JPH0722751A - マルチワイヤ配線板用接着剤およびこの接着剤を用いたマルチワイヤ配線板およびその製造方法 - Google Patents

マルチワイヤ配線板用接着剤およびこの接着剤を用いたマルチワイヤ配線板およびその製造方法

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JPH0722751A
JPH0722751A JP16452593A JP16452593A JPH0722751A JP H0722751 A JPH0722751 A JP H0722751A JP 16452593 A JP16452593 A JP 16452593A JP 16452593 A JP16452593 A JP 16452593A JP H0722751 A JPH0722751 A JP H0722751A
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詠逸 品田
Toshiro Okamura
寿郎 岡村
Yorio Iwasaki
順雄 岩崎
Kanji Murakami
敢次 村上
Yuichi Nakazato
裕一 中里
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高密度のマルチワイヤ配線板に用いる接着剤で
あって、接着シートとして使用する上で必要な、可撓性
と塗膜形成性を備え、従来の設備を用いて製造するため
に必要な、布線時以外は非粘着性を有した上で、高密度
配線を可能とするために、ワイヤの位置精度とボイドの
抑制に優れた接着剤と、その使用方法を提供すること。 【構成】マルチワイヤ配線板およびその製造法におい
て、特定の樹脂組成物を接着層として絶縁基板に設け、
接着層に絶縁被覆ワイヤを布線した後、接着層を完全に
硬化するには不十分な量の光を照射して若干硬化を進
め、次いで、該基板を加熱プレスした後、再度光を照射
して、接着層をほぼ完全に硬化させて該絶縁ワイヤを接
着層に固定させること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁被覆された金属ワ
イヤを回路導体に用いたマルチワイヤ配線板に用いる接
着剤及びこの接着剤を用いたマルチワイヤ配線板並びに
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】基板上に接着層を設け、導体回路形成の
ための絶縁被覆ワイヤを布線、固定し、スルーホールに
よって層間を接続するマルチワイヤ配線板は、米国特許
第4,097,684号、3,646,572号、3,
674,914号、及び第3,674,602号により
開示され、高密度の配線ができ、さらには、特性インピ
ーダンスの整合やクロストークの低減に有利なプリント
配線板として知られている。
【0003】通常のマルチワイヤ配線板は、前記各米国
特許にも記載されているとおり、絶縁基板上に形成した
熱硬化性樹脂と硬化剤とゴムからなる接着層に絶縁被覆
ワイヤを固定した後、プリプレグ等をラミネートして、
基板中に絶縁被覆ワイヤを固定し、接続の必要な箇所の
絶縁被覆ワイヤを切断し基板を貫通する穴をあけて、そ
の穴内壁を金属化することにより製造されている。ま
た、この工程のうち、プリプレグ等をラミネートして、
基板中に絶縁被覆ワイヤを固定することにより、ドリル
等による穴あけ時に絶縁被覆ワイヤが剥がれてしまうの
を防止したり、その後の穴内に金属層を設けるためのめ
っき工程において、絶縁被覆ワイヤの被覆層が損傷を受
けて信頼性が低下することを防止している。
【0004】また、接着剤に熱硬化性樹脂と硬化剤とゴ
ムを主成分として用いる理由は、接着剤層を支持フィル
ムに塗布・乾燥して接着シートとして作成し、絶縁基板
や内層回路板にプリプレグを積層したものの上に重ね、
積層接着して用いることから、作業上の取り扱いを容易
にするために、接着層の膜形成が可能であること、可撓
性を有すること、及び布線するとき以外は非粘着性であ
ることが必要なためである。さらには、ワイヤを接着剤
層に固定するときは、スタイラスが超音波で振動しなが
らその先端部分でワイヤを接着剤に接触させ、その超音
波振動による熱エネルギーによって接着剤を活性化し、
接着できる組成であることが必要であることによる。
【0005】ところで、近年、マルチワイヤ配線板を含
むプリント配線板は、高密度実装に対応するため、高多
層、微細化が進んでいる。この高多層、微細化をマルチ
ワイヤ配線板で行う場合、ワイヤ間あるいはワイヤと内
層回路間の絶縁抵抗とワイヤの位置精度とが極めて重要
である。すなわち、隣接した導体間の絶縁抵抗を高く保
つこと、及びワイヤが布線、あるいは布線後の工程で動
かないようにすること等が必要である。従来の技術にお
いて、絶縁抵抗は従来の配線密度であれば、作業誤差内
に収まり、ワイヤの位置精度についても、布線しプリプ
レグを積層接着した後に設計値に対して約0.2mm程
度の移動(これを以下ワイヤスイミングと呼ぶ)はあっ
たものの、配線密度が小さく、実用に供するものであっ
た。しかし、前述のように配線密度が高くなってくる
と、この作業誤差では、極端に絶縁抵抗が低下するよう
になってきている。また、上記のワイヤの位置精度で
は、スルーホールとなるべき位置に、接続されてはなら
ないワイヤが移動してしまう。その結果、このワイヤは
穴あけで切断されてしまい、穴内壁を金属化すると、目
的とする回路導体とは別の回路と接続されてしまうとい
う問題が発生した。この絶縁抵抗の低下とワイヤの位置
精度を低下させる理由は、接着剤にゴムを用いることが
原因であった。すなわち、ゴム成分そのものの絶縁抵抗
が低いこと、及び、布線した後に接着剤の流動性が残っ
たまま、さらにプリプレグ等を積層接着するためであ
る。
【0006】そこで、特公平2−12995号公報に開
示されているように、接着シートとして、フェノキシ樹
脂、エポキシ樹脂、硬化剤、反応性希釈剤及び無電解め
っき用触媒を用いる接着剤が開発された。すなわち、前
述の接着剤のゴムに代えて、絶縁抵抗の高いポリマー成
分を導入することで、絶縁抵抗の低下を抑制したもので
ある。
【0007】また、光開始剤を用いた接着剤をマルチワ
イヤ配線板に用いる方法も以下のとおり知られている。
特開昭62−20579号公報には、接着剤を絶縁被覆
ワイヤに塗布して使用する方法として、皮膜形成可能な
重合樹脂と、ポリ芳香族骨格をもつ多官能化合物に加え
て、光または熱により反応を開始できる硬化剤からなる
組成物で、光硬化可能なものとしては、アクリル基を有
するポリウレタンと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
と、ラジカル型光重合開始剤からなる接着剤組成物が例
示されている。
【0008】米国特許第4,855,333号には、ワ
イヤを布線するために従来の熱硬化型の接着層に代え
て、光硬化型の接着層を設け、該接着層にワイヤを押し
込んで布線した後、ワイヤ布線部分の付近に局部的に光
照射を行って布線済みの部分を硬化させる方法が提案さ
れ、光硬化型の接着層の特性として、動的弾性率
(G’)、ロスモジュラス(G”)、損失角比(G”/
G’=R)と規定される特性が、室温におけるRが0.
3〜0.7であり、室温におけるG’が2〜4MPaで
あり、かつ150℃より低い布線時の加熱温度における
G’が0.1MPa以下であるものを開示している。こ
の発明に用いている光硬化型の接着剤は、分子量150
0〜5000のビスフェノールA型エポキシ樹脂と、分
子量900〜1500の多官能エポキシ樹脂と、アクリ
ル酸とを予備反応(プリリアクション)させた後、さら
に、多官能アクリル系樹脂とフェノキシ樹脂と光開始剤
を加えたラジカル重合型のものである。
【0009】さらに、特公平1−33958号公報に開
示されているように、米国特許第4,855,333号
の実施例に記載の光硬化型接着層を用いて、ワイヤを布
線した直後にそのワイヤ近傍の部分に光をあてて硬化さ
せることが開示されている。
【0010】一方、エポキシ樹脂を硬化させる方法は、
種々の公知の手法があるが、そのうち、カチオン型光硬
化に関するもので本発明に関係の深いものを以下に示
す。特開平3−252488号公報には、光硬化可能な
接着剤の組成として、エポキシ樹脂100部、分子内エ
ポキシ変性ポリブタジエン3〜20部、無機充填剤50
〜300部、およびカチオン型光開始剤を用いたものが
開示されている。また、USP4,173,551号、
4,275,190号には、カチオン型重合開始剤とし
て、芳香族ジアリルヨードニウム塩と銅塩を組み合わせ
て、開始剤の熱硬化作用を活性化することが開示されて
いる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ここで、マルチワイヤ
配線板を高密度にするために、接着剤において考慮しな
ければならないことは、絶縁抵抗の低下を抑制するため
に、絶縁抵抗の低いゴム成分を使用しないこと、ワイヤ
の位置精度を高めなければならないこと、従来の製造装
置及び製造方法をできるだけ使用できるようにするため
に、可撓性を有すること、皮膜形成のできること及び布
線時以外の非粘着性を維持できることである。
【0012】例えば、特公平2−12995号公報に開
示された接着剤は、上記の要請のうち、絶縁抵抗の低下
の抑制をするために、ゴム成分に代えてポリマー成分を
採用し、さらに可撓性と皮膜形成を可能にするために、
可塑剤、溶剤、あるいは希釈剤を用いる。そのために、
従来ではワイヤを布線した後にプリプレグのプレスを行
っていたが、布線工程とプレス工程の間に、予備加熱工
程を追加することで接着層を若干硬化させてワイヤスイ
ミングを抑制している。しかし、この予備加熱工程で
は、接着層の粘度が一時低下し、この時に布線時にワイ
ヤに蓄積された応力が開放され、ワイヤが浮き上がった
り位置ずれをおこすという問題があった。このため、こ
れを避けるために硬化剤を反応性の高いものとすると、
接着剤のシェルフライフが短くなる等の問題があった。
さらには、接着剤の改良開発の課程で、このような要請
を満足した上で、ボイドの抑制に優れていなければなら
ないという必要性が発生した。すなわち、高密度に布線
された基板表面においては、絶縁被覆ワイヤによる凹凸
が大きく、また、絶縁被覆ワイヤの交差部においては、
接着層のない空間が多く存在し、そのまま硬化させる
と、その空間がボイドとして残り、スルーホールでショ
ートを引き起こしたり、耐電食性を低下させ絶縁抵抗が
低下する原因となる。
【0013】また、前述の要請のうち、ワイヤの位置精
度を高めようとすると、布線後にすぐに接着剤層を完全
に硬化すればよいのだが、このような方法としては、従
来技術のうち、特公平1−33958号公報に開示され
ているように、光硬化型の接着層を用い布線済みの部分
に光をあてて硬化させる方法があるあ。しかし、前述し
たように、絶縁被覆ワイヤの交差部のところでは凹凸が
多く、接着層のない空間が発生するので、その空間をつ
ぶさずに完全硬化させると、そのままの形で残ってしま
い、特に、微細回路を形成する場合には大きな問題にな
る。したがって、従来技術を用いただけでは、マルチワ
イヤ配線板に高密度の配線を形成しようとするときにワ
イヤの位置精度を高めることと、ボイドをなくすことの
両立を図ることが困難であるいう課題があった。
【0014】次に、光硬化型の接着剤を使用することに
ついては、以下のような課題があった。マルチワイヤ配
線板の製造工程においては、基板に設けた接着層の保護
フィルムを剥がし、数時間に渡る布線作業を行うことが
あり、特開昭62−20579号公報に記載されたよう
なラジカル型光重合開始剤を用いた場合、空気中の酸素
により接着層表面部分のラジカル型光重合が阻害される
ため、表面部分の接着層は硬化しなくなり、その結果耐
熱性が低下してしまうという課題がある。また、光硬化
型のマルチワイヤ配線板用接着剤として、従来のもので
は、ガラス転移温度が低いので、基板としての信頼性が
低いという課題がある。
【0015】(発明の目的)本発明は、高密度のマルチ
ワイヤ配線板に用いる接着剤であって、接着シートとし
て使用する上で必要な、可撓性と塗膜形成性を備え、従
来の設備を用いて製造するために必要な、布線時以外は
非粘着性を有した上で、高密度配線を可能とするため
に、ワイヤの位置精度とボイドの抑制に優れた接着剤
と、その使用方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、マルチワイヤ
配線板およびその製造法において、後述する樹脂組成物
を接着層として絶縁基板に設け、接着層に絶縁被覆ワイ
ヤを布線した後、接着層を完全に硬化するには不十分な
量の光を照射して若干硬化を進め、次いで、該基板を加
熱プレスした後、再度光を照射して、接着層をほぼ完全
に硬化させて該絶縁ワイヤを接着層に固定させるところ
に特徴がある。
【0017】本発明によるマルチワイヤ配線板の製造法
を、図1を用いて説明する。まず、図1(a)は、電
源、グランドなどの導体回路層を、予め設けた状態を示
す。この回路は、ガラス布エポキシ樹脂銅張積層板やガ
ラス布ポリイミド樹脂銅張積層板等を公知のエッチング
法等により形成できる。また、必要に応じて、この内層
回路は、多層回路とすることもでき、また全くなくすこ
ともできる。
【0018】図1(b)は、アンダーレイ層として絶縁
層を形成した図である。これは、耐電食性を向上させた
り、インピーダンスを調整したりするために設けられる
が、必ずしも必要としない場合がある。このアンダーレ
イ層には、通常のガラス布エポキシ樹脂や、ガラス布ポ
リイミド樹脂のBステージのプリプレグあるいはガラス
クロスを含まないBステージの樹脂シート等が使用でき
る。これら樹脂層は基板にラミネートした後、必要に応
じて硬化あるいはプレスによる硬化などを行う。
【0019】次に、図1(c)に示すように、前記光硬
化型接着剤を用いて絶縁被覆ワイヤを布線、固定するた
めの接着層を形成する。接着層を設ける方法としては、
前記接着剤をスプレーコーティング、ロールコーティン
グ、スクリーン印刷法等で直接絶縁基板に塗布、乾燥す
る方法等がある。しかし、これらの方法では、膜厚が不
均一となり、マルチワイヤ配線板としたときに、特性イ
ンピーダンスが不均一になり好ましくない。そこで、均
一な膜厚の接着層を得るには、ポリプロピレンまたはポ
リエチレンテレフタレート等のキャリアフィルムに一旦
ロールコートして塗工乾燥しドライフィルムとした後、
絶縁基板にホットロールラミネートまたはプレスにより
ラミネートする方法が好ましい。さらに、ドライフィル
ム化された塗膜は、ロール状に巻かれたり、所望の大き
さに切断できるような可撓性と、基板にラミネートする
際に気泡を抱き込まないような非粘着性が必要である。
【0020】次に、図1(d)に示すように、絶縁被覆
ワイヤを布線する。この布線は、一般に布線機により超
音波振動などを加えながら加熱して行う。これにより、
接着層が軟化して、接着層中に埋め込まれる。しかし、
この時の接着層の溶融粘度が低すぎると、絶縁被覆ワイ
ヤの端部で絶縁被覆ワイヤが接着層からはがれてしまっ
たり、絶縁被覆ワイヤを直角に曲げて布線するコーナー
部で絶縁被覆ワイヤがゆがんでしまったりして、十分な
精度が得られない場合がある。また、接着層の溶融粘度
が高すぎると、布線時にワイヤが十分に埋め込まれない
ために、ワイヤと接着剤の間の接着力が小さいために、
ワイヤが剥がれてしまったり、ワイヤ交差部において、
上側のワイヤが下側のワイヤを乗り越えるときに、下側
のワイヤが押されて位置ずれが発生したりする。このた
め、布線時には接着剤の溶融粘度を適正な範囲に制御す
る必要がある。布線に用いるワイヤは同一平面上に交差
布線されてもショートしないように絶縁被覆されたもの
が用いられる。ワイヤ芯材は銅または銅合金でその上に
ポリイミドなどで被覆したものが用いられる。また、ワ
イヤ〜ワイヤ間の交差部の密着力を高めるために絶縁被
覆層の外側にさらにワイヤ接着層を設けることができ
る。このワイヤ接着層には熱可塑、熱硬化、光硬化タイ
プの材料が適用できる。布線を終了した後、ワイヤの移
動、動きをなくすために接着層に光照射を行い、接着層
の硬化を進める。このとき、硬化が進みすぎると、ボイ
ドの残留が生じ、問題となる。また、硬化が不十分すぎ
ると次ぎのプレス工程でワイヤが移動してしまう。この
ため、接着層の硬化反応度合を適宜コントロールするこ
とが必須である。この硬化反応度合は、材料の種類によ
って異なるので、それぞれの材料で最適値を得る必要が
ある。光により、部分的に硬化を行った後、加熱プレス
を行う。ここで、布線した基板表面の凹凸を低減し、接
着層内に残存しているボイドを除去する。接着層中のボ
イドは、布線時にワイヤを超音波加熱しながら布線する
時に生じたり、あるいはワイヤとワイヤの交差部付近に
生じる空間に起因するので、加熱プレスによる布線した
基板面の平滑化および接着層中のボイド除去が不可欠と
なる。加熱プレス後、十分に光を照射し、必要に応じ
て、加熱により接着層をほぼ完全に硬化させる。
【0021】次に、図1の(e)に示すように、布線し
たワイヤを保護するためのオーバーレイ層が設けられ
る。このオーバーレイ層には通常の熱硬化、光硬化の樹
脂あるいはガラスクロスを含む樹脂などが適用され、最
終的に硬化する。工程短縮などのため、前述の加熱プレ
スをオーバーレイ層形成と同時に行うこともできる。こ
の場合、オーバーレイ層形成後、必要に応じてオーバー
レイ層を通して光を照射し、接着層の光硬化性材料を硬
化させることができる。
【0022】次に、図1の(f)に示すように、穴あけ
を行った後、スルーホールめっきを行い、マルチワイヤ
配線板を完成させる。ここで、穴あけ前に、オーバーレ
イ形成時、プリプレグを介して表面に銅箔などを貼り付
け、表面回路付きのマルチワイヤ配線板を製造すること
もできる。
【0023】次に、本発明で使用するマルチワイヤ配線
板用接着剤について説明する。本発明のマルチワイヤ配
線板用接着剤は、a.分子量5000以上の室温で固形
のエポキシ樹脂と、b.少なくとも3以上のエポキシ基
を有する多官能のエポキシ樹脂と、c.少なくとも3以
上のエポキシ基を有する分子内エポキシ変性ポリブタジ
エンと、d.カチオン性光重合開始剤と、e.スズ化合
物とを含み、その組成比が(a+b+c):aが重量比
で100:40から100:70まで、(a+b+
c):bが重量比で100:10より大きい、(a+b
+c):cが重量比で100:10から100:40ま
で、かつ(a+b+c):dが重量比で100:0.5
から100:5まで、の範囲であることに特徴がある。
【0024】a.分子量5000以上の室温で固形のエ
ポキシ樹脂 本発明による接着層に用いる樹脂組成物のうち、分子量
5000以上の室温で固形のエポキシ樹脂としては、エ
ピコート(Epikote)1010、エピコート1009、エピコート1
007(油化シェルエポキシ株式会社(Yuka Shell Epoxy
Co.,Ltd)製、商品名)、DER 669,667(ダウケミカル社(D
ow Chemical Co.,Ltd)、エポトート(Epotohto)YD 7020,
7019,7017(東都化成工業株式会社(Tohto Kasei Co.,Lt
d)製、商品名)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂
や、UCAR Phenoxy resin PKHH,PKHJ,PKHC(ユニオンカ
ーバイド社(Union Carbide Co.,Ltd)製、商品名)、フ
ェノトート(Phenotohto)YP-50(東都化成工業株式会社
(Tohto Kasei Co.,Ltd)製、商品名)、Eponol 53-B-40,
55-B-40(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名)な
どのフェノキシ樹脂がある。
【0025】この分子量5000以上の室温で固形のエ
ポキシ樹脂は、樹脂全体に対して40〜70重量部の範
囲で、均一な膜厚の塗膜を得やすいことと、布線時の接
着層のBステージ状態における溶融粘度を適正な範囲に
保つことができる。40部より少ないと、均一な膜厚の
塗膜が得られなくなり、また、塗膜の可撓性がなくな
り、ドライフィルムとして使用できないからである。7
0部より大きいと、架橋密度が低下し、溶剤に対して膨
潤しやすくなり、また、ガラス転移温度Tgが低下し
て、耐熱性が低下するためである。
【0026】b.少なくとも3以上のエポキシ基を有す
る多官能のエポキシ樹脂 本発明による接着層に用いる樹脂組成物のうち、少なく
とも3以上のエポキシ基を有する多官能のエポキシ樹脂
としては、エピコート180、エピコート157(油化シェル
エポキシ株式会社、商品名)、UVR-6610,UVR-6620,UVR-
6650(ユニオンカーバイド社製、商品名)などのノボラ
ック型エポキシ樹脂や、TACT1X742(ダウケミカル社
製、商品名)、テクモア(Techmore)VG3101L(三井石油
化学株式会社(Mitsui Petrochemical Co.,Ltd)製、商品
名)等の多官能エポキシ樹脂がある。
【0027】これらの樹脂は、1分子中に、架橋点とな
るエポキシ基を3以上有するので、3次元架橋が可能で
あり、架橋密度の高い硬化物が得られる。また、上記室
温で固形のエポキシ樹脂あるいは、後に述べる室温で液
状のエポキシ樹脂とも、相溶性が良く、均一に混合でき
る。この成分を樹脂全体に対し10部以上とした理由
は、10部より少ないと架橋密度向上の硬化が無いため
である。
【0028】c.少なくとも3以上のエポキシ基を有す
る分子内エポキシ変性ポリブタジエン この分子内エポキシ変性ポリブタジエンとしては、上記
エポキシ樹脂と相溶性が良く、3次元架橋ができるよう
に1分子中に3以上のエポキシ基を持つものが好まし
く、poly pd R45EPI,poly pd R15EPI(出光石油化学株
式会社(Idemitsu Petrochemical Co.,Ltd)製、商品名)
などが使用できる。この樹脂は、カチオン重合反応にお
いては、上記エポキシ樹脂より反応性が高く、また、上
記室温で固形のエポキシ樹脂及び多官能のエポキシ樹
脂、あるいは、後に述べる室温で液状のエポキシ樹脂と
も、相溶性が良く、均一に混合できる。この組成は、上
記室温で固形のエポキシ樹脂及び多官能のエポキシ樹脂
と併せて用いることにより、硬化の程度の制御を行いや
すくし、ワイヤを正確に固定することと、ボイドをなく
すことの両立を図ることを容易にしている。すなわち、
ドライフィルムとするときの乾燥加熱及びワイヤを布線
後、接着層に光照射を行い、部分的に硬化を進めるの時
の硬化の程度は、次の工程を考慮し、ワイヤを正確に固
定することと、ボイドをなくすことの両立を図る程度に
しなければならない。このような硬化度の制御を行うに
は、同じ程度に硬化の進むエポキシ樹脂の組合せでは、
制御が困難である。そこで、本発明では、前記エポキシ
樹脂より反応性の高いエポキシ樹脂を併用することで、
硬化度の制御を行いやすくしている。以上が、分子内エ
ポキシ変性ポリブタジエンと他のエポキシ樹脂との比率
を10〜40重量部の範囲とした理由である。
【0029】d.カチオン性光重合開始剤 エポキシ樹脂を硬化させるカチオン性光重合開始剤とし
ては、ブロックされたルイス酸触媒があり、芳香族ジア
ゾニウム塩、芳香族ジアリルヨードニウム塩、芳香族ス
ルホニウム塩などが使用できるが、UVI-6970、UVI-697
4、UVI-6950,UVI-6990(ユニオンカーバイト社製、商品
名)、SP-170、SP-150(旭電化工業株式会社(Asahi Denk
a Kogyo K.K)製、商品名)等の芳香族スルホニウム塩が
好ましい。なお、これらの開始剤は、加熱によってもエ
ポキシ基をカチオン重合させる。さらに、カチオン性光
重合開始剤の比率を、前記樹脂を合わせた100重量部
に対し、0.5重量部から5重量部の範囲で加えている
が、0.5重量部より少ないと光照射による硬化反応が
進みにくく、5重量部より多いと絶縁性が低下する。
【0030】e.スズ化合物 スズ化合物としては、無機化合物として、塩化第1ス
ズ、塩化第2スズ、酸化第1スズ、酸化第2スズなどが
あり、有機化合物として、ジブチルスズジウリレート、
ジブチルスズジメトキシド、ジブチルスズジオキシドな
どが使用できる。さらに、これらの物質を無機充填剤に
吸着させたものも使用できる。このスズ化合物は、本発
明のなかでも特に重要である。このスズ化合物は、カチ
オン重合触媒であるスルホニウム塩に作用し、熱に対し
て不安定にし、結果的には加熱によりカチオン重合を引
き起こす触媒となることを見出した。このスズ化合物
は、この接着剤を用いてマルチワイヤ配線板とするとき
に、スルーホールの内壁等を金属化するために用いる無
電解めっき用触媒中にも含まれている。これは、触媒金
属となるパラジウムを担体に吸着させるときに、担体を
パラジウム化合物の溶液中に浸漬し、さらにスズ化合物
の溶液によって、パラジウムを金属単体に還元するため
に、スズ化合物までが吸着されているからである。無電
解めっきするときには、このスズ化合物が微量であり、
使用上問題とならないので除去されていない。前述した
先行技術のうち、特開昭62−20579号に用いた接
着剤中にも、無電解めっき用触媒であるCAT#10(コール
モーゲン社(Kollmorgen Co.)製、商品名)としてスズ化
合物が含まれているが、これは無電解めっき用触媒とし
て用いるものであって、スズ化合物の熱硬化反応におけ
る触媒能を用いることについては、記載もなく、また示
唆もない。
【0031】本発明で、スズ化合物を用いる理由を以下
に述べる。前述のa.分子量5000以上の室温で固形
のエポキシ樹脂と、b.少なくとも3以上のエポキシ基
を有する多官能のエポキシ樹脂と、c.少なくとも3以
上のエポキシ基を有する分子内エポキシ変性ポリブタジ
エンと、d.カチオン性光重合開始剤の配合のみである
と、布線されるワイヤの多い箇所やワイヤの交差数の多
い箇所において、布線したワイヤの端部が剥がれること
がある。このはがれは、布線時に、接着剤の溶融粘度が
低いために発生することがわかった。このはがれを抑制
するためには、接着剤の溶融粘度を高くする必要があ
る。しかし、前述の組成成分のうちa.分子量5000
以上のエポキシ樹脂を増加すると前述のように、耐溶剤
性、耐熱性が低下する。また、硬化の程度を制御するた
めに完全には硬化しないように弱い光を照射すると、接
着剤の表面近くのみが硬化され、ワイヤと接着剤との接
着力が低下し、布線性がよくない。そこで、スズ化合物
を添加することによって、接着剤層を形成する時に、熱
による硬化反応を若干進めることができる。この熱によ
る硬化は、接着剤全体に及ぶので、接着剤の弱い硬化を
均一に行うことができ、布線性を低下させない。このス
ズ化合物の添加量は、化合物の種類によって異なる。こ
の化合物の添加量は、予め実験的に求めることが必要で
ある。すなわち、ある添加量に対して、前記布線性の良
い条件、または、マルチワイヤ配線板に用いる接着剤層
として必要な可撓性が得られる条件が変化し、前記布線
性の良い条件と可撓性が得られる条件を同時に満たす加
熱条件が得られる添加量にしなければならない。この加
熱条件は、接着剤シートとするときの乾燥条件及び絶縁
基板あるいは内層回路板に積層接着するときの加熱条件
を決定し、加熱温度と時間が関係する。この加熱温度が
低いかあるいは時間が短いときは、ワニスに含まれる溶
剤を充分に蒸発できず、耐熱性を低下させ、あるいは、
布線した後に、溶剤を充分に蒸発できる工程を追加しな
ければならない。以上の関係を図3に示す。横軸に加熱
条件、縦軸に布線性に影響を与える用夕年度を示してお
り、斜線の部分が布線性の良好な範囲である。また、可
撓性がなく使用困難な範囲も同時に示した。この図から
も分かるように、スズ化合物がない場合は、布線性と可
撓性共に良好な加熱条件は存在しない。スズ化合物の量
が多い場合は、布線性と可撓性共に良好な加熱条件は
a’とb’の間にあるが、その条件範囲は狭い。また、
接着剤中に残る溶剤の量も多くなる。スズ化合物の量が
適性量の場合は、布線性と可撓性共に良好な加熱条件は
aとbの間にありその条件幅も広い。一般にいえること
は、後に実施例の表1にも示すように、150℃でのワ
ニスゲルタイムが約200秒位になるように調節するの
が好ましい。ところで、熱によっても硬化反応を進めら
れる物質は、公知例にも記載されているように様々な種
類があるが、エポキシ樹脂用硬化剤の内、アニオン性重
合開始剤であるイミダゾールやアミン系のジシアンジア
ミドなどは、カチオン性光重合開始剤による光硬化作用
を抑制してしまうため、好ましくない。
【0032】f.充填剤 この他に、必要に応じて接着剤のフロー特性の調整に有
効であるマイカ、微粉末シリカ、ケイ酸ジルコニウム、
ケイ酸マグネシウム、チタン白等の充填剤を適宜加え
る。また、スルーホール内壁等のめっき密着性を上げる
こと、および、アディティブ法で配線板を製造するため
に無電解めっき用触媒を加えることができる。
【0033】g.室温で液状のエポキシ樹脂 また、室温で液状のエポキシ樹脂を加えることもでき、
この場合は、エピコート828、エピコート827、エピコー
ト825(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名)、UVR
-6405,UVR-6410(ユニオンカーバイド社製、商品名)な
どのビスフェノールA型エポキシ樹脂や、これに、さら
に反応性希釈剤を加えたエピコート801、エピコート80
2、エピコート815(油化シェルエポキシ株式会社製、商
品名)などが使用できる。また、エピコート807(油化
シェルエポキシ株式会社製、商品名)、YDF170(東都化
成株式会社製、商品名)、UVR-6490(ユニオンカーバイ
ド社製、商品名)などのビスフェノールF型エポキシ樹
脂や、デナコール(Denacol)EX-821、EX-512、EX-313(ナガ
セ化成株式会社製(Nagase Chemicals Co.,Ltd)、商品
名)、UVR-6110,UVR-6100,UVR-6199(ユニオンカーバイド
社製、商品名)等の脂肪族エポキシ樹脂などが使用でき
る。
【0034】本発明ではこれらの組成物を、a.分子量
5000以上の室温で固形のエポキシ樹脂と、b.少な
くとも3以上のエポキシ基を有する多官能のエポキシ樹
脂と、c.少なくとも3以上のエポキシ基を有する分子
内エポキシ変性ポリブタジエンと、d.カチオン性光重
合開始剤との組成比が、(a+b+c):aが重量比で
100:40から100:70まで、(a+b+c):
bが重量比で100:10より大きい、(a+b+
c):cが重量比で100:10から100:40ま
で、かつ(a+b+c):dが重量比で100:0.5
から100:5まで、の範囲となるように加え、有機溶
剤中で混合して接着剤とする。有機溶剤としては、メチ
ルエチルケトン、アセトン、トルエン、キシレン、メチ
ルイソブチルケトン、酢酸エチル、メチルセロソルブ、
酢酸セロソルブ等の内から選ばれたものおよびそれらの
組み合せたものを用いる。
【0035】
【実施例】次に、実施例により本発明を詳細に説明す
る。実施例1〜3及び比較例1〜9に用いた接着剤組成
比と特性を表1に示す。以下、表1に用いた接着剤組成
物と、その接着剤を用いたマルチワイヤ配線板の製造工
程の説明を行う。 (接着剤組成物) a.分子量5000以上のエポキシ樹脂 Epikote 1010 (molecular weight is about 9000,mfd. by Yuka Shell
Epoxy Co.,Ltd) b.少なくともエポキシ基を3以上含む多官能エポキシ
樹脂 Epon 180S65 (o-cresol novolac resin base,mfd. by Shell Chemica
l Co.) c.少なくともエポキシ基を3以上含む分子内エポキシ
化ポリブタジエン Poly pd R45EPI (molecular weight is about 3000,Epoxy equivalent w
eight is about 200,mfd. by Idemitsu Petrochemical
Co.,Ltd) d.カチオン性光重合開始剤(Cationic photoinitiato
r) UVI-6970 (Arylsulfonium salts of hexafluoroantimonate,mfd.
by UnionCarbide Co.) e.スズ化合物 無機充填剤に金属パラジウムとスズ化合物を吸着させた
無電解めっき用触媒CAT#11(日立化成工業株式会社、商
品名)又は、ジブチルスズジラウリレート(Dibut
yl tin dilourate) f.液状エポキシ樹脂 UVR 6490 (Bisphenol F-based epoxy resin,mfd. by Union Carbi
de Co.) g.充填剤 クリスタライト(Crystalite)VX−X(龍森株式会社
製、商品名)(Silicon dioxide powder,mfd. by Tatsum
ori K.K.) h.有機溶剤 上記組成を、メチルエチルケトン(和光純薬株式会社(W
ako Pure ChemicalIndustries,Ltd.)製、商品名)50
重量部とキシレン(和光純薬株式会社製、商品名)50
重量部の中で混合し、ワニスとする。
【0036】(製造工程) (1)塗膜形成(ドライフィルム) 上記組成のワニスを、乾燥後の膜厚が100μmとなる
ように転写用基材である離形処理をしたポリエチレンテ
レフタレートフィルムに塗布し、120℃で10分間乾
燥して接着剤のシートを作製した。 (2)基材作成 ガラス布エポキシ樹脂両面銅張積層板MCL−E−16
8(日立化成工業株式会社会製、商品名)に通常のエッ
チング法により回路を形成した。次いで、ガラス布エポ
キシ樹脂プリプレグGEA−168(日立化成工業株式
会社製、商品名)を該基板の両面にプレス、硬化してア
ンダーレイ層を形成した。 (3)布線 ラミネート 次いで、(1)のフィルム状の接着剤シートを該基板の
両面にロール温度100℃、送り速度0.4m/分の条
件でホットロールラミネートして接着層を形成した。 布線 続いて、離形処理PETをフィルム剥がした該基板に片
面づつポリイミド被覆ワイヤ(日立電線株式会社製、ワ
イヤHAW、銅線径0.1mm)を布線機により、超音
波加熱を加えながら布線した。 (4)接着層光硬化/プレス 布線に続いて高圧水銀灯により、両面に500mJ/c
2の光照射を行った。次いで、該基板をシリコンゴム
をクッション材として130℃、30分、20kgf/
cm2の条件で加熱プレスした。引き続き、高圧水銀灯
により、両面に3J/cm2の光照射を行って、接着層
を硬化させた。 (5)絶縁化 次にガラス布エポキシ樹脂プリプレグ(日立化成工業株
式会社製、GEA−168)を両面に適用し、プレス、
硬化させてオーバーレイ層を形成した。 (6)穴あけ/スルーホール形成 続いて、オーバーレイ層表面にポリエチレンフィルムを
ラミネートして、必要箇所に穴をあけた。穴をあけた
後、ホールクリーニングなどの前処理を行い、さらに、
無電解銅めっき液に浸漬し、30μmの厚さにスルーホ
ールめっきを行った後、上記ポリエチレンフィルムを剥
離し、マルチワイヤ配線板を製造した。以上、実施例1
〜3および比較例1〜9で製造したマルチワイヤ配線板
用接着剤の特性を調べた。結果を表1に示す。
【0037】
【表1】 gは、クリスタライトVX−X(龍森株式会社製、商品
名)18部とエロジル2部によって構成した。
【0038】比較例1、2は、ドライフィルムの状態で
可撓性がなく、少し折り曲げただけでクラックが入っ
た。比較例4、7の接着剤は前述の条件に加えて、さら
に140℃で10分間加熱すると、布線性は良くなった
が、可撓性が低下した。比較例3、5、及び6は、他の
組成と比較してガラス転移温度Tgが低い。実施例1,
2、比較例8,9は、スズ化合物の種類と添加量を変え
たものである。ここでは、比較例8,9と実施例1を比
較すると、スズ化合物の量が増加することによって15
0℃におけるワニスゲルタイムが短くなっていることが
分かり、化合物の種類によって、同じ150℃における
ワニスゲルタイムとするために、添加量の異なることが
分かる。また、スズ化合物を添加していない比較例8に
おいて、接着層を基板にラミネートした後に完全に硬化
(約3J/cm2)しない範囲の、100mJ/cm2
紫外線を照射したが、布線性は改善されなかった。
【0039】(動的粘弾性)また、このときに、周波数
10Hz、振幅5μmのときの弾性率を、動的弾性率
G’(MPa)とし、粘性によって失われるエネルギー
をロスモジュラスG”(MPa)とし、その比R=G’
/G”を、DVE−V4(株式会社レオロジ製、商品
名)で測定した結果を、表1に示す。従来技術である米
国特許第4,855,333号(対応国内特許、特公平
1−48671号)においては、より好ましい動的粘弾
性の範囲は、室温で、Rが0.3〜0.7であり、動的
弾性率G’が2〜4、かつ150℃以下での動的弾性率
G’が0.1MPa以下であると記載されているが、本
発明の実施例の組成では、室温でのRはほぼ同じ範囲に
あるが、動的弾性率G’はいずれも400MPa以上の
場合に、良好な布線性等の特性が得られている。
【0040】(布線性)布線したワイヤ下の接着剤のは
がれのないものを〇とし、はがれのあるものを×として
表1に示す。比較例1,2は可撓性がなく布線ができ
ず。比較例3は、ガラス転移温度Tgが低く実用的でな
いことからデータを取らなかった。
【0041】(ワイヤ位置精度とボイド) 実施例4、比較例10〜12 実施例1の組成を用いて、前記製造工程(4)の条件に
対するワイヤ位置精度とボイドのバランスについて試験
した。結果を表2に示す。
【0042】
【表2】 布線したワイヤの位置並びに切断した断面をそれぞれ調
べた結果、実施例4並びに比較例11、12は、布線し
たワイヤの位置ズレは50μm以下であった。これを表
1では、〇で示す。これに対し、比較例10のワイヤの
位置ズレは200μmを越えるものがあった。これを表
2では×で示す。
【0043】(ボイド)また、断面観察の結果、実施例
4並びに比較例10には、接着層にボイドは認められな
かった。これに対して、比較例11,12には、50μ
m前後の大きさのボイドが接着層10cm長さに当た
り、それぞれ5ケ、30ケ認められた。このボイドのあ
ったことを表2では×で示す。このように、本発明の成
分において、はじめてワイヤ位置精度に優れボイドの抑
制に優れる工程条件を見出すことができる。
【0044】実施例5 実施例1の配合のうち、Epikote 1010(mfd. by Yuka Sh
ell Epoxy Co.,Ltd)をフェノトート(Phenotohto)YP-50
(東都化成工業株式会社(Tohto Kasei Co.,Ltd)製、商品
名)に置換した配合で、実施例4と同様の条件でマルチ
ワイヤ配線板を製造した。結果を表3に示す。
【0045】
【表3】 さらに、実施例2と3についても同様の実験を行ったと
ころ、上記の条件2と同じ条件が、ワイヤ位置精度に優
れかつボイドの抑制に優れる工程条件であった。
【0046】比較例15〜17 比較例7の配合において、前記実施例5と同様に、その
配合のうち、Epikote1010(mfd. by Yuka Shell Epoxy C
o.,Ltd)をフェノトート(Phenotohto)YP-50(東都化成工
業株式会社(Tohto Kasei Co.,Ltd)製、商品名)に置換
した配合とし、同じ工程条件でマルチワイヤ配線板を製
造したところ、表4に示す結果となり、この条件では、
ワイヤ位置精度の向上とボイドの抑制の両方を満足する
条件はなかった。この両方の特性を満足する条件は、表
4の条件2と条件3との間にあると思われるが、本発明
の構成要素である「c.少なくともエポキシ基を3以上
含む分子内エポキシ化ポリブタジエン」を使用していな
いので、非常に狭いかあるいは存在しない。
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】本発明による接着層の硬化物はTgが1
10℃以上と高く、また、溶剤に対して膨潤しにくい。
また、本発明により製造したマルチワイヤ配線板は、ワ
イヤを布線、固定するための接着層にボイドを含まず、
かつワイヤの動きが少ないため、高密度で信頼性に優れ
たマルチワイヤ配線板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は本発明の一実施例を示す各製
造工程の断面図である。
【図2】本発明の一実施例を示す製造工程を示すフロー
チャートである。
【図3】本発明の作用を説明するための概念図である。
【符号の説明】
1.絶縁板 2.内層銅回路 3.アンダーレイ層 4.接着層 5.絶縁被覆ワイヤ 6.オーバーレ
イ層 7.スルーホールめっき
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 163/00 JFM H05K 3/10 A 7511−4E 3/46 J 6921−4E (72)発明者 岩崎 順雄 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内 (72)発明者 村上 敢次 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内 (72)発明者 中里 裕一 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a.分子量5000以上の室温で固形のエ
    ポキシ樹脂と、 b.少なくとも3以上のエポキシ基を有する多官能のエ
    ポキシ樹脂と、 c.少なくとも3以上のエポキシ基を有する分子内エポ
    キシ変性ポリブタジエンと、 d.カチオン性光重合開始剤と、 e.スズ化合物と を含み、その組成比が (a+b+c):aが重量比で100:40から10
    0:70まで、 (a+b+c):bが重量比で100:10より大き
    い、 (a+b+c):cが重量比で100:10から10
    0:40まで、 かつ(a+b+c):dが重量比で100:0.5から
    100:5まで、 の範囲であることを特徴とするマルチワイヤ配線板用接
    着剤。
  2. 【請求項2】スズ化合物として、無機充填剤表面に吸着
    させたものを用いることを特徴とする請求項1に記載の
    マルチワイヤ配線板用接着剤。
  3. 【請求項3】室温で液状のエポキシ樹脂をさらに含むこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のマルチワイヤ
    配線板用接着剤。
  4. 【請求項4】予め導体回路を形成した基板もしくは絶縁
    基板と、その表面上に設けた接着層と、その接着層によ
    り固定された絶縁被覆ワイヤと、接続の必要な箇所に設
    けたスルーホールと、必要な場合にその表面に設けられ
    た導体回路からなるマルチワイヤ配線板において、該接
    着層に、 a.分子量5000以上の室温で固形のエポキシ樹脂
    と、 b.少なくとも3以上のエポキシ基を有する多官能のエ
    ポキシ樹脂と、 c.少なくとも3以上のエポキシ基を有する分子内エポ
    キシ変性ポリブタジエンと、 d.カチオン性光重合開始剤と、 e.スズ化合物と を含み、その組成比が(a+b+c):aが重量比で1
    00:40から100:70まで、 (a+b+c):bが重量比で100:10より大き
    い、 (a+b+c):cが重量比で100:10から10
    0:40まで、 かつ(a+b+c):dが重量比で100:0.5から
    100:5まで、 の範囲であるものを用いたことを特徴とするマルチワイ
    ヤ配線板。
  5. 【請求項5】予め導体回路を形成した基板、もしくは絶
    縁基板上に絶縁被覆ワイヤを布線、固定するための接着
    層を設け、次いで絶縁被覆ワイヤを該接着層上に布線、
    固定した後、さらに必要箇所に穴をあけてスルーホール
    および必要に応じて表面にめっきを行って導体回路を形
    成するマルチワイヤ配線板の製造方法において、該接着
    層に、 a.分子量5000以上の室温で固形のエポキシ樹脂
    と、 b.少なくとも3以上のエポキシ基を有する多官能のエ
    ポキシ樹脂と、 c.少なくとも3以上のエポキシ基を有する分子内エポ
    キシ変性ポリブタジエンと、 d.カチオン性光重合開始剤と、 e.スズ化合物と を含み、その組成比が(a+b+c):aが重量比で1
    00:40から100:70まで、 (a+b+c):bが重量比で100:10より大き
    い、 (a+b+c):cが重量比で100:10から10
    0:40まで、 かつ(a+b+c):dが重量比で100:0.5から
    100:5まで、 の範囲であるものを用い、且つ絶縁被覆ワイヤを布線し
    た後、接着層に完全に硬化するには不十分な量の光を照
    射して一部分硬化を進め、次いで該基板を加熱プレスし
    た後、再度光を照射して完全に硬化させて、該絶縁被覆
    ワイヤを固定させることを特徴とするマルチワイヤ配線
    板の製造方法。
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