JPH07206475A - 撥水性層担持部材 - Google Patents

撥水性層担持部材

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Publication number
JPH07206475A
JPH07206475A JP5354190A JP35419093A JPH07206475A JP H07206475 A JPH07206475 A JP H07206475A JP 5354190 A JP5354190 A JP 5354190A JP 35419093 A JP35419093 A JP 35419093A JP H07206475 A JPH07206475 A JP H07206475A
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JP
Japan
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water
repellent layer
repellent
recesses
substrate
Prior art date
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Pending
Application number
JP5354190A
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English (en)
Inventor
Masaji Nakanishi
正次 中西
Hiroshi Hasegawa
弘 長谷川
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面上の汚れに対して撥水性層の高い撥水性
能を維持する。 【構成】 撥水性層担持基板1の表面上に複数個の凹部
2を繰り返し形成する。このため基板1の表面上には凹
部2および凸部3が交互に繰り返し形成される。表面を
撥水性材料からなる撥水性膜4により被覆する。撥水性
膜4により被覆された凹部2のピッチPが20μmから
150μmまでの範囲にあり、ピッチPに対する凹部の
深さhの比h/Pが0.3以上であり、さらに凸部3の
頂部を結ぶことによって得られる仮想表面の表面粗さが
500μm以下であるように凹部2および凸部3を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は撥水性層担持部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】表面上に複数個の凹部および凸部を交互
に繰り返し形成し、該表面を撥水性材料からなる撥水性
膜により被覆した熱交換器用放熱フィン材が公知である
(特開平3−45893号公報参照)。この公報中に
は、凸部の高さが0.2μmから3.0μmであり、か
つ凸部の高さ/凸部の径が0.1から0.5(このとき
凸部の径は2μmから15μm)であるときに特に優れ
た撥水性能が得られることが示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したフ
ィン材におけるように凸部を繰り返し形成するとこれら
凸部間には凹部が形成されることとなり、上述したフィ
ン材におけるように凸部の寸法を例えば2μmから15
μmの範囲に形成した場合には凹部も同程度の寸法に形
成されることとなる。しかしながら、このように凹部の
寸法が小さく形成された場合この凹部内に例えばほこ
り、油などの汚れが一旦入り込むとこの凹部内の汚れを
除去するのは極めて困難であり、その結果表面が平坦で
ある表面と同様になってしまうので表面の汚れにより撥
水性層の撥水性能を維持できなくなるという問題があ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明によれば、表面上に複数個の凹部および凸部
を交互に繰り返し形成し、該表面を撥水性材料からなる
撥水性膜により被覆した撥水性層担持部材において、上
記撥水性膜により被覆された凹部または凸部のピッチが
20μmから150μmまでの範囲にあり、該ピッチに
対する凹部の深さまたは凸部の高さの比が0.3以上で
あり、さらに凸部の頂部を結ぶことによって得られる仮
想表面の表面粗さが500μm以下であるように凹部お
よび凸部を形成している。さらに本発明によれば、上記
部材を珪素からなる基板から構成し、上記凹部または凸
部をフォトリソグラフィーにより四角錘状に形成してい
る。さらに本発明によれば、請求項2に記載の撥水性層
担持部材を金型として用いて上記凹部および凸部を形成
している。さらにまた本発明によれば、上記凹部および
凸部を交互に繰り返し形成することによってフレネルレ
ンズにしている。また上記問題点を解決するために本発
明によれば、表面上に複数個の凹部および凸部を交互に
繰り返し形成し、該表面を撥水性材料からなる撥水性膜
により被覆した撥水性層担持部材において、上記部材を
珪素からなる基板から構成し、上記凹部または凸部をフ
ォトリソグラフィーにより形成すると共に上記撥水性膜
により被覆された凹部または凸部のピッチが20μmか
ら400μmまでの範囲にあるように上記凹部および凸
部を形成し、上記凸部の頂部にフォトリソグラフィーに
おいて用いたマスクを残存させている。
【0005】
【作用】請求項1に記載の発明では、表面上の汚れの除
去が容易にされると共に高い撥水性能が確保される。請
求項2に記載の発明ではさらに、部材の全表面上に整然
と配列された凹部および凸部が容易に形成される。請求
項3に記載の発明ではさらに、部材が珪素以外の材料か
ら構成された場合にも予め定められた寸法の凹部および
凸部が容易に形成される。請求項4に記載の発明ではさ
らに、撥水性層担持部材をフレネルレンズにすることに
より透明の撥水性層担持部材を透過する光の散乱が阻止
され、撥水性層担持部材を介した視認性が確保される。
請求項5に記載の発明では、表面上の汚れの除去が容易
にされると共に高い撥水性能が確保される。
【0006】
【実施例】図1は本発明の実施例による撥水性層担持基
板1の拡大部分頂面図であり、図2は図1の線II−I
Iに沿ってみた撥水性層担持基板1の側面断面図であ
り、図3は図1に示した撥水性層担持基板1の表面の微
細パターンを示す写真である。図1から図3を参照する
と、撥水性層担持基板1はその表面上に撥水性層1aを
担持している。この撥水性層1aには四角錘状の凹部2
が繰り返し形成されている。このためこれら凹部2間に
は凸部3が形成されることとなり、したがって基板1の
表面上には凹部2と凸部3とが交互に繰り返し形成され
ることとなる。また、図2に示すように凹部2および凸
部3は撥水性膜4により被覆されている。この撥水性膜
4は撥水性材料から構成され、本実施例において撥水性
材料は例えばテトラエトキシシランおよびフルオロアル
キルシランなどを含むフッ素系樹脂から構成される。表
面が平坦な基板、すなわち表面に凹部2および凸部3を
設けていない基板上にこの撥水性膜4を被覆した場合の
水接触角(後述する)は115°であった。
【0007】本実施例において撥水性層担持基板1は珪
素から構成され、撥水性層1aの凹部2および凸部3は
フォトリソグラフィーにより形成される。このフォトリ
ソグラフィーでは、順に、(a)基板1の表面上への酸
化膜の形成、(b)酸化膜上へのフォトレジストの塗
布、(c)熱処理、(d)フォトマスクを用いた露光、
(e)現像、(f)熱処理、(g)バッファフッ酸によ
る酸化膜のエッチング、(h)フォトレジストの除去、
がまず行われる。これらの工程が完了したとき基板1は
図4(A)に示すようになっており、このとき基板1表
面の一部は酸化膜5により被覆され、一方残りの基板1
表面は露出している。なお、この酸化膜5のパターンは
フォトマスクのパターンに対応しており、また酸化膜5
のパターンにより凹部2および凸部3の寸法が定められ
ることとなる。次いでフォトリソグラフィーにおいて、
例えばNaOH、KOHなどのアルカリ水溶液により基
板1がエッチングされる。このとき、酸化膜5はアルカ
リ水溶液にエッチングされにくいのでマスクとして作用
して基板1のみがエッチングされ、その結果図4(B)
に示すように四角錘台状の凹部6が形成される。さらに
エッチングを進行させると図4(C)に示すように四角
錘状の凹部7が形成され、さらにエッチングを進行させ
ると図4(D)に示すように酸化膜5の下方にもエッチ
ングが進行して凹部7が拡大する。さらにエッチングを
進行させると図4(E)に示すように四角錐状の凹部2
が形成され、また酸化膜5が除去されてフォトリソグラ
フィーが完了する。フォトリソグラフィーが完了した後
基板1の凹部2および凸部3は撥水性膜4により被覆さ
れ、その結果基板1の表面上には図2に示したような撥
水性膜4を備えた撥水性層1aが形成されることとな
る。
【0008】図5は、撥水性膜4により被覆された凹部
2のピッチP(図2参照)を変化させたときの水接触角
θの変化を示す、実験結果である。ここで、水接触角θ
は、図6に示すように基板1の表面上において水滴8の
表面の接線方向と基板1の表面間に形成される角度であ
り、この水接触角θが大きいとき程撥水性層担持基板1
の撥水性能が高いことを示している。図5を参照する
と、ピッチPが20μmから150μmであるときに水
接触角θが約150°以上となり、すなわち高い撥水性
能が得られることがわかる。なお、図5においてP=0
μmのときは基板1に凹部2および凸部3を形成してい
ない場合であり、すなわち基板1の表面が平坦である場
合を示している。
【0009】また図7は、撥水性膜4が被覆された凹部
2の高さh(図2参照)のピッチPに対する比h/Pを
変化させたときの水接触角θの変化を示す、実験結果で
ある。図7を参照すると、P=50μmの場合もP=1
50μmの場合もh/Pが0.3以上になると水接触角
θが急激に向上することがわかる。なお図7において、
図4に示す凹部2の形成工程においてエッチング時間を
変化させることにより凹部2の高さhを変化させてい
る。したがってh/Pが例えば0.2のように小さいと
きには凹部2は図8に示すように四角錘台状をなしてい
る。また本実施例においてh/Pが約0.7になると凹
部2は図2に示したような四角錘状をなすようになる。
【0010】さらに図9は、凸部3の頂部を結ぶことに
よって得られる仮想表面Sの表面粗さR(以後仮想表面
Sの表面粗さRと称する)を変化させたときの水接触角
θの変化を示す、実験結果である。この仮想表面Sの表
面粗さRは、図10に示すように凸部3の頂部を結ぶこ
とによって得られる仮想表面Sが断面曲線に一致してい
る基板の表面粗さであり、また図10に示すようにこの
仮想表面Sの表面粗さRは測定長さLにおける最大高さ
である。図9を参照すると、いずれのピッチPにおいて
も仮想表面Sの表面粗さRが500μm以下である場合
に高い水接触角θを確保できることがわかる。なお、鉄
からなる基板の表面上にショットブラスタにより凹部お
よび凸部を形成した場合の水接触角θも測定した。この
場合凸部の高さが約30μmでありかつ仮想表面の表面
粗さが約700μmである撥水性層が形成されたが、こ
のときの水接触角θは約120°であり、本実施例によ
る撥水性層担持基板1の撥水性能よりも劣ることとなっ
た。またガラスからなる基板の表面上にショットブラス
タにより凹部および凸部を形成した場合には、凸部の高
さが約50μmでありかつ仮想表面の表面粗さが約60
0μmである撥水性層が形成されたが、このときの水接
触角θは約120°であり、この場合も本実施例による
撥水性層担持基板1の撥水性能よりも劣ることとなっ
た。
【0011】図5、図7、および図9に示した実験結果
によれば、凹部2のピッチPが20μmから150μm
までの範囲にあり、h/Pが0.3以上であり、さらに
仮想表面Sの表面粗さRが500μm以下であるように
凹部2および凸部3を形成することによって、高い撥水
性能を得ることができることが確認された。そこで、本
実施例ではこれらの条件を満たすように凹部2および凸
部3を形成するようにして撥水性層担持基板1の高い撥
水性能を確保するようにしている。
【0012】本実施例において、凹部2の開口部の寸法
は凹部2のピッチPとほぼ同様であり、その結果凹部2
内に入り込んだ汚れを容易に除去することができるので
基板1の撥水性能を汚れに対して良好に維持することが
できる。また、本実施例では基板1を珪素から構成して
フォトリソグラフィーにより凹部2および凸部3を形成
するようにしており、その結果基板1の表面全体にわた
って整然と配列された凹部2および凸部3を容易に形成
できる。さらに、凹部2のピッチPが20から150μ
mの範囲にあるように凹部2および凸部3を形成してい
るのでフォトリソグラフィーにおけるフォトマスクを特
別に高精度に加工する必要がなくなり、したがって凹部
2および凸部3を容易に形成できる。なお、本実施例に
おいて基板1は例えば太陽電池として構成できる。
【0013】次に本発明による別の実施例を説明する。
この実施例において図1から図3に示した実施例と同様
の構成要素は同一の番号で示している。図11は本実施
例による撥水性層担持基板1の拡大部分頂面図であり、
図12は図11の線XII−XIIに沿ってみた撥水性
層担持基板1の側面断面図であり、図13は図11に示
した撥水性層担持基板1の表面の微細パターンを示す写
真である。図11から図13を参照すると、本実施例に
おいても撥水性層担持基板1はその表面上に撥水性層1
aを担持している。この撥水性層1aには四角錘状の凸
部3が繰り返し形成されている。このためこれら凸部3
間には凹部2が形成されることとなり、したがって基板
1の表面上には凹部2と凸部3とが交互に繰り返し形成
されることとなる。また、図12に示すように凹部2お
よび凸部3は撥水性材料からなる撥水性膜4により被覆
されている。
【0014】本実施例においても撥水性層担持基板1は
珪素から構成され、撥水性層1aの凹部2および凸部3
はフォトリソグラフィーにより形成される。このフォト
リソグラフィーの工程は図1から図3に示した実施例
(図4参照)と同様であるので説明を省略する。しかし
ながら、本実施例におけるフォトマスクのパターンは図
1から図3に示した実施例におけるフォトマスクのパタ
ーンとは異なっている。なお、本実施例においてもフォ
トリソグラフィーにより凹部2および凸部3が形成され
た後凹部2および凸部3は撥水性膜4により被覆され、
その結果基板1の表面上には12に示したような撥水性
層1aが形成されることとなる。
【0015】図14は、撥水性膜4により被覆された凸
部3のピッチP(図12参照)を変化させたときの水接
触角θの変化を示す、実験結果である。図14を参照す
ると、本実施例においてもピッチPが20μmから15
0μmであるときに水接触角θが約150°以上とな
り、すなわち高い撥水性能が得られることがわかる。そ
こで、本実施例でも凹部2のピッチPが20μmから1
50μmまでの範囲にあるように凹部2および凸部3を
形成するようにしている。
【0016】また図15は、撥水性膜4により被覆され
た凸部3の高さh(図12参照)のピッチPに対する比
h/Pを変化させたときの水接触角θの変化を示す、実
験結果である。図7を参照すると、図1から図3に示し
た実施例と同様に、P=50μmの場合もP=150μ
mの場合もh/Pが0.3以上になると水接触角θが急
激に向上することがわかる。そこで、本実施例でもh/
Pが0.3以上になるように凹部2および凸部3を形成
するようにしている。なお図15において、凸部3の形
成工程においてエッチング時間を変化させることにより
凸部3の高さhを変化させている。したがってh/Pが
例えば0.2のように小さいときには凸部3は図16に
示すように四角錘台状をなしている。
【0017】なお、図10を参照して説明した仮想表面
Sの表面粗さRは本実施例の場合にも同様に定義でき、
このため図9の実験結果は本実施例においても適用でき
ると考えられる。そこで、本実施例においても凸部3の
頂部を結ぶことによって得られる仮想表面Sの表面粗さ
Rが500μm以下であるように凹部2および凸部3を
形成し、これにより基板1の高い撥水性能を確保できる
ようにしている。
【0018】本実施例でも、凸部3のピッチPが20か
ら150μmの範囲にあるように凹部2および凸部3を
形成しており、このため凹部2の開口も同様の寸法に形
成されることとなる。その結果凹部2内に入り込んだ汚
れを容易に除去することができ、したがって基板1の撥
水性能を良好に維持することができる。また、本実施例
でも基板1を珪素から構成してフォトリソグラフィーに
より凹部2および凸部3を形成するようにしており、そ
の結果基板1の表面全体にわたって整然と配列された凹
部2および凸部3を容易に形成できる。
【0019】次に本発明によるさらに別の実施例を説明
する。この実施例においても図1から図3に示した実施
例と同様の構成要素は同一の番号で示している。図17
は本実施例による撥水性層担持基板1の表面の微細パタ
ーンを示す写真であり、図18は図17に示した撥水性
層担持基板1の側面断面図である。図17および図18
を参照すると、本実施例においても図11から図13に
示した実施例と同様に、撥水性層担持基板1はその表面
上に撥水性層1aを担持している。この撥水性層1aに
は図11から図13に示した実施例と同様に凸部3が繰
り返し形成される。このためこれら凸部3間には凹部2
が形成されることとなり、したがって基板1の表面上に
は凹部2と凸部3とが交互に繰り返し形成されることと
なる。しかしながら、本実施例においてフォトリソグラ
フィー(図4参照)におけるエッチング時間は図11か
ら図13に示した実施例の場合よりも短くされ、また四
角錘台状の凸部3の頂部にはフォトリソグラフィーにお
いて用いた酸化膜5が残存されている。この酸化膜5は
本実施例においてマスクを構成し、マスク5は図18に
示すように凹部2内に突出して残存される。なお、図1
8には示していないが、凹部2、凸部3、およびマスク
5は撥水性材料からなる撥水性膜により被覆されてい
る。
【0020】図19は、撥水性膜4により被覆された凸
部3のピッチPを変化させたときの水接触角θの変化を
示す、実験結果である。図19を参照すると、ピッチP
が20μmから400μmであるときに水接触角θが約
150°以上となり、すなわち高い撥水性能が得られる
ことがわかる。本実施例において、高い撥水性能が得ら
れるピッチPの範囲は図1から図3に示した実施例、お
よび図11から図13に示した実施例よりも広くなって
いる。ところで、基板1の表面上に微小な凹部2および
凸部3を形成した場合凹部2内に保持された空気層によ
って基板1の撥水性能が向上されると考えられる。本実
施例では、図18に示すように凹部2内に突出するマス
ク5によって凹部2内の空気層をより強固に保持するこ
とが可能となり、その結果、より広いピッチPの範囲に
おいて高い撥水性能を確保できると考えられる。そこ
で、本実施例では凹部2のピッチPが20μmから40
0μmまでの範囲にあるように凹部2および凸部3を形
成するようにしている。なお、撥水性層担持基板1のそ
の他の構成については図11から図13に示した実施例
と同様であるので説明を省略する。
【0021】ところで、上述した実施例では基板1を珪
素から構成して凹部2および凸部3をフォトリソグラフ
ィーにより形成するようにしている。しかしながら、フ
ォトリソグラフィーにより凹部2および凸部3が形成さ
れた珪素基板を金型として用いて例えば射出成形によ
り、フォトリソグラフィーを用いることができない珪素
以外の材料、例えば金属または樹脂など、からなる基板
の表面にも凹部2および凸部3を形成することができ
る。この場合、金型となる珪素基板に凹部2または凸部
3のピッチPが20μmから150μmまでの範囲にあ
り、h/Pが0.3以上であり、さらに仮想表面Sの表
面粗さR(図10参照)が500μm以下であるように
凹部2および凸部3を形成することによって、金属また
は樹脂からなる基板の表面上にこれと同様の寸法の凹部
2および凸部3を容易に形成することができるようにな
る。
【0022】図20および図21は、表面に凹部および
凸部が形成された珪素基板を金型として用いて射出成形
により形成されたリニアフレネルレンズ9を示してい
る。このリニアフレネルレンズ9は例えばポリカーボネ
ートなどの透明樹脂から構成され、射出成形の後凹部お
よび凸部は撥水性材料からなる撥水性膜により被覆され
て撥水性層9aが構成される。またリニアフレネルレン
ズ9は、撥水性膜により被覆された凹部または凸部のピ
ッチが20μmから150μmの範囲にあり、このピッ
チに対する凹部の深さまたは凸部の高さの比が0.3以
上であり、さらに仮想表面の表面粗さが500μm以下
であるように凹部および凸部が形成されている。なお、
この実施例においてリニアフレネルレンズ9は凹レンズ
と同様の光発散作用を備えているが、フレネルレンズ9
が凸レンズと同様の光収束作用を備えるようにも構成で
きる。
【0023】図22は、水滴8の直径dを変化させたと
きの転落角φの変化を示す、実験結果である。図22に
おいて転落角φは、図23に示すように基板1’の撥水
性層上に直径dの水滴8を置き、次いで基板1’を傾斜
させたときに水滴8が基板1’から落下し始める角度で
あり、この転落角φが小さいとき程撥水性能が高いこと
を示している。また図22において、曲線Aは図20お
よび図21に示したリニアフレネルレンズ9の場合を示
し、曲線Bは表面が平坦なガラス平板上にリニアフレネ
ルレンズ9と同一の撥水性膜を被覆した場合を示してい
る。図22を参照すると、本実施例によるリニアフレネ
ルレンズ9では転落角φをガラス平板における場合より
も極めて小さくすることができ、その結果本実施例によ
るリニアフレネルレンズ9では良好な撥水性能が確保で
きることがわかる。
【0024】図24および図25は、図20および図2
1に示したリニアフレネルレンズ9を自動車10に用い
た場合を示している。図24および図25を参照する
と、リニアフレネルレンズ9はドア11に固定されてガ
ラス窓12の外側面に対面配置され、またこのときリニ
アフレネルレンズ9の撥水性層9aは自動車10の外側
に向けて配置される。さらに、リニアフレネルレンズ9
は自動車10の乗員のアイポイント、すなわち自動車1
0の乗員の通常の目の位置とドアミラー13間のドア1
1に固定され、その結果自動車10の乗員はドアミラー
13を常時リニアフレネルレンズ9を介して見ることと
なる。
【0025】ところで、通常の自動車におけるようにリ
ニアフレネルレンズ9が設けられていない場合、ガラス
窓12の撥水性能は低いので例えば雨天時には自動車1
0の乗員がドアミラー13を見るのが困難になり、その
結果乗員が自動車10の外部の状況をドアミラー13に
より良好に確認できなくなる。このとき、乗員のアイポ
イントとドアミラー13間に、例えば四角錘状の凹部ま
たは凸部を有しかつ透明な撥水性層担持基板を設けると
撥水性能は向上する。ところが、この場合この撥水性層
9aを透過する光が四角錘状の凹部または凸部において
散乱し、その結果この撥水性層担持基板を介した視認性
が低下してしまう。しかしながら、図24および図25
に示した実施例では乗員のアイポイントとドアミラー1
3間に撥水性層9aを備えたリニアフレネルレンズ9を
設けており、その結果撥水性能を確保しつつ撥水性層9
aにおいて光が散乱するのが阻止されている。したがっ
て、自動車10の乗員がリニアフレネルレンズ9を介し
てドアミラー13を良好に視認できるようになり、した
がって乗員が自動車10の外部の状況をドアミラー13
により良好に確認できるようになる。
【0026】さらに、本実施例ではリニアフレネルレン
ズ9が凹レンズと同様の光発散作用を備えており、その
結果乗員のドアミラー13を介した視野を拡大すること
も可能になる。リニアフレネルレンズ9を設けない場合
と、リニアフレネルレンズ9を設けた場合との、自動車
10の乗員の視野領域の差を示す図26を参照すると、
14は自動車10の乗員のアイポイント、V0はリニア
フレネルレンズ9を設けない場合の乗員の視野領域、V
1はリニアフレネルレンズ9を設けた場合の乗員の視野
領域をそれぞれ示している。図26からわかるようにリ
ニアフレネルレンズ9を設けることによって乗員の視野
領域V1を広くすることができる。その結果、自動車1
0の乗員が自動車10の外部の状況をドアミラー13に
より広範囲にわたって容易に認識できるようになる。な
お、この実施例においてフレネルレンズ9はリニアフレ
ネルレンズから構成されるが、円形のフレネルレンズか
ら構成することもできる。
【0027】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、表面上の汚
れの除去を容易に行えると共に高い撥水性能を確保でき
る。請求項2に記載の発明ではさらに、部材の全表面上
に整然と配列された凹部および凸部を容易に形成するこ
とができる。請求項3に記載の発明ではさらに、部材が
珪素以外の材料から構成された場合にも予め定められた
寸法の凹部および凸部を容易に形成することができる。
請求項4に記載の発明ではさらに、撥水性層担持部材を
フレネルレンズにすることにより透明の撥水性層担持部
材を透過する光の散乱を阻止でき、このため撥水性能を
確保しつつ撥水性層担持部材を介した視認性を確保する
ことができる。請求項5に記載の発明では、表面上の汚
れの除去を容易に行えると共に高い撥水性能を確保でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による撥水性層担持基板の拡大
部分頂面図である。
【図2】図1の線II−IIに沿ってみた撥水性層担持
基板の拡大側面断面図である。
【図3】図1に示した撥水性層担持基板の表面の微細パ
ターンを示す写真である。
【図4】フォトリソグラフィーの一部の工程を示す基板
の拡大側面断面図である。
【図5】水接触角と凹部のピッチとの関係を示す線図で
ある。
【図6】水接触角を説明する図である。
【図7】水接触角と凹部のピッチに対する凹部の深さの
比との関係を示す線図である。
【図8】エッチング時間が短い場合における、撥水性層
担持基板の表面の微細パターンを示す写真である。
【図9】水接触角と仮想表面の表面粗さとの関係を示す
線図である。
【図10】仮想表面の表面粗さを説明する図である。
【図11】本発明の別の実施例による撥水性層担持基板
の拡大部分頂面図である。
【図12】図11の線XII−XIIに沿ってみた撥水
性層担持基板の拡大側面断面図である。
【図13】図11に示した撥水性層担持基板の表面の微
細パターンを示す写真である。
【図14】水接触角と凸部のピッチとの関係を示す線図
である。
【図15】水接触角と凸部のピッチに対する凸部の高さ
の比との関係を示す線図である。
【図16】エッチング時間が短い場合における、撥水性
層担持基板の表面の微細パターンを示す写真である。
【図17】本発明の別の実施例による撥水性層担持基板
の表面の微細パターンを示す写真である。
【図18】図17に示した実施例による撥水性層担持基
板の拡大側面断面図である。
【図19】水接触角と凸部のピッチとの関係を示す線図
である。
【図20】リニアフレネルレンズの頂面図である。
【図21】図20の線XXI−XXIに沿ってみたリニ
アフレネルレンズの側面断面図である。
【図22】転落角と水滴の直径との関係を示す線図であ
る。
【図23】転落角を説明する図である。
【図24】図20に示したリニアフレネルレンズを自動
車に適用した場合を示す図である。
【図25】図24の線XXV−XXVに沿ってみた自動
車のドアの側面断面図である。
【図26】視野の範囲の差を説明する図である。
【符号の説明】
1…撥水性層担持基板 1a…撥水性層 2…凹部 3…凸部 4…撥水性膜 5…酸化膜 9…リニアフレネルレンズ 11…ドア 12…ガラス窓 13…ドアミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 83:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面上に複数個の凹部および凸部を交互
    に繰り返し形成し、該表面を撥水性材料からなる撥水性
    膜により被覆した撥水性層担持部材において、上記撥水
    性膜により被覆された凹部または凸部のピッチが20μ
    mから150μmまでの範囲にあり、該ピッチに対する
    凹部の深さまたは凸部の高さの比が0.3以上であり、
    さらに各凸部の頂部を結ぶことによって得られる仮想表
    面の表面粗さが500μm以下であるように凹部および
    凸部を形成した撥水性層担持部材。
  2. 【請求項2】 上記部材を珪素からなる基板から構成
    し、上記凹部または凸部をフォトリソグラフィーにより
    四角錘状に形成した請求項1に記載の撥水性層担持部
    材。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の撥水性層担持部材を金
    型として用いて上記凹部および凸部を形成した撥水性層
    担持部材。
  4. 【請求項4】 上記凹部および凸部を交互に繰り返し形
    成することによってフレネルレンズにした請求項1に記
    載の撥水性層担持部材。
  5. 【請求項5】 表面上に複数個の凹部および凸部を交互
    に繰り返し形成し、該表面を撥水性材料からなる撥水性
    膜により被覆した撥水性層担持部材において、上記部材
    を珪素からなる基板から構成し、上記凸部または凹部を
    フォトリソグラフィーにより形成すると共に上記撥水性
    膜により被覆された凹部または凸部のピッチが20μm
    から400μmまでの範囲にあるように上記凹部および
    凸部を形成し、上記凸部の頂部にフォトリソグラフィー
    において用いたマスクを残存させた撥水性層担持部材。
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