JPH07244045A - 便潜血検査装置 - Google Patents

便潜血検査装置

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JPH07244045A
JPH07244045A JP3713294A JP3713294A JPH07244045A JP H07244045 A JPH07244045 A JP H07244045A JP 3713294 A JP3713294 A JP 3713294A JP 3713294 A JP3713294 A JP 3713294A JP H07244045 A JPH07244045 A JP H07244045A
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stool
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fecal occult
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敏 尾花
Kazuyuki Oishi
和之 大石
Shinichi Egi
慎一 恵木
Yuji Kaneko
裕司 金子
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 さほどの熟練を要することなく便潜血の有無
を簡便に判定することができる免疫学的便潜血反応に基
づいた便潜血検査装置を得る。 【構成】 内部に便溶解液6を有し、指で圧縮可能に構
成された圧縮容器2と、該圧縮容器2に着脱自在に取り
付けられる反応容器3とを備え、反応容器3には、採便
器具本体5が一体化されており、採便器具本体5には、
便試料を採取するための採便部5aと、便試料溶液が流
入される流入口5bと、内部流路5cと、便試料溶液が
滴下される滴下口5dが設けられており、かつ内部流路
5cに不要固形分を除去するためのフィルタが配置され
ており、反応容器3の底部に抗ヒトヘモグロビン感作試
薬9が固定化されている、便潜血検査装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、免疫学的便潜血反応を
利用した便潜血検査装置に関し、消化器系等における異
常を容易にスクリーニングすることを可能とする便潜血
検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】臨床検査では、血液以外に、便や尿も検
査試料として用いられることが多い。中でも、便潜血の
検出は、癌や潰瘍等に代表される消化器系疾患の早期発
見に非常に有効であることが知られている。
【0003】便潜血の検出方法としては、大別すると、
化学的便潜血反応法と、免疫学的便潜血反応法とがあ
る。化学的便潜血反応法は、ヘモグロビンに含まれてい
るヘムのペルオキシターゼ活性に基づく色源体の発色を
利用したものであり、感度が高く、ごく少量のヘモグロ
ビンでも検出することができるという利点を有する。し
かしながら、化学的便潜血反応法は、ヒトヘモグロビン
に対して特異性を有せず、動物のヘモグロビンに対して
も反応するため、被検者は検査前に厳格な食事制限を実
施しなければならないという欠点があった。
【0004】これに対して、免疫学的便潜血反応法は、
抗ヒトヘモグロビン抗体を用いた抗原抗体反応を利用し
たものである。免疫学的便潜血反応法は、化学的便潜血
反応法に比べて特異性が高く、上記のような食事制限を
必要としない。判定は、普通、免疫血清学的検査法に基
づいて行われるが、今日最も利用されている方法は、ラ
テックス凝集法である。
【0005】ラテックス凝集法とは、便溶解液とラテッ
クス試薬とを判定板上で混合させ、生成した凝集像を診
断する判定法である。上記ラテックス凝集法による便潜
血の検出にあたっては、まず適量の便を採取し、採取さ
れた便を生理食塩水等の液体に溶解させ、便溶解液を得
る。この便溶解液には、便中の未消化の固形分が残存し
ているため、該固形分を除去する操作が必要である。こ
れらの採便及び固形分の除去については、従来より種々
の方法及び装置が提案されている。例えば、実開昭61
−102941号公報、実開平1−158964号公報
などには、便を定量採取するための器具などが開示され
ており、実開平2−21557号公報、実開平2−14
0468号公報及び実公平2−13977号公報などに
は、固形分が除去された便溶解液を得るための器具もし
くは装置が開示されている。
【0006】上記のように、ラテックス凝集法により便
潜血を検査するには、固形分が除去された便溶解液を得
るために上記のような操作を必要とするため、従来より
種々の器具などが提案されている。
【0007】しかしながら、凝集の反応の判定に熟練を
必要とする欠点があった。また、上記操作だけでなく、
得られた便溶解液と判定試薬とを混合して便潜血の検出
までを完了し得る簡便な検査装置は現在のところ開発さ
れておらず、システムとしての構成が複雑であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、免疫
学的便潜血反応に基づいた便潜血検査装置であって、便
の採取、未消化固形分が除去された便溶解液の調製及び
判定試薬を用いた便潜血の検出までの一連の作業を、さ
ほどの熟練を要することなく簡便に行うことを可能とす
る装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の便潜血検査装置
は、便潜血を判定するための装置であって、開口を有
し、かつ便試料を溶解して便試料溶液を作成するための
便溶解液が内部に収納されており、かつ圧縮可能な柔軟
性材料よりなる圧縮容器と、前記圧縮容器の開口を閉成
するように、前記圧縮容器に着脱自在に取り付けられ、
かつ内部に抗ヒトヘモグロビン抗体感作試薬が固定され
た反応容器と、前記反応容器に一体的に構成されてお
り、反応容器を前記圧縮容器に取り付けた状態におい
て、圧縮容器内に延びる便試料溶液作成部と、前記反応
容器内に延びる便試料溶液滴下部とを有する採便器具本
体とを備え、前記便試料溶液作成部には、外表面に設け
られており、かつ便を採取するための採便部と、便試料
溶液が流入する流入口とが形成されており、前記便試料
溶液滴下部には、便試料溶液を滴下させる滴下口が形成
されており、前記採便器具本体には、前記流入口と前記
滴下口とを結ぶ内部流路が設けられており、かつ該内部
流路に便試料溶解液中の固形分を除去するためのフィル
タが配置されている便潜血検査装置である。
【0010】また、好ましくは、請求項2に記載のよう
に、前記圧縮容器を覆うようにかつ圧縮容器に対して着
脱自在に取り付けられるカバー部材がさらに設けられ、
このカバー部材は、圧縮容器よりも剛性の高い材料で構
成されており、従って、該カバー部材を圧縮容器に取り
付けておくことにより、所望でないときに指等により圧
縮容器が圧縮されることが確実に防止される。
【0011】上記構成から明らかなように、本発明の便
潜血検査装置は、抗ヒトヘモグロビン抗体感作試薬を用
いた免疫学的便潜血反応を利用した便潜血検査装置であ
る。
【0012】本発明の便潜血検査装置では、便を採取す
るための採便部を有する採便器具本体及び上記免疫学的
反応を行わせるための反応容器が一体化されており、か
つこの反応容器と、該反応容器に着脱自在に取り付けら
れる圧縮容器とにより構成されており、便の採取から便
潜血の検出までを、他の試薬や器具を用いることなく簡
便に行うことを可能とするものである。
【0013】以下、図面を参照して本発明の便潜血検査
装置の具体的な構造例を説明する。図1及び図2は、本
発明の便潜血検査装置の好ましい一例を示す断面図及び
正面図である。
【0014】本構造例に係る便潜血検査装置1は、圧縮
容器2と、反応容器3と、カバー部材4とを備える。圧
縮容器2は、上端が半球状曲面となるように閉成されて
おり、かつ下方に開口を有する円筒状の部材で構成され
ている。この圧縮容器2は、後述するように、指等によ
り側壁を押圧されることにより、内部空間を圧縮し得る
ような柔軟性材料で構成されている。このような材料と
しては、上記のような圧縮作業を可能とする柔軟性を有
する材料、例えば合成樹脂などが用いられる。使用し得
る合成樹脂としては、例えば、セルロイド、酢酸セルロ
ース、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹
脂、ポリスチレン、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリカーボネート、ポリエーテル、フッ素樹脂等の熱可
塑性樹脂や、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹
脂、フラン樹脂、アニリン樹脂、ケイ素樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂等が
挙げられるが、安価であり、手軽に成形することが可能
なポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、ポ
リスチレン、アクリル樹脂などを用いることが好まし
い。
【0015】圧縮容器2の下端開口近傍においては、内
面に雌ねじ2aが形成されており、他方、外面には雄ね
じ2bが形成されている。雌ねじ2aは、反応容器3を
着脱自在に圧縮容器2に取り付けるために、雄ねじ2b
は、カバー部材4を圧縮容器2に着脱自在に取り付ける
ために設けられている。
【0016】また、圧縮容器2内には、便試料を溶解し
て便試料溶液を作成するための便溶解液6が収納されて
いる。便溶解液6としては、生理食塩水や種々の緩衝液
を用いることができるが、便潜血検査に影響を及ぼす物
質を含まないものであれば任意の液体を用いることがで
きる。通常は、免疫試薬に汎用されている中性塩溶液か
らなる緩衝液、例えば、丸善発行、実験化学講座第24
巻第224頁(1958)に記載のようなグリシン緩衝
液、リン酸緩衝液、アンモニア緩衝液、トリス緩衝液な
どが用いられる。これらの緩衝液のpHは、抗ヒトヘモ
グロビン抗体感作試薬を用いた反応を好適に行わせるに
は、6.5〜8.5の範囲とすることが好ましい。pH
の調整は、NaOHなどの塩基やHClなどの酸を添加
することにより行い得る。
【0017】また、上記便溶解液6の収納量としては、
通常、1〜10ml程度とされる。この範囲は特に限定
されるものではないが、1ml未満の場合には、便潜血
を判定する作業が困難となり、10mlを超えても、判
定の精度がさほど高くならず、容器が大型化する。
【0018】反応容器3は、上端に開口を有する有底円
筒状の容器で構成されている。この反応容器3を構成す
る材料としては、特に限定されず、合成樹脂、ガラスま
たは金属等の適宜の材料で構成することができる。好ま
しくは、内部の状態を外部から観察することを容易とす
るために、透明材料、例えば透明なガラスまたは合成樹
脂で反応容器3が構成される。また、成形の容易な合成
樹脂により反応容器3を構成することが好ましく、使用
し得る合成樹脂としては、例えば、セルロイド、酢酸セ
ルロース、ポリエチレン、塩化ビニル樹脂、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、メタクリル樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリカーボネート、ポリエーテル、フッ素樹脂など
の熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、フラン樹脂、アニリン樹脂、ケイ素樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂またはエポキシ樹脂などの熱硬化性
樹脂などが挙げられるが、安価でありかつ容易に成形可
能なポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、
ポリスチレン、アクリル樹脂を用いることが好ましい。
【0019】上記反応容器3の上端周辺においては、外
面に雄ねじ3aが形成されている。雄ねじ3aは、反応
容器3を圧縮容器2に着脱自在に取り付けるために設け
られており、前述した雌ねじ2aに螺合される。
【0020】また、反応容器3の上端開口を閉成するよ
うに、採便器具本体5が反応容器3に固定されて一体化
されている。この構造例では、採便器具本体5が反応容
器3に固定されて一体化されているが、可能であれば、
採便器具本体5の少なくとも一部もしくはすべてが、上
記反応容器3と一体に形成されていてもよい。
【0021】また、採便器具本体5は、反応容器3に着
脱自在に構成されていてもよい。図1及び図3に示すよ
うに、採便器具本体5には、上端側に採便部5aが設け
られている。採便部5aにおいては、複数の突起7が外
表面に形成されている。この突起7は、採便器具本体5
を糞便中に掘削し、糞便から引き出した際に、所定量の
便を突起7の側面に係止させ、採取するために設けられ
ている。
【0022】本構造例では、複数の突起7が採便部5a
において整列形成されているが、図5(a)に示すよう
に、異なる高さ位置に複数の突起7を形成することによ
り採便部5aを構成してもよい。
【0023】また、便を採取するために上記突起7が設
けられているのであるが、糞便から所定量の便試料を採
取するための構造としては、上述のような突起7に限ら
ず、図5(b)に示すような凹部17を形成してもよ
い。
【0024】また、上述した突起7や凹部17の平面形
状、断面形状、高さ、深さあるいは数等については、採
取すべき便の量や性状によって適宜変更し得る。
【0025】また、図1に示すように、本構造例では、
採便部5aは採便器具本体5の上端側に形成されていた
が、採便部5aが形成される位置はこれに限定されるも
のではない。すなわち、図1に示されているように、反
応容器3を圧縮容器2に取り付けた状態において、採便
器具本体5の圧縮容器2に入り込んでいる部分の適宜の
位置に、上記採便部5aを形成することができる。
【0026】もっとも、好ましくは、便試料が便溶解液
6によって溶解されるに先立ち、便試料が後述の流入口
5bを閉成することがないように、本構造例のように流
入口5bと採便部5aとをある程度の距離離した位置に
設けることが好ましい。
【0027】採便器具本体5には、複数の流入口5bが
形成されており、該流入口5bは、採便器具本体5の内
部に設けられた内部流路5cに連ねられている。内部流
路5cは、下端に設けられた滴下口5dに至るように形
成されている。
【0028】上記流入口5bは、便試料が便溶解液6に
溶解されて作成された便試料溶液を流入させるために設
けられているものであり、本構造例のように複数個設け
られることが好ましいが、1個の流入口5bのみが設け
られていてもよい。
【0029】また、内部流路5cは、上記流入口5bか
ら流入されてきた便試料溶液を滴下口5dに導くために
設けられているものであり、従って、反応容器3を圧縮
容器2に取り付けた状態において、流入口5bが圧縮容
器2内に位置するように、該流入口5bの位置が定めら
れる。他方、滴下口5dは、反応容器3内に位置され得
るように、その位置が定められ、本構造例のように下端
に滴下口5dを設ける必要は必ずしもない。また、複数
の滴下口を反応容器3内に位置させるように形成しても
よい。
【0030】内部流路5cの途中には、フィルタ8が配
置されている。フィルタ8は、便試料溶液中に溶解され
ていない固形分を除去するために設けられている。フィ
ルタ8を構成する材料としては、上記のような便試料溶
液中の固形分を除去し得る限り、適宜の多孔性物質によ
り構成することができる。このような多孔性物質として
は、例えば、スポンジあるいは濾紙などの多孔性材料、
またはグラスウール、脱脂綿などの繊維性物質などを挙
げることができる。また素材としては、例えばニトロセ
ルロース、酢酸セルロースなどのセルロース系材料、ポ
リアミド樹脂、フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリハロ
ゲン化ビニリデンなどの合成高分子材料からなるものを
挙げることができる。また、多孔性物質における平均細
孔径は、便試料溶液中の固形分を除去するためには、
0.1〜2μm程度であることが好ましい。
【0031】本構造例では、フィルタ8は、反応容器3
の上端近傍において反応容器3内に位置するように設け
られているが、フィルタ8を配置する位置は、流入口5
bと滴下口5dとの間の任意の位置とすることができ
る。すなわち、図1に示されている位置よりも上方に、
あるいは下方にフィルタ8を配置してもよい。
【0032】上記フィルタ8を除く採便器具本体5は、
上記のような構造を有する限り、合成樹脂や金属等の適
宜の材料で構成することができるが、成形の容易性か
ら、合成樹脂により構成することが好ましい。使用し得
る合成樹脂としては、前述した反応容器3を構成するの
に例示した合成樹脂材料を用いることができる。
【0033】また、上記突起7については、採便器具本
体5を成形した後に合成樹脂や金属等を固着することに
より形成してもよいが、好ましくは、採便器具本体5と
同時に形成されることにより、容易に構成することがで
きる。
【0034】また、上記反応容器3の管底部には、抗ヒ
トヘモグロビン抗体感作試薬9が固定されている。抗ヒ
トヘモグロビン感作試薬9は、担体に抗ヒトヘモグロビ
ン抗体を感作することにより調製されるが、この担体と
しては、金コロイド粒子、シリカ系粒子、ベントナイト
粒子などを用いることができるが、取り扱いの容易性及
び抗体感作性を考慮した場合、合成樹脂ラテックス粒
子、特に、ポリスチレンラテックス粒子を用いることが
好ましい。さらに、着色されているラテックス粒子を用
いることが好ましい。
【0035】担体への抗ヒトヘモグロビン抗体の感作
は、公知の抗体感作技術である物理吸着法や化学吸着法
などを用いて行うことができる。例えば、抗ヒトヘモグ
ロビン抗体緩衝溶液に1重量%のラテックスを混合し、
37℃で1〜2時間攪拌することにより、ラテックス粒
子表面に抗ヒトヘモグロビン抗体を物理吸着させること
ができる。
【0036】また、表面にカルボキシル基を有するラテ
ックスを用いて同様の操作を行うことにより、共有結合
を介して抗ヒトヘモグロビン抗体を化学吸着させること
も可能である。
【0037】反応容器3内への試薬の固定化は、抗ヒト
ヘモグロビン抗体感作試薬を滴下し、常温で12〜24
時間乾燥させることにより行い得る。この場合、セルロ
ース、ヘミセルロースまたはペクチンなどの多糖類を試
薬と混合させて乾燥させることにより、被膜を形成すれ
ば、試薬の飛散を防止することができる。従って、抗ヒ
トヘモグロビン抗体感作試薬をより完全に固定化するこ
とができる。抗ヒトヘモグロビン感作試薬の量は、本検
査装置においては、1重量%溶液の判定試薬に換算して
20〜50μl程度が適量である。試薬の量がこれより
少ない場合には、便潜血を充分確実に判定することが難
しくなり、50μlよりも多く用いた場合には、経済性
が低下する。
【0038】上記圧縮容器2の外側を覆うように、カバ
ー部材4が取り付けられている。カバー部材4は、上端
が閉成されており、かつ下端に開口を有する。この開口
近傍において、内面に雌ねじ4aが形成されている。雌
ねじ4aは、圧縮容器2の雄ねじ2bに螺合するように
形成されており、それによってカバー部材4が圧縮容器
2に対して着脱自在とされている。
【0039】カバー部材4は、ガラス、金属もしくは合
成樹脂などの適宜の材料から構成することができるが、
後述の使用方法から明らかなように、不用意に圧縮容器
2が圧縮されることを防止するために、圧縮容器2より
も高い剛性を示すように構成されている。すなわち、圧
縮容器2よりも硬い材料で構成されていたり、あるいは
圧縮容器2よりも肉厚に形成されている。
【0040】カバー部材4を構成する材料としては、成
形の容易な合成樹脂が用いることが好ましく、このよう
な合成樹脂としては、前述した反応容器3を構成するた
めの合成樹脂材料として例示したものを同様に用いるこ
とができる。
【0041】また、上記カバー部材4及び圧縮容器2に
ついても、反応容器3と同様に、透明な材料で構成する
ことが好ましく、それによって内部の便試料溶解状態等
を外部から目視により観察することが容易となる。
【0042】なお、上記構造例では、ねじにより圧縮容
器2と反応容器3とが、並びに圧縮容器2とカバー部材
4とが着脱自在とされていたが、このようなねじを形成
する方法の他、これらの部材の内径や外径を調整するこ
とにより、相互に液密的に着脱自在に固定するように構
成してもよい。
【0043】次に、上記便潜血検査装置1の使用方法の
一例を説明する。まず、図1に示した状態から上下逆転
し、その状態でカバー部材4を圧縮容器2から取り外
す。
【0044】次に、便溶解液6をこぼさないようにし
て、反応容器3と採便器具本体5とを圧縮容器2から取
り外し、採便部5aを便に突き刺し、便を採取する。し
かる後、便を採取した後、圧縮容器2内に、採便器具本
体5を進入させ、再度圧縮容器2に反応容器3を取り付
ける。
【0045】次に、圧縮容器2に反応容器3及び採便器
具本体5が取り付けられた構造を振盪し、便溶解液6中
に便を溶解させ、便試料溶液を得る。しかる後、反応容
器3内の抗ヒトヘモグロビン抗体感作試薬9が下方とな
るような方向に保ち、図4に示すように指10により、
圧縮容器2の側壁を押圧する。この押圧により、便試料
溶液を流入口5b内に進入させ、内部流路5cを介し
て、滴下口5dから2,3滴滴下させる。この場合、圧
縮容器2の側壁を押圧する力は、上記滴下口5dから便
試料溶解液が2,3滴程落ちるようにコントロールする
ことが好ましい。
【0046】次に、反応容器3を手でゆっくりと2〜3
分間振盪し、滴下された便試料溶液と抗ヒトヘモグロビ
ン抗体感作試薬9とを混合する。混合終了後、凝集の度
合いを目視により判定する。この判定にあたっては、反
応容器3が透明な材料で構成されている場合には、外部
から目視により凝集の程度を観察することができる。ま
た、反応容器3が透明ではない場合、あるいは外部から
の凝集の判定が困難な場合には、反応容器3から採便器
具本体5を取り外してもよい。
【0047】凝集が見られる場合には、陽性であり、凝
集が観察されない場合(乳液状態)には陰性となる。
【0048】
【作用】本発明の便潜血検査装置では、反応容器に固定
的に設けられている採便器具本体の採便部により便を採
取し、採便器具本体を圧縮容器内に進入させ反応容器と
圧縮容器とを固定した状態で振盪することにより便試料
を便溶解液に溶解させることができ、さらにその状態で
圧縮容器を手で押圧するだけで滴下口から便試料溶液を
抗ヒトヘモグロビン抗体感作試薬上に滴下させることが
できる。しかる後、反応容器内において、抗ヒトヘモグ
ロビン抗体感作試薬と便試料溶液とを混合し、便潜血と
抗ヒトヘモグロビン抗体との抗原抗体反応により生じた
凝集像をみることにより、便潜血の有無を判定すること
ができる。
【0049】すなわち、本発明の便潜血検査装置では、
免疫学的反応に基づいて、便試料の採取から便潜血の検
出までの一連の操作を簡便に行うことができる。
【0050】
【発明の効果】従って、本発明によれば、免疫学的便潜
血反応法に基づいて、さほどの熟練を要することなく便
潜血を容易に検査することができる。しかも、免疫学的
便潜血反応を用いているため、被験者は検査前に厳格な
食事制限を必要とすることもない。
【0051】また、検査終了後には、上述した圧縮容
器、反応容器及びカバー部材を一体化すれば、臭いや便
試料溶液の漏洩を防止することができるので、便潜血の
検査を衛生的に行うことができる。
【0052】さらに、上記のように、本発明の便潜血検
査装置では、圧縮容器及び反応容器を一体化することに
より、便試料の臭いや便試料溶液の漏洩を防止するた
め、集団検診の際には、多数の検体を採取した便潜血検
査装置を衛生的にかつ容易に輸送することができる。さ
らに、検査終了後には、これらを一体化した状態で容易
にかつ衛生的に廃棄することができる。
【0053】よって、今後ますます普及するOTC診断
に好適に用いることができる。また、請求項2に記載の
発明のように、カバー部材を設けた場合には、上記のよ
うな輸送や載置に際し、誤って圧縮容器が圧縮されるこ
とがないため、より衛生的に輸送や処理を行うことがで
きる。さらに、検査前に誤って圧縮容器が圧縮されるこ
ともないため、確実に本発明の便潜血検査装置を検査に
提供することができる。
【0054】
【実施例】以下、本発明の実施例につき説明する。実施例1 (1)抗体感作担体の調製 抗体として抗ヒトHbモノクローナル抗体(マウスMU
−110:日本バイオテスト研究所製)のリン酸緩衝液
溶液(pH7.2:200μl/ml)10mlを調製
した。さらにポリスチレン系青色ラテックス(平均粒径
0.12μm:固形分5%)10mlに添加し、37℃
で60分間攪拌した。得られた分散液を4℃下18,0
00rpmで50分間遠心分離した。上清を除去した
後、リン酸緩衝液(pH7.2)及び1重量%ウシ血清
アルブミン(Sigma社製:以下、「BSA」と記
す)のリン酸緩衝溶液(pH7.2)を添加し、ラテッ
クス濃度1%になるように調製した。
【0055】(2)抗体感作担体の固定化 上記(1)で得られた抗体感作ラテックス50μlを、
図1の反応容器3の底部に滴下し、乾燥させた。
【0056】(3)便潜血検査装置の作製 図1と同様の便潜血検査装置を用いた。この場合、圧縮
容器2としては、ポリエチレンからなるもの、反応容器
3についてもポリエチレンからなるものを用いた。ま
た、採便器具本体5としては、同じくポリエチレンから
なり、図1に示した複数の突起7が形成されているもの
を用いた。さらに、フィルタ8は、平均細孔径2μmの
液体クロマトグラフィー用フィルタ(積水化学工業社
製)を用いた。圧縮容器2内に収納した便溶解液6とし
ては、pH7.2のリン酸緩衝液2.0mlを用いた。
また、カバー部材4としても、圧縮容器2よりも厚みの
厚いポリエチレンからなるものを用いた。
【0057】試験例1 本例では、ヒトHb標準液を用いて感度試験を行った。
ヒトHb(Sigma社製)をリン酸緩衝液(pH7.
2)に溶解し、該溶液を0〜10μg/mlの濃度とな
るように、実施例1で作製した便溶解液6に添加した。
しかる後、圧縮容器2内に採便器具本体5を進入させ、
反応容器3を取り付け、軽く振盪した後、反応容器3側
を下方となる向きに配置し、指で圧縮容器2を押圧し、
滴下口5dから上記ヒトHbが添加された緩衝液をヒト
ヘモグロビン抗体感作試薬9に滴下した。5分間静置し
た後、凝集の有無を目視により判定した。試験例1の結
果から、本発明の便潜血検査装置1におけるヒトHbの
測定感度が0.25μg/mlであることが確かめられ
た。
【0058】試験例2 本例では、ヒト便試料中に一定量のヒトHb標品を添加
し、該ヒトHb標品が添加された便試料を用いて便潜血
の有無を測定した。すなわち、試験例1と同様にして、
便溶解液6中に上記ヒトHb標品を添加し、さらに健常
人の便から採便器具本体5を用い一定量の便試料を採取
し、採便器具本体5を圧縮容器2内に進入させ、圧縮容
器2に反応容器3を取り付けた。しかる後、試験例1と
同様にして操作し、判定を行った。その結果、便試料に
よる測定の妨害は観察されなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の便潜血検査装置の一構造例を示す縦断
面図。
【図2】本発明の便潜血検査装置の外観を示す正面図。
【図3】図1に示した便潜血検査装置に用いられている
採便器具本体を示す正面図。
【図4】便潜血検査装置を使用する際に、便試料溶液を
滴下させる工程を説明するための縦断面図。
【図5】(a)及び(b)は、それぞれ、採便部の形状
の変形例を示す各部分切欠正面図。
【符号の説明】
1…便潜血検査装置 2…圧縮容器 3…反応容器 4…カバー部材 5…採便器具本体 6…便溶解液 7…突起 8…フィルタ 9…抗ヒトヘモグロビン抗体感作試薬
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/72 A 35/10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口を有し、かつ便試料を溶解して便試
    料溶液を作成するための便溶解液が内部に収納されてお
    り、かつ圧縮可能な柔軟性材料よりなる圧縮容器と、 前記圧縮容器の開口を閉成するように、前記圧縮容器に
    着脱自在に取り付けられ、かつ内部に抗ヒトヘモグロビ
    ン抗体感作試薬が固定された反応容器と、 前記反応容器に一体的に構成されており、反応容器を前
    記圧縮容器に取り付けた状態において、圧縮容器内に延
    びる便試料溶液作成部と、前記反応容器内に延びる便試
    料溶液滴下部とを有する採便器具本体とを備え、 前記便試料溶液作成部には、外表面に設けられており、
    かつ便を採取するための採便部と、便試料溶液が流入す
    る流入口とが形成されており、前記便試料溶液滴下部に
    は、便試料溶液を滴下させる滴下口が形成されており、 前記採便器具本体には、前記流入口と前記滴下口とを結
    ぶ内部流路が設けられており、かつ該内部流路に便試料
    溶解液中の固形分を除去するためのフィルタが配置され
    ている便潜血検査装置。
  2. 【請求項2】 前記圧縮容器を覆うように、かつ前記圧
    縮容器に着脱自在に取り付けられており、前記圧縮容器
    よりも硬い材料よりなるカバー部材をさらに備える請求
    項1に記載の便潜血検査装置。
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