を製造する一つの
方法は、US−A−2105664の実施例3に記載さ
れているように、スラリー相反応器中、銅クロマイト触
媒の存在下、3,000psia(約206.84バール)の
圧力と255℃の温度で実施する、ジエチル1,4−シ
クロヘキサンジカルボキシレート(ジエチルヘキサヒド
ロテレフタレート)の水素化から成るものであって、収
率は、77.5%と言われている。
【0004】ジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボ
キシレート(DMCD)の1,4−シクロヘキサンジメ
タノール(CHDM)への水素化は、次式(1)で示さ
れる:
【化1】 このようにして製造されたCHDMの2種の幾何学異性
体は、次のとおりである:
【化2】 結果として得られた1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル成績体は、異なった融点を有するこれら2種の異性体
の混合物である。Menachem Lewisら編、Marcel De
cker,Inc.出版、「Fiber Chemistry」9頁に報告
されているように、「脂環式エステル(すなわち、ジメ
チル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)と脂
環式ジオール(すなわち、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール)は、共に2種の異性形、シスとトランスで存
在し、それらは結合の開裂なしには相互変換不可能なも
のである」。更に、それに続いて、「(シス:トラン
ス)比のコントロールは、多くのポリマーや繊維の性質
がそれに依存するから、(1,4−シクロヘキサンジメ
タノールにおいて)重要である」と記載されている。
【0005】1,4−シクロヘキサンジメタノールのシ
ス異性体は、融点43℃で、トランスは、融点67℃で
ある。より融点の高いトランス異性体は、高融点のポリ
エステルやポリエステルアミドが望ましいと考えられる
場合には、シス異性体よりも好ましい試薬として使用さ
れることが多い。上記の様に、トランス−ポリシクロヘ
キシルメチルテレフタレートのような典型的なポリエス
テルのトランス異性体は、シス異性体よりも高い融点を
有する。それ故に、例えば、US−A−5124435
はポリエステル共重合体を開示しているが、その1,4
−シクロヘキサンジメタノール含量は、少なくとも80
モル%のトランス異性体含量を有し、高い耐熱性を有す
る。シス−1,4−シクロヘキサンジメタノールよりも
トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノールの方が
好ましいことについても、US−A−2917549、
US−A−4999090およびGB−A−98831
6に開示がある。
【0006】ジメチルテレフタレートの複数段階の水素
化による1,4−シクロヘキサンジメタノールの液相製
造方法は、US−A−3334149に記載されてい
る。これは、パラジウム触媒を使用してジメチルテレフ
タレートからジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボ
キシレートへの水素化を実施し、次いで液相中で銅クロ
マイト触媒を使用してこのジエステルを1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールへ水素化するものである。該特許
明細書の実施例1に記載された方法では、約40〜50
分の滞留時間がその第2段階で使用される。US−A−
3334149において推奨されている銅クロマイト触
媒の活性は、長い滞留時間を必要とするものである。
【0007】US−A−3334149に開示された
1,4−シクロヘキサンジメタノールの液相製造方法に
おいて、1,4−シクロヘキサンジメタノールのトラン
ス:シス異性体の比率は、平衡値に向かう傾向があると
思われる。この平衡値については種々の報告があり、約
2.57:1(トランス−:シス−1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール)(GB−A−988316における報
告)と約3:1(US−A−2917549における報
告)の間にある可能性がある。しかしながら、出発物質
であるジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレ
ートは、一般に商業的には、シス異性体が多いシスおよ
びトランス異性体の混合物として得られる。このよう
に、ジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレー
トの典型的な商品グレードは、トランス:シス異性体比
約0.5:1〜0.6:1である。
【0008】1,4−シクロヘキサンジメタノールの製
造時に好ましさの度合が低いシス−1,4−シクロヘキ
サンジメタノール異性体が過剰に存在する問題を克服す
る試みは、シクロヘキサンジメタノールのシス異性体か
らそのトランス異性体への異性化に焦点が向けられて来
た。
【0009】US−A−2917549は、シス−1,
4−シクロヘキサンジメタノールをリチウム、ナトリウ
ム、カリウム、カルシウム、アルミニウムのような低原
子量金属のアルコキシドの存在下、少なくとも200℃
の温度に加熱することから成る、シス−1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールのトランス−1,4−シクロヘキ
サンジメタノールへの異性化方法を開示している。しか
しながら、US−A−2917549の方法は、当初の
シス/トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール
水素化物を水素化ゾーンから回収し、窒素雰囲気中、金
属アルコキシド触媒の存在下、200℃を越える温度で
処理する必要がある。US−A−2917549に教示
された方法を実施するためのプラントの建設費および運
転費はかなりの高額とになるものと思われる。このよう
なプラントの他の不利な点は、異性化ゾーンにおける触
媒としての金属アルコキシドの使用に伴う危険性であ
る。このような触媒は、銅/クロムまたはラネーニッケ
ル触媒のような水素化触媒を使用する典型的な水素化条
件下では進行しないと報告されている異性化を、US−
A−2917549の実施例11の教示に従って実施す
るために必要である。更に、金属アルコキシド触媒によ
る製品の汚染を防ぐための工程が必要である。
【0010】US−A−4999090は、アルカリ金
属水酸化物またはアルコキシドの存在下150〜200
℃の温度と1〜50mmHg(1.33〜66.5ミリバー
ル)の圧力で蒸留することによりシス−1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールを異性化する方法を開示してい
る。この方法は、US−A−2917549の方法に類
似した欠点を持っている。
【0011】GB−A−988316は、ジメチルヘキ
サヒドロテレフタレート(すなわちジメチル1,4−シ
クロヘキサンジカルボキシレート)のシスおよびトラン
ス異性体の混合物を銅/亜鉛触媒の存在下、高温高圧で
水素化する、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタ
ノールの製造法を教示する。トランス−1,4−ジメチ
ロールシクロヘキサン(すなわちトランス−1,4−シ
クロヘキサンジメタノール)を反応成績体から結晶化に
よって分離し、シス−1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールが富化された残留物を水素化ゾーンにリサイクル
し、異性化によりシス/トランス−1,4−シクロヘキ
サンジメタノール混合物を形成させる。リサイクルを繰
り返し実施することにより、トランス異性体を実質的過
剰に含む1,4−シクロヘキサンジメタノール製品が得
られる。しかしながら、GB−A−988316の方法
は、より好ましくはリサイクルしたシス異性体富化物を
新しいジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレ
ート供給物と共に水素化ゾーンに再導入するような条件
下で運転される。シス異性体を水素化ゾーンへリサイク
ルする効果は、主として水素化と異性化の触媒作用を持
っている銅/亜鉛触媒の二重機能の結果である。熱動力
学的原理から予期されるように、異性化作用はシス異性
体を優位に含む混合物を水素化ゾーンにリサイクルする
とき、最も効果的である。しかしながら、シス異性体を
このようにリサイクルすることは、新しい問題、すなわ
ち1−メチル−4−ヒドロキシメチルシクロヘキサンの
ような好ましくない副生物が生成することが知られてお
り、このものは苛酷な条件下に水素化反応を実施した場
合に形成される。このような副生物の生成を抑制するた
めに、水素化ゾーンはGB−A−988316の教示
(例えば2頁55〜79行参照)に従い、「比較的温和
な条件」下に運転するのがよい。しかし、そのような温
和な条件は、水素化ゾーンのワンパスについてジメチル
ヘキサヒドロテレフタレート(ジメチル1,4−シクロ
ヘキサンジカルボキシレート)の相当量が未変化のまま
残るため、ジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボキ
シレートの変換率が低下する。上記「比較的温和な条
件」とは、GB−A−988316の2頁26〜32行
の記載によれば、少なくとも200℃、好ましくは24
0〜300℃の温度と200〜300気圧(202.6
5〜303.98バール)の圧力を意味する。これら高
い温度での高圧の使用は、このように極端な圧力に耐え
るように構成された特別な合金の厚い壁とフランジを有
する反応器を必要とする他に、危険である。従ってGB
−A−988316の教示と同じような高圧で運転する
プラントを建設することは高額となる。更に、プラント
を200気圧(202.65バール)またはそれ以上で
操作するのは極めて危険であり、プラントの建設費のみ
ならず、運転費の点でも、非常に高額なものとなる。こ
の建設費の本質的な部分は、高圧常套商業規模の水素化
プラントを運転する場合に注意されるべき苛酷な安全予
防措置に関連するものである。気体流をこのような高圧
に圧縮し、プラント内を循環させることもまた、高い費
用を必要とする。
【0012】「気相」を使用している文献(GB−A−
988316の1頁84行参照)もあるが、温度300
℃であっても、200〜300気圧(202.65〜30
3.98バール)の圧力で、その実施例に記載された水
素:エステル比において、シスおよびトランス−ジメチ
ルヘキサヒドロテレフタレートはいずれもが液相にある
ものと思われる。このように、GB−A−988316
の各実施例では、液相条件が使用されている。ジメチル
ヘキサヒドロテレフタレート(すなわち1,4−ジメチル
シクロヘキサンジカルボキシレート)およびリサイクル
方法において使用され得るようなメタノールを含有する
供給混合物を使用している実施例4では、水素化成績体
中ジオールで存在する異性体は、トランス異性体約72
%およびシス異性体28%、すなわちトランス:シス比
=約2.57:1の平衡混合物である。
【0013】気相中におけるある種のエステルおよびジ
エステルの水素化は知られている。例えば、気体相でエ
ステルの水素化を行うために還元酸化銅/酸化亜鉛触媒
を使用することが提案されている。例えば、GB−B−
2116552およびWO−A−90/8121参照。
更に、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、またはこれら
の2種またはそれ以上の混合物のジメチルまたはジエチ
ルエステルのようなジカルボン酸のエステルの触媒的水
素化によるブタン−1,4−ジオールなどのジオールの
製造が知られている。このような方法は、例えばGB−
A−1454440、GB−A−1464263、DE
−A−2719867、US−A−4032458およ
びUS−A−4172961に記載されている。
【0014】ジエステル、代表的にはマレイン酸、フマ
ル酸、コハク酸、およびそれらの2種またはそれ以上の
混合物から選択されるC4ジカルボン酸のジアルキルエ
ステルの気相水素化によるブタン1,4−ジオールの製
造が提案されている。このような方法において、ジエス
テルはジメチルまたはジエチルマレエート、フマレート
またはサクシネートのようなジ−C1ないしC4アルキル
エステルが都合良い。このような方法は、更にUS−A
−4584419、EP−A−0143634、WO−
A−86/03189、WO−A−86/07358お
よびWO−A−88/00937にもその記載を見るこ
とができる。上記の気相方法の全てにおいて、エステル
またはジエステルはすべてジメチル1,4−シクロヘキ
サンジカルボキシレートや1,4−シクロヘキサンジメ
タノールの蒸気圧と比較して高い蒸気圧を持つ。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ジアルキルシクロヘキサンジカルボキシレート、例
えばジメチルシクロヘキサンジカルボキシレートの水素
添加または水素化による、実質的に安全性を増し、相対
的に低圧力で経済的に運転することの出来る、シクロヘ
キサンジメタノールの製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、ジメチルシクロヘキサンジカルボ
キシレートの水素化によりシクロヘキサンジメタノール
を製造するにあたり、その水素化工程がシス−リッチの
ジアルキルシクロヘキサンジカルボキシレートから直接
に慣用的な水素化法で達成できるよりも高いトランス:
シス異性体比を有するシクロヘキサンジメタノール成績
体を与えるような方法を提供することである。故に、本
発明の更なる目的は、極端な水素化条件や別の異性化工
程の採用を必要とする上記従来技術の設備費や運転費の
増加を避けることである。なおまた、ジメチル1,4−
シクロヘキサンジカルボキシレートのシスおよびトラン
ス異性体混合物を迅速に高変換率および高選択率をもっ
て、トランス異性体がシス異性体に対して過剰に存在す
る1,4−シクロヘキサンジメタノールのシスおよびト
ランス異性体混合物を製造する方法を提供することも本
発明の目的である。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ジアル
キルシクロヘキサンジカルボキシレートを水素添加する
ことによりシクロヘキサンジメタノールを製造するにあ
たり、(a)不均一系(heterogeneous)エステル水素
添加触媒を有する水素添加域を設け、(b)水素含有気
体とジアルキルシクロヘキサンジカルボキシレート含有
水素化可能物質との蒸気供給流であって、知られた(予
め設定された)水素含有気体:ジアルキルシクロヘキサ
ンジカルボキシレート比を有するものを、約150〜3
50℃の範囲にあり、かつ該供給流の露点よりも高い供
給温度と、約150〜2000psia(約10.34〜1
37.90バール)の範囲にある供給圧力において形成
せしめ、(c)この蒸気供給流を前記水素添加域へ供給
し、(d)この水素添加域を、反応流がその露点以上で
水素添加触媒と接触状態を保つのに有効な水素添加条件
に維持し、(e)蒸気供給流をこの水素添加域を通過さ
せ、(f)上記水素添加域から、シクロヘキサンジメタ
ノールを含む生成物流を回収することを特徴とする方法
が提供される。
【0017】本発明は、気相水素化条件下で、出発物質
ジアルキルシクロヘキサンジカルボキシレートが目的物
質シクロヘキサンジメタノールへ極めて迅速に変換さ
れ、実質的に完全な変換が行われるのに数秒を要するに
過ぎないと云うだけでなく、水素化域を通過中に起こる
シクロヘキサンジメタノールの異性化が比較的速く進行
するという発見に基づくものである。これは、2種の別
々の反応が含まれている点で、驚くべき発見である。例
えば、水素化可能物質がトランス:シス異性体比約1:
1以下(例えば約0.5:1〜0.6:1)を有するシ
スーリッチなジメチル1,4ーシクロヘキサンジカルボ
キシレートである場合、通常、約2.0:1〜3.84:
1の高いトランス:シス−1,4−シクロヘキサンジメ
タノール比率と、ジアルキル1,4−シクロヘキサンジ
カルボキシレートから1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールへの本質的に完全な変換が、水素化ゾーン中反応混
合物の約1分以下、典型的には約2〜15秒の範囲の滞
留時間を採用することによって達成される。この滞留時
間は、US−A−3334149の実施例1で使用され
た40〜50分の滞留時間のように従来技術で推奨され
た広い長い滞留時間とは、全く対照的である。ここに
「滞留時間(retention time)」なる用語は、水素化域
において使用された温度と圧力条件下に、反応混合物が
触媒を充填された反応器の空間容積を通過するに要する
時間を意味するものである。
【0018】
【作用】本発明方法は、水素化域に対して実質的に液体
のない蒸気状態で供給される供給流を用いて、蒸気状供
給条件下に操作される。故に、供給流は、その露点を越
える供給温度で水素化ゾーンに供給される。該方法は、
気相条件が水素化域全体にわたって存在するように操作
される。すなわち、蒸気相供給条件の利益を実現すべき
場合には、供給流を触媒床の入り口端部においてその露
点以上にすることが必要である。本発明方法の蒸気相供
給条件の使用には、液相操作と比較して、一般により低
い操作圧を使用出来ると云う利点がある。これは、一般
にプラントの建設費だけでなく、運転費にもまた、顕著
でかつ有利な効果をもたらすものである。
【0019】水素化域において、水素化可能物質は極度
に速く水素化され、上記式(1)に例示したようにシク
ロヘキサンジメタノールを与える。加えて、比較的速い
異性化反応が採用した水素化条件下で起こる。従って、
シス−ジメチルシクロヘキサンジカルボキシレートに富
む水素化可能物質は、出発ジエステルよりも高いトラン
ス異性体含量を有する1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールを与える傾向にある。
【0020】シスーリッチなジメチル1,4−シクロヘ
キサンジカルボキシレートの水素化の場合、すなわちト
ランス:シス異性体比が約1:1よりも小さい物質を水
素化する場合、反応成績体混合物に存在する1,4−シ
クロヘキサンジメタノールのトランス:シス異性体比
は、気相水素化条件下で、約3.84:1にも及ぶ高い
比率となり得ることが見い出された。この比率は、シス
ーリッチなジメチル1,4ーシクロヘキサンジカルボキ
シレート原料を用いて、液相反応条件下、低変換率で達
成されると報告されている2.57:1〜3:1の値より
も顕著に高いものである。
【0021】好ましい方法では、ジアルキルシクロヘキ
サンジカルボキシレートは、例えばジメチル、ジエチ
ル、ジ−n−または−iso−プロピル、またはジ−n
−、−iso−または−sec−ブチルシクロヘキサンジカル
ボキシレート、より好ましくはジメチルシクロヘキサン
ジカルボキシレートのようなジ−(C1〜C4アルキル)
シクロヘキサンジカルボキシレートである。特に好まし
い方法では、ジメチルシクロヘキサンジカルボキシレー
トは、ジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレ
ートである。特に好ましい方法では、ジアルキルシクロ
ヘキサンジカルボキシレートは、ジメチル1,4−シク
ロヘキサンジカルボキシレートである。
【0022】ジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボ
キシレートを供給原料として使用する場合、ジメチル
1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートの相当量を
含む原料物質が使用されてよい。原料エステルとしての
ジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート
は、高純度ジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボキ
シレート、テクニカル級ジメチル1,4−シクロヘキサ
ンジカルボキシレート、シスージメチル1,4−シクロ
ヘキサンジカルボキシレート、トランス−ジメチル1,
4−シクロヘキサンジカルボキシレートなどとして商業
的に入手出来る。本発明方法のための原料物質として
は、高純度ジメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボ
キシレート、シス−ジメチル−1,4−シクロヘキサン
ジカルボキシレートおよびトランス−ジメチル−1,4
−シクロヘキサンジカルボキシレートの場合にはそれら
の製造のために付加的な精製段階を必要とするので、テ
クニカル級ジメチル1,4ーシクロヘキサンジカルボキ
シレートの使用が好ましい。商業的に入手し得るジメチ
ル−1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートの典型
的なバルク標品において、トランス:シス異性体比は約
0.5:1〜0.6:1である。
【0023】本発明方法は、ジメチル1,4−シクロヘ
キサンジカルボキシレートの水素化に有利に用いられる
が、当該方法がジメチル1,2−シクロヘキサンジカル
ボキシレート、ジメチル1,3−シクロヘキサンジカル
ボキシレートまたはジメチル1,4−シクロヘキサンジ
カルボキシレート、およびこれらの2種またはそれ以上
の混合物のいずれかまたは全ての水素化にも等しく良好
に適用され得るものであることは当業者に理解されるで
あろう。
【0024】従来技術によるジメチルシクロヘキサンジ
カルボキシレートの水素化は、通常、高圧、液相法とし
て実施されて来た。ジメチルシクロヘキサンジカルボキ
シレートが比較的高分子量であり、熱分解が起こり易い
ような温度(例えば約300℃)以下において比較的低
い蒸気圧を示すにも拘わらず、蒸気相供給条件を利用す
るジメチルシクロヘキサンジカルボキシレートの水素化
のための実施可能な商業的水素化プラントが設計出来る
と云うことは、驚くべきことである。
【0025】本発明方法がシス−リッチなジメチル−
1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートから、トラ
ンス:シス異性体比が通常報告されている液相条件下の
平衡比率よりも過剰である1,4−シクロヘキサンジメ
タノール成績体混合物を生成せしめることも驚くべきこ
とである。すなわち、通常報告されている液相条件下で
のトランス:シス異性体平衡比は、シス−リッチなジメ
チル−1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートを使
用した場合、好ましい条件下では約3:1の高さに達す
ることが出来るが、気相水素化条件下で実施される本発
明方法では、シス−リッチなジメチル−1,4−シクロ
ヘキサンジカルボキシレートから1つの工程でトラン
ス:シス異性体比が3.84:1にも及ぶ1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールの製造を可能にするのである。ト
ランス−ジメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボキ
シレートを使用する場合、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール成績体のトランス:シス異性体比もまた、この
平衡比率約3.84:1に向かう傾向がある。
【0026】銅含有触媒は、低い操作圧においては触媒
活性が短く、かつ低いと云う当該技術分野における先入
観から考えると、本発明の方法が数カ月またはそれ以上
の長期間にわたり、所望のシクロヘキサンジメタノール
成績体に対する高い選択性および出発ジアルキルシクロ
ヘキサンジカルボキシレートの高い変換率で操作され得
ると云うこともまた驚くべきことである。
【0027】従来技術では、ジメチル1,4−シクロヘ
キサンジカルボキシレート(ジメチルヘキサヒドロテレ
フタレート)の水素化ではかなりの量の副生物の形成を
免れないことが明らかにされている。故に、GB−A−
988316は、1−メチル−4−ヒドロキシメチルシクロヘ
キサンのような不必要な副生物の形成により生じる問題
を認めている。本発明の方法が、ジメチルシクロヘキサ
ンジカルボキシレートの相対的に低い蒸気圧と比較して
非常に過剰な水素の存在および非常に高い水素の蒸気圧
の使用にも拘わらず、反応がジメチルシクロヘキサンジ
カルボキシレートから所望の成績体、すなわちシクロヘ
キサンジカルボキシレートへ高い変換率で、しかもその
成績体への非常に高い選択性およびそれに起因する非常
に低い副生物の収率で迅速に進行するように操作出来る
事実を見い出したことは、驚くべきことである。よっ
て、好ましい条件下、ジメチルシクロヘキサンジカルボ
キシレートからシクロヘキサンジメタノールの形成は、
98モル%以上にも及ぶ高変換率と96モル%以上にも
達する高選択率をもって達成することが出来る。
【0028】商業的なプラントにおいて、本発明方法
は、通常、連続的に運転、操作される。少なくとも2つ
の水素化ゾーンを設定するのが好ましい場合があり、そ
れぞれに異種エステル水素化触媒が充填され、並列に連
結される。これらゾーンはそれぞれを蒸気状供給原料混
合物の供給から独立して分離することが出来る。よっ
て、分離されたゾーンを残りのゾーンまたは両ゾーンで
実施されている条件とは実質的に異なる条件に付する場
合があり、例えば、他の1つまたはそれ以上のゾーンで
本発明方法が継続している間に、当該ゾーンの触媒充填
物を再活性化または入れ換えることも可能である。この
配列もまたWO−A−91/01961で教示されてい
る条件下での操作を可能にする。この場合は、並列につ
ながった2つの水素化反応器が用いられる。触媒の新し
い充填物による操作の第1相においては、反応器の1つ
のみを使用し、他方の反応器は水素中の触媒と共に待機
モード(standby mode)に保持する。触媒活性がやや低
下する程度まで運転した後、第2の反応器の使用を開始
し、第1の反応器は待機状態に置く。更に運転した後、
両反応器を並列に使用し、消費が終了した後、触媒充填
物全体を入れ換える。本発明の方法は、通常、約150
〜350℃の供給温度で運転する。供給温度は、約15
0〜300℃の範囲が好ましく、約200〜260℃の
範囲が最も好ましい。
【0029】供給圧は、典型的には、約150〜200
0psia(約10.34〜137.90バール)の範囲で
ある。しかしながら、蒸気相供給条件を使用するこの低
圧法の利益および利点は、約450〜1000psia(約
31.03〜68.95バール)の供給圧を用いる方法を
実施することにより最もよく実現される。
【0030】本発明方法は、蒸気状供給流をその露点以
上に保持し、ジアルキル(例えばジメチル)シクロヘキ
サンジカルボキシレートがそのまたは各触媒床の入口端
で蒸気相として存在することが必要である。このこと
は、蒸気供給混合物の組成を制御し、選択された操作条
件下において、そのまたは各触媒床の入口端で混合物の
温度が操作圧で常にその露点以上でなければならないこ
とを意味している。「露点」の用語は、気体および蒸気
の混合物がちょうど霧状または膜状の液体になる温度を
意味するものである。この露点液体は、通常、蒸気相の
全ての凝縮可能な成分や溶解した気体を通常の蒸気/液
体基準を満たす濃度で含有している。典型的には、蒸気
供給混合物の水素化ゾーンへの供給温度は、操作圧にお
ける露点の10℃またはそれ以上を越える温度である。
【0031】本発明方法で使用する蒸気混合物を形成す
るのに都合の良い方法は、液体ジアルキル(例えばジメ
チル)シクロヘキサンジカルボキシレートまたはジアル
キルシクロヘキサジカルボキシレート溶液を熱水素含有
気体流にスプレーし、飽和または部分的飽和蒸気混合物
を形成するものである。代替法として、熱水素含有気体
を液体ジアルキルシクロヘキサンジカルボキシレートま
たはジアルキルシクロヘキサジカルボキシレート溶液を
通して泡立たせることにより、このような蒸気混合物を
得ることも出来る。飽和蒸気混合物が形成される場合
は、触媒と接触させる前に、更に加熱するか、またはよ
り熱い気体で希釈して、部分的飽和蒸気混合物を生成せ
しめる。
【0032】本発明方法において、水素含有気体:ジア
ルキル(例えばジメチル)シクロヘキサンジカルボキシ
レートのモル比は、温度および圧力に依存する広い範囲
内で変化し得る。水素含有気体の主要な構成分は水素で
あるが、他の気体を通常は少量であるが当該方法に供給
された水素含有気体中に導入してもよく、かかる他の気
体の例としては、窒素、アルゴン、メタン、酸化炭素な
どがある。蒸気供給流を、操作圧においてそのまたは各
触媒床の入口端で露点以上に維持するために、水素含有
気体:ジアルキル(例えばジメチル)シクロヘキサンジ
カルボキシレートのモル比は、少なくとも約10:1〜
8000:1、望ましくは約200:1〜1000:1
の範囲が好ましい。更に、水素化条件は、水素化触媒と
接触する反応混合物が常にその露点以上に維持されるよ
うに選択される。従って、ジメチル1,4ーシクロヘキ
サンジカルボキシレートをジエステル原料として使用す
る場合、1,4ーシクロヘキサンジメタノールがジエス
テル原料であるジメチル1,4ーシクロヘキサンジカル
ボキシレートよりも低い揮発性を示す事実を考慮するこ
とが必要である。
【0033】本発明方法で用いられる水素含有気体は、
新鮮な補給(make−up)気体または補給気体とリサイク
ル(recycle)気体の混合物を含むことが出来る。補給
気体は、水素とCOやCO2のような任意の少量成分と
アルゴン、窒素またはメタンのような不活性ガスの混合
物であって、少なくとも70モル%の水素を含有するも
のであってよい。補給気体は、好ましくは少なくとも9
0モル%、更に好ましくは少なくとも97モル%の水素
を含有していてもよい。補給気体は、適当な方法、例え
ば天然ガスの部分的酸化または蒸気改質、続いて水性ガ
ス移動反応およびCO2吸収、続いて必要に応じ、酸化
炭素の残留痕跡の少なくとも幾分かのメタン化により生
成することが出来る。高純度水素補給気体が必要なら
ば、圧力旋回吸収(pressure swing absorption)を用
いることも出来る。気体リサイクルを利用する場合、リ
サイクル気体は、通常、水素化ゾーンの下流の成績体回
収段階で十分に凝縮されなかった水素化反応成績体の1
種またはそれ以上を少量含有する。例えば、気体リサイ
クルを用いる場合、気体リサイクル流は、通常、微量の
アルカノール(例えば、メタノール)を含有するであろ
う。
【0034】本発明方法は、蒸気相の供給流を使用して
操作されるが、蒸気状供給流が水素化ゾーンを通って流
れる速度を水素化触媒を通る空間速度として表現し、そ
の空間速度を水素化触媒の容積に対する水素化可能物質
の気化ゾーンへの液体供給速度の比で表すのが便利であ
る。よって、水素化可能物質の水素化職場医を通過する
液体毎時空間速度は、好ましくは約0.05〜4.0h-1
である。言い換えると、液体水素化可能物質を、触媒の
単位容積当たり毎時水素化可能物質の単位容量約0.0
5〜4.0の速度(即ち、触媒m3当たり約0.05〜4.
0m3h-1)で、気化ゾーンに供給するのが好ましい。更
に好ましくは、液体毎時空間速度は、約0.1〜1.0h
-1である。
【0035】本発明方法で用いられる粒状触媒は、エス
テルの対応するアルコールまたは混合物への水素添加ま
たは水素化分解を触媒する作用を持つものであれば格別
の制限はない。それは適当な形、例えばペレット、輪状
または鞍型に成形されていてもよい。
【0036】典型的なエステル水素化触媒には、銅含有
触媒および第VIII族金属含有触媒が含まれる。適切な銅
含有触媒の例としては、銅−アルミナ触媒、還元銅酸化
物/亜鉛酸化物触媒(必要に応じて促進剤を伴う)、マ
ンガン促進銅触媒、還元銅クロマイト触媒(必要に応じ
て促進剤を伴う)などがあり、また適切な第VIII族金属
含有触媒としては、白金触媒、パラジウム触媒などがあ
る。適当な酸化銅/酸化亜鉛触媒前駆体としては、Cu
O/ZnO混合物であって、Cu:Zn重量比が、約0.
4:1〜2:1であるものが含まれる。具体例として、
DRD 92/71と呼ばれる触媒前駆体がある。促進
化酸化銅/酸化亜鉛前駆体は、CuO/ZnO混合物を含
んでおり、そのCu:Zn重量比が、約0.4:1〜2:
1の範囲のものであり、約0.1〜15重量%のバリウ
ム、マンガンまたはバリウムとマンガンの混合物により
促進化される。このように促進化CuO/ZnO混合物に
は、DRD 92/92の呼称で入手可能なMn−促進化
CuO/ZnO前駆体がある。適切な銅クロマイト触媒前
駆体には、約0.1:1〜4:1、好ましくは約0.5:
1〜4:1の範囲のCu:Cr重量比を持つものが含まれ
る。この型の触媒前駆体は、DRD 89/21または
PG 85/1なる呼称で入手可能である。促進化銅ク
ロマイト前駆体は、約0.1:1〜4:1、好ましくは
約0.5:1〜4:1の範囲のCu:Cr重量比を有する
ものが含まれ、約0.1〜15重量%のバリウム、マン
ガンまたはバリウムとマンガンの混合物により反応促進
される。マンガン促進化銅触媒前駆体は、典型的には、
約2:1〜10:1のCu:Mn重量比を有しており、通
常、約2:1〜4:1のCu:Al重量比となるようにア
ルミナ支持体を含有している。その具体例としては、触
媒前駆体DRD 92/89がある。
【0037】上記一般呼称DRDまたはPGを有する触
媒は、全てイギリス、クリヴランド・TS18・3H
A、ストックトン−オン−ティーズ、ボウスフィールド
・レーン、P.O.Box 37のディビー・リサーチ・ア
ンド・デベロップメント・リミテッドから入手すること
が出来る。使用出来ると考えられる他の触媒としては、
P.S.WehnerらによりJournal of Catalysis,136,420−
426(1992)により記載された型のPd/ZnO触媒、US
−A−4837368およびUS−A−5185476
に開示された型の担持パラジウム/亜鉛触媒、US−A
−4929777に開示された型の化学的混合銅−チタ
ン酸化物などがある。更に本発明方法において使用の対
象となる触媒としては、A.El MansourらがAngew.Che
m.,101,360(1989)に報告したロジウム/スズ触媒な
どを挙げることが出来る。
【0038】本発明方法で使用される触媒の物理的支持
体としては、支持体として知られているものを適宜に使
用することが可能であり、そのような支持体は、酸化亜
鉛、アルミナ、シリカ、アルミナ−シリカ、シリコンカ
ーバイド、ジルコニア、チタニア、炭素、ゼオライト、
またはそれらの適当な組合せなどの物質により提供され
る。本発明の方法に使用するのに特に好ましい触媒は、
銅含有触媒、特に還元された銅クロマイト(必要に応じ
促進剤を伴う)、マンガン促進銅触媒などである。その
または各水素化ゾーンは、シェル−アンド−チューブ型
反応器を備えることが出来、これは等温またはほぼ等温
の条件下、管内の触媒および反対に殼内の冷却剤で操作
され得る多管式反応器から成ることがある。しかしなが
ら、普通は、建設費が低い点で断熱式反応器を用いるの
が好ましい。このような断熱式反応器は、水素化触媒の
単一充填部を有してもよく、また同じもしくは異なった
水素化触媒の触媒床の2つまたはそれ以上を有していて
もよい。所望ならば、外部または内部のインターベッド
(inter-bed)熱交換器を設け、入口温度を断熱型水素
化反応器の入り口から下流の1つまたはそれ以上の触媒
床に調節してもよい。添付図面について説明すると、図
1は、単一の水素化ゾーン内でジメチル1,4−シクロ
ヘキサンジカルボキシレートの水素化により1,4−シ
クロヘキサンジメタノールを製造するための実験装置
の、簡略化されたフローチャートである。
【0039】以下、実施例を参照して、本発明をさらに
詳細に説明する。なお、実施例で使用された触媒A〜D
の組成は表Iに示されている。また、触媒の酸素含量は
いずれの場合も分析から除外した。
【表1】
【0040】
【実施例】
実施例1 高純度グレイドジメチル1,4-シクロヘキサンジカルボ
キシレートの水素添加について、図1に示した実験装置
を用いて調べた。高純度供給物の組成は、以下の通りで
ある:トランス−ジメチル1,4−シクロヘキサンジカ
ルボキシレート36.16重量%、シス−ジメチル1,4
−シクロヘキサンジカルボキシレート63.26重量
%、以下の式:
【化3】 で示されるメチル水素1,4-シクロヘキサンジカルボキ
シレート0.17重量%、水分0.07重量%および残部
不純物。
【0041】商業的プラントでは、水素ガスを、水素添
加生成物から分離して有利には水素添加域へ再循環させ
ている。水素再循環流れは所定量の、ジメチル1,4-シ
クロヘキサンジカルボキシレートの水添によって生成し
たメタノール蒸気を含んでいる。よって、商業プラント
の水素添加域に供給された蒸気流は、一般に水素および
不飽和有機化合物に加え、メタノールを含んでいる。以
下に記載の実験装置は、商業的操作で得られるであろう
結果を正確に予測できるものでなければならず、このた
め、蒸発器へ供給される液体供給物につき、商業プラン
トの再循環水素流れに含まれるであろう所定量のメタノ
ールに相当する所定量の液体メタノールによって修正し
た。以下に記載の実験装置では水素を再循環させるが、
再循環水素流れ中に含まれる所定量のメタノールは、対
応する商業的再循環流れに含まれるものよりも比較的少
ない量とした。この差異が生じたのは、実験装置内の再
循環ガスが、商業プラントで好適に冷却される温度より
も実質的に低い温度に冷却されるためである。このた
め、実験上の再循環水素流れから、より多量のメタノー
ルが「たたき出される」 。実験装置と商業プラントの間
のこの不一致は、実験装置に用いられる器具、とくに分
析器具の精巧さにより必然的なものである。この実施例
および後続の全ての実施例において、メタノールを実験
用の液体生成物に対し、実験用再循環水素流れ中に実際
に存在するメタノール量を差し引いた、仮に実験装置を
商業的な条件下に操作した場合に実験用再循環流れ中に
存在する釣りあったメタノール量と実質的に等しい用量
で添加する。当該実施例では、変換率や単位時間当たり
の空間速度のような全てのパラメーターは、メタノール
不存在下の基準で算出した。
【0042】実験用装置は図1に示した。約70重量%
メタノール溶液の高純度グレイドのジメチル1,4-シク
ロヘキサンジカルボキシレートを貯蔵器100からバル
ブ101、ライン102およびバルブ103により液体
供給ポンプ104へ供給する。ビュレット105は緩衝
的な供給を付与する一方、ビュレット106はバルブ1
01をコントロールする液体レベルコントロラー(図示
せず)を付設して備え、その結果、液体供給物の、貯蔵
器100から液体供給ポンプ104への一定の水頭での
供給が保証される。液体供給物を非返還バルブ107お
よび単離バルブ108を介してライン109へポンプ供
給するが、ここは、加熱液体が6mm×6mmのガラスリン
グ112床上方の絶縁蒸発器111内に入る前に電気加
熱テープ110で加熱することができる。ステンレスス
チール・デミスターパッド113は蒸発器111の頂部
に付設する。高温水素含有ガスの流れはライン114の
蒸発器111の底部に供給する。ドレインバルブ116
を付設して備える液体ドレインライン115は蒸発器1
11の基部から未蒸発液体供給物質「たとえば、重質類
(heavies)」)の回収を可能にさせる。蒸発器111へ
供給された液体供給物の蒸発は、加熱テープ117によ
り促進される。ジメチル1,4-シクロヘキサンジカルボ
キシレートおよび水素からなる飽和蒸発混合物は、蒸発
器111の頂部からライン118により回収する。蒸気
混合物は、粒状亜クロム酸銅水素添加触媒121(30
0ml、428.1g)床を含む水素添加反応器120の頂
部に入る前に、加熱テープ119により加熱して当該混
合物の露点以上の温度に上昇させる。当該触媒は表Iの
触媒Aである。ガラスリングは反応器120内の触媒床
121の上下に充填する。蒸気混合物は、ジメチル1,
4-シクロヘキサンジカルボキシレートの1,4-シクロ
ヘキサンジメタノールへの転化が断熱条件で生じる触媒
床121介し下方に進行する。断熱性は、反応器120
周囲の絶縁物質内の電気加熱テープ(図示せず)によ
り、好適な位置に配置した熱電対(図示せず)のコント
ロールの下に維持される。総反応は穏やかな発熱反応
で、触媒床の温度は通常約1〜2℃上昇する。水素添加
生成混合物は、ライン122の水添反応器120に存在
し、熱交換器123を通過するが、この熱交換器は、水
素添加生成混合物の冷却と、ライン124からの水素含
有ガスの供給物の加熱を同時に行う。ライン122にお
ける1,4-シクロヘキサンジメタノールの大半の凝縮は
熱交換器123で起こる。ライン124のガスはライン
125からの水素含有ガスからなり、所望によりライン
126から供給されたメタン、アルゴン、窒素などの不
活性ガスの混合物または単独の不活性ガスを含む。ライ
ン125のガスはライン127により供給された補給水
素と、ライン128により供給された再循環水素から構
成される。ライン127による補給水素は、ライン12
9および/またはライン130の流れにより、ライン1
25へ、圧力コントロラー131〜136および高純度
水素シリンダー(図示せず)からのマスフロー・コント
ロラー137のシステムを介して供給する。
【0043】熱交換器123からの加熱水素含有ガス
は、ライン114を通過し、さらに電気的加熱テープ1
38により加熱し、蒸発器111へ供給する。熱交換器
123からの冷却水素添加生成物はライン139を通過
し、さらにクーラー140で室温付近の温度に冷却す
る。クーラー140からの液体/蒸気混合物はライン1
41を通過して、第1ノックアウト・ポット142に入
るが、ここに液体水素添加生成物が集められ、バルブ1
43、ライン144およびコントロールバルブ145に
よる最終的な供給によって製品ライン146へ送られ
る。水素および未凝縮メタノールからなる蒸気混合物
は、ライン147のノックアウト・ポット142の頂部
に存在し、さらにクーラー148で温度10℃に冷却さ
れる。クーラー148からの付加的に冷却した液体/蒸
気混合物は、ライン149を介し、第2ノックアウト・
ポット150へ供給するが、ここに凝縮メタノールが集
められ、バルブ151およびライン152を介する最終
的な供給により製品ライン146へ送る。ノックアウト
・ポット150からのガスおよび未凝縮物質は、ライン
153を介し吸引ポット154を通ってライン155内
に入り、次いでバルブ156を介してガス再循環圧縮器
157へ送る。ガスは、バルブ158、ライン128、
125、124および114を介して貯蔵器111へ再
循環する。窒素などの不活性ガス濃度のコントロールの
ために、再循環ガス中に、パージガス流をライン159
のシステムからバルブ160のコントロールの下に流入
させる。番号161はバイパスバルブを示す。
【0044】本発明の装置の始動時点で、触媒充填物を
反応器120へ内に入れ、次いで窒素で当該反応器をパ
ージする。触媒充填物を次いでEP-A-0301853
開示に従い還元した。メタノールで好適に希釈した高純
度ジメチル1,4-シクロヘキサンジカルボキシレートを
次いで蒸発器111へ、速度75ml/時(単位時間当た
りの液体空間速度0.25(1/時)に相当)でポンプ
輸送する。ライン118における蒸気混合物中のガス:
ジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートの
モル比は915:1であった。反応器120は温度22
0℃および圧力900psia(62.05バール)に維持
した。これにより、水素添加域はジメチル1,4−シク
ロヘキサンジカルボキシレートおよび揮発性が低い1,
4−シクロヘキサンジメタノール生成物の両方について
の凝縮を防止可能な条件下に操作することができる。水
素添加域全体の温度は操作圧力における露点以上であっ
た。
【0045】ライン146の液体は、毛管ガスクロマト
グラフィにより、長さ15mおよび内径0.32mmの溶融
シリカカラム(DBワックスの0.25μm膜で内部被
覆)、ヘリウム流速2ml/分(ガス供給分割比= 10
0:1)およびフレーム・イオン化検出器を用い、定期
的に分析した。当該機器はピーク・インテグレイターを
有するチャート・レコーダーを備え、市販の試料である
既知組成のジメチル1,4-シクロヘキサンジカルボキシ
レートを用いて検定した。また出口ガスを採取し、ガス
クロマトグラフィによりクロマトグラフィ法を用いて分
析した。ピークの同定は、当該物質の基準試料の分析に
よって観察された保持時間の比較およびマススペクトル
により確認した。反応混合物中に検出された化合物に
は、以下のものが含まれていた:1,4-シクロヘキサン
ジメタノール、ジメチル1,4−シクロヘキサンジカル
ボキシレート、4−メトキシメチル・シクロヘキサンメ
タノール、ジ(4−メトキシメチルシクロヘキシルメチ
ル)エーテルおよびメタノール。得られた結果から、ジ
メチル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートは、
99%以上転化され、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールへの選択率約98.5%が得られ、少量の副産物が
残部であることが、証明された。貯蔵庫100からのジ
メチル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートの供
給溶液中に存在するメタノールを差し引くと、水添反応
の化学量論に従い変換されたジメチル1,4−シクロヘ
キサンジカルボキシレート1モルごとに、メタノール2
モルが検出された。結果を以下の表IIに、後続の実施例
2〜8の結果とともに掲げた。
【表2】 表IIについての注) DMCD= ジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボキ
シレート LHSV= 単位時間当たりの液体空間速度 CHDM= シクロヘキサンジメタノール BYPR= 種々の副生物 METH= 4−メトキシメチル・シクロヘキサンメタ
ノール DETH= ジ−4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル
メチル・エーテル ガス= 水素98%以上を含む、水素含有ガス
【0046】実施例2〜8 実施例1に記載と同様な方法および同じ供給溶液を用
い、付加的な実験を、亜クロム酸銅触媒(表Iの触媒A)
を用いて行った。実験は、温度、圧力、LHSVおよび
ガス:エステルのモル比のような操作条件を変化させた
場合の水添反応の効果を試験すべく、設計されている。
各実施例の場合、触媒と接触する蒸気混合物は露点以上
であった。結果を表IIにまとめた。
【0047】実施例9 実施例1〜8で用いた亜クロム酸銅触媒充填物に代え
て、DRD89/21(表Iの触媒B)150ml(240.
8g)(銅−クロマイト触媒、Cu:Crの重量比=3:1)
を用いた。触媒を実施例1記載の方法に従い活性化し、
高純度ジメチル1,4-シクロヘキサンジカルボキシレー
トのメタノール溶液を蒸発器111へ、速度60ml/時
(単位時間当たりの液体空間速度0.40(1/時)に相
当)で供給した。水添域の入口温度は221℃、即ち蒸
気混合物の露点以上であった。ジメチル1,4−シクロ
ヘキサンジカルボキシレート99.52%の変換率を得
た。詳細な結果を実施例10〜23で得た結果とともに
以下の表IIIに示す。また、表IIの注を表IIIに適用す
る。
【表3】
【表4】
【0048】実施例10〜14 実施例9記載の操作条件を変化させた場合のジメチル
1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート水素添加に
ついての効果を付加的な5つの実験において調べた。詳
細な結果を表IIIに示す。実施例10〜14の各実施例
において、触媒と接触する蒸気混合物はその露点以上で
あった。
【0049】実施例15〜23 実施例1〜14の水添域に供給された高純度ジメチル
1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートに代えて、
工業グレイドの供給物を用いた。工業グレイドの供給物
についての組成は以下のとおりである:トランス-ジメ
チル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート33.9
5重量%、シス-ジメチル1,4−シクロヘキサンジカル
ボキシレート61.60重量%、メチル水素1,4−シク
ロヘキサンジカルボキシレート1.59重量%、水分0.
07重量%およびジ−4−ヒドロキシメチルシクロヘキ
シルメチル・エーテルを含む高沸点不純物2.79重量
%。供給物には、実施例1記載のごとくメタノールを補
足した。詳細な結果を表IIIに示す。これらの各実施例
において、触媒と接触する蒸気混合物はその露点以上で
あった。
【0050】実施例24 実施例9〜23に用いた亜クロム酸銅触媒の充填物に代
えて、DRD92/89(表Iの触媒C)300ml
(銅、マンガンおよびアルミナ含有非クロム触媒)を用
いた。触媒を実施例1記載の方法に従い活性化し、高純
度ジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート
のメタノール溶液を蒸発器111へ、速度123ml/時
(単位時間当たりの液体空間速度0.42(1/時)に
相当)で供給した。水添域に達する蒸気混合物中のガ
ス:エステルのモル比は、703:1で、水添域は90
0psiaa(62.05バール)で維持し、入口温度は22
0℃、即ちこの圧力での供給混合物の露点よりも10℃
高温であった。ジメチル1,4−シクロヘキサンジカル
ボキシレート99.78%の変換率を得た。詳細な結果
を以下の表IVに示す。また、表IIの注を表IVに適用す
る。
【0051】実施例25 実施例24記載の操作条件、とくにLHSVを変化させ
た場合の高純度ジメチル1,4−シクロヘキサンジカル
ボキシレート水素添加についての効果を付加的な実験に
おいて調べた。詳細な結果を表IVに示す。再度、ジメチ
ル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートを蒸発器
へ、メタノール溶液として供給した。触媒と接触する蒸
気混合物は操作圧でその露点よりも約10℃高温であっ
た。
【0052】実施例26〜32 実施例24および25の高純度ジメチル1,4-シクロヘ
キサンジカルボキシレートに代えて、その組成を実施例
15〜23ですでに記載した工業グレイドの供給物を用
いた。実施例24記載の操作条件を変化させて、この工
業グレイドの供給物の水添についての効果を、付加的な
7つの実験において調べた。詳細な結果を表IVに示す。
また、表IIの注)を表IVに適用する。実施例26〜32
の各実施例において、触媒と接触する蒸気混合物はその
露点以上であった。
【表5】
【0053】実施例33〜35 気相、平衡トランス:シスのジメチル1,4−シクロヘ
キサンジメタノール生成物の比率を決定するための実験
において、実施例1記載のタイプの実験装置に、表Iの
触媒C(250ml)を充填し、以下の組成を有するジメ
チル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートの水添
生成物の供給を行った:メタノール48.6重量%、ジ
メチル1,4-シクロヘキサンジカルボキシレート1.4
重量%、トランス-1,4-シクロヘキサンジメタノール
36.2重量%、シス-1,4-シクロヘキサンジメタノー
ル10.4重量%、4-メトキシメチル・シクロヘキサン
メタノール0.11重量%、ジ−(4−ヒドロキシメチ
ルシクロヘキシルメチル)エーテル0.42重量%、水
分0.5重量%および他の副産物2.31重量%。したが
って、この水添生成物は、トランス:シス-シクロヘキ
サンジメタノールの比率が3.48:1であった。実施
例33のプロセスパラメーターを表Vに示した。次い
で、実施例33の生成物を実施例1記載のタイプの第2
実験装置の反応器(表Iの触媒C(250ml)を充填)
に通した。この第2実験についてのプロセスパラメータ
ーおよび生成物のトランス:シス比率は表Vの実施例3
4に示す。実施例34の生成混合物を実施例1記載のタ
イプの第3実験装置(表Iの触媒C(250ml)を充
填)に通した。この第3実験の実施例35で得られたト
ランス−:シス−1,4−シクロヘキサンジメタノール
生成物の比率は蒸気平衡値、約3.84:1で安定する
ことが判明した。
【表6】
【0054】実施例36〜39 実施例1で使用された高純度グレードのものに代えて、
トランス−ジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボキ
シレートを用い、実施例1の方法を繰り返した。トラン
スグレードのものは高純度グレードのものよりもメタノ
ールに難溶性であるから、トランス−ジメチル1,4−
シクロヘキサンジカルボキシレートの20%溶液を使用
した。結果を表VIに要約する。
【表7】
【0055】実施例40〜42 高純度グレードのジメチル1,4-シクロヘキサンジカル
ボキシレートに代えて、シス−ジメチル1,4−シクロ
ヘキサンジカルボキシレート、ジメチル1,2−シクロ
ヘキサンジカルボキシレートおよびジメチル1,3−シ
クロヘキサンジカルボキシレート各々を用い、実施例1
の方法を繰り返した。同様な結果を得た。
【0056】実施例43 触媒Aに代えて、等容量の触媒Dを用い、実施例1の方
法を繰り返した。同様な結果が観察された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法の実験的規模における一実施態様
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 貯蔵器 111 蒸発器 112 ガラスリング床 120 反応器 121 触媒床 123 熱交換器 140 冷却器 142 第1ノックアウト・ポット 148 冷却器 150 第2ノックアウト・ポット 154 吸引ポット 157 圧縮器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル・アンソニー・ウッド イギリス、イングランド、ティエス7・0 キューエス、クリーブランド、ミドルスボ ロー、ナンソープ、ウォッチゲイト9番 (72)発明者 コリン・ラスメル イギリス、イングランド、ティエス15・9 アールエフ、クリーブランド、ヤーム、マ ウント・レーベン・ロード7番

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジアルキルシクロヘキサンジカルボキシ
    レートを水素添加することによりシクロヘキサンジメタ
    ノールを製造するにあたり、 (a)不均一系エステル水素添加触媒を有する水素添加
    域を設け、 (b)水素含有気体とジアルキルシクロヘキサンジカル
    ボキシレート含有水素化可能物質との蒸気供給流であっ
    て、知られた水素含有気体:ジアルキルシクロヘキサン
    ジカルボキシレート比を有するものを、約150〜35
    0℃の範囲にあり、かつ該供給流の露点よりも高い供給
    温度と、約150〜2000psia(約10.34〜13
    7.90バール)の範囲にある供給圧力において形成せ
    しめ、 (c)この蒸気供給流を前記水素添加域へ供給し、 (d)この水素添加域を、反応流がその露点以上で水素
    添加触媒と接触状態を保つのに有効な水素添加条件に維
    持し、 (e)蒸気供給流をこの水素添加域を通過させ、 (f)上記水素添加域から、シクロヘキサンジメタノー
    ルを含む生成物流を回収することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 ジアルキルシクロヘキサンジカルボキシ
    レートがジ−(C1〜C4アルキル)シクロヘキサンジカ
    ルボキシレートである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ジアルキルシクロヘキサンジカルボキシ
    レートがジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボキシ
    レートである請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 ジアルキルシクロヘキサンジカルボキシ
    レートがシス-ジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボ
    キシレートである請求項1〜3の1つに記載の方法。
  5. 【請求項5】 ジアルキルシクロヘキサンジカルボキシ
    レートがトランス−ジメチル1,4−シクロヘキサンジ
    カルボキシレートである請求項1〜3の1つに記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 ジアルキルシクロヘキサンジカルボキシ
    レートがジメチル1,4−シクロヘキサンジカルボキシ
    レートのシスおよびトランス異性体の混合物である、請
    求項1〜3の1つに記載の方法。
  7. 【請求項7】 蒸気供給流がジメチル1,3−シクロヘ
    キサンジカルボキシレートである、請求項1または2に
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 蒸気供給流がジメチル1,2−シクロヘ
    キサンジカルボキシレートである、請求項1または2に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 蒸気供給流中の水素含有気体:ジアルキ
    ルシクロヘキサンジカルボキシレートのモル比が、約2
    00:1〜1000:1である請求項1〜8の1つに記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 供給温度が約150〜300℃である
    請求項1〜9の1つに記載の方法。
  11. 【請求項11】 供給温度が約200〜260℃である
    請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 供給圧力が約150〜1000psia
    (約31.03〜68.95バール)である請求項1〜1
    1の1つに記載の方法。
  13. 【請求項13】 触媒が、還元酸化銅/酸化亜鉛触媒、
    マンガン促進銅触媒、還元銅クロマイト触媒、還元促進
    銅クロマイト触媒、担持パラジウム/亜鉛触媒、化学的
    混合銅−チタン触媒、ロジウム含有触媒、白金触媒およ
    びパラジウム触媒からなる群から選ばれるものである請
    求項1〜12の1つに記載の方法。
  14. 【請求項14】 触媒が、還元形態である銅クロマイ
    ト、促進銅クロマイトおよびマンガン促進銅触媒からな
    る群から選ばれるものである請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 触媒がバリウム、マンガンおよびそれ
    らの混合物から選ばれる少なくとも1つの助触媒を、約
    15重量%以下の量で含有する請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 ジアルキルシクロヘキサンジカルボキ
    シレートが水素添加域に約0.05〜4.0h-1の液体毎
    時空間速度に対応する速度で供給される請求項1〜15
    の1つに記載の方法。
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