JPH07188352A - 変性炭化水素樹脂およびその水性分散体 - Google Patents

変性炭化水素樹脂およびその水性分散体

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JPH07188352A
JPH07188352A JP33186093A JP33186093A JPH07188352A JP H07188352 A JPH07188352 A JP H07188352A JP 33186093 A JP33186093 A JP 33186093A JP 33186093 A JP33186093 A JP 33186093A JP H07188352 A JPH07188352 A JP H07188352A
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JP
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hydrocarbon
hydrocarbon resin
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resin
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JP33186093A
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English (en)
Inventor
Taku Tokita
田 卓 時
Shigenobu Otsubo
坪 重 信 大
Hideo Nakamura
村 英 夫 中
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】良好な溶融粘度を有し、熱安定性および光安定
性に優れ、粘着剤や接着剤の粘着性付与樹脂として好適
な変性炭化水素樹脂、および非有機溶剤型の粘着性付与
剤であり、耐水接着性に優れる水性分散体の提供。 【構成】ビニル芳香族炭化水素100重量部と、炭素数
4〜5の不飽和炭化水素を主成分とする炭化水素分5〜
100重量部とを共重合させてなる炭化水素樹脂に、モ
ノオレフィンジカルボン酸およびその無水物から選ばれ
る少なくとも1種をグラフト共重合させてなる、酸価1
〜150(mgKOH/g)、かつ重量平均分子量30
0〜5000の変性炭化水素樹脂およびその水性分散
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変性炭化水素樹脂およ
びその水性分散体に関する。
【0002】
【従来の技術】粘着剤、接着剤等に粘着性を付与するた
めに、粘着性付与樹脂が用いられている。例えば、ゴム
系感圧接着剤やエチレン・酢酸ビニル共重合体系および
スチレンブロック共重合体系のホットメルト接着剤に粘
着性を付与するための樹脂として、スチレン、ビニルト
ルエン、α−メチルスチレン等の低分子量重合体や石油
樹脂を用いることが試みられている。しかしながら、前
記の低分子量重合体や石油樹脂は、ゴム系感圧接着剤に
用いても、十分な接着力または粘着力が得られず、ま
た、ホットメルト接着剤に用いた場合、接着剤の主成分
になるエチレン・酢酸ビニル共重合体との相溶性が悪い
という欠点を有している。また、通常の不飽和炭化水素
含有留分から製造された石油樹脂は、色、熱安定性等に
問題を有している。
【0003】本発明者らは、これらの問題を改善する粘
着性付与樹脂として、先に、イソプロペニルトルエン
と、石油精製や石油分解の際に副生する炭素数4〜5の
留分から選択される留分とを、特定の割合で重合してな
る共重合体、およびイソプロペニルトルエンの単独重合
体を提案した(特開昭49−118729号公報、特開
昭49−128945号公報、特公昭54−34033
号公報)。
【0004】一方、従来この分野では、有機溶剤型の粘
着剤が多用されてきた。この有機溶剤型の粘着剤は、有
機溶剤を使用するため、製造工程での安全衛生、作業性
および公害の面で問題があり、これを防止するための溶
剤回収設備が必要であった。
【0005】そこで、例えば、非有機溶剤型、すなわち
水分散型の粘着剤として、アクリル樹脂の水性分散体
(アクリルエマルジョン)が提案されている。水性分散
型の粘着剤は、有機溶剤を使用しないため、製造工程で
の安全性および公害面での問題は解消され、かつ有機溶
剤の回収設備も不要となり、製造設備の簡略化が行える
という利点がある。この様な理由から、特にアクリルエ
マルジョンは、市場でも広範囲にわたって使用されてい
る。しかし、近年、粘着剤や接着剤に対する要求性能が
高くなり、従来のアクリルエマルジョンの粘着力では、
これらの要求に十分応えることができなくなってきた。
【0006】水性分散型粘着剤の粘着力を向上させるた
めに、天然原料であるロジン系の粘着性付与剤が使用さ
れており、そのエマルジョンも市販されている。しか
し、ロジン系の粘着性付与剤は、作業時の臭気発生があ
ること、熱安定性、光安定性等が不良であることから、
合成樹脂で代替する試みが従来からなされてきた。
【0007】また、前記のイソプロペニルトルエンと、
石油精製や石油分解の際に副生する炭素数4〜5の留分
から選択される留分とを、特定の割合で重合してなる共
重合体、およびイソプロペニルトルエンの単独重合体
は、アクリル樹脂との相溶性に優れるものの、これらの
樹脂の乳化は一般にきわめて困難であり、実際に使用し
得る水性分散体は得られていなかった。
【0008】そこで、本発明者らは、先にイソプロペニ
ルトルエンと炭素数4〜5の不飽和炭化水素との共重合
体からなるイソプロペニルトルエン系共重合体を水性媒
体に分散させた水性分散体を提案した(特公平3−22
1509号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この水
性分散体の製造にはノニオン系界面活性剤が必要であ
り、耐水接着性を必要とする用途には、十分な接着力が
得られないおそれがあった。
【0010】そこで本発明の目的は、良好な溶融粘度を
有し、熱安定性および光安定性に優れ、粘着剤や接着剤
の粘着性付与樹脂として好適な変性炭化水素樹脂、およ
び非有機溶剤型の粘着性付与剤であり、耐水接着性に優
れる水性分散体を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するために、ビニル芳香族炭化水素100重量部
と、炭素数4〜5の不飽和炭化水素を主成分とする炭化
水素分5〜100重量部とを共重合させてなる炭化水素
樹脂に、モノオレフィンジカルボン酸およびその無水物
から選ばれる少なくとも1種をグラフト共重合させてな
る、酸価1〜150(mgKOH/g)、かつ重量平均
分子量300〜5000の変性炭化水素樹脂を提供する
ものである。
【0012】また、本発明は、前記変性炭化水素樹脂を
水性媒体に分散させてなる水性分散体をも提供するもの
である。
【0013】以下、本発明の変性炭化水素樹脂(以下、
「本発明の変性樹脂」という)およびその水性分散体
(以下、「本発明の水性分散体」という)について詳細
に説明する。
【0014】本発明の変性樹脂の主成分である炭化水素
樹脂は、ビニル芳香族炭化水素と炭素数4〜5の不飽和
炭化水素を主成分とする炭化水素分とを共重合させてな
るものである。
【0015】炭化水素樹脂の主成分であるビニル芳香族
化合物としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、イソプロペニルトルエン等が挙げ
られる。これらは1種単独でも2種以上の組合せが炭化
水素樹脂中に含まれていてもよい。これらの中でも、分
子量分布が狭く、他の樹脂との相溶性が良好な炭化水素
樹脂を得ることができる点で、特に、イソプロペニルト
ルエンが好ましい。
【0016】このイソプロペニルトルエンとしては、オ
ルソ、メタ、パラの各異性体があり、これらは1種単独
でも混合物として用いてもよい。反応効率が高く、高収
率で炭化水素樹脂を得ることができる点で、特に、パラ
異性体20〜60重量%、メタ異性体40〜80重量
%、オルソ異性体0〜10重量%の割合からなる混合物
が好ましい。
【0017】また、炭化水素樹脂のもう一つの主成分で
ある炭素数4〜5の不飽和炭化水素を主成分とする炭化
水素分(以下、「炭化水素分」と略す)は、1−ブテ
ン、イソブテン、2−ブテン、1,3−ブタジエン、1
−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1
−ブテン、2−ペンテン、イソプレン、1,3−ペンタ
ジエン、シクロペンタジエン等の各種の不飽和炭化水素
を1種以上含んでいるものである。また、この炭化水素
分には、本発明の目的を損なわない範囲で飽和炭化水素
を含んでいてもよい。この炭化水素分の具体例として、
石油精製、石油分解等において副生する炭素数4〜5の
不飽和炭化水素を含む留分から構成されるものが挙げら
れる。この石油精製、石油分解等において副生する炭素
数4〜5の不飽和炭化水素を含む留分(以下、「C4
5 留分」という)は、常圧下における沸点範囲が、通
常、−15〜+45℃の留分である。本発明において、
炭化水素樹脂の主成分である炭化水素分は、このC4
5 留分中の各種の重合性単量体を、1種単独または2
種以上の組合せを含んでいてもよい。例えば、C4 ,C
5 留分をそのまま、C4 留分、ブタジエンを除いたC4
留分、C5 留分、イソプレンを除いたC5 留分、シクロ
ペンタジエンを除いたC5 留分等を用いることができ
る。
【0018】本発明の変性樹脂の主成分である炭化水素
樹脂は、前記ビニル芳香族化合物100重量部に対し
て、前記炭化水素分5〜100重量部を共重合させるこ
とにより得られるものである。
【0019】ビニル芳香族化合物と前記炭化水素分の共
重合反応は、フリーデルクラフツ触媒の存在下に行うこ
とが好ましい。
【0020】フリーデルクラフツ触媒は、公知のフリー
デルクラフツ触媒が使用でき、例えば、塩化アルミニウ
ム、臭化アルミニウム、ジクロロモノエチルアルミニウ
ム、四塩化チタン、四塩化スズ、三フッ化ホウ素の各種
錯体等を挙げることができる。
【0021】このフリーデルクラフツ触媒の使用量は、
ビニル芳香族化合物と前記炭化水素分の合計100重量
部に対して、通常、0.05〜5重量部、好ましくは
0.1〜2重量部の範囲が好ましい。
【0022】この共重合反応は、反応熱の除去および反
応液粘度の抑制、分子量の調整のため、重合性単量体の
濃度が10〜60重量%程度になるように溶媒を用いて
行うのが好ましい。
【0023】用いられる溶媒としては、例えば、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水
素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘ
キサン等の脂環式炭化水素;トルエン、キシレン、エチ
ルベンゼン、メシチレン等の芳香族炭化水素;およびこ
れらの混合物などを挙げることができる。
【0024】重合温度は、原料組成によって異なるが、
通常、−50〜+50℃の範囲が好ましい。また、反応
時間は、通常10分〜10時間の範囲が好ましい。
【0025】重合終了後はアルカリ水溶液またはメタノ
ール等で触媒を分解した後、水洗し、未反応の単量体、
溶媒等をストリッピングして除き、目的の炭化水素樹脂
を得ることができる。
【0026】この炭化水素樹脂は、軟化点(環球法)が
通常30〜150℃程度のものである。また、重量平均
分子量が、通常、300〜5000の範囲のものであ
る。
【0027】本発明の変性樹脂は、前記炭化水素樹脂に
モノオレフィンジカルボン酸およびその無水物から選ば
れる少なくとも1種の変性単量体をグラフト共重合させ
たものである。
【0028】モノオレフィンジカルボン酸としては、例
えば、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタ
コン酸、3−メチル−2−ペンテン・二酸、2−メチル
−2−ペンテン・二酸等を挙げることができる。これら
の中では、マレイン酸およびその無水物が特に好まし
い。
【0029】本発明の変性樹脂におけるモノオレフィン
ジカルボン酸およびその無水物から選ばれる少なくとも
1種の変性単量体のグラフト量、すなわち、変性樹脂中
の含有量は、乳化性が良好で十分な自己乳化性を有し、
色相に優れる変性樹脂となる点で、変性樹脂の酸価1〜
150(mgKOH/g)、さらに好ましくは5〜10
0(mgKOH/g)の範囲となる量が好ましい。
【0030】本発明の変性樹脂の製造は、前記炭化水素
樹脂に、モノオレフィンジカルボン酸およびその無水物
から選ばれる少なくとも1種の変性単量体をグラフト共
重合させる方法であれば、いずれの方法にしたがって行
ってもよい。例えば、前記炭化水素樹脂を有機溶媒に溶
解した後、変性単量体およびラジカル重合開始剤を逐次
添加して、加熱、攪拌してグラフト共重合反応させる方
法;炭化水素樹脂を加熱溶融し、得られる溶融物に変性
単量体およびラジカル重合開始剤を添加し、攪拌してグ
ラフト共重合反応させる方法;炭化水素樹脂、変性単量
体およびラジカル開始剤を予め混合し、得られる混合物
を押出機に供給して加熱混練しながらグラフト共重合反
応させる方法;タブレット状の炭化水素樹脂に、変性単
量体およびラジカル重合開始剤を有機溶媒に溶解してな
る溶液を含浸させた後、タブレット状の炭化水素樹脂が
溶解しない最高の温度まで加熱し、グラフト共重合反応
させる方法などを挙げることができる。また、使用する
炭化水素樹脂中に不飽和結合が残存している場合は、ラ
ジカル重合開始剤は必ずしも必要ではなく、ラジカル重
合開始剤の非存在下で、前記のグラフト共重合反応を行
うことができる。
【0031】反応温度は、50℃以上、特に80〜20
0℃の範囲が好適であり、反応時間は2〜10時間程度
である。また、反応形式は、回分式、連続式のいずれで
も良いが、グラフト共重合を均一に行うためには回分式
か好ましい。
【0032】ラジカル重合開始剤を使用してグラフト共
重合反応を行う場合、用いられるラジカル重合開始剤
は、ブロック共重合体と前記グラフト共重合単位との反
応を促進するものであれば何れでも良いが、有機ペルオ
キシド化合物、有機ペルエステル化合物、アゾ化合物等
が挙げられる。有機ペルオキシドの具体例としては、ベ
ンゾイルペルオキシド、ジクロルベンゾイルペルオキシ
ド、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペル
オキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ペルオキシ
ベンゾエート)ヘキシン−3、1,4−ビス(tert
−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイ
ルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(te
rt−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキ
サン等が挙げられる。また、有機ペルエステルの具体例
としては、tert−ブチルペルアセテート、tert
−ブチルベンゾエート、tert−ブチルペルフェニル
アセテート、tert−ブチルペルイソブチレート、t
ert−ブチルペル−sec−オクトエート、tert
−ブチルペルピバレート、クミルペルピバレート、te
rt−ブチルペルジエチルアセテート等が挙げられる。
さらに、アゾ化合物の具体例としては、アゾビス−イソ
ブチルニトリル、ジメチリルアゾイソブチレート等が挙
げられる。特に有機ペルオキシド、有機ペルエステルが
好ましい。さらに、ジクミルペルオキシド、ジ−ter
t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキ
シイソプロピル)ベンゼン等のジアルキルペルオキシド
が好ましい。
【0033】本発明の変性樹脂は、重量平均分子量が3
00〜5000の範囲にあるものが、取扱いが容易で、
かつ溶融粘度が適正な範囲であるため、接着剤や粘着剤
の調製時およびそれらの塗工時の作業性が良好となり、
乳化が容易となり、またタック性にも優れる点で、好ま
しい。
【0034】また、本発明は前記の変性樹脂を水性媒体
に分散してなる水性分散体をも提供するものである。
【0035】本発明の水性分散体における水性媒体とし
ては、例えば、塩基性物質と水とからなるものが挙げら
れる。用いられる塩基性物質としては、アルカリ金属、
アルカリ土類金属、アンモニア、アミン等の水中で塩基
として作用する物質、アルカリ金属の酸化物、水酸化
物、弱酸塩、水素化物、アルカリ土類金属の酸化物、水
酸化物、弱酸塩、水素化物等の水中で塩基として作用す
る物質、これらの金属のアルコキシド等が挙げられる。
これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても用いら
れる。
【0036】これらの塩基性物質の使用量は、良好な乳
化物が得られる点で、通常、変性樹脂中のカルボキシル
基に対して0.2化学当量以上(酸無水物基はカルボキ
シル基を2個と数える)、好ましくは0.4化学当量以
上となる量である。
【0037】また、水性分散体中に占める変性樹脂の割
合は、通常、10〜80重量%、さらには30〜70重
量%程度であるのが好ましい。
【0038】本発明の水性分散体の製造は、例えば、変
性樹脂、塩基性物質および水を混合し、変性炭化水素樹
脂の軟化点以上の温度で攪拌する方法を挙げることがで
きる。分散時の温度は、前記のごとく変性炭化水素樹脂
の軟化点以上であれば良いが、通常、120〜200℃
の範囲である。また、分散に要する時間は樹脂組成によ
って異なるが、通常、15分〜3時間が好ましい。
【0039】本発明の水性分散体は、各種エマルジョン
と混合することにより、水分散型接着剤および接着剤の
粘着付与剤として利用できる。用いられるエマルジョン
としては、各種の市販品を使用することができ、特に制
限されないが、特にアクリルエマルジョン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンと混合することに
より良好な性能を発現することができる。
【0040】また、本発明の変性樹脂は、ホットメルト
接着剤用タッキファイヤーとして使用することもでき
る。接着剤のベース樹脂としては、ポリオレフィン系、
ポリアミド系、ポリエステル系、酢酸ビニル共重合体
系、セルロース誘導体系、ポリメチルメタクリレート
系、ポリビニルエーテル系、ポリウレタン系等のポリマ
ーからなるものを挙げることができる。特に、エチレン
−酢酸ビニル系ホットメルト接着剤におけるタッキファ
イヤーとして本発明の変性樹脂を使用すると、良好な剥
離強度を有する接着剤を得ることがでる。
【0041】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限
り、これらの例に何ら制約されるものではない。
【0042】(実施例1) 〔炭化水素樹脂の製造〕シメンクレゾール製造プロセス
におけるシメンヒドロペルオキシドの酸分裂生成物から
蒸留によって分離して得られる、下記に示す組成のイソ
プロペニルトルエン(純度:99.2%)100g、石
油ナフサの熱分解によって得られる不飽和炭化水素を含
む、下記組成のC4 ,C5 留分10g、およびトルエン
150gを、オートクレーブに仕込み、攪拌下に温度を
0℃に保ちながら触媒としてBF 3 フェノール錯体1.
5gを約10分間かけて滴下して反応させた。その後、
さらに3時間攪拌を続けた。次に、5重量%水酸化ナト
リウム水溶液50mlを加え、30分間激しく攪拌して
触媒を分解した後、水相を分離して油状の重合物を得
た。さらに、油状の重合物を中性になるまで水洗した
後、未反応油および溶媒トルエンを加熱減圧留去し、白
色塊状の炭化水素樹脂を得た。また、得られた炭化水素
樹脂の性状(色相、軟化点、重量平均分子量、酸価)
を、下記方法にしたがって測定した。結果を表1に示
す。
【0043】イソプロペニルトルエンの組成 o−イソプロペニルトルエン 5.3重量% m−イソプロペニルトルエン 60.4重量% p−イソプロペニルトルエン 33.5重量% シメン 0.8重量%
【0044】C4 ,C5 留分の組成 C3 留分 1.5重量% イソブタン 0.4重量% n−ブタン 1.3重量% 1−ブテン 10.5重量% イソブチレン 19.8重量% トランス−2−ブテン 8.7重量% シス−2−ブテン 4.4重量% 1,3−ブタジエン 20.9重量% n−ペンタン 5.1重量% イソプレン 5.6重量% 1,3−ペンタジエン 2.8重量% シクロペンタジエン 3.1重量% その他(沸点80℃以下の留分) 15.9重量%
【0045】樹脂の性状の測定方法 色相:ガードナー ASTM D154−58 軟化点:環球法 分子量:GPC(スチレン換算) 酸価:JIS K5902
【0046】(参考例2)BF3 フェノール錯体の使用
量を2.1gとした以外は、参考例1と同様にして炭化
水素樹脂を製造した。得られた炭化水素樹脂の性状を測
定した。結果を表1に示す。
【0047】
【0048】(実施例1)攪拌翼を備えた1リットルの
オートクレーブに、参考例1で製造した炭化水素樹脂4
05gを入れ、160℃に加熱して溶融させた。さら
に、オートクレーブの底部から40リットル/hrの流
速で窒素ガスを吹き込んでオートクレーブ内を窒素置換
した。次いで、温度を保ったまま、無水マレイン酸45
gとジ−tert−ブチルパーオキサイド13.5gを
4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間反応
を行なった。さらに、反応混合物中を160℃で減圧処
理して未反応の無水マレイン酸を除去して変性炭化水素
樹脂を得た。得られた変性炭化水素樹脂を、キシレンに
溶解後、大量のメチルアルコールを加えて析出させた。
析出した変性炭化水素樹脂を、メタノールで繰り返し洗
浄した後、乾燥し、試料とした。この試料の色相、軟化
点、重量平均分子量および酸価を測定した。結果を表3
に示す。
【0049】(実施例2〜5)実施例1の無水マレイン
酸およびジ−tert−ブチルパーオキサイドの使用量
を表2に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にし
て変性反応を行って変性炭化水素樹脂を得た。得られた
変性炭化水素樹脂の色相、軟化点、重量平均分子量およ
び酸価を測定した。結果を表3に示す。
【0050】
【0051】
【0052】(実施例6)エチレン−酢酸ビニル共重合
体(三井デュポンポリケミカル社製、EVA♯220)
40g、実施例3で得られた変性炭化水素樹脂40g、
およびワックス(サゾール公社製、サゾールワックスH
−1)20gを、180℃で溶融混合し、ホットメルト
型接着剤を調製した。得られたホットメルト型接着剤の
溶融粘度をエミラー粘度計で測定したところ、160℃
で4350cp、180℃で250cpであった。
【0053】このホットメルト接着剤をアルミ箔(厚
さ:50μm)に厚さ15μmに塗布した。次いで、塗
布面同士を張り合わせ、上部バー温度170℃および下
部バー温度70℃のヒートシール装置を用いて、加圧力
1kg/cm2 、2秒の条件でヒートシールし、ホット
メルト接着剤からなる接着層の両側にアルミ箔が積層し
た接着片を得た。この接着片を25mm幅に切断して試
験片を作製した。この試験片を、0〜80℃の測定温度
下で、引張速度:300mm/minでT型剥離試験に
供し、剥離強度を測定した。結果を表4に示す。
【0054】(実施例7)実施例4で得られた変性炭化
水素樹脂を使用した以外は、実施例6と同様にしてホッ
トメルト接着剤を調製し、その溶融粘度を測定し、さら
に試験片を作製して、剥離強度を測定した。結果を表4
に示す。
【0055】(比較例1)参考例1で得られた変性炭化
水素樹脂を使用した以外は、実施例6と同様にしてホッ
トメルト接着剤を調製し、その溶融粘度を測定し、さら
に試験片を作製して、その剥離強度を測定した。結果を
表4に示す。
【0056】
【0057】(実施例8)攪拌翼を備えた内容積1.5
リットルのオートクレーブに、実施例1で得られた変性
炭化水素樹脂400g、水酸化ナトリウム16gおよび
水600gを一括に仕込み、150℃に昇温した。攪拌
を行いながら150℃で2時間乳化を行って水性分散体
を得た。得られた水性分散体の物性(固形分濃度、粘
度、pH、粒径、100メッシュ篩上量)を表5に示
す。
【0058】(実施例9〜11)原料として変性炭化水
素樹脂および水酸化ナトリウムの使用量を表5に示す量
に変更した以外は、実施例8と同様に乳化を行って水性
分散体を得た。得られた水性分散体の物性(固形分濃
度、粘度、pH、粒径、100メッシュ篩上量)を表5
に示す。
【0059】(比較例2)参考例1で得られた未変性の
炭化水素樹脂を使用する以外は、実施例8と同様にして
乳化を行ったところ、全く乳化物が得られなかった。
【0060】(比較例3)攪拌翼を備えた内容積1.5
リットルのオートクレーブに、参考例1で得られた炭化
水素樹脂540gと界面活性剤(エマルゲン420、花
王(株)製)60g、および水400gを一括に仕込
み、150℃に昇温した。攪拌を行いながら150℃で
2時間乳化を行って水性分散体を得た。得られた水性分
散体の物性(固形分濃度、粘度、pH、粒径、100メ
ッシュ篩上量)を表5に示す。
【0061】 粒径:マイクロトラック粒度分析計(LEEDS' & NORTHRO
P INSTRUMENTS'社製)にて測定 100メッシュ篩上量:得られたエマルジョンを100
メッシュの篩に通し、通過しなかった分量の仕込樹脂量
に対する%で表す。
【0062】(実施例12)実施例8で得られた水性分
散体とアクリルエマルジョン(ニッカゾールTS−80
5、日本カーバイド工業(株)製)とを50/50の割
合(重量比)で混合して攪拌し接着剤混合物を得た。こ
の混合物を、PETフィルム(25μm)に10g/m
2 に塗布した。次に、このPETフィルムを、接着剤混
合物の塗布面をステンレス板に当接し、2kgのゴムロ
ーラーを用いて300mm/minの速度で1往復させ
て圧着し、接着試料とした。この接着試料を引っ張り試
験機を用いて、300mm/minの引っ張り速度で1
80度剥離テストに供した。また、接着試料を40℃の
水に240時間浸漬した後、同様の剥離テストを行い、
耐水接着性能を調べた。結果を表6に示す。
【0063】(比較例4)比較例3で得られた水性分散
体を使用する以外は、実施例12と同様にして、接着試
料を作製し、接着試験を行った。結果を表6に示す。
【0064】(比較例5)アクリルエマルジョンのみを
用いて実施例12と同様にして接着試料を作製し、接着
試験を行った。結果を表6に示す。
【0065】
【0066】
【発明の効果】本発明の変性炭化水素樹脂は、良好な溶
融粘度を有し、熱安定性および光安定性に優れ、粘着剤
や接着剤の粘着性付与樹脂として好適なものである。
【0067】また、本発明の水性分散体は、耐水接着性
に優れるとともに、界面活性剤を使用しなくても乳化し
ているため、非有機溶剤型の粘着性付与剤として好適な
ものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビニル芳香族炭化水素100重量部と、炭
    素数4〜5の不飽和炭化水素を主成分とする炭化水素分
    5〜100重量部とを共重合させてなる炭化水素樹脂
    に、モノオレフィンジカルボン酸およびその無水物から
    選ばれる少なくとも1種をグラフト共重合させてなる、
    酸価1〜150(mgKOH/g)、かつ重量平均分子
    量300〜5000の変性炭化水素樹脂。
  2. 【請求項2】前記ビニル芳香族炭化水素が、イソプロペ
    ニルトルエンである請求項1に記載の変性炭化水素樹
    脂。
  3. 【請求項3】請求項1記載の変性炭化水素樹脂を水性媒
    体に分散させてなる水性分散体。
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