JPH0719963A - 強誘電体薄膜装置 - Google Patents
強誘電体薄膜装置Info
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- JPH0719963A JPH0719963A JP5165658A JP16565893A JPH0719963A JP H0719963 A JPH0719963 A JP H0719963A JP 5165658 A JP5165658 A JP 5165658A JP 16565893 A JP16565893 A JP 16565893A JP H0719963 A JPH0719963 A JP H0719963A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 赤外線吸収効率と熱変換効率を向上する。
【構成】 表面側電極15の強誘電体薄膜2と重なる領
域の膜15aを、150オングストローム以上で500
オングストローム以下の厚さに形成している。その周域
の薄く形成された膜15bの熱伝導は抑制され、赤外線
の吸収によって変換された熱は表面側電極15の全てに
放散されることなく表面側電極15の厚く形成された膜
15aの部分に蓄熱されることとなり、赤外線吸収効率
が高いばかりでなく、熱変換効率も最も高いものとな
る。
域の膜15aを、150オングストローム以上で500
オングストローム以下の厚さに形成している。その周域
の薄く形成された膜15bの熱伝導は抑制され、赤外線
の吸収によって変換された熱は表面側電極15の全てに
放散されることなく表面側電極15の厚く形成された膜
15aの部分に蓄熱されることとなり、赤外線吸収効率
が高いばかりでなく、熱変換効率も最も高いものとな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、強誘電体焦電薄膜を
用いて赤外線を検出する強誘電体薄膜装置(焦電型赤外
線センサ)に関するものである。
用いて赤外線を検出する強誘電体薄膜装置(焦電型赤外
線センサ)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、赤外線センサに用いられる焦電素
子にはセラミックや単結晶のバルク材料などが用いられ
てきたが、近年では、装置の小型化やアレイ化を目的と
して、強誘電体薄膜材料を用いた強誘電体薄膜装置が作
製されるようになっている。また、上記用途に強誘電体
を用いようとした場合、強誘電体素子の分極方向を一方
向に揃えるために分極処理が不可欠であったが、成膜と
ともに一方向に揃った分極を得ることができる強誘電体
素子製造技術も開発されている。
子にはセラミックや単結晶のバルク材料などが用いられ
てきたが、近年では、装置の小型化やアレイ化を目的と
して、強誘電体薄膜材料を用いた強誘電体薄膜装置が作
製されるようになっている。また、上記用途に強誘電体
を用いようとした場合、強誘電体素子の分極方向を一方
向に揃えるために分極処理が不可欠であったが、成膜と
ともに一方向に揃った分極を得ることができる強誘電体
素子製造技術も開発されている。
【0003】以下、従来の強誘電体薄膜装置の構成につ
いて説明する。図6は従来の強誘電体薄膜装置の構成を
示す。図6(a)は平面図、図6(b)はそのD−D断
面図、図7は従来の強誘電体薄膜装置の製造工程を示す
工程説明図である。これらの図に示すように、従来の強
誘電体薄膜装置は、強誘電体薄膜2を裏面側電極4と表
面側電極50によって挟み込み、その周域を有機薄膜3
によって保持した構造で構成されている。
いて説明する。図6は従来の強誘電体薄膜装置の構成を
示す。図6(a)は平面図、図6(b)はそのD−D断
面図、図7は従来の強誘電体薄膜装置の製造工程を示す
工程説明図である。これらの図に示すように、従来の強
誘電体薄膜装置は、強誘電体薄膜2を裏面側電極4と表
面側電極50によって挟み込み、その周域を有機薄膜3
によって保持した構造で構成されている。
【0004】焦電型赤外線センサは、赤外線吸収による
強誘電体薄膜2の温度変化を検出するものであり、強誘
電体薄膜2からの熱放散を極力抑え赤外線吸収効率を向
上させる必要がある。そのため、MgO基板1は取り除
かれ、薄く形成された有機薄膜3でのみ保持された構造
となっている。さらに、強誘電体薄膜2に接続された電
極4,50についても薄膜化するとともに、裏面側電極
引出し部6を細く形成するなど、徹底して熱放散を抑制
している。
強誘電体薄膜2の温度変化を検出するものであり、強誘
電体薄膜2からの熱放散を極力抑え赤外線吸収効率を向
上させる必要がある。そのため、MgO基板1は取り除
かれ、薄く形成された有機薄膜3でのみ保持された構造
となっている。さらに、強誘電体薄膜2に接続された電
極4,50についても薄膜化するとともに、裏面側電極
引出し部6を細く形成するなど、徹底して熱放散を抑制
している。
【0005】つぎに、図7(a)〜(c)を参照して、
従来の強誘電体薄膜装置の製造工程を説明する。まず、
図7(a)に示すように、単結晶であるMgO基板1上
にRFマグネトロンスッパッタ法によってチタン酸鉛系
の強誘電体薄膜2を成膜する。この成膜法とその最適成
膜条件によって、あえて分極処理の必要がなく一方向に
分極が揃った強誘電体薄膜2を得ることができる。
従来の強誘電体薄膜装置の製造工程を説明する。まず、
図7(a)に示すように、単結晶であるMgO基板1上
にRFマグネトロンスッパッタ法によってチタン酸鉛系
の強誘電体薄膜2を成膜する。この成膜法とその最適成
膜条件によって、あえて分極処理の必要がなく一方向に
分極が揃った強誘電体薄膜2を得ることができる。
【0006】つぎに、図7(b)に示すように、有機薄
膜3をスピンコートとフォトリソグラフィ工程により所
望の形状に形成し、強誘電体薄膜2の上部に裏面側電極
4と接続するための窓をあけ、裏面側電極4を形成す
る。つぎに、MgO基板1をエッチングによって除去
し、図7(c)に示すように、強誘電体薄膜2の裏面側
電極4と相対する面に表面側電極50を形成する。
膜3をスピンコートとフォトリソグラフィ工程により所
望の形状に形成し、強誘電体薄膜2の上部に裏面側電極
4と接続するための窓をあけ、裏面側電極4を形成す
る。つぎに、MgO基板1をエッチングによって除去
し、図7(c)に示すように、強誘電体薄膜2の裏面側
電極4と相対する面に表面側電極50を形成する。
【0007】強誘電体薄膜装置は、ダイアフラムを構成
するために、全てのMgO基板1を除去する場合と、強
誘電体薄膜2を含む有効領域のみを除去する場合とがあ
るが、ここでは全てのMgO基板1を除去する場合につ
いて説明した。この強誘電体薄膜装置は、表面側電極5
0が形成された側がセンサ面となり、検出すべき赤外線
はまず表面側電極50を透過して入射する。通常、表面
側電極50はNiCrからなる金属材によって形成され
ているが、100オングストローム以下の極めて薄い膜
厚のため可視的にもある程度は透明であり、かつ、赤外
線の波長が長波長(人体の場合で約10μm)であるた
め容易に透過することができる。
するために、全てのMgO基板1を除去する場合と、強
誘電体薄膜2を含む有効領域のみを除去する場合とがあ
るが、ここでは全てのMgO基板1を除去する場合につ
いて説明した。この強誘電体薄膜装置は、表面側電極5
0が形成された側がセンサ面となり、検出すべき赤外線
はまず表面側電極50を透過して入射する。通常、表面
側電極50はNiCrからなる金属材によって形成され
ているが、100オングストローム以下の極めて薄い膜
厚のため可視的にもある程度は透明であり、かつ、赤外
線の波長が長波長(人体の場合で約10μm)であるた
め容易に透過することができる。
【0008】表面側電極50を透過した赤外線は強誘電
体薄膜2、裏面側電極4の順に透過していくが、裏面側
電極4は構造上の強度などの理由から表面側電極50よ
り1桁以上厚い膜厚が採用されているため、その表面は
NiCrバルク材と同様の金属光沢を有するためほとん
どが反射し、入射とは逆の順路で出射していく。これら
の過程において、電極4,50のいずれかに吸収された
赤外線が熱に変換され検出される。
体薄膜2、裏面側電極4の順に透過していくが、裏面側
電極4は構造上の強度などの理由から表面側電極50よ
り1桁以上厚い膜厚が採用されているため、その表面は
NiCrバルク材と同様の金属光沢を有するためほとん
どが反射し、入射とは逆の順路で出射していく。これら
の過程において、電極4,50のいずれかに吸収された
赤外線が熱に変換され検出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の強誘電体薄膜装置では、強誘電体薄膜2が長波
長の赤外線に対して透明な材料であるため赤外線を吸収
することができず、残る電極4,50によって赤外線の
吸収が行われない限り機能することができない。裏面側
電極4は前述したように、その表面はNiCrバルク材
と同様の金属光沢を有するためほとんどが反射され赤外
線の吸収に寄与することができず、表面側電極50によ
る吸収の効果によって機能しているのが現状である。し
かしながら、表面側電極50のみでは高い吸収の効果を
得ることができず、充分といえる検出機能を有するに至
っていない。
た従来の強誘電体薄膜装置では、強誘電体薄膜2が長波
長の赤外線に対して透明な材料であるため赤外線を吸収
することができず、残る電極4,50によって赤外線の
吸収が行われない限り機能することができない。裏面側
電極4は前述したように、その表面はNiCrバルク材
と同様の金属光沢を有するためほとんどが反射され赤外
線の吸収に寄与することができず、表面側電極50によ
る吸収の効果によって機能しているのが現状である。し
かしながら、表面側電極50のみでは高い吸収の効果を
得ることができず、充分といえる検出機能を有するに至
っていない。
【0010】また、もう一つの問題点として表面側電極
50の断線があげられ、例えば、有機薄膜3の変形など
のわずかな応力によってクラックが発生し、その程度が
大きい場合は断線に至ってしまう。極めて薄く形成され
た表面側電極50は金属粒子レベルに等しい膜厚であ
り、強度は金属粒界の結合力によって決定されることか
ら、金属粒界が極めて少ない状態ではその強度は皆無に
等しい。
50の断線があげられ、例えば、有機薄膜3の変形など
のわずかな応力によってクラックが発生し、その程度が
大きい場合は断線に至ってしまう。極めて薄く形成され
た表面側電極50は金属粒子レベルに等しい膜厚であ
り、強度は金属粒界の結合力によって決定されることか
ら、金属粒界が極めて少ない状態ではその強度は皆無に
等しい。
【0011】したがって、この発明の目的は、赤外線の
吸収効果の高い構造を有し、優れた検出機能の強誘電体
薄膜装置を提供することである。この発明の他の目的
は、表面側電極の断線を防止し、高い信頼性を有する強
誘電体薄膜装置を提供することである。
吸収効果の高い構造を有し、優れた検出機能の強誘電体
薄膜装置を提供することである。この発明の他の目的
は、表面側電極の断線を防止し、高い信頼性を有する強
誘電体薄膜装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の強誘電体
薄膜装置は、有機薄膜と、この有機薄膜により周域を保
持された強誘電体薄膜と、この強誘電体薄膜を挟み込む
ように形成された表面側電極および裏面側電極とを備
え、表面側電極の厚さを、150オングストローム以上
で300オングストローム以下の範囲としている。
薄膜装置は、有機薄膜と、この有機薄膜により周域を保
持された強誘電体薄膜と、この強誘電体薄膜を挟み込む
ように形成された表面側電極および裏面側電極とを備
え、表面側電極の厚さを、150オングストローム以上
で300オングストローム以下の範囲としている。
【0013】請求項2記載の強誘電体薄膜装置は、有機
薄膜と、この有機薄膜により周域を保持された強誘電体
薄膜と、この強誘電体薄膜を挟み込むように形成された
表面側電極および裏面側電極とを備え、表面側電極の強
誘電体薄膜と重なる領域の厚さを、150オングストロ
ーム以上で500オングストローム以下の範囲としてい
る。
薄膜と、この有機薄膜により周域を保持された強誘電体
薄膜と、この強誘電体薄膜を挟み込むように形成された
表面側電極および裏面側電極とを備え、表面側電極の強
誘電体薄膜と重なる領域の厚さを、150オングストロ
ーム以上で500オングストローム以下の範囲としてい
る。
【0014】請求項3記載の強誘電体薄膜装置は、有機
薄膜と、この有機薄膜により周域を保持された強誘電体
薄膜と、この強誘電体薄膜を挟み込むように形成された
表面側電極および裏面側電極とを備え、表面側電極を金
系の合金材料によって形成し、表面側電極の強誘電体薄
膜と重なる領域に赤外線吸収膜を形成している。
薄膜と、この有機薄膜により周域を保持された強誘電体
薄膜と、この強誘電体薄膜を挟み込むように形成された
表面側電極および裏面側電極とを備え、表面側電極を金
系の合金材料によって形成し、表面側電極の強誘電体薄
膜と重なる領域に赤外線吸収膜を形成している。
【0015】
【作用】請求項1記載の強誘電体薄膜装置によれば、表
面側電極を150オングストローム以上で300オング
ストローム以下の厚さに形成しているので、表面側電極
は最も高い赤外線吸収効率を有し、その効果、優れた検
出機能を得ることができる。また、表面側電極の厚さが
増加したので、断線も防止できる。
面側電極を150オングストローム以上で300オング
ストローム以下の厚さに形成しているので、表面側電極
は最も高い赤外線吸収効率を有し、その効果、優れた検
出機能を得ることができる。また、表面側電極の厚さが
増加したので、断線も防止できる。
【0016】請求項2記載の強誘電体薄膜装置によれ
ば、表面側電極の強誘電体薄膜と重なる領域を150オ
ングストローム以上で500オングストローム以下の厚
さに形成しているので、その周域の薄く形成された表面
側電極の熱伝導は抑制され、赤外線の吸収によって変換
された熱は表面側電極の全てに放散されることなく表面
側電極の厚く形成された部分に蓄熱されることとなり、
赤外線吸収効率が高いばかりでなく、熱変換効率も最も
高いものとなるため、より優れた検出機能を得ることが
できる。
ば、表面側電極の強誘電体薄膜と重なる領域を150オ
ングストローム以上で500オングストローム以下の厚
さに形成しているので、その周域の薄く形成された表面
側電極の熱伝導は抑制され、赤外線の吸収によって変換
された熱は表面側電極の全てに放散されることなく表面
側電極の厚く形成された部分に蓄熱されることとなり、
赤外線吸収効率が高いばかりでなく、熱変換効率も最も
高いものとなるため、より優れた検出機能を得ることが
できる。
【0017】請求項3記載の強誘電体薄膜装置によれ
ば、表面側電極を金属粒子の小さい金系の合金材料によ
って形成しているので、従来と同様の膜厚であっても多
く存在する金属粒界によって金属粒子間の結合力が向上
し高い強度を有することと、材料自身が展延性に富んで
いるため柔軟に有機薄膜の変形に追従できることから、
応力の影響による断線を防止できる。一方、金系の合金
材料では赤外線の吸収に劣るが、表面側電極の強誘電体
薄膜と重なる領域に赤外線吸収膜を形成しているため、
検出機能を損なうことはなく、むしろ検出機能を向上す
ることができる。
ば、表面側電極を金属粒子の小さい金系の合金材料によ
って形成しているので、従来と同様の膜厚であっても多
く存在する金属粒界によって金属粒子間の結合力が向上
し高い強度を有することと、材料自身が展延性に富んで
いるため柔軟に有機薄膜の変形に追従できることから、
応力の影響による断線を防止できる。一方、金系の合金
材料では赤外線の吸収に劣るが、表面側電極の強誘電体
薄膜と重なる領域に赤外線吸収膜を形成しているため、
検出機能を損なうことはなく、むしろ検出機能を向上す
ることができる。
【0018】
【実施例】この発明の第1の実施例について図面を参照
しながら説明する。図1はこの発明の第1の実施例であ
る強誘電体薄膜装置(強誘電体薄膜を用いた焦電型赤外
線センサ)の構成を示し、(a)は平面図、(b)はそ
のA−A断面図である。NiCrからなる表面側電極5
を150オングストローム以上で300オングストロー
ム以下の膜厚に形成したことを除いて、従来の強誘電体
薄膜装置と同様の構造であり、同様の製造工程により製
造することができる。
しながら説明する。図1はこの発明の第1の実施例であ
る強誘電体薄膜装置(強誘電体薄膜を用いた焦電型赤外
線センサ)の構成を示し、(a)は平面図、(b)はそ
のA−A断面図である。NiCrからなる表面側電極5
を150オングストローム以上で300オングストロー
ム以下の膜厚に形成したことを除いて、従来の強誘電体
薄膜装置と同様の構造であり、同様の製造工程により製
造することができる。
【0019】図2は焦電形赤外線センサの赤外線吸収率
と焦電感度の表面側電極膜厚依存性を示す特性図であ
る。この図に示すように、焦電形赤外線センサの焦電感
度は表面側電極5の膜厚に大きく依存し、表面側電極5
の膜厚の薄い領域では赤外線吸収率に伴い焦電感度も変
化し、赤外線吸収率が最大となる200オングストロー
ム近傍の膜厚で焦電感度も最大になる。表面側電極5が
従来のように100オングストローム以下の膜厚では、
赤外線の吸収の効果を有効に利用できないため低い焦電
感度しか得られず、表面側電極5の膜厚が200オング
ストローム近傍以上では、熱伝導の影響により放散され
る熱が増加するため、赤外線吸収率の低下よりも大きく
焦電感度は低下する。したがって、表面側電極5を膜厚
の制御性などを考慮し、赤外線吸収率が高く、熱放散が
小さい、200オングストローム近傍を中心とした15
0オングストローム以上で300オングストローム以下
の膜厚に選択的に形成したことで最も焦電感度が高くな
る構成にすることができるのである。
と焦電感度の表面側電極膜厚依存性を示す特性図であ
る。この図に示すように、焦電形赤外線センサの焦電感
度は表面側電極5の膜厚に大きく依存し、表面側電極5
の膜厚の薄い領域では赤外線吸収率に伴い焦電感度も変
化し、赤外線吸収率が最大となる200オングストロー
ム近傍の膜厚で焦電感度も最大になる。表面側電極5が
従来のように100オングストローム以下の膜厚では、
赤外線の吸収の効果を有効に利用できないため低い焦電
感度しか得られず、表面側電極5の膜厚が200オング
ストローム近傍以上では、熱伝導の影響により放散され
る熱が増加するため、赤外線吸収率の低下よりも大きく
焦電感度は低下する。したがって、表面側電極5を膜厚
の制御性などを考慮し、赤外線吸収率が高く、熱放散が
小さい、200オングストローム近傍を中心とした15
0オングストローム以上で300オングストローム以下
の膜厚に選択的に形成したことで最も焦電感度が高くな
る構成にすることができるのである。
【0020】この発明の第2の実施例について図面を参
照しながら説明する。図3はこの発明の第2の実施例で
ある強誘電体薄膜装置(強誘電体薄膜を用いた焦電型赤
外線センサ)の構成を示し、(a)は平面図、(b)は
そのB−B断面図である。この第2の実施例も第1の実
施例と同様に表面側電極15を従来よりも厚い膜15a
で形成しているが、その領域を強誘電体薄膜2と重なる
領域のみにとどめ、それ以外の領域については従来と同
様に100オングストローム以下の膜15bで形成して
いる。
照しながら説明する。図3はこの発明の第2の実施例で
ある強誘電体薄膜装置(強誘電体薄膜を用いた焦電型赤
外線センサ)の構成を示し、(a)は平面図、(b)は
そのB−B断面図である。この第2の実施例も第1の実
施例と同様に表面側電極15を従来よりも厚い膜15a
で形成しているが、その領域を強誘電体薄膜2と重なる
領域のみにとどめ、それ以外の領域については従来と同
様に100オングストローム以下の膜15bで形成して
いる。
【0021】この構成によって、図4の第2の実施例の
焦電形赤外線センサの赤外線吸収率と焦電感度の表面側
電極膜厚依存性を示す特性図に示すように、周域の薄く
形成された膜15bの熱伝導は抑制され、赤外線の吸収
によって変換された熱は表面側電極15の全てに放散さ
れることなく表面側電極の厚く形成された膜15aに蓄
熱されることとなり、赤外線吸収効率が高いばかりでな
く熱変換効率も最も高いものとなり、焦電感度と赤外線
吸収率がともに最大となる200オングストローム近傍
の膜厚以上においても、急激な焦電感度の低下はなく、
150オングストローム以上で500オングストローム
以下の範囲の膜厚で第1の実施例と等しい効果が得ら
れ、表面側電極15の膜厚の選択幅が広がるとともに、
より優れた検出機能を得ることができる。また、強誘電
体薄膜2の面積や膜厚の縮小によって熱容量を小さくす
ることでも熱変換効率は向上し、それに伴う大幅な検出
機能の向上が確認されている。
焦電形赤外線センサの赤外線吸収率と焦電感度の表面側
電極膜厚依存性を示す特性図に示すように、周域の薄く
形成された膜15bの熱伝導は抑制され、赤外線の吸収
によって変換された熱は表面側電極15の全てに放散さ
れることなく表面側電極の厚く形成された膜15aに蓄
熱されることとなり、赤外線吸収効率が高いばかりでな
く熱変換効率も最も高いものとなり、焦電感度と赤外線
吸収率がともに最大となる200オングストローム近傍
の膜厚以上においても、急激な焦電感度の低下はなく、
150オングストローム以上で500オングストローム
以下の範囲の膜厚で第1の実施例と等しい効果が得ら
れ、表面側電極15の膜厚の選択幅が広がるとともに、
より優れた検出機能を得ることができる。また、強誘電
体薄膜2の面積や膜厚の縮小によって熱容量を小さくす
ることでも熱変換効率は向上し、それに伴う大幅な検出
機能の向上が確認されている。
【0022】この発明の第3の実施例について図面を参
照しながら説明する。図5はこの発明の第3の実施例で
ある強誘電体薄膜装置(強誘電体薄膜を用いた焦電型赤
外線センサ)の構成を示し、(a)は平面図、(b)は
そのC−C断面図である。この第3の実施例では、表面
側電極9を金ーパラジュウム合金などの金系の合金材料
によって形成している。金系の合金材料は金属粒子が小
さいため、従来と同様の膜厚であっても、多く存在する
金属粒界によって金属粒子間の結合力が向上し高い強度
を有することと、材料自身が展延性に富んでいるため柔
軟に有機薄膜3の変形に追従できることから、応力の影
響による断線を防止できる。
照しながら説明する。図5はこの発明の第3の実施例で
ある強誘電体薄膜装置(強誘電体薄膜を用いた焦電型赤
外線センサ)の構成を示し、(a)は平面図、(b)は
そのC−C断面図である。この第3の実施例では、表面
側電極9を金ーパラジュウム合金などの金系の合金材料
によって形成している。金系の合金材料は金属粒子が小
さいため、従来と同様の膜厚であっても、多く存在する
金属粒界によって金属粒子間の結合力が向上し高い強度
を有することと、材料自身が展延性に富んでいるため柔
軟に有機薄膜3の変形に追従できることから、応力の影
響による断線を防止できる。
【0023】一方、金系の合金材料では赤外線の吸収に
劣るが、この第3の実施例は、強誘電体薄膜2と重なる
表面側電極9の領域に赤外線吸収膜10を形成し、検出
機能を損なうことはなく、むしろ検出機能を向上するこ
とができる。赤外線吸収膜10は第2の実施例と同様に
150オングストローム以上で500オングストローム
以下の膜厚のNiCr材でもよい。
劣るが、この第3の実施例は、強誘電体薄膜2と重なる
表面側電極9の領域に赤外線吸収膜10を形成し、検出
機能を損なうことはなく、むしろ検出機能を向上するこ
とができる。赤外線吸収膜10は第2の実施例と同様に
150オングストローム以上で500オングストローム
以下の膜厚のNiCr材でもよい。
【0024】
【発明の効果】請求項1記載の強誘電体薄膜装置によれ
ば、表面側電極を150オングストローム以上で300
オングストローム以下の厚さに形成しているので、赤外
線吸収効率を向上し、優れた検出機能を実現することが
できる。また、表面側電極の断線を防止し、高い信頼性
を確保することができる。
ば、表面側電極を150オングストローム以上で300
オングストローム以下の厚さに形成しているので、赤外
線吸収効率を向上し、優れた検出機能を実現することが
できる。また、表面側電極の断線を防止し、高い信頼性
を確保することができる。
【0025】請求項2記載の強誘電体薄膜装置によれ
ば、表面側電極の強誘電体薄膜と重なる領域を150オ
ングストローム以上で500オングストローム以下の厚
さに形成しているので、赤外線吸収効率を向上し、優れ
た検出機能を実現することができる。請求項3記載の強
誘電体薄膜装置によれば、表面側電極を金属粒子の小さ
い金系の合金材料によって形成しているので、表面側電
極の断線を防止し、高い信頼性を確保することができ
る。また、表面側電極の強誘電体薄膜と重なる領域に赤
外線吸収膜を形成しているため、赤外線吸収効率を向上
し、優れた検出機能を実現することができる。
ば、表面側電極の強誘電体薄膜と重なる領域を150オ
ングストローム以上で500オングストローム以下の厚
さに形成しているので、赤外線吸収効率を向上し、優れ
た検出機能を実現することができる。請求項3記載の強
誘電体薄膜装置によれば、表面側電極を金属粒子の小さ
い金系の合金材料によって形成しているので、表面側電
極の断線を防止し、高い信頼性を確保することができ
る。また、表面側電極の強誘電体薄膜と重なる領域に赤
外線吸収膜を形成しているため、赤外線吸収効率を向上
し、優れた検出機能を実現することができる。
【図1】(a)はこの発明の第1の実施例である強誘電
体薄膜装置の平面図、(b)はそのA−A断面図であ
る。
体薄膜装置の平面図、(b)はそのA−A断面図であ
る。
【図2】第1の実施例の焦電形赤外線センサの赤外線吸
収率と焦電感度の表面側電極膜厚依存性を示す特性図で
ある。
収率と焦電感度の表面側電極膜厚依存性を示す特性図で
ある。
【図3】(a)はこの発明の第2の実施例である強誘電
体薄膜装置の平面図、(b)は断面図である。
体薄膜装置の平面図、(b)は断面図である。
【図4】第2の実施例の焦電形赤外線センサの赤外線吸
収率と焦電感度の表面側電極膜厚依存性を示す特性図で
ある。
収率と焦電感度の表面側電極膜厚依存性を示す特性図で
ある。
【図5】(a)はこの発明の第3の実施例である強誘電
体薄膜装置の平面図、(b)は断面図である。
体薄膜装置の平面図、(b)は断面図である。
【図6】(a)は従来の強誘電体薄膜装置の平面図、
(b)は断面図である。
(b)は断面図である。
【図7】(a)〜(c)は従来の強誘電体薄膜装置の製
造工程を示す説明図である。
造工程を示す説明図である。
1 MgO基板 2 強誘電体薄膜 3 有機薄膜 4 裏面側電極 5 表面側電極 9 表面側電極 10 赤外線吸収膜 15 表面側電極
Claims (3)
- 【請求項1】 有機薄膜と、この有機薄膜により周域を
保持された強誘電体薄膜と、この強誘電体薄膜を挟み込
むように形成された表面側電極および裏面側電極とを備
え、前記表面側電極の厚さを、150オングストローム
以上で300オングストローム以下の範囲とした強誘電
体薄膜装置。 - 【請求項2】 有機薄膜と、この有機薄膜により周域を
保持された強誘電体薄膜と、この強誘電体薄膜を挟み込
むように形成された表面側電極および裏面側電極とを備
え、前記表面側電極の前記強誘電体薄膜と重なる領域の
厚さを、150オングストローム以上で500オングス
トローム以下の範囲とした強誘電体薄膜装置。 - 【請求項3】 有機薄膜と、この有機薄膜により周域を
保持された強誘電体薄膜と、この強誘電体薄膜を挟み込
むように形成された表面側電極および裏面側電極とを備
え、前記表面側電極を金系の合金材料によって形成し、
前記表面側電極の前記強誘電体薄膜と重なる領域に赤外
線吸収膜を形成した強誘電体薄膜装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5165658A JPH0719963A (ja) | 1993-07-05 | 1993-07-05 | 強誘電体薄膜装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5165658A JPH0719963A (ja) | 1993-07-05 | 1993-07-05 | 強誘電体薄膜装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0719963A true JPH0719963A (ja) | 1995-01-20 |
Family
ID=15816554
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5165658A Pending JPH0719963A (ja) | 1993-07-05 | 1993-07-05 | 強誘電体薄膜装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0719963A (ja) |
-
1993
- 1993-07-05 JP JP5165658A patent/JPH0719963A/ja active Pending
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