JPH07207244A - オルガノシロキサンエラストマーと有機ポリマーとの接着促進組成物 - Google Patents

オルガノシロキサンエラストマーと有機ポリマーとの接着促進組成物

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JPH07207244A
JPH07207244A JP6298485A JP29848594A JPH07207244A JP H07207244 A JPH07207244 A JP H07207244A JP 6298485 A JP6298485 A JP 6298485A JP 29848594 A JP29848594 A JP 29848594A JP H07207244 A JPH07207244 A JP H07207244A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オルガノシロキサンエラストマーが白金族金
属に触媒されるヒドロシリル化反応で硬化する間に有機
ポリマーをこのオルガノシロキサンエラストマーの層に
結合させるための接着促進組成物を提供する。 【構成】 本発明の組成物は、(a) 少なくとも1種のエ
チレン系不飽和有機化合物と、分子当たりにエチレン系
不飽和有機基及び少なくとも二つのケイ素結合加水分解
性基を有する少なくとも1種のシランとから得られた反
復単位を有するコポリマー、及び(b) 分子当たり平均し
て少なくとも3個のケイ素結合水素原子を有するオルガ
ノ水素シロキサン、を含む。この組成物を、80℃未満の
温度で硬化させて調製されるエラストマーとともに使用
する場合には、本発明の接着促進組成物はアルキルオル
トシリケート及び有機チタン化合物を更に含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オルガノシロキサンエ
ラストマーがヒドロシリル化反応で硬化する間にこれら
のエラストマーを有機ポリマー基材に凝集結合させるオ
ルガノシロキサンプライマー組成物に関する。これらの
組成物は、当該エラストマーをヒドロシリル化反応で硬
化させるときに接着力を得るための従来技術の組成物に
おいて必要とされる好ましくない成分を含有しない。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】米国特
許第 4795775号及び米国特許第 4719262号各明細書に記
載された接着促進組成物が広範囲に受け入れられるのを
妨げかねない不都合は、これらの組成物中に存在するこ
とがあるビス−シリルアルキル基を含む一部の有機ケイ
素化合物の毒性である。ビス−シリルエチレン基≡SiCH
2CH2Si≡を含む有機ケイ素化合物は、特に望ましくな
い。この不都合は、ヒドロシリル化反応により硬化する
オルガノシロキサンエラストマーとともに使用するのに
適当な、毒性がより少ないオルガノシロキサン接着促進
剤を探求することの刺激となってきた。
【0003】有機ケイ素化合物、オルガノ水素シロキサ
ン、有機チタネート及びアルキルオルトシリケートのい
ろいろな組み合わせを含有するプライマー組成物は、例
えば米国特許第 4491650号、同第 4900362号、カナダ国
特許第 2069564号各明細書、特開昭 61-4865号公報及び
特開平 3-31266号公報といったような従来技術の文献に
記載されている。
【0004】本発明の目的は、有機ポリマー基材と接触
しながらエラストマーを形成するためのヒドロシリル化
反応によりオルガノシロキサン組成物を有機ポリマー基
材に凝集結合させる接着促進組成物のクラスを明らかに
することである。もう一つの目的は、潜在的に有毒性の
ビス−シリルエチレン基の存在なしにそのようにするこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用効果】本発明は、
(a) 少なくとも1種のエチレン系不飽和有機化合物と、
分子当たりにエチレン系不飽和有機基及び少なくとも二
つのケイ素結合加水分解性基を有する少なくとも1種の
シランとから得られたコポリマー、及び(b) オルガノ水
素シロキサン、を含んでなる液状の接着促進組成物を提
供する。この組成物を、有機ポリマー基材と接触しなが
ら80℃未満の温度で硬化するオルガノシロキサンエラス
トマーとともに使用する場合には、本発明の接着促進組
成物はまたアルキルオルトシリケート及び有機チタン化
合物も含む。
【0006】これらの組成物は、ヒドロシリル化反応に
より硬化するオルガノシロキサンエラストマーと、無定
形又は「ガラス質」タイプの有機ポリマー、例えばポリ
メチルメタクリレートやポリカーボネートといったよう
なものとを結合させるのに特に適している。本発明によ
り製作される積層体にとっての好ましい用途は、窓、フ
ロントガラス、及び光学的な透明性を必要とするこのほ
かの構造体である。
【0007】本発明は、オルガノシロキサンエラストマ
ーがヒドロシリル化反応で硬化する間に、有機ポリマー
基材をこのオルガノシロキサンエラストマーの層へ結合
させるための接着促進組成物を提供するものであり、こ
の組成物は、(A) a)エチレン系不飽和有機化合物と、b)
式 YR1 a SiX3-aのシラン(この式のR1 は一価の炭化水
素基を表し、Xは加水分解可能な基を表し、Yはケイ素
原子にアルキレン基を介して結合するエチレン系不飽和
有機基を表し、aは0又は1である)とから得られた繰
返し単位を含むコポリマー5〜50重量部、(B) 分子当た
りに平均にして少なくとも3個のケイ素結合水素原子を
有するオルガノ水素シロキサン0.5 〜2重量部、そして
(C) 当該コポリマーと当該オルガノ水素シロキサンのた
めの有機溶媒0〜90重量部、を含み、またこの組成物
は、(-O)3SiZSi(O-)3 基(この式のZはアルキレン基を
表す)を含む化合物が存在しないことを特徴とする。
【0008】本発明はまた、オルガノシロキサンエラス
トマーがヒドロシリル化反応によって硬化する間に、有
機ポリマー基材をこのオルガノシロキサンエラストマー
へ結合させるための方法にも関する。本発明の方法は、
1)有機ポリマー基材と未硬化のオルガノシロキサンエラ
ストマーのうちの少なくとも一方のものの結合面に本発
明の接着促進組成物を塗布し、2)この組成物から揮発性
物質をいずれも蒸発させ、3)当該有機ポリマー基材の結
合面と当該硬化性オルガノシロキサンエラストマーの結
合面を互いに接触させ、そして4)オルガノシロキサンエ
ラストマーを硬化させるという一連の工程を含む。
【0009】上述の組成物は、80℃以上の温度でのヒド
ロシリル化反応により上記のオルガノシロキサンエラス
トマーを有機ポリマーへ凝集的に結合する。
【0010】本発明はまた、有機ポリマー基材の層とヒ
ドロシリル化反応により硬化したエラストマーのオルガ
ノシロキサン組成物の層を含んでなる積層体も提供し、
この積層体のこれらの層は本発明の接着促進組成物の硬
化層により一緒に凝集結合される。
【0011】オルガノシロキサンエラストマーを80℃未
満の温度で硬化させることが望まれる場合には、本発明
の接着促進組成物は、当該組成物の重量を基にして0.5
〜5重量%のアルキルオルトシリケートと、触媒的に有
効量の、加水分解可能基を有するオルガノシロキサン化
合物の加水分解及び縮合反応を促進するために使用され
るタイプの有機チタン化合物をも含む。アルキルオルト
シリケートは一般式Si(OR)4 で表され、この式における
Rはアルキル基(これは好ましくは1〜4個の炭素原子
を有する)又はアルコキシアルキル基を表す。
【0012】本発明の接着促進組成物は、具体的には、
式(-O)3SiZSi(O-)3 (この式のZはアルキレン基を表
し、酸素原子は炭化水素基又は置換された炭化水素基に
結合する)で表されるビス−ジシロキシアルキル基を有
する化合物が存在しないことを特徴とする。
【0013】有機/オルガノシロキサンコポリマー、つ
まり成分Aは、1)分子当たりに平均して少なくとも2個
のケイ素結合加水分解性基と少なくとも1個のエチレン
系不飽和有機基を有する少なくとも1種のシランと、2)
このシランと遊離基反応により共重合可能である少なく
とも1種のエチレン系不飽和有機化合物とから得られた
繰返し単位を含む。成分Aに相当するコポリマーとそれ
らの調製方法は、米国特許第 3306800号明細書に記載さ
れている。
【0014】成分Aを調製するために使用されるエチレ
ン系不飽和有機化合物は、分子当たりに少なくとも一つ
の重合可能な炭素−炭素二重結合を有するいずれの有機
化合物でもよい。エチレン系不飽和化合物の適当なクラ
スには、1)エチレン、プロピレン、ブタジエン及びスチ
レンといったような炭化水素類、並びに2)エチレン系不
飽和カルボン酸又はアルコールから誘導されたエステル
類が含められる。好ましいエステルは、アクリル酸及び
メタクリル酸と、エチレン系不飽和がなく且つ炭素原子
を1〜5個有する少なくとも1種のアルコールとの反応
生成物である。
【0015】成分Aを調製するために用いられる他の反
応物は、加水分解可能基とエチレン系不飽和基の両方を
持つシラン類である。これらのシランは、式 YR1 a SiX
3-a(この式のR1 は不置換の又は置換された一価の炭
化水素基を表し、Xは加水分解可能な基を表し、Yは当
該シランのケイ素原子にアルキレン基を介して結合する
エチレン系不飽和有機基を表し、aは0又は1である)
で表すことができる。
【0016】R1 で表される一価の炭化水素基は、メチ
ル基あるいはエチル基のようなアルキル基や、シクロヘ
キシル基のようなシクロアルキル基や、フェニル基のよ
うなアリール基でよい。置換基が存在する場合、これら
は好ましくはハロゲン原子である。好ましい炭化水素基
は、炭素原子数1〜4のアルキル基、フェニル基、そし
て3,3,3−トリフルオロプロピル基である。これら
が好ましいのは、成分Aを調製するために使用されるク
ロロシラン類あるいはそのほかの中間体が入手しやすい
ことによるものである。
【0017】好ましい態様では、Xは炭素原子数1〜5
のアルコキシ基を表し、Yは(メタ)アクリロキシアル
キル基を表し、そしてaは0である。最も好ましくは、
Xはメトキシ又はエトキシ基であり、Yは3−メタクリ
ロキシプロピル基である。R 1 が存在する場合、それは
好ましくはメチル基である。
【0018】本発明のコポリマーを調製する際、エチレ
ン系不飽和有機化合物の単位のシラン反応物から得られ
た単位に対するモル比は、典型的に10:1から30:1ま
でである。この比は、好ましくは約20:1であり、これ
は全モノマーを基準にして95モル%の有機化合物に相当
する。コポリマーを調製するのに用いられる反応物は、
好ましくは、全反応物を基準として約1モル%のメルカ
プト官能性シラン、例えば3−メルカプトプロピルトリ
メトキシシランのようなものを、コポリマーの分子量を
調節するための連鎖停止剤として含む。
【0019】このコポリマーは、典型的には、エチレン
系不飽和反応物の遊離基で開始される重合により調製さ
れる。これらの遊離基は、紫外光の存在下での光開始剤
の分解により光化学的に、あるいは熱で誘起される有機
過酸化物の分解により、発生させることができる。遊離
基重合を行うための方法は十分よく知られており、この
明細書の一部分として詳しく説明する必要はない。成分
Aを調製するための適当な手順は米国特許第 3306800号
明細書に見られる。
【0020】コポリマーは、本発明の接着促進組成物の
少なくとも5重量%、好ましくは10〜50重量%を構成す
る。
【0021】本発明の第二の成分、つまり成分Bは、ケ
イ素に結合した水素原子を分子当たりに平均して少なく
とも三つ有するオルガノ水素シロキサンである。成分B
に存在しているケイ素結合有機基は、成分Bにおける有
機基はエチレン系又はアセチレン系の不飽和が実質的に
ないものでなければならないということを条件に、成分
Aを調製するために使用されるシラン反応物のR1 置換
基と同じ一価の炭化水素基及び置換炭化水素基である。
成分Bの任意の一つのケイ素原子に2個以上の炭化水素
基が存在している場合には、これらは同じものでも異な
るものでもよい。ケイ素に結合する炭化水素基は、好ま
しくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基、フェニル
基、又は3,3,3−トリフルオロプロピル基である。
最も好ましくは、各ケイ素原子に結合した炭化水素基の
うちの少なくとも一つはメチル基である。
【0022】成分Bの分子構造は、直鎖、枝分かれのあ
る直鎖、環状、あるいは網状構造でよい。
【0023】成分Bのケイ素結合水素原子は、シロキサ
ン分子の末端にあることもでき、非末端の位置にあるこ
ともできる。好ましくは、100 パーセントの非末端シロ
キサン単位にケイ素結合水素原子がある。この成分の非
末端シロキサン単位のうちの少なくとも約80%にケイ素
結合水素原子がなければ、本発明の組成物の凝集結合特
性は、反応性成分として成分Aのコポリマーと成分Bの
オルガノ水素シロキサンだけを使用して思いどおりに得
られない。
【0024】成分Bの分子量は特に制限されるものでは
ないが、25℃で3〜10,000cP(0.003 〜10Pa・s )の範
囲の粘度が好ましい。
【0025】オルガノ水素シロキサンは、本発明の接着
促進組成物の0.5 〜2重量%、好ましくは0.8 〜1.2 重
量%を構成する。
【0026】本発明の接着促進組成物は任意的に、存在
していることがあるいずれの充填剤も除いて、組成物の
成分の全てのための溶媒であって且つこれらの成分と反
応しない有機液体を全組成物の重量を基準として90重量
%以上含む。この有機液体は、好ましくは、組成物の49
〜90重量%を構成する。好ましい有機溶媒は蒸気圧が25
℃で少なくとも13.3 kPa(100 mmHg)であり、周囲条件
下で比較的素早く蒸発するのを可能にする。適当な有機
溶媒には、ペンタン、ヘキサン、トルエン及びキシレン
といったような炭化水素類や、ナフサ及びミネラルスピ
リットのような炭化水素混合物や、炭素数1〜10のアル
コール類が含められる。エチレン系不飽和アルコール
類、例えば1−ブテノールや2−メチル−3−ブテン−
2−オールのようなものが、特に好ましい。
【0027】テトラアルコキシシランとも称される、ア
ルキルオルトシリケートの存在することは、本発明の組
成物のオルガノシロキサンエラストマー部分を硬化させ
るために使用される温度が80℃未満である場合に必要と
される。
【0028】このアルキルオルトシリケートは、一般式
(R2O)4Siで表すことができ、この式のR2 は炭素原子数
1〜10のアルキル又はアルコキシアルキル基を表す。ケ
イ素に結合した四つのR2O-基は同一のものでも異なるも
のでもよい。好ましい態様においては、これらの四つの
基は、同一であって炭素原子を1〜4個有するか、ある
いは2−メトキシエチル基のようなアルコキシアルキル
基である。アルコキシ基は最も好ましくはメトキシある
いはエトキシ基である。
【0029】発明者らは、一部のオルガノシロキサン組
成物、特に補強用シリカ充填剤を含有しているものを、
80℃未満の温度で硬化させる場合には、R2O-で表される
アルコキシ基の本性が、本発明の接着促進組成物が硬化
したオルガノシロキサンエラストマーを有機ポリマー基
材へ凝集的に結合させる能力に影響を及ぼすことがあ
る、ということを見いだした。例えば、アルコキシ基が
メトキシエチル基であるアルキルオルトシリケートを含
む接着促進組成物では、接触しながら室温で硬化したオ
ルガノシロキサンエラストマーとポリメチルメタクリレ
ートかあるいはポリカーボネートとの間には100 %の凝
集破壊が達成された。しかしながら、メトキシエチルオ
ルトシリケートをメチルオルトシリケート又はn−プロ
ピルオルトシリケートと取替えて試験を繰返した場合に
は、100 %未満の凝集破壊が得られた。オルガノシロキ
サンエラストマーを150 ℃で1時間加熱して硬化させた
ところ、これらの三つのオルトシリケートを使用して10
0 %の凝集破壊が達成された。下記の例2を参照のこ
と。
【0030】100 %の凝集破壊は、有機ポリマー基材層
からオルガノシロキサンエラストマー層を分離するため
に力をかけると、エラストマーと有機ポリマー基材との
露出された界面の90%を超えるところで硬化エラストマ
ーの本体内で破壊が起きることを意味する。
【0031】必要な場合には、アルキルオルトシリケー
トは本発明の接着促進組成物の0.5〜5重量%を構成す
る。
【0032】任意的なアルキルオルトシリケート成分に
ついて説明したように、オルガノシロキサン組成物を硬
化させるために使用される温度が80℃未満である場合に
オルガノシロキサンエラストマーと有機ポリマー基材と
の間に凝集結合を達成するために有機チタン化合物が必
要とされることがある。
【0033】有機チタン化合物は、シロキサンとアルコ
キシ基又は他の加水分解性基を有するシランとの湿分で
開始される加水分解を触媒することで知られているもの
のうちのいずれのものでもよい。有用なチタン化合物
は、チタンナフテネートや、チタンエステル類、例えば
テトラブチルチタネート、テトラ−2−エチルヘキシル
チタネート、テトラフェニルチタネート及びトリエタノ
ールアミンチタネートの如きものや、例えば米国特許第
3294739号明細書に記載されているようなオルガノシロ
キシチタン化合物や、米国特許第 3334067号明細書に記
載されているβ−ジカルボニルチタン化合物である。好
ましい触媒は、テトラブチルチタネート、テトライソプ
ロピルチタネート、ビス−(アセチルアセトニル)ジイ
ソプロピルチタン、及び2,5−ジイソプロポキシ−ビ
スエチルアセトアセテートチタンを包含する。存在する
場合には、有機チタン化合物は、有機溶媒を含めた本発
明の接着促進組成物の0.01〜0.5 重量%、好ましくは0.
1 重量%を構成する。
【0034】本発明の接着促進組成物は、成分A、B
と、必要なら有機溶媒を混合して溶液を作ることで調製
される。任意的な成分C及び/又はDは、任意的成分を
使用する場合にA及びBと一緒に含められる。
【0035】本発明の組成物におけるオルガノ水素シロ
キサン(成分B)及びアルキルオルトシリケート(成分
D)の相対濃度は、典型的に100 重量部の成分A、1〜
20重量部の成分B、そして1〜50重量部の成分Dであ
る。
【0036】本発明の組成物の溶液は、その後、結合す
べき面の少なくとも一方へ薄い被覆物として適用され
る。溶媒が蒸発し、そして周囲湿分の存在下において成
分AとCに存在しているアルコキシ基を少なくとも部分
的に加水分解させるのに十分な時間がたってから、結合
面を互いに接触させて、得られた複合体をオルガノシロ
キサンエラストマーが硬化するのを促進する条件下で加
熱する。好ましい複合構造体では、2以上の有機ポリマ
ー層の間に硬化性オルガノシロキサンエラストマーの層
が配置される。
【0037】本発明の接着促進組成物を使って有機ポリ
マー基材に結合させることができる硬化性オルガノシロ
キサンエラストマーは、白金族金属で触媒されるヒドロ
シリル化反応により硬化する。これらの硬化性オルガノ
シロキサンエラストマーの構成成分には、典型的に、分
子当たり少なくとも2個のアルケニル基を有する液状又
はガムタイプのポリオルガノシロキサン、分子当たりに
少なくとも2個のケイ素結合水素原子を持つオルガノ水
素シロキサン、そしてヒドロシリル化触媒としての白金
族金属あるいはこれらの金属のうちの一つのものの化合
物が含まれる。組成物の硬化後に架橋したエラストマー
を得るためには、ポリオルガノシロキサンの分子に存在
しているアルケニル基の平均の数とオルガノ水素シロキ
サンの分子に存在しているケイ素結合水素原子の平均の
数との合計が4より大でなければならない。
【0038】硬化性オルガノシロキサンエラストマー
は、本発明の組成物から調製された硬化エラストマーの
物理的性質もしくは他の特性を改良するため、あるいは
本発明の組成物の作業性を向上させるための追加の成分
を含むことができる。典型的な追加成分には、補強用及
び非補強用の充填剤、これらの充填剤のための処理剤、
樹脂状オルガノシロキサンコポリマー、硬化触媒抑制剤
又は促進剤、染料、顔料、接着促進剤、熱安定剤、そし
て難燃剤が含まれる。
【0039】白金に触媒されるヒドロシリル化反応によ
り硬化するオルガノシロキサンエラストマーは米国特許
第 5110845号明細書から十分よく知られており、この明
細書で詳しく説明する必要はない。
【0040】本発明の積層複合体のエラストマー部分の
硬化は、加熱したプレス機でこの複合体を、エラストマ
ーと有機ポリマー基材の層との界面全体に沿ってこれら
の材料間の緊密な接触を確実にする圧力下で加熱して達
成される。複合体の一体性を維持するために、複合体が
加熱される温度は有機ポリマーのガラス転移温度未満で
あるべきである。
【0041】オルガノシロキサンエラストマーは、温度
が典型的には20〜30℃である周囲条件下で硬化させるこ
ともできる。この場合、本発明の接着促進組成物は好ま
しくは、当該プライマー組成物に存在しているアルコキ
シ基の加水分解と縮合を促進するため少なくとも1種の
アルキルオルトシリケートと少なくとも1種の有機チタ
ン化合物を含む。
【0042】発明者らは、有機ポリマーに対する硬化し
たオルガノシロキサンエラストマーの最大の接着力をも
たらす特定のオルトシリケートは硬化性オルガノシロキ
サンエラストマーの組成とともに変わることを見いだし
た。オルトシリケートと硬化性オルガノシロキサンエラ
ストマーの好ましい組み合わせは、下記の例に記載して
説明されている。最適な接着力をもたらすそのほかの組
み合わせは、本発明の知識を用いて日常的な実験で決定
することができる。
【0043】本発明の接着促進組成物の成分は、後に白
金族金属に触媒されるヒドロシリル化反応を使って有機
ポリマー基材の少なくとも一つの層と接触して硬化させ
られるオルガノシロキサンエラストマーの成分として含
ませることができる。この場合には、プライマー組成物
のために典型的に必要とされる溶媒を省くことができ
る。接着促進添加剤を含有している硬化性エラストマー
を、次いで光学的に透明な有機ポリマー基材の少なくと
も一つの層と接触させて、その結果得られた複合体を、
当該オルガノシロキサンエラストマーを硬化させる条件
下で加熱し、あるいはそれに代えて当該エラストマーを
周囲条件下で硬化させる。
【0044】硬化性オルガノシロキサンエラストマーと
本発明の接着促進組成物を使用して互いに結合すること
ができる有機ポリマーは、限定されるものではない。適
当なポリマーには、ポリエチレンやポリプロピレンとい
ったようなポリオレフィン類、他のエチレン系不飽和有
機化合物から、例えばスチレンから得られたポリマー
や、エチレン系不飽和酸のエステル類、例えばアクリル
酸やメタクリル酸の低級アルキルエステル類等から得ら
れたポリマー類を含めた付加型のポリマーや、例えばポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
トといったポリエステル類、ポリアミド類及びポリカー
ボネート類を含めた縮合型のポリマーが包含される。
【0045】本発明の接着促進組成物は、白金に触媒さ
れるヒドロシリル化反応により硬化するオルガノシロキ
サンエラストマーの光学的に透明なシートを使って、例
えばポリメチルメタクリレートやポリカーボネート類の
ような光学的に透明な無定形のポリマーを結合するのに
特に適している。好ましいクラスのポリカーボネート
は、ホスゲンと、例えばビスフェノールA、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンといったような
ビスフェノール類とから調製される。
【0046】
【実施例】以下に掲げる例は、新しく且つ独創的な複合
体を形成するために使用することができる好ましい接着
促進組成物、硬化性オルガノシロキサン及び有機ポリマ
ーを説明する。特別の指示がない限り、これらの例にお
ける部数と百分率は全て重量によるものであり、また全
ての粘度は25℃で測定したものである。
【0047】メチルブテノール溶媒を含めて、成分を均
質になるまで混合してプライマー組成物を調製した。こ
れには典型的におよそ10秒の混合が必要であった。評価
を行った成分は下記の略称で表される。
【0048】・MMA/MPTMS: 10:1のモル比のメチルメ
タクリレートと3−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシランとを、全モノマーに基づいて1重量%のメルカ
プトプロピルトリメトキシシラン及び1重量%の過酸化
ベンゾイルの存在下で反応させて調製されたコポリマ
ー。これらの反応物は、全混合物の79重量%に相当する
量の酢酸エチル中に溶解又は懸濁された。 ・エチルオルトシリケート = (C2H5O)4Si ・n−プロピルオルトシリケート = (C3H7O)4Si ・メトキシエチルオルトシリケート = (CH3OC2H4O)4
Si
【0049】本発明のプライマー組成物と硬化性オルガ
ノシロキサンエラストマーを適用した有機ポリマー基材
は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)及びビスフェノ
ールAタイプのポリカーボネート(PC)の光学的に透明
なシートである。これらのシートの寸法は5×15cmであ
った。
【0050】接着力を評価するのに使用した試験試料
は、メタノールを使って有機ポリマー基材を清浄にして
準備された。次いで、評価すべきプライマー組成物を基
材の片面に適用し、そして溶媒を60分間蒸発させた。次
に、このプライマーの上に硬化性オルガノシロキサンエ
ラストマーを厚さ0.060 インチ(1.5 mm)の層として適
用した。それからこのオルガノシロキサンエラストマー
を、各例に規定されたように、周囲条件下で又は加熱し
て硬化させた。室温で硬化させた試験試料は、24時間こ
れらの条件にとどまらせた。加熱により硬化させた試料
は、有機ポリマー基材へ適用した直後に 125±10℃で1
時間加熱した。
【0051】硬化したエラストマーの接着力を、かみそ
りの刃を使って当該エラストマーのこの厚さ全体を通し
て一連の平行な切れ目を作って評価した。これらの切れ
目の間隔は0.125 〜0.25インチ(0.32〜0.64cm)であっ
た。次いで、金属のへらをこれらの切れ目の領域に挿入
して、有機ポリマー基材から硬化エラストマーをほじり
はがすのに使用した。硬化した材料が界面において基材
の表面から分離されずに引きちぎられたならば、これを
100 %凝集破壊として評価した。硬化したエラストマー
が基材から、引きちぎれずに且つ基材に付着しているエ
ラストマーを取り残さずにそのまま取り除くことができ
たならば、これを0%凝集破壊として評価した。
【0052】評価を行った硬化性オルガノシロキサンエ
ラストマーは、I及びIIとして識別される。これらのエ
ラストマーは、次に掲げる成分を均質に混合して調製さ
れた。
【0053】(I)(イ) 25℃での粘度が3Pa・s であ
る、ジメチルビニルシロキシ単位を末端に持つポリジメ
チルシロキサン82重量%、及びトリオルガノシロキシ単
位とSiO2単位とを1モルのSiO2単位当たり0.7 モルのト
リオルガノシロキシ単位というモル比で含有している、
ベンゼン可溶性の樹脂状コポリマーであって、当該トリ
オルガノシロキシ単位がトリメチルシロキシ単位とジメ
チルビニルシロキシ単位であり、且つケイ素に結合した
ビニル基を1.4 〜2.2 重量%含有しているコポリマー18
重量%から本質的になる混合物70部、(ロ) 平均の粒子寸
法が5μmの石英37部、(ハ) ヘキサクロロ白金酸及び s
ym−テトラメチルジビニルジシロキサンとの反応生成物
であって、白金含有量を0.7 重量%とするのに十分な量
の、ジメチルビニルシロキシ単位を末端に有する液状ポ
リジメチルシロキサンで希釈されたもの0.1 部、(ニ) 分
子当たりに平均して5個のメチル水素シロキサン単位と
3個のジメチルシロキサン単位を有する、末端にトリメ
チルシロキシ単位を持つポリジオルガノシロキサンであ
って、ケイ素に結合した水素原子の含有量が0.7 〜0.8
重量%の範囲内であるもの3部、そして(ホ) 酸化クロム
5部。
【0054】(II)(イ) 25 ℃での粘度が2.1 Pa・s で
ある、ジメチルビニルシロキシ単位を末端に持つポリジ
メチルシロキサン25部、(ロ) トリメチルシロキシ基を有
するシリカ22部、(ハ) 二酸化チタン3.2 部、(ニ) 25 ℃
での粘度が2.1 Pa・s である、ジメチルビニルシロキシ
単位を末端に持つポリジメチルシロキサン65重量%、及
び1モルのSiO2単位当たり約0.7 モルのトリオルガノシ
ロキシ単位というモル比のトリオルガノシロキシ単位と
SiO2単位とから本質的になる、ベンゼン可溶性の樹脂状
コポリマーであって、当該トリオルガノシロキシ単位が
トリメチルシロキシ単位とジメチルビニルシロキシ単位
であり、且つケイ素に結合したビニル基を1.4 〜2.2 重
量%含有しているコポリマー35重量%から本質的になる
混合物28部、(ホ) 25℃での粘度が9Pa・s である、ジメ
チルビニルシロキシ単位を末端に有するポリジメチルシ
ロキサン21部、(ヘ) ヘキサクロロ白金酸及び sym−テト
ラメチルジビニルジシロキサンとの反応生成物であっ
て、白金含有量を0.7 重量%とするのに十分な量の、ジ
メチルビニルシロキシ単位を末端に有する液状ポリジメ
チルシロキサンで希釈されたもの0.2 部、(ト) 分子当た
りに平均して5個のメチル水素シロキサン単位と3個の
ジメチルシロキサン単位を有する、末端にトリメチルシ
ロキシ単位を持つポリジオルガノシロキサンであって、
ケイ素に結合した水素原子の含有量が0.7 〜0.8 重量%
の範囲内であるもの3.5 部、そして(チ)環状メチルビニ
ルシロキサン0.2 部。
【0055】例1 この例は、本発明の接着促進組成物が、オルガノシロキ
サンエラストマーを硬化させるのに使用される温度が80
℃より高い場合に、硬化したオルガノシロキサンエラス
トマーとポリメチルメタクリレート基材あるいはポリカ
ーボネート基材との間に100 %凝集破壊を達成すること
ができることを証明する。
【0056】2−メチル−3−ブテン−2−オール(以
下ではメチルブテノールと称する)中に溶解したMMA/MP
TMS コポリマー(成分A1)の10重量%溶液を、この溶液
の重量に基づいて1%の、トリメチルシロキシ単位を末
端に持ち、1.6 重量%のケイ素結合水素を含有している
メチル水素シロキサン(成分B1)と混合して、本発明の
プライマー組成物を調製した。
【0057】I及びIIとして識別される硬化性オルガノ
シロキサンエラストマーを乾燥させたプライマー層の上
に塗布し、次いでこれらのオルガノシロキサンエラスト
マーを 125±10℃で1時間加熱して硬化させることによ
り、試験試料を用意した。硬化したエラストマーは、10
0 %凝集破壊を示した。
【0058】比較のために、オルガノシロキサンエラス
トマーIIを本発明の範囲外の4種類のプライマー組成物
と接触させて硬化させることにより、試験試料を用意し
た。基材としてポリメチルメタクリレートのシートを使
用した。 1)成分A1の15重量%メチルブテノール溶液。 2)成分B1の1重量%メチルブテノール溶液。 3)分子当たりに平均して5個のメチル水素シロキサン
単位と3個のジメチルシロキサン単位を有する、末端に
トリメチルシロキシ単位を持つポリジオルガノシロキサ
ンであって、ケイ素に結合した水素原子の含有量が0.7
〜0.8 重量%の範囲内であるものの、1重量%メチルブ
テノール溶液。 4)分子当たりに平均して20の繰返し単位を有する、ジ
メチル水素シロキシ末端単位を有するポリジメチルシロ
キサンの、1重量%メチルブテノール溶液。
【0059】エラストマー組成物を 125±10℃で1時間
硬化させた後に、比較のプライマー組成物(1〜4)の
全部が、エラストマーの0%凝集破壊を示した。
【0060】例2 この例は、任意的な量のアルキルオルトシリケートと有
機チタネートとを含有している本発明のプライマー組成
物が、オルガノシロキサンエラストマーI及びIIを室温
で硬化させて調製されたエラストマーに有機ポリマー基
材を凝集結合させることができることを証明する。それ
はまた、処理された補強用シリカ充填剤を含有している
オルガノシロキサンエラストマーを使ってオルトシリケ
ートに存在しているアルキル基を選ぶのに必要とされる
選択性を証明する。
【0061】プライマー組成物(5)は、コポリマーを
10%、n−プロピルオルトシリケートを1.4 %、例1の
成分B1のオルガノ水素シロキサンを1%、そしてテトラ
ブチルチタネートを0.12%含有していた。プライマー組
成物(6)は、n−プロピルオルトシリケートを等重量
のメトキシエチルオルトシリケートと取り替えたことを
除いて、1と同じ成分を含有していた。
【0062】プライマー5と6を個々に使用し、石英充
填剤を含有している硬化性オルガノシロキサンエラスト
マーIと、基材としてのポリカーボネートシートとポリ
メチルメタクリレートシートの両方を使用して、例1で
説明したように試験試料を用意した。オルガノシロキサ
ンエラストマーは、それらを周囲条件下に24時間とどま
らせて硬化させた。硬化した試料の全部が100 %凝集破
壊を示した。
【0063】比較のために、オルガノシロキサンエラス
トマーIの代わりに、補強用シリカ充填剤を含有するオ
ルガノシロキサンエラストマーIIを使用したことを除い
て、この例の先の記載で説明したように一組の試料を用
意して硬化させた。周囲条件下で24時間硬化させた後
に、プライマー5を用いて用意された試料は全てのもの
が0%凝集破壊を示した。対照的に、プライマー組成物
6を使って用意された試料は100 %凝集破壊を示した。
【0064】プライマー5とオルガノシロキサンエラス
トマーIIを含有しているこの例で説明された試料を100
℃で30分間加熱して硬化させると、それらもまた100 %
凝集破壊を示した。
【0065】これらの結果は、オルガノシロキサンエラ
ストマーを室温で硬化させる場合には、オルトシリケー
トのケイ素原子に結合したアルコキシ基の種類が臨界的
であることを証明している。この臨界性は、エラストマ
ーをもっと高い温度で硬化させる場合には認められな
い。
【0066】オルガノシロキサンエラストマーIを、ポ
リカーボネート基材及びポリメチルメタクリレート基材
と接触させながら周囲条件下で硬化させて、別の一組の
比較試料を用意した。評価を行ったプライマー組成物の
全てにおいて、本発明のプライマー組成物のうちの1種
の任意的なあるいは必須の成分が欠けていた。
【0067】次に示すプライマー組成物を評価した。そ
れらの組成物とは、1)メチルブテノール中に成分A1が
10%、n−プロピルオルトシリケートが1.4 %、そして
テトラブチルチタネートが0.12%のもの、2)成分Aが
10%、成分B1が1%、そしてn−プロピルオルトシリケ
ートが1.4 %のもの、であった。プライマー組成物1と
2を使って用意した試験試料は全てが、周囲条件下で24
時間硬化後に0%凝集破壊を示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のA)〜C)を含んでなり、(-O)3S
    iZSi(O-)3 基(この式のZはアルキレン基を表す)を含
    む化合物が存在しないことを特徴とする、(1)白金に
    触媒されるヒドロシリル化反応を使用して硬化させられ
    るオルガノシロキサンエラストマーと(2)有機ポリマ
    ーとの接着を促進するための組成物。 A)a)エチレン系不飽和有機化合物と、b)式 YR1 a SiX
    3-aのシラン(この式のR1 は一価の炭化水素基を表
    し、Xは加水分解可能な基を表し、Yは当該シランのケ
    イ素原子にアルキレン基を介して結合するエチレン系不
    飽和有機基を表し、aは0又は1である)とから得られ
    た単位を含むコポリマー5〜50重量部 B)分子当たりに平均にして少なくとも3個のケイ素結
    合水素原子を有するオルガノ水素シロキサン0.5 〜2重
    量部 C)有機溶媒0〜90重量部
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