JPH07206601A - ウイルス感染防止用添加剤 - Google Patents
ウイルス感染防止用添加剤Info
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- JPH07206601A JPH07206601A JP1975894A JP1975894A JPH07206601A JP H07206601 A JPH07206601 A JP H07206601A JP 1975894 A JP1975894 A JP 1975894A JP 1975894 A JP1975894 A JP 1975894A JP H07206601 A JPH07206601 A JP H07206601A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 血液、臓器、組織等の生体摘出物を移植する
ことによって生起するウイルス感染の危険を防止するた
めの、ウイルス感染防止用添加剤を提供する。 【構成】 天然リグニンを主成分とする植物抽出組成
物、または、ベンゼン環上に1又は2以上の水酸基もし
くは低級アルコキシル基を有していてもよいフェニルプ
ロペノイドの重合体からなるウイルス感染防止用添加
剤。
ことによって生起するウイルス感染の危険を防止するた
めの、ウイルス感染防止用添加剤を提供する。 【構成】 天然リグニンを主成分とする植物抽出組成
物、または、ベンゼン環上に1又は2以上の水酸基もし
くは低級アルコキシル基を有していてもよいフェニルプ
ロペノイドの重合体からなるウイルス感染防止用添加
剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はウイルス感染防止用添加
剤に関し、更に詳細には、個体間で、血液、臓器、組織
等の生体摘出物を移植することによって生じるウイルス
感染の危険を防止するために、これらの生体摘出物に添
加して用いられるウイルス感染防止用添加剤に関する。
剤に関し、更に詳細には、個体間で、血液、臓器、組織
等の生体摘出物を移植することによって生じるウイルス
感染の危険を防止するために、これらの生体摘出物に添
加して用いられるウイルス感染防止用添加剤に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】臨床医療
の場において輸血は極めて重要な処置の一つであり、従
来の全血輸血から成分輸血に傾向が変わりつつあるとし
ても、その重要性は一層増大しているといえる。また、
外科技術の急速な進歩によって、血液ばかりでなく角
膜、腎、肝、膵、心、肺等の臓器、あるいは皮膚、骨髄
液等の組織に至るまで、他人の各種生体摘出物を移植し
て治療を行う高度な治療が一般に行われるようになっ
た。
の場において輸血は極めて重要な処置の一つであり、従
来の全血輸血から成分輸血に傾向が変わりつつあるとし
ても、その重要性は一層増大しているといえる。また、
外科技術の急速な進歩によって、血液ばかりでなく角
膜、腎、肝、膵、心、肺等の臓器、あるいは皮膚、骨髄
液等の組織に至るまで、他人の各種生体摘出物を移植し
て治療を行う高度な治療が一般に行われるようになっ
た。
【0003】しかしながら、輸血を含めた生体摘出物の
移植には、その提供者に起因するウイルス感染の危険が
常に存在する。例えば、HIVに汚染された血液又は血
液成分製剤の輸血によってわが国の血友病患者に高率に
エイズが感染した事実は、関係者に大きな衝撃を与え
た。このような悲惨な事故を回避するためには、輸血用
血液がHIVに汚染されていないかどうか、輸血前に厳
重に検査する必要がある。しかしながら、HIV感染直
後で抗体産生前の初期状態にある提供者の血液を検知し
排除することは、現在の検査技術では極めて困難な状況
にある。また、HBs抗原のスクリーニング法が確立さ
れたことによって、輸血によるB型肝炎の感染はほぼ完
全に防止されるに至っている。しかしながら、原因ウイ
ルスが特定されていない非A非B型肝炎の輸血による感
染発生頻度は未だ10〜20%と高率であり、感染者は
毎年20〜30万人にのぼるといわれている。このよう
に、ウイルスの正体自体が知られていない場合はもちろ
んのこと、ウイルスの検査法が存在している場合であっ
てもてもその検出感度には技術的に限界があるため、ウ
イルスに汚染された血液によるウイルス感染を完全に防
ぐことは極めて困難である。
移植には、その提供者に起因するウイルス感染の危険が
常に存在する。例えば、HIVに汚染された血液又は血
液成分製剤の輸血によってわが国の血友病患者に高率に
エイズが感染した事実は、関係者に大きな衝撃を与え
た。このような悲惨な事故を回避するためには、輸血用
血液がHIVに汚染されていないかどうか、輸血前に厳
重に検査する必要がある。しかしながら、HIV感染直
後で抗体産生前の初期状態にある提供者の血液を検知し
排除することは、現在の検査技術では極めて困難な状況
にある。また、HBs抗原のスクリーニング法が確立さ
れたことによって、輸血によるB型肝炎の感染はほぼ完
全に防止されるに至っている。しかしながら、原因ウイ
ルスが特定されていない非A非B型肝炎の輸血による感
染発生頻度は未だ10〜20%と高率であり、感染者は
毎年20〜30万人にのぼるといわれている。このよう
に、ウイルスの正体自体が知られていない場合はもちろ
んのこと、ウイルスの検査法が存在している場合であっ
てもてもその検出感度には技術的に限界があるため、ウ
イルスに汚染された血液によるウイルス感染を完全に防
ぐことは極めて困難である。
【0004】現在、輸血によるウイルス感染の危険を少
しでも低減させるために、輸血用血液を加熱処理し、ま
たはフィルター濾過等を行って、ウイルスを死滅させあ
るいは除去する努力がなされている。しかしながら、前
者の加熱処理は耐熱性のウイルスに効果がないばかりで
なく、血液成分の熱変性が避けられない等の不都合が指
摘されている。後者のフィルター濾過では血液成分より
粒子径の小さなウイルスを除去することができないため
に、その有効性は一部の血漿分画製剤について認められ
るに過ぎない。
しでも低減させるために、輸血用血液を加熱処理し、ま
たはフィルター濾過等を行って、ウイルスを死滅させあ
るいは除去する努力がなされている。しかしながら、前
者の加熱処理は耐熱性のウイルスに効果がないばかりで
なく、血液成分の熱変性が避けられない等の不都合が指
摘されている。後者のフィルター濾過では血液成分より
粒子径の小さなウイルスを除去することができないため
に、その有効性は一部の血漿分画製剤について認められ
るに過ぎない。
【0005】一方、近年急速にその臨床例が増えている
臓器や組織の移植においても、上記輸血の場合と同様
に、提供者に由来するウイルス感染の危険が存在する。
しかしながら、これら生体摘出物の移植においては、提
供者のウイルス保持の危険を一応はチェックするもの
の、血液のように加熱処理やフィルター濾過ができるわ
けではなく、これらの中に潜むウイルスに対する対策は
輸血の場合以上に不十分な現状にある。加えて、かかる
臓器移植の際には移植後に生起する拒絶反応を緩和させ
るために免疫抑制剤が投与されるため、移植を受ける患
者のウイルスに対する抵抗力は、より一層低下している
ことが考えられる。そのため、移植臓器に潜む既知、あ
るいは未知のウイルスによる感染事故は、輸血の場合以
上に生起する可能性が高い。
臓器や組織の移植においても、上記輸血の場合と同様
に、提供者に由来するウイルス感染の危険が存在する。
しかしながら、これら生体摘出物の移植においては、提
供者のウイルス保持の危険を一応はチェックするもの
の、血液のように加熱処理やフィルター濾過ができるわ
けではなく、これらの中に潜むウイルスに対する対策は
輸血の場合以上に不十分な現状にある。加えて、かかる
臓器移植の際には移植後に生起する拒絶反応を緩和させ
るために免疫抑制剤が投与されるため、移植を受ける患
者のウイルスに対する抵抗力は、より一層低下している
ことが考えられる。そのため、移植臓器に潜む既知、あ
るいは未知のウイルスによる感染事故は、輸血の場合以
上に生起する可能性が高い。
【0006】以上の生体摘出物の移植に伴うウイルス感
染の問題については、従来から指摘されているにもかか
わらず決定的な対策が何ら見出されておらず、仮に感染
事故が発生した場合にはその被感染者に対して抗ウイル
ス剤の投与を行う等の、事後的な対応がなされているの
が現状である。
染の問題については、従来から指摘されているにもかか
わらず決定的な対策が何ら見出されておらず、仮に感染
事故が発生した場合にはその被感染者に対して抗ウイル
ス剤の投与を行う等の、事後的な対応がなされているの
が現状である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、何ら有効
な対策が見出されていない生体摘出物の移植における上
記問題点に着目し、移植によるウイルス感染を防止する
ための効果的な対策を見出すべく検討した結果、ある種
の高分子重合体が広範囲のウイルスの感染力を著しく減
弱させること、しかもこの高分子重合体は生体摘出物自
体にはほとんど影響を与えず、また、移植を受ける生体
に対しても極めて安全であることを見出し、仮にウイル
スに汚染された生体摘出物であっても、この高分子重合
体で処理すれば移植によるウイルス感染の危険を著しく
低減することができることを確認して、本発明を完成し
た。
な対策が見出されていない生体摘出物の移植における上
記問題点に着目し、移植によるウイルス感染を防止する
ための効果的な対策を見出すべく検討した結果、ある種
の高分子重合体が広範囲のウイルスの感染力を著しく減
弱させること、しかもこの高分子重合体は生体摘出物自
体にはほとんど影響を与えず、また、移植を受ける生体
に対しても極めて安全であることを見出し、仮にウイル
スに汚染された生体摘出物であっても、この高分子重合
体で処理すれば移植によるウイルス感染の危険を著しく
低減することができることを確認して、本発明を完成し
た。
【0008】すなわち本発明は、個体間移植の際に生起
するウイルス感染を防止するために生体摘出物に予め添
加されることを特徴とする、ウイルス感染防止用添加剤
を提供するものである。
するウイルス感染を防止するために生体摘出物に予め添
加されることを特徴とする、ウイルス感染防止用添加剤
を提供するものである。
【0009】本発明のウイルス感染防止用添加剤として
は、特定の高分子重合体、すなわち天然リグニンを主成
分とする植物抽出組成物、あるいは特定の構造を有する
単量体化合物の重合反応によって得られる合成高分子重
合体が用いられる。これらの各添加剤について、以下に
詳細に説明する。
は、特定の高分子重合体、すなわち天然リグニンを主成
分とする植物抽出組成物、あるいは特定の構造を有する
単量体化合物の重合反応によって得られる合成高分子重
合体が用いられる。これらの各添加剤について、以下に
詳細に説明する。
【0010】なお、本明細書において「低級アルコキシ
基」とは、低級アルキル部分が、例えばメチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチ
ル、イソペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル等の直
鎖状又は分岐鎖状のアルキルであるアルコキシ基を意味
する。
基」とは、低級アルキル部分が、例えばメチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチ
ル、イソペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル等の直
鎖状又は分岐鎖状のアルキルであるアルコキシ基を意味
する。
【0011】(1)天然リグニンを主成分とする植物抽
出組成物からなる添加剤 本発明のウイルス感染防止用添加剤として用いられる天
然リグニンを主成分とする植物抽出組成物とは、本発明
者らの出願にかかる特開平3−206,043号公報に
おいて提案した、木質化植物材料から水性溶剤によって
抽出されるリグニンを含有する組成物を意味する。した
がって、本発明の天然リグニンを主成分とする植物抽出
組成物は上記公報に記載される方法に準じて容易に入手
することができるが、その概要を説明すれば以下のとお
りである。
出組成物からなる添加剤 本発明のウイルス感染防止用添加剤として用いられる天
然リグニンを主成分とする植物抽出組成物とは、本発明
者らの出願にかかる特開平3−206,043号公報に
おいて提案した、木質化植物材料から水性溶剤によって
抽出されるリグニンを含有する組成物を意味する。した
がって、本発明の天然リグニンを主成分とする植物抽出
組成物は上記公報に記載される方法に準じて容易に入手
することができるが、その概要を説明すれば以下のとお
りである。
【0012】すなわち、針葉樹もしくは広葉樹の材質
部、松かさ等の毬果、または樹木に寄生し木質化した担
子菌類等の木質化植物材料を裁断し、これをメタノール
等の有機溶剤で加温洗浄した後、熱水又は苛性ソーダ等
のアルカリ水溶液で浸出する。これによって得られる浸
出液のpHを弱酸性に調整して析出する不溶物を精製す
れば、天然リグニンを主成分とする植物抽出組成物を効
率よく得ることができる。また、天然リグニンを主成分
とする植物抽出組成物としては、上記のアルカリ水溶液
に代えて亜硫酸水溶液で浸出して得られるリグニンスル
フォン酸や、さらに木質化植物材料を用いずにパルプ廃
液から直接得られるアルカリリグニンもしくはリグニン
スルフォン酸も含まれる。このようにして得られる天然
リグニンを主成分とする植物抽出組成物は、さらに透析
に付して精製した後、煮沸滅菌、あるいは限外濾過等の
除菌操作を行うことによって本発明のウイルス感染防止
用添加剤として用いることができる。
部、松かさ等の毬果、または樹木に寄生し木質化した担
子菌類等の木質化植物材料を裁断し、これをメタノール
等の有機溶剤で加温洗浄した後、熱水又は苛性ソーダ等
のアルカリ水溶液で浸出する。これによって得られる浸
出液のpHを弱酸性に調整して析出する不溶物を精製す
れば、天然リグニンを主成分とする植物抽出組成物を効
率よく得ることができる。また、天然リグニンを主成分
とする植物抽出組成物としては、上記のアルカリ水溶液
に代えて亜硫酸水溶液で浸出して得られるリグニンスル
フォン酸や、さらに木質化植物材料を用いずにパルプ廃
液から直接得られるアルカリリグニンもしくはリグニン
スルフォン酸も含まれる。このようにして得られる天然
リグニンを主成分とする植物抽出組成物は、さらに透析
に付して精製した後、煮沸滅菌、あるいは限外濾過等の
除菌操作を行うことによって本発明のウイルス感染防止
用添加剤として用いることができる。
【0013】もっとも、以上の方法によって得られる天
然リグニンを主成分とする植物抽出組成物には通常ヘミ
セルロース等の夾雑物が混在し、純粋な天然リグニンを
単離精製することは極めて困難である。したがって、本
発明の天然リグニンを主成分とする植物抽出組成物は家
畜動物等への移植用生体摘出物に用いることはできる
が、ヒトへの移植用生体摘出物に対して用いる場合は、
以下に説明する合成高分子重合体を用いることが好まし
い。
然リグニンを主成分とする植物抽出組成物には通常ヘミ
セルロース等の夾雑物が混在し、純粋な天然リグニンを
単離精製することは極めて困難である。したがって、本
発明の天然リグニンを主成分とする植物抽出組成物は家
畜動物等への移植用生体摘出物に用いることはできる
が、ヒトへの移植用生体摘出物に対して用いる場合は、
以下に説明する合成高分子重合体を用いることが好まし
い。
【0014】(2)合成高分子重合体からなる添加剤 本発明のウイルス感染防止用添加剤として用いられる合
成高分子重合体は、ベンゼン環上に1又は2以上の水酸
基もしくは低級アルコキシ基を有していてもよいフェニ
ルプロペノイドの重合体である。かかる合成高分子重合
体は、以下の構成単量体化合物を脱水素反応により重合
もしくは共重合させて製造することができる。
成高分子重合体は、ベンゼン環上に1又は2以上の水酸
基もしくは低級アルコキシ基を有していてもよいフェニ
ルプロペノイドの重合体である。かかる合成高分子重合
体は、以下の構成単量体化合物を脱水素反応により重合
もしくは共重合させて製造することができる。
【0015】構成単量体化合物であるフェニルプロペノ
イドとしては、ベンゼン環上に1又は2以上の水酸基も
しくは低級アルコキシ基を有していてもよい桂皮酸誘導
体及び桂皮アルコール誘導体から選択できるいずれか一
種又は二種以上の誘導体を混合して用いることができ
る。ここで用いられる桂皮酸誘導体の具体例を挙げれ
ば、例えばp−クマル酸、フェルラ酸、カフェー酸、ウ
ンベル酸等である。また、桂皮アルコール誘導体の具体
例を挙げれば、パラクマリールアルコール、コニフェリ
ールアルコール、シナピルアルコール等である。
イドとしては、ベンゼン環上に1又は2以上の水酸基も
しくは低級アルコキシ基を有していてもよい桂皮酸誘導
体及び桂皮アルコール誘導体から選択できるいずれか一
種又は二種以上の誘導体を混合して用いることができ
る。ここで用いられる桂皮酸誘導体の具体例を挙げれ
ば、例えばp−クマル酸、フェルラ酸、カフェー酸、ウ
ンベル酸等である。また、桂皮アルコール誘導体の具体
例を挙げれば、パラクマリールアルコール、コニフェリ
ールアルコール、シナピルアルコール等である。
【0016】以上の構成単量体化合物を重合もしくは共
重合させる脱水素反応は、例えば、反応に影響を与えな
い溶媒、好ましくは水中で、ペルオキシダーゼと過酸化
水素との共存下に、上記フェニルプロペノイド又はその
混合物を攪拌することにより行うことができる。
重合させる脱水素反応は、例えば、反応に影響を与えな
い溶媒、好ましくは水中で、ペルオキシダーゼと過酸化
水素との共存下に、上記フェニルプロペノイド又はその
混合物を攪拌することにより行うことができる。
【0017】具体的には、各種フェニルプロペノイドの
水溶液と過酸化水素水とを少量づつ同時に、ペルオキシ
ダーゼ水溶液に滴下することによって行うことができ、
この方法で、いわゆるエンドワイズ(endwise )重合体
が得られる。また、過酸化水素水を、各種フェニルプロ
ペノイドとペルオキシダーゼとを含む水溶液に滴下する
ことによっても行うことができ、この方法で、いわゆる
バルク(bulk)重合体が得られる。
水溶液と過酸化水素水とを少量づつ同時に、ペルオキシ
ダーゼ水溶液に滴下することによって行うことができ、
この方法で、いわゆるエンドワイズ(endwise )重合体
が得られる。また、過酸化水素水を、各種フェニルプロ
ペノイドとペルオキシダーゼとを含む水溶液に滴下する
ことによっても行うことができ、この方法で、いわゆる
バルク(bulk)重合体が得られる。
【0018】上記の方法で用いられる各水溶液の濃度に
は厳密な制限がなく、一般的重合反応で通常用いられる
濃度の範囲内であれば使用できるが、反応終了時点での
過酸化水素の使用量は、上記したいずれの方法において
も各種フェニルプロペノイドの合計量1モルに対して
0.5〜2.0モルの範囲内であるのが好ましい。同様
にペルオキシダーゼの使用量は特に限定されることな
く、通常の酵素反応に使用される範囲内であればよい。
反応は、約0℃〜約60℃、好ましくは約20℃〜約4
0℃の温度で、一般に0.5〜3時間程度で終了する。
は厳密な制限がなく、一般的重合反応で通常用いられる
濃度の範囲内であれば使用できるが、反応終了時点での
過酸化水素の使用量は、上記したいずれの方法において
も各種フェニルプロペノイドの合計量1モルに対して
0.5〜2.0モルの範囲内であるのが好ましい。同様
にペルオキシダーゼの使用量は特に限定されることな
く、通常の酵素反応に使用される範囲内であればよい。
反応は、約0℃〜約60℃、好ましくは約20℃〜約4
0℃の温度で、一般に0.5〜3時間程度で終了する。
【0019】上記の方法によって得られる重合体は重合
度の異なる重合体の組成物であり、種々の分子量のもの
が混在する。かかる重合体を本発明のウイルス感染防止
用添加剤として用いる場合には、その分子量が厳密に制
限されることはないが、組成物の分子量分布としては8
00〜1,500,000程度の範囲内にあるものが好
ましい。そのため、上記反応によって得られる重合体組
成物を必要に応じて通常行われるクロマトグラフィー等
により好ましい分子量分布の組成物とすることができ
る。
度の異なる重合体の組成物であり、種々の分子量のもの
が混在する。かかる重合体を本発明のウイルス感染防止
用添加剤として用いる場合には、その分子量が厳密に制
限されることはないが、組成物の分子量分布としては8
00〜1,500,000程度の範囲内にあるものが好
ましい。そのため、上記反応によって得られる重合体組
成物を必要に応じて通常行われるクロマトグラフィー等
により好ましい分子量分布の組成物とすることができ
る。
【0020】なお、本発明の添加剤は水に可溶であるこ
とが好ましい。そのため、上記反応で得られた重合体を
水に溶解し不溶物を濾過した後透析等によって精製した
ものを、溶媒留去、凍結乾燥等の手段で粉末化して得る
ことが好ましい。
とが好ましい。そのため、上記反応で得られた重合体を
水に溶解し不溶物を濾過した後透析等によって精製した
ものを、溶媒留去、凍結乾燥等の手段で粉末化して得る
ことが好ましい。
【0021】かくして、得られる本発明の合成高分子重
合体は、赤外線吸収スペクトルにより、水素結合性OH
結合(3000〜3600cm-1)、カルボキシル基C=O結合
(1600〜1720cm-1)、C−O結合(100 〜1400c
m-1)の吸収領域に強い吸収帯を有する構造として特定
される。また、紫外線吸収スペクトルにより、280 nm
付近に吸収極大、260 nm付近に吸収極小、さらに700
nm付近まで漸減する吸収(end-absorption)を有し、
アルカリ溶液中で320 nm付近の吸収強度に増幅が認め
られる構造として特定される。さらに、プロトンの核磁
気共鳴スペクトルにより、芳香環水素(7〜8pp
m)、脂肪族二重結合水素(5〜6ppm)、O−CH
水素(4〜5ppm)および製造に用いる原料が、例え
ばフェルラ酸のようにフェニル基にメトキシ基を有する
場合には、当該水素(4ppm付近)に基づく強い吸収
を示す構造として特定される。さらに、粉末状態での電
子スピン共鳴スペクトルから、δ値2.003 に有機フリー
ラジカルに基づく強い吸収を示す構造として特定され
る。
合体は、赤外線吸収スペクトルにより、水素結合性OH
結合(3000〜3600cm-1)、カルボキシル基C=O結合
(1600〜1720cm-1)、C−O結合(100 〜1400c
m-1)の吸収領域に強い吸収帯を有する構造として特定
される。また、紫外線吸収スペクトルにより、280 nm
付近に吸収極大、260 nm付近に吸収極小、さらに700
nm付近まで漸減する吸収(end-absorption)を有し、
アルカリ溶液中で320 nm付近の吸収強度に増幅が認め
られる構造として特定される。さらに、プロトンの核磁
気共鳴スペクトルにより、芳香環水素(7〜8pp
m)、脂肪族二重結合水素(5〜6ppm)、O−CH
水素(4〜5ppm)および製造に用いる原料が、例え
ばフェルラ酸のようにフェニル基にメトキシ基を有する
場合には、当該水素(4ppm付近)に基づく強い吸収
を示す構造として特定される。さらに、粉末状態での電
子スピン共鳴スペクトルから、δ値2.003 に有機フリー
ラジカルに基づく強い吸収を示す構造として特定され
る。
【0022】以上の方法によって得られる本発明のウイ
ルス感染防止用添加剤は、以下の方法で、移植を目的と
する生体摘出物又はその加工製品に添加されることによ
って、本発明の効果を発揮することができる。
ルス感染防止用添加剤は、以下の方法で、移植を目的と
する生体摘出物又はその加工製品に添加されることによ
って、本発明の効果を発揮することができる。
【0023】本発明のウイルス感染防止剤を添加するこ
とのできる生体摘出物としては、血液:腎、肝、膵、
心、肺、角膜等の臓器:皮膚、骨髄等の組織が挙げられ
る。
とのできる生体摘出物としては、血液:腎、肝、膵、
心、肺、角膜等の臓器:皮膚、骨髄等の組織が挙げられ
る。
【0024】(a)血液 血液には、全血製剤ばかりでなく成分を分離した血液成
分製剤である、例えば赤血球製剤、血漿製剤、血小板製
剤、さらに血漿中に含まれるタンパク質を分画精製して
得られるアルブミン製剤、免疫グロブリン製剤、血液凝
固因子製剤等も含まれる。全血血液に本発明のウイルス
感染防止用添加剤を添加して全血製剤とする場合には、
上述した方法によって得られる本発明の天然リグニンを
主成分とする植物抽出組成物、または合成高分子重合体
を、例えば血液に対して1〜1,000μg/ml、好
ましくは10〜100μg/mlの濃度となるように添
加すればよい。添加は、当該血液製剤の使用に先立ち少
なくとも数分間〜数時間前に行うことが必要であり、ま
たこの程度のインキュベーション時間で本発明の効果を
得るには十分である。また、血液成分製剤に添加する場
合には、その原料である全血血液中に上記の濃度の範囲
内で本発明の添加剤を添加すればよく、さらに血漿分画
製剤に添加する場合には、血漿成分を分画し粉末化する
前に、その原料である血漿中に上記の濃度の範囲内で本
発明の添加剤を添加すればよい。なお、原料である血漿
中に予め本発明の添加剤を添加していない場合であって
も、血漿分画製剤の溶解液に本発明の添加剤を溶解して
おけば、本発明のウイルス感染防止効果を得ることがで
きる。このように本発明の添加剤を溶解液に添加して用
いる場合には、例えば溶解液に対して1〜1,000μ
g/ml、好ましくは10〜100μg/mlの濃度と
なるように添加し、かつ、当該溶解液で血漿分画製剤を
溶解した後少なくとも数分間〜数時間インキュベートす
ることが好ましい。
分製剤である、例えば赤血球製剤、血漿製剤、血小板製
剤、さらに血漿中に含まれるタンパク質を分画精製して
得られるアルブミン製剤、免疫グロブリン製剤、血液凝
固因子製剤等も含まれる。全血血液に本発明のウイルス
感染防止用添加剤を添加して全血製剤とする場合には、
上述した方法によって得られる本発明の天然リグニンを
主成分とする植物抽出組成物、または合成高分子重合体
を、例えば血液に対して1〜1,000μg/ml、好
ましくは10〜100μg/mlの濃度となるように添
加すればよい。添加は、当該血液製剤の使用に先立ち少
なくとも数分間〜数時間前に行うことが必要であり、ま
たこの程度のインキュベーション時間で本発明の効果を
得るには十分である。また、血液成分製剤に添加する場
合には、その原料である全血血液中に上記の濃度の範囲
内で本発明の添加剤を添加すればよく、さらに血漿分画
製剤に添加する場合には、血漿成分を分画し粉末化する
前に、その原料である血漿中に上記の濃度の範囲内で本
発明の添加剤を添加すればよい。なお、原料である血漿
中に予め本発明の添加剤を添加していない場合であって
も、血漿分画製剤の溶解液に本発明の添加剤を溶解して
おけば、本発明のウイルス感染防止効果を得ることがで
きる。このように本発明の添加剤を溶解液に添加して用
いる場合には、例えば溶解液に対して1〜1,000μ
g/ml、好ましくは10〜100μg/mlの濃度と
なるように添加し、かつ、当該溶解液で血漿分画製剤を
溶解した後少なくとも数分間〜数時間インキュベートす
ることが好ましい。
【0025】(b)臓器・皮膚等 移植用の臓器又は皮膚等を本発明の添加剤によって処理
する場合は、摘出した臓器を保存する際に、その保存液
に添加して用いればよい。このような保存液としては市
販のリンゲル液等の電解質輸液を用いることができる
が、この輸液には、例えばマンニトールや澱粉等の糖、
アミノ酸、SOD等の抗酸化剤が更に添加されていても
よい。本発明の添加剤の添加量に厳密な制限はないが、
保存液中の濃度が1〜1,000μg/mlであればよ
く、10〜100μg/mlであればより好ましい。
する場合は、摘出した臓器を保存する際に、その保存液
に添加して用いればよい。このような保存液としては市
販のリンゲル液等の電解質輸液を用いることができる
が、この輸液には、例えばマンニトールや澱粉等の糖、
アミノ酸、SOD等の抗酸化剤が更に添加されていても
よい。本発明の添加剤の添加量に厳密な制限はないが、
保存液中の濃度が1〜1,000μg/mlであればよ
く、10〜100μg/mlであればより好ましい。
【0026】(c)骨髄液 移植用骨髄に本発明のウイルス感染防止用添加剤を添加
する場合は、上記した全血製剤の場合と同様の方法で実
施することができる。
する場合は、上記した全血製剤の場合と同様の方法で実
施することができる。
【0027】以上の方法で移植用生体摘出物に本発明の
組成物を添加することによって、本発明のウイルス感染
防止効果を発揮することができる。本発明のウイルス感
染防止剤を添加した生体摘出物は、そのままヒトに対す
る輸血や移植手術に用いることができるが、家畜等の動
物に対しても同様に用いることができる。
組成物を添加することによって、本発明のウイルス感染
防止効果を発揮することができる。本発明のウイルス感
染防止剤を添加した生体摘出物は、そのままヒトに対す
る輸血や移植手術に用いることができるが、家畜等の動
物に対しても同様に用いることができる。
【0028】以下に、本発明のウイルス感染防止用添加
剤の製造例、ウイルス感染防止効果を確認した薬理試験
結果、および本発明の添加剤を添加して得られる血液製
剤、臓器保存液等の製剤例を示して本発明を更に詳細に
説明するが、かかる記載が本発明を何ら限定するもので
ないことはいうまでもない。なお、以下の記載におい
て、DHP−pCAはp−クマール酸の脱水素重合体
を、DHP−FAはフェラル酸の脱水素重合体を、DH
P−CAはカフェー酸の脱水素重合体を、DHP−F
A.Conはフェルラ酸とコニフェリルアルコールとの
1:1の脱水素共重合体を表す。
剤の製造例、ウイルス感染防止効果を確認した薬理試験
結果、および本発明の添加剤を添加して得られる血液製
剤、臓器保存液等の製剤例を示して本発明を更に詳細に
説明するが、かかる記載が本発明を何ら限定するもので
ないことはいうまでもない。なお、以下の記載におい
て、DHP−pCAはp−クマール酸の脱水素重合体
を、DHP−FAはフェラル酸の脱水素重合体を、DH
P−CAはカフェー酸の脱水素重合体を、DHP−F
A.Conはフェルラ酸とコニフェリルアルコールとの
1:1の脱水素共重合体を表す。
【0029】
【実施例】製造例1:天然リグニンを主成分とする植物抽出組成物 (1)五葉松(Pinus parviflora Sieb.et Zucc.) の松
かさ200gを粉砕したものに2,000mlのエタノ
ールを加え3時間煮沸還流した後、デカンテーションし
てエタノールを除去する。この操作をさらに4回繰り返
して得られた残渣に2,000mlの水を加えて、時々
攪拌しながら室温で3時間浸出する。この水による浸出
をさらに2回繰り返して得られる残渣に4%苛性ソーダ
2,000mlを加えて、時々攪拌しながら室温で4時
間浸出する。この苛性ソーダによる浸出を2回行い、得
られる浸出液を合わせる。酢酸を加えてこの溶液のpH
を約5に調整し、この際析出する不溶物を遠心分離して
集める。得られる固形物を希釈アルカリ水に溶解し、透
析チューブに入れて10時間流水透析を行った後得られ
る内容物を凍結乾燥して、16.5gの本発明の天然リ
グニンを主成分とする植物抽出組成物を褐色粉末として
得た。
かさ200gを粉砕したものに2,000mlのエタノ
ールを加え3時間煮沸還流した後、デカンテーションし
てエタノールを除去する。この操作をさらに4回繰り返
して得られた残渣に2,000mlの水を加えて、時々
攪拌しながら室温で3時間浸出する。この水による浸出
をさらに2回繰り返して得られる残渣に4%苛性ソーダ
2,000mlを加えて、時々攪拌しながら室温で4時
間浸出する。この苛性ソーダによる浸出を2回行い、得
られる浸出液を合わせる。酢酸を加えてこの溶液のpH
を約5に調整し、この際析出する不溶物を遠心分離して
集める。得られる固形物を希釈アルカリ水に溶解し、透
析チューブに入れて10時間流水透析を行った後得られ
る内容物を凍結乾燥して、16.5gの本発明の天然リ
グニンを主成分とする植物抽出組成物を褐色粉末として
得た。
【0030】(2)アメリカ松(slash pine) のチップ
100gに、1,000mlのエタノールを加え、20
時間煮沸還流した後濾過する。得られる残渣に1,00
0mlのメタノールを加え20時間煮沸還流した後濾過
する。得られる残渣に1,000mlの水を加えて3時
間煮沸還流した後、この残渣に4%苛性ソーダ水溶液
1,000mlを加えて、時々攪拌しながら20時間室
温で浸出する。固形物を除いたアルカリ浸出液に、酢酸
を加えてpHを5に調整する。この際に析出する固形物
を遠心分離により集め、これを再び希釈アルカリ水に溶
解した後、透析チューブに入れて10時間流水透析を行
い、内容物を凍結乾燥して、280mgの本発明の天然
リグニンを主成分とする植物抽出組成物を褐色粉末とし
て得た。
100gに、1,000mlのエタノールを加え、20
時間煮沸還流した後濾過する。得られる残渣に1,00
0mlのメタノールを加え20時間煮沸還流した後濾過
する。得られる残渣に1,000mlの水を加えて3時
間煮沸還流した後、この残渣に4%苛性ソーダ水溶液
1,000mlを加えて、時々攪拌しながら20時間室
温で浸出する。固形物を除いたアルカリ浸出液に、酢酸
を加えてpHを5に調整する。この際に析出する固形物
を遠心分離により集め、これを再び希釈アルカリ水に溶
解した後、透析チューブに入れて10時間流水透析を行
い、内容物を凍結乾燥して、280mgの本発明の天然
リグニンを主成分とする植物抽出組成物を褐色粉末とし
て得た。
【0031】(3)上記(1)に記載の方法に準じて、
各種マツ科植物(Pinus densiflora Sieb.et Zucc.、Pi
nus thunbergii parl.、Pinus elliottii var. Elliott
ii、Pinus taeda L.、Pinus caribaea Hondurenses、Pi
nus sylvestris L.)の松かさ、および五葉松(Pinus pa
rviflora Sieb.et Zucc.) の松の実の殻より、本発明の
天然リグニンを主成分とする植物抽出組成物を得た。
各種マツ科植物(Pinus densiflora Sieb.et Zucc.、Pi
nus thunbergii parl.、Pinus elliottii var. Elliott
ii、Pinus taeda L.、Pinus caribaea Hondurenses、Pi
nus sylvestris L.)の松かさ、および五葉松(Pinus pa
rviflora Sieb.et Zucc.) の松の実の殻より、本発明の
天然リグニンを主成分とする植物抽出組成物を得た。
【0032】製造例2:合成高分子重合体 (1)以下の方法で溶液A、BおよびCを調製する。 溶液A:重合すべき単量体化合物1gを1N苛性ソーダ
で中和した後、0.05モルのリン酸緩衝液(pH8)
を加えて全量200mlの水溶液とする。 溶液B:ホースラディッシュペルオキシダーゼ20mg
を0.05モルのリン酸緩衝液(pH8)200mlに
溶解する。 溶液C:0.05モルのリン酸緩衝液(pH8)に過酸
化水素水を加えて、過酸化水素の濃度が0.1%の水溶
液200mlを調製する。
で中和した後、0.05モルのリン酸緩衝液(pH8)
を加えて全量200mlの水溶液とする。 溶液B:ホースラディッシュペルオキシダーゼ20mg
を0.05モルのリン酸緩衝液(pH8)200mlに
溶解する。 溶液C:0.05モルのリン酸緩衝液(pH8)に過酸
化水素水を加えて、過酸化水素の濃度が0.1%の水溶
液200mlを調製する。
【0033】(2)エンドワイズ法 溶液Bに、溶液A全量及び溶液C(単量体化合物に対し
て1.5モル等量の過酸化水素を含む量)を同時に、2
5℃にて1時間かけて滴下する。滴下後さらに同温度に
て1時間攪拌した後、反応液に酢酸を加えて溶液のpH
を3に調整し、析出する固体を遠心分離して採取する。
得られた固体を水に溶解し、透析した後凍結乾燥して、
本発明の合成高分子重合体を得た。上記の方法によって
得られた合成高分子重合体は、下表1に示す物理的特性
を示した。
て1.5モル等量の過酸化水素を含む量)を同時に、2
5℃にて1時間かけて滴下する。滴下後さらに同温度に
て1時間攪拌した後、反応液に酢酸を加えて溶液のpH
を3に調整し、析出する固体を遠心分離して採取する。
得られた固体を水に溶解し、透析した後凍結乾燥して、
本発明の合成高分子重合体を得た。上記の方法によって
得られた合成高分子重合体は、下表1に示す物理的特性
を示した。
【0034】
【表1】
【0035】(3)バルク法 溶液A及びBを混合して得られる溶液に、溶液C(単量
体化合物に対して1.5モル等量の過酸化水素を含む
量)を、25℃にて1時間かけて滴下する。滴下後さら
に同温度にて1時間攪拌した後、反応液に酢酸を加えて
溶液のpHを3に調整し、析出する固体を遠心分離して
採取する。得られた固体を水に溶解し、透析した後凍結
乾燥して、本発明の高分子重合体を得た。上記の方法に
よって得られた合成高分子重合体は、下表2に示す物理
的特性を示した。
体化合物に対して1.5モル等量の過酸化水素を含む
量)を、25℃にて1時間かけて滴下する。滴下後さら
に同温度にて1時間攪拌した後、反応液に酢酸を加えて
溶液のpHを3に調整し、析出する固体を遠心分離して
採取する。得られた固体を水に溶解し、透析した後凍結
乾燥して、本発明の高分子重合体を得た。上記の方法に
よって得られた合成高分子重合体は、下表2に示す物理
的特性を示した。
【0036】
【表2】
【0037】薬理試験1:ヘルペスウイルスに対する感
染防止効果 (i) 天然リグニンを主成分とする植物抽出組成物(1) 種々の標的細胞(アフリカ緑ザル由来の腎臓細胞CV−
1及びVero:ヒト肺癌患者由来のアデノカルシノー
マ細胞A−549)を5%仔牛胎児血清(FCS)を含
むDulbeco のMinimum Essential Medium(MED)中で
培養し、単層培養細胞を得る。ここで得られるConfluen
t 細胞(1X106 /6−well-plate)を200〜40
0プラーク形成単位のヘルペスジンプレックスウイルス
(HSV−1、HSV−2)と37℃で1時間感染させ
る。DMEで一度洗浄した後、感染細胞に2%FCS及
び0.5% agaroseを含む2mlのDEMを重層する。
37℃で2日間培養し、重層したagroseを除き、付着し
た細胞を2%エタノールを含む0.2%クリスタル紫で
固定染色する。ウイルス感染による細胞変性効果は、光
学顕微鏡下で、プラークの数を算定することにより調べ
た。製造例1(1)で得られた本発明の天然リグニンを
主成分とする植物抽出組成物を上記のウイルス感染時に
添加すると、CV−1細胞及びVero細胞の形態に変
化を与えることなくプラーク数を有為に減少させた。す
なわち、HSV−1及びHSV−2のプラーク形成は、
0.1μg/mlの組成物の添加で有為に阻害され、1
0μg/mlで完全に阻害された。また、本発明の天然
リグニンを主成分とする植物抽出組成物はヒトアデノカ
ルシノーマ細胞(A−549)へのHSV−1ウイルス
の感染を効果的に抑制した。この場合の50%抑制濃度
は0.1〜0.3μg/mlであった。
染防止効果 (i) 天然リグニンを主成分とする植物抽出組成物(1) 種々の標的細胞(アフリカ緑ザル由来の腎臓細胞CV−
1及びVero:ヒト肺癌患者由来のアデノカルシノー
マ細胞A−549)を5%仔牛胎児血清(FCS)を含
むDulbeco のMinimum Essential Medium(MED)中で
培養し、単層培養細胞を得る。ここで得られるConfluen
t 細胞(1X106 /6−well-plate)を200〜40
0プラーク形成単位のヘルペスジンプレックスウイルス
(HSV−1、HSV−2)と37℃で1時間感染させ
る。DMEで一度洗浄した後、感染細胞に2%FCS及
び0.5% agaroseを含む2mlのDEMを重層する。
37℃で2日間培養し、重層したagroseを除き、付着し
た細胞を2%エタノールを含む0.2%クリスタル紫で
固定染色する。ウイルス感染による細胞変性効果は、光
学顕微鏡下で、プラークの数を算定することにより調べ
た。製造例1(1)で得られた本発明の天然リグニンを
主成分とする植物抽出組成物を上記のウイルス感染時に
添加すると、CV−1細胞及びVero細胞の形態に変
化を与えることなくプラーク数を有為に減少させた。す
なわち、HSV−1及びHSV−2のプラーク形成は、
0.1μg/mlの組成物の添加で有為に阻害され、1
0μg/mlで完全に阻害された。また、本発明の天然
リグニンを主成分とする植物抽出組成物はヒトアデノカ
ルシノーマ細胞(A−549)へのHSV−1ウイルス
の感染を効果的に抑制した。この場合の50%抑制濃度
は0.1〜0.3μg/mlであった。
【0038】(ii)天然リグニンを主成分とする植物抽出
組成物(2) 製造例1(3)で得られた各種マツ科植物の松かさ及び
松の実の殻、並びに製紙工業におけるパルプ廃液より得
られる市販のアルカリリグニン(alkali lignin )につ
いて、これらのヘルペスジンプレックスウイルスに対す
る感染阻止率を調べた。感染阻止の程度は、各試料10
μg/mlの存在下にCV−1細胞をヘルペスジンプレ
ックスウイルスHSV−1株に感染させ、洗浄後、アガ
ロースを重層し、2日間培養した後、形成したプラーク
を計数して行った。対照としては生理食塩水を用いた。
その結果、生理食塩水によるウイルスのプラーク形成数
が305であったのに対し、本発明の天然リグニンを主
成分とする植物抽出組成物はいずれもプラークの形成を
完全に阻止し、感染阻止率は100%であった。
組成物(2) 製造例1(3)で得られた各種マツ科植物の松かさ及び
松の実の殻、並びに製紙工業におけるパルプ廃液より得
られる市販のアルカリリグニン(alkali lignin )につ
いて、これらのヘルペスジンプレックスウイルスに対す
る感染阻止率を調べた。感染阻止の程度は、各試料10
μg/mlの存在下にCV−1細胞をヘルペスジンプレ
ックスウイルスHSV−1株に感染させ、洗浄後、アガ
ロースを重層し、2日間培養した後、形成したプラーク
を計数して行った。対照としては生理食塩水を用いた。
その結果、生理食塩水によるウイルスのプラーク形成数
が305であったのに対し、本発明の天然リグニンを主
成分とする植物抽出組成物はいずれもプラークの形成を
完全に阻止し、感染阻止率は100%であった。
【0039】薬理試験2:インフルエンザウイルスに対
する感染防止効果 (i) 天然リグニンを主成分とする植物抽出組成物(1) 製造例1(1)で得られた本発明の天然リグニンを主成
分とする植物抽出組成物1μgを105 プラーク形成単
位のインフルエンザウイルスWSN株(HON1)と3
0μlのリン酸緩衝液中で30分間混合し、6週令の雌
BALB/cマウスの鼻腔内に移植し経時的に生存マウ
スの数を調べた。また同様にして、C3H/Heマウス
を用い、104 プラーク形成単位のインフルエンザウイ
ルスWSN株を脳内に移植した場合のマウスの経時的生
存数を調べた。BALB/cマウスを用いた試験結果を
図1に、C3H/Heマウスを用いた結果を図2に示
す。図から明らかなとおり、本発明の天然リグニンを主
成分とする植物抽出組成物はインフルエンザウイルスを
鼻腔内もしくは脳内のいずれに移植した場合でもその感
染を著しく阻害することが認められた。
する感染防止効果 (i) 天然リグニンを主成分とする植物抽出組成物(1) 製造例1(1)で得られた本発明の天然リグニンを主成
分とする植物抽出組成物1μgを105 プラーク形成単
位のインフルエンザウイルスWSN株(HON1)と3
0μlのリン酸緩衝液中で30分間混合し、6週令の雌
BALB/cマウスの鼻腔内に移植し経時的に生存マウ
スの数を調べた。また同様にして、C3H/Heマウス
を用い、104 プラーク形成単位のインフルエンザウイ
ルスWSN株を脳内に移植した場合のマウスの経時的生
存数を調べた。BALB/cマウスを用いた試験結果を
図1に、C3H/Heマウスを用いた結果を図2に示
す。図から明らかなとおり、本発明の天然リグニンを主
成分とする植物抽出組成物はインフルエンザウイルスを
鼻腔内もしくは脳内のいずれに移植した場合でもその感
染を著しく阻害することが認められた。
【0040】(ii)天然リグニンからなる植物抽出組成物
(2) 製造例1(1)で得られた本発明の天然リグニンを主成
分とする植物抽出組成物、並びにパルプ廃液より得られ
るアルカリリグニン、脱アルカリリグニン(dealkali li
gnin) 及びリグニンスルフォン酸塩(lignin sulfonate)
について、これらのインフルエンザウイルスに対する感
染阻止効果を調べた。感染阻止効果は、インフルエンザ
ウイルスA/PR/8/34株(H1N1)を37℃で
MDCK細胞に感染させて30分後に、0.8%BS
A、4μg/mlトリプシンと種々の濃度の試料を含む
MEMを重層し、2〜3日間34℃で培養し、細胞を染
色した後プラーク数を計数して、得られた濃度依存曲線
からそれぞれの試料の50%感染阻止濃度を求めて評価
した。なお、対照として用いた生理食塩水によるウイル
スのプラーク形成数は141であった。結果を下記表3
に示した。
(2) 製造例1(1)で得られた本発明の天然リグニンを主成
分とする植物抽出組成物、並びにパルプ廃液より得られ
るアルカリリグニン、脱アルカリリグニン(dealkali li
gnin) 及びリグニンスルフォン酸塩(lignin sulfonate)
について、これらのインフルエンザウイルスに対する感
染阻止効果を調べた。感染阻止効果は、インフルエンザ
ウイルスA/PR/8/34株(H1N1)を37℃で
MDCK細胞に感染させて30分後に、0.8%BS
A、4μg/mlトリプシンと種々の濃度の試料を含む
MEMを重層し、2〜3日間34℃で培養し、細胞を染
色した後プラーク数を計数して、得られた濃度依存曲線
からそれぞれの試料の50%感染阻止濃度を求めて評価
した。なお、対照として用いた生理食塩水によるウイル
スのプラーク形成数は141であった。結果を下記表3
に示した。
【0041】
【表3】
【0042】上記表から明らかなとおり、本発明の天然
リグニンを主成分とする植物抽出組成物はいずれも極め
て低濃度で、インフルエンザの感染を阻止することが判
明した。
リグニンを主成分とする植物抽出組成物はいずれも極め
て低濃度で、インフルエンザの感染を阻止することが判
明した。
【0043】(iii) 合成高分子重合体 製造例2(2)及び(3)で得られた本発明の合成高分
子重合体のインフルエンザウイルスに対するRNA合成
阻止効果を調べた。効果は、種々の試料存在下、10%
仔牛胎児血清(FCS)を含む培地中で培養したMDC
K細胞にインフルエンザウイルスA/PR/8/34株
(H1N1)を37℃で感染させて、定法に従いウリジ
ンモノリン酸(UMP)のウイルスRNAへの取り込み
率(%)を生理食塩水の場合と比較して評価した。 結
果を下記表4に示した。
子重合体のインフルエンザウイルスに対するRNA合成
阻止効果を調べた。効果は、種々の試料存在下、10%
仔牛胎児血清(FCS)を含む培地中で培養したMDC
K細胞にインフルエンザウイルスA/PR/8/34株
(H1N1)を37℃で感染させて、定法に従いウリジ
ンモノリン酸(UMP)のウイルスRNAへの取り込み
率(%)を生理食塩水の場合と比較して評価した。 結
果を下記表4に示した。
【0044】
【表4】
【0045】上記表から明らかなとおり、本発明の合成
高分子重合体はいずれも極めて低濃度で、インフルエン
ザウイルスのRNA合成を阻止することが判明した。な
お、同様の試験を各単量体化合物について行ったが、こ
の場合にはいずれの化合物にもインフルエンザウイルス
のRNA合成阻止効果は認められなかった。
高分子重合体はいずれも極めて低濃度で、インフルエン
ザウイルスのRNA合成を阻止することが判明した。な
お、同様の試験を各単量体化合物について行ったが、こ
の場合にはいずれの化合物にもインフルエンザウイルス
のRNA合成阻止効果は認められなかった。
【0046】薬理試験3:HIVウイルスに対する感染
防止効果 (i) 合成高分子重合体(1) 96穴マイクロタイタープレートに、種々の濃度の試料
とともにHIV−IIIBにMT−4細胞(2.5X1
04 /well、MOI:0.01)を感染直後に加える。
試料のMT−4細胞に対する細胞毒性を知るために、ウ
イルス非感染細胞を同様に種々の濃度の試料とともに培
養する。CO2 −インキュベーターで37℃、5日間培
養した後、MTT法で生存細胞数を測定する。ウイルス
感染防止効果は、HIV感染による細胞障害を50%防
御する濃度(EC50)、細胞毒性を50%防御する濃度
(CC50)でそれぞれ表現した。また、有効性の指標と
して、CC50/EC50(SI、selectivity index )を
用いた(方法の詳細については、Paunels 等:J.Viro.M
ethods、vol.20 p309 〜321 、1988)。試験結果を下記
表5に示す。
防止効果 (i) 合成高分子重合体(1) 96穴マイクロタイタープレートに、種々の濃度の試料
とともにHIV−IIIBにMT−4細胞(2.5X1
04 /well、MOI:0.01)を感染直後に加える。
試料のMT−4細胞に対する細胞毒性を知るために、ウ
イルス非感染細胞を同様に種々の濃度の試料とともに培
養する。CO2 −インキュベーターで37℃、5日間培
養した後、MTT法で生存細胞数を測定する。ウイルス
感染防止効果は、HIV感染による細胞障害を50%防
御する濃度(EC50)、細胞毒性を50%防御する濃度
(CC50)でそれぞれ表現した。また、有効性の指標と
して、CC50/EC50(SI、selectivity index )を
用いた(方法の詳細については、Paunels 等:J.Viro.M
ethods、vol.20 p309 〜321 、1988)。試験結果を下記
表5に示す。
【0047】
【表5】
【0048】上記表から明らかなとおり、本発明の合成
高分子重合体はHIV−1型ウイルスに対する顕著な感
染防止効果を示すことが認められた。
高分子重合体はHIV−1型ウイルスに対する顕著な感
染防止効果を示すことが認められた。
【0049】(ii)合成高分子重合体(2) 48穴マイクロタイタープレートに、種々の濃度の試料
(500μl)とともにHIV感染MT−4細胞(3X
105 /ml、500μl)を加える。CO2−インキ
ュベーターで37℃、5日間培養した後、その全量を試
験管に移し遠心分離する。沈殿した細胞は、レーザーフ
ロー・サイトフルオログラフィー(laser flow cytoflu
orography :FACS)でHIV膜抗原陽性率を測定す
るため、無固定の状態で一次抗体(ヒト抗HIV陽性血
清)、二次抗体(FITC標識抗ヒトIgG)とそれぞ
れ1時間反応させた。反応後、細胞を洗浄しホルムアル
デヒドで固定し、抗原陽性細胞(F−細胞)をFACS
で測定した。本発明の高分子重合体無添加のHIV感染
MT−4細胞を陽性対照、HIV非感染MT−4細胞を
陰性対照として、試験薬を加えた培養細胞での抗原陽性
率(%コントロール)を次式により算出した(方法の詳
細については、Paunels 等:J.Viro.Methods、vol.20 p
309 〜321 、1988)。
(500μl)とともにHIV感染MT−4細胞(3X
105 /ml、500μl)を加える。CO2−インキ
ュベーターで37℃、5日間培養した後、その全量を試
験管に移し遠心分離する。沈殿した細胞は、レーザーフ
ロー・サイトフルオログラフィー(laser flow cytoflu
orography :FACS)でHIV膜抗原陽性率を測定す
るため、無固定の状態で一次抗体(ヒト抗HIV陽性血
清)、二次抗体(FITC標識抗ヒトIgG)とそれぞ
れ1時間反応させた。反応後、細胞を洗浄しホルムアル
デヒドで固定し、抗原陽性細胞(F−細胞)をFACS
で測定した。本発明の高分子重合体無添加のHIV感染
MT−4細胞を陽性対照、HIV非感染MT−4細胞を
陰性対照として、試験薬を加えた培養細胞での抗原陽性
率(%コントロール)を次式により算出した(方法の詳
細については、Paunels 等:J.Viro.Methods、vol.20 p
309 〜321 、1988)。
【0050】
【式1】
【0051】試験結果を下記表6に示す。
【0052】
【表6】
【0053】上記表から明らかなとおり、本発明の合成
高分子重合体はいずれも10μg/ml以上の濃度で9
0%以上の増殖抑制率を示し、また、極めて少量でも5
0%有効率が認められた。
高分子重合体はいずれも10μg/ml以上の濃度で9
0%以上の増殖抑制率を示し、また、極めて少量でも5
0%有効率が認められた。
【0054】(iii)合成高分子重合体(3) 96穴マイクロタイタープレートに、種々の濃度のDHP-
CAとともにHIV−2ROD に感染したMT−4細胞
(2.5X104 /well、MOI:0.01)を感染直
後に加える。試験物質のMT−4細胞に対する細胞毒性
を知るために、ウイルス非感染細胞を同様に種々の濃度
の試験物質とともに培養する。CO2 −インキュベーター
で37℃、5日間培養した後、MTT 法で生存細胞数を測
定する。抗ウイルス活性は、上記(i)と同様の方法で
評価した。試験結果を下記表7に示す。
CAとともにHIV−2ROD に感染したMT−4細胞
(2.5X104 /well、MOI:0.01)を感染直
後に加える。試験物質のMT−4細胞に対する細胞毒性
を知るために、ウイルス非感染細胞を同様に種々の濃度
の試験物質とともに培養する。CO2 −インキュベーター
で37℃、5日間培養した後、MTT 法で生存細胞数を測
定する。抗ウイルス活性は、上記(i)と同様の方法で
評価した。試験結果を下記表7に示す。
【0055】
【表7】
【0056】上記表から明らかなとおり、本発明の合成
高分子重合体DHP-CAは顕著なウイルス感染防止効果を示
すことが認められた。
高分子重合体DHP-CAは顕著なウイルス感染防止効果を示
すことが認められた。
【0057】以上のとおり、本発明の天然リグニンを主
成分とする植物抽出組成物及び合成高分子重合体は、各
種ウイルスに添加されることによってその正常細胞に対
する感染、及びこの感染による生体の致死率を著しく抑
制することが判明した。このことから、ウイルスに汚染
された生体摘出物をこれらの天然リグニンを主成分とす
る植物抽出成分または合成高分子重合体で処理すること
によって、ウイルスの感染を著しく阻止し得ることが明
らかである。
成分とする植物抽出組成物及び合成高分子重合体は、各
種ウイルスに添加されることによってその正常細胞に対
する感染、及びこの感染による生体の致死率を著しく抑
制することが判明した。このことから、ウイルスに汚染
された生体摘出物をこれらの天然リグニンを主成分とす
る植物抽出成分または合成高分子重合体で処理すること
によって、ウイルスの感染を著しく阻止し得ることが明
らかである。
【0058】製剤例 (1)血液製剤 (i) 全血製剤 予め、28mlのCPD液(citrate-phosphate-dextro
se)、および上記製造例2で得られた本発明の添加剤D
HP−CA2mgを入れたシングル・バッグにヒト血液
200mlを採血して、全血製剤を得る。 (ii)血液成分製剤 上記(i) で得られた全血製剤200mlを4℃にて高速
遠心し、上清の血漿3/4をデカントして濃厚赤血球を
得る。一方、上記(i) のデカント操作で得られる血漿を
−40℃の冷蔵庫で保存し凍結させて、新鮮凍結血漿を
得る。 (iii) 血漿分画製剤 上記(i) のデカント操作で得られる血漿からCohnの冷エ
タノール法によりアルブミンを分画して、アルブミン製
剤を得る。
se)、および上記製造例2で得られた本発明の添加剤D
HP−CA2mgを入れたシングル・バッグにヒト血液
200mlを採血して、全血製剤を得る。 (ii)血液成分製剤 上記(i) で得られた全血製剤200mlを4℃にて高速
遠心し、上清の血漿3/4をデカントして濃厚赤血球を
得る。一方、上記(i) のデカント操作で得られる血漿を
−40℃の冷蔵庫で保存し凍結させて、新鮮凍結血漿を
得る。 (iii) 血漿分画製剤 上記(i) のデカント操作で得られる血漿からCohnの冷エ
タノール法によりアルブミンを分画して、アルブミン製
剤を得る。
【0059】(2)臓器保存液1 約50℃の蒸留水800mlに塩化ナトリウム8.6
g、塩化カリウム0.3g、塩化カルシウム0.33g
及び本発明の添加剤DHP−pCA30mgを加えて溶
解した後、蒸留水を加えて全量を1,000mlとす
る。これを直ちに濾過しガラス容器に密封後、オートク
レーブにより高圧蒸気滅菌して、臓器保存液を得る。
g、塩化カリウム0.3g、塩化カルシウム0.33g
及び本発明の添加剤DHP−pCA30mgを加えて溶
解した後、蒸留水を加えて全量を1,000mlとす
る。これを直ちに濾過しガラス容器に密封後、オートク
レーブにより高圧蒸気滅菌して、臓器保存液を得る。
【0060】(3)臓器保存液2 上記(2)に記載した方法に準じて上記製造例1(1)
で得られた天然リグニンを 主成分とする植物抽出成分
50mgを添加し、動物用臓器保存液を得る。
で得られた天然リグニンを 主成分とする植物抽出成分
50mgを添加し、動物用臓器保存液を得る。
【0061】(4)骨髄液 採取した腸骨骨髄液200mlに、上記製造例2で得ら
れた本発明の添加剤DHP−FA5mgを加えて静かに
攪拌し、移植用骨髄液を得る。
れた本発明の添加剤DHP−FA5mgを加えて静かに
攪拌し、移植用骨髄液を得る。
【0062】安全性試験 本発明の天然リグニンを主成分とする植物抽出組成物と
合成高分子重合体をマウスに投与して安全性を確認し
た。マウスへ静脈内投与しそれぞれのLD50値を測定し
たところ、上記製造例1(1)で得られた天然リグニン
を主成分とする組成物では30〜100mg/kg、上
記製造例2で得られた合成高分子重合体は150〜20
0mg/kgであり、いずれも、本発明のウイルス感染
防止用添加剤として用いる場合には、安全性に問題が全
くないことが確認された。
合成高分子重合体をマウスに投与して安全性を確認し
た。マウスへ静脈内投与しそれぞれのLD50値を測定し
たところ、上記製造例1(1)で得られた天然リグニン
を主成分とする組成物では30〜100mg/kg、上
記製造例2で得られた合成高分子重合体は150〜20
0mg/kgであり、いずれも、本発明のウイルス感染
防止用添加剤として用いる場合には、安全性に問題が全
くないことが確認された。
【0063】
【発明の効果】本発明のウイルス感染防止用添加剤はい
ずれのウイルスに対してもその感染力を著しく減弱せし
めることが、上記薬理試験の結果から明らかとなった。
したがって、本発明のウイルス感染防止用添加剤を生体
摘出物に添加すれば、仮に当該摘出物が既知又は未知の
ウイルスで汚染されているとしても、ウイルス感染の危
険を激減させ、安全に移植することが可能となる。
ずれのウイルスに対してもその感染力を著しく減弱せし
めることが、上記薬理試験の結果から明らかとなった。
したがって、本発明のウイルス感染防止用添加剤を生体
摘出物に添加すれば、仮に当該摘出物が既知又は未知の
ウイルスで汚染されているとしても、ウイルス感染の危
険を激減させ、安全に移植することが可能となる。
【図1】BALB/Cマウスに対するインフルエンザウ
イルス鼻腔内感染に与える本発明のウイルス感染防止用
添加剤の効果を示すグラフである。図中、●は添加剤処
置群の生存マウス数を、○は無処理群の生存マウス数を
示す。
イルス鼻腔内感染に与える本発明のウイルス感染防止用
添加剤の効果を示すグラフである。図中、●は添加剤処
置群の生存マウス数を、○は無処理群の生存マウス数を
示す。
【図2】C3H/Heマウスに対するインフルエンザウ
イルス脳内感染に与える本発明のウイルス感染防止用添
加剤の効果を示すグラフである。図中、●は添加剤処置
群の生存マウス数を、○は無処理群の生存マウス数を示
す。
イルス脳内感染に与える本発明のウイルス感染防止用添
加剤の効果を示すグラフである。図中、●は添加剤処置
群の生存マウス数を、○は無処理群の生存マウス数を示
す。
Claims (4)
- 【請求項1】 天然リグニンを主成分とする植物抽出組
成物、または、ベンゼン環上に1又は2以上の水酸基も
しくは低級アルコキシ基を有していてもよいフェニルプ
ロペノイドの重合体のいずれかからなり、個体間移植の
際に生起するウイルス感染を防止するために生体摘出物
に予め添加されることを特徴とするウイルス感染防止用
添加剤。 - 【請求項2】 天然リグニンを主成分とする植物抽出成
分からなる、請求項1に記載のウイルス感染防止用添加
剤。 - 【請求項3】 ベンゼン環上に1又は2以上の水酸基も
しくは低級アルコキシ基を有していてもよいフェニルプ
ロペノイドの重合体からなる、請求項1に記載のウイル
ス感染防止用添加剤。 - 【請求項4】 重合体の分子量が800〜1,500,
000の範囲内にある、請求項3に記載のウイルス感染
防止用添加剤
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1975894A JPH07206601A (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | ウイルス感染防止用添加剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1975894A JPH07206601A (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | ウイルス感染防止用添加剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07206601A true JPH07206601A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=12008249
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1975894A Pending JPH07206601A (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | ウイルス感染防止用添加剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07206601A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006001364A1 (ja) * | 2004-06-29 | 2006-01-05 | Nihonsyouyaku Laboratory Corporation | ヒトパピローマウイルス疾患治療薬および抗ヒト免疫不全ウイルス薬 |
| JP2022121550A (ja) * | 2018-05-28 | 2022-08-19 | ピアソン キャピタル エンバイロメンタル (ベイジン) リミテッド | 植物材料の有機酸前処理から生成物を回収するための効率的な方法および組成物 |
-
1994
- 1994-01-21 JP JP1975894A patent/JPH07206601A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006001364A1 (ja) * | 2004-06-29 | 2006-01-05 | Nihonsyouyaku Laboratory Corporation | ヒトパピローマウイルス疾患治療薬および抗ヒト免疫不全ウイルス薬 |
| JP2022121550A (ja) * | 2018-05-28 | 2022-08-19 | ピアソン キャピタル エンバイロメンタル (ベイジン) リミテッド | 植物材料の有機酸前処理から生成物を回収するための効率的な方法および組成物 |
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