JPH07242974A - 気密性に優れたアルミニウム合金鋳物 - Google Patents

気密性に優れたアルミニウム合金鋳物

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JPH07242974A
JPH07242974A JP3342994A JP3342994A JPH07242974A JP H07242974 A JPH07242974 A JP H07242974A JP 3342994 A JP3342994 A JP 3342994A JP 3342994 A JP3342994 A JP 3342994A JP H07242974 A JPH07242974 A JP H07242974A
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JP
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pores
aluminum alloy
alloy casting
airtightness
casting
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JP3342994A
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Shigetaka Morita
茂隆 森田
Masanao Suzuki
雅直 鈴木
Yoshio Igarashi
芳夫 五十嵐
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気孔の発生率にはこだわらずに、アルミ鋳物
を内外で圧力差がある部品、例えば自動車用の吸気系部
品において、気孔の形状と大きさを特定することによ
り、耐圧性に優れたアルミ鋳物を得る。 【構成】 重量比で、Si:4.0〜13.0%、C
u:4.5%以下、Mg:1.5%以下、残部Alおよ
び不純物を含有するアルミニウム合金鋳物の内部に発生
する気孔の平均円形度を大きく、かつ前記気孔の平均円
相当径を小さくする。そして、アルミニウム合金鋳物の
薄肉部の肉厚が1〜6mmで、前記平均円形度が0.6
以上、かつ前記平均円相当径が300μm以下とする。
さらに、Sr量を50〜700ppm、水素量を0.3
〜0.9ppm含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばマニホルドやコ
レクタなどの自動車用吸気系部品、タイミングチェンケ
ースなどのカバー類、およびオイルパンなどの容器類に
適した気密性に優れたアルミニウム合金鋳物に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム合金を溶解して、その溶湯
によりアルミニウム合金鋳物(以下、アルミ鋳物とい
う)を鋳造すると、多くの場合アルミ鋳物の内部に、水
素ガスまたは引けにより、図2に示すように、気孔が分
散したり集中したりして発生する。そして、アルミ鋳物
1中に生じる気孔3は非球形で、多くの場合結晶粒界
(図示せず)に存在するため、隣りあう気孔3a、3b
同士がつながりやすくなる。
【0003】内外で圧力差が生じる箇所に使用されるア
ルミ鋳物部品、例えば自動車用吸気系部品に、前記非球
形の気孔3が発生すると、吸入空気が外部に漏れ、エン
ジンジン性能を損なう恐れが生じる。このため、従来
は、アルミ合金溶湯中の水素ガスを除去する脱ガス処理
等、水素ガスによる気孔の発生を防ぐ種々の対策が採ら
れてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、脱ガスした溶
湯により鋳造すると、確かにアルミ鋳物の非球形の気孔
3の発生は減少するが、反対に肉厚変化の大きい部分の
厚肉部位に、引けあるいはザク巣が発生しやすくなる。
例えば、吸気系部品のマニホルドやコレクタなどのボス
部に引けあるいはザク巣が発生すると、このボス部にネ
ジ加工を行った後に内と外がつながり、結果として吸入
空気が外部に漏れることになる。このように、水素ガス
による気孔の発生量を減らすことに着目し、脱ガス処理
を行うことは、アルミ鋳物の他の鋳造欠陥を招くことに
なり、気密性に優れたアルミ鋳物を安定して得ることは
難しい。
【0005】これを解決するため、特公平5−6557
3号公報には、Al−Si−Mg系またはAl−Si−
Mg−Cu系合金に、Caを0.001〜0.01%添
加することにより、不純物Feの存在による引け巣の発
生を防ぎ、気密性に優れた鋳造用アルミニウム合金の開
示がある。
【0006】しかし、Caを添加して引け巣を減少して
も、その引け巣の形状が非球形となり、気孔同士がつな
がる場合には、前述の通り、アルミ鋳物を内外で圧力差
がある部品、例えば自動車用の吸気系部品として用いる
には、まだまだ問題が残されている。
【0007】更に、特開平5−98379号公報には、
重量比で、Si:4.0〜13.0%、Cu:4.5%
以下、Mg:1.5%以下、残部Alおよび不可避不純
物を含有し、気孔のアスペクト比(気孔の長径/気孔の
短径)を小さく、また気孔の面積率(気孔の発生率)を
小さく、かつアスペクト比と気孔面積率との相関を一定
範囲内として気孔を発生させ、厚肉部近くの薄肉部での
気孔による漏れを防止し、マニホルドなど気密性が要求
される自動車用吸気系部品に用いるアルミニウム合金の
開示がある。
【0008】この特開平5−98379号公報は、気孔
の発生形態のアスペクト比と面積率を一定範囲に制御す
るものであるが、気孔の面積率(発生率)によらず、気
孔を単独に制御して、気密性に優れたアルミ鋳物を得る
ことができない。
【0009】本発明は、上記課題に基づいてなされたも
のであって、敢えて気孔の発生率にはこだわらずに、ア
ルミ鋳物を内外で圧力差がある部品、例えば自動車用の
吸気系部品において、気孔の形状と大きさを特定するこ
とにより、気密性に優れたアルミ鋳物を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々のア
ルミ鋳物の漏れが発生した部位と発生しなかった部位の
断面を観察した。その結果、アルミ鋳物に発生する気孔
について、気孔そのものの平均円形度[ここで、平均円
形度とは、気孔の丸さを表す数値であり、気孔の周囲長
と同じ長さの円周を持つ円の面積に対する気孔面積の比
率の平均値、式で表すと、「平均円形度=気孔面積/気
孔の周囲長と同じ長さの円周を持つ円の面積」であり、
0〜1(完全球形の場合は最大値の1)の範囲となる]
を大きく、かつ気孔の平均円相当径[ここで、平均円相
当径とは、気孔の面積と同じ面積を持つ円の直径の平均
値である]を小さくすれば、また、Srや水素の添加量
を適性範囲にすることにより、アルミ鋳物内に気孔が発
生しても、気孔間がつながらず、気密性に優れたアルミ
鋳物を得ることができることを見い出した。
【0011】すなわち、本発明の気密性に優れたアルミ
鋳物は、重量比で、Si:4.0〜13.0%、Cu:
4.5%以下、Mg:1.5%以下、残部Alおよび不
純物を含有するアルミ鋳物の内部に発生する気孔の平均
円形度を大きく、かつ前記気孔の平均円相当径を小さく
することを特徴とする。
【0012】そして、アルミ鋳物の薄肉部の肉厚が1〜
6mmで、平均円形度が0.6以上、かつ平均円相当径
が300μm以下とする。
【0013】また、Sr含有量を50〜700ppm含
有させる。さらに、水素を0.3〜0.9ppm含有さ
せる。
【0014】
【作用】鋳物内部の気孔は平均円形度が大きく、平均円
相当径が小さいほど、気孔は球形で小さくなり、アルミ
鋳物の内外がつながり難い。
【0015】また、薄肉部の肉厚が1〜6mmのアルミ
鋳物では、平均円形度が0.6以上、かつ前記平均円相
当径が300μm以下であれば、アルミ鋳物部品の内外
で圧力差があっても、内外がつながりにくい。
【0016】そして、アルミ鋳物にSrを50〜700
ppm含有させれば、アルミ鋳物中の共晶Siを微細化
して、機械的性質を向上させる。また、Srは、引けを
分散させ、引け巣やザク巣を防止する。Sr含有量が5
0ppm未満では、共晶Si微細化と引け分散の効果が
少ない。一方、Sr含有量が700ppmを越えても効
果の向上があまりなく経済的に不利である。従って、S
r含有量は50〜700ppmの範囲とする。
【0017】更に、アルミ鋳物に水素を0.3〜0.9
ppm含有させれば、引けが分散し、気孔が球形とな
る。すなわち、水素を添加することにより、水素ガスに
よる気孔が分散発生して、肉厚部に発生するざく巣を防
止する。そして、分散発生した気孔に水素ガスが拡散し
て、気孔が球形になる。その結果、非球形の気孔を持つ
鋳物に比べ、機械的性質も向上する。水素量が0.3p
pm(ランズレー法)未満では気孔は発生しても、ザク
巣を分散させ、気孔を球形にする効果は少ない。一方、
水素量が0.9ppm(ランズレー法)を越えて含有し
ても顕著な効果の向上はない。よって、水素量は0.3
〜0.9ppmの範囲とする。望ましくは、水素量は、
0.3〜0.6ppmとする。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を詳細に説明する。
【0019】(実施例1)重量比で、Si:8.0、C
u:2.7%、Mg:0.3%、残部Alおよび不純物
を含有する(JIS規格)AC4B相当のアルミ合金を
用い、図4に示す、薄肉部の肉厚が3mm、厚肉部の肉
厚が20mmの排気量1500cc4気筒エンジン用の
マニホールド4の鋳造を行った。その際、鋳物中に種々
の気孔の形状が形成できるように、Sr含有量及び水素
含有量等を調整した。鋳造後、機械加工を施し、マニホ
ールド4の開口部を密閉して水没し、内部に0.3MP
aの圧縮空気を供給し、マニホールド内外の漏れ状況を
調査した。その後、漏れが発生した部位と発生しなかっ
た部位の断面を研磨して観察を行い、気孔形状と大きさ
を画像解析装置により測定した。
【0020】漏れの発生の有無と気孔形状の関係を図3
に示す。図で、○は漏れ発生のないもの、■は漏れ発生
のあったものを表す。この図から、平均円形度が大きい
ほど、かつ平均円相当径が小さいほど漏れにくく、気密
試験圧力が0.3MPaでは、平均円形度は0.6以
上、かつ平均円相当径が300μm以下であれば、漏れ
は発生しないことがわかる。つまり、要求される気密性
に応じて、気孔の平均円形度および平均円相当径をある
範囲に制御すれば漏れが防止できる。
【0021】(実施例2)実施例と同じ条件で、AC4
B相当のアルミ合金に、表1に示す量のSr量と水素量
を含有させ、図4のマニホルド4の鋳造を行った。そし
て、実施例1と同様に機械加工後の気圧合格率(気密試
験圧力0.3MPa)の状況および断面における気孔の
平均円形度および平均円相当径を調査した。また、引張
強さについても評価した。その結果を表1に示す。
【0022】 (表1) Sr量 水素量 平 均 平 均 気 圧 引張強さ 円形度 円相当径 合格率 (ppm) (ppm) (μm) (%) (N/mm2) 実施例1 215 0.21 0.60 220 69 214 2 15 0.42 0.70 280 83 218 〃 3 190 0.43 0.68 230 95 235 比較例4 25 0.18 0.51 310 11 192 なお、表1での気圧合格率(%)は、吸気マニホルドの
内外で漏れ発生の無い比率を示す。
【0023】表1より、Srを215ppm含有した本
発明の実施例1は、平均円形度が0.60と大きく、か
つ、平均円相当径が220μmと小さいので、気圧合格
率が69%となり、引張強さが214N/mm2 となっ
ている。次に、水素を0.42ppm含有した実施例2
も、平均円形度が0.70と大きく、かつ平均円相当径
が280μmと小さいので、気圧合格率が83%とな
り、引張強さが218N/mm2 となっている。
【0024】また、Srを190ppm、水素を0.4
3ppm含有した実施例3も、平均円形度が0.68と
大きく、かつ平均円相当径が230μmと小さいので、
気圧合格率が95%となり、引張強さが235N/mm
2 となっている。
【0025】一方、比較例4のSr量および水素量の含
有が共に少ないものは、平均円形度が0.51と小さ
く、かつ平均円相当径が310μmと大きいため、気圧
合格率が11%と悪い。また、ザク巣も多数発生し、引
張強さも192N/mm2 と低い。
【0026】
【発明の効果】以上、詳細に説明のとおり、本発明の気
密性に優れたアルミ鋳物は、発生する気孔そのものの平
均円形度を大きく、かつ気孔の平均円相当径を小さく、
また、Srや水素を適量添加している。このため、本発
明の気密性に優れたアルミ鋳物は、アルミ鋳物内に気孔
が発生しても、球形に近く個々に独立して存在するの
で、内外で圧力差の存在する部位に使用しても、漏れが
なく、また厚肉部にザク巣などの鋳造欠陥が発生せず、
かつ機械的強度も向上する。このような本発明の気密性
に優れたアルミ鋳物は、自動車用吸気系部品としてのマ
ニホルドやコレクタなどに用いて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の気密性に優れたアルミ鋳物
の内部に発生する気孔を示す図である。
【図2】従来のアルミ合金鋳物内部に発生する気孔を示
す図である。
【図3】アルミ鋳物内部に発生する気孔の平均円形度お
よび平均円相当径と、気密試験での漏れ発生の関係を示
す図である。
【図4】本発明の気密性に優れたアルミ鋳物の一実施例
としてのマニホールドを示す図である。 1:アルミ合金鋳物、 2:気孔、
3:気孔、4:マニホールド。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量比で、Si:4.0〜13.0%、
    Cu:4.5%以下、Mg:1.5%以下、残部Alお
    よび不純物を含有するアルミニウム合金鋳物の内部に発
    生する気孔の平均円形度を大きく、かつ前記気孔の平均
    円相当径を小さくすることを特徴とする気密性に優れた
    アルミニウム合金鋳物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の気密性に優れたアルミニ
    ウム合金鋳物において、該アルミニウム合金鋳物の薄肉
    部の肉厚が1〜6mmで、前記平均円形度が0.6以
    上、かつ前記平均円相当径が300μm以下とすること
    を特徴とする気密性に優れたアルミニウム合金鋳物。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の気密性に
    優れたアルミニウム合金鋳物において、Sr含有量が5
    0〜700ppmであることを特徴とする気密性に優れ
    たアルミニウム合金鋳物。
  4. 【請求項4】 請求項1及至請求項3いずれかに記載の
    気密性に優れたアルミニウム合金鋳物において、水素含
    有量が0.3〜0.9ppmであることを特徴とする気
    密性に優れたアルミニウム合金鋳物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009069787A1 (ja) * 2007-11-29 2009-06-04 Kyocera Corporation 摺動部材、メカニカルシールリング、メカニカルシールおよびフォーセットバルブ

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