JPH072263B2 - 水平連続鋳造用鋳型のスペーサリング - Google Patents
水平連続鋳造用鋳型のスペーサリングInfo
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- JPH072263B2 JPH072263B2 JP13595891A JP13595891A JPH072263B2 JP H072263 B2 JPH072263 B2 JP H072263B2 JP 13595891 A JP13595891 A JP 13595891A JP 13595891 A JP13595891 A JP 13595891A JP H072263 B2 JPH072263 B2 JP H072263B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、水平鋳型に、ブレー
クリングを装着する際の、ブレークリングの水平鋳型へ
の擦り合わせ作業を容易とし、且つ、鋳片にコールドシ
ャット割れが発生するのを防止することを可能とした、
水平連続鋳造用鋳型のスペーサリングに関するものであ
る。
クリングを装着する際の、ブレークリングの水平鋳型へ
の擦り合わせ作業を容易とし、且つ、鋳片にコールドシ
ャット割れが発生するのを防止することを可能とした、
水平連続鋳造用鋳型のスペーサリングに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の水平連続鋳造機においては、水平
鋳型、2次冷却帯およびピンチロールが水平の軸線上に
配置されており、水平鋳型は、タンディッシュに水平に
連結されている。図3は、従来の水平連続鋳造用鋳型と
タンディッシュとの接合部を示した概略断面図である。
図3において、1は水平連続鋳造用鋳型で、鋳型1は、
ブレークリング2、供給ノズル3および前ノズル4を介
してタンディッシュ5に連結されている。このような水
平鋳型1では、鋳片の引き抜きの際にブレークリング2
の近傍に生ずる極めて薄い凝固シェルが破断するのを防
ぎ、かつ、凝固シェルの水平鋳型1への焼きつき等を防
止するために、引き抜き次いで停止のパターンを周期的
に繰り返しながら、鋳片を水平鋳型1から断続的に引き
抜くことが行われている。
鋳型、2次冷却帯およびピンチロールが水平の軸線上に
配置されており、水平鋳型は、タンディッシュに水平に
連結されている。図3は、従来の水平連続鋳造用鋳型と
タンディッシュとの接合部を示した概略断面図である。
図3において、1は水平連続鋳造用鋳型で、鋳型1は、
ブレークリング2、供給ノズル3および前ノズル4を介
してタンディッシュ5に連結されている。このような水
平鋳型1では、鋳片の引き抜きの際にブレークリング2
の近傍に生ずる極めて薄い凝固シェルが破断するのを防
ぎ、かつ、凝固シェルの水平鋳型1への焼きつき等を防
止するために、引き抜き次いで停止のパターンを周期的
に繰り返しながら、鋳片を水平鋳型1から断続的に引き
抜くことが行われている。
【0003】図4は、鋳片の引き抜きのパターンを示し
た説明図である。図4において、aの部分は鋳片の引き
抜き期、bの部分は引き抜きの末期、cの部分は停止期
を示す。停止期cにおいては、鋳片の凝固収縮に伴う鋳
片の表面の横割れを防止するために、鋳片を若干押し戻
すようにしてある。このようなパターンで鋳片を水平鋳
型から引き抜いたときの凝固シェルの形成の様子を、図
5(a)〜(c) に示す。
た説明図である。図4において、aの部分は鋳片の引き
抜き期、bの部分は引き抜きの末期、cの部分は停止期
を示す。停止期cにおいては、鋳片の凝固収縮に伴う鋳
片の表面の横割れを防止するために、鋳片を若干押し戻
すようにしてある。このようなパターンで鋳片を水平鋳
型から引き抜いたときの凝固シェルの形成の様子を、図
5(a)〜(c) に示す。
【0004】図5(a) は図4の引き抜き期aの初期に、
図5(b) は図4の引き抜き期の末期bに、図5(c) は図
4の停止期cに、それぞれ対応する。未凝固鋳片6の断
続的引き抜きは、引き抜き時にブレークリング2の近傍
で薄く形成される凝固シェル7を、停止期に図5(c) に
示すように厚く成長させ、次に未凝固鋳片6が引き抜か
れるときに凝固シェル7を破断させないようにする作用
がある。
図5(b) は図4の引き抜き期の末期bに、図5(c) は図
4の停止期cに、それぞれ対応する。未凝固鋳片6の断
続的引き抜きは、引き抜き時にブレークリング2の近傍
で薄く形成される凝固シェル7を、停止期に図5(c) に
示すように厚く成長させ、次に未凝固鋳片6が引き抜か
れるときに凝固シェル7を破断させないようにする作用
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな未凝固鋳片6は、断続的に水平鋳型1から引き抜か
れるので、凝固シェル7内に未凝固鋳片6の停止期に形
成された凝固シェルと停止期に続く、次のサイクルにお
ける引き抜き期に形成された別の凝固シェルとの間に、
継ぎ目(以下コールドシャットと称す)8が生ずる。コ
ールドシャット8は、完全に溶着している限り、コール
ドシャット割れを発生しないが、溶着が不完全であると
割れを発生し、コールドシャット8近傍の鋳片の表面に
クラックが入る。
うな未凝固鋳片6は、断続的に水平鋳型1から引き抜か
れるので、凝固シェル7内に未凝固鋳片6の停止期に形
成された凝固シェルと停止期に続く、次のサイクルにお
ける引き抜き期に形成された別の凝固シェルとの間に、
継ぎ目(以下コールドシャットと称す)8が生ずる。コ
ールドシャット8は、完全に溶着している限り、コール
ドシャット割れを発生しないが、溶着が不完全であると
割れを発生し、コールドシャット8近傍の鋳片の表面に
クラックが入る。
【0006】一般に、鋳片を水平鋳型から引き抜くため
のサイクル回数を150 回/min以上とすると、コールドシ
ャットの溶着が完全となって、コールドシャット割れの
発生を防止できる。しかし、引き抜きのサイクルの回数
を150 回/min以上とするときは、引き抜きロールをはじ
めとする引き抜き装置に大きな負担がかかる。従って、
引き抜きのサイクル回数は、実用上50〜150 回/minの範
囲内に限られる。この程度の回数のときには、鋳片を引
き抜くための複数回のサイクルの各々における停止期
に、鋳型1のブレークリング2と溶鋼との両方に接する
箇所(以下三重点と称す)9を中心とした凝固シェル7
の隅部7aの温度が大きく低下してしまう。そのために、
後続するサイクルにおける引き抜き時に、ブレークリン
グ2を通って新たに鋳型1内に流入してくる溶鋼によっ
て形成された次の凝固シェル片は、先行する凝固シェル
7の隅部7aと良好に溶着せず、コールドシャット割れを
生ずる。
のサイクル回数を150 回/min以上とすると、コールドシ
ャットの溶着が完全となって、コールドシャット割れの
発生を防止できる。しかし、引き抜きのサイクルの回数
を150 回/min以上とするときは、引き抜きロールをはじ
めとする引き抜き装置に大きな負担がかかる。従って、
引き抜きのサイクル回数は、実用上50〜150 回/minの範
囲内に限られる。この程度の回数のときには、鋳片を引
き抜くための複数回のサイクルの各々における停止期
に、鋳型1のブレークリング2と溶鋼との両方に接する
箇所(以下三重点と称す)9を中心とした凝固シェル7
の隅部7aの温度が大きく低下してしまう。そのために、
後続するサイクルにおける引き抜き時に、ブレークリン
グ2を通って新たに鋳型1内に流入してくる溶鋼によっ
て形成された次の凝固シェル片は、先行する凝固シェル
7の隅部7aと良好に溶着せず、コールドシャット割れを
生ずる。
【0007】この三重点9を中心とした凝固シェル7の
隅部7aが、停止期の間に、どのように低下するかを、図
6に示す。図6から明らかなように、凝固シェル7がわ
ずか0.1 〜0.3 秒程度、三重点近傍に留まるだけで三重
点を中心として形成された凝固シェル7の隅部7aの温度
は、大きく低下する。経験によれば、三重点近傍におけ
る凝固シェル7の隅部7aの温度が約1400℃以下となる
と、次のサイクルにおける引き抜き時に流入した溶鋼か
ら新たに形成される凝固シェル7は、先行する凝固シェ
ル7の隅部7aと良好に溶着せず、コールドシャット8の
一部がクラックとして鋳片の表面に残る。このクラック
の深さは通常0.5 〜1.5mm である。
隅部7aが、停止期の間に、どのように低下するかを、図
6に示す。図6から明らかなように、凝固シェル7がわ
ずか0.1 〜0.3 秒程度、三重点近傍に留まるだけで三重
点を中心として形成された凝固シェル7の隅部7aの温度
は、大きく低下する。経験によれば、三重点近傍におけ
る凝固シェル7の隅部7aの温度が約1400℃以下となる
と、次のサイクルにおける引き抜き時に流入した溶鋼か
ら新たに形成される凝固シェル7は、先行する凝固シェ
ル7の隅部7aと良好に溶着せず、コールドシャット8の
一部がクラックとして鋳片の表面に残る。このクラック
の深さは通常0.5 〜1.5mm である。
【0008】一方、鋳片の断続的引き抜きに対応して、
溶鋼の凝固の起点を確実にするブレークリング2を、隙
間を生じないように水平鋳型1に液密に装着することが
重要である。ブレークリング2と水平鋳型1との間に隙
間があると、その隙間へ溶鋼が浸入して冷却したとき
に、地金を形成して、これが鋳片引き抜き時の引っ掛か
りの原因となるため、凝固シェル7の破断やブレークリ
ング2の欠損につながる。
溶鋼の凝固の起点を確実にするブレークリング2を、隙
間を生じないように水平鋳型1に液密に装着することが
重要である。ブレークリング2と水平鋳型1との間に隙
間があると、その隙間へ溶鋼が浸入して冷却したとき
に、地金を形成して、これが鋳片引き抜き時の引っ掛か
りの原因となるため、凝固シェル7の破断やブレークリ
ング2の欠損につながる。
【0009】このために、ブレークリング2を取り替え
る毎に、新しいブレークリング2と水平鋳型1との間に
隙間が生じないように、新しいブレークリング2の外表
面を研磨しては、新しいブレークリング2を水平鋳型1
に当接する擦り合わせ作業を行っている。しかしなが
ら、ラインに組み込まれた水平鋳型1との間で、新しい
ブレークリング2の擦り合わせ作業をすることは、多大
の労力を要する。しかも、水平鋳型1との間に確実に隙
間を生じないように、新しいブレークリング2の擦り合
わせがおこなえたかどうかを確認することは困難であ
る。
る毎に、新しいブレークリング2と水平鋳型1との間に
隙間が生じないように、新しいブレークリング2の外表
面を研磨しては、新しいブレークリング2を水平鋳型1
に当接する擦り合わせ作業を行っている。しかしなが
ら、ラインに組み込まれた水平鋳型1との間で、新しい
ブレークリング2の擦り合わせ作業をすることは、多大
の労力を要する。しかも、水平鋳型1との間に確実に隙
間を生じないように、新しいブレークリング2の擦り合
わせがおこなえたかどうかを確認することは困難であ
る。
【0010】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決し、水平鋳型にブレークリングを装着する際の擦
り合わせ作業を容易とし、かつ、鋳片にコールドシャッ
ト割れが発生するのを防止することを可能とした水平連
続鋳造用鋳型のスペーサリングを提供することにある。
を解決し、水平鋳型にブレークリングを装着する際の擦
り合わせ作業を容易とし、かつ、鋳片にコールドシャッ
ト割れが発生するのを防止することを可能とした水平連
続鋳造用鋳型のスペーサリングを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
問題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、水平鋳
型とブレークリングとの間に、両端面の各々が傾斜状に
形成され且つその内径がブレークリングへ向けて漸次小
さくなるように形成されたスペーサリングを、水平鋳型
の傾斜端面およびブレークリングの傾斜端面と密接させ
て設ければ、水平鋳型にブレークリングを装着する際の
擦り合わせ作業が容易となり、かつ、鋳片にコールドシ
ャット割れが発生するのを防止し得ることを知見した。
問題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、水平鋳
型とブレークリングとの間に、両端面の各々が傾斜状に
形成され且つその内径がブレークリングへ向けて漸次小
さくなるように形成されたスペーサリングを、水平鋳型
の傾斜端面およびブレークリングの傾斜端面と密接させ
て設ければ、水平鋳型にブレークリングを装着する際の
擦り合わせ作業が容易となり、かつ、鋳片にコールドシ
ャット割れが発生するのを防止し得ることを知見した。
【0012】この発明は、上記知見に基づいてなされた
ものであって、この発明は、水平方向に直列に配置され
た水平鋳型とブレークリングとの間に設けられている、
水平連続鋳造用鋳型のスペーサリングであって、前記ス
ペーサリングの両端面は、各々傾斜状に形成されてお
り、その一端は、前記ブレークリングの前記水平鋳型側
の傾斜した端面に密接しており、そして、その他端は、
前記水平鋳型の傾斜した端面に密接しており、前記スペ
ーサリングの内面のうち、前記ブレークリングと接する
位置から鋳片引き抜き方向の所定長さにわたる内面部分
が、前記ブレークリングへ向けて内径が漸次小さくなる
ように形成されていて、前記スペーサリングの、前記ブ
レークリングと接する位置の最小の内径R1 と、前記鋳
型の内面部分と接する位置の最大の内径R0 との間の差
は、4〜20mmの範囲内であり、且つ、前記スペーサリン
グの前記内面部分の長さが、前記水平鋳型から引き抜か
れる鋳片の引き抜きピッチの長さ以下であることに特徴
を有するものである。
ものであって、この発明は、水平方向に直列に配置され
た水平鋳型とブレークリングとの間に設けられている、
水平連続鋳造用鋳型のスペーサリングであって、前記ス
ペーサリングの両端面は、各々傾斜状に形成されてお
り、その一端は、前記ブレークリングの前記水平鋳型側
の傾斜した端面に密接しており、そして、その他端は、
前記水平鋳型の傾斜した端面に密接しており、前記スペ
ーサリングの内面のうち、前記ブレークリングと接する
位置から鋳片引き抜き方向の所定長さにわたる内面部分
が、前記ブレークリングへ向けて内径が漸次小さくなる
ように形成されていて、前記スペーサリングの、前記ブ
レークリングと接する位置の最小の内径R1 と、前記鋳
型の内面部分と接する位置の最大の内径R0 との間の差
は、4〜20mmの範囲内であり、且つ、前記スペーサリン
グの前記内面部分の長さが、前記水平鋳型から引き抜か
れる鋳片の引き抜きピッチの長さ以下であることに特徴
を有するものである。
【0013】次に、この発明を、図面を参照しながら説
明する。図1は、この発明のスペーサリングが装着され
た水平連続鋳造用鋳型のブレークリング側の部分を示し
た部分縦断面図である。図1において、10は水平鋳型、
11はブレークリング、12はこの発明のスペーサリングで
ある。スペーサリング12は、水平鋳型10とブレークリン
グ11との間に設けられている。スペーサリング12の内面
12a は、水平鋳型10の内面10a およびブレークリング11
の鋳型10側の内面11a に連なっている。スペーサリング
12は、鋳型10と同様に、銅または銅合金等で作られてお
り、そして、その内部に冷却水通路13が設けられてい
る。
明する。図1は、この発明のスペーサリングが装着され
た水平連続鋳造用鋳型のブレークリング側の部分を示し
た部分縦断面図である。図1において、10は水平鋳型、
11はブレークリング、12はこの発明のスペーサリングで
ある。スペーサリング12は、水平鋳型10とブレークリン
グ11との間に設けられている。スペーサリング12の内面
12a は、水平鋳型10の内面10a およびブレークリング11
の鋳型10側の内面11a に連なっている。スペーサリング
12は、鋳型10と同様に、銅または銅合金等で作られてお
り、そして、その内部に冷却水通路13が設けられてい
る。
【0014】ブレークリング11の内孔11b の径は、その
上流側から下流側に向けて拡大しており、その外面11c
の径はその上流側から下流側に向けて縮小している。こ
のようにして、ブレークリング11の端面11c は、傾斜状
に形成されている。水平鋳型10の上流側端面の隅部10b
は切り欠かれて傾斜状に形成されている。
上流側から下流側に向けて拡大しており、その外面11c
の径はその上流側から下流側に向けて縮小している。こ
のようにして、ブレークリング11の端面11c は、傾斜状
に形成されている。水平鋳型10の上流側端面の隅部10b
は切り欠かれて傾斜状に形成されている。
【0015】スペーサリング12の一方の端面12b は、ブ
レークリング11の傾斜状の端面11cと密接するように傾
斜状に形成されており、スペーサリング12の他方の端面
12cは、水平鋳型10の上流側端面の傾斜状隅部10b と密
接するように傾斜状に形成されている。従って、このよ
うな傾斜面による自動調芯作用によって、スペーサリン
グ12を、水平鋳型10とブレークリング11との間に、ズレ
やガタが生ずることなく、高い精度で、容易に液密に装
着することができる。また、スペーサリング12の取り外
しも容易である。
レークリング11の傾斜状の端面11cと密接するように傾
斜状に形成されており、スペーサリング12の他方の端面
12cは、水平鋳型10の上流側端面の傾斜状隅部10b と密
接するように傾斜状に形成されている。従って、このよ
うな傾斜面による自動調芯作用によって、スペーサリン
グ12を、水平鋳型10とブレークリング11との間に、ズレ
やガタが生ずることなく、高い精度で、容易に液密に装
着することができる。また、スペーサリング12の取り外
しも容易である。
【0016】このように、水平鋳型10とブレークリング
11との間にスペーサリング12を設けておけば、ブレーク
リング11を取り替える毎にスペーサリング12を外し、鋳
造ライン外でスペーサリング12に対し、新しいブレーク
リング11の擦り合わせ作業を行うことができる。従っ
て、水平鋳型10にブレークリング11を装着する際の擦り
合わせ作業、および、隙間を生じないように新しいブレ
ークリング11を水平鋳型10に装着する作業が、極めて容
易になる。
11との間にスペーサリング12を設けておけば、ブレーク
リング11を取り替える毎にスペーサリング12を外し、鋳
造ライン外でスペーサリング12に対し、新しいブレーク
リング11の擦り合わせ作業を行うことができる。従っ
て、水平鋳型10にブレークリング11を装着する際の擦り
合わせ作業、および、隙間を生じないように新しいブレ
ークリング11を水平鋳型10に装着する作業が、極めて容
易になる。
【0017】スペーサリング12の内面12a によって形成
されたその内孔の直径Rは、鋳型10の内面10a によって
形成されたその内孔の直径に等しい、その最大の直径R0
からブレークリング11に向かって、その最小の直径R
1に、漸次小さくなっている。スペーサリング12の内孔
の最大の直径R0、即ち、鋳型10の内孔の直径R0は、鋳造
する鋳片の外径に対応しており、丸鋳片の場合には直径
を、角鋳片の場合には矩形の一辺に相当する長さを表
す。従って、スペーサリング12の内孔の直径Rは、前記
鋳型10の内孔の直径と同様に、鋳片の断面形状に応じた
意味で使われている。
されたその内孔の直径Rは、鋳型10の内面10a によって
形成されたその内孔の直径に等しい、その最大の直径R0
からブレークリング11に向かって、その最小の直径R
1に、漸次小さくなっている。スペーサリング12の内孔
の最大の直径R0、即ち、鋳型10の内孔の直径R0は、鋳造
する鋳片の外径に対応しており、丸鋳片の場合には直径
を、角鋳片の場合には矩形の一辺に相当する長さを表
す。従って、スペーサリング12の内孔の直径Rは、前記
鋳型10の内孔の直径と同様に、鋳片の断面形状に応じた
意味で使われている。
【0018】上述したように、スペーサリング12の内孔
の直径Rを、最大の直径R0から最小の直径R1に、次第に
小さくしたのは、スペーサリング12の内面12a がブレー
クリング11と溶鋼との両方に接する三重点14を、鋳型10
の内面10a よりも鋳型10の内側に位置させるためであ
る。鋳型10の内側に三重点14を位置させたことにより、
三重点14が鋳型10の冷却水通路を形成する外面15から遠
くなるので、鋳片を引き抜くためのサイクルにおける停
止期に三重点14近辺において凝固したシェル片16の隅部
16a は、温度低下が小さくなる。
の直径Rを、最大の直径R0から最小の直径R1に、次第に
小さくしたのは、スペーサリング12の内面12a がブレー
クリング11と溶鋼との両方に接する三重点14を、鋳型10
の内面10a よりも鋳型10の内側に位置させるためであ
る。鋳型10の内側に三重点14を位置させたことにより、
三重点14が鋳型10の冷却水通路を形成する外面15から遠
くなるので、鋳片を引き抜くためのサイクルにおける停
止期に三重点14近辺において凝固したシェル片16の隅部
16a は、温度低下が小さくなる。
【0019】そして、更に、鋳片を引き抜くための次の
サイクルにおける引っ張り期に、凝固シェル片16の隅部
16a は、図1 に示すように右方向に移動し、鋳型10の内
面10a から離れて位置するので、シェル片16の隅部16a
は、新たに流入してくる溶鋼により復熱して、前記溶鋼
から形成されるシェル片16b と良好に溶着する。従っ
て、シェル片16内にはコールドシャット17が傾斜して形
成されるが、コールドシャット17に沿う割れが発生する
ことはない。
サイクルにおける引っ張り期に、凝固シェル片16の隅部
16a は、図1 に示すように右方向に移動し、鋳型10の内
面10a から離れて位置するので、シェル片16の隅部16a
は、新たに流入してくる溶鋼により復熱して、前記溶鋼
から形成されるシェル片16b と良好に溶着する。従っ
て、シェル片16内にはコールドシャット17が傾斜して形
成されるが、コールドシャット17に沿う割れが発生する
ことはない。
【0020】直径Rが最大の直径R0から最小の直径R
1に、次第に小さくしたスペーサリング12の内面12a の
長さlは、鋳片を引き抜くための各サイクルにおける1
つの引っ張りの距離L以下であることが必要である。内
面12a の長さlが、各サイクルにおける1つの引っ張り
の距離Lよりも大きいと、鋳造開始時における鋳片の凝
固シェルの先端の直径が、最終的に形成される鋳片の外
径よりも小さくなる。その結果、鋳片の凝固シェルの先
端が、鋳片の引き抜き方向に引っ張られると、鋳片の引
き抜き方向に湯もれが発生する。
1に、次第に小さくしたスペーサリング12の内面12a の
長さlは、鋳片を引き抜くための各サイクルにおける1
つの引っ張りの距離L以下であることが必要である。内
面12a の長さlが、各サイクルにおける1つの引っ張り
の距離Lよりも大きいと、鋳造開始時における鋳片の凝
固シェルの先端の直径が、最終的に形成される鋳片の外
径よりも小さくなる。その結果、鋳片の凝固シェルの先
端が、鋳片の引き抜き方向に引っ張られると、鋳片の引
き抜き方向に湯もれが発生する。
【0021】鋼鋳片の場合、各サイクルにおける1つの
引っ張りの距離Lは、5〜30mm程度であるから、スペー
サリング12の内面12a の長さlは、5〜30mmの範囲以下
となる。
引っ張りの距離Lは、5〜30mm程度であるから、スペー
サリング12の内面12a の長さlは、5〜30mmの範囲以下
となる。
【0022】内面12a によって形成された、スペーサリ
ング12の内孔の直径Rは、ブレークリング11側における
最小の直径R1から、鋳型10側における最大の直径R0に、
内面12a の全体にわたって、滑らかな曲面に沿って、大
きくなっている。スペーサリング12の内孔の、上述した
最小の直径R1は、2h=R0ーR1で表されるhが2〜10mmと
なるように定める。即ち、スペーサリング12の、ブレー
クリング11と接する位置の最小の内径R1 と、鋳型10の
内面部分と接する位置の最大の内径R0 との間の差を、
4〜20mmの範囲内に限定することが必要である。上記差
が4mm未満では、三重点を鋳片内部に実質的に形成する
ことができず、従って、コールドシャット割れの発生を
防止することが困難になる。一方、上記差が20mmを超え
ると、スペーサリングの入口が急激に狭くなるため、こ
の部分にスラグ等の不純物が引っ掛かり、引っ掛かった
不純物を起点としてクラックが発生する問題が生ずる。
このように、スペーサリング12の、ブレークリング11と
接する位置の最小の内径R1 と、鋳型10の内面部分と接
する位置の最大の内径R0 との間の差を、4〜20mmの範
囲内に限定することによって、コールドシャット17に沿
う割れの発生を確実に防止することができる。
ング12の内孔の直径Rは、ブレークリング11側における
最小の直径R1から、鋳型10側における最大の直径R0に、
内面12a の全体にわたって、滑らかな曲面に沿って、大
きくなっている。スペーサリング12の内孔の、上述した
最小の直径R1は、2h=R0ーR1で表されるhが2〜10mmと
なるように定める。即ち、スペーサリング12の、ブレー
クリング11と接する位置の最小の内径R1 と、鋳型10の
内面部分と接する位置の最大の内径R0 との間の差を、
4〜20mmの範囲内に限定することが必要である。上記差
が4mm未満では、三重点を鋳片内部に実質的に形成する
ことができず、従って、コールドシャット割れの発生を
防止することが困難になる。一方、上記差が20mmを超え
ると、スペーサリングの入口が急激に狭くなるため、こ
の部分にスラグ等の不純物が引っ掛かり、引っ掛かった
不純物を起点としてクラックが発生する問題が生ずる。
このように、スペーサリング12の、ブレークリング11と
接する位置の最小の内径R1 と、鋳型10の内面部分と接
する位置の最大の内径R0 との間の差を、4〜20mmの範
囲内に限定することによって、コールドシャット17に沿
う割れの発生を確実に防止することができる。
【0023】スペーサリング12の内面12a の曲面は、図
1に示すように、凹状であるほか、図2(a) に示すよう
に直線状、または、図2(b) に示すように凸状であって
もよい。溶融炭素鋼および各種の溶融合金鋼を、断面寸
法が80〜350mm の角鋳片または丸鋳片に鋳造した結果に
よると、スペーサリング12の内面12a の曲面形状が図
1、図2(a) 、図2(b) に示すいずれの形状であって
も、コールドシャット割れが発生することを防止できた
が、図1に示すスペーサリング12のように凹状の場合が
最も効果があった。
1に示すように、凹状であるほか、図2(a) に示すよう
に直線状、または、図2(b) に示すように凸状であって
もよい。溶融炭素鋼および各種の溶融合金鋼を、断面寸
法が80〜350mm の角鋳片または丸鋳片に鋳造した結果に
よると、スペーサリング12の内面12a の曲面形状が図
1、図2(a) 、図2(b) に示すいずれの形状であって
も、コールドシャット割れが発生することを防止できた
が、図1に示すスペーサリング12のように凹状の場合が
最も効果があった。
【0024】上述したスペーサリング12によれば、スペ
ーサリング12の内面12a の三重点14が水平鋳型10の内面
10a よりも鋳型の内方向に位置しているので、鋳片を引
き抜くための1つのサイクルにおける停止期に三重点14
近傍において形成されたシェル片16の隅部16a が大きく
温度低下することを防止でき、且つ、次のサイクルにお
ける引っ張り期に、シェル片16の隅部16a を鋳型10の内
面10a と接触させないようにすることができる。従っ
て、シェル片16の隅部16a は容易に復熱して、新たに鋳
型10内に流入してきた溶鋼から形成される新しいシェル
片16b と良好に溶着する。その結果、シェル片16内にコ
ールドシャット17が形成されるが、コールドシャット17
に沿った割れは生じない。また、スペーサリング12の内
面12a の三重点14付近に部分的溶損が生じて凹みが形成
されることがあるが、内面12a によって形成された、ス
ペーサリング12の内孔の直径は、ブレークリング11の方
へゆくに従って小さくなっており、鋳片の引っ張り力に
対する抵抗が小さいので、凹みが形成されてもシェルが
破断することはない。
ーサリング12の内面12a の三重点14が水平鋳型10の内面
10a よりも鋳型の内方向に位置しているので、鋳片を引
き抜くための1つのサイクルにおける停止期に三重点14
近傍において形成されたシェル片16の隅部16a が大きく
温度低下することを防止でき、且つ、次のサイクルにお
ける引っ張り期に、シェル片16の隅部16a を鋳型10の内
面10a と接触させないようにすることができる。従っ
て、シェル片16の隅部16a は容易に復熱して、新たに鋳
型10内に流入してきた溶鋼から形成される新しいシェル
片16b と良好に溶着する。その結果、シェル片16内にコ
ールドシャット17が形成されるが、コールドシャット17
に沿った割れは生じない。また、スペーサリング12の内
面12a の三重点14付近に部分的溶損が生じて凹みが形成
されることがあるが、内面12a によって形成された、ス
ペーサリング12の内孔の直径は、ブレークリング11の方
へゆくに従って小さくなっており、鋳片の引っ張り力に
対する抵抗が小さいので、凹みが形成されてもシェルが
破断することはない。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、この発明のスペーサ
リングによれば、ブレークリングを取り替える毎にスペ
ーサリングを外し、鋳造ライン外でスペーサリングに対
し、新しいブレークリングの擦り合わせ作業を行えば良
く、従って、水平鋳型にブレークリングを装着する際の
擦り合わせ作業が容易となり、かつ、鋳片にコールドシ
ャット割れが発生するのを防止することができる、工業
上有用な効果が発揮される。
リングによれば、ブレークリングを取り替える毎にスペ
ーサリングを外し、鋳造ライン外でスペーサリングに対
し、新しいブレークリングの擦り合わせ作業を行えば良
く、従って、水平鋳型にブレークリングを装着する際の
擦り合わせ作業が容易となり、かつ、鋳片にコールドシ
ャット割れが発生するのを防止することができる、工業
上有用な効果が発揮される。
【図1】ブレークリングと水平鋳型との間に設けられた
この発明のスペーサリングを示す垂直断面図である。
この発明のスペーサリングを示す垂直断面図である。
【図2(a),(b) 】この発明のスペーサリングの内面の形
状の他の例を示す垂直断面図である。
状の他の例を示す垂直断面図である。
【図3】従来の水平鋳型とタンディッシュとの接合部を
示す概略垂直断面図である。
示す概略垂直断面図である。
【図4】鋳片を水平鋳型から引き抜くための1つのサイ
クルの1例を示す説明図である。
クルの1例を示す説明図である。
【図5(a) 〜(c) 】水平鋳型内における鋳片の凝固シェ
ルの形成の様子を示す説明図である。
ルの形成の様子を示す説明図である。
【図6】水平鋳型の三重点近傍における凝固シェルの温
度低下を示すグラフである。
度低下を示すグラフである。
1 水平鋳型、 2 ブレークリング、 3 供給ノズル、 4 前ノズル、 5 タンディッシュ、 6 鋳片、 7 凝固シェル、 8 コールドシャット、 9 三重点、 10 水平鋳型、 11 ブレークリング、 12 スペーサリング、 13 冷却水通路、 14 三重点、 15 外面、 16 シェル片、 17 コールドシャット。
Claims (1)
- 【請求項1】 水平方向に直列に配置された水平鋳型と
ブレークリングとの間に設けられている、水平連続鋳造
用鋳型のスペーサリングであって、前記スペーサリング
の両端面は、各々傾斜状に形成されており、その一端
は、前記ブレークリングの前記水平鋳型側の傾斜した端
面に密接しており、そして、その他端は、前記水平鋳型
の傾斜した端面に密接しており、前記スペーサリングの
内面のうち、前記ブレークリングと接する位置から鋳片
引き抜き方向の所定長さにわたる内面部分が、前記ブレ
ークリングへ向けて内径が漸次小さくなるように形成さ
れていて、前記スペーサリングの、前記ブレークリング
と接する位置の最小の内径R1 と、前記鋳型の内面部分
と接する位置の最大の内径R0 との間の差は、4〜20mm
の範囲内であり、且つ、前記スペーサリングの前記内面
部分の長さが、前記水平鋳型から引き抜かれる鋳片の引
き抜きピッチの長さ以下であることを特徴とする、水平
連続鋳造用鋳型のスペーサリング。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13595891A JPH072263B2 (ja) | 1991-05-11 | 1991-05-11 | 水平連続鋳造用鋳型のスペーサリング |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13595891A JPH072263B2 (ja) | 1991-05-11 | 1991-05-11 | 水平連続鋳造用鋳型のスペーサリング |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27467784A Division JPS61154735A (ja) | 1984-12-28 | 1984-12-28 | 水平連続鋳造用鋳型のスペ−サリング |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0515948A JPH0515948A (ja) | 1993-01-26 |
| JPH072263B2 true JPH072263B2 (ja) | 1995-01-18 |
Family
ID=15163822
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13595891A Expired - Lifetime JPH072263B2 (ja) | 1991-05-11 | 1991-05-11 | 水平連続鋳造用鋳型のスペーサリング |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH072263B2 (ja) |
-
1991
- 1991-05-11 JP JP13595891A patent/JPH072263B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0515948A (ja) | 1993-01-26 |
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