JPH07208502A - ハブクラッチ装置及びその装置を用いた車両の駆動力伝達構造 - Google Patents
ハブクラッチ装置及びその装置を用いた車両の駆動力伝達構造Info
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- JPH07208502A JPH07208502A JP6116850A JP11685094A JPH07208502A JP H07208502 A JPH07208502 A JP H07208502A JP 6116850 A JP6116850 A JP 6116850A JP 11685094 A JP11685094 A JP 11685094A JP H07208502 A JPH07208502 A JP H07208502A
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- Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 前輪車軸とホイールハブの回転差に応じて、
その両者の係合と離脱の切換えが自動的に行なえるハブ
クラッチ装置を提供する。 【構成】 前輪車軸50に連結する内輪2と、ホイール
ハブ52に連結する外輪1の間に、スプラグ20を保持
する大径保持器12と小径保持器13を設け、両保持器
12、13をスイッチバネ27を用いて連結し、大径保
持器に、クラッチバネ28を介して回転抵抗付与手段2
3を連結する。前進する場合はスイッチバネ27の作用
により、スプラグ20が前進スタンバイ状態で係合し、
後退する場合は、クラッチバネ28が噛み合い、大径保
持器12に作用する回転抵抗によりスプラグ20が反対
方向に係合状態となる。逆に、ホイールハブの回転が前
輪車軸より速いと、外輪がスプラグに対してオーバーラ
ンニングし、係合が外れる。
その両者の係合と離脱の切換えが自動的に行なえるハブ
クラッチ装置を提供する。 【構成】 前輪車軸50に連結する内輪2と、ホイール
ハブ52に連結する外輪1の間に、スプラグ20を保持
する大径保持器12と小径保持器13を設け、両保持器
12、13をスイッチバネ27を用いて連結し、大径保
持器に、クラッチバネ28を介して回転抵抗付与手段2
3を連結する。前進する場合はスイッチバネ27の作用
により、スプラグ20が前進スタンバイ状態で係合し、
後退する場合は、クラッチバネ28が噛み合い、大径保
持器12に作用する回転抵抗によりスプラグ20が反対
方向に係合状態となる。逆に、ホイールハブの回転が前
輪車軸より速いと、外輪がスプラグに対してオーバーラ
ンニングし、係合が外れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、前輪車軸とホイール
ハブとの間で駆動力の伝達と遮断を行なうハブクラッチ
装置と、そのハブクラッチ装置を用いた車両の駆動力伝
達構造に関するものである。
ハブとの間で駆動力の伝達と遮断を行なうハブクラッチ
装置と、そのハブクラッチ装置を用いた車両の駆動力伝
達構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パートタイム式の4輪駆動車は、通常の
走行において前輪を駆動せず、後輪による2輪走行を行
なうことが多い。この場合、後輪の2輪走行時に、車両
の推進軸(プロペラシャフト)からフロントデフ、前輪
車軸に至る駆動系と、前輪とが同時につれ回りすると、
燃費や走行中の騒音の上で悪い影響がある。
走行において前輪を駆動せず、後輪による2輪走行を行
なうことが多い。この場合、後輪の2輪走行時に、車両
の推進軸(プロペラシャフト)からフロントデフ、前輪
車軸に至る駆動系と、前輪とが同時につれ回りすると、
燃費や走行中の騒音の上で悪い影響がある。
【0003】このため、従来の4輪駆動車では、前輪の
ホイールハブと前輪車軸との間に駆動経路を断接するハ
ブクラッチ装置を組込み、通常走行時にはハブクラッチ
装置により前輪と車両の駆動系を切り離す方法がとられ
ている。
ホイールハブと前輪車軸との間に駆動経路を断接するハ
ブクラッチ装置を組込み、通常走行時にはハブクラッチ
装置により前輪と車両の駆動系を切り離す方法がとられ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のハブク
ラッチ装置は、いずれも車軸とホイールハブを単に係合
するか、切り離す機能しかなく、通常の走行時に前輪と
前輪駆動系とを切り離して燃費や走行騒音を下げるため
の機能しかもたなかった。
ラッチ装置は、いずれも車軸とホイールハブを単に係合
するか、切り離す機能しかなく、通常の走行時に前輪と
前輪駆動系とを切り離して燃費や走行騒音を下げるため
の機能しかもたなかった。
【0005】すなわち、従来のハブクラッチ装置が係合
した時は前輪と車軸が常に直結した4輪駆動状態となる
ため、その状態でタイトコーナー等を旋回した場合、前
輪と後輪の間に生じる旋回距離の差によってブレーキン
グ現象が生じ、前後輪間にスリップが発生する不具合が
ある。
した時は前輪と車軸が常に直結した4輪駆動状態となる
ため、その状態でタイトコーナー等を旋回した場合、前
輪と後輪の間に生じる旋回距離の差によってブレーキン
グ現象が生じ、前後輪間にスリップが発生する不具合が
ある。
【0006】このため、舗装道路上の通常走行からオフ
ロード走行に変化する場合は、運転者がその都度ハブク
ラッチ装置やトランスファーを切換え操作して2輪駆動
と4輪駆動を切換える必要があり、駆動状態の切換えに
手間がかかるという問題があった。
ロード走行に変化する場合は、運転者がその都度ハブク
ラッチ装置やトランスファーを切換え操作して2輪駆動
と4輪駆動を切換える必要があり、駆動状態の切換えに
手間がかかるという問題があった。
【0007】そこで、この発明は、上記の問題を解決
し、前輪車軸とホイールハブの回転差に応じて自動的に
その両者の断接の切換えを行なうことができるハブクラ
ッチ装置を提供することを目的としている。
し、前輪車軸とホイールハブの回転差に応じて自動的に
その両者の断接の切換えを行なうことができるハブクラ
ッチ装置を提供することを目的としている。
【0008】また、この発明の第2の目的は、上記のハ
ブクラッチ装置を用いて簡単な構造で直結・フルタイム
の4輪駆動走行を可能とする車両の駆動力伝達構造を提
供することにある。
ブクラッチ装置を用いて簡単な構造で直結・フルタイム
の4輪駆動走行を可能とする車両の駆動力伝達構造を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明のハブクラッチ装置は、前輪車軸に連結す
る駆動部材と、ホイールハブに連結する従動部材とを回
転可能に嵌合させ、その駆動部材と従動部材の間に、第
一保持器と、駆動部材に保持される第二保持器とを設
け、この両保持器の周面に径方向に対向する複数のポケ
ットを形成し、その各ポケットに、上記両保持器が相対
回転したときに駆動部材と従動部材を係合するスプラグ
を組込み、上記第一保持器と第二保持器を両者に一方向
の回転力を与える弾性部材を介して連結し、第一保持器
に、上記弾性部材の回転力よりも大きくかつ逆方向の回
転力を付与する回転抵抗付与手段を連結し、その回転抵
抗付与手段と第一保持器の連結部に巻きコイルを備える
クラッチバネを介在させ、上記第一保持器と回転抵抗付
与手段とが一方向に相対回転したときクラッチバネの巻
きコイルが緩んで両者間の動力伝達を切り離し、他方向
に相対回転したときクラッチバネの巻きコイルが締まり
込んで両者を動力伝達状態に直結するようにしたのであ
る。
め、この発明のハブクラッチ装置は、前輪車軸に連結す
る駆動部材と、ホイールハブに連結する従動部材とを回
転可能に嵌合させ、その駆動部材と従動部材の間に、第
一保持器と、駆動部材に保持される第二保持器とを設
け、この両保持器の周面に径方向に対向する複数のポケ
ットを形成し、その各ポケットに、上記両保持器が相対
回転したときに駆動部材と従動部材を係合するスプラグ
を組込み、上記第一保持器と第二保持器を両者に一方向
の回転力を与える弾性部材を介して連結し、第一保持器
に、上記弾性部材の回転力よりも大きくかつ逆方向の回
転力を付与する回転抵抗付与手段を連結し、その回転抵
抗付与手段と第一保持器の連結部に巻きコイルを備える
クラッチバネを介在させ、上記第一保持器と回転抵抗付
与手段とが一方向に相対回転したときクラッチバネの巻
きコイルが緩んで両者間の動力伝達を切り離し、他方向
に相対回転したときクラッチバネの巻きコイルが締まり
込んで両者を動力伝達状態に直結するようにしたのであ
る。
【0010】なお、上記の構造において、第一保持器及
び第二保持器の各ポケットの側面をスプラグの両端部に
対して所要の遊びをもって対向させ、両保持器が相対回
転したとき各ポケットの側面がスプラグを直接押圧して
係合作動状態に傾斜させるようにしてもよい。
び第二保持器の各ポケットの側面をスプラグの両端部に
対して所要の遊びをもって対向させ、両保持器が相対回
転したとき各ポケットの側面がスプラグを直接押圧して
係合作動状態に傾斜させるようにしてもよい。
【0011】また、この発明の車両の駆動力伝達構造
は、上記のハブクラッチ装置を前輪車軸とホイールハブ
の間に組込み、その前輪車軸を車両の推進軸に直結し、
その推進軸に差動装置を介して後輪車軸を連結したので
ある。
は、上記のハブクラッチ装置を前輪車軸とホイールハブ
の間に組込み、その前輪車軸を車両の推進軸に直結し、
その推進軸に差動装置を介して後輪車軸を連結したので
ある。
【0012】
【作用】上記のハブクラッチ装置においては、クラッチ
バネが動力伝達を切り離す方向に前輪車軸が回転する
と、弾性部材の回転力により第一保持器と第二保持器が
相対回転し、スプラグが駆動部材と従動部材の間で係合
作動状態になる。上記とは逆方向に前輪車軸が回転する
と、クラッチバネが回転抵抗付与手段の回転力を第一保
持器に伝達するため、上記とは逆方向に第一保持器と第
二保持器が相対回転し、スプラグは反対方向に係合作動
状態となる。
バネが動力伝達を切り離す方向に前輪車軸が回転する
と、弾性部材の回転力により第一保持器と第二保持器が
相対回転し、スプラグが駆動部材と従動部材の間で係合
作動状態になる。上記とは逆方向に前輪車軸が回転する
と、クラッチバネが回転抵抗付与手段の回転力を第一保
持器に伝達するため、上記とは逆方向に第一保持器と第
二保持器が相対回転し、スプラグは反対方向に係合作動
状態となる。
【0013】上記のスプラグの係合作動状態で車両が旋
回すると、前輪(ホイールハブ)と一体に回る従動部材
が車軸より速く回転するため、従動部材がスプラグに対
しオーバーランニングして係合が切れ、後輪だけの2輪
駆動となる。
回すると、前輪(ホイールハブ)と一体に回る従動部材
が車軸より速く回転するため、従動部材がスプラグに対
しオーバーランニングして係合が切れ、後輪だけの2輪
駆動となる。
【0014】また、係合作動状態で走行中に後輪がスリ
ップすると、減速する前輪(ホイールハブ)に対して車
軸の回転が上回るため、スプラグが駆動部材と従動部材
に係合し、前輪に駆動力が伝わる。
ップすると、減速する前輪(ホイールハブ)に対して車
軸の回転が上回るため、スプラグが駆動部材と従動部材
に係合し、前輪に駆動力が伝わる。
【0015】一方、車両の駆動伝達構造では、前輪と車
軸間に組込んだハブクラッチ装置が、駆動側と従動側の
回転差に応じて駆動状態を切換えるセンタデフとしての
機能をもつため、前輪の駆動系から差動装置を省いた状
態で直結型でフルタイムの4輪駆動を行なうことができ
る。
軸間に組込んだハブクラッチ装置が、駆動側と従動側の
回転差に応じて駆動状態を切換えるセンタデフとしての
機能をもつため、前輪の駆動系から差動装置を省いた状
態で直結型でフルタイムの4輪駆動を行なうことができ
る。
【0016】
【実施例】図1乃至図9は、この発明の第1の実施例を
示している。図1は、ハブクラッチ装置を車両の前輪車
軸に装着した状態を示し、この前輪車軸50には、その
先端部分を除いて車体に固定されるナックル51が嵌合
し、そのナックル51に、軸受を介してホイールハブ5
2が回転可能に支持されている。
示している。図1は、ハブクラッチ装置を車両の前輪車
軸に装着した状態を示し、この前輪車軸50には、その
先端部分を除いて車体に固定されるナックル51が嵌合
し、そのナックル51に、軸受を介してホイールハブ5
2が回転可能に支持されている。
【0017】上記前輪車軸50の先端部には、図2及び
図3に示すように、セレーション溝8の嵌め合いによっ
て、ハブクラッチ装置Aの駆動部材である内輪2が一体
に取付けられ、その内輪2の外側に、軸受3を介して従
動部材となる外輪1が回転可能に嵌合している。
図3に示すように、セレーション溝8の嵌め合いによっ
て、ハブクラッチ装置Aの駆動部材である内輪2が一体
に取付けられ、その内輪2の外側に、軸受3を介して従
動部材となる外輪1が回転可能に嵌合している。
【0018】また、外輪1の外側には、ボルト4によっ
てホイールハブ52と一体に固定した外筒5が嵌合し、
その外筒5の内周面に複数のトルク伝達用溝6が形成さ
れ、外輪1の外周面に、その各溝6に嵌合するトルク伝
達用突起7が設けられている。この各突起7と各溝6の
間には、回転方向遊びY(=Y1 +Y2 )が設けられ、
外輪1とホイールハブ52は、直接結合せずに回転方向
遊びYをもってトルク伝達する。
てホイールハブ52と一体に固定した外筒5が嵌合し、
その外筒5の内周面に複数のトルク伝達用溝6が形成さ
れ、外輪1の外周面に、その各溝6に嵌合するトルク伝
達用突起7が設けられている。この各突起7と各溝6の
間には、回転方向遊びY(=Y1 +Y2 )が設けられ、
外輪1とホイールハブ52は、直接結合せずに回転方向
遊びYをもってトルク伝達する。
【0019】上記外輪1の内径面と内輪2の外径面に
は、図2及び図4に示すように、同芯の円筒面10、1
1が形成され、その両円筒面10、11の間に、第一保
持器としての大径保持器12と、第二保持器としての小
径保持器13が組込まれている。
は、図2及び図4に示すように、同芯の円筒面10、1
1が形成され、その両円筒面10、11の間に、第一保
持器としての大径保持器12と、第二保持器としての小
径保持器13が組込まれている。
【0020】上記大径保持器12は、後端部に延長腕1
4が一体に形成され、その延長腕14が軸受9の案内に
より外輪1と内輪2に対して回転自在に支持されてい
る。
4が一体に形成され、その延長腕14が軸受9の案内に
より外輪1と内輪2に対して回転自在に支持されてい
る。
【0021】また、小径保持器13は、前端部に、内径
側に向かって屈曲する屈曲部15が形成され、その屈曲
部15が内輪2の端面2aにすべり回転可能に接触して
おり、この屈曲部15と軸受3の止め輪17との間に、
皿バネから成る圧着バネ16が組込まれている。この圧
着バネ16は、屈曲部15を内輪2の端面2aに向かっ
て圧着する方向の付勢力を与えており、その押圧力によ
って両者の接触部に摩擦を生じさせ、その摩擦力により
小径保持器13を内輪2に圧着している。
側に向かって屈曲する屈曲部15が形成され、その屈曲
部15が内輪2の端面2aにすべり回転可能に接触して
おり、この屈曲部15と軸受3の止め輪17との間に、
皿バネから成る圧着バネ16が組込まれている。この圧
着バネ16は、屈曲部15を内輪2の端面2aに向かっ
て圧着する方向の付勢力を与えており、その押圧力によ
って両者の接触部に摩擦を生じさせ、その摩擦力により
小径保持器13を内輪2に圧着している。
【0022】上記大径保持器12と小径保持器13の周
面には、図4及び図8に示すように、径方向に対向して
複数のポケット18、19が形成され、その各ポケット
18、19に係合子としてのスプラグ20が組込まれて
いる。
面には、図4及び図8に示すように、径方向に対向して
複数のポケット18、19が形成され、その各ポケット
18、19に係合子としてのスプラグ20が組込まれて
いる。
【0023】このスプラグ20は、外径側と内径側に、
スプラグの内側或いは外側に曲率中心をもつ左右対称形
の円弧面21と22が形成され、左右の両方向に所定角
度傾くと両円筒面10、11と係合し、外輪1と内輪2
を一体化する。
スプラグの内側或いは外側に曲率中心をもつ左右対称形
の円弧面21と22が形成され、左右の両方向に所定角
度傾くと両円筒面10、11と係合し、外輪1と内輪2
を一体化する。
【0024】上記大径保持器12及び小径保持器13の
周面には、図5に示すように、それぞれ径方向に貫通す
るスリット25、26が形成され、そのスリット25、
26に、C字形のリング形状をしたスイッチバネ27の
両端部が係合している。このスイッチバネ27は、周方
向に縮められた状態でセットされ、一端を大径保持器1
2に、他端を小径保持器13に押し付けて取付けられて
おり、そのバネ力によって両保持器12、13に円周方
向の力を与えている。この力により大径保持器12は、
後述するクラッチバネ28が締め込まれる回転方向とは
逆方向の回転力を受け、スプラグ20が内輪2と外輪1
に結合する位置まで回転する。
周面には、図5に示すように、それぞれ径方向に貫通す
るスリット25、26が形成され、そのスリット25、
26に、C字形のリング形状をしたスイッチバネ27の
両端部が係合している。このスイッチバネ27は、周方
向に縮められた状態でセットされ、一端を大径保持器1
2に、他端を小径保持器13に押し付けて取付けられて
おり、そのバネ力によって両保持器12、13に円周方
向の力を与えている。この力により大径保持器12は、
後述するクラッチバネ28が締め込まれる回転方向とは
逆方向の回転力を受け、スプラグ20が内輪2と外輪1
に結合する位置まで回転する。
【0025】また、上記大径保持器12のポケット18
は、図8及び図9に示すようにスプラグ20が傾いて円
筒面10、11に噛み合い状態となるような大きさに設
定されており、この場合、スイッチバネ27のバネ力に
より両保持器12、13とスプラグ20は、回転の一方
向の噛み合い位置でスタンバイの状態となっている。
は、図8及び図9に示すようにスプラグ20が傾いて円
筒面10、11に噛み合い状態となるような大きさに設
定されており、この場合、スイッチバネ27のバネ力に
より両保持器12、13とスプラグ20は、回転の一方
向の噛み合い位置でスタンバイの状態となっている。
【0026】一方、上記大径保持器12の延長腕14の
後端部には、大径保持器12と後述する回転抵抗付与手
段23の連結を切換えるクラッチバネ28が組込まれて
いる。このクラッチバネ28は、図6の(a)(b)に
示すように、多数の巻きコイル29を長さ方向に連続さ
せたコイル状のバネで形成され、延長腕14と、それに
並列配置した回転抵抗付与手段23の入力リング24を
またぐように取付けられている。すなわち、クラッチバ
ネ28の前端側の巻きコイル29bが入力リング24に
嵌合し、後端側のコイル29bが入力リング24の外周
面に強固な締まり嵌めによって一体に固着している。ま
た、前端側の巻きコイル29bの内周面と延長腕14の
外周面は、弱い締まり嵌めの状態にあり、その接触によ
り生じる摩擦力によって巻きコイル29aが緩み又は締
まる方向に回転するように設定されている。
後端部には、大径保持器12と後述する回転抵抗付与手
段23の連結を切換えるクラッチバネ28が組込まれて
いる。このクラッチバネ28は、図6の(a)(b)に
示すように、多数の巻きコイル29を長さ方向に連続さ
せたコイル状のバネで形成され、延長腕14と、それに
並列配置した回転抵抗付与手段23の入力リング24を
またぐように取付けられている。すなわち、クラッチバ
ネ28の前端側の巻きコイル29bが入力リング24に
嵌合し、後端側のコイル29bが入力リング24の外周
面に強固な締まり嵌めによって一体に固着している。ま
た、前端側の巻きコイル29bの内周面と延長腕14の
外周面は、弱い締まり嵌めの状態にあり、その接触によ
り生じる摩擦力によって巻きコイル29aが緩み又は締
まる方向に回転するように設定されている。
【0027】上記のクラッチバネ28においては、内輪
2を介して大径保持器12が図6の(イ)方向に回転す
ると、延長腕14と入力リング24が巻きコイル29の
締まる(ロック)方向に相対回転し、クラッチバネ28
が延長腕14の外周に締まり込むことにより、大径保持
器12と回転抵抗付与手段23がトルク伝達状態で一体
化する。逆に、大径保持器12が図6の矢印ロ方向に回
転すると、クラッチバネ28は巻きコイルが緩まる方向
に変形するため、巻きコイル29と延長腕14の係合が
切れ、大径保持器12と回転抵抗付与手段23とが切り
離される。
2を介して大径保持器12が図6の(イ)方向に回転す
ると、延長腕14と入力リング24が巻きコイル29の
締まる(ロック)方向に相対回転し、クラッチバネ28
が延長腕14の外周に締まり込むことにより、大径保持
器12と回転抵抗付与手段23がトルク伝達状態で一体
化する。逆に、大径保持器12が図6の矢印ロ方向に回
転すると、クラッチバネ28は巻きコイルが緩まる方向
に変形するため、巻きコイル29と延長腕14の係合が
切れ、大径保持器12と回転抵抗付与手段23とが切り
離される。
【0028】上記回転抵抗付与手段23は、図2及び図
7に示すように、入力リング24と、ナックル51に設
けた溝37に回転方向のみ固定される抵抗体ケース30
とを備え、入力リング24に設けたフランジ31を、抵
抗体ケース30とトルク調整部材32の間で抵抗体3
3、33’を介して擦り合わせ、その擦り合わせ部34
を、トルク調整部材32と止め輪35の間に組込んだバ
ネ36により押圧して構成されている。
7に示すように、入力リング24と、ナックル51に設
けた溝37に回転方向のみ固定される抵抗体ケース30
とを備え、入力リング24に設けたフランジ31を、抵
抗体ケース30とトルク調整部材32の間で抵抗体3
3、33’を介して擦り合わせ、その擦り合わせ部34
を、トルク調整部材32と止め輪35の間に組込んだバ
ネ36により押圧して構成されている。
【0029】上記バネ36の押圧力は、擦り合わせ部3
4に所定の摩擦力を生じさせる大きさに設定され、この
摩擦力により擦り合わせ部34に生じる引きずりトルク
によって、大径保持器12と一体に回転しようとする入
力リング24に対してその回転を遅れさせる抵抗力を与
えている。
4に所定の摩擦力を生じさせる大きさに設定され、この
摩擦力により擦り合わせ部34に生じる引きずりトルク
によって、大径保持器12と一体に回転しようとする入
力リング24に対してその回転を遅れさせる抵抗力を与
えている。
【0030】また、上記擦り合わせ部34で生じる回転
抵抗P1 は、上述したスイッチバネ27のバネ力によっ
て大径保持器12に加わる回転抵抗P2 よりも大きく設
定され、かつ、前輪車軸50に駆動経路から作用する回
転抵抗P3 よりも小さく設定されており、P2 <P1 <
P3 の関係をもつように設定されている。これにより、
クラッチバネ28が噛み合って大径保持器12と入力リ
ング24が共回りした場合、擦り合わせ部34による回
転抵抗がスイッチバネ27による回転抵抗に打ち勝ち、
大径保持器12と小径保持器13の位相を逆方向に切換
えることになる。
抵抗P1 は、上述したスイッチバネ27のバネ力によっ
て大径保持器12に加わる回転抵抗P2 よりも大きく設
定され、かつ、前輪車軸50に駆動経路から作用する回
転抵抗P3 よりも小さく設定されており、P2 <P1 <
P3 の関係をもつように設定されている。これにより、
クラッチバネ28が噛み合って大径保持器12と入力リ
ング24が共回りした場合、擦り合わせ部34による回
転抵抗がスイッチバネ27による回転抵抗に打ち勝ち、
大径保持器12と小径保持器13の位相を逆方向に切換
えることになる。
【0031】この実施例のハブクラッチ装置は、上記の
ような構造であり、図1に示すように内輪2を前輪車軸
50に連結し、外輪1とホイールハブ52をトルク伝達
用突起7と溝6を介して連結する。
ような構造であり、図1に示すように内輪2を前輪車軸
50に連結し、外輪1とホイールハブ52をトルク伝達
用突起7と溝6を介して連結する。
【0032】図10は、上記実施例のハブクラッチ装置
Aを装着した4輪駆動車の駆動力伝達構造を示したもの
であり、ハブクラッチ装置Aと連結する前輪車軸50
を、トランスファー53から分岐したフロント推進軸5
4に、リングギヤ56とピンオンギヤ57を介して直結
している。また、トランスファー53から延びるリヤ推
進軸55を、差動装置(リヤディファレンシャル)58
を介して後輪車軸59に連結している。なお、上記の構
造において、車両の前進走行時におけるハブクラッチ装
置の内輪2の回転方向が、クラッチバネ28が切れる方
向(図6の矢印ロ方向)に一致し、後退時における回転
方向が、クラッチバネ28の締まり込む方向(図6の矢
印イ方向)に一致するように設定する。
Aを装着した4輪駆動車の駆動力伝達構造を示したもの
であり、ハブクラッチ装置Aと連結する前輪車軸50
を、トランスファー53から分岐したフロント推進軸5
4に、リングギヤ56とピンオンギヤ57を介して直結
している。また、トランスファー53から延びるリヤ推
進軸55を、差動装置(リヤディファレンシャル)58
を介して後輪車軸59に連結している。なお、上記の構
造において、車両の前進走行時におけるハブクラッチ装
置の内輪2の回転方向が、クラッチバネ28が切れる方
向(図6の矢印ロ方向)に一致し、後退時における回転
方向が、クラッチバネ28の締まり込む方向(図6の矢
印イ方向)に一致するように設定する。
【0033】上記の装着状態で自動車が前進走行する
と、前輪車軸50の駆動により内輪2が回転を始め、そ
の内輪2とほぼ一体になった小径保持器13が同時に回
転を始める。また、大径保持器12は、スイッチバネ2
7のバネ力によって回転するが、この回転方向ではクラ
ッチバネ28が切れるため、回転抵抗付与手段23の入
力リング24は、抵抗体ケース30やバネ36と共に停
止状態におかれる。
と、前輪車軸50の駆動により内輪2が回転を始め、そ
の内輪2とほぼ一体になった小径保持器13が同時に回
転を始める。また、大径保持器12は、スイッチバネ2
7のバネ力によって回転するが、この回転方向ではクラ
ッチバネ28が切れるため、回転抵抗付与手段23の入
力リング24は、抵抗体ケース30やバネ36と共に停
止状態におかれる。
【0034】上記とは逆に自動車が後退する場合は、内
輪2と小径保持器13が回転を始め、大径保持器12
は、スイッチバネ27の弾性により小径保持器13と同
時に回転するが、この回転方向はクラッチバネ28が延
長腕14に締まり込むため、大径保持器12と入力リン
グ24が一体に回転する。このとき、入力リング24が
連結する擦り合わせ部34の回転抵抗P1 を、スイッチ
バネ27による回転抵抗P2 よりも大きく設定してある
ので、回転抵抗付与手段23の抵抗により大径保持器1
2は減速し、スプラグ20を図9に示すように上記とは
反対方向に傾かせて円筒面10、11の間に係合状態で
スタンバイさせる。その後は、擦り合わせ部34の回転
抵抗を受けながら大径保持器12が回転し、スプラグ2
0のスタンバイ状態を保持する。
輪2と小径保持器13が回転を始め、大径保持器12
は、スイッチバネ27の弾性により小径保持器13と同
時に回転するが、この回転方向はクラッチバネ28が延
長腕14に締まり込むため、大径保持器12と入力リン
グ24が一体に回転する。このとき、入力リング24が
連結する擦り合わせ部34の回転抵抗P1 を、スイッチ
バネ27による回転抵抗P2 よりも大きく設定してある
ので、回転抵抗付与手段23の抵抗により大径保持器1
2は減速し、スプラグ20を図9に示すように上記とは
反対方向に傾かせて円筒面10、11の間に係合状態で
スタンバイさせる。その後は、擦り合わせ部34の回転
抵抗を受けながら大径保持器12が回転し、スプラグ2
0のスタンバイ状態を保持する。
【0035】このようにスプラグ20の位相を変化させ
る大径保持器12には、自動車の前進走行時はクラッチ
バネ28が空転してスイッチバネ27の抵抗だけが作用
し、後退時においてだけ擦り合わせ部34のすべり抵抗
が作用するため、長時間にわたって使用状態となる前進
時に、前輪車軸50と共に内輪2が回転しても、擦り合
わせ部34などからの発熱がなく、擦り合わせ部の摩耗
が抑制される。
る大径保持器12には、自動車の前進走行時はクラッチ
バネ28が空転してスイッチバネ27の抵抗だけが作用
し、後退時においてだけ擦り合わせ部34のすべり抵抗
が作用するため、長時間にわたって使用状態となる前進
時に、前輪車軸50と共に内輪2が回転しても、擦り合
わせ部34などからの発熱がなく、擦り合わせ部の摩耗
が抑制される。
【0036】上記のようにスプラグ20が係合位置にス
タンバイした状態では、自動車がスリップせずに前進又
は後退している間は、外輪1と内輪2が同速度で回転
し、スプラグ20がスタンバイ状態で維持されるため、
内輪2から外輪1に駆動力が伝わらず、見かけ上後輪だ
けの2輪走行になる(ただし、実際には走行中後輪にわ
ずかなスリップが伴なうため、前輪へのトルク配分はあ
る。)。
タンバイした状態では、自動車がスリップせずに前進又
は後退している間は、外輪1と内輪2が同速度で回転
し、スプラグ20がスタンバイ状態で維持されるため、
内輪2から外輪1に駆動力が伝わらず、見かけ上後輪だ
けの2輪走行になる(ただし、実際には走行中後輪にわ
ずかなスリップが伴なうため、前輪へのトルク配分はあ
る。)。
【0037】自動車が旋回して舵角をもつと、前輪に連
結する外輪1が内輪2よりも速く回転するため、外輪1
がスプラグ20に対してオーバランニングする。このた
め、前輪と後輪は切り離されて回転し、タイトコーナで
のブレーキング現象が生じない。
結する外輪1が内輪2よりも速く回転するため、外輪1
がスプラグ20に対してオーバランニングする。このた
め、前輪と後輪は切り離されて回転し、タイトコーナで
のブレーキング現象が生じない。
【0038】一方、前進後退の走行中、後輪がスリップ
すると、車速の低下により減速する前輪に対して、前輪
車軸50に連結する内輪2の回転が上回るため、スプラ
グ20が円筒面10、11に係合し、外輪1と内輪2が
一体化される。これにより、前輪に駆動力が加わり、4
輪駆動状態に切換わる。
すると、車速の低下により減速する前輪に対して、前輪
車軸50に連結する内輪2の回転が上回るため、スプラ
グ20が円筒面10、11に係合し、外輪1と内輪2が
一体化される。これにより、前輪に駆動力が加わり、4
輪駆動状態に切換わる。
【0039】この場合、駆動力の伝達時において、スプ
ラグ20に高トルクが負荷されると、スプラグ20と円
筒面10、11が弾性変形し、そのスプラグ20との干
渉によって小径保持器13には大きな力が作用する。
ラグ20に高トルクが負荷されると、スプラグ20と円
筒面10、11が弾性変形し、そのスプラグ20との干
渉によって小径保持器13には大きな力が作用する。
【0040】この作用力が、圧着バネ16の圧着によっ
て小径保持器13の屈曲部15と内輪2の接触部に生じ
る摩擦力よりも上回ると、小径保持器13が内輪2に対
してすべり始め、スプラグ20との干渉量だけ回転す
る。このため、上記作用力は緩和され、小径保持器13
とスプラグ20に無理な力が加わらず、保持器の破損事
故やスプラグの異常摩耗が防止される。
て小径保持器13の屈曲部15と内輪2の接触部に生じ
る摩擦力よりも上回ると、小径保持器13が内輪2に対
してすべり始め、スプラグ20との干渉量だけ回転す
る。このため、上記作用力は緩和され、小径保持器13
とスプラグ20に無理な力が加わらず、保持器の破損事
故やスプラグの異常摩耗が防止される。
【0041】また、小径保持器13が内輪2に対してす
べり回転した場合、その回転量がわずかな間は大径保持
器12に動きが生じないが、回転量が大きくなると、大
径保持器12は小径保持器13と共回りする。このた
め、大径保持器12と小径保持器13の位置関係はほぼ
同一に保持され、スプラグを作動するスイッチ機能が損
なわれない。
べり回転した場合、その回転量がわずかな間は大径保持
器12に動きが生じないが、回転量が大きくなると、大
径保持器12は小径保持器13と共回りする。このた
め、大径保持器12と小径保持器13の位置関係はほぼ
同一に保持され、スプラグを作動するスイッチ機能が損
なわれない。
【0042】また、上記車両の駆動力伝達構造におい
て、車両を前進走行後、坂道等に停止させると、スプラ
グ20は前進方向でスタンバイ状態となるが、車両が坂
道の傾きによって自然に後退した場合、前輪車軸50が
停止した状態でホイールハブ52だけが後退方向に回転
する。このときスプラグ20は前進方向にスタンバイ状
態のまま回されるために、その状態でハンドル操作等し
た場合に、タイトコーナーのブレーキング現象が発生す
る場合がある。
て、車両を前進走行後、坂道等に停止させると、スプラ
グ20は前進方向でスタンバイ状態となるが、車両が坂
道の傾きによって自然に後退した場合、前輪車軸50が
停止した状態でホイールハブ52だけが後退方向に回転
する。このときスプラグ20は前進方向にスタンバイ状
態のまま回されるために、その状態でハンドル操作等し
た場合に、タイトコーナーのブレーキング現象が発生す
る場合がある。
【0043】これに対して、実施例のように外輪1とホ
イールハブ52の間(すなわち、車軸50とホイールハ
ブ52の間)に回転方向の遊びYを設けておくと、停止
した車軸50に対してホイールハブ52が後退回転して
も、その遊びYの分だけホイールハブ52が回転する間
に前輪車軸50がフロント推進軸54により回され、ス
プラグ20は前進方向のスタンバイ状態から後退方向の
スタンバイ状態に切換わる。したがって、外輪1がスプ
ラグ20に対してオーバーランニング可能となり、上記
のようなタイトコーナーのブレーキング現象の発生が防
止される。
イールハブ52の間(すなわち、車軸50とホイールハ
ブ52の間)に回転方向の遊びYを設けておくと、停止
した車軸50に対してホイールハブ52が後退回転して
も、その遊びYの分だけホイールハブ52が回転する間
に前輪車軸50がフロント推進軸54により回され、ス
プラグ20は前進方向のスタンバイ状態から後退方向の
スタンバイ状態に切換わる。したがって、外輪1がスプ
ラグ20に対してオーバーランニング可能となり、上記
のようなタイトコーナーのブレーキング現象の発生が防
止される。
【0044】図11及び図12はクラッチバネ28の他
の実施例を示しており、後端側の巻きコイル29bの端
部を入力リング24に形成した孔38に嵌入し、これに
よって、クラッチバネ28と入力リング24を一体に連
結している。なお、前端側の巻きコイル29aは、前述
した実施例と同様に延長腕14の外周に弱い締まり嵌め
状態で連結しておく。
の実施例を示しており、後端側の巻きコイル29bの端
部を入力リング24に形成した孔38に嵌入し、これに
よって、クラッチバネ28と入力リング24を一体に連
結している。なお、前端側の巻きコイル29aは、前述
した実施例と同様に延長腕14の外周に弱い締まり嵌め
状態で連結しておく。
【0045】一方、図13及び図15はハブクラッチ装
置の第2の実施例を示している。この例においては、外
筒5の内周面に設けたトルク伝達用溝6の両側面にゴム
等の緩衝材41を取付け、各溝6と外輪1の突起7との
衝合時に生じる衝撃を緩和してスムーズなトルク伝達を
行なえるようにしている。
置の第2の実施例を示している。この例においては、外
筒5の内周面に設けたトルク伝達用溝6の両側面にゴム
等の緩衝材41を取付け、各溝6と外輪1の突起7との
衝合時に生じる衝撃を緩和してスムーズなトルク伝達を
行なえるようにしている。
【0046】また、クラッチバネ28として、複数の巻
きコイル42を半径方向に積層させたゼンマイ状のバネ
を使用し、その巻きコイル42の内側端部を大径保持器
12の延長腕14に嵌合し、外側端部を入力リング24
に係止している。
きコイル42を半径方向に積層させたゼンマイ状のバネ
を使用し、その巻きコイル42の内側端部を大径保持器
12の延長腕14に嵌合し、外側端部を入力リング24
に係止している。
【0047】このクラッチバネ28では、図15の矢印
イ方向に大径保持器12と入力リング24が相対回転す
ると、クラッチバネ28の巻きコイル42が締まり込
み、大径保持器12と回転抵抗付与手段23を一体化す
る。逆に、図15の矢印ロ方向に大径保持器12が相対
回転すると、クラッチバネ28の巻きコイル42が緩む
方向になり、大径保持器12と回転抵抗付与手段23が
切り離される。
イ方向に大径保持器12と入力リング24が相対回転す
ると、クラッチバネ28の巻きコイル42が締まり込
み、大径保持器12と回転抵抗付与手段23を一体化す
る。逆に、図15の矢印ロ方向に大径保持器12が相対
回転すると、クラッチバネ28の巻きコイル42が緩む
方向になり、大径保持器12と回転抵抗付与手段23が
切り離される。
【0048】ところで、上記の実施例において、クラッ
チバネ28は、大径保持器12の端部に嵌まり合い、大
径保持器12と回転抵抗付与手段23の間をロック或い
はフリーの状態に切換える作用をしており、このような
一方向クラッチの作用を確実に行なうためには、クラッ
チバネ28と大径保持器12の端部との間で設定通りの
接触巻数や締め代を確保する必要がある。
チバネ28は、大径保持器12の端部に嵌まり合い、大
径保持器12と回転抵抗付与手段23の間をロック或い
はフリーの状態に切換える作用をしており、このような
一方向クラッチの作用を確実に行なうためには、クラッ
チバネ28と大径保持器12の端部との間で設定通りの
接触巻数や締め代を確保する必要がある。
【0049】このクラッチバネ28は、長いコイルバネ
に対して保持器圧入側の端部をコイル径上で切断加工し
て形成されるが、その切断した末端加工面にバリが発生
した場合、そのクラッチバネを保持器の端部に圧入する
と、図16に示すように末端のバリ43が保持器12の
表面と接触し、クラッチバネ28が浮き上がって接触巻
数が減少した状態になる。このため、所定の設定した駆
動力(ロックする力)を出すことができず、小さいトル
クでクラッチバネと大径保持器が滑り回転してしまう不
具合がある。
に対して保持器圧入側の端部をコイル径上で切断加工し
て形成されるが、その切断した末端加工面にバリが発生
した場合、そのクラッチバネを保持器の端部に圧入する
と、図16に示すように末端のバリ43が保持器12の
表面と接触し、クラッチバネ28が浮き上がって接触巻
数が減少した状態になる。このため、所定の設定した駆
動力(ロックする力)を出すことができず、小さいトル
クでクラッチバネと大径保持器が滑り回転してしまう不
具合がある。
【0050】一方、クラッチバネの切断後にバリ取り作
業を行なうと、上記の不具合は無くせるが、このような
バリ取り作業は製造コストをアップさせる欠点がある。
業を行なうと、上記の不具合は無くせるが、このような
バリ取り作業は製造コストをアップさせる欠点がある。
【0051】上記のごとき問題に対して、図17及び図
18は、上記の不具合をバリ取り作業無しで解消した改
良例を示している。
18は、上記の不具合をバリ取り作業無しで解消した改
良例を示している。
【0052】この例では、切断加工したクラッチバネ2
8の両端部に曲げ加工を施して、それぞれ内向きと外向
きに屈曲する屈曲部44、45を形成している。そし
て、内向きの屈曲部44を、回転抵抗付与手段23の入
力リング24に設けた孔46に係合させて固定し、外向
きの屈曲部45側のバネ端部を、大径保持器12の端部
に圧入している。この構造では、屈曲部45の先端が大
径保持器12の表面から離反するため、その屈曲部の先
端にバリがあってもクラッチバネ28の接触状態に影響
がなくなり、設定通りのバネの接触巻数を得ることがで
きる。
8の両端部に曲げ加工を施して、それぞれ内向きと外向
きに屈曲する屈曲部44、45を形成している。そし
て、内向きの屈曲部44を、回転抵抗付与手段23の入
力リング24に設けた孔46に係合させて固定し、外向
きの屈曲部45側のバネ端部を、大径保持器12の端部
に圧入している。この構造では、屈曲部45の先端が大
径保持器12の表面から離反するため、その屈曲部の先
端にバリがあってもクラッチバネ28の接触状態に影響
がなくなり、設定通りのバネの接触巻数を得ることがで
きる。
【0053】また、図19は他の改良例を示したもので
あり、この例においては、クラッチバネ28の端部47
を大径保持器12の表面から接線方向に延びるように延
長させ、クラッチバネ28の先端が保持器12表面から
次第に離反するように変形させている。
あり、この例においては、クラッチバネ28の端部47
を大径保持器12の表面から接線方向に延びるように延
長させ、クラッチバネ28の先端が保持器12表面から
次第に離反するように変形させている。
【0054】なお、上記の各実施例では、外輪と内輪を
係合する係合子として正逆方向に係合するスプラグを示
したが、回転の一方向だけに係合するスプラグを左右対
称に配列して使用するようにしてもよい。
係合する係合子として正逆方向に係合するスプラグを示
したが、回転の一方向だけに係合するスプラグを左右対
称に配列して使用するようにしてもよい。
【0055】また、車両の駆動力伝達機構として、図1
0ではフロント推進軸54と前輪車軸50を直結した
が、この両者を差動装置(フロントデフ)を介して連結
するようにしてもよい。
0ではフロント推進軸54と前輪車軸50を直結した
が、この両者を差動装置(フロントデフ)を介して連結
するようにしてもよい。
【0056】
【効果】以上のように、この発明のハブクラッチ装置と
車両の駆動力伝達構造においては、機械式クラッチの係
合とフリーランニングを利用し、前輪車軸とホイールハ
ブとの間の回転差に応じて自動的に両者の係合と離脱を
切換えるので、4輪直結状態でタイトコーナーを旋回し
てもブレーキング現象を引き起こすことがなく、フルタ
イムで直結型の4輪駆動を実現できる。
車両の駆動力伝達構造においては、機械式クラッチの係
合とフリーランニングを利用し、前輪車軸とホイールハ
ブとの間の回転差に応じて自動的に両者の係合と離脱を
切換えるので、4輪直結状態でタイトコーナーを旋回し
てもブレーキング現象を引き起こすことがなく、フルタ
イムで直結型の4輪駆動を実現できる。
【0057】また、係合子を常に係合作動状態におくの
で、車輪のスリップ等により車軸とホイールハブとの間
にわずかでも回転差が生じると、瞬時に係合子を係合さ
せることができ、応答性のよい駆動力の切換えと強力な
駆動力の伝達が行なえる利点がある。
で、車輪のスリップ等により車軸とホイールハブとの間
にわずかでも回転差が生じると、瞬時に係合子を係合さ
せることができ、応答性のよい駆動力の切換えと強力な
駆動力の伝達が行なえる利点がある。
【図1】第1実施例を示す一部縦断正面図
【図2】同上の要部の拡大断面図
【図3】図2のIII −III 線に沿った断面図
【図4】図2のIV−IV線に沿った断面図
【図5】図2のV−V線からみた図
【図6】(a)はクラッチバネを示す一部縦断正面図、
(b)はそのVI−VI線からみた断面図
(b)はそのVI−VI線からみた断面図
【図7】図2のVII−VII線の断面図
【図8】前進時のスプラグの作動状態を示す断面図
【図9】後退時のスプラグの作動状態を示す断面図
【図10】車両の駆動力伝達構造の例を示す図
【図11】クラッチバネの他の実施例を示す一部縦断正
面図
面図
【図12】図11のXII−XII線からみた断面図
【図13】第2の実施例を示す縦断正面図
【図14】図13のXIV−XIV線からみた断面図
【図15】図13のXV−XV線からみた断面図
【図16】(a)はクラッチバネの圧入状態を示す断面
図、(b)はその要部を拡大した断面図
図、(b)はその要部を拡大した断面図
【図17】クラッチバネの改良例を示す断面図
【図18】(a)はクラッチバネの入力リング側端部の
断面図、(b)はクラッチバネの保持器側端部の断面図
断面図、(b)はクラッチバネの保持器側端部の断面図
【図19】クラッチバネの他の改良例を示す断面図
1 外輪 2 内輪 5 外筒 10、11 円筒面 12 大径保持器 13 小径保持器 14 延長腕 18、19 ポケット 20 スプラグ 23 回転抵抗付与手段 24 入力リング 27 スイッチバネ 28 クラッチバネ 29 巻きコイル 34 擦り合わせ部 41 緩衝材 42 巻きコイル 44、45 屈曲部 46 孔 47 端部 50 前輪車軸 52 ホイールハブ 53 トランスファー 54 フロント推進軸 55 リヤ推進軸 58 差動装置 59 後輪車軸 A ハブクラッチ装置
Claims (4)
- 【請求項1】 前輪車軸に連結する駆動部材と、ホイー
ルハブに連結する従動部材とを回転可能に嵌合させ、そ
の駆動部材と従動部材の間に、第一保持器と、駆動部材
に保持される第二保持器とを設け、この両保持器の周面
に径方向に対向する複数のポケットを形成し、その各ポ
ケットに、上記両保持器が相対回転したときに駆動部材
と従動部材を係合するスプラグを組込み、上記第一保持
器と第二保持器を両者に一方向の回転力を与える弾性部
材を介して連結し、第一保持器に、上記弾性部材の回転
力よりも大きくかつ逆方向の回転力を付与する回転抵抗
付与手段を連結し、その回転抵抗付与手段と第一保持器
の連結部に巻きコイルを備えるクラッチバネを介在さ
せ、上記第一保持器と回転抵抗付与手段とが一方向に相
対回転したときクラッチバネの巻きコイルが緩んで両者
間の動力伝達を切り離し、他方向に相対回転したときク
ラッチバネの巻きコイルが締まり込んで両者を動力伝達
状態に直結するようにしたハブクラッチ装置。 - 【請求項2】 上記第一保持器及び第二保持器の各ポケ
ットの側面をスプラグの両端部に対して所要の遊びをも
って対向させ、両保持器が相対回転したとき各ポケット
の側面がスプラグを直接押圧して係合作動状態に傾斜さ
せるようにした請求項1に記載のハブクラッチ装置。 - 【請求項3】 上記クラッチバネの一方の端部を回転抵
抗付与手段に固定し、他方の端部を第一保持器の表面か
ら次第に離反するように屈曲させた請求項1又は2に記
載のハブクラッチ装置。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のハブ
クラッチ装置を前輪車軸とホイールハブの間に組込み、
その前輪車軸を車両の推進軸に直結し、上記推進軸には
差動装置を介して後輪車軸を連結した車両の駆動力伝達
構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6116850A JPH07208502A (ja) | 1993-11-30 | 1994-05-30 | ハブクラッチ装置及びその装置を用いた車両の駆動力伝達構造 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30002193 | 1993-11-30 | ||
| JP5-300021 | 1993-11-30 | ||
| JP6116850A JPH07208502A (ja) | 1993-11-30 | 1994-05-30 | ハブクラッチ装置及びその装置を用いた車両の駆動力伝達構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07208502A true JPH07208502A (ja) | 1995-08-11 |
Family
ID=26455088
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6116850A Pending JPH07208502A (ja) | 1993-11-30 | 1994-05-30 | ハブクラッチ装置及びその装置を用いた車両の駆動力伝達構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07208502A (ja) |
-
1994
- 1994-05-30 JP JP6116850A patent/JPH07208502A/ja active Pending
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