JPH07229705A - 焼入れ硬化層の深さ計測方法 - Google Patents
焼入れ硬化層の深さ計測方法Info
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- JPH07229705A JPH07229705A JP6115297A JP11529794A JPH07229705A JP H07229705 A JPH07229705 A JP H07229705A JP 6115297 A JP6115297 A JP 6115297A JP 11529794 A JP11529794 A JP 11529794A JP H07229705 A JPH07229705 A JP H07229705A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】自由形状の表面をもつワークに適用が可能であ
り、正確な幅方向の計測位置の下、焼入れ硬化層の深さ
を簡易に計測することのできる焼入れ硬化層の深さ計測
方法を提供する。 【構成】高周波探触子2により焦点を深さ方向に変位さ
せつつ表面から焼入れ硬化層W1 内に縦波の超音波を発
信し、高周波探触子2により表面からの表面反射波S及
び母材W0 と焼入れ硬化層W1 との境界Bからの境界反
射波Rを受信する。表面反射波S及び境界反射波Rの強
度と伝播時間との関係を求め、表面反射波の伝播時間と
境界反射波の伝播時間との差より、焼入れ硬化層W1 に
おける表面からの深さを求める。
り、正確な幅方向の計測位置の下、焼入れ硬化層の深さ
を簡易に計測することのできる焼入れ硬化層の深さ計測
方法を提供する。 【構成】高周波探触子2により焦点を深さ方向に変位さ
せつつ表面から焼入れ硬化層W1 内に縦波の超音波を発
信し、高周波探触子2により表面からの表面反射波S及
び母材W0 と焼入れ硬化層W1 との境界Bからの境界反
射波Rを受信する。表面反射波S及び境界反射波Rの強
度と伝播時間との関係を求め、表面反射波の伝播時間と
境界反射波の伝播時間との差より、焼入れ硬化層W1 に
おける表面からの深さを求める。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、母材上の焼入れ硬化層
における表面からの深さを非破壊で計測する方法に関す
る。
における表面からの深さを非破壊で計測する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、励磁コイルが発生する磁力線中に
被計測物(ワーク)を配置し、検出される電流の位相差
と硬化層の透磁率とから、ワークの焼入れ硬化層におけ
る表面からの深さを非破壊で計測する装置が知られてい
る(実開昭59−40805号公報)。
被計測物(ワーク)を配置し、検出される電流の位相差
と硬化層の透磁率とから、ワークの焼入れ硬化層におけ
る表面からの深さを非破壊で計測する装置が知られてい
る(実開昭59−40805号公報)。
【0003】また、ロール状のワークの円周外面側より
軸方向に斜めに横波の超音波を入射せしめるとともに、
超音波の入射点を軸方向あるいは周方向に複数点で移動
させ、各超音波の入射点に対応して後方散乱波を採取
し、複数点において採取された後方散乱波を平均化する
ことにより後方散乱パターンを求め、得られたパターン
の不連続点より硬化深度を計測する方法も知られている
(特開昭60−205353号公報)。
軸方向に斜めに横波の超音波を入射せしめるとともに、
超音波の入射点を軸方向あるいは周方向に複数点で移動
させ、各超音波の入射点に対応して後方散乱波を採取
し、複数点において採取された後方散乱波を平均化する
ことにより後方散乱パターンを求め、得られたパターン
の不連続点より硬化深度を計測する方法も知られている
(特開昭60−205353号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の各
方法では、ワークがロール等のように円筒形状の表面を
もつものに限定されてしまい、ワークが自由形状の表面
をもつ場合には、適用が困難である。特に、上記前者の
方法では、ワークの表面形状によってうず電流の誘起量
が変化させられ、精度よく硬化層の深さを測定すること
ができない。
方法では、ワークがロール等のように円筒形状の表面を
もつものに限定されてしまい、ワークが自由形状の表面
をもつ場合には、適用が困難である。特に、上記前者の
方法では、ワークの表面形状によってうず電流の誘起量
が変化させられ、精度よく硬化層の深さを測定すること
ができない。
【0005】また、上記前者の方法では、円筒形状の表
面をもつワークに適用した場合でも、コイルの幅に限界
があるため、幅方向で正確な計測位置が定まらず、幅方
向の平均値でしか焼入れ硬化層の表面からの深さを計測
することができない。さらに、上記後者の方法では、焦
点を深さ方向に変位させる必要なく十分な感度を得るた
めに、横波の超音波を採用している。これにより得られ
るデータは、図25に示すように、表面からの深さtと
後方散乱波の強度Iとの関係になる。この場合、硬化深
度を計測するためには、複数点において採取された後方
散乱波をデジタル処理により平均化して後方散乱パター
ンを求め、得られたパターンの不連続点(ピーク値)を
求めなければならない。このため、この方法では、平均
化処理によりデータ処理が複雑化するとともに複数回の
データ処理が必要であり、硬化層の深さを簡易に計測す
ることができない。
面をもつワークに適用した場合でも、コイルの幅に限界
があるため、幅方向で正確な計測位置が定まらず、幅方
向の平均値でしか焼入れ硬化層の表面からの深さを計測
することができない。さらに、上記後者の方法では、焦
点を深さ方向に変位させる必要なく十分な感度を得るた
めに、横波の超音波を採用している。これにより得られ
るデータは、図25に示すように、表面からの深さtと
後方散乱波の強度Iとの関係になる。この場合、硬化深
度を計測するためには、複数点において採取された後方
散乱波をデジタル処理により平均化して後方散乱パター
ンを求め、得られたパターンの不連続点(ピーク値)を
求めなければならない。このため、この方法では、平均
化処理によりデータ処理が複雑化するとともに複数回の
データ処理が必要であり、硬化層の深さを簡易に計測す
ることができない。
【0006】特に、硬化層が焼入れによるものである場
合には、焼入れ硬化層が母材からある程度深さ方向に範
囲をもって徐々に硬化されて形成される。上記後者の公
報では、縦波の超音波により金属組織中の介在物や偏析
を検出する方法が「第10回非破壊検査世界会議で発表
された」と記載されているが、かかる介在物等は母材と
の境界が明らかであり、この方法では介在物等を検出す
るに過ぎないため、この方法だけをもって焼入れ硬化層
における表面からの深さを計測することはできない。
合には、焼入れ硬化層が母材からある程度深さ方向に範
囲をもって徐々に硬化されて形成される。上記後者の公
報では、縦波の超音波により金属組織中の介在物や偏析
を検出する方法が「第10回非破壊検査世界会議で発表
された」と記載されているが、かかる介在物等は母材と
の境界が明らかであり、この方法では介在物等を検出す
るに過ぎないため、この方法だけをもって焼入れ硬化層
における表面からの深さを計測することはできない。
【0007】また、上記後者の方法を円筒形状の表面を
もつワークに適用した場合でも、ワークの表面の面粗さ
が超音波の反射状況に大きな影響を及ぼし、何ら面粗さ
を考慮しないまま計測すれば、精度良く硬化層の表面か
らの深さを計測することができないことも明らかとなっ
た。本発明の第1の課題は、自由形状の表面をもつワー
クに適用が可能であり、正確な幅方向の計測位置の下、
焼入れ硬化層の深さを簡易に計測することのできる焼入
れ硬化層の深さ計測方法を提供することにある。
もつワークに適用した場合でも、ワークの表面の面粗さ
が超音波の反射状況に大きな影響を及ぼし、何ら面粗さ
を考慮しないまま計測すれば、精度良く硬化層の表面か
らの深さを計測することができないことも明らかとなっ
た。本発明の第1の課題は、自由形状の表面をもつワー
クに適用が可能であり、正確な幅方向の計測位置の下、
焼入れ硬化層の深さを簡易に計測することのできる焼入
れ硬化層の深さ計測方法を提供することにある。
【0008】また、本発明の第2の課題は、第1の課題
の解決とともに、より精度よく焼入れ硬化層の深さを計
測することのできる焼入れ硬化層の深さ計測方法を提供
することにある。
の解決とともに、より精度よく焼入れ硬化層の深さを計
測することのできる焼入れ硬化層の深さ計測方法を提供
することにある。
【0009】
(1)請求項1の焼入れ硬化層の深さ計測方法は、ワー
クの母材上の焼入れ硬化層における表面からの深さを液
体中において計測する焼入れ硬化層の深さ計測方法であ
って、発信装置により焦点を深さ方向に変位させつつ前
記表面から前記焼入れ硬化層内に縦波の超音波を発信
し、受信装置により該表面からの表面反射波及び前記母
材と該焼入れ硬化層との境界からの境界反射波を受信
し、該表面反射波及び該境界反射波の強度と伝播時間と
の関係を求め、該表面反射波の伝播時間と該境界反射波
の伝播時間との差より該焼入れ硬化層における該表面か
らの深さを求めることを特徴とする。
クの母材上の焼入れ硬化層における表面からの深さを液
体中において計測する焼入れ硬化層の深さ計測方法であ
って、発信装置により焦点を深さ方向に変位させつつ前
記表面から前記焼入れ硬化層内に縦波の超音波を発信
し、受信装置により該表面からの表面反射波及び前記母
材と該焼入れ硬化層との境界からの境界反射波を受信
し、該表面反射波及び該境界反射波の強度と伝播時間と
の関係を求め、該表面反射波の伝播時間と該境界反射波
の伝播時間との差より該焼入れ硬化層における該表面か
らの深さを求めることを特徴とする。
【0010】(2)請求項2の深さ計測方法は、請求項
1の深さ計測方法において、表面の面粗さを単位がマイ
クロメータ(μm)の十点式面粗さ測定法(Rz)で予
め測定し、縦波の超音波の波長を該面粗さ以上にするこ
とを特徴とする。 (3)請求項3の深さ計測方法は、請求項1又は2の深
さ計測方法において、発信装置は、焦点を深さ方向に変
位可能なものであることを特徴とする。
1の深さ計測方法において、表面の面粗さを単位がマイ
クロメータ(μm)の十点式面粗さ測定法(Rz)で予
め測定し、縦波の超音波の波長を該面粗さ以上にするこ
とを特徴とする。 (3)請求項3の深さ計測方法は、請求項1又は2の深
さ計測方法において、発信装置は、焦点を深さ方向に変
位可能なものであることを特徴とする。
【0011】(4)請求項4の深さ計測方法は、請求項
1、2又は3の深さ計測方法において、発信装置及び受
信装置は一体であることを特徴とする。 (5)請求項5の深さ計測方法は、請求項1、2、3又
は4の深さ計測方法において、境界反射波の進路途中に
該進路を逆行させる反射手段を設け、該境界反射波は該
反射手段を経て発信装置により受信されることを特徴と
する。
1、2又は3の深さ計測方法において、発信装置及び受
信装置は一体であることを特徴とする。 (5)請求項5の深さ計測方法は、請求項1、2、3又
は4の深さ計測方法において、境界反射波の進路途中に
該進路を逆行させる反射手段を設け、該境界反射波は該
反射手段を経て発信装置により受信されることを特徴と
する。
【0012】(6)請求項6の深さ計測方法は、請求項
1、2、3、4又は5の深さ計測方法において、発信装
置の振動子と表面との間に異なる液体を選択的に流通さ
せうるようにし、所望の波長の超音波を発信可能な該液
体を選択して該超音波を発信することを特徴とする。 (7)請求項7の深さ計測方法は、請求項1、2、3、
4、5又は6の深さ計測方法において、予め液体の温度
を測定し、測定値に基づき焦点の表面からの距離を深さ
方向に変位させることを特徴とする。
1、2、3、4又は5の深さ計測方法において、発信装
置の振動子と表面との間に異なる液体を選択的に流通さ
せうるようにし、所望の波長の超音波を発信可能な該液
体を選択して該超音波を発信することを特徴とする。 (7)請求項7の深さ計測方法は、請求項1、2、3、
4、5又は6の深さ計測方法において、予め液体の温度
を測定し、測定値に基づき焦点の表面からの距離を深さ
方向に変位させることを特徴とする。
【0013】(8)請求項8の深さ計測方法は、請求項
1、2、3、4、5、6又は7の深さ計測方法におい
て、表面反射波及び境界反射波の少なくとも一方の強度
を検知し、該強度がしきい値未満であるときに警告信号
を発することを特徴とする。
1、2、3、4、5、6又は7の深さ計測方法におい
て、表面反射波及び境界反射波の少なくとも一方の強度
を検知し、該強度がしきい値未満であるときに警告信号
を発することを特徴とする。
【0014】
(1)請求項1の深さ計測方法では、まず発信装置によ
り、焦点を深さ方向に変位させつつ、ワークの表面から
焼入れ硬化層内に縦波の超音波を発信する。そして、焦
点は超音波の強度が最も強くなる点であるため、焦点が
母材と焼入れ硬化層との境界に位置すれば、結晶粒など
の組織変化に対応して受信装置により反射波が受信され
る。ここで、反射波は、表面からの表面反射波と、母材
と焼入れ硬化層との境界からの境界反射波とからなる。
境界反射波は、境界より母材側では結晶粒などの組織構
造が拡大されることから、入射された超音波が散乱して
生じる。
り、焦点を深さ方向に変位させつつ、ワークの表面から
焼入れ硬化層内に縦波の超音波を発信する。そして、焦
点は超音波の強度が最も強くなる点であるため、焦点が
母材と焼入れ硬化層との境界に位置すれば、結晶粒など
の組織変化に対応して受信装置により反射波が受信され
る。ここで、反射波は、表面からの表面反射波と、母材
と焼入れ硬化層との境界からの境界反射波とからなる。
境界反射波は、境界より母材側では結晶粒などの組織構
造が拡大されることから、入射された超音波が散乱して
生じる。
【0015】この方法により得られるデータは、図6に
示すように、表面反射波S及び境界反射波Rの強度Iと
伝播時間Tとの関係になる。このとき、縦波の超音波は
焦点により感度が高められているため、境界が母材から
ある程度深さ方向に範囲をもっており、境界で徐々に硬
化されて形成された焼入れ硬化層であっても、表面反射
波S及び境界反射波Rはその範囲内の硬化の変化が確実
に反映されている。そして、表面反射波Sの伝播時間と
境界反射波Rの伝播時間との差、例えば、表面反射波S
の伝播開始時間T1 と境界反射波Rの伝播開始時間T2
との差aを求める。ここで、焼入れ硬化層内の音速は定
数であるから、平均化処理を必要とすることなく、焼入
れ硬化層の深さが計測される。このため、この方法で
は、データ処理が簡素化するとともに1回のデータ処理
で足りるため、焼入れ硬化層の深さを簡易に計測するこ
とができる。
示すように、表面反射波S及び境界反射波Rの強度Iと
伝播時間Tとの関係になる。このとき、縦波の超音波は
焦点により感度が高められているため、境界が母材から
ある程度深さ方向に範囲をもっており、境界で徐々に硬
化されて形成された焼入れ硬化層であっても、表面反射
波S及び境界反射波Rはその範囲内の硬化の変化が確実
に反映されている。そして、表面反射波Sの伝播時間と
境界反射波Rの伝播時間との差、例えば、表面反射波S
の伝播開始時間T1 と境界反射波Rの伝播開始時間T2
との差aを求める。ここで、焼入れ硬化層内の音速は定
数であるから、平均化処理を必要とすることなく、焼入
れ硬化層の深さが計測される。このため、この方法で
は、データ処理が簡素化するとともに1回のデータ処理
で足りるため、焼入れ硬化層の深さを簡易に計測するこ
とができる。
【0016】こうして、この方法では、ワークがロール
等のように円筒形状の表面をもつものに限定されず、ワ
ークが自由形状の表面をもつ場合にも適用が容易であ
る。特に、この方法では、励磁電流を検出することはな
いので、ワークの表面形状にかかわらず精度よく硬化層
の深さを測定することができる。また、この方法では、
発信装置により縦波の超音波を発信する位置が特定され
ており、幅方向で正確な計測位置が定まり、幅方向の特
定位置の焼入れ硬化層の表面からの深さを計測すること
ができる。
等のように円筒形状の表面をもつものに限定されず、ワ
ークが自由形状の表面をもつ場合にも適用が容易であ
る。特に、この方法では、励磁電流を検出することはな
いので、ワークの表面形状にかかわらず精度よく硬化層
の深さを測定することができる。また、この方法では、
発信装置により縦波の超音波を発信する位置が特定され
ており、幅方向で正確な計測位置が定まり、幅方向の特
定位置の焼入れ硬化層の表面からの深さを計測すること
ができる。
【0017】(2)請求項2の深さ計測方法では、表面
の面粗さをRz(μm)で予め測定し、縦波の超音波の
波長をこの面粗さ以上にしている。発明者らの実験結果
によれば、表面の面粗さより小さい波長の超音波は表面
でほとんど反射され、境界反射波が得られない。こうす
ることにより表面反射波と境界反射波とを確実に受信す
ることができる。
の面粗さをRz(μm)で予め測定し、縦波の超音波の
波長をこの面粗さ以上にしている。発明者らの実験結果
によれば、表面の面粗さより小さい波長の超音波は表面
でほとんど反射され、境界反射波が得られない。こうす
ることにより表面反射波と境界反射波とを確実に受信す
ることができる。
【0018】(3)発信装置により焦点を深さ方向に変
位させる場合、発信装置が焦点を深さ方向に変位不能な
ものであれば、発信装置自体の位置を表面から変える必
要がある。このとき、発信装置と表面との距離を一々測
定しておかなければ、発信装置と表面との間の液体によ
る超音波の減衰の影響が変化してしまうため、再現性を
発揮できなくなり、手間を要することとなる。また、発
信装置の位置決め精度は誤差を伴いやすいとともに、発
信装置の接近にも限界がある。
位させる場合、発信装置が焦点を深さ方向に変位不能な
ものであれば、発信装置自体の位置を表面から変える必
要がある。このとき、発信装置と表面との距離を一々測
定しておかなければ、発信装置と表面との間の液体によ
る超音波の減衰の影響が変化してしまうため、再現性を
発揮できなくなり、手間を要することとなる。また、発
信装置の位置決め精度は誤差を伴いやすいとともに、発
信装置の接近にも限界がある。
【0019】これに対し、請求項3の深さ計測方法で
は、発信装置が焦点を深さ方向に変位可能なものである
ため、位置決めに関する手間を省略することができると
ともに、発信装置と表面との間の液体中における超音波
の減衰を無視することができる。また、位置決めの誤差
を無くすことができるとともに、表面に近づけすぎるこ
とによる発信装置の損傷・破損を防止することができ
る。
は、発信装置が焦点を深さ方向に変位可能なものである
ため、位置決めに関する手間を省略することができると
ともに、発信装置と表面との間の液体中における超音波
の減衰を無視することができる。また、位置決めの誤差
を無くすことができるとともに、表面に近づけすぎるこ
とによる発信装置の損傷・破損を防止することができ
る。
【0020】(4)請求項4の深さ計測方法では、発信
装置及び受信装置が一体であるため、別体の発信装置及
び受信装置を用意する必要がなくなる。 (5)請求項5の深さ計測方法では、境界反射波の進路
途中に進路を逆行させる反射手段を設けている。このた
め、母材と焼入れ硬化層との境界が表面と傾斜している
ことにより、表面反射波と境界反射波とが異なる進路を
とっても、境界反射波はこの反射手段を経て発信装置に
より受信される。このため、別体の発信装置及び受信装
置を用意する必要がなくなる。
装置及び受信装置が一体であるため、別体の発信装置及
び受信装置を用意する必要がなくなる。 (5)請求項5の深さ計測方法では、境界反射波の進路
途中に進路を逆行させる反射手段を設けている。このた
め、母材と焼入れ硬化層との境界が表面と傾斜している
ことにより、表面反射波と境界反射波とが異なる進路を
とっても、境界反射波はこの反射手段を経て発信装置に
より受信される。このため、別体の発信装置及び受信装
置を用意する必要がなくなる。
【0021】(6)表面の面粗さをRz(μm)で予め
測定し、縦波の超音波の波長をこの面粗さ以上にする場
合、厚さの異なる振動子をもつ発信装置を複数用意し、
所望の波長の超音波を発信可能な発信装置を選択して超
音波を発信することもできるが、これでは厚さの異なる
振動子をもつ発信装置を複数用意する必要がある。この
点、請求項6の深さ計測方法では、発信装置の振動子と
表面との間に異なる液体を選択的に流通させうるように
している。液体が異なれば、この液体中の超音波の音速
が異なるため、液体を選択することにより、所望の波長
の超音波を発信することができる。このため、所望の波
長の超音波を発信可能な発信装置を選択して超音波を発
信すべく、厚さの異なる振動子をもつ発信装置を複数用
意する必要がなくなる。
測定し、縦波の超音波の波長をこの面粗さ以上にする場
合、厚さの異なる振動子をもつ発信装置を複数用意し、
所望の波長の超音波を発信可能な発信装置を選択して超
音波を発信することもできるが、これでは厚さの異なる
振動子をもつ発信装置を複数用意する必要がある。この
点、請求項6の深さ計測方法では、発信装置の振動子と
表面との間に異なる液体を選択的に流通させうるように
している。液体が異なれば、この液体中の超音波の音速
が異なるため、液体を選択することにより、所望の波長
の超音波を発信することができる。このため、所望の波
長の超音波を発信可能な発信装置を選択して超音波を発
信すべく、厚さの異なる振動子をもつ発信装置を複数用
意する必要がなくなる。
【0022】(7)焦点を母材と焼入れ硬化層との境界
に一旦位置させたとしても、液体の温度が変化すれば、
この液体中の超音波の音速が異なるため、液体中を伝播
する超音波の屈折率が変化し、一旦合わせた焦点位置が
境界から変化してしまう。この場合、縦波の超音波は感
度が低下し、焼入れ硬化層の深さを正確に計測できない
ため、再度焦点を深さ方向に変位させる必要を生じる。
そして、再現性は発揮されず、手間を要することとな
る。
に一旦位置させたとしても、液体の温度が変化すれば、
この液体中の超音波の音速が異なるため、液体中を伝播
する超音波の屈折率が変化し、一旦合わせた焦点位置が
境界から変化してしまう。この場合、縦波の超音波は感
度が低下し、焼入れ硬化層の深さを正確に計測できない
ため、再度焦点を深さ方向に変位させる必要を生じる。
そして、再現性は発揮されず、手間を要することとな
る。
【0023】これに対し、請求項7の深さ計測方法で
は、予め液体の温度を測定し、測定値に基づき焦点の表
面からの距離を深さ方向に変位させる。このため、その
温度に応じて焦点が確実に境界に位置される。ここで、
液体の温度に応じて焦点の表面からの距離を深さ方向に
変位させる場合、発信装置が焦点を深さ方向に変位不能
なものであれば、発信装置自体の位置を表面から変える
必要がある。このとき、再現性を発揮しにくく、手間を
要することとなる。また、発信装置の位置決め精度は誤
差を伴いやすいとともに、発信装置の接近にも限界があ
る。
は、予め液体の温度を測定し、測定値に基づき焦点の表
面からの距離を深さ方向に変位させる。このため、その
温度に応じて焦点が確実に境界に位置される。ここで、
液体の温度に応じて焦点の表面からの距離を深さ方向に
変位させる場合、発信装置が焦点を深さ方向に変位不能
なものであれば、発信装置自体の位置を表面から変える
必要がある。このとき、再現性を発揮しにくく、手間を
要することとなる。また、発信装置の位置決め精度は誤
差を伴いやすいとともに、発信装置の接近にも限界があ
る。
【0024】これに対し、請求項3の深さ計測方法で
は、発信装置が焦点を深さ方向に変位可能なものである
ため、位置決めに関する手間を省略することができると
ともに、発信装置と表面との間の液体中における超音波
の減衰を無視することができる。また、位置決めの誤差
を無くすことができるとともに、表面に近づけすぎるこ
とによる発信装置の損傷・破損を防止することができ
る。
は、発信装置が焦点を深さ方向に変位可能なものである
ため、位置決めに関する手間を省略することができると
ともに、発信装置と表面との間の液体中における超音波
の減衰を無視することができる。また、位置決めの誤差
を無くすことができるとともに、表面に近づけすぎるこ
とによる発信装置の損傷・破損を防止することができ
る。
【0025】(8)発明者らの実験結果によれば、請求
項1〜7の深さ計測方法において、ワークの表面に付着
物がある場合、ワークの表面の面粗さが粗い場合、液体
中にゴミ等の浮遊物がある場合、発信装置が劣化してい
る場合等には、反射波は強度が著しく減少又は得られな
くなる。このため、これらの場合には、精度良く硬化層
の表面からの深さを計測することができず、極端な場合
には、現実には母材上に焼入れ硬化層があるにもかかわ
らず焼入れ硬化層がないと判断する虞れもある。
項1〜7の深さ計測方法において、ワークの表面に付着
物がある場合、ワークの表面の面粗さが粗い場合、液体
中にゴミ等の浮遊物がある場合、発信装置が劣化してい
る場合等には、反射波は強度が著しく減少又は得られな
くなる。このため、これらの場合には、精度良く硬化層
の表面からの深さを計測することができず、極端な場合
には、現実には母材上に焼入れ硬化層があるにもかかわ
らず焼入れ硬化層がないと判断する虞れもある。
【0026】これに対し、請求項8の深さ計測方法で
は、表面反射波及び境界反射波の少なくとも一方の強度
を検知し、この強度がしきい値未満であるときに警告信
号を発する。このため、ワークの表面に付着物がある場
合等には、警告信号が発せられ、誤った計測を回避する
ことができる。
は、表面反射波及び境界反射波の少なくとも一方の強度
を検知し、この強度がしきい値未満であるときに警告信
号を発する。このため、ワークの表面に付着物がある場
合等には、警告信号が発せられ、誤った計測を回避する
ことができる。
【0027】
(実施例1)実施例1では請求項1、3及び4を具体化
している。 「発信・受信装置」この方法では、図1に示す超音波探
査映像装置を採用している。この超音波探査映像装置で
は、走査装置1のスキャナ1aに焦点型超高周波探触子
2が取り付けられており、高周波探触子2には超音波測
定部3が接続されている。走査装置1及び超音波測定部
3は制御装置4に接続され、超音波測定部3はオシロス
コープ3aに接続されている。制御装置4はデータ処理
装置5に接続され、データ処理装置5はカラーハードコ
ピー6及びカラーCRT7に接続されているとともに画
像処理装置8を介してモノクロCRT9に接続されてい
る。
している。 「発信・受信装置」この方法では、図1に示す超音波探
査映像装置を採用している。この超音波探査映像装置で
は、走査装置1のスキャナ1aに焦点型超高周波探触子
2が取り付けられており、高周波探触子2には超音波測
定部3が接続されている。走査装置1及び超音波測定部
3は制御装置4に接続され、超音波測定部3はオシロス
コープ3aに接続されている。制御装置4はデータ処理
装置5に接続され、データ処理装置5はカラーハードコ
ピー6及びカラーCRT7に接続されているとともに画
像処理装置8を介してモノクロCRT9に接続されてい
る。
【0028】高周波探触子2が本発明に係る発信装置及
び受信装置が一体となった発信・受信装置(超音波セン
サ)である。この高周波探触子2は、図2に示すよう
に、各々圧電素子からなる3つの振動子2aと、各振動
子2aの下方に装備された3つの音響レンズ2bとから
なる。各振動子2aは、超音波測定部3からスイッチ2
cを介してリード線2dと接続されており、リード線2
dで超音波測定部3から送信される電気信号を振動に変
換して超音波を発信するとともに、受信した超音波の振
動を電気信号に変換してリード線2dで超音波測定部3
に送信する。このとき、各振動子2aの厚さが超音波の
波長λ(周波数f)を決定する。ここで採用した各振動
子2aは全て同一の厚さのものである。
び受信装置が一体となった発信・受信装置(超音波セン
サ)である。この高周波探触子2は、図2に示すよう
に、各々圧電素子からなる3つの振動子2aと、各振動
子2aの下方に装備された3つの音響レンズ2bとから
なる。各振動子2aは、超音波測定部3からスイッチ2
cを介してリード線2dと接続されており、リード線2
dで超音波測定部3から送信される電気信号を振動に変
換して超音波を発信するとともに、受信した超音波の振
動を電気信号に変換してリード線2dで超音波測定部3
に送信する。このとき、各振動子2aの厚さが超音波の
波長λ(周波数f)を決定する。ここで採用した各振動
子2aは全て同一の厚さのものである。
【0029】一方、各音響レンズ2bは、図3に示すよ
うに、下面が凹面に形成されており、振動子2aより発
信された超音波を所定距離bの焦点Fに集中するように
屈曲させる。このとき、各音響レンズ2bの曲率が焦点
Fまでの距離bを決定する。ここで採用した各音響レン
ズ2bはそれぞれ曲率が異なるものである。このため、
この高周波探触子2は、スイッチ2cの選択によって各
振動子2a及び各音響レンズ2bが選択され、これによ
り焦点Fを深さ方向に変位可能になされている。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」図4に示すように、上
記超音波探査映像装置における液体としての水10が満
たされた処理槽1b内にワークWを載置する。このワー
クWは、平面形状の表面をもつJISS53Cからなる
母材W0 上に焼入れ硬化層W1 が形成されたものであ
る。
うに、下面が凹面に形成されており、振動子2aより発
信された超音波を所定距離bの焦点Fに集中するように
屈曲させる。このとき、各音響レンズ2bの曲率が焦点
Fまでの距離bを決定する。ここで採用した各音響レン
ズ2bはそれぞれ曲率が異なるものである。このため、
この高周波探触子2は、スイッチ2cの選択によって各
振動子2a及び各音響レンズ2bが選択され、これによ
り焦点Fを深さ方向に変位可能になされている。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」図4に示すように、上
記超音波探査映像装置における液体としての水10が満
たされた処理槽1b内にワークWを載置する。このワー
クWは、平面形状の表面をもつJISS53Cからなる
母材W0 上に焼入れ硬化層W1 が形成されたものであ
る。
【0030】まず、高周波探触子2において、スイッチ
2cの選択によって各振動子2a及び各音響レンズ2b
を選択することにより焦点Fを深さ方向に変位させつ
つ、ワークWの表面から焼入れ硬化層W1 内に縦波の超
音波を発信する。そして、焦点Fが母材W0 と焼入れ硬
化層W1 との境界Bに位置すれば、結晶粒の組織変化に
対応して高周波探触子2により反射波が受信される。こ
こで、反射波は、図5に示すように、表面からの表面反
射波Sと、境界Bからの境界反射波Rとからなる。境界
反射波Rは、結晶粒が拡大されることから、入射された
超音波が散乱して生じる。このため、表面反射波S及び
境界反射波Rが高周波探触子2により受信されるため、
別体の発信装置及び受信装置を用意する必要がない。な
お、入射した縦波の超音波の一部は境界Bで反射せず、
下方に抜ける。
2cの選択によって各振動子2a及び各音響レンズ2b
を選択することにより焦点Fを深さ方向に変位させつ
つ、ワークWの表面から焼入れ硬化層W1 内に縦波の超
音波を発信する。そして、焦点Fが母材W0 と焼入れ硬
化層W1 との境界Bに位置すれば、結晶粒の組織変化に
対応して高周波探触子2により反射波が受信される。こ
こで、反射波は、図5に示すように、表面からの表面反
射波Sと、境界Bからの境界反射波Rとからなる。境界
反射波Rは、結晶粒が拡大されることから、入射された
超音波が散乱して生じる。このため、表面反射波S及び
境界反射波Rが高周波探触子2により受信されるため、
別体の発信装置及び受信装置を用意する必要がない。な
お、入射した縦波の超音波の一部は境界Bで反射せず、
下方に抜ける。
【0031】この方法により得られるデータは、図6に
示すように、表面反射波S及び境界反射波Rの強度Iと
伝播時間Tとの関係になる。このとき、縦波の超音波は
焦点Fにより感度が高められているため、境界Bが母材
W0 からある程度深さ方向に範囲をもっており、境界B
で徐々に硬化されて形成された焼入れ硬化層W1 であっ
ても、表面反射波S及び境界反射波Rはその範囲内の硬
化の変化が確実に反映されている。そして、焼入れ硬化
層W1 の深さxを計測するため、表面反射波Sの伝播開
始時間T1 と境界反射波Rの伝播開始時間T2 との差a
を求める。
示すように、表面反射波S及び境界反射波Rの強度Iと
伝播時間Tとの関係になる。このとき、縦波の超音波は
焦点Fにより感度が高められているため、境界Bが母材
W0 からある程度深さ方向に範囲をもっており、境界B
で徐々に硬化されて形成された焼入れ硬化層W1 であっ
ても、表面反射波S及び境界反射波Rはその範囲内の硬
化の変化が確実に反映されている。そして、焼入れ硬化
層W1 の深さxを計測するため、表面反射波Sの伝播開
始時間T1 と境界反射波Rの伝播開始時間T2 との差a
を求める。
【0032】ここで、焼入れ硬化層W1 内の音速v0 は
定数であるため、 v0 =2x/a …(1)式 が成り立つ。この(1)式より、 x=av0 /2 …(2)式 が得られ、(2)式により、焼入れ硬化層W1 における
表面からの深さxが求められる。
定数であるため、 v0 =2x/a …(1)式 が成り立つ。この(1)式より、 x=av0 /2 …(2)式 が得られ、(2)式により、焼入れ硬化層W1 における
表面からの深さxが求められる。
【0033】このため、この方法では、平均化処理を必
要とせず、データ処理が簡素化するとともに1回のデー
タ処理で足りるため、焼入れ硬化層W1 の深さxを簡易
に計測することができる。こうして、この方法では、ワ
ークWが自由表面の場合にも適用が容易である。特に、
この方法では、励磁電流を検出することはないので、ワ
ークWの表面形状にかかわらず精度よく硬化層の深さを
測定することができる。
要とせず、データ処理が簡素化するとともに1回のデー
タ処理で足りるため、焼入れ硬化層W1 の深さxを簡易
に計測することができる。こうして、この方法では、ワ
ークWが自由表面の場合にも適用が容易である。特に、
この方法では、励磁電流を検出することはないので、ワ
ークWの表面形状にかかわらず精度よく硬化層の深さを
測定することができる。
【0034】また、この方法では、高周波探触子2によ
り縦波の超音波を発信する位置が特定されており、幅方
向で正確な計測位置が定まり、幅方向の特定位置の焼入
れ硬化層W1 の表面からの深さxを計測することができ
る。したがって、この方法では、自由形状の表面をもつ
ワークWに適用が可能であり、正確な幅方向の計測位置
の下、焼入れ硬化層W1 の深さxを簡易に計測すること
ができる。
り縦波の超音波を発信する位置が特定されており、幅方
向で正確な計測位置が定まり、幅方向の特定位置の焼入
れ硬化層W1 の表面からの深さxを計測することができ
る。したがって、この方法では、自由形状の表面をもつ
ワークWに適用が可能であり、正確な幅方向の計測位置
の下、焼入れ硬化層W1 の深さxを簡易に計測すること
ができる。
【0035】また、この方法では、スイッチ2cの選択
により焦点Fを深さ方向に変位可能な高周波探触子2を
採用しているため、次のような作用及び効果を発揮する
ことができる。すなわち、この方法では、高周波探触子
2自体の位置を表面から変える必要がないため、位置決
めに関する手間を省略することができる。なお、実施例
1では、それぞれ3つの振動子2a及び音響レンズ2b
を備えた高周波探触子2を採用したが、各音響レンズ2
bの曲率によっては焦点Fを境界Bに一致させることが
できない場合には、高周波探触子2自体の位置を表面か
ら変える必要がある。しかし、この場合でも、始めから
位置決めする場合と比べれば、位置決めに関する手間を
省略することができる。また、振動子2a及び音響レン
ズ2bをより多数設けた高周波探触子を採用することも
できる。
により焦点Fを深さ方向に変位可能な高周波探触子2を
採用しているため、次のような作用及び効果を発揮する
ことができる。すなわち、この方法では、高周波探触子
2自体の位置を表面から変える必要がないため、位置決
めに関する手間を省略することができる。なお、実施例
1では、それぞれ3つの振動子2a及び音響レンズ2b
を備えた高周波探触子2を採用したが、各音響レンズ2
bの曲率によっては焦点Fを境界Bに一致させることが
できない場合には、高周波探触子2自体の位置を表面か
ら変える必要がある。しかし、この場合でも、始めから
位置決めする場合と比べれば、位置決めに関する手間を
省略することができる。また、振動子2a及び音響レン
ズ2bをより多数設けた高周波探触子を採用することも
できる。
【0036】また、この方法では、高周波探触子2自体
の位置を表面から変える必要がないため、水10の中に
おける超音波の減衰を無視することができる。さらに、
この方法では、高周波探触子2自体の位置を表面から変
える必要がないため、位置決めの誤差を無くすことがで
きるとともに、表面に近づけすぎることによる高周波探
触子2の損傷・破損を防止することができる。 (実施例2)実施例2でも請求項1、3及び4を具体化
している。 「発信・受信装置及び受信装置」この方法では、図7に
示すように、実施例1と同一の発信・受信装置としての
高周波探触子2と、受信装置としての2個の高周波探触
子11とを採用している。各高周波探触子11は、それ
ぞれ実施例1の高周波探触子2と同様の圧電素子からな
る1つの振動子と、この振動子の下方に装備された1つ
の音響レンズとからなる。各高周波探触子11は縦波の
超音波の入射点を中心として揺動可能になされている。
他の構成は実施例1と同一である。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置し、高周波探触子2により焦点Fを深さ方向
に変位させつつ縦波の超音波を発信する。そして、高周
波探触子2及び高周波探触子11により反射波が受信さ
れる。このとき、表面反射波Sは高周波探触子2により
受信されるため、表面反射波Sの受信については別体の
発信装置及び受信装置を用意する必要がない。また、こ
のとき、焼入れ異常で境界Bが表面と傾斜していること
により、表面反射波Sと境界反射波Rとが異なる進路を
とる場合があるが、この場合でも高周波探触子11を揺
動させることにより、境界反射波Rは高周波探触子11
により受信される。
の位置を表面から変える必要がないため、水10の中に
おける超音波の減衰を無視することができる。さらに、
この方法では、高周波探触子2自体の位置を表面から変
える必要がないため、位置決めの誤差を無くすことがで
きるとともに、表面に近づけすぎることによる高周波探
触子2の損傷・破損を防止することができる。 (実施例2)実施例2でも請求項1、3及び4を具体化
している。 「発信・受信装置及び受信装置」この方法では、図7に
示すように、実施例1と同一の発信・受信装置としての
高周波探触子2と、受信装置としての2個の高周波探触
子11とを採用している。各高周波探触子11は、それ
ぞれ実施例1の高周波探触子2と同様の圧電素子からな
る1つの振動子と、この振動子の下方に装備された1つ
の音響レンズとからなる。各高周波探触子11は縦波の
超音波の入射点を中心として揺動可能になされている。
他の構成は実施例1と同一である。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置し、高周波探触子2により焦点Fを深さ方向
に変位させつつ縦波の超音波を発信する。そして、高周
波探触子2及び高周波探触子11により反射波が受信さ
れる。このとき、表面反射波Sは高周波探触子2により
受信されるため、表面反射波Sの受信については別体の
発信装置及び受信装置を用意する必要がない。また、こ
のとき、焼入れ異常で境界Bが表面と傾斜していること
により、表面反射波Sと境界反射波Rとが異なる進路を
とる場合があるが、この場合でも高周波探触子11を揺
動させることにより、境界反射波Rは高周波探触子11
により受信される。
【0037】この方法により得られるデータによって、
実施例1と同様に、焼入れ硬化層W 1 の深さxを簡易に
計測することができる。したがって、この方法において
は、境界反射波Rの受信のために高周波探触子11を揺
動すれば、実施例1と同様の効果を奏することができ
る。 (実施例3)実施例3でも請求項1、3及び4を具体化
している。 「発信・受信装置及び受信装置」この方法では、図8に
示すように、実施例1と同一の発信・受信装置としての
高周波探触子2と、受信装置としての多数個の高周波探
触子12とを採用している。各高周波探触子12は、そ
れぞれ実施例1の高周波探触子2と同様の圧電素子から
なる1つの振動子からなる。各高周波探触子12は縦波
の超音波の入射点を中心として円板状に設けられてい
る。他の構成は実施例1と同一である。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置し、高周波探触子2により焦点Fを深さ方向
に変位させつつ縦波の超音波を発信する。そして、高周
波探触子2及び高周波探触子12により反射波が受信さ
れる。このとき、表面反射波Sは高周波探触子2により
受信されるため、表面反射波Sの受信については別体の
発信装置及び受信装置を用意する必要がない。また、こ
のとき、表面反射波Sと境界反射波Rとが異なる進路を
とっても、複数の高周波探触子12のいづれかが境界反
射波Rを受信する。
実施例1と同様に、焼入れ硬化層W 1 の深さxを簡易に
計測することができる。したがって、この方法において
は、境界反射波Rの受信のために高周波探触子11を揺
動すれば、実施例1と同様の効果を奏することができ
る。 (実施例3)実施例3でも請求項1、3及び4を具体化
している。 「発信・受信装置及び受信装置」この方法では、図8に
示すように、実施例1と同一の発信・受信装置としての
高周波探触子2と、受信装置としての多数個の高周波探
触子12とを採用している。各高周波探触子12は、そ
れぞれ実施例1の高周波探触子2と同様の圧電素子から
なる1つの振動子からなる。各高周波探触子12は縦波
の超音波の入射点を中心として円板状に設けられてい
る。他の構成は実施例1と同一である。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置し、高周波探触子2により焦点Fを深さ方向
に変位させつつ縦波の超音波を発信する。そして、高周
波探触子2及び高周波探触子12により反射波が受信さ
れる。このとき、表面反射波Sは高周波探触子2により
受信されるため、表面反射波Sの受信については別体の
発信装置及び受信装置を用意する必要がない。また、こ
のとき、表面反射波Sと境界反射波Rとが異なる進路を
とっても、複数の高周波探触子12のいづれかが境界反
射波Rを受信する。
【0038】この方法により得られるデータによって、
実施例1と同様に、焼入れ硬化層W 1 の深さxを簡易に
計測することができる。したがって、この方法において
は、境界反射波Rの受信のために何ら操作する必要な
く、実施例1と同様の効果を奏することができる。 (実施例4)実施例4では、請求項1、3、4及び5を
具体化している。 「発信・受信装置」この方法では、図9に示すように、
実施例1と同一の発信・受信装置としての高周波探触子
2と、反射手段としての2個の反射ガラス13とを採用
している。各反射ガラス13は縦波の超音波の入射点を
中心として揺動可能になされている。他の構成は実施例
1と同一である。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置し、高周波探触子2により焦点Fを深さ方向
に変位させつつ縦波の超音波を発信する。そして、高周
波探触子2により反射波が受信される。このとき、表面
反射波Sは高周波探触子2により受信されるため、表面
反射波Sの受信について別体の発信装置及び受信装置を
用意する必要がない。また、このとき、境界反射波Rの
進路途中の反射ガラス13を揺動させ、反射ガラス13
が境界反射波Rの進路を逆行させる。このため、表面反
射波Sと境界反射波Rとが異なる進路をとっても、境界
反射波Rは反射ガラス13を経て高周波探触子2により
受信される。このため、境界反射波Rの受信についても
別体の発信装置及び受信装置を用意する必要がない。
実施例1と同様に、焼入れ硬化層W 1 の深さxを簡易に
計測することができる。したがって、この方法において
は、境界反射波Rの受信のために何ら操作する必要な
く、実施例1と同様の効果を奏することができる。 (実施例4)実施例4では、請求項1、3、4及び5を
具体化している。 「発信・受信装置」この方法では、図9に示すように、
実施例1と同一の発信・受信装置としての高周波探触子
2と、反射手段としての2個の反射ガラス13とを採用
している。各反射ガラス13は縦波の超音波の入射点を
中心として揺動可能になされている。他の構成は実施例
1と同一である。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置し、高周波探触子2により焦点Fを深さ方向
に変位させつつ縦波の超音波を発信する。そして、高周
波探触子2により反射波が受信される。このとき、表面
反射波Sは高周波探触子2により受信されるため、表面
反射波Sの受信について別体の発信装置及び受信装置を
用意する必要がない。また、このとき、境界反射波Rの
進路途中の反射ガラス13を揺動させ、反射ガラス13
が境界反射波Rの進路を逆行させる。このため、表面反
射波Sと境界反射波Rとが異なる進路をとっても、境界
反射波Rは反射ガラス13を経て高周波探触子2により
受信される。このため、境界反射波Rの受信についても
別体の発信装置及び受信装置を用意する必要がない。
【0039】この方法により得られるデータによって、
実施例1と同様に、焼入れ硬化層W 1 の深さxを簡易に
計測することができる。したがって、この方法において
は、境界反射波Rの受信のために反射ガラス13を揺動
すれば、実施例1と同様の効果を奏することができる。 (実施例5)実施例5では、請求項1、2、3及び4を
具体化している。 「発信・受信装置」この方法では、図10に示すよう
に、発信・受信装置としての高周波探触子14と、この
高周波探触子14の側方に固着された面粗さ測定センサ
15とを採用している。面粗さ測定センサ15は超音波
粗さ計からなり、面粗さ測定装置及びスイッチング制御
装置16に接続されている。スイッチング制御装置は高
周波探触子14のスイッチ14cに接続されている。
実施例1と同様に、焼入れ硬化層W 1 の深さxを簡易に
計測することができる。したがって、この方法において
は、境界反射波Rの受信のために反射ガラス13を揺動
すれば、実施例1と同様の効果を奏することができる。 (実施例5)実施例5では、請求項1、2、3及び4を
具体化している。 「発信・受信装置」この方法では、図10に示すよう
に、発信・受信装置としての高周波探触子14と、この
高周波探触子14の側方に固着された面粗さ測定センサ
15とを採用している。面粗さ測定センサ15は超音波
粗さ計からなり、面粗さ測定装置及びスイッチング制御
装置16に接続されている。スイッチング制御装置は高
周波探触子14のスイッチ14cに接続されている。
【0040】高周波探触子14は、図11に示すよう
に、各々圧電素子からなる3つの振動子14aと、各振
動子14aの下方に装備された3つの音響レンズ14b
とからなる。各振動子14aは、厚さが超音波の波長λ
(周波数f)を決定するため、全て異なる厚さのもので
ある。他の構成は実施例1と同一である。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置し、面粗さ測定センサ15の発信する超音波
により表面の面粗さをRz(μm)で予め測定する。こ
の測定結果は、面粗さ測定装置からスイッチング制御装
置に送信され、スイッチング制御装置によって縦波の超
音波の波長λをこの面粗さ以上にするスイッチ14cを
選択し、高周波探触子14の選択された振動子14aに
より焦点Fを深さ方向に変位させつつ縦波の超音波を発
信する。ここで、波長λは、 λ=v/f …(3)式 により選択される。但し、vは超音波の音速である。そ
して、高周波探触子14により反射波が受信される。こ
うすることにより表面反射波Sと境界反射波Rとを確実
に受信することができる。
に、各々圧電素子からなる3つの振動子14aと、各振
動子14aの下方に装備された3つの音響レンズ14b
とからなる。各振動子14aは、厚さが超音波の波長λ
(周波数f)を決定するため、全て異なる厚さのもので
ある。他の構成は実施例1と同一である。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置し、面粗さ測定センサ15の発信する超音波
により表面の面粗さをRz(μm)で予め測定する。こ
の測定結果は、面粗さ測定装置からスイッチング制御装
置に送信され、スイッチング制御装置によって縦波の超
音波の波長λをこの面粗さ以上にするスイッチ14cを
選択し、高周波探触子14の選択された振動子14aに
より焦点Fを深さ方向に変位させつつ縦波の超音波を発
信する。ここで、波長λは、 λ=v/f …(3)式 により選択される。但し、vは超音波の音速である。そ
して、高周波探触子14により反射波が受信される。こ
うすることにより表面反射波Sと境界反射波Rとを確実
に受信することができる。
【0041】この方法により得られるデータによって、
オンラインで製造されることにより面粗さが一定でない
ワークWであっても、精度よく焼入れ硬化層W1 の深さ
xを簡易に計測することができる。 (実施例6)実施例6では、請求項1、2、3、4及び
6を具体化している。 「発信・受信装置」この方法では、図12に示すよう
に、実施例5と同一の発信・受信装置としての高周波探
触子14と、この高周波探触子14の各振動子14aの
下方にそれぞれ設けられた3個のノズル(図示せず)と
を採用している。各ノズルはそれぞれ液体としての水2
0、エーテル21又はグリセリン22を表面に向かって
流出可能になされている。他の構成は実施例5と同一で
ある。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置し、図示しない面粗さ測定センサの発信する
超音波により表面の面粗さをRz(μm)で予め測定す
る。この測定結果により、液体中の縦波の超音波の波長
λをこの面粗さ以上にするスイッチ14cを選択し、高
周波探触子14の選択された振動子14aにより焦点F
を深さ方向に変位させつつ縦波の超音波を発信する。こ
こで、波長λは上記(3)式により選択される。なお、
水20中での音速vは1500m/s、エーテル21で
の音速vは985m/s、グリセリン22中での音速v
は1986m/sである。このため、周波数fが一定の
場合、超音波の水20中での波長λを「1」とすれば、
エーテル21中での波長λは「約2/3」、グリセリン
22中での波長λは「約4/3」である。
オンラインで製造されることにより面粗さが一定でない
ワークWであっても、精度よく焼入れ硬化層W1 の深さ
xを簡易に計測することができる。 (実施例6)実施例6では、請求項1、2、3、4及び
6を具体化している。 「発信・受信装置」この方法では、図12に示すよう
に、実施例5と同一の発信・受信装置としての高周波探
触子14と、この高周波探触子14の各振動子14aの
下方にそれぞれ設けられた3個のノズル(図示せず)と
を採用している。各ノズルはそれぞれ液体としての水2
0、エーテル21又はグリセリン22を表面に向かって
流出可能になされている。他の構成は実施例5と同一で
ある。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置し、図示しない面粗さ測定センサの発信する
超音波により表面の面粗さをRz(μm)で予め測定す
る。この測定結果により、液体中の縦波の超音波の波長
λをこの面粗さ以上にするスイッチ14cを選択し、高
周波探触子14の選択された振動子14aにより焦点F
を深さ方向に変位させつつ縦波の超音波を発信する。こ
こで、波長λは上記(3)式により選択される。なお、
水20中での音速vは1500m/s、エーテル21で
の音速vは985m/s、グリセリン22中での音速v
は1986m/sである。このため、周波数fが一定の
場合、超音波の水20中での波長λを「1」とすれば、
エーテル21中での波長λは「約2/3」、グリセリン
22中での波長λは「約4/3」である。
【0042】そして、高周波探触子14により反射波が
受信される。このとき、液体が異なればこの液体中の超
音波の音速が異なるため、液体を選択することにより、
所望の波長λの超音波を発信することができる。こうし
て、所望の波長λの超音波を発信可能な水20、エーテ
ル21又はグリセリン22を選択して超音波を発信する
ため、厚さの異なる振動子の発信装置を複数用意する必
要がなくなる。
受信される。このとき、液体が異なればこの液体中の超
音波の音速が異なるため、液体を選択することにより、
所望の波長λの超音波を発信することができる。こうし
て、所望の波長λの超音波を発信可能な水20、エーテ
ル21又はグリセリン22を選択して超音波を発信する
ため、厚さの異なる振動子の発信装置を複数用意する必
要がなくなる。
【0043】この方法により得られるデータによって
も、実施例5と同様、精度よく焼入れ硬化層W1 の深さ
xを簡易に計測することができる。 (実施例7)実施例7では請求項1、4及び7を具体化
している。 「発信・受信装置」この方法では、図13に示す超音波
探査装置を採用している。この超音波探査装置では、走
査装置1のスキャナ1aに高周波探触子30が取り付け
られている。この高周波探触子30は本発明に係る発信
装置及び受信装置が一体となった発信・受信装置(超音
波センサ)である。この高周波探触子30は、圧電素子
からなる図示しない単一の振動子と、振動子の下方に装
備された単一の音響レンズとからなる市販のものであ
る。このため、この高周波探触子30は、それ自身では
焦点を深さ方向に変位させることができない。
も、実施例5と同様、精度よく焼入れ硬化層W1 の深さ
xを簡易に計測することができる。 (実施例7)実施例7では請求項1、4及び7を具体化
している。 「発信・受信装置」この方法では、図13に示す超音波
探査装置を採用している。この超音波探査装置では、走
査装置1のスキャナ1aに高周波探触子30が取り付け
られている。この高周波探触子30は本発明に係る発信
装置及び受信装置が一体となった発信・受信装置(超音
波センサ)である。この高周波探触子30は、圧電素子
からなる図示しない単一の振動子と、振動子の下方に装
備された単一の音響レンズとからなる市販のものであ
る。このため、この高周波探触子30は、それ自身では
焦点を深さ方向に変位させることができない。
【0044】また、液体としての水10が満たされた処
理槽1b内にはデジタル式水温計31が設けられてい
る。高周波探触子30には超音波測定部32が接続さ
れ、スキャナ1aはスキャナ制御装置33に接続されて
いる。スキャナ制御装置33、超音波測定部32及び水
温計31はデータ処理装置34に接続されている。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置する。そして、データ処理装置34によって
スキャナ制御装置33を介して高周波探触子30を深さ
方向に移動させることにより、焦点Fを深さ方向に変位
させつつ縦波の超音波を発信する。
理槽1b内にはデジタル式水温計31が設けられてい
る。高周波探触子30には超音波測定部32が接続さ
れ、スキャナ1aはスキャナ制御装置33に接続されて
いる。スキャナ制御装置33、超音波測定部32及び水
温計31はデータ処理装置34に接続されている。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置する。そして、データ処理装置34によって
スキャナ制御装置33を介して高周波探触子30を深さ
方向に移動させることにより、焦点Fを深さ方向に変位
させつつ縦波の超音波を発信する。
【0045】このとき、図14に示すように、水10の
温度が前回計測時から変化しておれば、水10中での超
音波の音速が異なるため、水10中を伝播する超音波の
屈折率が変化し、前回の焦点Fの位置が境界Bから変化
している。このため、データ処理装置33は、図15に
示すフローチャートに従ってデータ処理を行う。まず、
ステップS100では、水温計31からの出力信号に基
づき、水温(信号。以下同様。)を測定する。ステップ
S101では、ROMにメモリされた図16に示す水温
(℃)と水中音速(m/s)との関係に基づき、求めら
れた水温から水中音速を算出する。ここで、図17に示
すように、超音波が第1媒質(水)から第2媒質(鋼)
に侵入する際、入射角がθ1 、出射角がθ2、第1媒質
(水)中での音速がC1 、第2媒質(鋼)中での音速が
C2 であれば、 sinθ1 /sinθ2 =C1 /C2 …(4)式 が成り立つ。ここで、入射角θ1 、鋼中音速C2 は定数
であるため、ステップS102では、算出された水中音
速C1 から、ワークW内へ侵入する超音波の出射角θ2
を算出する。次いで、ステップS103では、算出され
た出射角θ2 から境界Bまでの焦点深度を算出する。こ
うして、ステップS104では、算出された焦点深度に
基づき、スキャナ制御装置33を介して高周波探触子3
0を深さ方向で補正する。こうして、その水温に応じて
焦点Fが確実に境界Bに位置される。
温度が前回計測時から変化しておれば、水10中での超
音波の音速が異なるため、水10中を伝播する超音波の
屈折率が変化し、前回の焦点Fの位置が境界Bから変化
している。このため、データ処理装置33は、図15に
示すフローチャートに従ってデータ処理を行う。まず、
ステップS100では、水温計31からの出力信号に基
づき、水温(信号。以下同様。)を測定する。ステップ
S101では、ROMにメモリされた図16に示す水温
(℃)と水中音速(m/s)との関係に基づき、求めら
れた水温から水中音速を算出する。ここで、図17に示
すように、超音波が第1媒質(水)から第2媒質(鋼)
に侵入する際、入射角がθ1 、出射角がθ2、第1媒質
(水)中での音速がC1 、第2媒質(鋼)中での音速が
C2 であれば、 sinθ1 /sinθ2 =C1 /C2 …(4)式 が成り立つ。ここで、入射角θ1 、鋼中音速C2 は定数
であるため、ステップS102では、算出された水中音
速C1 から、ワークW内へ侵入する超音波の出射角θ2
を算出する。次いで、ステップS103では、算出され
た出射角θ2 から境界Bまでの焦点深度を算出する。こ
うして、ステップS104では、算出された焦点深度に
基づき、スキャナ制御装置33を介して高周波探触子3
0を深さ方向で補正する。こうして、その水温に応じて
焦点Fが確実に境界Bに位置される。
【0046】この後、ステップS105では、高周波探
触子30により反射波が受信され、焼入れ硬化層W1 の
深さxを計測する。したがって、この方法においては、
前回計測時から水温が変化していても、焼入れ硬化層W
1 の深さxを正確に計測することができる。 (実施例8)実施例8でも請求項1、4及び7を具体化
している。 「発信・受信装置」この方法では、処理槽1b内にデジ
タル式水温計31を設けていない。他の他の構成は実施
例7と同一である。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置する。そして、データ処理装置34によって
スキャナ制御装置33を介して高周波探触子30を深さ
方向に移動させることにより、焦点Fを深さ方向に変位
させつつ縦波の超音波を発信する。
触子30により反射波が受信され、焼入れ硬化層W1 の
深さxを計測する。したがって、この方法においては、
前回計測時から水温が変化していても、焼入れ硬化層W
1 の深さxを正確に計測することができる。 (実施例8)実施例8でも請求項1、4及び7を具体化
している。 「発信・受信装置」この方法では、処理槽1b内にデジ
タル式水温計31を設けていない。他の他の構成は実施
例7と同一である。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置する。そして、データ処理装置34によって
スキャナ制御装置33を介して高周波探触子30を深さ
方向に移動させることにより、焦点Fを深さ方向に変位
させつつ縦波の超音波を発信する。
【0047】このとき、水10の温度が前回計測時から
変化しておれば、水10中での超音波の音速が異なるた
め、水10中を伝播する超音波の屈折率が変化し、前回
の焦点Fの位置が境界Bから変化している。このため、
データ処理装置33は、図18に示す強度Iと伝播時間
Tとの関係において、発信時の波形Tを検知する。ま
た、表面反射波S及び境界反射波Rを検知する。ここ
で、高周波探触子30とワークWの表面までの距離をΔ
zとすれば、Δzはスキャナ制御装置33により座標と
して定められている。そして、発信時の波形Tと表面反
射波Sの伝播開始時間T1 との差をΔtとすれば、水中
音速C1 は、 C1 =Δz/Δt …(5)式 で求まる。こうして、算出された水中音速C1 から、実
施例7と同様、その水温に応じて焦点Fが確実に境界B
に位置される。この後、高周波探触子30により反射波
が受信され、焼入れ硬化層W1 の深さxを計測する。
変化しておれば、水10中での超音波の音速が異なるた
め、水10中を伝播する超音波の屈折率が変化し、前回
の焦点Fの位置が境界Bから変化している。このため、
データ処理装置33は、図18に示す強度Iと伝播時間
Tとの関係において、発信時の波形Tを検知する。ま
た、表面反射波S及び境界反射波Rを検知する。ここ
で、高周波探触子30とワークWの表面までの距離をΔ
zとすれば、Δzはスキャナ制御装置33により座標と
して定められている。そして、発信時の波形Tと表面反
射波Sの伝播開始時間T1 との差をΔtとすれば、水中
音速C1 は、 C1 =Δz/Δt …(5)式 で求まる。こうして、算出された水中音速C1 から、実
施例7と同様、その水温に応じて焦点Fが確実に境界B
に位置される。この後、高周波探触子30により反射波
が受信され、焼入れ硬化層W1 の深さxを計測する。
【0048】したがって、この方法においては、水温計
31を用いることなく、前回計測時から水温が変化して
いても、焼入れ硬化層W1 の深さxを正確に計測するこ
とができる。 (実施例9)実施例9では請求項1、3、4及び7を具
体化している。 「発信・受信装置」この方法では、図19に示す超音波
探査装置を採用している。この超音波探査装置では、走
査装置1のスキャナ1aに実施例5と同一の焦点Fを深
さ方向に変位可能な高周波探触子14(図10参照)が
取り付けられている。但し、面粗さ測定センサ15は設
けていない。この高周波探触子14はスイッチング制御
装置35を介してデータ処理装置36に接続されてい
る。他の構成は実施例7と同一である。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置し、高周波探触子14により焦点Fを深さ方
向に変位させつつ縦波の超音波を発信する。
31を用いることなく、前回計測時から水温が変化して
いても、焼入れ硬化層W1 の深さxを正確に計測するこ
とができる。 (実施例9)実施例9では請求項1、3、4及び7を具
体化している。 「発信・受信装置」この方法では、図19に示す超音波
探査装置を採用している。この超音波探査装置では、走
査装置1のスキャナ1aに実施例5と同一の焦点Fを深
さ方向に変位可能な高周波探触子14(図10参照)が
取り付けられている。但し、面粗さ測定センサ15は設
けていない。この高周波探触子14はスイッチング制御
装置35を介してデータ処理装置36に接続されてい
る。他の構成は実施例7と同一である。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置し、高周波探触子14により焦点Fを深さ方
向に変位させつつ縦波の超音波を発信する。
【0049】このとき、水10の温度が前回計測時から
変化しておれば、水10中での超音波の音速が異なるた
め、水10中を伝播する超音波の屈折率が変化し、前回
の焦点Fの位置が境界Bから変化している。このため、
データ処理装置36は、図20に示すフローチャートに
従ってデータ処理を行う。まず、ステップS200で
は、水温計31からの出力信号に基づき、水温を測定す
る。そして、実施例7と同様に、ステップS201で水
温から水中音速を算出し、ステップS202で水中音速
C1 から出射角θ2 を算出し、ステップS203で出射
角θ2 から焦点深度を算出する。こうして、ステップS
204では、算出された焦点深度に最も近い焦点距離を
実現可能なスイッチ14cを選択する。こうして、その
水温に応じて焦点Fが確実に境界Bに位置される。
変化しておれば、水10中での超音波の音速が異なるた
め、水10中を伝播する超音波の屈折率が変化し、前回
の焦点Fの位置が境界Bから変化している。このため、
データ処理装置36は、図20に示すフローチャートに
従ってデータ処理を行う。まず、ステップS200で
は、水温計31からの出力信号に基づき、水温を測定す
る。そして、実施例7と同様に、ステップS201で水
温から水中音速を算出し、ステップS202で水中音速
C1 から出射角θ2 を算出し、ステップS203で出射
角θ2 から焦点深度を算出する。こうして、ステップS
204では、算出された焦点深度に最も近い焦点距離を
実現可能なスイッチ14cを選択する。こうして、その
水温に応じて焦点Fが確実に境界Bに位置される。
【0050】この後、ステップS205で焼入れ硬化層
W1 の深さxを計測する。したがって、この方法におい
ても、実施例7と同様、前回計測時から水温が変化して
いても、焼入れ硬化層W1 の深さxを正確に計測するこ
とができる。 (実施例10)実施例10では請求項1、3、4及び8
を具体化している。 「発信・受信装置」この方法では、図21に示す超音波
探査映像装置を採用している。この超音波探査映像装置
では、同期制御器40がゲート発生器41、パルス電圧
発振器42及び横軸掃引器43に接続され、ゲート発生
器41及びパルス電圧発振器42は受信器44に接続さ
れている。受信器44及び横軸掃引器43はブラウン管
45に接続され、受信器44はレベル判別器46に接続
され、レベル判別器46はレベル設定器47に接続され
ている。実施例1と同一の高周波探触子2はパルス電圧
発振器42及び受信器44に接続されている。他の構成
は実施例1と同一である。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置し、高周波探触子2により焦点Fを深さ方向
に変位させつつ縦波の超音波を発信する。そして、焦点
Fが母材W0 と焼入れ硬化層W1 との境界Bに位置すれ
ば、高周波探触子2により反射波が受信される。
W1 の深さxを計測する。したがって、この方法におい
ても、実施例7と同様、前回計測時から水温が変化して
いても、焼入れ硬化層W1 の深さxを正確に計測するこ
とができる。 (実施例10)実施例10では請求項1、3、4及び8
を具体化している。 「発信・受信装置」この方法では、図21に示す超音波
探査映像装置を採用している。この超音波探査映像装置
では、同期制御器40がゲート発生器41、パルス電圧
発振器42及び横軸掃引器43に接続され、ゲート発生
器41及びパルス電圧発振器42は受信器44に接続さ
れている。受信器44及び横軸掃引器43はブラウン管
45に接続され、受信器44はレベル判別器46に接続
され、レベル判別器46はレベル設定器47に接続され
ている。実施例1と同一の高周波探触子2はパルス電圧
発振器42及び受信器44に接続されている。他の構成
は実施例1と同一である。 「焼入れ硬化層の深さ計測方法」実施例1と同様にワー
クWを載置し、高周波探触子2により焦点Fを深さ方向
に変位させつつ縦波の超音波を発信する。そして、焦点
Fが母材W0 と焼入れ硬化層W1 との境界Bに位置すれ
ば、高周波探触子2により反射波が受信される。
【0051】このとき、まず、ゲート発生器41でゲー
ト信号を発生させ、受信器44で受信した信号のうち、
表面反射波Sだけをレベル判別器46に送信する。そし
て、レベル判別器46は、図22に示すフローチャート
に従ってデータ処理を行う。すなわち、ステップS30
0において、図23に示すように、表面反射波Sの信号
電圧レベルvを測定する。次いで、ステップS301に
おいて、表面反射波Sの信号電圧レベルvとレベル設定
器47によって設定したしきい値v0 とを比較する。
ト信号を発生させ、受信器44で受信した信号のうち、
表面反射波Sだけをレベル判別器46に送信する。そし
て、レベル判別器46は、図22に示すフローチャート
に従ってデータ処理を行う。すなわち、ステップS30
0において、図23に示すように、表面反射波Sの信号
電圧レベルvを測定する。次いで、ステップS301に
おいて、表面反射波Sの信号電圧レベルvとレベル設定
器47によって設定したしきい値v0 とを比較する。
【0052】ここで、v≧v0 であれば、高周波探触子
2の出力は十分あり、また高周波探触子2から発せられ
た超音波が途中で減衰することなくワークWまで届いた
と判断され、ステップS302で実際の計測を開始す
る。一方、v<v0 であれば、ワークWの表面に付着物
がある場合、ワークWの表面の面粗さが粗い場合、水1
0中にゴミ等の浮遊物がある場合、高周波探触子2が劣
化している場合等により、表面反射波Sの強度が著しく
減少又は得られなくなったと判断され、ステップS30
3で計測を中止する。そして、ステップS304で警告
信号を発する。
2の出力は十分あり、また高周波探触子2から発せられ
た超音波が途中で減衰することなくワークWまで届いた
と判断され、ステップS302で実際の計測を開始す
る。一方、v<v0 であれば、ワークWの表面に付着物
がある場合、ワークWの表面の面粗さが粗い場合、水1
0中にゴミ等の浮遊物がある場合、高周波探触子2が劣
化している場合等により、表面反射波Sの強度が著しく
減少又は得られなくなったと判断され、ステップS30
3で計測を中止する。そして、ステップS304で警告
信号を発する。
【0053】こうして、この方法では、誤った計測を回
避することができる。また、処理槽1b内の水10や高
周波探触子2の交換時期を知ることができるとともに、
表面の面粗さが粗いワークWをラインから外して製品の
品質向上を図ることができる。なお、上記各実施例1〜
6、9、10では、焦点を深さ方向に変位させるために
複数の振動子及び音響レンズをもつ高周波探触子2、1
4を採用したが、図24に示すように、単一の振動子5
0の下方に下面が凸面に形成された単一の第1音響レン
ズ51を設け、この第1音響レンズ51の下方に下面が
凹面に形成された単一の第2音響レンズ52を設け、第
1音響レンズ51と第2音響レンズ52との間隔を変位
可能にした高周波探触子によっても、同様の効果が得ら
れると考えられる。
避することができる。また、処理槽1b内の水10や高
周波探触子2の交換時期を知ることができるとともに、
表面の面粗さが粗いワークWをラインから外して製品の
品質向上を図ることができる。なお、上記各実施例1〜
6、9、10では、焦点を深さ方向に変位させるために
複数の振動子及び音響レンズをもつ高周波探触子2、1
4を採用したが、図24に示すように、単一の振動子5
0の下方に下面が凸面に形成された単一の第1音響レン
ズ51を設け、この第1音響レンズ51の下方に下面が
凹面に形成された単一の第2音響レンズ52を設け、第
1音響レンズ51と第2音響レンズ52との間隔を変位
可能にした高周波探触子によっても、同様の効果が得ら
れると考えられる。
【0054】また、各実施例1〜10では、高周波探触
子をワークWにそってスキャンすることによって焼入れ
硬化層W1 の断面を映像表示することも可能である。加
えて、各実施例1〜10により結晶粒の相違を表面反射
波S及び境界反射波Rの強度と伝播時間との関係からパ
ターン化すれば、ワークWの内部状態の判定にも適用可
能である。
子をワークWにそってスキャンすることによって焼入れ
硬化層W1 の断面を映像表示することも可能である。加
えて、各実施例1〜10により結晶粒の相違を表面反射
波S及び境界反射波Rの強度と伝播時間との関係からパ
ターン化すれば、ワークWの内部状態の判定にも適用可
能である。
【0055】
(1)請求項1の深さ計測方法では、請求項1の構成を
採用しているため、自由形状の表面をもつワークに適用
が可能であり、正確な幅方向の計測位置の下、焼入れ硬
化層の深さを簡易に計測することができる。したがっ
て、この方法では、焼入れ硬化層の深さを正確かつ安価
に計測することができる。
採用しているため、自由形状の表面をもつワークに適用
が可能であり、正確な幅方向の計測位置の下、焼入れ硬
化層の深さを簡易に計測することができる。したがっ
て、この方法では、焼入れ硬化層の深さを正確かつ安価
に計測することができる。
【0056】(2)請求項2の深さ計測方法では、請求
項2の構成により、表面反射波と境界反射波とを確実に
受信することができるため、請求項1の効果に加え、よ
り精度よく焼入れ硬化層の深さを計測することができ
る。 (3)請求項3の深さ計測方法では、請求項3の構成に
より、請求項1、2の効果に加え、発信装置の位置決め
に関する手間を省略することができる。また、この方法
では、位置決めの誤差を無くすことができる。加えて、
この方法では、表面に近づけすぎることによる発信装置
の損傷・破損を防止することができる。
項2の構成により、表面反射波と境界反射波とを確実に
受信することができるため、請求項1の効果に加え、よ
り精度よく焼入れ硬化層の深さを計測することができ
る。 (3)請求項3の深さ計測方法では、請求項3の構成に
より、請求項1、2の効果に加え、発信装置の位置決め
に関する手間を省略することができる。また、この方法
では、位置決めの誤差を無くすことができる。加えて、
この方法では、表面に近づけすぎることによる発信装置
の損傷・破損を防止することができる。
【0057】したがって、焼入れ硬化層の深さをより簡
易に計測し、さらなるコストダウンを実現することがで
きる。 (4)請求項4の深さ計測方法では、請求項4の構成に
より、別体の発信装置及び受信装置を用意する必要がな
くなるため、請求項1〜3の効果に加え、焼入れ硬化層
の深さをより簡易に計測し、さらなるコストダウンを実
現することができる。
易に計測し、さらなるコストダウンを実現することがで
きる。 (4)請求項4の深さ計測方法では、請求項4の構成に
より、別体の発信装置及び受信装置を用意する必要がな
くなるため、請求項1〜3の効果に加え、焼入れ硬化層
の深さをより簡易に計測し、さらなるコストダウンを実
現することができる。
【0058】(5)請求項5の深さ計測方法において
も、請求項5の構成により、別体の発信装置及び受信装
置を用意する必要がなくなるため、請求項1〜4の効果
に加え、焼入れ硬化層の深さをより簡易に計測し、さら
なるコストダウンを実現することができる。 (6)請求項6の深さ計測方法においても、請求項6の
構成により、厚さの異なる振動子の発信装置を複数用意
する必要がなくなるため、請求項1〜5の効果に加え、
焼入れ硬化層の深さをより簡易に計測し、さらなるコス
トダウンを実現することができる。
も、請求項5の構成により、別体の発信装置及び受信装
置を用意する必要がなくなるため、請求項1〜4の効果
に加え、焼入れ硬化層の深さをより簡易に計測し、さら
なるコストダウンを実現することができる。 (6)請求項6の深さ計測方法においても、請求項6の
構成により、厚さの異なる振動子の発信装置を複数用意
する必要がなくなるため、請求項1〜5の効果に加え、
焼入れ硬化層の深さをより簡易に計測し、さらなるコス
トダウンを実現することができる。
【0059】(7)請求項7の深さ計測方法では、請求
項1〜6の効果に加え、請求項7の構成により、前回計
測時から水温が変化していても、焼入れ硬化層の深さを
正確に計測することができる。 (8)請求項8の深さ計測方法では、請求項1〜7の効
果に加え、請求項8の構成により、誤った計測を回避す
ることができる。また、液体や発信装置の交換時期を知
ることができるとともに、表面の面粗さが粗いワークを
ラインから外して製品の品質向上を図ることができる。
項1〜6の効果に加え、請求項7の構成により、前回計
測時から水温が変化していても、焼入れ硬化層の深さを
正確に計測することができる。 (8)請求項8の深さ計測方法では、請求項1〜7の効
果に加え、請求項8の構成により、誤った計測を回避す
ることができる。また、液体や発信装置の交換時期を知
ることができるとともに、表面の面粗さが粗いワークを
ラインから外して製品の品質向上を図ることができる。
【図1】実施例1に係る超音波探査映像装置の模式図で
ある。
ある。
【図2】実施例1に係る高周波探触子を示す模式断面図
である。
である。
【図3】実施例1に係る高周波探触子の要部を示す模式
断面図である。
断面図である。
【図4】実施例1の方法を示す模式断面図である。
【図5】実施例1の方法の要部を示す模式断面図であ
る。
る。
【図6】実施例1の方法により得られた表面反射波及び
境界反射波の強度と伝播時間との関係を示すグラフであ
る。
境界反射波の強度と伝播時間との関係を示すグラフであ
る。
【図7】実施例2の方法の要部を示す模式断面図であ
る。
る。
【図8】実施例3の方法の要部を示す模式断面図であ
る。
る。
【図9】実施例4の方法の要部を示す模式断面図であ
る。
る。
【図10】実施例5の方法の要部を示す模式断面図であ
る。
る。
【図11】実施例5に係る高周波探触子を示す模式断面
図である。
図である。
【図12】実施例6の方法の要部を示す模式断面図であ
る。
る。
【図13】実施例7に係る超音波探査装置の模式図であ
る。
る。
【図14】実施例7の方法の要部を示す模式断面図であ
る。
る。
【図15】実施例7に係るデータ処理装置のフローチャ
ートである。
ートである。
【図16】実施例7に係り、水温と水中音速との関係を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図17】実施例7に係り、超音波が第1媒質(水)か
ら第2媒質(鋼)に侵入する際のようすを示す模式図で
ある。
ら第2媒質(鋼)に侵入する際のようすを示す模式図で
ある。
【図18】実施例8に係り、(A)は発信時の波形、表
面反射波及び境界反射波の強度と伝播時間との関係を示
すグラフ、(B)は超音波がワークに侵入する際のよう
すを示す模式図である。
面反射波及び境界反射波の強度と伝播時間との関係を示
すグラフ、(B)は超音波がワークに侵入する際のよう
すを示す模式図である。
【図19】実施例9に係る超音波探査装置の模式図であ
る。
る。
【図20】実施例9に係るデータ処理装置のフローチャ
ートである。
ートである。
【図21】実施例10に係る超音波探査映像装置の要部
模式図である。
模式図である。
【図22】実施例10に係るレベル判別器のフローチャ
ートである。
ートである。
【図23】実施例10の方法により得られた表面反射波
及び境界反射波の信号電圧と時間との関係を示すグラフ
である。
及び境界反射波の信号電圧と時間との関係を示すグラフ
である。
【図24】他の実施例に係る高周波探触子の要部を示す
模式断面図である。
模式断面図である。
【図25】従来の方法により得られた表面からの深さと
後方散乱波の強度との関係を示すグラフである。
後方散乱波の強度との関係を示すグラフである。
W…ワーク W0 …母材 W1 …
焼入れ硬化層 x…深さ 2、14、30…高周波探触子
(発信・受信装置) F…焦点 11、12…高周波探触子(受信
装置) S…表面反射波 B…境界 R…境
界反射波 I…強度 T…伝播時間 a…差 λ…波長 13…反射ガラス(反射手段) 10、20、21、22…液体(10、20…水、21
…エーテル、22…グリセリン)
焼入れ硬化層 x…深さ 2、14、30…高周波探触子
(発信・受信装置) F…焦点 11、12…高周波探触子(受信
装置) S…表面反射波 B…境界 R…境
界反射波 I…強度 T…伝播時間 a…差 λ…波長 13…反射ガラス(反射手段) 10、20、21、22…液体(10、20…水、21
…エーテル、22…グリセリン)
Claims (8)
- 【請求項1】ワークの母材上の焼入れ硬化層における表
面からの深さを液体中において計測する焼入れ硬化層の
深さ計測方法であって、 発信装置により焦点を深さ方向に変位させつつ前記表面
から前記焼入れ硬化層内に縦波の超音波を発信し、受信
装置により該表面からの表面反射波及び前記母材と該焼
入れ硬化層との境界からの境界反射波を受信し、該表面
反射波及び該境界反射波の強度と伝播時間との関係を求
め、該表面反射波の伝播時間と該境界反射波の伝播時間
との差より該焼入れ硬化層における該表面からの深さを
求めることを特徴とする焼入れ硬化層の深さ計測方法。 - 【請求項2】表面の面粗さを単位がマイクロメータの十
点式面粗さ測定法で予め測定し、縦波の超音波の波長を
該面粗さ以上にすることを特徴とする請求項1記載の焼
入れ硬化層の深さ計測方法。 - 【請求項3】発信装置は、焦点を深さ方向に変位可能な
ものであることを特徴とする請求項1又は2記載の焼入
れ硬化層の深さ計測方法。 - 【請求項4】発信装置及び受信装置は一体であることを
特徴とする請求項1、2又は3記載の焼入れ硬化層の深
さ計測方法。 - 【請求項5】境界反射波の進路途中に該進路を逆行させ
る反射手段を設け、該境界反射波は該反射手段を経て発
信装置により受信されることを特徴とする請求項1、
2、3又は4記載の焼入れ硬化層の深さ計測方法。 - 【請求項6】発信装置の振動子と表面との間に異なる液
体を選択的に流通させうるようにし、所望の波長の超音
波を発信可能な該液体を選択して該超音波を発信するこ
とを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の焼入
れ硬化層の深さ計測方法。 - 【請求項7】予め液体の温度を測定し、測定値に基づき
焦点の表面からの距離を深さ方向に変位させることを特
徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の焼入れ
硬化層の深さ計測方法。 - 【請求項8】表面反射波及び境界反射波の少なくとも一
方の強度を検知し、該強度がしきい値未満であるときに
警告信号を発することを特徴とする請求項1、2、3、
4、5、6又は7記載の焼入れ硬化層の深さ計測方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6115297A JPH07229705A (ja) | 1993-12-20 | 1994-05-27 | 焼入れ硬化層の深さ計測方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32000293 | 1993-12-20 | ||
| JP5-320002 | 1993-12-20 | ||
| JP6115297A JPH07229705A (ja) | 1993-12-20 | 1994-05-27 | 焼入れ硬化層の深さ計測方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07229705A true JPH07229705A (ja) | 1995-08-29 |
Family
ID=26453834
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6115297A Pending JPH07229705A (ja) | 1993-12-20 | 1994-05-27 | 焼入れ硬化層の深さ計測方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07229705A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011032853A (ja) * | 2009-10-27 | 2011-02-17 | Geo Search Co Ltd | 舗装の内部損傷箇所の非破壊調査方法 |
| JP2011032678A (ja) * | 2009-07-30 | 2011-02-17 | Geo Search Co Ltd | 舗装の内部損傷箇所の非破壊調査方法 |
| CN105258658A (zh) * | 2015-10-30 | 2016-01-20 | 山东建筑大学 | 超声波测量丝杠表面淬火层厚度装置及方法 |
| JP2016148563A (ja) * | 2015-02-11 | 2016-08-18 | 高周波熱錬株式会社 | 熱処理層深さ測定用超音波プローブ及び熱処理層深さの測定方法 |
| DE102023204135A1 (de) | 2022-07-15 | 2024-01-18 | Advantest Corporation | Ultraschallmessvorrichtung, verfahren, programm und aufzeichnungsmedium |
-
1994
- 1994-05-27 JP JP6115297A patent/JPH07229705A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011032678A (ja) * | 2009-07-30 | 2011-02-17 | Geo Search Co Ltd | 舗装の内部損傷箇所の非破壊調査方法 |
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| JP2016148563A (ja) * | 2015-02-11 | 2016-08-18 | 高周波熱錬株式会社 | 熱処理層深さ測定用超音波プローブ及び熱処理層深さの測定方法 |
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| DE102023204135A1 (de) | 2022-07-15 | 2024-01-18 | Advantest Corporation | Ultraschallmessvorrichtung, verfahren, programm und aufzeichnungsmedium |
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