JPH07219092A - ハロゲン化銀写真乳剤の製造装置 - Google Patents

ハロゲン化銀写真乳剤の製造装置

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JPH07219092A
JPH07219092A JP1167594A JP1167594A JPH07219092A JP H07219092 A JPH07219092 A JP H07219092A JP 1167594 A JP1167594 A JP 1167594A JP 1167594 A JP1167594 A JP 1167594A JP H07219092 A JPH07219092 A JP H07219092A
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JP
Japan
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silver halide
reaction vessel
stirrer
dimple
halide photographic
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Application number
JP1167594A
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English (en)
Inventor
Haruyasu Nakatsugawa
晴康 中津川
Katsumi Hirano
克己 平野
Shigeji Urabe
茂治 占部
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 写真用ハロゲン化銀粒子の製造工程におい
て、反応容器内の発泡を抑制しつつ高速攪拌を可能にす
ることにより、混合能力を増大すると共に、写真性能を
向上させ、スケールアップを容易にする。 【構成】 反応容器1の内壁の少なくとも1部分、又は
反応容器の内部空間の少なくとも1部分に、多数のディ
ンプル又は突起を整列させたディンプル構造又は突起構
造6を備える。攪拌翼5がラジアルフロー型の場合は、
攪拌翼5によって吐出された液流3が反応容器内壁に衝
突する部分にディンプル構造又は突起構造6を配置す
る。攪拌翼5がアクシャルフロー型の場合は、液面に配
置するのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、ハロゲン化銀写真乳
剤の製造装置に関し、特に大量製造の場合にも均一に制
御されたハロゲン化銀写真乳剤を製造可能な装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コロイド水溶液で満たされている反応容
器中の攪拌においては、攪拌器の性能、例えばバルク混
合時間(バルク混合時間は、反応容器内にパルス添加さ
れた水溶性硝酸銀溶液がコロイド水溶液中に混合され、
容器内に複数個設けられた銀電極が均一になるに要する
時間と定義する。)、臨界成長速度(臨界成長速度は、
種晶存在下で新核が発生しない最大の添加速度と定義す
る。)等は、おおよそ攪拌器の吐出量(吐出量は、攪拌
翼が1分間に排出する液量で定義する。)で決定され
る。また、吐出量Qは一般に、 Q〜Nd3 ここで N:攪拌回転数 d:攪拌翼径 で示されるため、吐出量は攪拌回転数に比例する。(例
えば「攪拌技術の実際」技術情報協会編参照)従って、
攪拌器の一般的な性能を高めるためには、攪拌翼径が一
定の場合は高速で攪拌する必要がある。又、潜水型攪拌
器の開口面積が大きい攪拌器では、例えば特公昭48−
21045に記載されたサイドアーム型の密閉型の攪拌
器と異なり、発泡を避けるために攪拌回転数を小さく抑
えることが通常であり(数100〜3000rpm程
度)、僅かな攪拌回転数の上昇が攪拌器性能の大幅な増
加になるような回転数領域にある。従って、少しでも高
速で攪拌することが望まれる。
【0003】しかしながら、攪拌軸に並行方向の流れを
発生させるアキシャルフロー型(軸流型)の攪拌器で
は、混合能力を増加させるために攪拌回転数を上昇させ
ると、水平回転流によるVカットが発生する。Vカット
とは、水平回転流の遠心力により反応容器内壁側面に液
が寄せられて盛り上がり、逆に攪拌軸付近の液面が低下
するためにV型になることをいう。Vカットが生ずる
と、反応容器内壁側面から攪拌軸方向への戻りの流れの
中に空気を巻き込んで発泡してしまう。また、攪拌軸に
垂直な放射状方向(ラジアル方向)の流れを発生させる
ラジアルフロー型(輻流型)の攪拌器では、混合能力を
増加させるために攪拌回転数を上昇させると、反応容器
側面から液体表面への液流の盛り上がりが生じ、反応容
器の中心方向に向かう流れの中に空気を巻き込んで発泡
してしまう。このような機構で各々発泡することを防止
するためには、アキシャルフロー型攪拌器においては、
水平回転流を抑制することが必要であり、一方、ラジア
ルフロー型攪拌器においては反応容器側面での液流の盛
り上がりを抑制することが必要である。
【0004】従来、これらの発泡を防止する方法として
は、アキシャルフロー型混合器に対しては、例えば特公
昭57−92524号公報、実公昭62−16183号
公報に、攪拌部の上部に水平に固定された流動制御板を
設けることにより、旋回流を鉛直流に変換しVカットを
防ぐ方法が提案されている。又ラジアルフロー型混合器
に対しては、例えば特公昭49−48964号公報に、
攪拌翼の周辺に固定されたケーシングの側面の液流出口
に邪魔板を設けることにより水平回転流を防ぐ方法が提
案されている。しかしながら、これらの方法は反応容器
側には工夫がなく発泡防止効果は不充分である。特にス
ケールアップを考えると更なる工夫が必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、反応
容器内の発泡を抑制しつつ攪拌回転数を上昇させ、混合
器の混合能力を増加させると共に、粒子形成の条件をよ
り均一に制御し、写真性能を向上させ、スケールアップ
を容易とするハロゲン化銀粒子の製造方法及び装置を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の目的
は、攪拌器を有する反応容器を備えたハロゲン化銀写真
乳剤製造装置において、該反応容器の内壁の少なくとも
一部分、又は反応容器の内部空間の少なくとも1部分
に、多数のディンプル又は突起を整列させたディンプル
構造又は突起構造を備えたことを特徴とするハロゲン化
銀写真乳剤の製造装置によって達成される。好ましい態
様として下記が挙げられる。 (1)ディンプル構造或いは突起構造のサイズを、反応
容器径の1/1000倍から1/10倍とする。 (2)ディンプル構造或いは突起構造の厚みを、反応容
器径の1/1000倍から1/10倍とする。 (3)ディンプル構造或いは突起構造の面積を、反応容
器内壁面積の5%から80%とする。 (4)反応容器中の液面を感知し、ディンプル構造或い
は突起構造が、液面に常に存在するように可動とする。 (5)大きな攪拌翼径を持つ偏平型ラジアルフロー型攪
拌器を用いる。
【0007】上記方法により、発泡防止(抑泡)が達成
され、以下に示す利点が得られることが見出された。 攪拌回転数の増加(攪拌器の混合能力の増加)と吐
出量の増加(循環時間の短縮) バルク混合時間の短縮(バルク混合能力の増加) 写真性能の向上(低カブリ、高感度) 臨界成長速度の増加 粒子サイズの単分散性の向上 異形粒子の防止 脱塩、分散及び化学増感時の発泡防止
【0008】以下に本発明を図面を参照しつつ詳しく説
明する。図1及び2は、本発明の主要な2種の態様をそ
れぞれ示す側面概要図である。図1において、攪拌器4
を備えた反応容器1の内壁の1部分の、攪拌翼5のほぼ
延長方向に当たる位置に、多数の突起を整列させた突起
構造6を設けている。今、ラジアルフロー型の攪拌器の
場合を考えると、攪拌器5を高速で回転すると攪拌翼6
の吐出力によって反応液2は、ラジアル方向の液流3と
なって反応容器1の内壁側面に衝突する。この部分に設
けられている突起構造6によって、液はランダムな方向
に反射し、1部は反応容器1の内壁側面にそった上下へ
の流れに変換され、又他の部分は反応容器の内部を通っ
て容器内を循環する。このとき特に反応容器1の内壁に
そった液流は突起構造6によってその速度が抑制される
ので、液面での盛り上がりを少なくし、従って泡の発生
を防止することができる。図2は、図1における突起構
造6の代わりに、多数の凹部(ディンプル)を整列させ
たディンプル構造7を設けた態様を示す。作用は突起構
造の場合と実質的に同様である。
【0009】又、アキシャルフロー型の攪拌器を用いる
場合を考えると、この場合Vカットないしは液の盛り上
がりの原因は水平回転流にあるため、水平面での回転速
度を抑制する必要がある。このため、アキシャルフロー
型攪拌器の場合の突起構造6又はディンプル構造7の取
付け位置は、反応容器1の液面又は液面に近い部分に設
けることが有効である。又液面から下部に向かって縦長
の突起構造6又はディンプル構造7を円周の複数個所に
設けることも有効である。本発明の突起構造6又はディ
ンプル構造7を構成する個々の突起又はディンプルの形
状のいくつかの例を図3に示す。図3の(A)(B)
(C)は突起の例であり、(D)(E)(F)はディン
プルの例である。又この突起構造6又はディンプル構造
7の効果は、抑泡だけでなく、既に生じた微泡に対する
破泡ないしは消泡の効果もある。
【0010】前述のように、例えば特公昭55−105
45号公報に記載されているアキシャルフロー型攪拌器
の場合においては、突起構造6又はディンプル構造7が
液面に存在することが有用である。ハロゲン化銀粒子形
成においては、添加時間の経過と共に液面が上昇するか
ら、常に突起構造6又はディンプル構造7が液面に存在
するためには、反応容器1の側面の大部分に設けること
が必要となる。しかしながら、突起構造6又はディンプ
ル構造7が、反応容器1の側面の大部分(例えば、反応
容器側面の面積の80%以上)に存在すると、むしろ液
体速度が低下し、バルク混合能力が低下するという弊害
が起きる。又例えば、特開昭59−67530号公報な
いし特開昭59−67534号公報に記載されているよ
うな反応容器の至る所で攪拌する方法を粒子形成時に適
用することが考えられるが、これは攪拌器で発生した流
れを殺してしまい好ましくない。従って、ディンプル構
造又は突起構造の面積は必要最小限であることが好まし
い。これに対し、ラジアルフロー型の攪拌器において
は、ラジアル方向に放出された液体が、ラジアルフロー
延長上の反応容器1の側面内壁に衝突する部分にのみ突
起構造6又はディンプル構造7が存在すれば充分であ
る。即ち、ラジアルフロー型の攪拌器の場合はハロゲン
化銀粒子形成における液面の上昇に関係なく、ディンプ
ル構造或いは突起構造の面積を最小限にすることができ
る。
【0011】又、反応容器1の側面の突起構造6又はデ
ィンプル構造7は、反応容器1と一体型でもよく、或い
は側面取付け型でもよい。後者の場合、液面の上昇と共
に突起構造6又はディンプル構造7を自動的に上昇でき
るよう可動にすることが可能であり、アキシャルフロー
型攪拌器の場合でも、突起構造6又はディンプル構造7
を最小面積にできるのでより好ましい。又欧州特許第4
23538−A1号公報に記載されている方法により、
限外濾過を併用することにより、反応容器1の液量をほ
ぼ一定にすることにより、突起構造6又はディンプル構
造7を一体型で最小面積にすることが可能となる。これ
に対して、ラジアルフロー型の攪拌器の場合は、液面の
変化に関係なくラジアルフロー方向のみにあればよいか
ら、必ずしも取付け型にする必要はない。
【0012】本発明の突起構造6又はディンプル構造7
は、反応器1の内壁に設ける代わりに、反応容器1の内
部の適当な空間位置に設けてもよい。この場合、攪拌翼
5によって吐出された液流3が直ちに突起構造6又はデ
ィンプル構造7に衝突するようにすると、液流が急に弱
められ、バルク混合能力が低下するために好ましくな
く、ある距離をおいて突起構造6又はディンプル構造7
に衝突することが好ましい。突起構造6又はディンプル
構造7から攪拌翼5の先端までの距離は、好ましくは反
応容器1の径の1/100倍以上、より好ましくは1/
10倍以上がよい。突起構造6又はディンプル構造7の
固定は、例えば攪拌器4からのアームで行うことができ
る。更に、前述したような可動型にすることもできる。
【0013】突起構造6又はディンプル構造7を構成す
る個々の突起又はディンプルの形状は、円形に限定され
るものではなく、例えば、三角形、四角形などの多角形
でも良い。即ち、液体が衝突した時にランダムな方向に
反射し、液体の水平回転流や液の盛り上がりを抑制する
構造であればよい。又、個々のディンプル及び突起の径
サイズも、一種類に限定されるものではなく、そのサイ
ズは例えばラジアルフロー型攪拌器の場合は、主にラジ
アル方向に吐出される液の速度等によって適切な径サイ
ズが決定される。又破泡効果を増加させるためには、サ
イズはより小さいことが好ましい。ディンプル径及び突
起径は、好ましくは反応容器1の径の1/1000倍か
ら1/10倍が良い。更に、個々のディンプル及び突起
の厚みも一種類に限定されるものでなく、その厚みは主
に液体の速度即ち回転数によって適切な厚みが決定され
る。但し、洗浄性の問題からは、できる限り薄いことが
望ましい。個々のディンプル及び突起の厚みは、好まし
くは反応容器径の1/10倍以下が良い。
【0014】突起構造6又はディンプル構造7を備えた
反応容器1の構成は、翼径の大きな攪拌翼5、即ち偏平
型のラジアルフロー型攪拌器と併用すると特に有用であ
る。前述したように吐出量は攪拌翼径の3乗に比例する
から、例えば、ラジアルフロー型攪拌器において攪拌翼
5を偏平にすることにより、吐出量は急激に増加すると
同時に、攪拌翼5の先端と反応容器1内壁までの距離が
短縮され、反応容器1の下部の傾斜を持った部分にも高
速で衝突するようになり、強力な上下流が発生する。こ
れは混合能力を高める上では有効であるが、本発明のよ
うな突起構造6又はディンプル構造7を持たない場合に
は、反応容器1の液面の盛り上がりを大きくし、発泡し
易い状況をつくり出すことになる。このような状況にお
いて、突起構造6又はディンプル構造7は極めて有効で
あり、無発泡限界攪拌回転数を大幅に上昇させる。
【0015】又、突起構造6の応用例として、個々の突
起を整列させる代わりに、反応容器1の内壁円周に、一
段もしくは数段の連続状の突起を上下流を抑制するよう
に設ける場合も、発泡防止として有効である。連続状の
突起の形状は、一種類に限定されるものではない。又、
この連続状の突起は反応容器1の側面に固定してもよ
く、又は液面浮き型としてもよい。液面浮き型の場合
は、上下流を抑制するために、ある程度重量が必要であ
る。又、この連続状の突起表面に、更に突起又はディン
プル、或いは小さな孔を多数設ける等の工夫も有効であ
る。
【0016】このような突起構造6又はディンプル構造
7による発泡防止は、粒子形成時に限定されるものでは
なく、脱塩水洗時、分散時或いは化学増感時など、ハロ
ゲン化銀乳剤製造の全工程に適用できる。特に分散時の
ような、分散媒としてゼラチンを用いるなど発泡し易い
状況において、突起構造6又はディンプル構造7を備え
ることは、より高速で攪拌しても発泡せず、より短時間
で分散が可能になる等の点で極めて有効である。
【0017】本発明に用いるハロゲン化銀粒子は、双晶
面を含まない正常晶でも、日本写真学会編、写真工業の
基礎─銀塩写真編(コロナ社)、第163頁に解説され
ているような例、例えば双晶面を1つ含む一重双晶、平
行な双晶面を2つ以上含む平行多重双晶、非平行な双晶
面を2つ以上含む非平行多重双晶などから目的に応じて
選んで用いることができる。正常晶の場合には(10
0)面からなる立方体、(111)面からなる8面体、
特公昭55−42737号、特開昭60−222842
号の各公報に開示されている(110)面からなる12
面体粒子を用いることができる。更にジャーナル・オブ
・イメージング・サイエンス、30巻247頁(1986)
に報告されている(hll)面、(hhl)面、(jk
l)面粒子等も目的に応じて用いることができる。更
に、(111)面と(100)面を有する14面体、
(111)と(110)面を有する粒子等も目的に応じ
て選んで用いることができる。又必要に応じて38面
体、偏菱形24面体、46面体、68面体等の多面体を
使用することもできる。
【0018】ハロゲン化銀粒子の粒径は、0.1μm以
下の粒子から、投影面積直径が10μmを超える大サイ
ズ粒子まで、どのようなサイズでもよく、狭い分布を有
する単分散乳剤でも、或いは広い分布を有する多分散乳
剤でもよい。但し、本発明を多分散乳剤に用いた場合、
一層効果的である。
【0019】本発明に用いる写真乳剤は、グラフキデ著
「写真の物理と化学」ポールモンテル社刊(1967) 、ダ
フィン著「写真乳剤化学」フォーカルプレス社刊 (196
6) 、ゼリクマン等著「写真乳剤の製造と塗布」フォー
カルプレス社刊 (1964) などに記載された方法を用いて
調製することができる。即ち、酸性法、中性法、アンモ
ニア法等のいずれでもよく、又可溶性銀塩と可溶性ハロ
ゲン塩を反応させる形式としては、片側混合法 (シング
ルジェット) 、同時混合法 (ダブルジェット) 、それら
の組合せ等のいずれを用いてもよい。粒子を銀イオン過
剰の下に形成させる方法 (いわゆる逆混合法) を用いる
こともできる。同時混合法の一つの形式として、ハロゲ
ン化銀の生成する液層中の pAg を一定に保つ方法、即
ちコントロールドダブルジェット法を用いることもでき
る。この方法によると、結晶系が規則的で粒子サイズが
均一に近いハロゲン化銀乳剤が得られる。
【0020】本発明の突起構造6又はディンプル構造7
を持った反応容器1は、シングルジェット法、ダブルジ
ェット法、コントロールドダブルジェット法等の各種の
ハロゲン化銀乳剤の製造方法に適用されるが、特にコン
トロールドダブルジェット法に適用する場合に、無発泡
限界攪拌回転数の上昇よりは、混合器における反応が今
まで以上に迅速且つ完全に行なわれるという利点がある
ことから、分散液中の銀イオン濃度を比較的容易に、予
め設定した値に維持することが容易であり、粒子サイズ
の単分散性など均一に制御されたハロゲン化銀粒子形成
が可能であり、ハロゲン化銀写真乳剤製造上、極めて大
きな利点を有している。更に、特に高濃度の銀塩水溶液
とハロゲン塩水溶液を添加して反応させるダブルジェッ
ト法、コントロールドダブルジェット法に適用する場合
には、無発泡限界攪拌回転数の向上により、異形粒子の
生成を防止することができ、ハロゲン化銀写真乳剤製造
上極めて大きな利点を有している。
【0021】前記のハロゲン化銀乳剤は、粒子形成中の
pAg と pH を制御することにより得られる。詳しくは
例えば、フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エ
ンジニアリング、第6巻、159〜165頁 (1962) 、
ジャーナル・オブ・フォトグラフィック・サイエンス、
12巻第242〜251頁 (1964) 、米国特許第3,6
55,394号及び英国特許第1,413,748号各
明細書に記載されている。本発明に用いられるハロゲン
化銀粒子の組成は、臭化銀、塩化銀、沃化銀、塩臭沃化
銀、塩沃化銀、臭沃化銀のいずれでもよく、限定される
ものではない。
【0022】本発明における粒子形成時の温度は、ゼラ
チン等低温でゲル化するようなものを使用する場合は、
その化合物の融点以上で粒子形成すればよく、又、熱等
によって分解を起こさない程度に、100℃程度の範囲
までで粒子形成できる。又、低温でもゲル化しない化合
物の場合は、たとえ0℃以下であっても水溶液が凍結す
る手前の温度から、化合物がたとえ水溶液の沸点であろ
うと、熱によって分解する温度まで広い範囲で粒子形成
が可能であるが、好ましくは、4℃〜100℃の範囲で
粒子形成するのがよい。本発明のハロゲン化銀粒子は、
上記のような温度の他、pHやpAg を粒子形成の始めから
でも途中からでも、目的に応じて任意に変えることも可
能である。又、溶剤の種類や量の選択、粒子形成に用い
る銀塩やハロゲン化物塩の単価速度や添加濃度等を制御
して調整することも可能である。
【0023】しばしば用いられるハロゲン化銀溶剤とし
ては、チオシアン酸塩、チオエーテル、チオ尿素類を挙
げることができるし、又アンモニアも悪作用を伴わない
範囲で使用することもできる。例えばチオシアン酸塩
(米国特許第2,222,264号、同2,448,5
34号、同3,320,069号各明細書等)、チオエ
ーテル化合物(例えば米国特許第3,271,157
号、同3,574,628号、同3,704,130
号、同4,297,439号、同4,276,347号
各明細書等)、チオン化合物(例えば特開昭53−14
4319号、同53−82408号、同55−7773
7号各公報等)、アミン化合物(例えば特開昭54−1
00717号公報等)などを用いることができる。ハロ
ゲン化銀の粒子形成、又は物理熟成の過程において、カ
ドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩
又はその錯塩、ロジウム塩又はその錯塩、鉄塩又は鉄錯
塩を始めとする重金属や軽金属(遷移金属も含む)の塩
や錯塩を共存させてもよい。
【0024】本発明のハロゲン化銀粒子の製造時に、粒
子成長を進めるために添加する銀塩溶液(例えば AgNO3
水溶液) とハロゲン化合物溶液(例えば KBr水溶液) の
添加速度、添加量、添加濃度を上昇させる方法も用いる
ことができる。これらの方法に関しては、例えば英国特
許第1,335,925号、米国特許第3,672,9
00号、同3,650,757号、同4,242,44
5号、特開昭55−142329号、同55−1581
24号、同58−113927号、同58−11392
8号、同58−111934号、同58−111936
号各公報等の記載を参考にすることができる。
【0025】本発明を用い、上記のようにして調製した
ハロゲン化銀乳剤は、更にディンプル構造或いは突起構
造を持った反応容器による通常のフロキュレーション法
の脱塩水洗が可能である。或いは、自然沈降法、遠心分
離法、限外濾過法、等電点凝固法等の方法により、脱
塩、水洗することも可能である。フロキュレーション法
によって脱塩を行う場合は、通常ゼラチンで調製した乳
剤の脱塩に用いられる沈降剤の他、米国特許第3,67
9,425号明細書、特開昭47−4326号公報に記
載されている沈降剤も用いることができ、又両性電解質
の重合体を添加してから、沈降剤を添加する方法も可能
である。乳剤の pH を変えたり、沈降剤を加えたりし
て、ハロゲン化銀粒子を沈降させるには、粒子の形成に
使用した保護コロイドの荷電をなくせばよく、上記の方
法に限定されない。
【0026】本発明により調製したハロゲン化銀乳剤
は、更にディンプル構造或いは突起構造を持った反応容
器による化学増感が可能である。化学増感に用いられる
化学増感剤には、まずカルコゲン増感が挙げられる。カ
ルコゲン増感剤には、硫黄増感剤、セレン増感剤、テル
ル増感剤が挙げられ、以下に挙げるような公知のものを
挙げることができる。硫黄増感剤としては、不安定なイ
オウ化合物を用い、具体的には、チオ硫酸塩(例えばハ
イポ)、チオ尿素類(例えば、ジフェニルチオ尿素、ト
リエチルチオ尿素、アリルチオ尿素等)、アリルイソチ
オシアネート、シスチン、p−トルエンチオスルホン酸
塩、ローダニン類、メルカプト類等の公知の硫黄化合物
を用いればよい。硫黄増感剤の添加量は、乳剤の感度を
効果的に増大させるのに充分な量でよく、適量は pH 、
温度、他の増感剤との兼ね合い、ハロゲン化銀粒子の大
きさ等、種々の条件により変化するが、目安としては、
ハロゲン化銀1モル当り10-9〜10-1モルの範囲で使
用するのが好ましい。
【0027】セレン増感においては、公知の不安定セレ
ン化合物を用い、具体的には、コロイド状金属セレニウ
ム、セレノ尿素類(例えば、N,N−ジメチルセレノ尿
素、N,N−ジエチルセレノ尿素等)、セレノケトン
類、セレノアミド類、脂肪族イソセレノシアネート類
(例えば、アリルイソセレノシアネート等)、セレノカ
ルボン酸及びエステル類、セレノホスフェート類、ジエ
チルセレナイド類、ジエチルジセレナイド類等のセレナ
イド類を用いることができる。添加量は、硫黄増感剤と
同様に種々の条件により変化するが、目安としては、ハ
ロゲン化銀1モル当り10-10 〜10-1モルの範囲で使
用するのが好ましい。
【0028】本発明においては、上記のカルコゲン増感
の他に、貴金属による増感も行うことができる。まず、
金増感においては、金の価数が+1価でも+3価でもよ
く、多種の金化合物が用いられる。代表的な例として
は、塩化金酸類、カリウムクロロオーレート、オーリク
トリクロライド、カリウムオーリチオシアネート、カリ
ウミョードオーレート、テトラオーリックアシド、アン
モニウムオーロチアシアネート、ピリジルクロロゴール
ド、硫化金、金セレナイド、テルル化金等が挙げられ
る。金増感剤の添加量は、種々の条件により異なるが、
目安としては、ハロゲン化銀1モル当り10-10 〜10
-1モルの範囲で使用するのが好ましい。金増感剤の添加
時期は、硫黄増感或いはセレン増感、テルル増感と同時
でも、硫黄或いはセレン、テルル増感工程の途中や前、
或いは終了後でもよいし、金増感剤を単独に用いること
も可能である。本発明における硫黄増感、セレン増感或
いはテルル増感や金増感を施す乳剤のpAg、pHは、特に
制限はないが、pAg は5〜11、 pH は3〜10の範囲
で使用するのが好ましい。本発明において、金以外の貴
金属も化学増感剤として使用可能である。金以外の貴金
属としては、例えば、白金、パラジウム、イリジウム、
ロジウムのような金属塩、或いはそれらの錯塩による増
感剤も使用できる。
【0029】本発明においては、更に還元増感を行うこ
とができ、抑制現像法による直接観察により均一な銀核
形成が可能になった。本発明で用いられる還元増感剤と
しては、アスコルビン酸、第一錫塩、アミン及びポリア
ミン類、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジンスルフィン
酸、シラン化合物、ボラン化合物等が公知である。本発
明には、これら公知の化合物の1種を選んで用いること
ができ、又、2種以上の化合物を併用することもでき
る。還元増感剤として、塩化第一錫、二酸化チオ尿素、
ジメチルアミンボラン、L−アスコルビン酸、アミノイ
ミノメタンスルフィン酸が好ましい化合物である。還元
増感剤の添加量は、乳剤条件に依存するので、添加量を
選ぶ必要があるが、ハロゲン化銀1モル当り10-9〜1
-2モルの範囲が適当である。又、上記の還元増感剤を
添加する方法の他に、銀熟成と呼ばれる pAg1〜7の低
pAg の雰囲気で成長、或いは熟成させる方法、水素ガ
スを通したり、電気分解による発生期の水素によって、
還元増感する方法を選ぶことができる。更には2つ以上
の方法を併用することもできる。この還元増感は、単独
で用いることができるが、上記カルコゲン増感や貴金属
増感と組み合わせて用いることもできる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の実施態様はこれに限定されるものではな
い。用いた攪拌器は以下の4種であり、各々攪拌器A、
B、C、Dとした。 A:特公昭55−10545号公報に記載されている攪
拌器 B:特開昭62−275023号公報に記載されている
攪拌器 C:特公昭49−48964号公報に記載されている攪
拌器 D:偏平形状のラジアルフロー型攪拌器 このうち攪拌器Dは、本発明に適用して特に好適なもの
であり、図4にその概略を示す。図4(A)は、長さに
対して径の大きい(偏平な)円筒状の固定ケーシング8
であり、その円周面10に液流3を吐出する開口11を
持ち、上部中央に液流の流入口9を備えている。図4
(B)は、ケーシング8の中に収められる高速回転体1
2であり、内部に攪拌翼13を持ち、円周に傾斜面で構
成し液吐出用のスリット15を設けた回転円筒14を備
えている。攪拌器Dは固定ケーシング8及び高速回転体
12の径が大きい(偏平である)ため、液流3を吐出す
る固定ケーシング8の開口11と反応容器1の内壁との
距離が短く、上記攪拌器の中では最もラジアルフロー型
の特徴を備えたものである。
【0031】攪拌器Aは、図5にその概要を示すよう
に、攪拌軸16にケーシング19の中の攪拌を受け持つ
攪拌翼18と、軸に沿って上部方向の液流をつくり出す
アキシャルフロー型の翼17とが同軸又は同心異軸で取
り付けられており、機能上アキシャルフロー型の挙動を
示すものである。攪拌器Bは、図6に示すように、ラジ
アルフロー型の高速回転翼23が吐出する液流の水平回
転成分が、自由回転するインペラー24に固定されたバ
ッフルプレート26を駆動してインペラー24を回転さ
せる構造である。インペラー24の回転速度は高速回転
翼23に比してかなり低いが、反応容器1内に水平回転
流を引き起こすため、機能上アキシャルフロー型の性格
を併せもつものである。攪拌器Cは、図7に示すよう
に、構成は攪拌器Dと同様であり、典型的なラジアルフ
ロー型の攪拌器であるが、高速回転体30及び固定ケー
シング31の径と長さがほぼ等しい形状であり、攪拌器
Dのように偏平でない点で異なっている。従って、攪拌
器A、B、C、Dの性格ないし挙動は、この順にアキシ
ャルフロー型からラジアルフロー型に移行する。
【0032】(実施例−1) 無発泡限界回転数を求める。(その1) 水1300cc中に脱イオンゼラチン39gを含むゼラ
チン溶液を調製し、容量約4リットルの反応容器に投入
した。温度50℃に保温し、ある一定の攪拌回転数で3
0分間攪拌した後、ゼラチン溶液中の泡野有無を調べ
た。更に、攪拌回転数を上昇させて同様な実験を行うこ
とにより、無発泡限界回転数を調べた。又、各攪拌器に
ついて、本発明のディンプル構造を持つ反応容器を用い
て、同様な手順によりゼラチン溶液中の泡の有無を調べ
ることにより、ディンプル構造の効果を調べた。ディン
プル構造のサイズは、直径8mm、厚み3mm、間隔2
mmの円板形とした。ディンプル構造の面積は、攪拌器
A、Bに関しては反応容器側面の全面積の30%を占め
た。又、攪拌器C、Dに関しては、ラジアル方向に放出
された液体が、反応容器側面に衝突する部分に局所的に
設置した。ディンプル構造の面積は反応容器側面の面積
の約15%を占めた。結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】(実施例−2) 無発泡限界回転数を求める。(その2) 水700cc中に脱イオンゼラチン21gを含むゼラチ
ン溶液を調製し、実施例−1と同様な実験を行うことに
より、無発泡限界回転数を調べた。結果を表2に示す。
表1及び表2より、ディンプル構造により無発泡限界回
転数が著しく増加し、攪拌器の実質的な混合能力が向上
したことがわかる。この効果は特にラジアルフロー型攪
拌器(C、D)において顕著であった。
【0035】
【表2】
【0036】(実施例−3) ディンプル構造によるバルク混合時間の上昇 1モル/リットルの硝酸銀溶液を攪拌器にパルス添加
(500cc/分の速度で2秒間添加)し、バルクに設
置した複数小の微小電極が同電位になるまでの時間(こ
れをバルク混合時間と定義する)を実施例−1或いは2
で求めた無発泡限界回転数で測定することにより、ディ
ンプル構造の有無によるバルク混合時間の上昇分を求
め、その結果を表3に示す。この結果より、ディンプル
構造により無発泡限界回転数の上昇により、バルク混合
時間が減少し、バルク混合能力が増加することがわか
る。
【0037】
【表3】
【0038】(実施例−4) ディンプル構造による臨界成長速度の上昇 0.2μmの AgBr 八面体粒子を種晶として用い、50
℃、−40mV (vs SCE) でディンプル構造の有無によ
る各々無発泡限界回転数で1モル/リットルの硝酸銀溶
液及び臭化カリウムを用いて粒子形成を行い、添加速度
を変化させることにより、この時の AgBr の臨界成長速
度の上昇分を求めた。その結果を表4に示す。この結果
から、ディンプル構造により無発泡限界回転数が増加
し、攪拌器内で均一核形成が行なわれ、バルクでは混合
能力が増加し(混合時間が短縮し)、臨界成長速度が上
昇したことがわかる。
【0039】
【表4】
【0040】(実施例−5)反応容器中に870ccの
水、36gの脱イオンゼラチン、1重量% KBr溶液25
ccを加えて75℃に保ち、1段目は0.05モル/リ
ットルの濃度の硝酸銀溶液及び臭化カリウム溶液を用い
17分間添加し、2段目は0.82モル/リットルの濃
度の添加液を用い、流量加速により100分間添加し
た。又、反応中の溶液の銀電位は1段目は約+40mV
(vs SCE) に、又、2段目は+100mVに保った。こ
のような方法で、0.8μmの AgBr 立方体粒子をディ
ンプル構造の有無による各々無発泡限界回転数で粒子形
成を行い、粒径分布の広さを示す尺度として変動係数
(variation coefficient) を用い、変動係数の上昇分
を求めた。その結果を表5に示す。但し、変動係数は、 変動係数=(粒径の標準偏差)/(平均粒径)×100
(%) で定義される。この結果より、ディンプル構造を持った
反応容器を用いることにより、攪拌器内の混合能力が増
加し、瞬間均一反応が実現されたために、粒径分布の狭
いハロゲン化銀乳剤を調製できることがわかる。
【0041】
【表5】
【0042】(実施例6) ディンプル構造による写真性能の向上(その1) 実施例−5の方法により得られた0.8μmの AgBr 立
方体粒子を含む乳剤を脱塩し、ゼラチンと水を加えて5
0℃で pH =6.5、pAg =8.3に調製し、1100
ccとした。この未化学増感乳剤にチオ硫酸ナトリウム
と塩化金酸を加えて、60℃で金硫黄増感し、時間15
分、30分、60分で各々サンプリングした。この各乳
剤に塗布助剤と硬膜剤を加え、三酢酸セルロースフィル
ムベース上に塗布した。塗布されたフィルムを、タング
ステン電球(色温度2854°K)を用い、色フィルタ
ー(BPN-42) と連続ウエッジを通して1/10秒間露光
した。露光したフィルムを下記の表面現像液(D-19) に
より20℃で5分間現像し、表面写真性能を評価した。
又、同じフィルムについて5分間の赤血塩ブリーチ後、
10分間水洗し、KI (0.5g/リットル)を含む内部
現像液(D-19) を用いて20℃で15分間現像し、内部
写真性能を評価した。
【0043】表面現像液 メトール 2.2g SS 96.0g ハイドロキノン 8.8g SC(1水塩) 56.0g KBr 5.0g 水で 出来上がり1000ml
【0044】内部現像液 メトール 2.2g SS 96.0g ハイドロキノン 8.8g SC(1水塩) 56.0g KBr 5.0g KI 0.5g 水で 出来上がり1000ml
【0045】金硫黄増感した時のカブリの結果を表6に
示す。この結果より、ディンプル構造を持った反応容器
を用いることにより、無発泡限界攪拌回転数の増加に伴
い、攪拌器内の混合能力が増加し、銀イオン過剰領域が
減少し、金硫黄増感でも低カブリ、高感度のハロゲン化
銀乳剤を調製できることがわかる。
【0046】
【表6】
【0047】(実施例−7) ディンプル構造による写真性能の向上(その2) 反応容器中に、800ccの水に、25gの脱イオンゼ
ラチン、10重量%のNaCl 溶液45ccを加えて70
℃に保ち、1段目は0.17モル/リットルの濃度の硝
酸銀溶液、及び0.2モル/リットルの濃度の塩化ナト
リウムを用い、40分間定量添加し、2段目は各々2.
2モル/リットルの濃度の添加液を用いて定量添加によ
り80分間添加した。又、反応中の溶液の銀電位は、1
段目及び2段目を通じて+85〜+95mV(vs SCE)
であった。このようにして得られた0.8 μmの AgCl 立
方体粒子を含む乳剤を脱塩し、ゼラチンと水を加えて5
0℃で pH =6.5、pAg =8.3に調整し、出来上が
り約900ccとした。次いで塗布助剤と硬膜剤を加
え、三酢酸セルロースフィルム上に塗布した。塗布した
フィルムをタングステン電球(色温度2854°K)を
用い、連続ウエッジを通して1秒間露光した。露光した
フィルムを下記の表面現像液(MAA-1)により20℃で5
分間現像した。
【0048】表面現像液 メトール 2.5g α−アスコルビン酸 10.0g 塩化ナトリウム 1.0g コダルク(イーストマン・コダック社製) 35.0g 水で 出来上がり1000ml
【0049】内部現像液 メトール 2.2g SS 96.0g ハイドロキノン 8.8g SC(1水塩) 56.0g NaCl 5.0g KI 0.5g 水で 出来上がり1000ml
【0050】又、内部の写真性能は、5分間の赤血塩ブ
リーチ及び10分間の水洗後、沃化カリウムを0.5g
(溶液1リットル当り)含む上記の内部現像液(D-19)
を用いて20℃で5分間現像した。これら表面及び内部
の写真性能の評価結果を表7に示す。この結果より、デ
ィンプル構造を持った反応容器を用いることにより、実
施例7の条件においても、低カブリ、高感度のハロゲン
化銀乳剤を調製できることがわかる。
【0051】
【表7】
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、反応容
器に突起構造又はディンプル構造を備える本発明を用い
ることにより、次のような効果が得られる。 (1)反応容器内の発泡を抑制しつつ攪拌回転数を上昇
させることができるためバルク混合時間を短縮する等の
混合能力の著しい増強が可能となる。 (2)粒子形成の条件をより均一に制御することが可能
となるため、粒径分布の狭いハロゲン化銀粒子の生成が
容易になると共に、異形粒子の発生を防止できるので、
写真性能を大幅に向上させることが可能である。 (3)発泡を抑制しつつ攪拌回転数を上げられる等、攪
拌条件選択の自由度が増大し、粒子形成等のスケールア
ップも容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による突起構造を備えた反応容器の側面
概要図。
【図2】本発明によるディンプル構造を備えた反応容器
の側面概要図。
【図3】本発明の突起又はディンプルの形状の例。
(A)(B)(C)は突起の例であり、(D)(E)
(F)はディンプルの例である。
【図4】本発明に適用して好適な偏平形状のラジアルフ
ロー型攪拌器。
【図5】特公昭55−10545号公報記載のアキシャ
ルフロー型の攪拌器A。
【図6】特開昭62−275023号公報記載の攪拌器
B。アキシャルフロー型とラジアルフロー型の両性格を
もつ。
【図7】特公昭49−48964号公報記載のラジアル
フロー型攪拌器C。
【符号の説明】
1 反応容器 2 反応液 3 液流 4 攪拌器 5,13,17,18,23 攪拌翼 6 突起構造 7 ディンプル構造 8,19,31 固定ケーシング 9 液流の流入口 10 ケーシング円周面 11,33 ケーシング開口 12 高速回転体 14,30 回転円筒 15,27,32 スリット 20,28,34 添加口 24 インペラー 26 バッフルプレート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 攪拌器を有する反応容器を備えたハロゲ
    ン化銀写真乳剤製造装置において、該反応容器の内壁の
    少なくとも一部分、又は反応容器の内部空間の少なくと
    も1部分に、多数のディンプル又は突起を整列させたデ
    ィンプル構造又は突起構造を備えたことを特徴とするハ
    ロゲン化銀写真乳剤の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記ディンプル或いは突起の個々のサイ
    ズは、前記反応容器径の1/1000倍から1/10倍
    であることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写
    真乳剤の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記ディンプル或いは突起の個々の厚み
    は、前記反応容器径の1/1000倍から1/10倍で
    あることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真
    乳剤の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記ディンプル構造或いは突起構造が液
    に接する部分の面積は、前記反応容器内面積の5%から
    80%であることを特徴とする請求項1記載のハロゲン
    化銀写真乳剤の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記ディンプル構造或いは突起構造は、
    前記反応容器内壁又は内部空間を上下に可動な構造とす
    ることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真乳
    剤の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記攪拌器は、攪拌翼の先端円周面に液
    流出用のスリットを設けた高速回転体と、該高速回転体
    を包含し円筒の周面に液流出用の開口を設けた固定ケー
    シングとから成る偏平形状のラジアルフロー型攪拌器で
    あることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真
    乳剤の製造装置。
JP1167594A 1994-02-03 1994-02-03 ハロゲン化銀写真乳剤の製造装置 Pending JPH07219092A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6673530B2 (en) 2001-09-28 2004-01-06 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method and apparatus for production of silver halide emulsion
JP2011517580A (ja) * 2008-02-29 2011-06-16 ケーシーアイ ライセンシング インコーポレイテッド 滲出液の収集システムおよび方法
JP2016083634A (ja) * 2014-10-28 2016-05-19 東レエンジニアリング株式会社 撹拌装置
JP2017217635A (ja) * 2016-06-10 2017-12-14 デンカ生研株式会社 撹拌装置

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