JPH07236495A - 新規セルロースの製造方法 - Google Patents

新規セルロースの製造方法

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JPH07236495A
JPH07236495A JP5103894A JP5103894A JPH07236495A JP H07236495 A JPH07236495 A JP H07236495A JP 5103894 A JP5103894 A JP 5103894A JP 5103894 A JP5103894 A JP 5103894A JP H07236495 A JPH07236495 A JP H07236495A
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glucan
acetylglucosamine
acetylglucosamine residue
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JP5103894A
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English (en)
Inventor
Seiichi Tokura
清一 戸倉
Yuko Kanegae
祐子 鐘ヶ江
Masahiro Fukaya
正裕 深谷
Sumio Akita
澄男 秋田
Kichiya Kawamura
吉也 川村
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Nakano Vinegar Co Ltd
Original Assignee
Nakano Vinegar Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含
むβ−1,4−グルカンおよびそれを微生物を用いて効
率よく安価に、しかも従来のN−アセチルグルコサミン
を含む培地で培養して製造したものと同程度の品質であ
る製造方法の提供。 【構成】 アセトバクター属またはグルコノバクター属
に属し、分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含む
β−1,4−グルカン生産能を有する微生物をグルコサ
ミンを含有する培地で培養し、分子中にN−アセチルグ
ルコサミン残基を含むβ−1,4−グルカンを該培地中
に生成蓄積させ、該分子中にN−アセチルグルコサミン
残基を含むβ−1,4−グルカンを採取することを特徴
とする分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ
−1,4−グルカンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分子中にN−アセチルグ
ルコサミン残基を含むβ−1,4−グルカンの製造方法
に関する。詳しくは、アセトバクター属またはグルコノ
バクター属に属し、分子中にN−アセチルグルコサミン
残基を含むβ−1,4−グルカンの生産能を有する微生
物を培養する培地中にグルコサミンか、または炭素源と
してグルコースを含有し、かつ窒素源として無機窒素お
よび/またはグルタミン酸を含有させることを特徴とす
る該N−アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,4−
グルカンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】一般
にセルロースとは、グルコースのみを構成糖としてβ−
1,4結合で結合した多糖を指称するが、本発明でいう
新規セルロースとは、セルロース中のβ−1,4−グル
カン鎖中にN−アセチルグルコサミン残基を含む高分子
化合物のことであり、このものは既に本発明者らにより
見出された新規物質であり、特許出願されている(特開
平4−268301号公報)。
【0003】分子中にN−アセチルグルコサミン残基を
含むβ−1,4−グルカンの製造方法としては、セルロ
ース生産能を有する酢酸菌をN−アセチルグルコサミン
を含む培地で培養する方法がある。N−アセチルグルコ
サミンは、天然界にキチンの構成成分として比較的多量
に存在しており、工業的にキチンを加水分解して調製し
ている。しかし、培地成分として使用する場合には、微
生物の生育を阻害しないように精製することが必要なた
め、安価な原料ではない。しかも、キチンの資源量に限
りがあるため、N−アセチルグルコサミンを原料として
製造される分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含
むβ−1,4−グルカンも高価になり、そのため用途が
限定されたり、また生産量が制限されることがある。そ
こで、分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ
−1,4−グルカンを安価に、また資源的に制約を受け
ない原料を用いて製造する方法の開発が望まれている。
【0004】本発明者らは上記目的を達成するために、
分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,
4−グルカンの生合成過程に着目した。そして、培地に
添加されたN−アセチルグルコサミンの殆どが脱アセチ
ルおよび脱アミノ反応を受け、一旦グルコースまで分解
され、その後代謝されて、最終的に再びアセトアミド基
が付加されることを見出した。このことから、グルコー
スにアセトアミド基が付加される代謝活性を高めるよう
な方法で培養すれば、培地にN−アセチルグルコサミン
を添加しなくとも、分子中にN−アセチルグルコサミン
残基を含むβ−1,4−グルカンが生産される可能性が
あると考えた。
【0005】そこで本発明者らは、N−アセチルグルコ
サミンの代わりに、その脱アセチル化合物であるグルコ
サミンに着目した。グルコサミンは、グルコースから容
易に化学合成される化合物であり、純度の高いものが安
価に入手でき、また資源量に制約がない点でもすぐれて
いる。さらに、生合成的にはグルコサミンへのアセチル
基の付加のみでN−アセチルグルコサミンに変換される
ため、目的とする新規セルロースの製造方法の改良が可
能と思われる。一方、グルコースを炭素源とした場合で
も、アミノ基付加反応が高まるような培養条件を見出せ
れば、グルコースは容易にグルコサミンに変換され、さ
らに上記のアセチル基の付加反応が同時に起これば、最
終的にN−アセチルグルコサミンに変換されるものと期
待される。特に、分子中にN−アセチルグルコサミン残
基を含むβ−1,4−グルカンの高生産能を有している
アセトバクター属またはグルコノバクター属に属する微
生物、いわゆる酢酸菌はトランスアミナーゼ活性が強い
ことが知られており、上記のアイデアの実現に適してい
ると予想される。
【0006】本発明者らは、上記の考えに基づき、分子
中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,4−
グルカンを生産する培地組成について鋭意検討を重ね
た。その結果、新規セルロース生産能を有する微生物を
培養する培地としてグルコサミンまたは炭素源とし
てグルコースと窒素源として無機窒素および/またはグ
ルタミン酸を添加した培地を用いて培養することによ
り、従来の製造方法より安価に分子中にN−アセチルグ
ルコサミン残基を含むβ−1,4−グルカンが生産でき
ることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明はアセ
トバクター属またはグルコノバクター属に属し、分子中
にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,4−グ
ルカン生産能を有する微生物をグルコサミンを含有する
培地で培養し、分子中にN−アセチルグルコサミン残基
を含むβ−1,4−グルカンを該培地中に生成蓄積さ
せ、該分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ
−1,4−グルカンを採取することを特徴とする分子中
にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,4−グ
ルカンの製造方法に関するものである。さらに、本発明
は上記新規セルロース生産能を有する微生物を炭素源と
してグルコースならびに窒素源として無機窒素および/
またはグルタミン酸を含む培地で培養することを特徴と
する分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ−
1,4−グルカンの製造方法並びに該新規セルロース生
産能を有する微生物として、該微生物を上記グルコサミ
ンを含有する培地または炭素源としてグルコースならび
に窒素源として無機窒素および/またはグルタミン酸を
含む培地で継代培養したものを使用することを特徴とす
る分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ−
1,4−グルカンの製造方法に関する。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて使用される微生物は、アセトバクター属またはグ
ルコノバクター属に属し、分子中にN−アセチルグルコ
サミン残基を含むβ−1,4−グルカン生産能を有する
ものであれば、特に限定はない。具体的には、アセトバ
クター・キシリナムATCC10245株、同IFO1
3772株、同1051株(FERM P−1200
0)、グルコノバクター・サブオキシダンスIFO32
56株などが挙げられる。なお、これら微生物から誘導
された変異株であっても前記した新規セルロースの生産
能を有する限り、本発明に使用することができる。さら
に、これら微生物を上記グルコサミンを含有する培地ま
たは炭素源としてグルコースならびに窒素源として無機
窒素および/またはグルタミン酸を含む培地で継代培養
することにより、分子中にN−アセチルグルコサミン残
基を含むβ−1,4−グルカン生産能を向上させた菌株
は、一層好適に使用できる。
【0009】分子中にN−アセチルグルコサミン残基を
含むβ−1,4−グルカンを生産させる培地としては、
グルコサミンを単独で、もしくは他の炭素源と組み合わ
せて添加した培地が使用できる。グルコサミンの培地へ
の添加濃度は、微生物の培養に影響がない範囲で決定す
ればよく、通常は0.1〜5%の範囲が望ましく、好まし
くは0.5〜2.0%が良い。グルコサミンの添加濃度や添
加方法を変えることにより、生産物中のグルコース残基
に対するN−アセチルグルコサミン残基の割合を制御す
ることができる。培地へは、炭素源以外に、窒素源、無
機塩類、さらには必要に応じてアミノ酸、ビタミンなど
を添加してもよい。
【0010】また、別の態様として、培地の炭素源とし
てグルコースを単独で使用する場合には、窒素源として
無機窒素および/またはグルタミン酸を同時に培地に添
加する必要がある。この場合も必要に応じて、酵母エキ
ス、ペプトン、無機塩類、アミノ酸、ビタミンなどを添
加してもよい。無機窒素としては硫酸アンモニウム、塩
化アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウ
ムなどのアンモニウム塩が使用される。グルコースなら
びに無機窒素および/またはグルタミン酸の培地への添
加濃度は、グルコサミンと同様に微生物の培養に影響を
与えない範囲で決定すればよく、通常グルコースは、0.
1〜5%、無機窒素は0.01〜0.5%、グルタミン酸は
0.01〜0.5%の範囲が望ましい。なお、グルタミン酸
はナトリウム塩、カリウム塩などの形で培地に添加して
もよい。
【0011】培養条件については、用いる微生物が生育
し、分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ−
1,4−グルカンを生産する条件であればよく、通常、
pH5〜9、好ましくは5〜7、温度は20〜40℃、
好ましくは27〜32℃、期間は2〜10日間、好まし
くは4〜7日間が適当である。また、培養方法は、通気
攪拌培養でも静置培養でもよい。通気攪拌培養において
は、N−アセチルグルコサミン含量を高めたり、N−ア
セチルグルコサミン残基が均一に分布した、分子中にN
−アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,4−グルカ
ンを生産させることができる。
【0012】生産された分子中にN−アセチルグルコサ
ミン残基を含むβ−1,4−グルカンは、必要に応じて
除蛋白処理をした後、通常水洗して使用する。さらに、
所望により水洗後、風乾などの方法で乾燥させてもよ
い。
【0013】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。 実施例1 アセトバクター・キシリナムIFO13772をHestri
n-Schramm 培地〔グルコース2.0g,バクトペプトン
(ディフコ社製)0.5g,酵母エキス(ディフコ社製)
0.5g,クエン酸0.115g,リン酸水素二ナトリウム
0.27g,蒸留水100ml,pH6.0〕のうち、グル
コース2gをグルコース0.5gおよびグルコサミン1.5
gに変更した培地50mlに植菌し、28℃で7日間静
置培養した。比較のために、上記のグルコサミン1.5g
をN−アセチルグルコサミン1.5gに変更した培地でも
同様に培養を行なった。
【0014】培養終了後、培養液表面に生産されたゲル
状の膜を取り出し、2%SDS溶液に浸漬し、100℃
で3時間煮沸し、菌体成分や培地成分由来の蛋白質を除
去した後、2%NaOH水溶液に浸漬してさらに100
℃で1.5時間処理した。この後、1%酢酸溶液に浸漬し
て室温で24時間中和処理し、水で十分に洗浄して不純
物を除去し、目的とする分子中にN−アセチルグルコサ
ミン残基を含むβ−1,4−グルカンを得た。
【0015】得られた分子中にN−アセチルグルコサミ
ン残基を含むβ−1,4−グルカンの重量は、ガラス板
上で乾燥させて測定した。乾燥して得られた分子中にN
−アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,4−グルカ
ンの赤外線(IR)分析結果を図1、2に、X線解析結
果を図3、4に示した。グルコサミンを添加した培地で
産生された分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含
むβ−1,4−グルカンのIRチャートは、対照のN−
アセチルグルコサミンを添加した培地で産生された分子
中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,4−
グルカンと同じ吸収スペクトルを示しており、また、X
線解析の結果でも、110面と020面にピークが認め
られ、110/020のピーク面積比から求めた面配向
性は、それぞれ0.99、1.02であり、ほぼ同一の性質
を示した。
【0016】さらに、産生された分子中にN−アセチル
グルコサミン残基を含むβ−1,4−グルカンのN−ア
セチルグルコサミン含量を求めるため、アミノ酸分析を
行なった。上記試料をあらかじめ85%リン酸で膨潤さ
せ、2N塩酸にて減圧下で100℃,12時間加水分解
を行なった後、塩酸を除去し、アミノ酸分析計に供し
た。使用したアミノ酸分析計は日立製835型で、カラ
ムは日立製♯2617(4mm径×250mm)を使用
した。サンプルはサンプル溶解用バッファー(クエン酸
ナトリウム二水和物4.9g,クエン酸一水和物35.0
g,NaCl8.77g,カプリル酸0.1ml,チオジ
グリコール5.0mlを蒸留水に溶解して1リットルに
調整する。pH4.9)に溶解後、適当量をカラムに注入
して分析した。カラムはあらかじめバッファー1(クエ
ン酸ナトリウム二水和物14.71g,クエン酸一水和物
10.5g,NaCl2.92g,カプリル酸0.1ml,チ
オジグリコール5.0ml,ブリーチ4.0mlを蒸留水に
溶解して1リットルに調整したもの。pH4.3)で平衡
化しておき、サンプル注入後、バッファー2(クエン酸
ナトリウム二水和物26.67g,クエン酸一水和物6.1
0g,NaCl54.35g,カプリル酸0.1ml,チオ
ジグリコール5.0ml,ブリーチ4.0mlを蒸留水に溶
解して1リットルに調整したもの。pH4.9)でグラジ
ェントをかけ溶出させた。その時の溶出速度は0.275
ml/minであった。その結果、上記の培地で産生さ
せた分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ−
1,4−グルカンの加水分解試料は、いずれも溶出位置
51.4minにN−アセチルグルコサミンに相当するピ
ークの存在を確認し、グルコサミン塩酸塩として定量し
た。
【0017】定量結果を第1表に示す。含量は、分析に
供した試料の重量をもとにアミノ酸分析計の結果から求
めた標品中のN−アセチルグルコサミン量およびN−ア
セチルガラクトサミン量から残基数の割合で表した。表
から明らかなように、炭素源にグルコサミンを導入して
培養を行なっても、N−アセチルグルコサミンで培養し
たときとほぼ同等の収量が得られ、N−アセチルグルコ
サミン含量もほぼ同じであった。
【0018】
【表1】
【0019】実施例2 アセトバクター・キシリナムIFO13772をHestri
n-Schramm 培地〔グルコース2.0g,バクトペプトン
(ディフコ社製)0.5g,酵母エキス(ディフコ社製)
0.5g,クエン酸0.115g,リン酸水素二ナトリウム
0.27g,蒸留水100ml,pH6.0〕のうち、グル
コース2.0gをグルコース1.4gとN−アセチルグルコ
サミン0.6gに変更し、それ以外の成分は同一である培
地に植菌し、28℃で7日間静置培養した。
【0020】培養終了後、培養液表面に生成した微生物
セルロースを含まないようにして得た培養液の一部を種
培養とし、実施例1に記載のHestrin-Schramm 培地のう
ち、グルコース2.0gをグルコサミン0,0.1,0.5,
1.0,2.0,5.0gに変更した培地を入れた培養装置
(容量2リットル,ガラス製,柴田科学製,円筒形,高
さ280mm,内径120mm,液量1.5リットル)に
10%(v/v)の割合で植菌した。
【0021】この装置(特願平5−165906号明細
書記載)には、直径6cm,高さ13cmでメッシュサ
イズ16の中空円筒状の支持体(ステンレス製金網)を
装置底部に設けたマグネチック攪拌子(直径5mm×長
さ50mm)の回転を妨げないように、底面から20m
mの高さに設置してある。また、通気はエアーポンプ
(日本水槽工業株式会社、チカラアルファ1500)を
用い、除菌フィルター(ミリポア製、型番号SP000
309)で除菌した空気を、上記マグネチック攪拌子と
中空円筒支持体の間の空間に、液面と水平に配置した内
径3mmのステンレス製パイプ(先端を閉じ、先端より
10mmの位置から7mm間隔で直径1mmの穴を7個
開けたもの)を通して、毎分1リットルの割合で注入し
た。上記攪拌子を50rpmの速度で回転させ攪拌しな
がら、通気攪拌培養を行なった。なお、培養は、30℃
で5日間行なった。培養終了時、分子中にN−アセチル
グルコサミン残基を含むβ−1,4−グルカンは支持体
に付着、保持されていた。支持体から分子中にN−アセ
チルグルコサミン残基を含むβ−1,4−グルカンを含
む生産物を剥離し、実施例1と同様に精製処理を行なっ
た。
【0022】得られた分子中にN−アセチルグルコサミ
ン残基を含むβ−1,4−グルカンの生成量は湿重量を
測定して求めた。この一部を凍結乾燥させて実施例1と
同様の方法で加水分解処理を行ない、アミノ酸分析計で
N−アセチルグルコサミン含量を求めた。結果を第2表
に示す。表から明らかなように、グルコサミンの添加濃
度が高まるにつれて、生成する分子中にN−アセチルグ
ルコサミン残基を含むβ−1,4−グルカン量は多く、
またN−アセチルグルコサミン含量も高かった。
【0023】
【表2】
【0024】実施例3 アセトバクター・キシリナムIFO13772をHestri
n-Schramm 培地に窒素源として、硫酸アンモニウム、塩
化アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウ
ムなどのアンモニウム塩および/またはグルタミン酸ナ
トリウム0.1%を添加した培地で実施例1と同様な方法
で培養した。この後、実施例1と同様な処理を行ない、
分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,
4−グルカン生成量とN−アセチルグルコサミン含量を
求め、結果を第3表に示した。表から明らかなように、
各種窒素源を添加すると、いずれも分子中にN−アセチ
ルグルコサミン残基を含むβ−1,4−グルカンが生成
していた。
【0025】また、窒素源として硫酸アンモニウム、ま
たはグルタミン酸ナトリウムを添加培養し、その後乾燥
して得られた分子中にN−アセチルグルコサミン残基を
含むβ−1,4−グルカンの赤外線(IR)分析を図
5、6に、およびX線回析結果を図7、8に示した。硫
酸アンモニウム、またはグルタミン酸ナトリウムを添加
した培地で産生された分子中にN−アセチルグルコサミ
ン残基を含むβ−1,4−グルカンのIRチャートは、
対照のN−アセチルグルコサミンを添加した培地で産生
された分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ
−1,4−グルカンと同じ吸収スペクトルを示してお
り、またX線回析の結果でも110面と020面にピー
クが認められ、110/020のピーク面積比から求め
た面配向性は、それぞれ1.16、1.38であり、対照の
N−アセチルグルコサミンを添加した培地で産生された
分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,
4−グルカンとほぼ同一の性質を示した。
【0026】
【表3】
【0027】実施例4 アセトバクター・キシリナムIFO13772をHestri
n-Schramm 培地に硫酸アンモニウムを0.1,0.25,0.
5%添加した培地で実施例1と同様な方法で培養した。
この後、実施例1と同様な処理を行ない、分子中にN−
アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,4−グルカン
の生成量とN−アセチルグルコサミン含量を求め、結果
を第4表に示した。表から明らかなように、硫酸アンモ
ニウムを0.1〜0.5%添加すると、分子中にN−アセチ
ルグルコサミン残基を含むβ−1,4−グルカンが生成
していた。
【0028】
【表4】
【0029】実施例5 アセトバクター・キシリナムIFO13772をHestri
n-Schramm 培地にグルタミン酸ナトリウムを0.1,0.2
5,0.5%添加した培地で実施例1と同様な方法で培養
した。この後、実施例1と同様な処理を行ない、分子中
にN─アセチルグルコサミン残基を含むβ─1,4─グ
ルカンの生成量とN−アセチルグルコサミン含量を求
め、結果を第5表に示した。表から明らかなように、グ
ルタミン酸ナトリウムを0.1〜0.5%添加すると、分子
中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,4−
グルカンが生成していた。
【0030】
【表5】
【0031】実施例6 アセトバクター・キシリナムIFO13772を実施例
2と同様な方法で種培養液を調製し、この培養液の一部
(容量で10%)を、実施例2で用いた装置に充填した
培地に植菌し、通気攪拌培養を行なった。培養条件はHe
strin-Schramm 培地に硫酸アンモニウムを0.2%添加し
たものに変更した以外は、実施例2と同様である。この
後、実施例1と同様な処理を行ない、産生された分子中
にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,4−グ
ルカンのN−アセチルグルコサミン含量を求めたとこ
ろ、1.73モル%であった。
【0032】実施例7 アセトバクター・キシリナム1051(FERM P−
12000)を実施例2と同様な方法で種培養を調製
し、この種培養液の一部(容量で10%)を実施例2で
用いた装置に充填した培地に植菌し、通気攪拌培養を行
なった。培養条件は、Hestrin-Schramm 培地に硫酸アン
モニウムを0.2%添加したものに変更した以外は、実施
例2と同様である。この後、実施例1と同様な処理を行
ない、産生された分子中にN−アセチルグルコサミン残
基を含むβ−1,4−グルカンのN−アセチルグルコサ
ミン含量を求めたところ、4.98モル%であった。
【0033】
【発明の効果】本発明は、生体適合性や生体内消化性に
優れ、傷口治癒剤、縫合糸、薬物送達システム担体、化
粧品などの素材として利用でき、さらに透析膜、気体分
離膜、アフィニティー膜、物質透過性膜などの分離膜素
材や固定化担体、光学分割、アフィニティー分離クロマ
トグラフィーの担体などの素材として使用可能な分子中
にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,4−グ
ルカンおよびそれを微生物を用いて効率よく安価に、し
かも従来のN−アセチルグルコサミンを含む培地で培養
して製造したものと同程度の品質である製造方法を提供
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で対照となるN−アセチルグルコサ
ミンを添加した培地で産生された新規セルロースの赤外
吸収スペクトルである。
【図2】 実施例1でグルコサミンを添加した培地で産
生された新規セルロースの赤外吸収スペクトルである。
【図3】 実施例1で対照となるN−アセチルグルコサ
ミンを添加した培地で産生された新規セルロースのX線
回析パターンである。
【図4】 実施例1でグルコサミンを添加した培地で産
生された新規セルロースのX線回析パターンである。
【図5】 実施例3で硫酸アンモニウムを添加した培地
で産生された新規セルロースの赤外吸収スペクトルであ
る。
【図6】 実施例3でグルタミン酸ナトリウムを添加し
た培地で産生された新規セルロースの赤外吸収スペクト
ルである。
【図7】 実施例3で硫酸アンモニウムを添加した培地
で産生された新規セルロースのX線回析パターンであ
る。
【図8】 実施例3でグルタミン酸ナトリウムを添加し
た培地で産生された新規セルロースのX線回析パターン
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋田 澄男 愛知県名古屋市瑞穂区高田町1丁目23番地 の3 (72)発明者 川村 吉也 愛知県江南市古知野町古渡132

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アセトバクター属またはグルコノバクタ
    ー属に属し、分子中にN−アセチルグルコサミン残基を
    含むβ−1,4−グルカン生産能を有する微生物をグル
    コサミンを含有する培地で培養し、分子中にN−アセチ
    ルグルコサミン残基を含むβ−1,4−グルカンを該培
    地中に生成蓄積させ、該分子中にN−アセチルグルコサ
    ミン残基を含むβ−1,4−グルカンを採取することを
    特徴とする分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含
    むβ−1,4−グルカンの製造方法。
  2. 【請求項2】 培地中のグルコサミンの添加濃度が0.1
    〜5%である請求項1記載の分子中にN−アセチルグル
    コサミン残基を含むβ−1,4−グルカンの製造方法。
  3. 【請求項3】 アセトバクター属またはグルコノバクタ
    ー属に属する微生物を培養する培地が、炭素源としてグ
    ルコースならびに窒素源として無機窒素および/または
    グルタミン酸を含むものである請求項1記載の分子中に
    N−アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,4−グル
    カンの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の無機窒素が硫酸アンモニ
    ウム、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウムおよびリン
    酸アンモニウムの中から選ばれた少なくとも一種のもの
    である分子中にN−アセチルグルコサミン残基を含むβ
    −1,4−グルカンの製造方法。
  5. 【請求項5】 アセトバクター属またはグルコノバクタ
    ー属に属し、分子中にN−アセチルグルコサミン残基を
    含むβ−1,4−グルカンの生産能を有する微生物とし
    て該微生物を請求項1または3記載の培地で継代培養し
    たものを使用する請求項1または3記載の分子中にN−
    アセチルグルコサミン残基を含むβ−1,4−グルカン
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999061482A1 (en) * 1998-05-28 1999-12-02 Trustees Of Tufts College Production of chitosan- and chitin-like exopolymers

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999061482A1 (en) * 1998-05-28 1999-12-02 Trustees Of Tufts College Production of chitosan- and chitin-like exopolymers
US6534294B1 (en) 1998-05-28 2003-03-18 Trustees Of Tufts College Production of chitosan-and chitin-like exopolymers

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