JPH0720925B2 - 複合エステルと可塑剤組成物 - Google Patents

複合エステルと可塑剤組成物

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JPH0720925B2
JPH0720925B2 JP24803286A JP24803286A JPH0720925B2 JP H0720925 B2 JPH0720925 B2 JP H0720925B2 JP 24803286 A JP24803286 A JP 24803286A JP 24803286 A JP24803286 A JP 24803286A JP H0720925 B2 JPH0720925 B2 JP H0720925B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は農業用ビニールハウスとして作物を覆うためあ
るいは温室の保温用として使用されるような、ビニール
樹脂又は塩化ビニール樹脂の可塑化に使用できる組成物
に関する。更に詳しくは本発明は一般式[I] RO(COXCOOCH2CH2SCH2CH2O)nCOYCOOR [I] [式中Rは4〜9個の炭素原子を有する一官能性アルコ
ール残基、X及びYは同一又は異なる3〜8個の炭素原
子の直鎖飽和又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又は芳香族
ジカルボン酸の残基を表し、nは1又は2の整数であ
る]で示されるカルボン酸残基が同種又は異種の複合エ
ステルを使用することにより、揮発性をなくし、耐寒性
を強め、長期耐候性を有するようにした可塑剤組成物に
関する。この可塑剤はビニール樹脂又は塩化ビニール樹
脂の可塑化に使用できる。
〔従来の技術〕
複合エステルの製造技術についてはすでに多くの文献で
報告がなされ、特許が出願されており、又低粘度ポリエ
ステルは市場で販売されている。本願発明者は特に複合
エステルの優れた製造技術を達成することを目的に種々
検討し、大過剰の二塩基酸ジエステルとジオールとの間
でエステル交換反応を行う方法(特開昭60-45547)、並
びにエステルアルコールとジエステルとの間でエステル
交換反応を行う方法(特開昭61-76442)について研究を
行って来た。またエステル化反応の触媒の研究を行っ
て、ポリオールポリチタン酸エステルまたは酸、或はポ
リチタン酸、或はまたポリオールポリチタン酸構造を有
するポリチタン酸がエステル化及びエステル交換反応の
優れた触媒として使用されることを見いだした(特願昭
60-219140、特願昭60-280220、特願昭61-132618)。
一方チタン触媒またはポリチタン酸エステルを使用して
種々の複合エステル類を製造する方法については米国特
許第2628974号、2703811号、3194764号に記載がある
が、この記載のなかで、複合エステルを製造するのに化
学量論量のジオール1モルに対し二塩基酸2モル及び一
官能性アルコール2モルまたは10パーセント過剰量が使
用されている。更にこの特許の記載のなかに、ジオール
成分としてチオジグリコールが使えると書かれているが
具体的化合物の記載はない。
〔本発明が解決しようとする問題〕
前記の本願発明者により出願された発明の複合エステル
は塩化ビニル樹脂に対し優れた可塑性を示すが、本願発
明はそれにも増して全般的に優れた耐寒性、長期耐侯
性、低揮発性、可塑性を示す複合エステル可塑剤組成物
を得る必要から完成されたものである。
〔問題を解決する手段〕
チオジグリコオールを使用して先に記載した本願発明者
自身の出願した発明の複合エステルの製造方法と同じ方
法にしたがって複合エステルまたは異種複合エステルを
製造し、これを可塑剤として使用してその性能を評価し
た所予想以上の優れた性能を見出した。
この複合エステルは特に先述の本願発明者が出願を行っ
ている発明の製造技術にしたがって製造することが必要
である。即ち化学量論量のジカルボン酸とジオール及び
一官能性アルコールを使用する従来の複合エステル類の
製造方法で製造すると得られるエステル類混合物は、目
的とする複合エステルの割合が半分にもならない。
これに対し、複合エステル及び異種複合エステルを前述
の本願発明者による公開(特開昭60-45547、特開昭61-7
6442)又は未公開(特願昭61-75233号)の特許出願に記
載のエステル交換法、更にこれらの方法を部分的に利用
する方法、及び前記のポリチタン酸類触媒を使用する直
接エステル化法で製造するときは、製造されたエステル
混合物中の複合エステル類の割合が多く、従ってその粘
度が低く、可塑剤として使用すると市販の最も優れた可
塑性と揮発性をもつジオクチールフタレート(以下DOP
と略す)と比較して更に優れた可塑性と耐揮発性を持
ち、長時間使用しても着色の少ない非常に優れた可塑剤
を得ることが出来る。
即ちチオジグリコールをジオール成分として使用し、チ
オジグリコール1モルに対しジカルボン酸を2モル以
上、好ましくは3ないし4モルの大過剰量で使用し、そ
れに見合う一官能性アルコールを使用することによって
上記の本願の目的を達することができる。
〔複合エステルの製造方法〕
本発明の可塑剤として使用される複合エステルを製造す
る一方法として、大過剰量のジカルボン酸ジエステルを
使用してチオジグリコールとエステル交換法を行って本
発明の複合エステルを得るには先願の特開昭60-45547の
技術を利用する。
また本発明の複合エステルの別の方法として1モルのチ
オジグリコールに対して3または4モルのジカルボン
酸、5または7モル以上の一官能性アルコールを使用し
て、脱水エステル化反応を行うと下式の生成物(エステ
ルアルコール及びジエステル)が得られる。
HOCH2CH2SCH2CH2OH+(m+1)HOCOXCOOH+(2m+1)
ROH→ ROCOXCOOCH2CH2SCH2CH2OH+mROCOXCOOR 但しここでRおよびXは夫々アルコール及び酸の残基で
mはジカルボン酸の使用モル数が3又は4であるかによ
って2又は3モル量となる。
脱水エステル化反応の触媒としてポリチタン酸類を使用
して行い、次いで生成するエステルアルコール及びジエ
ステルの混合物をエステル交換反応する為に、減圧下加
熱を行い、脱アルコールを行うと ROCOXCOOCH2CH2SCH2CH2OCOXCOOR とm−1モルの ROCOXCOOR の混合物として目的物が得られる。以上の方法はジオー
ルとしてチオジグリコールを使用する以外は特開昭61-7
6442の技術を利用するものである。
また本発明の複合エステルの別の製造方法として、ジカ
ルボン酸の無水物1モルとチオジグリコール1モルとの
反応をジカルボン酸ジエステル中で行って次いで異種ジ
カルボン酸の過剰量を加え、更に必要量の一官能性アル
コールの存在下に脱水エステル化反応を行うと下式の生
成物が得られる。
X(CO)2O+HO(CH2)2S(CH2)2OH→ [HOCOXCOO(CH2)2S(CH2)2OH] [HOCOXCOO(CH2)2S(CH2)2OH]+HOCOYCOOH+ROH→ ROCOXCOOCH2CH2SCH2CH2OCOYCOOR+mROCOOYCOOR (同時にHOCOXCOOCH2CH2SCH2CH2OH+ROCOYCOOR→ ROCOXCOOCH2CH2SCH2CH2OCOYCOOR) 以上の方法は本発明者が出願中(特願昭61-75233号)の
異種複合エステルの製造技術を利用するものである。こ
こで夫々R、X、及びYは夫々一官能性アルコール、ジ
カルボン酸無水物、ジカルボン酸の残基をあらわす。
更に本発明の複合エステルの別の製法として、直接エス
テル化法として主としてポリチタン酸類を触媒として使
用し、チオジグリコール1モルに対して3ないし4モル
の大過剰のジカルボン酸を加えて反応を開始し次いで一
官能性アルコールを加えて脱水エステル化反応を行うこ
とによって下式の中間体を経て目的生成物を得ることが
出来る。
HOCH2CH2SCH2CH2OH+(m+2)HOCOXCOOH→中間体= HOCOXCOOCH2CH2SCH2CH2OCOXCOOH+mHOCOXCOOH →[+ROH]→複合エステル[I] この脱水エステル化反応には触媒としてポリチタン酸類
の使用が好ましいが、ポリチタン酸類を使用すると脱水
エステル化が速く進むばかりではなく、極く低酸価なエ
ステル類が得られ従って純度の高いエステル類が得られ
る特長がある。
一官能性アルコールの使用モル数については一般論とし
て酸に対して過剰量を使用して反応速度を上げることは
良く行われる。先述の米国特許の記載に1割の過剰量の
使用が記載されているが、これを過剰に使用し特にチタ
ン系触媒を使用し長時間高い温度でエステル化反応を行
うと先に記載した ROCOXCOOCH2CH2SCH2CH2OH に相当するエステルアルコールが出来る。このエステル
アルコールは上記3成分の存在する状態でエステル化反
応を行うと少量は必ず副生するものと考えられ、従って
このエステルアルコールの副生を防止するため脱水エス
テル化反応を行った後に減圧下に加熱攪拌して揮発性の
一官能性アルコールを除去することが必要である。この
ような副生エステルアルコール除去の反応は既に述べた
複合エステルの製造法に従ったものと考えられ、この様
な考え方に基づくと、脱水エステル化反応の後の処理は
既述の本発明者によって出願されている技術の利用とも
考えることができる。この一官能性アルコールの使用量
は特に固体状のポリチタン酸類を使用すことによって少
なくする事ができ、一官能性アルコールの部分添加によ
って反応速度を上げる方法にも採用される。
ジカルボン酸無水物を使用して複合エステルのビス化合
物 ROCOXCOOCH2CH2SCH2CH2OCOYCOOR を製造する時にチオジグリコールに対して必要な2モル
より多く少なくも0.3モル量過剰の酸無水物を使用して
反応を行うとジオールと無水物の反応を定量的に行う事
が出来、この様な方法に従って高収率で複合エステルが
製造される。
これらの反応に使用されるジカルボン酸は主としてアジ
ピン酸、マレイン酸、フタール酸、及びその無水物が使
用されるが、マロン酸、コハク酸、グルタール酸、スベ
リン酸またはジヒドロフタール酸、テトラヒドロフター
ル酸であってもよい。しかし異種複合エステルの場合に
は少なくも一方は酸無水物であることが必要である。
使用される一官能性アルコールは最も一般的には経済的
に安価であるのでブタノールまたはオクタノールが選ら
ばれるが炭素数4から9までの直鎖または側鎖を有する
アルコールが使用され、可塑性の点からは炭素数6のヘ
キシルアルコールが好ましい。
この様にして製造される各種の複合エステル及び異種複
合エステル類はポリ塩化ビニール等の樹脂類の可塑剤と
して有効に利用することが出来る。即ち具体的には実施
例に示すが樹脂100部当り50部又は80部の可塑剤を使用
して可塑化効率を測定すると何れも市販の最も優れた評
価を受けるジオクチルフタレートDOPに比較して少ない
使用量で同等の効果を示す優れた可塑性を持ち、長時間
放置しても例えば耐寒性可塑剤のジオクチルアジペート
DOAの様に表面に浸出するブリージング現象もなく優れ
た相溶性を持ち、特にその分子量に対応して低揮発性で
あって長時間加熱するとDOPやDOAは揮発して無くなりそ
の結果フイルムまたはシートの硬度が上がり硬くなるの
であるが、ここで見いだされた複合エステル類では100
℃7週間以上の加熱をしても殆ど揮発せず元と同じ様な
硬さを保持する優れた特長を有し、さらに興味ある点は
非常に優れた耐寒特性をも持っている事でフイルムを使
用して測定される柔軟温度もDOPの−26.7℃に対し−29
℃〜−32.2℃と良い性能を持っていることが分かってい
る。
以下に実施例を示すが、ジカルボン酸、チオジグリコー
ルおよびモノアルコールの組合せについて実施例の記載
に制限されるものではない。
実施例1 チオジエチレングリコールブチルアジペートブチルマレ
エート 無水マレイン酸39.2g(0.4モル)、チオジエチレングリ
コール48.8g(0.4モル)およびジブチルアジペート40g
(0.15モル)を脱水エステル化反応装置にいれ予備反応
として無水マレイン酸とチオジエチレングリコールとの
反応を行った。ジブチルアジペートは反応を均一に行っ
て、無水物を正常に反応させる溶剤であって之を入れな
いと酸無水物は100%反応せずに残存する。60℃で攪拌
して反応させ、無水物%を測定すると、無水物%は4.5
時間後に3.5%、6.5時間後に1.2%に下がった。
無水物のモル%は少量のサンプルをアセトン中に採取
し、その1mlを10%ピリジン水3ml中に加えて10分間放置
して無水物を酸とした後1/20Nアルカリで滴定してAmlを
得た。次いで同じく1mlのサンプルをトルエン−アニリ
ン1対1混合液3ml中に加え15分間放置して酸無水物を
酸アニライドに変化させた後同様に滴定してBmlを得
た.(A−B)/Bは酸中の無水物のモル%を示す事にな
る。以下実施例はこの方法で無水物を測定して反応を充
分に行った。尚ジブチルアジペート(DBA)等のエステ
ル類を含まない系では酸無水物%は一時下がる様に見え
るが、再び増大して10ないし20%の値で平衡となり酸無
水物を100%反応させることは出来ない。
次いで反応系にアジピン酸175.2g(1.2モル)を加え、
触媒として別記するポリオールポリチタン酸構造を有す
るポリチタン酸0.8gを添加した。ブタノール177.6g(2.
4モル)を計量し、その内0.4モル量を加えて反応を開始
し、少量の共沸助剤のトルエンとともに溜出する水を分
離機で分別しながら脱水エステル化反応を行った。当初
は160℃で反応機より水が溜出するが、次第に温度は上
がり180-195℃の温度を保ち乍ら脱水される水の割合に
応じてブタノールを添加した。42mlの水の出た時に過剰
のブタノール30g(0.4モル)を添加してエステル化を進
め、反応液の酸価は2時間後1.2、4時間後は0.5、7時
間後は0.3となった。反応後25mmHgの減圧下180℃で1時
間攪拌し、過剰のブタノールおよびエステル交換反応で
生成したブタノールを除去した後85℃に冷却し、水3ml
を加え再び1時間攪拌し、活性白土10gを加えて濾過し
触媒を除去した。次いで0.5gの苛性ソーダを含むアルカ
リ水及び熱水で洗浄して酸価を0.03とした後蒸留して18
1gのDBAを回収し残液としてチオジエチレングリコール
ブチルアジペートブチルマレエート121gを得た。21℃に
おける粘度は80.5センチポイズであった。重合度1050の
軟質用ポリ塩化ビニール樹脂100部に対しジブチル錫マ
レエート2部、ジブチル錫マルカプタイド0.5部の安定
剤とともに、50部又は80部の前記可塑剤を添加して、16
0-165℃のロール混練機で3分間混練し、次いで170-175
℃で100気圧の加圧下予熱3分プレス1分を行って1mmの
シートを作成した。それぞれ50PHRと80PHRのシートの表
面硬度を21℃で48時間放置して測定し、標準としてDOP
を使用して測定される50PHRと80PHRの値を結んで作られ
る基準線との距離の平均を求めて、基準線に平行線を引
きDOP50PHRの硬度と同じ硬度を示す可塑剤の量を求め
た。この値を可塑化効率として以下記載する。その値は
40の値を示し、ポリ塩化ビニール100部に対し40部の使
用でDOP50部と同等の硬度を示し、非常に優れた可塑剤
であることが判明した。尚液体クロマトグラフによる分
析の結果はn=1,2,3,4と予想されるオリゴマーの外に
チオジエチレングリコールビスブチルアジペートまたは
ビスブチルマレエートと考えられる化合物との数種の複
合エステル類の混合物である。これらは、0.1mmの減圧
下260℃以上の沸点を示し蒸留精製は困難であつた。ポ
リ塩化ビニールシートの加熱テストは着色も少なく、加
熱減量もごく僅かであって、7週間100℃の加熱でも50P
HR,80PHR何れも殆ど最初と同じ表面硬度を保持する。50
PHRシートを用いて測定した柔軟温度は−31.9℃で対照
として測定した50PHRDOPシートは−26.7℃であった。
使用したポリチタン酸触媒は1モルのテトラブトキシチ
タンを3モルの2エチルヘキサノールと1/4モルのペン
タエリスリトールの溶液に加え180-195℃で6時間加熱
攪拌し4モルのブタノールを除き次いで1.5モルの水を
加え再び180-195℃で加熱攪拌し減圧下に生成する2エ
チルヘキサノールを蒸留してポリオールポリチタン酸構
造を有するポリチタン酸を得含水ブタノールを加え85℃
で1時間加熱攪拌して活性化して作成した。
実施例2 チオジエチレングリコールオクチルアジペートオクチル
マレエート 実施例1と殆ど同じ様な手順に従うがブタノールの代り
に2エチルヘキサノールを使用して上記化合物の製造を
行った。無水マレイン酸39.2g(0.4モル)、チオジエチ
レングリコール48.8g(0.4モル)及びジオクチルアジペ
ート(DOA)40gの混合物を70℃で攪拌して反応させ、上
記無水物は3.5時間後2.5%に減少した。4時間後アジピ
ン酸175.2g(1.2モル)を加え少量のトルエンの存在下
脱水エステル化反応を開始した。反応温度を195〜205℃
に保ちながら2エチルヘキサノール156g(1.2モル)並
びに過剰分52gを追加して反応をおこなった。脱水エス
テル化反応の進行は速やかで2時間後の酸価は1.0、4
時間後の酸価は0.11、5時間後の酸価は0.03であった。
反応終了後3mmHgの減圧下180℃で1時間加熱攪拌して過
剰のオクタノール及びエステル交換反応で生成する2エ
チルヘキサノールを回収した後、85℃で3mlの水を加え
て攪拌し活性白土と共に濾過して触媒残を除き、少量の
アルカリおよび熱水で洗浄して低酸価のエステル混合物
を得た。0.3mmHgの減圧下160-180℃でDOAを356g回収し
残留液として172gのチオジエチレングリコールオクチル
アジペートオクチルマレエートを得た。21℃における粘
度は143センチポイズであり可塑剤として使用した時の
可塑化効率は45でDOPより優れた可塑性を持ち低揮発性
で100℃7週間の加熱でもシートの硬さは殆ど変化せず
着色も少なかった。
50PHRシートを使用して測定した柔軟温度は−29℃であ
った。
実施例3 チオジエチレングリコールビス2エチルヘキシルアジペ
ート アジピン酸233.6g(1.6モル)、チオジエチレングリコ
ール48.8g(0.4モル)、2−エチルヘキサノール208g
(1.6モル)の混合物に0.8gのポリチタン酸触媒を加え
脱水エステル化反応を開始した。次いで104gの2−エチ
ルヘキサノール及び58gの過剰量を添加しながら195-205
℃で脱水エステル化反応を行った。4時間後の酸価は1.
3、5.5時間後の酸価は0.03に下がった。常法に従って3m
mHgで180-190℃で1時間加熱攪拌して過剰のオクタノー
ル及びエステル交換反応で生成する2−エチルヘキサノ
ールを回収した後85℃で3mlの水と1時間攪拌し活性白
土とともに触媒を濾過して除き、極少量のアルカリを含
む水及び熱水で洗浄しエステル混合物を得た。次に0.3m
mHgの減圧下で150-165℃で、DOA317gを蒸留し残液とし
て182gのチオジエチレングリコールビス2エチルヘキシ
ルアジペートをえた。21℃の粘度は122センチポイズで
その可塑化効率は44であり、液体クロマトグラフのピー
クからn=1が略60%でn=2,3,4が順次少なくなりご
く微量の4を含む複合エステル混合物であった。加熱後
の揮発減量は少なく100℃7週間の加熱でも殆ど僅かで
塩化ビニルシートの硬度も殆ど変化しなかった。50PHR
シートを使用して測定した柔軟温度は−32.2℃で非常に
優れた耐寒性を示した。
実施例4 チオジエチレングリコールビスブチルアジペート アジピン酸292g(2モル)、チオジエチレングリコール
61g(0.5モル)、ポリチタン酸触媒0.8gを使用して74g
(1モル)のブタノールとともに脱水エステル化反応を
開始し、180-195℃で順次水の留出割合にあわせて148g
(2モル)並びに過剰量40gのブタノールを添加しなが
ら反応させた。酸価は6時間後22.2、9時間後は4.2、1
2時間後は0.2、13時間後は0.1であった。25mmHgの減圧
下180℃でDBAが蒸留しない様に加熱を行ってブタノール
過剰分並びにエステル交換で生成したブタノールを蒸留
した後、3mlの水を加え85℃で攪拌し活性白土とともに
濾過して触媒を除いた。微量のアルカリを含む水及び熱
水で洗浄し減圧下に蒸留して、117-120℃/0.3mmHgのDBA
を除き、残留液としてチオジエチレングリコールビスブ
チルアジペート170gが得られた。21℃における粘度は92
センチポイズでその可塑化効率は42で優れた可塑性と低
揮発性を示し100℃7週間の加熱テストでもシートの硬
度は大きくならなかった。
実施例5 チオジエチレングリコールビスヘキシルアジペート アジピン酸234g(1.6モル)、チオジエチレングリコー
ル49g(0.4モル)及びn−ヘキサノール82g(0.8モル)
にポリチタン酸触媒0.8gを加え少量のトルエンを使用し
て脱水エステル化反応を開始し185-200℃に温度を保っ
て残りのヘキサノール163g及び過剰分45gを加え乍ら反
応を行った。酸価は2時間後は7.5、3時間後は0.1、3.
5時間後は0.03であって著しく速やかにエステル化反応
は終了した。180℃/3mmHgで1時間加熱してヘキサノー
ルを除きついで常法に従って脱触媒処理を行い濾過水洗
をした後、ジヘキシルアジペート(DHA)150-157℃/0.3
mmHg282gを蒸留して除き、チオジエチレングリコールビ
スヘキシルアジペエート165gを得た。21℃における粘度
は92センチポイズで可塑性効率は40で優れた可塑性を示
し低揮発性で加熱後も減量は少なく硬度も殆ど上がらな
かった。
実施例6 チオジエチレングリコールビス2エチルヘキシルマレエ
ート 無水マレイン酸148g(1.5モル)にチオジエチレングリ
コール73.2g(0.6モル)、2エチルヘキシルアルコール
39g(0.3モル)を加え70℃で加熱攪拌し無水物を反応さ
せたところ無水物の量は1時間後3.1%に、2.5時間後に
0.5%に減少した。2エチルヘキサノール156g及び0.8g
のポリチタン酸触媒を加えて反応を開始し、残りのオク
タノール195g及び過剰分15gを加えながら195-205℃で脱
水エステル化反応を行った。3時間後の酸価は3.1、7
時間後は1.6、9時間後0.8であった。3mmHgの減圧下180
℃でオクタノールを除き常法に従って触媒を除き水洗後
蒸留してジブチルマレエートの残液としてチオジエチレ
ングリコールビス2エチルヘキシルマレエートを得た。
21℃における粘度は139センチポイズで可塑化効率は43
であり100℃7週間の加熱テストで揮発減量はDOPの略1/
4であった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 RO(COXCOOCH2CH2SCH2CH2O)nCOYCOOR [式中Rは4〜9個の炭素原子を有する一官能性アルコ
    ール残基、X及びYは同一又は異なる3〜8個の炭素原
    子の直鎖飽和又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又は芳香族
    ジカルボン酸の残基を表し、nは1又は2の整数であ
    る]の複合エステル。
  2. 【請求項2】一般式 RO(COXCOOCH2CH2SCH2CH2O)nCOYCOOR [式中Rは4〜9個の炭素原子を有する一官能性アルコ
    ール残基、X及びYは同一又は異なる3〜8個の炭素原
    子の直鎖飽和又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又は芳香族
    ジカルボン酸の残基を表し、nは1又は2の整数であ
    る]の複合エステル又はその2種以上の混合物を含む可
    塑剤組成物。
  3. 【請求項3】Rが飽和脂肪族一価アルコールの残基であ
    る特許請求の範囲第2項に記載の可塑剤組成物。
  4. 【請求項4】ポリ塩化ビニル用可塑剤である特許請求の
    範囲第2項に記載の可塑剤組成物。
JP24803286A 1986-10-18 1986-10-18 複合エステルと可塑剤組成物 Expired - Lifetime JPH0720925B2 (ja)

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