JPH07234532A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JPH07234532A
JPH07234532A JP2292894A JP2292894A JPH07234532A JP H07234532 A JPH07234532 A JP H07234532A JP 2292894 A JP2292894 A JP 2292894A JP 2292894 A JP2292894 A JP 2292894A JP H07234532 A JPH07234532 A JP H07234532A
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acid
layer
intermediate layer
conductive substrate
charge
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JP2292894A
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Akira Takahashi
章 高橋
Sumitaka Nogami
純孝 野上
Kyoko Kitagawa
恭子 北川
Koji Tanaka
孝司 田中
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D251/00Heterocyclic compounds containing 1,3,5-triazine rings
    • C07D251/02Heterocyclic compounds containing 1,3,5-triazine rings not condensed with other rings
    • C07D251/12Heterocyclic compounds containing 1,3,5-triazine rings not condensed with other rings having three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D251/26Heterocyclic compounds containing 1,3,5-triazine rings not condensed with other rings having three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with only hetero atoms directly attached to ring carbon atoms
    • C07D251/40Nitrogen atoms
    • C07D251/42One nitrogen atom
    • C07D251/46One nitrogen atom with oxygen or sulfur atoms attached to the two other ring carbon atoms
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording-members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat or to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/14Inert intermediate or cover layers for charge-receiving layers
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Abstract

(57)【要約】 【目的】特定の成分を含む中間層を設けることにより、
繰り返しでの電気特性,画像品質が優れ、しかも生産性
の良好な電子写真用感光体を得る。 【構成】導電性基体1上に感光層11を設けてなる電子
写真用感光体において、感光層11が少なくとも中間層
2、電荷発生層3、電荷輸送層4がこの順に導電性基体
1上に積層されてなり、前記中間層2に下記一般式
(I)で示される化合物を酸化防止剤として0.1ない
し20%含むこととする。 【化1】 〔式中R1 ,R2 はC1 ないしC12のアルキル基を表
す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電子写真用有機感光体
に係わり、特に中間層を有する電子写真用感光体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】カールソンの発明に始まる電子写真装置
に用いられる電子写真用感光体(以下感光体と称する)
は、従来セレン,セレン合金、酸化亜鉛,硫化カドミウ
ムなどの無機系の光導電性材料を使用したものが主流で
あった。しかしながら、最近では無毒性,成膜性,軽量
性,低価格などの点から有機系の光導電性材料を使用し
た感光体の開発が盛んに進められている。なかでも、感
光層に光を受容して電荷キャリアを発生させる電荷発生
層と発生した電荷キャリアを移動させる電荷輸送層とに
分けた、いわゆる機能分離積層型の有機系感光体は、各
層をそれぞれの層の機能に最適な材料で形成して組み合
わせることにより、感度を大幅に向上させることができ
ること,露光光の波長に応じてその分光感度を高めるこ
とができることなど利点が多いので、開発の主流とな
り、実用化が進められて、複写機,ファックスなどの電
子写真装置に使用されてきている。
【0003】現在、実用化されている機能分離型の有機
系感光体の主流は、導電性基体の上に電荷発生層,電荷
輸送層をこの順に積層した感光層を備えた構成のもので
あるこのような感光体は、導電性基体上に有機系の電荷
発生剤を昇華又は、蒸着してあるいは、有機系の電荷発
生剤をバインダーと共に有機溶剤に分散,溶解した塗液
を塗布,乾燥して電荷輸送層を形成して作製される。基
本的には、このような層構成で画像形成のための感光体
としての基本性能は発揮されることができる。しかし、
実用的には、欠陥のない良好な画像を得ることが重要で
あり、しかも繰り返し長期間使用された時にも、良好な
画像が維持されることが要求される。そのためには、均
質で欠陥のない膜質の感光層を形成すること,感光体の
電気特性が優れていることが要求される。又、長期間使
用しても膜厚,電気特性が悪化せずに安定していること
が要求される。
【0004】ところで、電荷発生層は光を吸収して電荷
キャリアを発生するが、発生した電荷キャリアは再結合
して消滅したり、トラップされたりすることなく速やか
に移動して導電性基体や電荷輸送層に注入されることが
必要である。このために、電荷発生層はできるだけ薄い
膜とすることが望ましく、現在実用化されている感光体
においては、通常、サブミクロンオーダーの膜厚の電荷
発生層が形成されている。電荷発生層がこのような薄膜
として形成されるために、導電性基体表面の汚れ,形状
や性状の不均一,粗さがそのまま電荷発生層の成膜ムラ
となって現れその結果得られる画像に白抜け,黒点,濃
度ムラなどの画像欠陥が発生するという問題が生じる。
導電性基体としては、一般的にアルミニウム合金の引抜
き円筒,又はその表面に切削研磨などを施して平滑化し
た円筒が用いられるが、導電性基体の表面粗さのばらつ
き,汚れ,合金成分として含まれている金属の析出物の
量と大きさのバラツキや、表面の酸化の度合いのバラツ
キによる表面性状のバラツキなどにより、その表面に形
成される電荷発生層に成膜ムラが発生し、得られる画像
の品質に大きな影響を及ぼすことになる。このような成
膜ムラの発生を避けるために、又、別途要求される導電
性基体からの正孔の注入による感光体の電荷保持性の低
下を防ぐブロッキング効果を得るために、導電性基体の
表面に低電気抵抗のN型の樹脂からなる中間層を設けて
いる。
【0005】一方、複写物は通常コロナ帯電,露光,現
像,転写,クリーニング,除電等の工程を繰り返し行う
ことによって得られるが、感光体はその間、安定な特性
を示すことが要求される。しかしながら、機能分離型有
機感光体は繰り返し安定性寿命の点で十分満足いく特性
のものが得られていない。すなわち、繰り返し使用に伴
い、帯電性の低下や残留電位上昇が起こり、コピー画質
の低下をもたらしてしまう。これらの原因としては種々
の要因が考えられる一般に複写機の中で感光体が使用さ
れる場合、たえずコロナ放電の雰囲気にさらされてお
り、これらのガスの影響で劣化が進行する。特に負のコ
ロナ放電によってオゾン,NOX などの活性ガスの発生
があり、それらの影響が大きい。従来上記の様な感光層
の劣化を防止する方法として感光層中にトリアルキルフ
ェノール誘導体やジラウリルチオプロピオネート等の各
種酸化防止剤を添加することが提案されている。(特公
昭50−33857号,特公昭51−34736号,特
開昭56−130759号,特開昭57−12244
号)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】中間層に使用される樹
脂として、溶剤可溶性ポリアミド,ポリビニルアルコー
ル,ポリビニルブチラール,カゼインなどの樹脂が知ら
れている。これらの樹脂は、ブロッキング層としての目
的に対しては極薄い膜、例えば、0.1μm以下の薄膜
でも充分にその機能を果たすことができる。しかし他の
目的、すなわち、導電性基体の表面形状,表面性状のバ
ラツキ及び表面の汚れを被覆し、電荷発生層用塗液の濡
れの不均一性を改善して成膜ムラをなくすためには0.
5μm以上の膜厚が必要であり、導電性基体の加工条
件,表面の汚染の状態にもよるが、場合によっては、1
μm以上、あるいは数十μm以上もの膜厚が必要とされ
る。ところが、このような中間層を構成する厚膜の樹脂
層を、前述のポリビニルアルコール溶剤可溶性ポリアミ
ド,カゼインなどで形成すると、残留電位の上昇、低温
低湿下,高温高湿下の環境における感光体の電気特性の
変動が生じるという問題があった。この問題は、樹脂層
が大きな吸水性を持つことと、樹脂層の電気導電度が主
としてその樹脂層に吸水された水分の解離によるHイオ
ンやOHイオンの移動すなわちイオン伝導により決まる
為、樹脂層に含まれる水分により変動し易いということ
の為に生じるものである。
【0007】このような中間層として電気抵抗が低く、
周囲の環境の変化に対しても電気抵抗の変化が少ない材
料として、従来から種々の材料が提案されている。例え
ば、溶剤可溶性ポリアミド樹脂については、そのポリア
ミド樹脂の化学構造を特定するものとして、特開平2−
193152号公報,特開平3−288157号公報,
特開平4−31870号公報などが知られており、又、
ポリアミド樹脂に添加剤を加えて環境の変化に対する電
気抵抗の変化を抑制する効果を期待するものとして、特
公平2−59458号公報,特開平3−150572号
公報,特開平2−53070号公報などが知られてい
る。また、ポリアミド樹脂と他の樹脂とを混合して用い
て、電気抵抗を調整し、環境の変化による影響を弱める
効果を期待するものとして、特開平3−145652号
公報,特開平3−81778号公報,特開平2−281
262号公報などが知られている。しかし、これらの方
法も使用する主材料がポリアミド系樹脂であり、温湿度
の影響を避けることはできない。
【0008】また、ポリアミド系樹脂以外の材料とし
て、セルロース誘電体を用いる例(特開平2−2384
59号公報)、ポリエーテルウレタンを用いる例(特開
平2−115858号公報,特開平2−280170号
公報)、ポリビニルピロリドンを用いる例(特開平2−
105349号公報)、ポリグリコールエーテルを用い
る例(特開平2−79859号公報)などが知られてお
り、さらにまた、樹脂層中の水分の量が環境の変化に依
存しないようにとの考えから架橋性の樹脂を用いること
も提案され、例えば、メラミン樹脂を用いる例(特公平
4−22966号公報,特公平4−31576号公報,
特公平4−31577号公報)、フェノール樹脂を用い
る例(特開平3−48256号公報)などが知られてい
る。しかしこれらの方法も樹脂層が極薄い場合には有効
であるが、数μmのような比較的厚い膜となると感光体
の抵抗が高くなり、残留電位の上昇の原因となる。
【0009】上述のような欠点を除去するための方法の
一つとして、中間層を形成する材料の電気伝導をイオン
伝導でなく電子伝導にすることが考えられる。このよう
な考えに基づく方法として、酸化スズ,酸化インジウム
などの導電性粉末を分散させた樹脂層を設ける方法が提
案されている(特公平1−51185号公報,特公平2
−48175号公報,特公平2−60177号公報,特
公平2−62861号公報)。しかしこのような方法
も、導電性粉末を均一に分散した樹脂の塗液を作製する
には多くの困難があり、また、塗液を導電性粉末が分
離,沈降しないように安定に保存することは難しく、こ
れを塗布して成膜した樹脂層表面にしばしば導電性粉末
の分離,凝集に伴う微小の突起が生じるのを避けられ
ず、これが感光体の画像欠陥の原因となる。そこで、前
述のような導電性粉末の代わりに有機金属化合物を用
い、有機金属化合物を樹脂と共に有機溶媒に溶解した塗
液を塗布して中間層を形成する方法も提案されている
(特公平3−4904号公報,特開平2−59767号
公報)。しかし、この方法も塗液が不安定であり、工業
的な大量生産を行うには多くの解決すべき課題を抱えて
いる。
【0010】この発明は、前述のような導電性基体上に
設ける中間層としての樹脂層に伴う種々の課題に鑑みて
なされたものであり、その目的は特定の成分を含む中間
層を設けることにより、繰り返しでの電気特性,画像品
質が優れ、しかも生産性の良好な電子写真用感光体を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、導電
性基体上に感光層を設けてなる電子写真用感光体におい
て、感光層が少なくとも中間層、電荷発生層、電荷輸送
層を備えてこの順に導電性基体上に積層されてなり、前
記中間層に下記一般式(I)で示される化合物を酸化防
止剤として0.1ないし20%含むことにより達成され
る。
【0012】
【化2】
【0013】〔式中R1 ,R2 はC1 ないしC12のアル
キル基を表す。〕 なお前記中間層はメラミン樹脂と芳香族カルボン酸及び
/又は芳香族カルボン酸無水物のいずれかと、これらに
固定されたヨウ素を主要成分として含む硬化膜であるこ
と。さらに前記中間層はノルマルブチル化メラミン樹脂
と酸及び/又は酸相当物のいずれかと、これらに固定さ
れたヨウ素を主要成分として含む硬化膜であることが有
効である。
【0014】
【作用】感光体は繰り返し使用することにより、熱,オ
ゾン,強光などによりストレスを受け特に中間層が酸化
劣化をおこし、電荷の移動あるいは注入が阻止され、残
留電位が上昇し感度が低下することに着目し、中間層の
酸化劣化を防止する方法を鋭意研究,実験する中で理論
的解明がまだ十分でないが、この発明にもちいる酸化防
止剤である分子中にアルキルチオ基置換トリアジン環を
含むヒンダードフェノール類が、特にメラミン樹脂の酸
化劣化を防止するのに効果があることを見出したもので
ある。
【0015】また酸化防止剤の添加量を中間層全重量に
対して0.1ないし20%としたのは実験値より求めた
ものであり、5ないし15%が最も良いことを確認し
た。
【0016】
【実施例】この発明に係わるメラミン樹脂とは、メラミ
ンを過剰のホルムアルデヒドと共に多量のブタノール中
で、アルカリ触媒の下で、メチロール化及びメチレン縮
合を行い引続き酸触媒の下で、ブチルエーテル化を行う
ことにより合成される。その際使用する過剰のホルムア
ルデヒドの量及びアルカリ触媒の強度により縮合度は種
々異なるが、一般には、数平均分子量2000〜400
0の縮合体が生成する。最初から酸触媒のみで反応させ
ると、数平均分子量1000前後の縮合体が得られる。
【0017】このようにして得られるメラミン樹脂は古
くから知られており、例えば、ユーバン(三井東圧化学
製)、スーパーベッカミン(大日本インキ化学工業製)
などの商品名で市販されるている。また芳香族カルボン
酸,芳香族カルボン酸無水物とは、テレフタル酸,イソ
フタル酸,無水フタル酸,トリメリット酸,無水トリメ
リット酸,ピロメリット酸,無水ピロメリット酸,ナフ
タリンカルボン酸などである。
【0018】メラミン樹脂に対して添加される芳香族カ
ルボン酸(無水物)の総量は、メラミン樹脂100重量
部に対して5重量部〜100重量部が好ましい範囲であ
る。添加量が5重量部より少ないと膜の硬化の度合いが
低下して耐溶剤性が低下し、その上に電荷発生層を塗布
する際に膜の膨潤,溶解などの不具合が発生し、100
重量部より多くなると塗液のポットライフが短くなるの
で好ましくない。
【0019】この発明に係わるノルマルブチル化メラミ
ン樹脂とは、メラミンを過剰のホルムアルデヒドと共に
多量のノルマルブタノール中で、アルカリ触媒の下で、
メチロール化及びメチレン縮合を行い、引続き酸触媒の
下で、ブチルエーテル化を行うことにより合成される。
その際使用する過剰のホルムアデヒドの量及びアルカリ
触媒の強度により縮合度は種々異なるが、一般には数平
均分子量2000〜4000の縮合体が生成する。最初
から酸触媒のみで反応させると、数平均分子量1000
前後の縮合体が得られる。
【0020】このようにして得られるノルマルブチル化
メラミン樹脂も古くから知られており、例えば、ユーバ
ン20SB,同20HS,同2020,同2021(三
井東圧化学製)、スーパッベッカミンJ−820−6
0,同L−117−60,同L−109−65(大日本
インキ化学工業製)などの商品名で市販されている。
酸,酸相当物とは、前記ノルマルブチル化メラミン樹脂
溶液に可溶性のプロトン酸及びプロトン酸相当物、また
はルイス酸及びルイス酸相当物である。
【0021】プロトン酸及びプロトン酸相当物とは、室
温ないし加熱下の条件においてプロトン(Hイオン)を
生成するような化合物である。有機物としては、有機カ
ルボン酸及び有機カルボン酸相当物、例えば、酢酸,プ
ロピオン酸,カプロイン酸,クロロ酢酸,マロニック
酸,アクリル酸,アジピン酸,セバチン酸,ドデカンジ
カルボン酸,テレフタル酸,イソフタル酸,フマール
酸,イタコン酸,シトラコン酸などの有機カルボン酸、
それらの酸無水物,アンモニウム塩が挙げられる。その
他では、有機スルホン酸(例えば、パラトルエンスルホ
ン酸,ドデシルベンゼンスルホン酸,ナフタリン−2−
スルホン酸)とそれらのアンモニウム塩や、有機リン酸
(例えば、メチルリン酸,プロピルリン酸)とそれらの
アンモニウム塩が挙げられる。又、無機物としては、硫
酸,リン酸,塩酸,それらのアンモニウム塩(例えば、
硫酸アンモン,リン酸アンモン,塩化アンモンなど)が
挙げられる。
【0022】ルイス酸としては、3塩化アンモニウム、
3フッ化ホウ素,3メチル化ホウ素4塩化スズなどが挙
げられる。ノルマルブチル化メラミン樹脂に対して添加
される酸(相当物)の総量は、ノルマルブチル化メラミ
ン樹脂100重量部に対して、0.5重量部〜10重量部
が好ましい範囲である。添加量がこれより少ないと膜の
硬化の度合いが低下し、そ上に電荷発生層を塗布する際
に膜の膨潤,溶解などの不具合が発生し、多過ぎると塗
液のポットライフが短くなるので好ましくない。
【0023】この発明では、メラミン樹脂と芳香族カル
ボン酸(無水物)の混合系に、または、ノルマルブチル
化メラミン樹脂と酸(相当物)との混合系に、さらにヨ
ウ素を固定させる。そのために、混合系を適当な溶剤に
溶解させ、その溶液に、混合系に対して1重量%〜20
重量%のヨウ素を溶解させる。溶解したヨウ素は次第に
メラミン樹脂及び芳香族カルボン酸(無水物)に、また
は、ノルマルブチル化メラミン樹脂に吸着付加して固定
され、さらにこの液を基体上に塗布して塗膜を成形し加
熱して硬化膜とする際に付加固定され、固定されないで
遊離しているヨウ素は昇華,除去される。遊離している
ヨウ素が残存していると、初期帯電位の低下,繰り返し
使用時の帯電性の低下が生じ、さらに、画像にメモリー
現象が現れる不具合が生じるため、塗膜を充分に焼き付
け、硬化反応を完結させ、遊離しているヨウ素を完全に
除去することが必要である。遊離しているヨウ素が残存
しているかどうかは、硬化膜をメタノールに浸漬し、メ
タノール中にヨウ素が抽出されるかどうかによって判
定,確認することができる。
【0024】この発明の中間層は、必須の主要成分であ
るメラミン樹脂,芳香族カルボン酸(無水物)及びヨウ
素に、または、必須の主要成分であるノルマルブチル化
メラミン樹脂,酸(相当物)及びヨウ素に、前記一般式
(I)の酸化防止剤を中間層全重量に対して0.1〜2
0%(好ましくは5〜15%、添加量が少ないと効果が
なく、多すぎると暗減衰の増加などの弊害を生じる)加
えた混合物を、適当な溶媒、例えばキシロールとブタノ
ールの混合溶媒,ジクロールメタン,メタノール,テト
ラヒドロフランなどに溶解,分散して塗液を作製し、こ
の塗液を導電性基体上にスプレー方式,浸漬方式などで
塗布し、加熱し硬化させて形成される。加熱は、通常、
温度80℃〜150℃,望ましくは120℃〜140℃
で20分〜1時間行えば充分である。
【0025】このようにして、形成された中間層は十分
に電気抵抗が低く、かつ、安定しており、中間層の膜厚
を10μm〜20μmと厚くしても感光体は優れた電気
特性を有し、繰り返し使用しても帯電位の低下,感度の
低下,残留電位の上昇など電気特性の変動は殆ど生じな
い。また、このような厚膜の中間層を形成することによ
り導電性基体表面の性状のばらつき,形状欠陥,粗さの
ばらつき,汚れなどが被覆され、その上に膜欠陥の少な
い均一感光層を形成することができ、特に感光層が電荷
発生層,電荷輸送層の順に積層される機能分離積層型の
感光体の場合でも、薄膜の電荷発生層を成膜ムラを発生
させることなく容易に形成することができる。その結
果、画像欠陥の少ない良質の画像を安定して得られる感
光体を得ることができる。
【0026】前述のように、この発明は感光層が電荷発
生層,電荷輸送層の順に積層されてなる機能分離積層型
の感光体において特に有効である。このような感光体に
おいては、電荷発生層は、フタロシアニン系顔料,アン
トアントロン顔料,ペリレン顔料,ペリノン顔料,アゾ
顔料,ジスアゾ顔料などの顔料を適当なバインダー樹脂
を溶解した溶液中に分散した塗液を上述の中間層上に塗
布し乾燥して、膜厚0.1μm〜1μmの塗膜として形
成され、その上に、エナミン化合物,ヒドラゾン化合
物,スチリル化合物,アミン系化合物などをこれらの化
合物と相溶性のあるバインダー樹脂、例えば、ポリカー
ボネート,ポリエステル,ポリスチレン,スチレンアク
リレートなどと共に適当な溶媒に溶解した塗液を塗布し
乾燥して、膜厚5μm〜40μmの電荷輸送層が形成さ
れる。
【0027】実施例において、中間層の形成には下記の
材料を使用した。 (1)メラミン樹脂 A−1:メラミン126gr,n−ブタノール400g
r,パラホルムアルデヒド150gr,1N塩酸水溶液
0.3grの混合液を、温度100℃で還流脱水を行い
ながら2時間反応を行い、n−ブタノールを溜出させ、
固形分50重量%の樹脂液を得た。
【0028】このようにして得られたメラミン樹脂をA
−1とする。このメラミン樹脂を分析したところ、数平
均分子量1500,メラロール基1.7,ブチルエーテル
基2.0であった。 A−2:ユーバン62(商品名:三井東圧化学製) (2)芳香族カルボン酸,芳香族カルボン酸無水物 B−1:フタル酸 B−2:無水フタル酸 B−3:トリメリット酸 B−4:無水トリメリット酸 B−5:ピロメリット酸 B−6:無水ピロメリット酸 (3)ノルマルブチル化メラミン樹脂 C−1:メラミン126gr,ノルマルブタノール40
0gr,パラホルムアルデヒド150gr,1N塩酸水
溶液0.3grの混合液を、温度100℃で還流脱水を
行いながら2時間反応を行い、ノルマルブタノールを溜
出させ、固形分50重量%の樹脂液を得た。このように
して得られたノルマルブチル化メラミン樹脂をG−1と
する。このノルマルブチル化メラミン樹脂を分析したと
ころ、数平均分子量1500,メチロール基1.7,ブ
チルエーテル基2.0であった。
【0029】C−2:ユーバン20HS(商品名:三井
東圧化学製) (4)酸及びその相当物 D−1:アジピン酸 D−2:酢酸アンモニウム D−3:塩化アンモニウム D−4:硫酸アンモニウム D−5:リン酸アンモニウム D−6:パラトルエンスルホン酸 D−7:3塩化アルミニウム (5)酸化防止剤 E−1:2,4ビス(n−オフチルチオ)−4−(4−
ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)
−1,2,3−トリアジン(IRGANOX565:商
品名:チバガイギー製) 図1に基づいて具体例の説明をする。図1はこの発明の
実施例を示す感光体の断面構造図である。 〔実施例1〕外径30mm,内径28mm,長さ250mm,
表面粗さが最大高さRmaxで1.0μmの導電性基体
1上に中間層2を形成する。前記のAからEの材料を使
用しキシレンとブタノール1:1(重量部)の混合溶媒
を用い、表1に示すような組成の実施例の塗液T−1〜
T−8を調合した。この塗液をそれぞれ前記導電性基体
1上に浸漬塗布法で塗布し、指触乾燥後、表2に示す条
件で焼き付け硬化させ、表2に示したような実施例1の
中間層2としてU−1〜U−8を形成した。比較の為に
表1に示すような組成の比較例1の塗液t−1〜t−3
を調合し、この塗液をそれぞれ導電性基体1上に浸漬塗
布法で塗布し、比較例1の中間層2としてu−1〜u−
3を形成した。
【0030】中間層2を設けた各導電性基体1上に、下
記構造式(II)で示すアゾ化合物2.1重量部,ポリビ
ニルアセタール(積水化学製:商品名「エスレックスK
S−1」)1.0重量部をメチルエチルケトン16重量
部,シクロヘキサノン9重量部と共にサンドミルで分散
し、更にメチルエチルケトン75重量部を加えて調合し
た塗液を中間層2上に浸漬塗布し、乾燥厚み0.2μm
の電荷発生層3を形成した。
【0031】
【化3】
【0032】次に、下記構造式(III )で示すヒドラゾ
ン化合物10重量部,ポリカーボネート(三菱ガス化学
製:商品名「コーピロンPCZ−300」)10重量
部,テトラヒドロフラン80重量部からなる塗液を電荷
発生層3上に浸漬塗布し、乾燥厚み20μmの電荷輸送
層4を設けて、実施例1−1〜11,比較例1−1〜3
の各感光体を作製した。
【0033】
【化4】
【0034】このようにして作製した各感光体につい
て、感光体特性を感光体プロセス試験機で評価した。感
光体を試験機に取付け周速60mm/sで回転させなが
ら、コロトロンで−600Vに帯電し、光の無照射時の
電位をもって暗部電位V0 とする。その後、5秒間暗所
に放置した時の電位を測定し、その間の電位保持率VK5
(%)を求める。続いて、感光体における照度が30
(lx)となる状態でハロゲンランプよりの光を照射
し、0.2秒後の電位をもって明部電位VL とする。更
に1.5秒照射後の電位をもって、残留電位Vrとす
る。前述のような帯電・露光を1サイクルとするプロセ
スを1万回繰り返し初期(1回目)と1万回繰り返し後
の感光体特性を測定した。その結果を表3に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】表3から明らかなように、中間層2に酸化
防止剤(E−1)を含んでいない比較例1−1〜1−3
は繰り返しでの帯電低下,残電上昇が大きい。次に市販
の複写機(シャープ製:商品名「Z−30」)に取付け
特性を評価した。感光体の初期の暗部電位(Vd),明
部電位(VL )をそれぞれ−700V,−100Vとし
露光光の光強度を変化させて−700Vより−100V
に到達するのに必要とする光量(lx・s)をもって初
期の感度とする。又、光量10(lx・s)の光を露光
した時の電位をもって初期の残留電位(Vr)とする。
続いてこの初期特性を測定したプロセス条件下で、帯電
除電プロセスを2万回繰り返した後の暗部電位(V
d),明部電位(VL ),感度(lx・s),残留電位
(Vr)を測定して繰り返し使用時の特性変動を評価し
た。その結果を表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】表4に見られるように中間層2に酸化防止
剤(E−1)を含んでいない比較例1−1〜1−3は繰
り返しでの残留電位低下が実施例に比較し大きく残留電
位も高い。次にこれらの感光体について初期と2万枚画
像出し後の画質を評価した。その結果を表5に示す。
【0041】
【表5】
【0042】表5に見られるように、実施例の感光体は
画質が良好で繰り返し印字を行っても比較例の感光体の
ような画質の劣化は殆ど起こらず安定している。 〔実施例2〕外径30mm,内径28mm,長さ250mm表
面粗さが最大高さRmaxで1.0μmの導電性基体1
上に中間層2を形成する。前記のC,D,Eの材料を使
用し、キシレンとブタノール1:1(重量部)の混合溶
媒を用い、表6に示すような組成実施例2の塗液T−9
〜T−15を調合し、指触乾燥後、表7に示す条件で焼
きけ硬化させ実施例2の中間層2としてU−9〜U−1
5を形成した。比較の為に下記のよなノルマルブチル化
メラミン樹脂以外のメラミン樹脂を用い、表6に示すよ
うな組成の比較例2の塗液t−4〜t−9を調合し、こ
の塗液をそれぞれ導電性基体1上に浸漬塗布法で塗布
し、指触乾燥後、表7に示す条件で焼き付け硬させ比較
例2の中間層2としてu−4〜u−9を形成した。 (1)イソブチル化メラミン樹脂 a−1:ユーバン62(商品名:三井東圧化学製) a−2:スーパーベッカミンTD−139−60(商品
名:大日本インキ化学製) (2)ノルマルブチル化ベンゾグアナミン樹脂 a−3:スーパーベッカミンTD−126(商品名:大
日本インキ化学製) (3)ノルマルブチル化ベンゾグアナミン,メラミン共
縮合樹脂 a−4:ユーバン91−55(商品名:三井東圧化学
製)
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】
【0045】中間層2を設けた各導電性基体1上に前記
構造式(II)に示すジスアゾ化合2.1重量部,ポリビ
ニルアセタール(積水化学製:商品名「エスレッスKS
−1」)1.0重量部をメチルエチルケトン16重量
部,シクロヘキサノン9重量部と共にンドミルで分散
し、更にメチルエチルケトン75重量部を加えて作製し
た塗液を記の中間層上に浸漬塗布し、乾燥厚み0.2μm
の電荷発生層を形成した。次にこ上に前記構造式(III
)に示すヒドラゾン化合物10重量部,テトラヒドロ
フラン80重量部かなる塗液を浸漬塗布して乾燥厚み2
0μmの電荷輸送層4を形成して実施例2−1〜2−7
及び比較例2−1〜2−6の各感光体を作製した。
【0046】このようにして作製した感光体について実
施例1の場合に準じて感光体特性を光体プロセス試験機
で評価した。結果を表8に示す。
【0047】
【表8】
【0048】表8から明らかなように、中間層2に酸化
防止剤を含んでいない比較例2−1,2−2は繰り返し
での帯電低下,残電上昇が大きい。又、酸化防止剤を含
んでいて比較例2−3〜2−6のようなノルマルブチル
化メラミン樹脂以外のものは初期電位保持性,残留電位
が悪く、又、繰り返し使用時の特性変動が著しい。次に
実施例1の場合と同様にこれらの感光体を市販の複写機
(シャープ製:品名「Z−30」)を取り付けて特性を
評価した。感光体の初期暗部電位(Vd),明部電位
(VL )をそれぞれ−700V,−100Vとし、露光
光の光強度を変化せて−700Vより−100Vとに到
達するのに必要な光量(lx・s)をもっ初期の感度と
する。又、光量10(lx・s)の光を露光した時の電
位をもって初期残留電位(Vr)とする。続いてこの初
期特性を測定したプロセス条件で帯電除プロセス2万回
繰り返した後、暗分電位(Vd),明部電位(VL ),
感度(lx・s),残留電位(Vr)を測定し、繰り返
し使用時の特性変動を評価した。そ結果を表9に示す。
【0049】
【表9】
【0050】表9にみられるように比較例2−1〜2−
6は繰り返しでの帯電低下が大きく残電電位の上昇が大
きい。次にこれらの感光体について、初期と2万枚画像
出しの画質を評価した。その結果を表10に示す。
【0051】
【表10】
【0052】表10にみられるように実施例の感光体は
画質が良好で環境が変化しても、又繰り返し印字を行っ
ても比較例の感光体のような画質の悪化は殆ど起こらず
安定ている。
【0053】
【発明の効果】この発明によれば、導電性基体上に中間
層を設けその上に感光層を設けてな電子写真用感光体に
おいて、前記中間層がメラミン樹脂と芳香族カルボン酸
(無水物)又は、ノルマルブチル化メラミン樹脂と酸
(相当物)にヨウ素を主要成分としてむ硬化膜であり、
更に酸化防止剤として、分子中にアルキルチオ基置換ト
リアジ環を含むヒンダードフェノール類を用いる。この
ような中間層をもつことにより繰り返し使用時でも帯電
特性の低下や残留電位の上昇が少なく安定性に優れた感
体を得ることができる。又、このような厚膜の中間層を
形成することにより、導性基体表面の種々の欠陥が被覆
され、その上に膜欠陥の少ない均一な感光層を形成する
ことができ、特に感光層が電荷発生層,電荷輸送層の順
に積層される機能分型感光体の場合でも薄膜の電荷発生
層を成膜ムラを発生させることなく容易に形成すること
ができる。その結果、画像欠陥の少ない良質の画像を安
定して得られる感光体を作製することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す感光体の断面構造図
【符号の説明】
1 導電性基体 2 中間層 3 電荷発生層 4 電荷輸送層 11 感光層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 孝司 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に感光層を設けてなる電子写
    真用感光体において、感光層が少なくとも中間層、電荷
    発生層、電荷輸送層を備えてこの順に導電性基体上に積
    層されてなり、前記中間層に下記一般式(I)で示され
    る化合物を酸化防止剤として0.1ないし20%含むこ
    とを特徴とする電子写真用感光体。 【化1】 〔式中R1 ,R2 はC1 ないしC12のアルキル基を表
    す。〕
  2. 【請求項2】請求項1記載の感光体において、前記中間
    層はメラミン樹脂と芳香族カルボン酸及び/又は芳香族
    カルボン酸無水物のいずれかと、これらに固定されたヨ
    ウ素を主要成分として含む硬化膜であることを特徴とす
    る電子写真用感光体。
  3. 【請求項3】請求項1記載の感光体において、前記中間
    層はノルマルブチル化メラミン樹脂と酸及び/又は酸相
    当物のいずれかと、これらに固定されたヨウ素を主要成
    分として含む硬化膜であることを特徴とする電子写真用
    感光体。
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