JPH0722697A - 半導体レーザ素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ素子およびその製造方法

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JPH0722697A
JPH0722697A JP16366693A JP16366693A JPH0722697A JP H0722697 A JPH0722697 A JP H0722697A JP 16366693 A JP16366693 A JP 16366693A JP 16366693 A JP16366693 A JP 16366693A JP H0722697 A JPH0722697 A JP H0722697A
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進治 兼岩
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体レーザ素子を構成する結晶中に添加さ
れた不純物の内部拡散を抑えることにより、高い信頼性
を有する半導体レーザ素子とする。 【構成】 Alを含む結晶から構成され、活性層3を含
む共振器の光出射端面2に、活性層3を構成する結晶よ
りもバンドギャップの大きい結晶からなる端面成長層4
が形成されている。この端面成長層4は、有機金属気相
成長法または分子線エピタキシャル成長法により、50
0℃以下の成長温度で成長されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザ素子およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上述の半導体レーザ素子において、共振
器の光出射端面では、結晶表面に大気中の酸素等が付着
・結合して表面準位が増加する。このため、光出射端面
のバンドギャップは、素子内部に比べて狭くなってお
り、活性層の光出射端面でのバンドギャップも、素子内
部に比べて狭くなっている。一般に、半導体レーザ素子
のレーザ発振波長(エネルギー)は、活性層のバンドギ
ャップにより決定されるが、上述のように活性層の光出
射端面でのバンドギャップが素子内部に比べて狭くなっ
ているために、素子内部で発振したレーザ光が光出射端
面で吸収されてしまう。よって、光出射端面では上記レ
ーザ光の吸収により発熱が生じ、さらに、この発熱によ
り活性層の光出射端面でのバンドギャップがさらに狭く
なって、レーザ光の吸収が一層増加するという悪循環が
生じる。この悪循環により、最終的には光出射端面を構
成する結晶が高温のために破壊・溶融して、素子の劣化
が起こる。また、結晶破壊に至らない場合でも、上記発
熱による温度上昇のために結晶中の欠陥や転位を増殖・
成長させてしまい、素子の劣化が進むことになる。この
ような光出射端面でのレーザ光吸収による結晶の破壊
は、半導体レーザ素子の信頼性を阻害する要因となって
いる。
【0003】従来、上記光出射端面でのレーザ光吸収に
よる素子の劣化を防ぐために、様々な構造の半導体レー
ザ素子が提案されている。例えば、松本らは、1990年秋
期第51回応用物理学学術講演会:28p-R-5〜6)におい
て、光出射端面に発振レーザ光に対する吸収の少ない端
面成長層を設けた窓型構造の半導体レーザ素子を提案し
ている。図4に、上記窓型構造の半導体レーザ素子を示
す。この半導体レーザ素子の内部構造40は、S.Yamamo
to et. al; Appl. Phys. Lett. 40(1982) 372.に示され
ているようなGaAlAs系混晶を用いたVSIS(V-
channel substrate inner stripe)構造とされており、
その光出射端面42には、活性層41よりもバンドギャ
ップの大きい端面成長層43が形成されている。尚、こ
の図において、45はp側電極を、46はn側電極を示
し、47は誘電体膜を示す。
【0004】例えば、発振波長が780nmのVSIS
型半導体レーザ素子の場合、活性層41のAl混晶比x
が0.14であるのに対して、端面成長層43としてA
l混晶比tが0.14以上のGa1-tAltAs結晶を用
いることができる。この場合、端面成長層43のバンド
ギャップは、活性層41よりも大きくなって、発振レー
ザ光に対して吸収の少ない層となる。このため、特に高
出力時の特性が改善されて、長期信頼性に優れた半導体
レーザ素子を実現することができる。
【0005】上記窓型半導体レーザ素子は、以下のよう
にしての作成される。まず、図5(a)に示すように、
内部構造40としてのVSIS構造を液相エピタキシャ
ル成長(LPE)法により形成する。
【0006】次に、図5(b)に示すように、VSIS
構造が形成されたウェハ50をバー51に劈開する。バ
ー51の劈開面42は、半導体レーザ素子の光出射端面
である共振器端面となる。
【0007】その後、図5(c)に示すように、バー5
1をカーボン製の冶具53上に並べ、これをMOCVD
(有機金属気相成長)型成長装置内のサセプタ54上に
設置する。端面成長層43の成長は、原料ガス55とし
て、例えば、AsH3ガス、TMA(トリメチルアルミ
ニウム)、TMG(トリメチルガリウム)等を流しなが
ら、サセプタ54を高周波加熱することにより行われ
る。この時の成長温度は、約800℃に設定されてい
る。
【0008】バー51は、全面が良好な結晶面であるの
で、上記端面成長層の成長は、図5(d)に示すように
全面に行われる。成長された端面成長層の内、43a部
分は、p側電極46が形成される部分であるので、残し
ておくと半導体レーザ素子の素子抵抗が増大されてしま
う。よって、成長終了後、光出射端面の端面成長層43
上に酸化抑制のための誘電体膜47を蒸着し、これをマ
スクとして図5(e)に示すように不要部分43aをエ
ッチング除去する。
【0009】その後、図5(f)に示すように、バー状
態のままで、p側電極45およびn側電極46を形成
し、チップに分割する。以上により窓型半導体レーザ素
子が得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記窓型半導体レーザ
素子においては、端面成長層43が形成されているの
で、光出射端面42における光吸収を抑制して高出力時
の素子特性を改善することができる。しかし、端面成長
層43の形成を約800℃の高温雰囲気中で行っている
ので、以下のような問題が生じる。
【0011】半導体レーザ素子を構成する結晶には、導
電型を制御するために、p型にはZn、Be、Mg等
が、またn型にはTe、Se、Si等が、不純物として
微量添加されている。ところが、これら不純物は、端面
成長層43形成時に高温下に置かれることにより、半導
体レーザ素子内部で拡散を起こし、形成されたpn接合
位置を移動させたり、組成の異なる結晶間で不純物の移
動を起こして半導体レーザ素子内部の不純物濃度分布を
変化させたりする。その結果、半導体レーザ素子の電気
的特性や光学的特性を悪化させたり、半導体レーザ素子
の信頼性に悪影響を与えたりする。
【0012】本発明は上記問題を解決するものであり、
その目的は、半導体レーザ素子を構成する結晶中に添加
された不純物の内部拡散を抑えることにより、高い信頼
性を有する半導体レーザ素子を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ素
子は、Alを含む結晶から構成され、活性層を含む共振
器の光出射端面に、該活性層を構成する結晶よりもバン
ドギャップの大きい結晶からなる端面成長層が形成され
た半導体レーザ素子において、該端面成長層が、有機金
属気相成長法または分子線エピタキシャル成長法によ
り、500℃以下の成長温度で成長されたものであり、
そのことにより上記目的が達成される。
【0014】本発明の半導体レーザ素子の製造方法は、
Alを含む結晶から構成され、活性層を含む共振器の光
出射端面に、該活性層を構成する結晶よりもバンドギャ
ップの大きい結晶からなる端面成長層が形成された半導
体レーザ素子の製造方法において、該端面成長層を、有
機金属気相成長法または分子線エピタキシャル成長法に
より、500℃以下の成長温度で成長し、そのことによ
り上記目的が達成される。
【0015】
【作用】本発明においては、端面成長層が、有機金属気
相エピタキシャル成長法または分子線エピタキシャル成
長法により500℃以下の低温で成長されている。この
ため、結晶に添加された不純物が内部拡散するのを抑制
することができる。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0017】(実施例1)図1(a)は、実施例1の半
導体レーザ素子を示す斜視図である。この半導体レーザ
素子はVSIS構造となっている。n型GaAs電流狭
窄層12が形成されたp型GaAs基板11に、ストラ
イプ状V溝13が形成され、その上に、p型Ga1-y
yAs(0<y≦1)クラッド層14、p型Ga1-x
xAs(0≦x<1)活性層3、n型Ga1ーzAlz
s(0<z≦1)クラッド層16、n型GaAsコンタ
クト層17が順次積層されている。このVSIS内部構
造1の端面は、劈開によりレーザ光の出射端面2とされ
ている。光出射端面2には、活性層3のAl混晶比xよ
りも大きいAl混晶比tを有するGa1-tAltAs(x
<t≦1)端面成長層4が形成されている。このAl混
晶比tは、例えば、発振波長780nmの半導体レーザ
素子の場合には、t>0.14と設定することができ
る。この実施例では、t=0.6として素子内部の活性
層に対して充分大きなバンドギャップを有するようにし
た。この端面成長層3は、成長温度500℃以下で成長
されたものである。さらに、端面成長層4の上には誘電
体膜8が形成され、基板11側およびコンタクト層17
側には、それぞれp側電極電極6およびn側電極7が形
成されている。
【0018】この半導体レーザ素子の製造は、例えば以
下のようにして行うことができる。まず、図2(a)に
示すように、半導体レーザ素子の内部構造1を形成す
る。p−GaAs基板11上に、LPE法により厚み
0.8μmのn型GaAs電流狭窄層12を積層し、化
学エッチングにより幅3μm、深さ1.0μmのストラ
イプ状V溝13を形成する。その後、2回目のLPE法
による成長工程で、厚み0.8μm(V溝13以外の部
分)のp−Ga0.55Al0.45Asクラッド層14、厚み
0.06μmのp−Ga0.86Al0.14As活性層3、厚
み1μmのn−Ga0.55Al0.45Asクラッド層16お
よび厚み2μmのn−GaAsコンタクト層17を連続
的に積層する。
【0019】上記のように積層構造が形成されたウェハ
20を共振器長に劈開して、図2(b)に示すようなレ
ーザバー21とする。このレーザバー21の劈開面は、
半導体レーザ素子の光出射端面2となる。
【0020】次に、図2(c)に示すように、MOCV
D法により、光出射端面2に厚み0.1μmのGa0.6
Al0.4As端面成長層4を成長させる。この時の成長
温度は、500℃以下に設定し、V/III比を45として
成長した。このように500℃以下の低温成長温度で
は、n型またはp型結晶中に添加される不純物の拡散を
少なくすることができる。
【0021】上記端面成長層4の成長は、図2(c)に
示すように光出射端面2以外の部分にも行われる。成長
された端面成長層の内、4a部分を残しておくと半導体
レーザ素子の素子抵抗が増大されてしまうので、成長終
了後取り除く。光出射端面の端面成長層4上に酸化抑制
のための誘電体膜8を蒸着し、これをマスクとして図2
(d)に示すように不要部分4aをエッチング除去す
る。
【0022】次に、この状態のレーザバー21に、p側
電極6およびn側電極7を形成する。p側電極6用金属
としてAuZn、Au、Mo、Auを、n側電極7用金
属としてAuGe、Ni、Mo、Auを順次蒸着し、4
00℃の窒素雰囲気中で蒸着金属と半導体レーザ素子を
構成する結晶との合金化を行うことにより、良好なオー
ミックコンタクトを得ることができる。その後、レーザ
バー21をチップに分割して、図1(a)に示すような
窓型半導体レーザ素子とする。
【0023】上記半導体レーザ素子においては、端面成
長層4の成長が500℃以下の低温で行われているの
で、半導体レーザ素子を構成する結晶に添加された不純
物の内部拡散を抑制することができる。よって、端面成
長層4形成後における半導体レーザ素子特性の悪化を防
ぐことができる。
【0024】光出射端面の酸化を抑制するために、端面
成長層4の上に誘電体膜8を蒸着し、放熱用パッケージ
に組み立て、そのパッケージに温度60℃、光出力40
mWの一定光出力駆動条件で長期走行試験を行った。そ
の結果、図2(e)に示すように、従来の半導体レーザ
素子に比べて駆動電流IOPの増加が抑えられ、信頼性を
向上させることができた。
【0025】(実施例2)図1(b)は、実施例2の半
導体レーザ素子を示す斜視図である。この実施例の半導
体レーザ素子においては、光出射端面5がエッチングに
より形成されている。
【0026】この半導体レーザ素子の製造は、以下によ
うにして行う。まず、実施例1と同様にしてVSIS内
部構造1を形成する。次に、図3(a)に示すように、
フォトリソグラフィー法により、光出射端面5を形成す
べき部分を除いたウェハ20上をレジスト10で覆う。
【0027】その後、図3(b)に示すように、RIB
E(反応性イオンビームエッチング)等のドライエッチ
ングにより、光出射端面5となる結晶面を形成する。
【0028】次に、図3(c)に示すように、実施例1
と同様の条件を用いたMOCVD法により、端面成長層
4を成長させ、不要成長部分4aを除去する。
【0029】上記のように端面成長層4が形成されたウ
ェハをレーザバー21に劈開し、図3(d)に示すよう
に光出射端面5の端面成長層4上に酸化抑制のための誘
電体膜8を蒸着し、これをマスクとして不要部分4aを
エッチング除去する。
【0030】次に、この状態のレーザバー21に、実施
例1と同様にしてp側電極6およびn側電極7を形成
し、レーザバー21をチップに分割して、図1(b)に
示すような窓型半導体レーザ素子とする。
【0031】この実施例の半導体レーザ素子において
も、実施例1と同様に端面成長層4の成長が500℃以
下の低温で行われているので、端面成長層4形成後にお
ける半導体レーザ素子特性の悪化を防ぐことができる。
【0032】上記実施例1、2においては、AlGaA
s系の半導体レーザ素子について示したが、それ以外の
化合物や混晶系を用いることもでき、例えば、InGa
AlP系の半導体レーザ素子にも適用することができ
る。
【0033】また、VSIS構造の半導体レーザ素子に
ついて説明したが、その他の構造の半導体レーザ素子に
適用することもできる。さらに、簡単のため、ダブルヘ
テロ構造の半導体レーザ素子について示したが、SCH
(Separated Confinement Heterostructure)型やGR
IN(Graded Index)−SCH型などの半導体レーザ素
子にも適用できる。端面成長層の成長方法としてはMO
CVD法を用いたが、MBE法を用いても同様な効果が
得られる。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明に
おいては、共振器の光出射端面に成長される端面成長層
が500℃以下の低温で成長されているので、半導体レ
ーザ素子を構成する結晶中に含まれる不純物の内部拡散
を抑えることができる。よって、半導体レーザ素子特性
の悪化を抑制して、信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、実施例1の半導体レーザ素子を示す
斜視図であり、(b)は、実施例2の半導体レーザ素子
を示す斜視図である。
【図2】(a)〜(d)は、実施例1の半導体レーザ素
子の製造工程を示す図であり、(e)は、実施例1およ
び従来の半導体レーザ素子における走行時間と駆動電流
との関係を示すグラフである。
【図3】(a)〜(e)は、実施例2の半導体レーザ素
子の製造工程を示す図である。
【図4】従来の半導体レーザ素子を示す斜視図である。
【図5】(a)〜(f)は、従来の半導体レーザ素子の
製造工程を示す図である。
【符号の説明】
1 内部構造 2、5 光出射端面 3 活性層 4 端面成長層 6 p側電極 7 n側電極 8 誘電体膜 11 基板 12 電流狭窄層 13 ストライプ状V溝 14、16 クラッド層 17 コンタクト層 20 ウェハ 21 レーザバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 寛 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Alを含む結晶から構成され、活性層を
    含む共振器の光出射端面に、該活性層を構成する結晶よ
    りもバンドギャップの大きい結晶からなる端面成長層が
    形成された半導体レーザ素子において、 該端面成長層が、有機金属気相成長法または分子線エピ
    タキシャル成長法により、500℃以下の成長温度で成
    長されたものである半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 Alを含む結晶から構成され、活性層を
    含む共振器の光出射端面に、該活性層を構成する結晶よ
    りもバンドギャップの大きい結晶からなる端面成長層が
    形成された半導体レーザ素子の製造方法において、 該端面成長層を、有機金属気相成長法または分子線エピ
    タキシャル成長法により、500℃以下の成長温度で成
    長する半導体レーザ素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008205171A (ja) * 2007-02-20 2008-09-04 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体レーザ素子

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KR100386593B1 (ko) * 2001-04-26 2003-06-09 엘지전자 주식회사 반도체 레이저 다이오드
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