JPH07211903A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH07211903A
JPH07211903A JP16718394A JP16718394A JPH07211903A JP H07211903 A JPH07211903 A JP H07211903A JP 16718394 A JP16718394 A JP 16718394A JP 16718394 A JP16718394 A JP 16718394A JP H07211903 A JPH07211903 A JP H07211903A
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JP
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film
annealing
region
semiconductor device
substrate
Prior art date
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Application number
JP16718394A
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English (en)
Inventor
Kenichi Goto
賢一 後藤
Tatsuya Yamazaki
辰也 山崎
Atsuo Fushida
篤郎 伏田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シリサイド電極を備えたMOS型半導体装置に
関し、微細化されても十分良好なコンタクトを形成する
ことのできる半導体装置の製造方法を提供する。 【構成】 シリコン(Si)基板内のp型領域上に側壁
絶縁物領域を備えた絶縁ゲート構造を形成する工程と、
前記絶縁ゲート構造両側のソース/ドレイン領域となる
領域に砒素イオンを5×1015cm-2未満のドーズ量で
イオン注入する工程と、表面上にCo膜、TiN膜を積
層する工程と、前記基板を加熱して前記Co膜と下地S
i領域のサリサイド反応を行なわせる工程と、前記Ti
N膜を除去する工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置に関し、特
にシリサイド電極を備えたMOS型半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置の集積度の向上と共
に、構成要素であるMOS型トランジスタは微細化が進
められている。
【0003】ゲート長を例にとると、サブミクロンから
ハーフミクロンとゲート長は短くなり、さらには0.3
5μm、0.25μm、0.1μmと短くなる傾向にあ
る。ゲート長は短いほど高速動作に有利であるが、電極
部の抵抗は低く抑える必要がある。
【0004】シリコン表面に対する低抵抗の電極材料と
してTi、Pt、Co等のシリサイドが知られている。
これらのシリサイドはシリコンとの接触面におけるシー
ト抵抗を低くでき、Al等の配線にMOSトランジスタ
を接続するのに適している。
【0005】MOSトランジスタのゲート電極として
は、多結晶シリコンや非晶質シリコン等のシリコン材料
が広く用いられている。ゲート電極をシリコンで形成し
た場合、ソース、ゲート、ドレインの材料がすべてシリ
コンとなる。サリサイド(自己整合シリサイド)プロセ
スを用いれば、これらのシリコン領域に同時にコンタク
トを形成することができる。
【0006】MOSトランジスタが微細化されるのにつ
れ、微小シリコン面積へ良好なコンタクトを形成するこ
とが要求される。また、トランジスタの微細化と共に、
ゲート長を短くするのみでなく、ショートチャネル効果
防止等のため、ソース/ドレイン領域は浅くする必要が
ある。
【0007】たとえば、ゲート長0.35〜0.5μm
ではソース/ドレイン領域の深さは150〜200nm
であるが、ゲート長0.25μmではソース/ドレイン
領域の深さは約100nm、ゲート長0.15μmでは
ソース/ドレイン領域の深さは約80nmとなろう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このようにトランジス
タが微細化されてくると、従来のコンタクト形成技術で
は必ずしも良好なコンタクトをシリコン上に形成するこ
とができなくなる。
【0009】本発明の目的は、微細化されても十分良好
なコンタクトを形成することのできる半導体装置の製造
方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置の製
造方法は、シリコン(Si)基板内のp型領域上に側壁
絶縁物領域を備えた絶縁ゲート構造を形成する工程と、
前記絶縁ゲート構造両側のソース/ドレイン領域となる
領域に砒素イオンを5×1015cm-2未満のドーズ量で
イオン注入する工程と、表面上にCo膜、TiN膜を積
層する工程と、前記基板を加熱して前記Co膜と下地S
i領域のサリサイド反応を行なわせる工程と、前記Ti
N膜を除去する工程とを含む。
【0011】
【作用】5×1015cm-2以上のAsドーズ量を採用す
ると、Coシリサイド層を形成してもシート抵抗が十分
下がらなかったり、シリサイド層が剥離する現象が生じ
る。砒素のイオン注入を、ドーズ量5×1015cm-2
満に制限することにより、その上にCo膜を形成し、C
oシリサイドを形成したときにシリサイド化工程が良好
に進む。
【0012】また、Co膜をTiN膜で覆った状態で加
熱して下地Siとシリサイド反応を行なわせることによ
り、低抵抗のCoシリサイド電極を得ることができる。
TiN膜に保護作用があるものと考えられる。
【0013】半導体基板表面上に絶縁物領域で画定され
たシリコン領域を露出し、Co膜、TiN膜を積層し、
加熱することにより、サリサイド(自己整合シリサイ
ド)反応を行なわせることができる。
【0014】
【実施例】本発明の理解を深めるため、まず予備実験に
ついて説明する。図7(A)、(B)は、予備実験に用
いたサンプルの形状およびサリサイド化条件を示す。
【0015】図7(A)は、予備実験に用いたサンプル
の要部を概略的に示す。シリコン基板51表面上に熱酸
化によりゲート酸化膜52を形成し、その上にCVDに
より非晶質シリコン層53を形成する。非晶質シリコン
層53およびその下のゲート酸化膜52をゲート長GL
でパターニングする。
【0016】このようにして形成された絶縁ゲート構造
の側壁を、CVDにより窒化シリコン層で埋め込み、リ
アクティブイオンエッチング(RIE)を行なうことに
より、側壁絶縁物領域56を形成する。
【0017】その後、表面からたとえば砒素イオンをイ
オン注入することにより、非晶質シリコン層53を導電
性としてゲート電極とすると共に、ゲート電極両側にソ
ース/ドレイン領域54、55を形成する。なお、側壁
絶縁物領域形成前にも軽いイオン注入を行ない、LDD
(lightly doped drain )構造とする。
【0018】その後、スパッタリングで表面上に所定の
金属層を厚さT堆積し、下地シリコンとシリサイド反応
を行なわせることにより、シリサイド電極58を形成す
る。シリサイド反応は、下地にシリコンが露出している
領域でのみ進行するため、自己整合されたサリサイド反
応となる。その後、未反応の金属層は除去する。
【0019】サリサイド反応を行なわせるための金属と
しては、図7(B)に示すTi、Pt、Coの3種類を
用いた。金属層の厚さTは、Tiの場合は30nm、P
tの場合は10−30nm、Coの場合は18nmとし
た。また、Tiサリサイド反応はシリサイド反応を行な
わせるための第1アニールと相転移用の第2アニールを
含む2段アニールで行なった。Tiの場合、第1アニー
ルは675℃で30秒間、第2アニールは800℃で3
0秒間行なった。
【0020】なお、第1アニールと第2アニールの間に
未反応の金属層を除去するためのウォッシュアウトを行
なった。未反応のTiを除去するためには、NH4
H:H 2 2 :H2 O(1:1:2)混合溶液に65℃
で90秒間サンプルを浸漬した。
【0021】Ptの場合は、600℃で30秒間の第1
アニールのみを行なった。第1アニール後、残った金属
層をHNO3 +HClで80℃において60秒間除去し
た。Coの場合は、700−750℃で30秒間の第1
アニールのみを行ない、未反応の金属はHCl:H2
2 =3:1の溶液で室温で約3分間除去した。
【0022】このようにして形成した種々のゲート長の
サリサイドゲート電極の特性を測定した。図8は、Ti
シリサイドゲート電極のシート抵抗のゲート長依存性を
示す。ゲート長が約2μm以上の領域においては、第1
アニール後のシート抵抗は約20Ω/□程度であり、第
2アニール後はシート抵抗の値は約5Ω/□前後まで低
下した。これは、第1アニールによってC49相のシリサ
イドが形成され、第2アニールによってC49相が低抵抗
のC54相に相転移したためと考えられる。
【0023】ところが、ゲート長が2μmから約0.4
μmへと短くなるにつれ、第1アニール後のシート抵抗
はさほど増大しないにもかかわらず、第2アニール後の
抵抗が十分下がらなくなっている。すなわち、ゲート長
が短くなると、C49からC54への相転移が十分行なわれ
なくなるものと考えられる。
【0024】さらに、ゲート長が0.4μm以下となる
と、第2アニールを行なってもシート抵抗は第1アニー
ル後とほとんど変化していない。すなわち、ゲート長が
約0.4μm以下の領域においては、相転移がほとんど
生じないものと考えられる。
【0025】また、ゲート長0.1μm以下のサンプル
はシート抵抗が急激に増大している。この現象は、Ti
シリサイドのグレーンが分離し、断線が生じ始めている
ものと考えられる。
【0026】したがって、Tiシリサイド電極は、ゲー
ト長が短くなると、特にゲート長0.4μm以下になる
と低抵抗が要求される電極としては不適切なものとな
る。図9は、Ptシリサイドのシート抵抗をゲート長の
関数として示す。Pt層の厚さを10nm、15nm、
20nm、30nmと変化させ、それぞれの場合に得ら
れたサリサイドゲート電極のシート抵抗を測定した。
【0027】Ptシリサイド電極は、0.1μm以下の
ゲート長に至るまでシート抵抗が増大せず、10Ω/□
以下にも達する比較的低いシート抵抗を実現している。
すなわち、Ptシリサイドは、ゲート長が短くなっても
十分低抵抗のゲート電極を提供する可能性がある。
【0028】しかしながら、図7(A)に示す構成にお
いては、ゲート電極の形成と同時にソース/ドレインに
もシリサイド電極が形成されている。Ptシリサイドを
用いた場合には、ソース/ドレイン領域の接合リーク電
流が大きいことが問題になる。
【0029】図10は、Ptシリサイドを用いた場合の
リーク電流を示すグラフである。図10(A)は10n
mのPt層を堆積した場合のリーク電流を示し、図10
(B)は20nmのPt層を堆積した場合のリーク電流
を示す。図9に示すように、シート抵抗はPt層を厚く
する程低下する。
【0030】なお、ソース/ドレイン領域は、Asイオ
ンを加速電圧30keVで5×10 15のドーズ量でイオ
ン注入し、850℃で10分間のアニールを行なって形
成したものである。
【0031】図10(A)と(B)を比較すると、Pt
層が10nmから20nmに増大すると、リーク電流は
5桁も増大してしまう。Ptサリサイドを用いた場合に
は、シート抵抗を低減するためにPt層を厚くすると、
ソース/ドレインのリーク電流が大きくなる。このた
め、Ptシリサイド電極を実用化することは困難であ
る。
【0032】これは、Ptシリサイドの抵抗率28〜3
5μΩ・cmがTiおよびCoのシリサイドの抵抗率1
3〜16μΩ・cmおよび18〜20μΩ・cmと比べ
て比較的高く、所望のシート抵抗を得ようとすると、シ
リサイドの膜厚を厚くしなければならないためであろ
う。
【0033】図11は、Coシリサイドを用いたときの
シート抵抗のゲート長依存性を示す。シリサイド化の熱
処理は、700℃と750℃でそれぞれ30秒間Ar雰
囲気中で行なった。ゲート長が2μm以下になると、シ
ート抵抗は急激に増大している。このように高いシート
抵抗を有するゲート電極を用いて高性能の短チャネルト
ランジスタを実現することは困難である。
【0034】本発明者らは、以上の実験結果に基づき、
最も有望と思われるTiサリサイドを用いたゲート構造
を実現するために研究を重ねた。しかしながら、Tiサ
リサイドを用いたゲート電極において、ゲート長が0.
25μm以下になると、10Ω/□以下のシート抵抗を
得ることはできなかった。
【0035】図1は、本発明の実施例による半導体装置
の製造方法を概略的に示す。図1(A)に示すように、
シリコン基板1上に厚さ約5nmのゲート酸化膜2を熱
酸化により形成し、その上に非晶質シリコン層3を厚さ
約160nmCVDにより堆積する。好ましくは、非晶
質シリコン層3にpチャネルMOSFETの場合はBF
2 をnチャネルMOSFETの場合はPをイオン注入す
る。さらに、非晶質シリコン層3の上にキャップ酸化膜
4を厚さ約50nm堆積する。
【0036】その後、キャップ酸化膜4の上にホトレジ
ストマスクを形成し、RIEによってパターニングする
ことにより、図示のようなパターニングしたゲート酸化
膜2、非晶質シリコン層3、キャップ酸化層4の構造を
得る。その後、シリコン基板1表面上を軽く酸化し、厚
さ約5nmの酸化膜5を形成する。
【0037】nチャネルMOSトランジスタを形成する
場合は、基板内にp型シリコン領域を形成しておき、A
sイオンを加速電圧10keVでドーズ量4×1013
-2イオン注入する。また、pチャネルMOSトランジ
スタを形成する場合は、n型シリコン領域を形成してお
き、BF2 イオンを加速電圧10keVでドーズ量1×
1014cm-2イオン注入する。
【0038】その後、表面上にCVDでシリコン窒化膜
を厚さ約70nm堆積し、RIEによって異方性エッチ
ングを行なうことにより、図1(B)に示すような側壁
絶縁物領域6を形成する。その後、シリコン表面上に残
る酸化膜5をエッチングし、新たに酸化膜5を厚さ約5
nm形成した。
【0039】この状態で上部より、nチャネルMOSト
ランジスタを形成する場合は、Asイオンを加速電圧3
0keVでドーズ量3×1015cm-2イオン注入する。
pチャネルMOSトランジスタを形成する場合は、BF
2 イオンを加速電圧20keVでドーズ量5×1015
-2イオン注入する。
【0040】その後、850℃で20分間N2 雰囲気中
でアニールすることにより、イオン注入した不純物を活
性化し、非晶質シリコン層3を導電性のゲート電極3と
し、ゲート電極両側にソース/ドレイン領域7、8を形
成する。
【0041】次に、図1(C)に示すように、半導体基
板を希HF水溶液に浸漬することにより、キャップ酸化
膜4およびシリコン基板表面上の酸化膜5を除去する。
図1(D)に示すように、シリコン基板1表面上にスパ
ッタリングでCo膜11を厚さ約10nm堆積し、さら
にその上にTiN膜12を厚さ約20nm堆積する。
【0042】続いて、図1(E)に示すように、450
℃で約30分間Ar雰囲気中の第1アニールを行なうこ
とにより、シリサイド化反応を行なわせる。シリサイド
化反応は、シリコンとCoが接触している領域でのみ発
生し、サリサイド化反応となる。このようにして、ゲー
ト電極3上にサリサイド電極11gが形成され、ソース
/ドレイン領域7、8上にサリサイド電極11s、11
dが形成される。
【0043】図1(F)に示すように、残ったTiN膜
12をNH4 OH:H2 2 :H2O=1:1:2の溶
液に65℃で90秒間浸漬することにより除去し、続い
て未反応のCo膜11をHCl:H2 2 =3:1溶液
に室温で3分間浸漬することにより除去し、図に示す構
造を得る。その後、750℃で30秒間Ar雰囲気中の
第2アニールを行なうことにより、Coシリサイドの低
抵抗化を行なう。
【0044】このようにして、低抵抗のサリサイド電極
を有するMOSトランジスタを得ることができる。上述
の工程に従い、種々のゲート長のサンプルを作成し、そ
れぞれのゲート電極におけるシート抵抗を測定した。図
2は、シート抵抗の測定結果を示すグラフである。横軸
はゲート長をμmで示し、縦軸はシート抵抗をΩ/□で
示す。実線の曲線はnチャネルMOSトランジスタのゲ
ート電極について測定した結果を示し、破線はpチャネ
ルMOSトランジスタのゲート電極について測定した結
果を示す。
【0045】pチャネルMOSトランジスタにおいて
は、ゲート長が0.1μm以下に至るまでほぼ5−6Ω
/□程度の低いシート抵抗が実現されている。nチャネ
ルMOSトランジスタにおいては、ゲート長が1μm以
下になるとシート抵抗は徐々に増大しているが、これ
は、できあがり寸法が0.1より細っているからであ
る。9Ω/□と測定されたシート抵抗は、実際はnチャ
ネル同様5Ω/□になっていると思われる。ゲート長
0.1μmにおいてもシート抵抗は約9Ω/□であり、
十分実用化に耐える値である。
【0046】図11に示す測定結果と比較すると、本実
施例にしたがって、短チャネルMOSトランジスタのゲ
ート電極として極めて優れたシート抵抗が得られたこと
が判る。この原因を解明するため、SIMS(2次イオ
ン質量分析)測定を行なった。
【0047】図3は、本実施例にしたがって作成したサ
ンプルのSIMS測定結果を示すグラフである。図にお
いて、横軸は深さを表すエッチング時間を分でを示し、
縦軸は2次イオン強度をカウント/秒で示す。図3
(A)は第1アニール前の状態を示し、図3(B)は第
1アニール後の状態を示す。
【0048】第1アニールによりCoとSiの反応が進
み、Coシリサイドが形成されていることが窺える。な
お、Oは意図して導入した元素ではないが表面近傍に分
布している。
【0049】図4は、図11に結果を示した参考例のサ
ンプルについてのSIMS測定結果を示す。横軸は図3
同様エッチング時間を分で示し、縦軸は2次イオン強度
をカウント/秒で示す。
【0050】図4において顕著なことは、第1アニール
前には表面近傍にのみ局在していたOの分布が、第1ア
ニール後は深く侵入していることである。この酸素の進
入がシート抵抗低減に対する障害の原因ではないかと考
えられる。
【0051】このようにして、Co層の上面をTiN層
で覆い、サリサイド反応を行なわせることにより、低い
シート抵抗を実現できることが判った。ところで、nチ
ャネルMOSトランジスタにおいて、ソース/ドレイン
領域のコンタクト抵抗を低減させるため、Asイオンの
注入量を増大させると、かえってシート抵抗が上昇し、
さらにはシリサイド膜が紙のように剥がれてしまう現象
が見出された。
【0052】図5は、種々の第1アニール条件でAsイ
オン注入量を変化させたときのシート抵抗の結果を示す
図表である。図表中、横方向に第1アニールの条件をと
り、縦方向にAsイオンの注入量を示す。なお、Asイ
オンは加速電圧30keVで注入した。
【0053】なお、第1アニール後、残存する金属をウ
ォッシュアウトし、その時点でのシート抵抗を測定し
た。そのシート抵抗は各欄の右上に示されている。ま
た、ウォッシュアウト後、750℃で30秒間の第2ア
ニールを行なった。第2アニール後のシート抵抗は右下
に示されている。
【0054】表中、○は十分低いシート抵抗を有する良
好なゲート電極を得られた場合を示し、△はシート抵抗
は下がっているがウォッシュアウト後の表面がやや白い
サンプルが得られた場合を示す。また、×はシート抵抗
が高い場合とサリサイド膜自体が剥がれてしまった場合
を示す。CoSi、CoSi2 は本来HCl+H2 2
に不溶性であるはずだが、何らかの理由で性質が変化し
ていることが考えられる。
【0055】この表から、1次アニールとしては600
−750℃の比較的高温よりも450℃付近の比較的低
温の方が好ましいことが判る。さらに、Asイオン注入
量が5×1015以上の場合には、第1アニールの温度が
比較的高温の場合はもちろん、第1アニールを比較的低
温にしても良好なサリサイド電極が得られないことが判
る。
【0056】したがって、nチャネルMOSトランジス
タにおいてはソース/ドレイン領域形成のためのAsイ
オン注入は5×1015cm-2未満のドーズ量で行なうこ
とが必要である。
【0057】また、ゲート長が約0.3μm以下となる
と、ソース/ドレイン領域の深さは約100nm以下と
浅くなる。このような状態において、堆積するCo膜厚
を15nmを越えて厚くすると、サリサイド工程におい
て接合が破壊される危険性がある。
【0058】図6(A)は、スパッタ膜の厚さ(横軸)
とシリサイド後のシート抵抗(縦軸)の関係を示す。所
定厚さのCo膜をスパッタリングで堆積し、Ar雰囲気
中のラピッドサーマルアニール(RTA)で約700
℃、30秒間のアニールを行なった結果、得たシート抵
抗を示す。参考のため、Ti膜の膜厚によるシート抵抗
の変化も調べた。
【0059】所定厚さのTi膜をスパッタリングで堆積
し、Ar+N2 雰囲気中で約675℃の第1アニールを
RTAで行ない、ウォッシュアウト後、Ar雰囲気中約
800℃の第2アニールをRTAで行なった。得られる
シート抵抗は全体としてCoシリサイド膜の方がTiシ
リサイド膜よりも低い。
【0060】図6(A)から明らかなように、Co膜厚
を5nm未満とすると、得られるシート抵抗が増加して
しまう。したがって、堆積するCo膜の厚さは5−15
nmの範囲とすることが好ましい。なお、最終的に得ら
れるCoサリサイド電極の厚さは、堆積したCo膜の厚
さの約3.5倍である。
【0061】なお、ゲート長が0.5μm以下の場合に
も同様の状況があり、この場合、Co膜の厚さは5−2
0nmの範囲が好ましい。さらに、TiN膜でCo膜を
覆い、表面から進入する酸素を遮蔽しても、Si表面上
にもともと酸素原子が付着している場合がある。Si表
面が酸素によって汚染されている場合、上述の工程を行
なっても良好なCoサリサイド電極が得難くなることが
ある。
【0062】このような状況に対処するためには、Co
膜の堆積前にTi膜を薄く形成することが好ましい。す
なわち、Si側からTi/Co/TiNの3層の積層を
形成し、サリサイド化を行なうことが好ましい。
【0063】Co膜の下にTi膜を形成しておくと、S
i表面に僅かの酸化膜があってもTiが酸化膜を還元
し、良好にサリサイド化が進行する。さらに、Ti膜上
のCoサリサイドはエピタキシャルに成長し、表面が平
坦になり、接合リークが減少する。
【0064】図6(B)は、Tiサリサイド、Ptサリ
サイド、および上述のTiN層で覆ったCo膜を用いた
Coサリサイドを用いたCMOSリングオッシレータの
遅延時間の測定結果を示す。横軸にゲート長GLをμm
で示し、縦軸に1ゲート当たりの遅延時間tpdをピコ
秒で示す。
【0065】Tiサリサイドのリングオッシレータの場
合、ゲート長0.1μm以下でゲート抵抗が40Ω/□
と異常に上昇する(図8参照)ため、CMOS動作速度
も急に遅くなった。
【0066】Ptサリサイドのリングオッシレータの場
合は、接合がリークしないようにPt膜厚を薄くしたた
め、ゲート抵抗が全体的に40Ω/□前後となり、CM
OS動作速度も遅くなった。
【0067】TiNキャップCoサリサイドのリングオ
ッシレータの場合は、ゲート長によらず、ゲート抵抗が
約5Ω/□前後と低く、かつ一定に保て、CMOS動作
速度はゲート長が短くなるほど単調に速くなった。ゲー
ト長0.1μmで21ピコ秒の遅延時間に達した。ま
た、ゲート長0.75μmにおいては、ゲート当たりの
遅延時間が18ピコ秒に達した。
【0068】図5に示す図表に関連し、Asを多量にド
ープした場合にシリサイド膜の白濁や剥離が生じ得るこ
とを説明した。本発明者らは、この点をさらに解明すべ
く、研究、実験を行なった。
【0069】Siウエハ全面に、Asをドース量5×1
15cm-2、加速エネルギ30keVでイオン注入し、
その上に厚さ約10nmのCo膜と厚さ約20nmのT
iN膜をスパッタリングで堆積し、ランプ加熱によるR
TAで約650℃で30秒間アニールした。その後、T
iN膜をNH4 OH+H2 2 +H2 Oで除去し、残っ
たCo膜をHCl+H2 2 で除去した。
【0070】図12は、このようにして作成したサンプ
ルウエハの表面の状態を概略的に示す。イオンインチS
iウエハ20の中央部21は、シリサイド膜が剥離し、
Si表面が露出している。その周囲には、白濁したシリ
サイド膜領域22が存在する。ウエハ20のさらに周縁
部には、白濁を生じていない正常なシリサイド膜23が
存在する。中央のSi基板露出部21と白濁シリサイド
領域22の境界領域24、および白濁領域22と正常領
域23の境界領域25の走査型電子顕微鏡写真を以下に
示す。
【0071】図13は、中央側の境界領域24の500
0倍写真を示す。図14は、同じ領域の20000倍写
真を示す。これらの写真から明らかなように、白濁領域
においては、ほぼ円錐状の突起が多数密集して発生して
いる。なお、写真下側に観察される突起のない領域は、
シリサイド膜が剥離したSi基板表面を示している。
【0072】図15は、白濁領域と正常領域の境界部分
25の5000倍走査電子顕微鏡写真である。図16
は、同じ領域の20000倍写真である。
【0073】この領域においては、基板表面上の突起が
密集はしていないが、多数ランダムに発生している。ま
た、一部の突起はその頂上部分が破れ、内部が観察され
る。これらの写真から判断すると、突起部は皮膜状のも
ので内部は空洞となっているようである。
【0074】図17は、水と50%HF水溶液を、H2
O:HF=100:3の比で混合した1.5%希弗酸水
溶液にウエハを浸漬した後、その表面を観察した走査型
電子顕微鏡写真を示す。なお、観察している場所は外側
の境界領域25であり、倍率は10000倍である。弗
酸処理を行なった表面には突起が存在せず、突起の痕跡
のみが観察される。突起は希弗酸水溶液に溶解したもの
と考えられる。
【0075】この結果、および後に説明する2次イオン
質量分析(SIMS)およびX線を用いた光電子化学分
析(ESCA)の結果等から、三角形の突起はシリコン
酸化膜でできているものと考えられる。シリコン酸化膜
は、HF処理によって溶解し、その後にはSi表面が露
出しているようである。露出部の周囲は、CoSi2
考えられる。
【0076】Siに対するn型不純物であるAsは、シ
リサイド中においては大きな拡散係数を有することが知
られている。Asを高濃度にドープしたSi表面上のシ
リサイド膜に、シリコン酸化物と考えられる突起が発生
する原因を以下のようにして究明した。
【0077】Co膜、TiN膜堆積後の第1アニール温
度を変化させた時の影響を調べた。まず、Siウエハに
Asを加速エネルギ30keV、ドーズ量5×1015
-2でイオン注入し、約850℃で窒素(N2 )雰囲気
中で約5分間の活性化熱処理を行なった。Siウエハ表
面を1.5%HF水溶液で約90秒間処理し、表面の酸
化膜を除去した後、厚さ約10nmのCo膜を加熱なし
で、続いて厚さ約20nmのTiN膜を約300℃の基
板温度でスパッタリングによって堆積した。続いて、A
r雰囲気中で第1アニールを行なった。アニール温度は
600℃から750℃の範囲で変化させ、処理時間は3
0秒に設定した。第1アニール後、アンモニア+過酸化
水素+水の水溶液によってTiN膜を約65℃で90秒
間でウォッシュアウトし、次にHCl+過酸化水素液で
Co膜を室温で約3分間ウォッシュアウトした。次に、
ウエハにAr雰囲気中で約750℃、30秒間の第2ア
ニールを行なった。
【0078】図18は、この実験の結果を示す。○は良
好にシリサイド化が進行し、抵抗が下がったサンプルを
示す。×は白濁が生じ、高抵抗になったサンプルを示
す。図18の結果から判断すると、白濁現象は第1アニ
ール温度にはあまり依存せず、As濃度に強く依存して
いることが判る。すなわち、As濃度が3〜4×1015
/cm2 以上になると白濁が生じることが判る。
【0079】次に、第1アニールの温度の影響がシリサ
イド膜の白濁にどのように及ぶかを調べた。As注入量
を5×1015cm-2に固定し、第1アニール温度をRT
A装置内で450℃と650℃とし、アニール時間を3
0秒、5分、10分に変化してシリサイド化を行なっ
た。その後、ウエハを65℃に保持したアンモニア+過
酸化水素+水に浸漬し、90秒間TiN膜をウォッシュ
アウトした。
【0080】次に、ウエハを室温に保ったHCl+過酸
化水素に浸漬し、3分間Co膜をウォッシュアウトし
た。その後、Ar雰囲気中で750℃、30秒の第2ア
ニールを行なった。各サンプルについて、各工程終了後
のシート抵抗を測定した。
【0081】図19は、実験結果を示す図表である。従
来技術に対応する650℃、30秒の第1アニールの場
合は、TiNウォッシュアウト後のシート抵抗は27.
6Ω/□で白濁は観測されず、シリサイド膜はCoSi
であると考えられる。しかし、このサンプルの未反応C
o膜を塩酸+過酸化水素液でウォッシュアウトすると、
表面は白濁し、高抵抗に変化した。このサンプルに、7
50℃、30秒のRTAによる第2アニールを行なって
も、シート抵抗は高抵抗のままであった。
【0082】この実験結果から、白濁は未反応Co膜の
除去工程である塩酸+過酸化水素処理で生じることが判
った。650℃の基板温度で第1アニール時間を5分、
10分と長くした場合には、アンモニア溶液によるTi
Nウォッシュアウト処理後のシート抵抗が2.7〜2.
8Ω/□と低抵抗に変化し、シリサイド膜がCoSi 2
に変化したものと考えられる。しかしながら、これらの
サンプルも塩酸+過酸化水素によるCoウォッシュアウ
ト工程後はシリサイド膜が白濁し、高抵抗になった。す
なわち、シリサイド化の温度が高すぎると、HCl+H
2 2 処理後、表面は高抵抗化してしまうことが判っ
た。
【0083】一方、450℃の第1アニールの場合は、
10分間の第1アニールを行なった場合は、塩酸+過酸
化水素の処理の後もシリサイド膜は白濁せず、良好にシ
リサイド化していることが観察された。このサンプルに
第2アニールを施すと、シート抵抗は2.7Ω/□と低
抵抗に変化した。第1アニールでCoSiが形成され、
第2アニールでCoSi2 に変化したものと考えられ
る。
【0084】450℃で30秒間の第1アニールを行な
った場合は、TiN膜のウォッシュアウト後のシート抵
抗は47Ω/□と10分間の第1アニールの場合とほぼ
同様な値を示したが、塩酸+過酸化水素のウォッシュア
ウトにより、Co膜が除去されると、Si基板が露出し
た。シート抵抗90Ω/□はSi基板のシート抵抗に等
しい値である。すなわち、アニール時間が短く、シリサ
イド化がCo2 Siの段階までしか進まず、塩酸+過酸
化水素によってCoと共にCo2 Siが除去されてしま
ったものと考えられる。
【0085】450℃で5分間の第1アニールを行なっ
た場合には、Coウォッシュアウト工程後もシリサイド
膜は存在し、第2アニールを行なった後のシート抵抗は
5.4Ω/□となった。この抵抗値からCoSiを形成
するシリサイド化は生じているが、シート抵抗の低下は
不十分であることが判る。アニール時間が不足していた
ため、CoSiへのシリサイド化の進行が不十分であっ
たためと考えられる。
【0086】以上の実験結果から、Asを高濃度に注入
した基板に対しても、第1アニールを低温で十分な時間
行なえば、良好にCoをシリサイド化できることが判っ
た。たとえば、450℃で少なくとも5分、好ましくは
10分間の第1アニールを行なえば、Co膜のシリサイ
ド化を進行させることができる。ただし、温度が低すぎ
たり、反応時間が不十分だと、HCl+H2 2 処理に
耐えることができない。
【0087】次に、第1アニール後の基板内組成分布が
どのようになっているかをSIMSとESCAで測定し
た。図20は、SIMSの測定結果を示すグラフであ
る。図20(A)は、第1アニールを行なう前のCo膜
とTiN膜堆積後の構成元素の分布を示す。なお、Co
膜の堆積は加熱なしのスパッタリングによって行ない、
TiN膜の堆積は基板温度を300℃とし、20分間の
スパッタリングで行なった。Si基板上に、ほぼCo
膜、TiN膜が形成されていることが観察される。
【0088】図20(B)は、450℃で30秒間の第
1アニールを行なった後の構成元素の分布を示す。Si
の分布とCoの分布がオーバラップしてCoシリサイド
を形成していることが窺える。ここで、不純物として注
入したAsの分布は、Si基板内部にピークを有し、S
i基板表面部分ではかなりその濃度が低下している。
【0089】図20(C)は、450℃で10分間の第
1アニールを行なった後の分布を示す。Siの分布とC
oの分布がよりシリサイド化が進行していることを示し
ているようである。Asの分布はほぼ図20(B)の場
合と同様であるが、低温度部分はCo表面にまで達して
いるようである。すなわち、Si基板中に注入したAs
は、450℃の熱処理によってはあまり拡散しないこと
が判る。
【0090】図20(D)、(E)は、650℃の第1
アニールを行なった場合の結果を示す。図20(D)は
30秒間の第1アニールを行なった場合を示し、図20
(E)は10分間の第1アニールを行なった場合の結果
を示す。図20(D)においては、Si基板表面におい
てAs濃度はピークよりは低いが、かなり高い濃度を保
ち、さらにCo表面まで達していることが判る。さら
に、図20(E)においては、As濃度はSi基板内で
のピーク濃度を減らし、Co濃度分布のピーク領域にお
いて、ほぼ一定の高い値を示している。すなわち、65
0℃の第1アニールを行なった場合、Coシリサイド中
にはAsが高濃度に分布し、Co表面にまで達している
ことが示されている。
【0091】Ti、Co、Siの各分布は、450℃と
650℃の第1アニールにおいて大きな変化は示してお
らず、白濁はこのAsの分布に大きく影響されているも
のと考えられる。
【0092】図21は、450℃で10分間の第1アニ
ールを行なったサンプルと、650℃で30秒間の第1
アニールを行なったサンプルをウォッシュアウトした段
階でESCAで分析し、表面の原子組成を測定した結果
を示す。TiN膜のアンモニア溶液によるウォッシュア
ウト工程後と、Co膜の塩酸+過酸化水素液によるウォ
ッシュアウト工程後のそれぞれで測定を行なった。ま
た、650℃で30秒間の第1アニールを行なったサン
プルについては、膜が剥がれてSi基板表面が露出した
領域(b)と、白濁を生じた領域(a)の2種類の表面
で測定を行なった。
【0093】450℃で10分間の第1アニールを行な
ったサンプルについては、TiN膜除去後とCo膜除去
後においてその組成はあまり変化しておらず、Si(2
5%)、Co(8−9%)、As(0.6%)、O(4
6−53%)であった。この結果は、図19に示す45
0℃で10分間の第1アニールを行なったサンプルがT
iN膜除去後とCo膜除去後においてほぼ等しいシート
抵抗を示していることに対応するであろう。なお、酸素
の量が多いのは、酸処理の工程でシリサイド表面が酸化
されたためと思われる。
【0094】一方、650℃で30秒間の第1アニール
を行なったサンプルは、TiN膜除去後、Si、Co、
Oに関しては、450℃で10分間の第1アニールを行
なったサンプルと、同程度の値を示している。しかしな
がら、Asの組成は、1.15%であり、450℃で1
0分間の第1アニールを行なった場合の約2倍の濃度と
なっている。この結果は、図20において450℃で1
0分間の第1アニールを行なったサンプルにおいてAs
はあまり表面には分布しておらず、650℃で30秒間
の第1アニールを行なった場合には、かなり高い濃度で
表面に分布していることに対応している。アニール温度
が高いため、シリサイド中のAsの拡散が盛んに行なわ
れたものと思われる。
【0095】また、表面が白濁したサンプルについて
は、Co膜除去後の表面にSiとOのみが存在し、Co
とAsが存在しないことから、表面にシリコン酸化物が
形成されていることが判る。
【0096】また、膜が剥離した領域においては、表面
にAsは存在するが、Coは検出されないため、Coや
Coシリサイドは除去されてしまったものと考えられ
る。図21の結果から、Si基板表面におけるAs濃度
が高温度になり約1%を越えると、白濁や剥離が生じる
ものと考えられる。Asの表面濃度は1.15%未満、
より好ましくは1%以下にすることが好ましい。
【0097】これらの結果から、高濃度にAsを注入し
たSi基板上にCo膜、TiN膜をスパッタリングで堆
積し、第1アニールを行なった場合、第1アニール温度
が高すぎると、Asの拡散が盛んとなり、シリサイド膜
中にAsが多量に拡散し、塩酸+過酸化水素のCo膜除
去工程でCo、Asが除去され、表面にシリコン酸化物
が形成されるものと考えられる。
【0098】図22は、ESCA分析におけるバインデ
ィング(結合)エネルギの関数としての検出信号のスペ
クトルを示す。450℃で10分間の第1アニールを行
なったサンプルについてTiN膜除去後とCo膜除去後
の2つのスペクトルが示されている。両スペクトルはほ
ぼ同じ分布を示し、表面にCoが存在することを示して
いる。
【0099】650℃で30秒間の第1アニールを行な
ったサンプルについては、TiN膜除去後のスペクトル
にCo−Oの結合が表れている。すなわち、Co膜表面
が酸化されていることが示されている。すなわち、表面
に多量のAsが拡散しているCo膜は、NH4 OH+H
2 2 +H2 O処理によっても酸化され易いことが示さ
れている。
【0100】Co膜除去後のスペクトルは、白濁した領
域(a)においても、剥離を生じた領域(b)において
もCoのピークが消滅している。すなわち、Co膜除去
と共に表面からCoが存在しなくなっている。白濁領域
では表面がSiO2 となり、剥離領域では表面がSi表
面になると考えられる。
【0101】これらの結果から、650℃の高温で第1
アニールを行なった場合、シリサイド中にAsが大量に
混入し、耐酸性が低下し、アンモニア処理においても酸
化が進行し、塩酸処理ではAs、Coが溶解するものと
考えられる。
【0102】以上の実験結果をまとめると、図23に示
すようなモデルが、仮説であるが、考えられる。Si基
板31表面にAsを加速エネルギ30keV、ドーズ量
5×1015でイオン注入し、その後850℃で5分間の
窒素雰囲気の熱処理を行なうと、Si基板表面はAsを
ドープされた状態となる。希HF水溶液で表面処理した
後、厚さ約10nmのCo膜、厚さ約20nmのTiN
膜をスパッタし、650℃の第1アニールを行なうと、
Co膜はCoSi2 に変化するものと考えられる。
【0103】この状態で、TiN膜をアンモニア+過酸
化水素+水の65℃90秒間の処理で除去し、その下の
Co膜を塩酸+過酸化水素の室温、3分間の処理で除去
すると、この塩酸処理中にAsを多量にドープされたC
oSi2 中のCo−Asが塩酸中に溶解し、表面にSi
が残り、塩酸によって酸化され、SiO2 に変化する。
【0104】その際、CoSi2 よりもSiO2 の方が
体積が多いため、SiO2 は上方に隆起し、三角形の突
起を形成するものと考えられる。したがって、HCl+
22 処理後には、Si基板上に多数のシリサイド酸
化物の三角形の突起が発生するものと考えられる。
【0105】なお、図21において、650℃、30秒
間の第1アニールを行ない、膜が剥離した領域におい
て、Si、As、Oが観測された結果は、白濁として観
察されるシリサイド酸化物が剥がれ、Si基板が露出し
た後、Si基板表面が薄く酸化され、自然酸化膜程度の
酸化膜が形成されているものと考えられる。
【0106】なお、第1アニールを比較的低温で行なえ
ば、上述のような現象は発生せず、Asの拡散を抑える
ことができ、シリコン酸化物の形成を防止できることが
以上の実験結果より示されていると考えられる。第1ア
ニールの温度をどの程度にすれば良好な結果を得られる
かを調べるため、第1アニールの時間を10分間とし、
温度を350℃から650℃まで種々に変化させ、各工
程後におけるシート抵抗を測定した。
【0107】図24は、測定結果のシート抵抗をΩ/□
の単位で示す。なお、TiN膜スパッタリングまでの工
程は前述のサンプルと同様であり、第1アニールをAr
雰囲気で10分間各温度で行なった。その後、TiN膜
はアンモニア+過酸化水素+水の65℃、90秒間の処
理で除去し、Co膜の除去はHCl+過酸化水素の室
温、3分間の処理で除去した。さらにその後、Ar雰囲
気中で750℃、30秒間の第2アニールを行なった。
図24の図表は、TiN膜除去後、Co膜除去後、およ
び第2アニール終了後のシート抵抗を示す。
【0108】350℃の第1アニールを行なった場合、
TiN膜除去後のシート抵抗は63Ω/□であったが、
Co膜除去後および第2アニール後は抵抗が無限大とな
った。これは、酸処理によってCo膜およびシリサイド
膜(形成されたとして)が完全に除去され、Si基板表
面が酸化されたものと考えられる。400℃の第1アニ
ールの場合は、Co膜除去後、および第2アニール終了
後もシート抵抗が測定でき、表面にシリサイド膜が形成
され、酸処理によっても表面に酸化膜が形成されていな
いことが判った。ただし、400℃の第1アニールの場
合には得られるシート抵抗が高いものとなっている。第
1アニールのシリサイド化が不十分と考えられる。ただ
し、反応時間を長くすれば、最終的なシート抵抗は低下
させられるであろう。
【0109】450℃の第1アニールの場合、TiN膜
除去後、およびCo膜除去後のシート抵抗は80−86
程度と比較的高く、第1アニール後のシリサイド膜がC
oリッチのシリサイド膜であることを示している。しか
しながら、第2アニール終了後のシート抵抗は3.9Ω
/□と十分低くなり、良好なCoSi2 が形成されてい
ると考えられる。
【0110】500℃の第1アニールの場合は、シート
抵抗が幾分高めであるが、450℃の第1アニールの場
合と同様の傾向を示している。650℃の第1アニール
の場合、TiN膜除去後のシート抵抗が既に3.1Ω/
□と低く、この時点でCoSi2 が形成されているもの
と考えられる。しかしながら、酸処理を行なうと表面の
抵抗は無限大となり、シリサイド膜中へ拡散したAsに
よりシリコン酸化物が形成されていることが判る。
【0111】図24の実験結果から、第1アニールの温
度は400℃〜525℃とするとこが好ましい。この温
度範囲よりも下の温度ではシリサイド化が十分進まず、
HCl+H2 2 処理に耐えにくい。この温度範囲より
も高い温度ではAsの拡散が盛んになりすぎてしまう。
より好ましくは、第1アニールの温度は425℃〜50
0℃とする。
【0112】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者
に自明であろう。
【0113】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ゲート長を短くしても十分低いシート抵抗を有する半導
体装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による半導体装置の製造方法を
説明するための断面図である。
【図2】図1の実施例にしたがって作成したサンプルの
シート抵抗の測定値を示すグラフである。
【図3】図1の実施例にしたがって作成した半導体装置
のSIMS測定結果を示すグラフである。
【図4】参考例による半導体装置のSIMS測定結果を
示すグラフである。
【図5】ソース/ドレイン形成のためのAsイオン注入
量によるサリサイド電極の性能を表す図表である。
【図6】スパッタCo膜厚によるシート抵抗の変化を参
考例のTiスパッタ膜厚によるシート抵抗の変化と共に
示すグラフ、および図1に示す実施例にしたがって形成
したCMOSトランジスタのリングオッシレータの遅延
時間を参考例によるCMOSトランジスタのリングオッ
シレータの遅延時間と共に示すグラフである。
【図7】予備実験に用いたサンプルの構成および製造プ
ロセスを示す断面図と図表である。
【図8】予備実験によって得たサンプルの実験結果を示
すグラフである。
【図9】予備実験によって得たサンプルの実験結果を示
すグラフである。
【図10】予備実験によって得たサンプルの実験結果を
示すグラフである。
【図11】予備実験によって得たサンプルの実験結果を
示すグラフである。
【図12】実験に用いたSiウエハの概略平面図であ
る。
【図13】サンプル表面上の結晶構造を示す電子顕微鏡
写真である。
【図14】サンプル表面上の結晶構造を示す電子顕微鏡
写真である。
【図15】サンプル表面上の結晶構造を示す電子顕微鏡
写真である。
【図16】サンプル表面上の結晶構造を示す電子顕微鏡
写真である。
【図17】サンプル表面上の結晶構造を示す電子顕微鏡
写真である。
【図18】コンタクトの第1アニール温度と注入砒素濃
度に対する依存性を示す図表である。
【図19】第1アニール条件による表面のシート抵抗の
変化を示す図表である。
【図20】第1アニール条件の差によるAsの分布の変
化を示すグラフである。
【図21】第1アニール条件の異なるサンプル表面のE
SCA分析の結果を示す図表である。
【図22】ESCA分析によるバインディングエネルギ
の関数としてのスペクトルを示すグラフである。
【図23】基板表面に発生する三角形の突起の発生機構
モデルを説明する概略図である。
【図24】As注入Si基板上のシート抵抗の第1アニ
ール温度依存性を示す図表である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 ゲート酸化膜 3 非晶質シリコン層(ゲート電極) 4 キャップ酸化膜 5 酸化膜 6 側壁絶縁物領域 7、8 ソース/ドレイン領域 11 Co膜 12 TiN膜 20 Siウエハ 21 中央の膜剥離領域 22 白濁領域 23 正常領域 24、25 境界領域 31 Siウエハ 32 Asドープ領域 33 三角形の突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/43

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン(Si)基板内のp型領域上に
    側壁絶縁物領域を備えた絶縁ゲート構造を形成する工程
    と、 前記絶縁ゲート構造両側のソース/ドレイン領域となる
    領域に砒素イオンを5×1015cm-2未満のドーズ量で
    イオン注入する工程と、 表面上にCo膜、TiN膜を積層する工程と、 前記基板を加熱して前記Co膜と下地Si領域のサリサ
    イド反応を行なわせる工程と、 前記TiN膜を除去する工程とを含む半導体装置の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 さらに、前記TiN膜除去工程の後、未
    反応のCo膜を除去する工程を含む請求項1記載の半導
    体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 シリコン(Si)基板内のp型領域上に
    側壁絶縁物領域を備えた絶縁ゲート構造を形成する工程
    と、 前記絶縁ゲート構造両側のソース/ドレイン領域となる
    領域に砒素イオンを加速エネルギ30keV以下、ドー
    ズ量2×1015cm-2以上でイオン注入する工程と、 表面上にCo膜、TiN膜を積層する工程と、 前記砒素イオンが前記Co膜と前記シリコン基板の界面
    にまで拡散しないように、前記基板を加熱して前記Co
    膜と下地Si領域のサリサイド反応を行なわせる工程
    と、 前記TiN膜を除去する工程と、 未反応のCo膜を除去する工程とを含む半導体装置の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記未反応のCo膜を除去する工程が、
    塩酸を含む処理液を用いるものである請求項2または3
    記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記絶縁ゲート構造がゲート長約0.5
    μm以下のシリコン電極を有する請求項1〜3のいずれ
    かに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記Co膜が5−20nmの範囲の厚さ
    を有する請求項5記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記絶縁ゲート構造がゲート長約0.3
    μm以下のシリコン電極を有する請求項1〜3のいずれ
    かに記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記Co膜が5−15nmの範囲の厚さ
    を有する請求項7記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記Co膜、TiN膜の積層工程の前に
    Ti膜を堆積させる工程を含む請求項1〜8のいずれか
    に記載の半導体装置の製造方法。
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