JPH07197151A - Cu−Ni−Si系合金 - Google Patents

Cu−Ni−Si系合金

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JPH07197151A JP7637493A JP7637493A JPH07197151A JP H07197151 A JPH07197151 A JP H07197151A JP 7637493 A JP7637493 A JP 7637493A JP 7637493 A JP7637493 A JP 7637493A JP H07197151 A JPH07197151 A JP H07197151A
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滋典 西内
Yutaka Kawano
豊 川野
Satoru Yamamoto
悟 山本
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清介 菅原
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 CuとNiとSi及び不可避的不純物とから
なるCu−Ni−Si系合金であって、前記Niの配合
量が重量%で5〜85%とされるとともに、前記Cuと
NiとSiとの配合量がそれぞれ次式1(数1)及び次
式2(数2)にて示される関係にあることを特徴とする
Cu−Ni−Si系合金。 【効果】 従来のコルソン合金よりもはるかに優れた硬
度を発現させることができ、レール等の溶着硬化材料や
他の各種用途において幅広く適用することができる。 【数1】 (但し、式中xはNi、yはSiを示す。) 【数2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はCu−Ni−Si系合
金に係り、その目的は機械的強度、特に硬度が高く、耐
磨耗性が良好で、レール等の溶着硬化材料など各種用途
に幅広く適用することのできるCu−Ni−Si系合金
の提供にある。
【0002】
【従来の技術】Cu系合金は、非磁性であり、低温脆性
がなく、Fe系の材料と較べると、電気伝導性や熱伝導
性が良好で、しかも鋳造性や耐食性にも優れている。し
かし、Cu系合金には、反面、機械的強度、特に硬度が
低く、耐磨耗性が著しく劣るという課題があった。そこ
で従来より、Cu系合金の性質を生かしつつ、その機械
的強度を改善しようと、鋭意検討が行なわれてきた。機
械的強度を改善したCu系合金の一つとして、Cu−N
i−Si系のコルソン合金が存在する。このコルソン合
金は、溶体化処理後、長時間の時効処理を行なうことに
よって、Cuマトリックス中にNi−Siの金属間化合
物を晶出させた、Cu95、Ni4〜5、Si5%を含
む晶出硬化型の合金で、導電性を低下させずに、引張り
強さを向上させた優れたCu系合金で、従来から電気電
子部品として使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記したコ
ルソン合金においても、未だその硬度は不十分で、より
強い機械的強度と硬度が要求される用途には適用できな
いという課題が存在した。そこで、業界では、Cu系合
金の持つ優れた性質を、各種工業分野において広く利用
することのできる、機械的強度、特に硬度の優れたCu
系合金の創出が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明では、CuとN
iとSi及び不可避的不純物とからなるCu−Ni−S
i系合金であって、前記Niの配合量が重量%で5〜8
5%とされるとともに、前記前記CuとNiとSiとの
配合量がそれぞれ次式3(数3)及び次式4(数4)に
て示される関係にあることを特徴とするCu−Ni−S
i系合金を提供することにより上記従来の課題を悉く解
消する。
【数3】 (但し、式中xはNi、yはSiを示す。)
【数4】 (但し、式中xはNi、yはSi、zはCuを示す。)
【0005】
【作用】CuとNiとSiとをそれぞれ特定の範囲で配
合することにより、Cu組織中にNiとSiとの金属間
化合物(Ni2 Si)を帯状に均一に分散して晶出させ
ることができ、従来のコルソン合金をはるかに上回る硬
度を有するCu−Ni−Si系合金を得ることができ
る。従って、従来のコルソン合金では適用できなかった
レール等の溶着硬化材料など、各種工業分野において広
く好適に使用することができる。
【0006】
【発明の構成】以下、この発明に係るCu−Ni−Si
系合金の構成について詳述する。この発明ではCu、N
i、Siが含有され、そのうちのNiの配合量が、重量
%で5〜85%とされる。Niは、Cuに固溶して、C
uマトリックスを強化し、高温での耐磨耗性を向上させ
るのに必要な元素である。このNiの配合量が5%未満
では、マトリックス強化の充分な効果が得られず、この
発明の目的とする機械的強度に優れたCu系合金を得る
ことができない。また、85%を超えると、Cu母相中
へ固溶するNiが多くなりすぎ、Cuの有する良好な導
電性が阻害され、しかも加工性も悪化してくるため好ま
しくない。従って、この発明ではNiの配合量を5〜8
5%とした。
【0007】この発明では、前記Ni以外にSi及びC
uが配合される。Siの配合量は、Niに対して次式5
(数5)に示される範囲とされる。
【数5】 (但し、式中xはNi、yはSiを示す。)
【0008】具体的にSiは重量%で、1.2485〜
13.881%配合される。Siは、硬質な分散粒子と
しての硅化物を生成するのに必要な元素であり、特に前
述したNiと共存した状態で化合物(Ni2 Si)を形
成する。この化合物(Ni2 Si)の生成によって、C
uの有する導電性を極端に低下させることなく、機械的
強度と硬度を向上させることができる。さらに、Si
は、材料の自溶性を高めて、溶着性を向上する作用をも
有する。Siの配合量が1.2485%未満では、化合
物(Ni2 Si)の生成が不十分で、この発明の目的と
する機械的強度と硬度に優れたCu系合金を得ることが
できない。また、13.881%を超えると、Cu母相
中へ固溶するSiが多くなりすぎ、Cuの有する良好な
導電性が阻害され、好ましくない。従って、この発明で
は、Siの配合量を1.2485〜13.881%とし
た。
【0009】この発明では、Cuの配合量はNi、Si
に対して次式6(数6)に示される範囲とされる。
【数6】 (但し、式中xはNi、yはSi、zはCuを示す。)
【0010】具体的にCuは、重量%で、1.12〜9
3.7515%配合される。Cuは、非磁性で、電気、
熱の伝導度が高く、電気電子部品として、或いは溶着硬
化材料として優れた元素である。Cuの配合量が1.1
2%未満では前記した優れたCuの特性を発現させるこ
とができない。また、93.7515%を超えると、こ
の発明の目的とする優れた硬度を発現させることができ
ない。従って、この発明ではCuの配合量を1.12〜
93.7515%とした。
【0011】この発明では前記したように、CuとNi
とSiとの配合量をそれぞれ次式7(数7)及び次式8
(数8)に示す関係にあることを要件としている。
【数7】 (但し、式中xはNi、yはSiを示す。)
【数8】 (但し、式中xはNi、yはSi、zはCuを示す。)
【0012】このように、CuとNiとSiとの配合量
をそれぞれ上記のように限定したのは、Cu−Ni−S
i系合金において、NiとSiとを上記に示すような関
係で配合させることにより、Cuの持つ良好な導電性を
極端に低下させることなく、Cuの欠点である機械的強
度の弱さを改善し、従来のコルソン合金では発現させる
ことのできなかった優れた硬度を発現させることができ
るという、この発明者らの鋭意研究による知得に基づく
からである。さらに、上記したようにCuとNiとSi
とを配合させることによって、Cu組織中にNiとSi
との金属間化合物(Ni2 Si)を帯状で均一に分散し
て晶出させることができ、このような金属間化合物のC
u組織中での晶出によって、優れた硬度を発現させるこ
とができるからである。
【0013】上記のように配合量を限定することによ
り、Cu系合金の欠点であった硬度を飛躍的に向上させ
ることが可能となり、レール等の溶着硬化材料として好
適に使用することができる。このような配合のCu系合
金は、鋳放しで目的とする機械的強度と硬度を得るが、
より更に靱性と導電性が必要な場合は、溶体化処理後、
必要に応じて通常の時効処理を施して、この発明に係る
Cu−Ni−Si系合金とすることができる。時効処理
をする際の条件としては、1173+10Kで水中焼入
れ後、773+10Kで、厚さ25mmに対して1時間
の割合の時間と。これに加えてさらに1時間の間保持し
た後、炉冷する。
【0014】
【実施例】以下、この発明に係るCu−Ni−Si系合
金の効果を、実施例を挙げることにより、一層明確に詳
述する。尚、この発明は、以下に実施例により何ら限定
されるものではない。 (実施例1及び9及び比較例1)Ni及びSiとをそれ
ぞれ表1の配合に従って変化させて添加したCu系合金
材料約40gを、高周波電気炉により溶解し(SiO2
ルツボ)、純銅製鋳型により遠心鋳造し、実施例1〜
9、及び比較例1のCu−Ni−Si系合金を得た。
(尚、前記表1の配合から明らかなように、比較例1と
して従来のコルソン合金を用いた。)
【0015】(試験例1)光学顕微鏡観察 前記実施例5で得られたCu−Ni−Si系合金の金属
組織について、それぞれ顕微鏡観察(倍率:100倍及
び400倍)を行なった。この結果を図1〜図2に示
す。
【0016】(試験例2)硬度測定 前記実施例1〜9及び比較例1で得られたCu−Ni−
Si系合金の硬度をそれぞれ測定した。硬度の指標とし
ては、ブリネル硬さ(HB)を用い、「JISZ224
3ブリネル硬さ試験法」に示される試験方法に準じて測
定した。この結果を表2に、また得られた硬度(HB)
の3元状態図を図3にて示した。すなわち、この3元状
態図により、前記数式に示されるNi:Si比より、S
iが多くなった場合は、Brittle(脆性)にな
り、この数式が臨界線(critical line)
を示すことになる。
【表2】
【0017】図1〜2に示すように、実施例のCu−N
i−Si系合金では、組織中にNi2 Siの帯状の晶出
物が均一に分散されていることが判る。
【0018】表2から明らかな如く、コルソン合金(比
較例1)ではブリネル硬さHB97であったのに対し、
実施例のCu−Ni−Si系合金ではいずれもHB30
0以上の硬度が得られており、純銅、従来のコルソン合
金に比して、硬度が飛躍的に増大していることが判る。
また、図3に示す3元状態図において、95%Cu−4
%Ni−1%Si(比較例1)ではHB97であるが、
90%Cu−8%Ni−2%Si(実施例1)、80%
Cu−16%Ni−4%Si(実施例2)、73.9%
Cu−21.0%Ni−5.1%Si(実施例3)、6
0.6%Cu−31.8%Ni−7.6%Si(実施例
4)、50.8%Cu−40.0%Ni−9.2%Si
(実施例5)(〇印)では漸次硬度が増大しているとと
もに、色調は銅色で金属性を帯びていた。さらに、Ni
の多い20.9%Cu−66.0%Ni−13.1%S
i(実施例8)及び5.1%Cu−81.0%Ni−1
3.9%Si(実施例9)でも、色調は少し銅色を帯び
て、脆さはなかった。これに対し、比較例1(●印)で
は、HB200未満であった。
【0019】
【発明の効果】以上詳述した如く、この発明はCuとN
iとSi及び不可避的不純物とからなるCu−Ni−S
i系合金であって、前記Niの配合量が重量%で5〜8
5%とされるとともに、前記前記CuとNiとSiとの
配合量がそれぞれ次式9(数9)及び次式10(数1
0)にて示される関係にあることを特徴とするCu−N
i−Si系合金であるから、前記実施例からも明らかな
如く、従来のコルソン合金に較べて硬度が極めて向上
し、レール等の溶着硬化材料や他の各種用途において幅
広く適用することのできるCu−Ni−Si系合金であ
るという優れた効果を奏する。
【数9】 (但し、式中xはNi、yはSiを示す。)
【数10】 (但し、式中xはNi、yはSi、zはCuを示す。)
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例5で得られたCu−Ni−Si系合金の
組織の100倍の顕微鏡写真である。
【図2】実施例5で得られたCu−Ni−Si系合金の
組織の400倍の顕微鏡写真である。
【図3】実施例1〜9及び比較例1で得られたCu−N
i−Si系合金の3元状態図である。
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 菅原 清介 東大阪市御厨南2丁目5番28号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CuとNiとSi及び不可避的不純物と
    からなるCu−Ni−Si系合金であって、前記Niの
    配合量が重量%で5〜85%とされるとともに、前記C
    uとNiとSiとの配合量がそれぞれ次式1(数1)及
    び次式2(数2)にて示される関係にあることを特徴と
    するCu−Ni−Si系合金。 【数1】 (但し、式中xはNi、yはSiを示す。) 【数2】 (但し、式中xはNi、yはSi、zはCuを示す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11310837A (ja) * 1998-02-26 1999-11-09 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 耐摩耗性に優れた銅合金
CN102021359A (zh) * 2010-11-03 2011-04-20 西安理工大学 高Ni、Si含量的Cu-Ni-Si合金及其制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11310837A (ja) * 1998-02-26 1999-11-09 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 耐摩耗性に優れた銅合金
CN102021359A (zh) * 2010-11-03 2011-04-20 西安理工大学 高Ni、Si含量的Cu-Ni-Si合金及其制备方法

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