JPH07196430A - 複合充填材および複合充填材を含む歯科用複合修復材料 - Google Patents
複合充填材および複合充填材を含む歯科用複合修復材料Info
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- JPH07196430A JPH07196430A JP6000092A JP9294A JPH07196430A JP H07196430 A JPH07196430 A JP H07196430A JP 6000092 A JP6000092 A JP 6000092A JP 9294 A JP9294 A JP 9294A JP H07196430 A JPH07196430 A JP H07196430A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】平均粒子径1μm以下の無機粒子と重合性単量
体重合物とからなる複合充填材料。 【効果】本発明により高い曲げ強度と硬化物研磨面の高
い滑沢性をあわせ持つ歯科用複合修復材を提供しうる複
合充填材が得られる。
体重合物とからなる複合充填材料。 【効果】本発明により高い曲げ強度と硬化物研磨面の高
い滑沢性をあわせ持つ歯科用複合修復材を提供しうる複
合充填材が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、齲蝕による歯牙欠損部
を治療するための複合充填修復材料、および複合充填修
復材料に使用される複合充填材に関するものである。
を治療するための複合充填修復材料、および複合充填修
復材料に使用される複合充填材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】歯科分野で近年多用されている歯科用複
合充填修復材料には、以下のような特性が要求される。
すなわち、天然の歯と置換可能な十分な強度、硬度、天
然歯と同等の表面のなめらかさ、口腔内での噛み合わせ
による摩耗に対する耐久性といった適度な機械的性質、
天然歯との色調適合性、天然歯と同等の透明性を与える
ための屈折率の適合といった適度な光学的性質である。
さらに、生体との適合性を保証するためには、非毒性、
非溶解性、低吸水率といったことも要求される。また、
治療後の歯が再び齲蝕を発生していないかを調べるため
には、天然歯のエナメル質と識別できる程度のエックス
線造影性が要求される。
合充填修復材料には、以下のような特性が要求される。
すなわち、天然の歯と置換可能な十分な強度、硬度、天
然歯と同等の表面のなめらかさ、口腔内での噛み合わせ
による摩耗に対する耐久性といった適度な機械的性質、
天然歯との色調適合性、天然歯と同等の透明性を与える
ための屈折率の適合といった適度な光学的性質である。
さらに、生体との適合性を保証するためには、非毒性、
非溶解性、低吸水率といったことも要求される。また、
治療後の歯が再び齲蝕を発生していないかを調べるため
には、天然歯のエナメル質と識別できる程度のエックス
線造影性が要求される。
【0003】齲蝕の治療に使われる歯科用複合充填修復
材料は、酸化還元反応あるいは光励起によるラジカル重
合によって硬化する樹脂成分と、主に無機質からなる充
填材によって大部分が構成されている。これらの原料の
組み合わせによって、これまでに多くの種類の複合充填
材が報告されている。
材料は、酸化還元反応あるいは光励起によるラジカル重
合によって硬化する樹脂成分と、主に無機質からなる充
填材によって大部分が構成されている。これらの原料の
組み合わせによって、これまでに多くの種類の複合充填
材が報告されている。
【0004】充填材をその形態と大きさによって分類す
ると次のようなものになる。(1)平均粒径0.5μm
以上で、大きな塊を粉砕して製造されたもの。(2)平
均粒径0.05μm以下の噴霧熱分解で製造されたも
の。(3)重合性の有機金属化合物を重合させることで
製造された、0.1μm以上1.5μm以下の球状粒子。
このものは、粒子径の分布が非常に狭いことが特徴とさ
れている。
ると次のようなものになる。(1)平均粒径0.5μm
以上で、大きな塊を粉砕して製造されたもの。(2)平
均粒径0.05μm以下の噴霧熱分解で製造されたも
の。(3)重合性の有機金属化合物を重合させることで
製造された、0.1μm以上1.5μm以下の球状粒子。
このものは、粒子径の分布が非常に狭いことが特徴とさ
れている。
【0005】(1)のタイプは、最も初期から用いられ
ているもので、組成の面でみると以下のようなものがこ
れまでに使われている。(a)シラン処理熔融石英(Bo
wen(1963),Properties of a Silica-reinforced Polym
er for Dental Restorations, 66 JADA , 57-64(196
3).)。(b)glass beads,glass fibers(subordinate
amounts),lithium aluminum silicate( spodumene, bet
a-eucryptite)(Chang(1969) USP No.3452437)。
(c)アルミナおよび水晶とガラスビーズの混合物(Le
e II USP No.3539533)。(d)セラミックとガラスの
混合物。セラミックは、リン酸塩か珪酸塩が良い。(と
くにLithium aluminosilicate)。(Waller USP No.36
29187)。(e)X線不透明性ガラス。好ましいもの
は、 66SiO2・17BaO・6B2O3・11Al2O3(mole%)、 49.87SiO2
・32.80BaO・9.64B2O3・7.69Al2O3(wt%)(Bowen and Cleek
, X-ray-Opaque Reinforcing Fillers for Composit
e Materials, J. Dent. Res., 51(1),1969.)。(f)
バリウムアルミノシリケート(バリウムを22.5wt%以
上)。最適組成は、25-35SiO2・10-20Al2O3・50-60BaO(wt
%)。(Dietz USP No.3826778)。(g)La2O3含有結
晶化ガラス。15wt%までのLa2O3を含有。(Muller, Glas
s ceramics as composite fillers, J. Dent. Res., 53
(6),1342-1345(1974).)。これらの化合物を充填材とし
て用いた歯科用複合充填修復材は、一般的に破壊強度の
ような機械的特性には優れるが、修復材を研磨したとき
の表面の滑沢性に劣るものとなる。この問題を解決する
ために、充填材の粒子径をできるだけ細かくすること
が、近年検討されてきた。しかしながら未だ満足できる
レベルには到達していない。
ているもので、組成の面でみると以下のようなものがこ
れまでに使われている。(a)シラン処理熔融石英(Bo
wen(1963),Properties of a Silica-reinforced Polym
er for Dental Restorations, 66 JADA , 57-64(196
3).)。(b)glass beads,glass fibers(subordinate
amounts),lithium aluminum silicate( spodumene, bet
a-eucryptite)(Chang(1969) USP No.3452437)。
(c)アルミナおよび水晶とガラスビーズの混合物(Le
e II USP No.3539533)。(d)セラミックとガラスの
混合物。セラミックは、リン酸塩か珪酸塩が良い。(と
くにLithium aluminosilicate)。(Waller USP No.36
29187)。(e)X線不透明性ガラス。好ましいもの
は、 66SiO2・17BaO・6B2O3・11Al2O3(mole%)、 49.87SiO2
・32.80BaO・9.64B2O3・7.69Al2O3(wt%)(Bowen and Cleek
, X-ray-Opaque Reinforcing Fillers for Composit
e Materials, J. Dent. Res., 51(1),1969.)。(f)
バリウムアルミノシリケート(バリウムを22.5wt%以
上)。最適組成は、25-35SiO2・10-20Al2O3・50-60BaO(wt
%)。(Dietz USP No.3826778)。(g)La2O3含有結
晶化ガラス。15wt%までのLa2O3を含有。(Muller, Glas
s ceramics as composite fillers, J. Dent. Res., 53
(6),1342-1345(1974).)。これらの化合物を充填材とし
て用いた歯科用複合充填修復材は、一般的に破壊強度の
ような機械的特性には優れるが、修復材を研磨したとき
の表面の滑沢性に劣るものとなる。この問題を解決する
ために、充填材の粒子径をできるだけ細かくすること
が、近年検討されてきた。しかしながら未だ満足できる
レベルには到達していない。
【0006】(2)のタイプの噴霧熱分解で製造された
非常に微細な充填材としては、一般に二酸化珪素が使用
される(噴霧熱分解法シリカ、ヒュームドシリカなどと
呼称される。)。このものを使用した歯科用複合充填修
復材料は、非常に粘稠性の強いものとなるため、歯科医
が口腔内で使用可能な粘稠度とするためには、充填材の
含有量を(1)のタイプに比べて非常に低く押さえなけ
ればならない。このために機械的性質、特に曲げ強度が
劣ったものとなり硬化物が破壊されやすいといった問題
点が生じる。また、一方でこのタイプの充填材を含む複
合充填修復材の特長は、その表面滑沢性にある。そこ
で、特に滑沢性を要求される前歯の修復に多用されてい
る。
非常に微細な充填材としては、一般に二酸化珪素が使用
される(噴霧熱分解法シリカ、ヒュームドシリカなどと
呼称される。)。このものを使用した歯科用複合充填修
復材料は、非常に粘稠性の強いものとなるため、歯科医
が口腔内で使用可能な粘稠度とするためには、充填材の
含有量を(1)のタイプに比べて非常に低く押さえなけ
ればならない。このために機械的性質、特に曲げ強度が
劣ったものとなり硬化物が破壊されやすいといった問題
点が生じる。また、一方でこのタイプの充填材を含む複
合充填修復材の特長は、その表面滑沢性にある。そこ
で、特に滑沢性を要求される前歯の修復に多用されてい
る。
【0007】(3)のタイプの充填材は、比較的微細粒
子からなり、その粒径がそろっていることから、研磨性
に優れることが特長である。また、有機金属化合物から
出発するため、X線造影性を持った充填材を製造するに
あたっては組成の調節がしやすいというメリットもあ
る。このような充填材はたとえば特開昭59−1014
09号に開示されている。しかしながら、このタイプの
ものも(2)と同様、曲げ強度が低く、硬化物の破壊
や、耐久性が低いといった問題点がある。
子からなり、その粒径がそろっていることから、研磨性
に優れることが特長である。また、有機金属化合物から
出発するため、X線造影性を持った充填材を製造するに
あたっては組成の調節がしやすいというメリットもあ
る。このような充填材はたとえば特開昭59−1014
09号に開示されている。しかしながら、このタイプの
ものも(2)と同様、曲げ強度が低く、硬化物の破壊
や、耐久性が低いといった問題点がある。
【0008】これら各タイプの充填材の欠点を補完する
ための手法としていくつかのものが提案されている。ひ
とつは有機複合充填材あるいは複合充填材と呼ばれるも
ので、(2)のタイプの超微細粒子あるいは(3)のタ
イプの球状粒子を分散させた重合可能な有機単量体との
混合物を、いったん重合させ、このものを粉砕して、
(1)のタイプの充填材として使おうというものであ
る。この手法によっては、確かに充填材含有量の向上は
達成できるが、それに伴なう機械的性質の向上はほとん
ど無い。この理由として次のようなことが考えられる。
従来の複合充填材(有機複合充填材)は、超微細フィラ
ーと重合性単量体を製造者が混合硬化させ、このものを
粉砕することにより製造されている。このような製造方
法では、粉砕された複合充填材と重合性単量体との結合
を生じさせるためのシランカップリング剤等による表面
処理に際し、複合充填材の表面に現われる無機成分はわ
ずかとなり、ほとんどが有機成分となる。このため、歯
科用複合充填修復材とする際の粒子の表面処理が十分効
果を発揮できなくなり、高い強度が得られないものと思
われる。
ための手法としていくつかのものが提案されている。ひ
とつは有機複合充填材あるいは複合充填材と呼ばれるも
ので、(2)のタイプの超微細粒子あるいは(3)のタ
イプの球状粒子を分散させた重合可能な有機単量体との
混合物を、いったん重合させ、このものを粉砕して、
(1)のタイプの充填材として使おうというものであ
る。この手法によっては、確かに充填材含有量の向上は
達成できるが、それに伴なう機械的性質の向上はほとん
ど無い。この理由として次のようなことが考えられる。
従来の複合充填材(有機複合充填材)は、超微細フィラ
ーと重合性単量体を製造者が混合硬化させ、このものを
粉砕することにより製造されている。このような製造方
法では、粉砕された複合充填材と重合性単量体との結合
を生じさせるためのシランカップリング剤等による表面
処理に際し、複合充填材の表面に現われる無機成分はわ
ずかとなり、ほとんどが有機成分となる。このため、歯
科用複合充填修復材とする際の粒子の表面処理が十分効
果を発揮できなくなり、高い強度が得られないものと思
われる。
【0009】また、他の手法として、超微細な珪酸質粒
子を凝集乾燥させ、熱処理することで、含有量を高めよ
うという試みも成されている(Schmitt et al. , DE294
7129)。これによれば、硬化物研磨面の滑沢性を維持し
つつ、まずまずの強度を持たせることができると報告さ
れている。しかしながら、実際には、(1)のタイプの
充填材を用いたものには、遥かに及ばない強度しか得ら
れない。
子を凝集乾燥させ、熱処理することで、含有量を高めよ
うという試みも成されている(Schmitt et al. , DE294
7129)。これによれば、硬化物研磨面の滑沢性を維持し
つつ、まずまずの強度を持たせることができると報告さ
れている。しかしながら、実際には、(1)のタイプの
充填材を用いたものには、遥かに及ばない強度しか得ら
れない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の充填材製造技術により製造された充填材を含有する
歯科用複合修復材が達成することのできなかった、高い
曲げ強度と硬化物研磨面の高い滑沢性をあわせ持つ歯科
用複合修復材を提供しうる複合充填材を製造可能にしよ
うとするものである。
来の充填材製造技術により製造された充填材を含有する
歯科用複合修復材が達成することのできなかった、高い
曲げ強度と硬化物研磨面の高い滑沢性をあわせ持つ歯科
用複合修復材を提供しうる複合充填材を製造可能にしよ
うとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
克服すべく検討を重ね、複合材料に高い曲げ強度と高い
硬化物研磨面の滑沢性を併わせ持たせるためには、平均
粒子径が1μm以下の非常に微細な粒子を凝集させたも
のをマクロに見ると(1)のタイプの大きな粒子、ミク
ロに見ると(2)や(3)のタイプの小さな粒子として
挙動させるような技術がこの理想を達成する可能性が高
い事を想起した。これらの課題に関し鋭意検討を重ねた
ところ、平均粒子径が1μm以下の無機物粒子を任意の
手法で凝集し、該凝集粒子を加熱処理することによって
凝集粒子内の構成粒子の間に緩く結合を生じせしめ、こ
のものに適当な重合性単量体を含浸させた後に硬化させ
ることによって、前述の破砕型の充填材を用いた歯科用
複合充填修復材と同等の曲げ強度を有しつつ、熱分解法
シリカを用いた歯科用複合充填修復材と同等あるいはそ
れ以上の硬化物研磨面の滑沢性を示す歯科用複合修復材
を製造しうることを見出だし本発明を完成させるに至っ
た。
克服すべく検討を重ね、複合材料に高い曲げ強度と高い
硬化物研磨面の滑沢性を併わせ持たせるためには、平均
粒子径が1μm以下の非常に微細な粒子を凝集させたも
のをマクロに見ると(1)のタイプの大きな粒子、ミク
ロに見ると(2)や(3)のタイプの小さな粒子として
挙動させるような技術がこの理想を達成する可能性が高
い事を想起した。これらの課題に関し鋭意検討を重ねた
ところ、平均粒子径が1μm以下の無機物粒子を任意の
手法で凝集し、該凝集粒子を加熱処理することによって
凝集粒子内の構成粒子の間に緩く結合を生じせしめ、こ
のものに適当な重合性単量体を含浸させた後に硬化させ
ることによって、前述の破砕型の充填材を用いた歯科用
複合充填修復材と同等の曲げ強度を有しつつ、熱分解法
シリカを用いた歯科用複合充填修復材と同等あるいはそ
れ以上の硬化物研磨面の滑沢性を示す歯科用複合修復材
を製造しうることを見出だし本発明を完成させるに至っ
た。
【0012】本発明の効果を十分に発現させるために
は、平均粒子径1μm以下の無機物の基本粒子を使用す
ることが重要である。基本粒子の平均粒子径が1μmを
越えると硬化物研磨面の滑沢性が十分なレベルでは無く
なる。また、より好ましい硬化物研磨面の滑沢性を得よ
うとすれば、基本粒子の平均粒子径は0.7μm以下で
あることが望ましい。
は、平均粒子径1μm以下の無機物の基本粒子を使用す
ることが重要である。基本粒子の平均粒子径が1μmを
越えると硬化物研磨面の滑沢性が十分なレベルでは無く
なる。また、より好ましい硬化物研磨面の滑沢性を得よ
うとすれば、基本粒子の平均粒子径は0.7μm以下で
あることが望ましい。
【0013】本発明で用いられる基本粒子としては、通
常の歯科用複合充填修復材料で用いられるシリカ系フィ
ラー(石英、熔融石英、水晶)を上記平均粒子径範囲に
微粉砕したものや、いわゆるゾルゲル法で合成された球
状の粒子、噴霧熱分解法による超微粒子シリカ、シリカ
ゾル、コロイダルシリカ、あるいはバリウムガラス、ス
トロンチウムガラス、ランタンガラス等のX線造影性ガ
ラスを上記粒子径に微粉砕したものを挙げることができ
る。
常の歯科用複合充填修復材料で用いられるシリカ系フィ
ラー(石英、熔融石英、水晶)を上記平均粒子径範囲に
微粉砕したものや、いわゆるゾルゲル法で合成された球
状の粒子、噴霧熱分解法による超微粒子シリカ、シリカ
ゾル、コロイダルシリカ、あるいはバリウムガラス、ス
トロンチウムガラス、ランタンガラス等のX線造影性ガ
ラスを上記粒子径に微粉砕したものを挙げることができ
る。
【0014】本発明の複合フィラーが、高い曲げ強度を
持つ理由は現在までのところ明かではないが、おおむね
次のような理由によるものと考えられる。従来の複合充
填材(有機複合充填材)は、前述のごとく複合充填材の
表面に現われる無機成分はわずかとなり、ほとんどが有
機成分となるため、歯科用複合充填修復材とする際の粒
子の表面処理が十分効果を発揮できなくなり、高い強度
が得られないものと思われる。これに対し本発明の複合
充填材では、あらかじめ無機物粒子が凝集操作により歯
科用複合充填修復材用途として適当な大きさを持ってお
り、しかも熱処理によって基本粒子間に結合が生じて形
状の維持能力を持っていることから、この状態に重合性
単量体を含浸させることが可能となり、この時の重合性
単量体の含浸量を調節することで複合充填材の表面を無
機物が大部分を占めるようにすることが可能である。こ
のようにしておけば、シランカップリング剤等による表
面処理が有効に働き、強度に対して有効に働くものと考
えられる。また、このような状態では、複合充填材粒子
の表面はかなりの凹凸を持っており、この中に歯科用複
合充填修復材の重合性単量体が入り込んで硬化すること
でかん合効果が生じ強度が高くなるものと考えられる。
持つ理由は現在までのところ明かではないが、おおむね
次のような理由によるものと考えられる。従来の複合充
填材(有機複合充填材)は、前述のごとく複合充填材の
表面に現われる無機成分はわずかとなり、ほとんどが有
機成分となるため、歯科用複合充填修復材とする際の粒
子の表面処理が十分効果を発揮できなくなり、高い強度
が得られないものと思われる。これに対し本発明の複合
充填材では、あらかじめ無機物粒子が凝集操作により歯
科用複合充填修復材用途として適当な大きさを持ってお
り、しかも熱処理によって基本粒子間に結合が生じて形
状の維持能力を持っていることから、この状態に重合性
単量体を含浸させることが可能となり、この時の重合性
単量体の含浸量を調節することで複合充填材の表面を無
機物が大部分を占めるようにすることが可能である。こ
のようにしておけば、シランカップリング剤等による表
面処理が有効に働き、強度に対して有効に働くものと考
えられる。また、このような状態では、複合充填材粒子
の表面はかなりの凹凸を持っており、この中に歯科用複
合充填修復材の重合性単量体が入り込んで硬化すること
でかん合効果が生じ強度が高くなるものと考えられる。
【0015】また、本発明の複合充填材を作製する際
に、重合性単量体を含浸させ、硬化させた後アセトンや
メタノール等の有機溶媒で洗浄することで複合充填材表
面の未重合単量体を除去することも可能である。こうす
ることによって、複合充填材表面の凹凸をいっそう複雑
なものとすることが可能で、これによる強度向上効果も
期待できる。
に、重合性単量体を含浸させ、硬化させた後アセトンや
メタノール等の有機溶媒で洗浄することで複合充填材表
面の未重合単量体を除去することも可能である。こうす
ることによって、複合充填材表面の凹凸をいっそう複雑
なものとすることが可能で、これによる強度向上効果も
期待できる。
【0016】基本粒子の凝集操作としては、下記のよう
な一般的手法を利用することができるが特にこれらに限
定されるものではなく、基本粒子が任意の大きさに凝集
したものを得られさえすれば良い。凝集操作として最も
簡単なものは、基本粒子を分散溶媒中に分散した後、加
熱あるいは減圧等により、溶媒を除去することにより達
成できる。また他の方法としては、基本粒子の分散液を
噴霧乾燥によって凝集化することも利用可能である。前
述の凝集操作では、凝集塊は相当大きなものになるの
で、解砕、粉砕といった操作が必要になるが、後者の噴
霧乾燥法ではこのステップを省略できるので効率の面か
らは有用である。これらの凝集段階において、基本粒子
の凝集力が弱く、凝集粒子の形態保持が難しい場合に
は、一般にセラミックス原料の成形助剤として用いられ
るバインダー(たとえばポリビニルアルコール)を添加
しても良い。
な一般的手法を利用することができるが特にこれらに限
定されるものではなく、基本粒子が任意の大きさに凝集
したものを得られさえすれば良い。凝集操作として最も
簡単なものは、基本粒子を分散溶媒中に分散した後、加
熱あるいは減圧等により、溶媒を除去することにより達
成できる。また他の方法としては、基本粒子の分散液を
噴霧乾燥によって凝集化することも利用可能である。前
述の凝集操作では、凝集塊は相当大きなものになるの
で、解砕、粉砕といった操作が必要になるが、後者の噴
霧乾燥法ではこのステップを省略できるので効率の面か
らは有用である。これらの凝集段階において、基本粒子
の凝集力が弱く、凝集粒子の形態保持が難しい場合に
は、一般にセラミックス原料の成形助剤として用いられ
るバインダー(たとえばポリビニルアルコール)を添加
しても良い。
【0017】凝集粒子の加熱処理については、基本粒子
の組成によってその最適処理条件(温度、時間)が異な
るため、一概に規定することはできない。いくつかの条
件で焼成した充填材を含有する複合充填材料を作製し、
その曲げ強度の測定と硬化物研磨面の滑沢性を測定する
ことで決定される。すなわち、加熱処理が不十分である
と曲げ強度が不十分なものとなり、過剰であると硬化物
研磨面の滑沢性が著しく低下する。
の組成によってその最適処理条件(温度、時間)が異な
るため、一概に規定することはできない。いくつかの条
件で焼成した充填材を含有する複合充填材料を作製し、
その曲げ強度の測定と硬化物研磨面の滑沢性を測定する
ことで決定される。すなわち、加熱処理が不十分である
と曲げ強度が不十分なものとなり、過剰であると硬化物
研磨面の滑沢性が著しく低下する。
【0018】上記方法により製造された充填材は、解
砕、ブレンド等の方法により適当な粒度分布を有するよ
うに調整される。その後、該充填材は重合性単量体成分
と混合するに先立ち、その表面を表面処理して用いられ
る。表面処理法としては通常使用されるシランカップリ
ング剤、例えば、ω−メタクリロキシアルキルトリメト
キシシラン(メタクリロキシ基と珪素原子との間の炭素
数:3〜12)、ω−メタクリロキシアルキルトリエト
キシシラン(メタクリロキシ基と珪素原子との間の炭素
数:3〜12)、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等の有
機珪素化合物による処理が好ましい。この処理により、
重合性単量体成分とより強固に結合することが可能とな
る。処理剤の種類、処理方法等は特に限定されるもので
はなく一般に公知の手法を好適に使用できる。
砕、ブレンド等の方法により適当な粒度分布を有するよ
うに調整される。その後、該充填材は重合性単量体成分
と混合するに先立ち、その表面を表面処理して用いられ
る。表面処理法としては通常使用されるシランカップリ
ング剤、例えば、ω−メタクリロキシアルキルトリメト
キシシラン(メタクリロキシ基と珪素原子との間の炭素
数:3〜12)、ω−メタクリロキシアルキルトリエト
キシシラン(メタクリロキシ基と珪素原子との間の炭素
数:3〜12)、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等の有
機珪素化合物による処理が好ましい。この処理により、
重合性単量体成分とより強固に結合することが可能とな
る。処理剤の種類、処理方法等は特に限定されるもので
はなく一般に公知の手法を好適に使用できる。
【0019】本発明の複合充填材の重合性単量体として
は、一般的に歯科用複合修復材に用いられるものを好適
に使用することができる。また、これら重合性単量体
は、その中に重合開始剤、着色顔料、重合禁止剤、紫外
線吸収剤、変色防止剤、抗菌剤、その他従来公知の各種
添加剤を配合する事が出来る。より具体的に重合性単量
体の例を示すと、(メタ)アクリル酸アルキルエステル
(アルキル基の炭素数1〜10)、ポリアルキレングリ
コールジ(メタ)アクリレート(炭素数 2〜20)、
エチレングリコールオリゴマージ(メタ)アクリレート
(2〜10量体)、ビスフェノールAジ(メタ)アクリ
レート、2.2−ビス[p−(γ−メタクリロキシ−β
−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロパン、2,2
−ジ(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロ
パン(1分子中にエトキシ基2〜10個)、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート等の1官能性、多
官能性の(メタ)アクリル酸エステル類や、ヒドロキシ
ル基を有する(メタ)アクリレート2モルとジイソシア
ネート1モルとの反応生成物であるウレタン(メタ)ア
クリル酸エステル類、具体的には特公昭55−3368
7号や特開昭56−152408号に開示されているよ
うな単量体等が好適である。これらの単量体は単独で用
いることもあるが、2種類以上の単量体を混合して使用
することが好ましい。単量体は重合性樹脂組成物中に1
0〜50重量%の割合で使用する。
は、一般的に歯科用複合修復材に用いられるものを好適
に使用することができる。また、これら重合性単量体
は、その中に重合開始剤、着色顔料、重合禁止剤、紫外
線吸収剤、変色防止剤、抗菌剤、その他従来公知の各種
添加剤を配合する事が出来る。より具体的に重合性単量
体の例を示すと、(メタ)アクリル酸アルキルエステル
(アルキル基の炭素数1〜10)、ポリアルキレングリ
コールジ(メタ)アクリレート(炭素数 2〜20)、
エチレングリコールオリゴマージ(メタ)アクリレート
(2〜10量体)、ビスフェノールAジ(メタ)アクリ
レート、2.2−ビス[p−(γ−メタクリロキシ−β
−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロパン、2,2
−ジ(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロ
パン(1分子中にエトキシ基2〜10個)、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート等の1官能性、多
官能性の(メタ)アクリル酸エステル類や、ヒドロキシ
ル基を有する(メタ)アクリレート2モルとジイソシア
ネート1モルとの反応生成物であるウレタン(メタ)ア
クリル酸エステル類、具体的には特公昭55−3368
7号や特開昭56−152408号に開示されているよ
うな単量体等が好適である。これらの単量体は単独で用
いることもあるが、2種類以上の単量体を混合して使用
することが好ましい。単量体は重合性樹脂組成物中に1
0〜50重量%の割合で使用する。
【0020】表面処理された熱処理凝集粒子への重合性
単量体の含浸はたとえば両者を混合、混練することで容
易に実施可能である。含浸をより確実なものとするには
混練時あるいは混練後に加圧あるいは減圧処理すること
も有効である。この時、重合性単量体は、熱重合開始剤
あるいは、光重合開始剤を含有していることが好まし
い。含浸後に加熱するあるいは光を照射するという操作
を加えることで、表面処理熱処理凝集粒子内部にしみこ
んだ重合性単量体が容易に重合固化し、本発明の複合充
填材となる。このとき、複合充填材を製造するために使
用することの出来る重合触媒としては、一般の過酸化
物、あるいはアゾ化合物を使用することができる。ま
た、光重合を行う場合には、例えば、カンファーキノン
とアミン、カンファーキノンと有機過酸化物およびアミ
ン、カンファーキノンとN,N−ジメチル安息香酸アル
キルエステル、カンファーキノンとアルデヒドおよび有
機過酸化物、カンファーキノンとメルカプタン、カンフ
ァーキノンとアゾ化合物等に記載されている従来公知の
可視光線を利用する光重合型開始剤の使用ができる。し
かし、上記の有機過酸化物と光重合用のアミン系促進剤
とを同時に配合する事はない。これらの触媒は重合性単
量体に対し0.1〜5重量%の範囲で使用される。
単量体の含浸はたとえば両者を混合、混練することで容
易に実施可能である。含浸をより確実なものとするには
混練時あるいは混練後に加圧あるいは減圧処理すること
も有効である。この時、重合性単量体は、熱重合開始剤
あるいは、光重合開始剤を含有していることが好まし
い。含浸後に加熱するあるいは光を照射するという操作
を加えることで、表面処理熱処理凝集粒子内部にしみこ
んだ重合性単量体が容易に重合固化し、本発明の複合充
填材となる。このとき、複合充填材を製造するために使
用することの出来る重合触媒としては、一般の過酸化
物、あるいはアゾ化合物を使用することができる。ま
た、光重合を行う場合には、例えば、カンファーキノン
とアミン、カンファーキノンと有機過酸化物およびアミ
ン、カンファーキノンとN,N−ジメチル安息香酸アル
キルエステル、カンファーキノンとアルデヒドおよび有
機過酸化物、カンファーキノンとメルカプタン、カンフ
ァーキノンとアゾ化合物等に記載されている従来公知の
可視光線を利用する光重合型開始剤の使用ができる。し
かし、上記の有機過酸化物と光重合用のアミン系促進剤
とを同時に配合する事はない。これらの触媒は重合性単
量体に対し0.1〜5重量%の範囲で使用される。
【0021】製造された複合充填材は、重合性単量体と
混合されるに先立ち、再度表面処理剤によって処理する
ことも可能である。このときにも、前述の処理剤が好適
に使用可能である。
混合されるに先立ち、再度表面処理剤によって処理する
ことも可能である。このときにも、前述の処理剤が好適
に使用可能である。
【0022】以上の手順で製造された複合充填材は、重
合性単量体と混練されることにより、歯科用複合修復材
となる。このための重合性単量体には、前述の複合充填
材を製造するための重合性単量体を同様に好適に使用す
ることができる。この場合の重合性単量体の中に使用で
きる重合触媒としては、例えば、有機過酸化物と芳香族
第3級アミンの組み合わせが挙げられる。これらは、一
方のペースト中には有機過酸化物、他方のペーストには
芳香族第3級アミンを配合するようにして使用する。過
酸化物としては、芳香族基を有するジアシルパーオキサ
イド類や過安息香酸のエステルとみなされるようなパー
オキシエステル類が好ましく、例えば、ベンゾイルパー
オキサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサイ
ド、m−トリルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレー
ト、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ[(o
−ベンゾイル)ベンゾイルパーオキシ]ヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ジ[(o−ベンゾイル)ベンゾ
イルパーオキシ]ヘキシン−3、3,3’,4,4’−
テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェ
ノン等が効果的であり、第3級アミンとしては、芳香族
基に直接窒素原始の置換した第3級アミンが好ましく、
N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチル
アニリン、N−メチル−N−β−ヒドロキシエチルアニ
リン、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)−アニリ
ン、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイ
ジン、N,N−ジ(β−ヒドロキシプロピル)アニリ
ン、N,N−ジ(β−ヒドロキシプロピル)−p−トル
イジン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル、N,
N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が効果的であ
る。
合性単量体と混練されることにより、歯科用複合修復材
となる。このための重合性単量体には、前述の複合充填
材を製造するための重合性単量体を同様に好適に使用す
ることができる。この場合の重合性単量体の中に使用で
きる重合触媒としては、例えば、有機過酸化物と芳香族
第3級アミンの組み合わせが挙げられる。これらは、一
方のペースト中には有機過酸化物、他方のペーストには
芳香族第3級アミンを配合するようにして使用する。過
酸化物としては、芳香族基を有するジアシルパーオキサ
イド類や過安息香酸のエステルとみなされるようなパー
オキシエステル類が好ましく、例えば、ベンゾイルパー
オキサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサイ
ド、m−トリルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレー
ト、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ[(o
−ベンゾイル)ベンゾイルパーオキシ]ヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ジ[(o−ベンゾイル)ベンゾ
イルパーオキシ]ヘキシン−3、3,3’,4,4’−
テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェ
ノン等が効果的であり、第3級アミンとしては、芳香族
基に直接窒素原始の置換した第3級アミンが好ましく、
N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチル
アニリン、N−メチル−N−β−ヒドロキシエチルアニ
リン、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)−アニリ
ン、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイ
ジン、N,N−ジ(β−ヒドロキシプロピル)アニリ
ン、N,N−ジ(β−ヒドロキシプロピル)−p−トル
イジン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル、N,
N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が効果的であ
る。
【0023】また、場合によってはこの組成物にさらに
光重合機能を付与することも可能で、その場合には、前
述の複合充填材を製造する場合と同様に、例えば、カン
ファーキノンとアミン、カンファーキノンと有機過酸化
物およびアミン、カンファーキノンとN,N−ジメチル
安息香酸アルキルエステル、カンファーキノンとアルデ
ヒドおよび有機過酸化物、カンファーキノンとメルカプ
タン、カンファーキノンとアゾ化合物等に記載されてい
る従来公知の可視光線を利用する光重合型開始剤の使用
ができる。しかし、上記の有機過酸化物と光重合用のア
ミン系促進剤とを同一のペースト内に同時に配合する事
はない。これらの触媒は重合性単量体に対し0.1〜5
重量%の範囲で使用される。
光重合機能を付与することも可能で、その場合には、前
述の複合充填材を製造する場合と同様に、例えば、カン
ファーキノンとアミン、カンファーキノンと有機過酸化
物およびアミン、カンファーキノンとN,N−ジメチル
安息香酸アルキルエステル、カンファーキノンとアルデ
ヒドおよび有機過酸化物、カンファーキノンとメルカプ
タン、カンファーキノンとアゾ化合物等に記載されてい
る従来公知の可視光線を利用する光重合型開始剤の使用
ができる。しかし、上記の有機過酸化物と光重合用のア
ミン系促進剤とを同一のペースト内に同時に配合する事
はない。これらの触媒は重合性単量体に対し0.1〜5
重量%の範囲で使用される。
【0024】実施例 以下に実施例および比較例を挙げ、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。なお、以下の実施例、比較例に示した複合
充填修復材の物性測定は、以下の方法にしたがった。 (1)曲げ強度 製造した複合充填修復材をステンレス製の金型(寸法2
mmx2mmx30mm)に充填した。上下面をスライ
ドガラスで圧接し、両面から各1分ずつ光を照射して硬
化させた。硬化物は、金型から取り出した後37℃の蒸
留水中に24時間保管し測定に供した。測定にはインス
トロン万能試験機を使用した。スパンは20mm、クロ
スヘッドスピードは1mm/minとした。各試料、5
本ずつの試験片を作製し、その平均値を以てその試料の
曲げ強度とした。 (2)滑沢性 製造した複合充填修復材をテフロン製の金型(寸法10
mmx30mmx1mm)に充填した。上下面をスライ
ドガラスで圧接し、両面から各1分間光照射して硬化さ
せた。硬化物は金型から取り出した後、800番の耐水
研磨紙で研磨された。この研磨面を、松風社製シリコン
ポイント(金属研磨仕上げ用MP−3)を用いて、約8
0gの手圧をかけながら注水下30秒間研磨した。この
面の光沢を光沢度計(日本電色(株)製VG−107)
を用い、鏡を100%としたときの割合で示した。測定
の角度は、60度とした。
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。なお、以下の実施例、比較例に示した複合
充填修復材の物性測定は、以下の方法にしたがった。 (1)曲げ強度 製造した複合充填修復材をステンレス製の金型(寸法2
mmx2mmx30mm)に充填した。上下面をスライ
ドガラスで圧接し、両面から各1分ずつ光を照射して硬
化させた。硬化物は、金型から取り出した後37℃の蒸
留水中に24時間保管し測定に供した。測定にはインス
トロン万能試験機を使用した。スパンは20mm、クロ
スヘッドスピードは1mm/minとした。各試料、5
本ずつの試験片を作製し、その平均値を以てその試料の
曲げ強度とした。 (2)滑沢性 製造した複合充填修復材をテフロン製の金型(寸法10
mmx30mmx1mm)に充填した。上下面をスライ
ドガラスで圧接し、両面から各1分間光照射して硬化さ
せた。硬化物は金型から取り出した後、800番の耐水
研磨紙で研磨された。この研磨面を、松風社製シリコン
ポイント(金属研磨仕上げ用MP−3)を用いて、約8
0gの手圧をかけながら注水下30秒間研磨した。この
面の光沢を光沢度計(日本電色(株)製VG−107)
を用い、鏡を100%としたときの割合で示した。測定
の角度は、60度とした。
【0025】実施例1 平均粒子径0.3μmの単分散シリカ球(日本触媒社製
シーホスター)を粉末100重量部に対して、ポリビニ
ルアルコール(クラレ社製PVA117)2重量部、水
500重量部を加えてスラリーとした。このスラリーを
スプレードライヤー(大河原化工機製L−8)によって
噴霧乾燥し、20μm程度の凝集粒子を得た。このもの
を950℃で1時間焼成することによって、平均粒子径
0.3μmの球状粒子が部分的に熔融結合した凝集粒子
とした。この熱処理凝集粒子に粉末100重量部に対し
て2重量部のγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン(以降γ−MPTSと称す)で処理して粉末を疎
水化した。複合充填材を作製するための重合性単量体と
してウレタンジメタクリレート(以降UDMAと称す)
65重量部とトリエチレングリコールジメタクリレート
(以降TEGDMAと称す)35重量部の混合物に、重
合触媒としてアゾビスイソブチロニトリル(以降AIB
Nと称す)を該混合物100重量部に対して2重量部溶
解したものを用いた。 上記疎水化熱処理凝集粒子80
重量部に重合性単量体20重量部を練り合わせ、減圧下
で脱泡した後、窒素雰囲気中100℃で1時間加熱重合
せしめ、複合充填材を作製した。該複合充填材70重量
部と、ウレタンジメタクリレート(以降UDMAと称
す)65重量部とトリエチレングリコールジメタクリレ
ート(以降TEGDMAと称す)35重量部の混合物
に、重合触媒としてカンファーキノン(以降CQと称
す)1重量部、ジメチルアミノエチルメタクリレート
(以降DMAEMAと称す)1重量部を溶解したものを
30重量部混合して、複合充填修復材を作製した。この
複合充填修復材硬化物の曲げ強度は、1633kgf/cm2
研磨後の光沢度は、49%であった。
シーホスター)を粉末100重量部に対して、ポリビニ
ルアルコール(クラレ社製PVA117)2重量部、水
500重量部を加えてスラリーとした。このスラリーを
スプレードライヤー(大河原化工機製L−8)によって
噴霧乾燥し、20μm程度の凝集粒子を得た。このもの
を950℃で1時間焼成することによって、平均粒子径
0.3μmの球状粒子が部分的に熔融結合した凝集粒子
とした。この熱処理凝集粒子に粉末100重量部に対し
て2重量部のγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン(以降γ−MPTSと称す)で処理して粉末を疎
水化した。複合充填材を作製するための重合性単量体と
してウレタンジメタクリレート(以降UDMAと称す)
65重量部とトリエチレングリコールジメタクリレート
(以降TEGDMAと称す)35重量部の混合物に、重
合触媒としてアゾビスイソブチロニトリル(以降AIB
Nと称す)を該混合物100重量部に対して2重量部溶
解したものを用いた。 上記疎水化熱処理凝集粒子80
重量部に重合性単量体20重量部を練り合わせ、減圧下
で脱泡した後、窒素雰囲気中100℃で1時間加熱重合
せしめ、複合充填材を作製した。該複合充填材70重量
部と、ウレタンジメタクリレート(以降UDMAと称
す)65重量部とトリエチレングリコールジメタクリレ
ート(以降TEGDMAと称す)35重量部の混合物
に、重合触媒としてカンファーキノン(以降CQと称
す)1重量部、ジメチルアミノエチルメタクリレート
(以降DMAEMAと称す)1重量部を溶解したものを
30重量部混合して、複合充填修復材を作製した。この
複合充填修復材硬化物の曲げ強度は、1633kgf/cm2
研磨後の光沢度は、49%であった。
【0026】実施例2〜5 実施例1と同様に、用いる無機粉体のみを変更して複合
充填材および複合充填修復材を作製した。用いた無機粉
体は、順に超微細シリカ(日本アエロジル製OX−5
0)、シリカゾル(日産化学製スノーテックスZL,O
L,O)を乾燥したものであった。焼成温度、曲げ強
度、研磨後光沢度は表1に示したような値であった。
充填材および複合充填修復材を作製した。用いた無機粉
体は、順に超微細シリカ(日本アエロジル製OX−5
0)、シリカゾル(日産化学製スノーテックスZL,O
L,O)を乾燥したものであった。焼成温度、曲げ強
度、研磨後光沢度は表1に示したような値であった。
【0027】実施例6 特開昭59−54616の実施例1に従って、シリカと
酸化チタンと酸化バリウムを含む球状粒子を合成した。
このものの平均粒子径は約0.2μmであった。この粉
末を実施例1と同じ手法で凝集粒子とし、さらに980
℃で1時間焼成した。焼成後の粉末100重量部ををγ
−MPTS2重量部で処理し疎水化した。複合充填材を
作製するための重合性単量体として2,2−ビス[p−
(γ−メタクリロキシ−βヒドロキシプロポキシ)フェ
ニル]プロパン(以降Bis−GMAと称する)70重
量部とTEGDMA30重量部を混合したものを作製し
た。この混合物に重合触媒として該混合物100重量部
に対してAIBN1重量部を溶解した。該重合触媒を含
む重合性単量体15重量部と、前記の疎水化熱処理凝集
粒子85重量部を混合した後、減圧下で脱泡し、さらに
窒素雰囲気中100℃で1時間保持して硬化せしめた。
複合充填修復材を作成するための重合性単量体としてB
is−GMA70重量部とTEGDMA30重量部を混
合したものに重合触媒として該混合物100重量部に対
してCQ1重量部、DMAEMA1重量部を溶解した。
上記の粉末65重量部と、重合性単量体35重量部を混
合し複合充填修復材を作製した。この複合充填修復材を
硬化した試料の曲げ強度は1628kgf/cm2、研摩面の
光沢は48%であった。
酸化チタンと酸化バリウムを含む球状粒子を合成した。
このものの平均粒子径は約0.2μmであった。この粉
末を実施例1と同じ手法で凝集粒子とし、さらに980
℃で1時間焼成した。焼成後の粉末100重量部ををγ
−MPTS2重量部で処理し疎水化した。複合充填材を
作製するための重合性単量体として2,2−ビス[p−
(γ−メタクリロキシ−βヒドロキシプロポキシ)フェ
ニル]プロパン(以降Bis−GMAと称する)70重
量部とTEGDMA30重量部を混合したものを作製し
た。この混合物に重合触媒として該混合物100重量部
に対してAIBN1重量部を溶解した。該重合触媒を含
む重合性単量体15重量部と、前記の疎水化熱処理凝集
粒子85重量部を混合した後、減圧下で脱泡し、さらに
窒素雰囲気中100℃で1時間保持して硬化せしめた。
複合充填修復材を作成するための重合性単量体としてB
is−GMA70重量部とTEGDMA30重量部を混
合したものに重合触媒として該混合物100重量部に対
してCQ1重量部、DMAEMA1重量部を溶解した。
上記の粉末65重量部と、重合性単量体35重量部を混
合し複合充填修復材を作製した。この複合充填修復材を
硬化した試料の曲げ強度は1628kgf/cm2、研摩面の
光沢は48%であった。
【0028】実施例7 市販の平均粒径0.7μmのバリウムガラス(ショット
社GM27884)を、蒸留水中に分散させた後、熱風
乾燥機中で乾燥して凝集させ、さらに700℃で熱処理
した。焼成後の粉末100重量部ををγ−MPTS2重
量部で処理し疎水化した。複合充填材を作製するための
重合性単量体としてBis−GMA70重量部とTEG
DMA30重量部を混合したものを作製した。この混合
物に重合触媒として該混合物100重量部に対してAI
BN1重量部を溶解した。該重合触媒を含む重合性単量
体15重量部と、前記の疎水化熱処理凝集粒子85重量
部を混合した後、減圧下で脱泡し、さらに窒素雰囲気中
100℃で1時間保持して硬化せしめた。複合修復材を
製造するための重合性単量体としてBis−GMA70
重量部とTEGDMA30重量部を混合したものに重合
触媒として該混合物100重量部に対してCQ1重量
部、DMAEMA1重量部を溶解した。上記の粉末65
重量部と、重合性単量体35重量部を混合し複合修復材
を作製した。この複合修復材を硬化した試料の曲げ強度
は1638kgf/cm2、研摩面の光沢は45%であった。
これら実施例の結果を表1にまとめた。
社GM27884)を、蒸留水中に分散させた後、熱風
乾燥機中で乾燥して凝集させ、さらに700℃で熱処理
した。焼成後の粉末100重量部ををγ−MPTS2重
量部で処理し疎水化した。複合充填材を作製するための
重合性単量体としてBis−GMA70重量部とTEG
DMA30重量部を混合したものを作製した。この混合
物に重合触媒として該混合物100重量部に対してAI
BN1重量部を溶解した。該重合触媒を含む重合性単量
体15重量部と、前記の疎水化熱処理凝集粒子85重量
部を混合した後、減圧下で脱泡し、さらに窒素雰囲気中
100℃で1時間保持して硬化せしめた。複合修復材を
製造するための重合性単量体としてBis−GMA70
重量部とTEGDMA30重量部を混合したものに重合
触媒として該混合物100重量部に対してCQ1重量
部、DMAEMA1重量部を溶解した。上記の粉末65
重量部と、重合性単量体35重量部を混合し複合修復材
を作製した。この複合修復材を硬化した試料の曲げ強度
は1638kgf/cm2、研摩面の光沢は45%であった。
これら実施例の結果を表1にまとめた。
【0029】
【表1】
【0030】比較例1〜6 実施例1〜6と同じ無機充填材を熱処理することなくB
is−GMA70重量部とTEGDMA30重量部の重
合性単量体混合物100重量部に、AIBN1重量部を
溶解した重合性単量体40重量部と無機充填材60重量
部を混合した後、100℃で加熱することにより重合硬
化せしめた。その後、この硬化物を粉砕し、粉砕硬化物
(複合充填材)100重量部に対して2重量部のγーM
PTSで処理して疎水化した。複合充填修復材を作成す
るための重合性単量体としてBis−GMA70重量部
とTEGDMA30重量部を混合したものに重合触媒と
して該混合物100重量部に対してCQ1重量部、DM
AEMA1重量部を溶解した。上記の粉末65重量部
と、重合性単量体35重量部を混合し複合充填修復材を
作製した。この複合充填修復材を硬化した試料は、硬化
物の研摩面の光沢は45%以上で高いものであったが、
曲げ強度はいずれも1000kgf/cm2を大きく下回るも
のであった。比較例の結果を表2にまとめた。
is−GMA70重量部とTEGDMA30重量部の重
合性単量体混合物100重量部に、AIBN1重量部を
溶解した重合性単量体40重量部と無機充填材60重量
部を混合した後、100℃で加熱することにより重合硬
化せしめた。その後、この硬化物を粉砕し、粉砕硬化物
(複合充填材)100重量部に対して2重量部のγーM
PTSで処理して疎水化した。複合充填修復材を作成す
るための重合性単量体としてBis−GMA70重量部
とTEGDMA30重量部を混合したものに重合触媒と
して該混合物100重量部に対してCQ1重量部、DM
AEMA1重量部を溶解した。上記の粉末65重量部
と、重合性単量体35重量部を混合し複合充填修復材を
作製した。この複合充填修復材を硬化した試料は、硬化
物の研摩面の光沢は45%以上で高いものであったが、
曲げ強度はいずれも1000kgf/cm2を大きく下回るも
のであった。比較例の結果を表2にまとめた。
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明により高い曲げ強度と硬化物研磨
面の高い滑沢性をあわせ持つ歯科用複合修復材を提供し
うる複合充填材が得られる。
面の高い滑沢性をあわせ持つ歯科用複合修復材を提供し
うる複合充填材が得られる。
Claims (4)
- 【請求項1】 平均粒子径1μm以下の無機粒子と重合
性単量体重合物とからなることを特徴とする複合充填材
料。 - 【請求項2】 平均粒子径1μm以下の無機粒子が、あ
らかじめ凝集され熱処理されていることを特徴とする請
求項1記載の複合充填材料。 - 【請求項3】 請求項1に記載の複合充填材と重合性単
量体重合物とからなることを特徴とする歯科用複合修復
材料。 - 【請求項4】 請求項2に記載の複合充填材と重合性単
量体重合物とからなることを特徴とする歯科用複合修復
材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6000092A JPH07196430A (ja) | 1994-01-05 | 1994-01-05 | 複合充填材および複合充填材を含む歯科用複合修復材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6000092A JPH07196430A (ja) | 1994-01-05 | 1994-01-05 | 複合充填材および複合充填材を含む歯科用複合修復材料 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07196430A true JPH07196430A (ja) | 1995-08-01 |
Family
ID=11464481
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6000092A Pending JPH07196430A (ja) | 1994-01-05 | 1994-01-05 | 複合充填材および複合充填材を含む歯科用複合修復材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07196430A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6620861B1 (en) | 1999-11-17 | 2003-09-16 | Kabushiki Kaisha Shofu | Dental fillers |
| JP2008037952A (ja) * | 2006-08-03 | 2008-02-21 | Tokuyama Dental Corp | 有機無機複合フィラーの製造方法 |
-
1994
- 1994-01-05 JP JP6000092A patent/JPH07196430A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6620861B1 (en) | 1999-11-17 | 2003-09-16 | Kabushiki Kaisha Shofu | Dental fillers |
| JP2008037952A (ja) * | 2006-08-03 | 2008-02-21 | Tokuyama Dental Corp | 有機無機複合フィラーの製造方法 |
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