JPH07237349A - インク,インクリボン,転写紙及びその製造方法 - Google Patents

インク,インクリボン,転写紙及びその製造方法

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JPH07237349A
JPH07237349A JP5295394A JP5295394A JPH07237349A JP H07237349 A JPH07237349 A JP H07237349A JP 5295394 A JP5295394 A JP 5295394A JP 5295394 A JP5295394 A JP 5295394A JP H07237349 A JPH07237349 A JP H07237349A
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JP
Japan
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ink
lower alkyl
methacrylic acid
ink layer
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JP5295394A
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Osamu Nakagawa
修 中川
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Narumi China Corp
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Narumi China Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 窯業品への絵付が可能で,かつ耐熱性に優れ
たインク,インクリボン,転写紙及びその製造方法を提
供すること。 【構成】 転写紙3は,支持体31の表面に水可溶性重
合体32を塗布し,その表面に,インクリボンのインク
層20よりなる絵柄を形成してなる。インクリボンは,
基材と,その表面を被覆するインク層とよりなる。イン
ク層は,メタクリル酸低級アルキルエステルを少なくと
も70mol%有するメタクリル酸低級アルキルエステ
ル系重合体2〜30重量%,ワックス10〜70重量
%,無機顔料及びガラス成分からなる着色材料85〜3
0重量%とよりなる。上記メタクリル酸低級アルキルエ
ステル系重合体及び上記ワックスの合計の酸価が0.5
〜20であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,陶磁器,ガラス,ほう
ろう等の窯業品に絵柄を形成するために用いられるイン
ク,インクリボン,転写紙及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来,陶磁器,ガラス,ほうろう等の窯業
品の絵付は,主として,転写法によって行なわれてい
た。転写法は,絵柄が形成された転写紙を窯業品の表面
に貼着させ,これを焼成して行なわれる。ここで用いら
れる転写紙は,一般にはスクリーン印刷方法により形成
される。
【0003】即ち,まず,ステンレススチール等からな
る織物に,感光性高分子を塗布する。次に,絵柄に応じ
て部分的に遮光した状態で,感光性高分子を露光する。
次に,露光した部分を溶解又は残留させて織目を露出さ
せて,絵柄作成用の版を形成する。次いで,水可溶性高
分子を塗布した転写紙に,上記版の織目を通じて,陶磁
器顔料,ガラス成分,及び有機ビヒクルからなるペース
ト状のインクを印刷する。これにより,転写紙に絵柄を
形成する。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記スクリー
ン印刷方法によると,感光性高分子の塗布,露光に多大
な時間と労力を要する。また,印刷に際し,有機溶剤を
使用するため,作業環境が悪化する。更に,一度に同じ
絵柄の転写紙を多量に製造しなければ採算が合わず,少
量多種の製造に不向きである。
【0005】そこで,上記スクリーン印刷方法に替わる
方法としては,例えば,転写紙の表面に,転写記録媒体
を用いて絵柄を転写する方法が考えられる。上記転写記
録媒体は,例えば,低級アルコール,水溶性ポリエチレ
ングリコールモンタン酸エステル,水不溶性ワックス,
着色顔料等を混合した混合液体を,基材に塗布し,乾燥
して作製される(特公平5−60436号公報)。この
転写記録媒体は,一般事務機器用であり,取扱が容易で
かつ色の選択の幅の広い有機顔料やカーボンを用いてい
る。
【0006】しかし,転写記録媒体を,上述のような窯
業品の着色材として用いると,500〜1000℃での
焼成で有機顔料やカーボンが飛散してしまう。従って,
上記転写記録媒体を,上記転写紙の着色材として用いる
ことはできない。本発明はかかる従来の問題点に鑑み,
窯業品への絵付が可能で,かつ耐熱性に優れたインク,
インクリボン,転写紙及びその製造方法を提供しようと
するものである。
【0007】
【課題の解決手段】本発明は,基材の表面にインク層を
有するインクリボンであって,上記インク層は,メタク
リル酸低級アルキルエステルを少なくとも70mol%
含むメタクリル酸低級アルキルエステル系重合体2〜3
0重量%と,ワックス10〜70重量%と,ガラス成分
及び無機顔料からなる着色材料85〜30重量%とから
なることを特徴とするインクリボンにある。
【0008】本発明において,上記インク層は,メタク
リル酸低級アルキルエステル重合体(以下,「ME重合
体」という。)と,ワックスと,ガラス成分及び無機顔
料よりなる着色材料とよりなる。上記ME重合体は,メ
タクリル酸低級アルキルエステル単独重合体またはこれ
と他のビニル単量体との共重合体である。メタクリル酸
低級アルキルエステルは,炭素数1〜4のアルキル基を
有している。
【0009】共重合に用いる上記ビニル単量体として
は,スチレン,メタクリル酸,炭素数1〜4のアルキル
基を有するアクリル酸低級アルキルエステル,又は酢酸
ビニル等を用いる。ME重合体は,メタクリル酸低級ア
ルキルエステルを少なくとも70mol%含有する単独
重合体または共重合体である。70mol%未満の場合
には,ME重合体の熱分解性が悪くなるという問題があ
る。
【0010】ME重合体は,インク層(100重量%)
中に,2〜30重量%配合されている。2重量%未満の
場合には,インク層にクラックが発生するおそれがあ
る。一方,30重量%を超える場合には,上記インク層
の転写紙への熱転写性が悪くなるおそれがある。更に,
インク層のクラックの有無や熱転写性の良し悪しを考慮
すると,ME重合体は,インク層中に,2〜30重量%
配合されていることが好ましい。上記ME重合体は,ワ
ックスとの相溶性が良好で,また熱分解性も良い。
【0011】ワックスとしては,パラフィン系ワックス
等の炭化水素系ワックス,脂肪酸エステル系ワックス等
を用いる。ワックスの軟化温度は40〜100℃の範囲
にあることが好ましい。40℃未満の場合には,インク
層が常温で粘着性が発生しやすくなる。一方,100℃
を超える場合には,インク層の熱転写性が悪くなるおそ
れがある。
【0012】ワックスは,インク層中に,10〜70重
量%配合されている。10重量%未満の場合には,イン
ク層の転写を円滑に行うことが困難である。一方,70
重量%を超える場合には,インク層にひび割れ等が発生
することがある。更に,円滑な印刷と良好なインク層の
形成のために,ワックスは,インク全重量中に,20〜
60重量%であることが好ましい。
【0013】ME重合体とワックスとの合計の酸価は,
0.5〜20の範囲にあることが好ましい。この場合に
は,着色材料の分散性が良く,またインク層にひび割れ
が発生することもない。これは,ME重合体中のカルボ
キシル基等の極性基が着色材料の分散性に影響を与える
ためであると考えられる。ME重合体とワックスとの合
計の酸価が0.5未満の場合には,着色材料の分散性が
低下するおそれがある。一方,上記酸価が20を超える
場合には,ME重合体とワックスとの熱分解性が劣化す
るおそれがある。
【0014】上記酸価とは,上記ME重合体及びワック
ス(試料)1g中のエステル結合を加水分解し,中和す
るのに必要なKOH(水酸化カリウム)のミリグラム数
をいい,KOH(mg)/試料(g)であらわされる。
また,より良好なインク層とするために,ME重合体及
びワックスの合計の酸価は,1.0〜15の範囲にある
ことが好ましい。更に,最良のインクを得るために,上
記合計の酸価は2〜10の範囲にあることが好ましい。
【0015】上記着色材料は,ガラス成分及び無機顔料
からなる。上記ガラス成分は,上記無機顔料を窯業品に
固着させるためのものであり,例えば,珪素,アルミニ
ウム,カルシウム,マグネシウム,ほう素,アルカリ金
属,鉛,亜鉛,ジルコニウム等の酸化物等が用いられ
る。上記無機顔料としては,例えば,鉄,コバルト,ニ
ッケル,銅,セレン,チタン,モリブデン,クロム,或
いはマンガン等の酸化物,金或いはロジウム等の貴金属
コロイド,カドミウム・セレン等を用いることができ
る。
【0016】上記着色材料は,該着色材料100重量%
中に,ガラス成分15〜85重量%と,無機顔料85〜
15重量%とを含有していることが好ましい。ガラス成
分が15重量%未満の場合,又は無機顔料が85重量%
を越える場合には,窯業品へのインク層の接着が不十分
となるおそれがある。一方,ガラス成分が85重量%を
超える場合,又は無機顔料が15重量%未満の場合に
は,インク層の着色が薄くなるおそれがある。
【0017】上記着色材料は,インク層中に,85〜3
0重量%配合されている。85重量%を超える場合に
は,インク層にひび割れが生じることがある。一方,3
0重量%未満の場合には,上記インク層の形成は可能で
あるが,該インク層を絵柄として窯業品の表面に転写
し,焼成した場合,絵柄の発色が不充分となるおそれが
ある。更に,上記着色材料の配合量は,インク層中に7
0〜40重量%であることが好ましい。この場合には,
良好なインク層を形成することができ,また絵柄の発色
性も向上する。
【0018】上記インク層には,上記ME重合体の熱的
性質を変更させるために,可塑剤が添加,混合されてい
ることがある。該可塑剤としては,フタル酸ジオクチル
等のフタル酸系可塑剤,アジピン酸ジオクチル等の脂肪
族二塩基酸系可塑剤等がある。
【0019】また,上記インク層には,ガラス成分及び
無機顔料からなる着色材料の分散性を改良するために,
分散剤が混合されていることが好ましい。該分散剤とし
ては,ソルビタン高級脂肪酸エステル,ソルビタン高級
脂肪酸エステル酸化エチレン付加物等がある。分散剤の
添加量は,インク層中に20重量%以下であることが好
ましい。20重量%を超える場合には,ME重合体の熱
分解性が悪くなり,温度の影響を受けやすくなるおそれ
がある。
【0020】また,上記インク層には,エチレン酢酸ビ
ニル共重合体を添加,混合することができる。これによ
り,インク層の塗布状態を向上させることができ,また
インク層と基材との接着性を高めることができる。エチ
レン酢酸ビニル共重合体の使用量は,20重量%以下で
あることが好ましい。20重量%を超える場合には,M
E重合体の熱分解性が低下し,又は着色材料の分散性が
低下するおそれがある。上記基材としては,ポリエステ
ル,ポリオレフィン等の合成樹脂フィルム等を用いる。
【0021】次に,上記インクリボンを製造する方法と
しては,例えば,基材の表面にインクを塗布して,イン
クリボンを製造する方法であって,上記インクは,メタ
クリル酸低級アルキルエステルを少なくとも70mol
%含むメタクリル酸低級アルキルエステル重合体2〜3
0重量%と,ワックス10〜70重量%と,ガラス成分
及び無機顔料からなる着色材料85〜30重量%とより
なることを特徴とするインクリボンの製造方法がある。
【0022】上記インクは,例えば,ガラス成分及び無
機顔料からなる着色材料の粉体と,ME重合体と,ワッ
クスとを上記の割合で配合し,これらを加熱下において
ニーダにより混合する,又は溶剤存在下で3本ロール等
を用いて混合することにより得られる。
【0023】上記着色材料の粉体は,平均粒径が0.5
〜10μmであることが好ましい。0.5μm未満の場
合には,粉砕での取扱いが困難である。一方,10μm
を越える場合には,絵柄の鮮明さが低下するおそれがあ
る。上記溶剤としては,例えばトルエン,キシレン,灯
油等の有機溶剤等を用いる。
【0024】次に,上記インクリボンを用いて転写紙を
作製する方法としては,例えば,支持体の表面に水可溶
性重合体を塗布し,該水可溶性重合体の表面に,インク
リボンのインク層を絵柄として印刷する転写紙の製造方
法であって,上記インクリボンは,基材と,該基材の表
面に塗布されたインク層とを有してなり,上記インク層
は,メタクリル酸低級アルキルエステルを少なくとも7
0mol%含むメタクリル酸低級アルキルエステル重合
体2〜30重量%と,ワックス10〜70重量%と,ガ
ラス成分及び無機顔料からなる着色材料85〜30重量
%とからなることを特徴とする転写紙の製造方法があ
る。
【0025】また,上記インクを用いて転写紙を作製す
る方法としては,例えば,基材の表面にインクを塗布し
て,上記基材の表面にインク層を有するインクリボンを
作成し,一方,支持体の表面に水可溶性重合体を塗布
し,該水可溶性重合体の表面に,上記インクリボンのイ
ンク層を絵柄として印刷する転写紙の製造方法であっ
て,上記インクは,メタクリル酸低級アルキルエステル
を少なくとも70mol%含むメタクリル酸低級アルキ
ルエステル重合体2〜30重量%と,ワックス10〜7
0重量%と,ガラス成分及び無機顔料からなる着色材料
85〜30重量%とよりなることを特徴とする転写紙の
製造方法がある。
【0026】上記支持体の表面には,まず水可溶性重合
体が塗布される。上記水可溶性重合体としては,ポリビ
ニルアルコール,澱粉,又はデキストリン等を用いるこ
とができる。上記支持体としては,例えば紙,合成紙,
又はポリビニルアルコール等の水溶性フィルム等を用い
ることができる。
【0027】上記水可溶性重合体が塗布された支持体の
表面には,上記インクリボンを用いて,所望の絵柄に応
じて,インク層を印刷し,転写紙を得る。インクリボン
による転写紙への印刷は,熱転写により行う。これによ
り,溶剤の使用量を減少させることができる。上記熱転
写は,一般法により行なうこともできるが,事務用プリ
ンターを用いて行なうこともできる。
【0028】この場合,卓上で転写紙を作製することが
できる。また,転写紙の作製時間を大幅に短縮すること
ができる。更に,絵柄を画像データとして送信できるた
め,遠隔地同志でも同時に絵柄の制作及び転写紙の作製
をすることができる。その後,この転写紙の表面にメタ
クリル酸アルキル系樹脂の薄膜を塗布する。
【0029】上記転写紙は,水で湿潤させて,水可溶性
重合体,インク層,及び上記薄膜を,支持体から剥離
し,窯業品の表面に貼着して,窯業品の表面に転写す
る。その後,600〜1000℃で焼成する。これによ
り,窯業品の表面に絵柄が形成される。
【0030】
【作用及び効果】本発明のインクリボンのインク層は,
ガラス成分及び無機顔料からなる着色材料を含有してい
る。該着色材料は,600〜1000℃の焼成でも残留
する。そのため,上記インク層は,焼成の際に,インク
が飛散することなく,陶磁器等の窯業品に確実に固着す
ることができる。
【0031】また,インク層には,上記特定のME重合
体及びワックスを含有している。ME重合体は,ワック
スとの相溶性が良好で,また熱分解性も良い。ワックス
は,加熱により,急速に低粘度の液体に変化するため,
熱転写を円滑に進行させる。従って,上記インクリボン
を用いることにより,上記窯業品の表面に絵柄に応じた
インク層の転写を円滑に行うことができる。
【0032】また,本発明のインクは,上記インクリボ
ンのインク層と同様の組成からなる。そのため,上記イ
ンクは,上記インクリボンと同様に窯業品に確実に固着
され,また円滑に転写を行なうことができる。
【0033】また,本発明の転写紙は,上記の組成から
なるインク層を有している。そのため,このインク層を
絵柄として窯業品へ転写した場合,インク層が強く窯業
品に固着する。そのため,焼成の際に,絵柄が消失する
ことがない。また,絵柄が変色することもない。従っ
て,上記転写紙を用いることにより,陶磁器の表面に鮮
明な絵柄を作成することができる。
【0034】また,上記転写紙には,熱転写法により,
インク層からなる絵柄を印刷することができる。そのた
め,溶剤の使用量を減少させることができ,環境保全を
図ることができる。従って,印刷作業の改善に有益で,
その工業的意義は大きい。本発明によれば,窯業品への
絵付が可能で,かつ耐熱性に優れたインク,インクリボ
ン,及び転写紙及びその製造方法を提供することができ
る。
【0035】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例にかかる,陶磁器絵付用の転写紙につい
て,図1〜図7を用いて説明する。本例の転写紙は,図
1に示すごとく,上記転写紙3には絵柄7が形成されて
いる。上記転写紙3は,図2に示すごとく,支持体31
と,該支持体31を被覆する水可溶性重合体32と,該
水可溶性重合体32の表面に形成されたインク層20
と,インク層20を含む水可溶性重合体32全体を覆う
薄膜33とよりなる。インク層20は,上記絵柄7を形
成している。
【0036】上記インク層20は,着色材料52重量%
と,ME重合体5重量%と,パラフィン系ワックス33
重量%と,分散剤としてのソルビタンエステル酸化エチ
レン付加物10重量%とよりなる。上記着色材料は,7
0重量%のガラス成分と,30重量%の青色顔料とより
なる。ガラス成分は,平均粒径3μmのガラスフリット
であり,酸化鉛,酸化珪素,酸化アルミニウム,酸化ア
ルカリ金属土類金属からなる。青色顔料は,酸化コバル
トを主成分としている。
【0037】ME重合体は,メタクリル酸低級アルキル
エステル系樹脂である。また,ME重合体は,メタクリ
ル酸低級アルキルエステルとアクリル酸エチルとの共重
合体であり,メタクリル酸低級アルキルエステルを少な
くとも70mol%含有している。メタクリル酸低級ア
ルキルエステルは,炭素数1〜4のアルキル基を有して
いる。ME重合体の酸価は8である。パラフィン系ワッ
クスの軟化点は50℃である。
【0038】支持体31は紙である。支持体31の表面
には,水可溶性重合体32としてのデキストリンが塗布
されている。上記転写紙3は,図3に示すごとく,陶磁
器70の表面に絵柄7を形成するためのものである。
【0039】次に,上記転写紙の製造方法を説明する。
まず,酸化鉛,酸化珪素,酸化アルミニウム,酸化アル
カリ金属,酸化アルカリ土類金属を構成要素とする平均
粒径3μmのガラスフリット70重量%と,酸化コバル
トを主成分とする青色顔料30重量%とを混合し,着色
材料を得る。
【0040】次に,上記着色材料52重量%と,上記M
E重合体5重量%,軟化点50℃のパラフィン系ワック
ス33重量%,ソルビタンエステル酸化エチレン付加物
10重量%とを混合した。上記ME重合体は,酸価8の
メタクリル酸低級アルキルエステル系樹脂であり,同重
量の溶剤としてのトルエンに溶解させて混合した。更
に,この混合液を3本ロールで十分に混合した。これに
より,インクリボン用のインクを得た。
【0041】次に,図4に示すごとく,基材21として
の厚み6μmのポリエステルフィルム片の表面に,接着
層22としてのメタクリル酸低級アルキルエステル重合
物を塗布する。接着層22は,必ずしも必要ではない
が,基材21とインク層20とのなじみを向上させるた
めに用いることが好ましい。次いで,その表面に,上記
インクを塗布し,乾燥してインクからトルエンを除去し
て,インク層20とした。これにより,図4に示すイン
クリボン2を得た。
【0042】次に,図5に示すごとく,支持体31の表
面に,水可溶性重合体32としてのデキストリンを塗布
する。次に,熱転写印刷機を用いて,図6,図7に示す
ごとく,水可溶性重合体32の表面にインクリボン2の
インク層20を配置し,絵柄の形状にインク層20を印
刷する。次に,図2に示すごとく,インク層20の表面
に,薄膜33としてのメタクリル酸系樹脂を塗布する。
これにより,図1,図2に示す上記転写紙3を得た。
【0043】次に,この転写紙3を,水に湿潤させて,
支持体31から,薄膜33,インク層20,及び水可溶
性重合体32を剥離し,これらを陶磁器に転写し,最高
温度800℃で焼成した。これにより,薄膜33が焼失
し,インク層20の着色材料が残留して,図3に示す陶
磁器70の表面に絵柄7が形成された。この絵柄7は,
陶磁器70に固着していた。また,焼成後も,変色する
ことなく,美麗な青色の絵柄模様を形成していた。
【0044】比較例 本比較例は,実施例1のインクの組成を種々に変えて,
インクリボン及び転写紙の外観検査を行った。上記イン
クは,比較例としての以下の3種類の試料C1,C2,
C3を用いた。これら試料の組成を,前記実施例1,及
び後述する実施例2とともに,表1に示した。試料C1
は,上記ME重合体,トルエン,及び分散剤のいずれも
用いないで作製したインクである。
【0045】試料C2は,ワックス及び分散剤を用いる
ことなく,同重量のトルエンに溶解したME重合体31
重量%,及び可塑剤としてのアジピン酸ジオクチル7重
量%を用いて作製したインクである。
【0046】試料C3は,上記酸価8のメタクリル酸低
級アルキルエステル系樹脂を用いる代わりに,酸価0.
1のメタクリル酸低級アルキルエステル系樹脂を用いて
作製したインクである。
【0047】上記各種のインクにより上記と同様に,イ
ンクリボンを作製した。試料C1,C3のインクでは,
インクリボンのインク層に多数のヒビ割れが発生し,使
用に耐えないものであった。試料C2のインクは,イン
ク層の熱軟化性が悪く,熱転写を円滑に行うことができ
なかった。
【0048】
【表1】
【0049】実施例2 本例のインクは,インク原料100重量部と溶剤8重量
部とよりなり,インク原料は,着色材料52重量%と,
ME重合体8重量%と,パラフィン系ワックス28重量
%と,分散剤としてのソルビタンエステル酸化エチレン
付加物11重量%と,可塑剤としてのアジピン酸ジオク
チル1重量%とよりなる。上記着色材料は,70重量%
のガラス成分と,30重量%の赤色顔料とよりなる。ガ
ラス成分は,平均粒径3μmのガラスフリットであり,
酸化鉛,酸化珪素,酸化アルミニウム,酸化アルカリ金
属,酸化アルカリ金属土類金属からなる。赤色顔料は,
カドミウム・セレンを主成分としている。
【0050】ME重合体は,メタクリル酸低級アルキル
エステルとアクリル酸エステルとの共重合体であり,メ
タクリル酸低級アルキルエステルを少なくとも70mo
l%含有している。メタクリル酸低級アルキルエステル
は,炭素数1〜4のアルキル基を有している。ME重合
体の酸価は5である。パラフィン系ワックスの軟化点は
50℃である。
【0051】上記インクは,実施例1と同様に,上記の
各種成分を3本ロールにより混合して作製される。上記
インクを用いて,実施例1と同様に,転写紙を作成し
た。この転写紙を用いて,陶磁器の表面に,インク層か
らなる絵柄を形成した。その結果,インク層が陶磁器の
表面に密着し,美麗な絵柄が形成された。
【0052】実施例3 本例においては,図8に示すごとく,インクリボン1を
熱転写式プリンター91に内蔵して,コンピュータ90
により制作された絵柄7を,転写紙3に印刷した。熱転
写式プリンター91及びコンピュータ90は,一般事務
用機器である。インクリボン1及び転写紙3は,実施例
1と同様のものを用いた。
【0053】本例においては,インクリボン1に形成さ
れたインク層が前記の組成からなるため,コンピュータ
90により自由自在に絵柄79を制作し,この絵柄79
を熱転写式プリンター91を用いて,絵柄7として転写
紙3に印刷することができる。そのため,卓上で容易
に,窯業向けの転写紙3を作製することができる。ま
た,転写紙3の作製時間を大幅に短縮することができ
る。更に,絵柄79を画像データとして送信できるた
め,遠隔地同志でも同時に,絵柄付き転写紙3の作製を
行なうことができる。その他,本例においても,実施例
1と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の,転写紙の平面図。
【図2】実施例1の,転写紙の説明図。
【図3】実施例1の,絵柄を施した陶磁器の斜視図。
【図4】実施例1の,インクリボンの説明図。
【図5】実施例1の,絵柄の印刷方法を示す説明図。
【図6】図5に続く,絵柄の印刷方法を示す説明図。
【図7】図6に続く,絵柄の印刷方法を示す説明図。
【図8】実施例3の,絵柄の印刷方法を示す説明図。
【符号の説明】
1...インクリボン, 20...インク層, 3...転写紙, 31...支持体, 32...水可溶性重合体, 33...薄膜, 7...絵柄, 70...陶磁器,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/30 C09D 11/00 PTA

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面にインク層を有するインクリ
    ボンであって,上記インク層は,メタクリル酸低級アル
    キルエステルを少なくとも70mol%含むメタクリル
    酸低級アルキルエステル系重合体2〜30重量%と,ワ
    ックス10〜70重量%と,ガラス成分及び無機顔料か
    らなる着色材料85〜30重量%とからなることを特徴
    とするインクリボン。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記メタクリル酸低
    級アルキルエステル系重合体とワックスとの合計の酸価
    が0.5〜20であることを特徴とするインクリボン。
  3. 【請求項3】 請求項1において,上記着色材料は,該
    着色材料100重量%中に,ガラス成分15〜85重量
    %と,無機顔料85〜15重量%とを含有していること
    を特徴とするインクリボン。
  4. 【請求項4】 支持体の表面に塗布された水可溶性重合
    体と,該水可溶性重合体の表面に形成されたインク層よ
    りなる絵柄とを有する転写紙であって,上記インク層
    は,メタクリル酸低級アルキルエステルを少なくとも7
    0mol%含むメタクリル酸低級アルキルエステル系重
    合体2〜30重量%と,ワックス10〜70重量%と,
    ガラス成分及び無機顔料からなる着色材料85〜30重
    量%とからなることを特徴とする転写紙。
  5. 【請求項5】 請求項4において,上記メタクリル酸低
    級アルキルエステル系重合体とワックスとの合計の酸価
    が0.5〜20であることを特徴とする転写紙。
  6. 【請求項6】 請求項4において,上記着色材料は,該
    着色材料100重量%中に,ガラス成分15〜85重量
    %と,無機顔料85〜15重量%とを含有することを特
    徴とする転写紙。
  7. 【請求項7】 メタクリル酸低級アルキルエステルを少
    なくとも70mol%含むメタクリル酸低級アルキルエ
    ステル系重合体2〜30重量%と,ワックス10〜70
    重量%と,ガラス成分及び無機顔料からなる着色材料8
    5〜30重量%とからなることを特徴とするインク。
  8. 【請求項8】 基材の表面にインクを塗布して,インク
    リボンを製造する方法であって,上記インクは,メタク
    リル酸低級アルキルエステルを少なくとも70mol%
    含むメタクリル酸低級アルキルエステル重合体2〜30
    重量%と,ワックス10〜70重量%と,ガラス成分及
    び無機顔料からなる着色材料85〜30重量%とよりな
    ることを特徴とするインクリボンの製造方法。
  9. 【請求項9】 支持体の表面に水可溶性重合体を塗布
    し,該水可溶性重合体の表面に,インクリボンのインク
    層を絵柄として印刷する転写紙の製造方法であって,上
    記インクリボンは,基材と,該基材の表面に塗布された
    インク層とを有してなり,上記インク層は,メタクリル
    酸低級アルキルエステルを少なくとも70mol%含む
    メタクリル酸低級アルキルエステル重合体2〜30重量
    %と,ワックス10〜70重量%と,ガラス成分及び無
    機顔料からなる着色材料85〜30重量%とからなるこ
    とを特徴とする転写紙の製造方法。
  10. 【請求項10】 基材の表面にインクを塗布して,上記
    基材の表面にインク層を有するインクリボンを作成し,
    一方,支持体の表面に水可溶性重合体を塗布し,該水可
    溶性重合体の表面に,上記インクリボンのインク層を絵
    柄として印刷する転写紙の製造方法であって,上記イン
    クは,メタクリル酸低級アルキルエステルを少なくとも
    70mol%含むメタクリル酸低級アルキルエステル重
    合体2〜30重量%と,ワックス10〜70重量%と,
    ガラス成分及び無機顔料からなる着色材料85〜30重
    量%とよりなることを特徴とする転写紙の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19990083838A (ko) * 1999-08-14 1999-12-06 박계춘 하회용 입체형 전사지 제작 기술
EP3845614A4 (en) * 2018-08-31 2021-12-29 Tecglass SL Digital ceramic inkjet inks for glass and method for obtaining same
CN114312063A (zh) * 2021-12-23 2022-04-12 湖南鼎一致远科技发展有限公司 一种适用于交通标识牌的热转印树脂色带、其制备方法及交通标识牌
EP3845615A4 (en) * 2018-08-31 2022-05-18 Tecglass SL DIGITAL CERAMIC INJECTION INKS FOR GLASS AND METHOD OF MANUFACTURE THEREOF

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