JPH07252110A - 船舶及び水中構造物用の防汚組成物 - Google Patents

船舶及び水中構造物用の防汚組成物

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JPH07252110A
JPH07252110A JP7014794A JP7014794A JPH07252110A JP H07252110 A JPH07252110 A JP H07252110A JP 7014794 A JP7014794 A JP 7014794A JP 7014794 A JP7014794 A JP 7014794A JP H07252110 A JPH07252110 A JP H07252110A
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antifouling
powder
seawater
organisms
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JP7014794A
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Takayuki Kamimura
隆幸 上村
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B POTSUPU JAPAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 船舶及び水中構造物への付着生物が付着する
のを防止する極めて優れた性能を有し、かつ、その性能
を長期間に渡って保持できるような塗膜を形成し得る防
汚塗料に混合する防汚組成物を提供するものである。 【構成】 防汚塗料に分散して混合できるように、ゼオ
ライト粉末と、電解銅粉末と、セレン粉末とを混合して
なり、ま必要に応じてこれにケイ素粉末を混合してなる
防汚組成物と、該防汚組成物を防汚塗料に分散して混合
してなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶及び水中構造物用
の防汚組成物に関し、更に詳しくは船舶、ブイ、漁網、
水中タンク、水中機材、その他の水中構造物に水中の付
着生物が付着するのを防止するための防汚塗料に混合す
る防汚組成物に関する。
【0002】
【従来技術】海水中には約2,000種の付着生物が棲
息しているといわれ、海水中の物体に付着して成長し繁
殖する。これらの付着生物は、船舶の船底部、海上橋、
ブイダム、港湾施設等の海洋構造物の海水中設置部分、
火力発電所や原子力発電所及び各種プラントの冷却用海
水の海水取水部及び導水路等の常時海水と接触する部分
に付着し繁殖する。
【0003】例えば、各種船舶の場合には、船舶の外板
没水部たる船底にフジツボ、カラス貝、アオノリその他
の水中の付着生物が付着することによって水との摩擦抵
抗が増大する結果、航行時の摩擦抵抗増大による航行速
度の低下により、推進エネルギーたる燃料消費量の浪費
の原因となり、また、船底清掃のための設備と作業量と
費用とを要し、しかもこの清掃作業の間には船舶の運航
を停止しなければならず、これに起因する費用と作業量
と運航日時とが、増大とするという問題があった。
【0004】また、同様に、ブイや海上橋やダムその他
の港湾施設、水中タンクや火力発電所や原子力発電所の
冷却海水取水部或いは導水路等の各種の海中構造物の表
面や漁網等にも水中の付着生物が付着する結果、その耐
用年数が著しく低減し、また各種機能を低下せしめ又は
発電効率を悪化させ、或いは養殖用や定置網等の漁網へ
の付着生物の付着によりその重量が増加し漁労作業の支
障となる原因となるという問題があった。
【0005】付着生物の種類の主なものととしては、バ
クテリア、藻類、原生動物(有孔虫類、セン毛類)、海
綿動物、腔腸動物(ヒドラ、オベリア)、苔形動物(ハ
イドロイデス、セルプラ、ウズマキゴカイ)、節足動物
(ブジツボ類、エボシガイ類)、軟体動物(カキ類、イ
ガイ類、アコヤガイ)、原索動物(白ボヤ、ユウレイボ
ヤ、キクイタボヤ)がある。
【0006】これらの海中付着生物の船舶等への付着に
は、その付着に一定の順序で行なわれることが知られて
いる。すなわち、物体表面にマイクロファウリングトよ
ばれる微生物汚損が生じ、その後、大きな生物による汚
損(マイクロファウリング)が生じ、この微生物の上に
付着する生物は、繁殖期により種類が異なっているが成
長速度の早いものが先に群体を成し、成長速度の遅いも
のがその上に増殖し、下になったものは次第に死滅する
ことが多いようである。すなわち、多くの場合、大形の
付着生物に先立って、主にバクテリア、珪藻類とそれが
からんだ砂泥から形成されているスライムの付着形成が
行なわれるが、バクテリアの付着は海水中への浸漬後1
・2時間から24時間位に生じ、グラム陰性菌が初期に
付着し、その付着にはファンデース、ワールス引力と静
電気的反撥力のバランスとされている。
【0007】次にこのバクテイアの上に2次的に細菌が
6時間から3乃至5日間に付着し、これらから分泌され
る粘液によって物体基質に強く付着し、増殖してコロニ
ーを形成し、これに海水中の砂泥や有機物がからまる。
次に4乃至7日経過すると2次的に付着した細菌のコロ
ニーの分泌粘液にからまった有機物等を食物とする珪藻
類や原生動物が付着してスライムを形成する。その後大
形の付着生物たるフジツボ等が付着する。大形の付着生
物の代表例の1つとしてのフジツボは、フジツボの成体
から放出されたプランクトンの一種の幼虫は海水中を浮
遊しながら、約0,5乃至1,0mmの大きさのキプリ
ス幼生となり、これが有する10μm位の吸盤を利用し
て付着し、セメント物質を分泌して物体に強固に付着さ
れる。しかも一旦付着すると1日目にして、3ノット
(1,5m/秒)の流速の流水中におかれても取離れな
い程度に強固に付着する。
【0008】このフジツボの分泌するセメント物質は、
Ca(カルシュウム)が関係した蛋白質セメントの凝固
によるものである。また、大形の付着生物の1つである
アオノリにおいては、日本では11月末から春4月頃ま
でに繁殖し、海水中に放出された10μm程度の胞子が
鞭毛を使って遊泳し、適当な物体表面に接触すると1分
程度で鞭毛の先端で付着し、1時間後には体組織全体で
固く付着する。この付着力は1時間後には約6ノットの
表面流速に耐える程度の強固さである。これらの大形の
付着生物が、物体の表面に付着するには、水温、光、水
流や海水の塩分濃度や栄養父分の多少が大きく影響する
とされている。
【0009】この様な海水中の付着生物の付着に対する
防汚対策として塩素注入法、海水電解法、防汚塗料の塗
布等かが提案されている。特に防汚塗料の塗布による方
法が最も効果的でかつ経済的であるため広く実用化され
ている。最も汎用された防汚塗料は、トリプチルスズ
(TBT)系化合物、トリフエニスズ(TPT)系化合
物等の有機錫化合物を防汚有効成分とするものであっ
た。
【0010】これらの塗料を使用する防汚方法は、防汚
有効成分である錫化合物が海中において塗膜表面から少
量づつ継続的に溶出することにより、海水中の付着生物
を殺減し若しくは忌避させて、その付着及び繁殖を防止
するという原理を利用するものであった。また、特定の
樹脂成分を含むこの種の塗料を船舶に塗布する場合に
は、海水中で塗料が徐々に加水分解されて常に平滑な塗
膜表面が形成されるようにし、船舶の摩擦抵抗が低減さ
れ、燃費が低下し経済的な航行が可能となる自己研磨型
の船底塗料が広く用いられている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来提案さ
れているこの種の防汚有効成分として有機錫化合物を用
いてなる自己研磨型の防汚塗料は、当然のことながら自
身が加水分解反応によって徐々に溶解するものであり、
しかも有機錫化合物が常に継続的に海水中に放されされ
て、徐々に海水中のみならず海底にも堆積し、これが魚
介類等に蓄積されて人体への悪影響を及ぼす恐れが有る
ことや海洋環境への影響する恐れが有ることから、これ
に代わる長期持続性の有る防汚塗料組成物の開発が望ま
れていた。
【0012】本発明は、かかる前述のような従来存した
諸事情に鑑み本発明者において鋭意研究工夫の結果発明
されてもので、従来から提案されている自己研磨型の防
汚塗料等に分散混合されることで発生するイオン効果に
よって水中生物の付着を防止し、海水中に加水分解する
ことにより常時に塗膜の活性面を水中に露出して長期間
にわたって安定した防汚性能を維持し、また、海中の付
着生物が海水中で最も活発に活動し船舶や水中構造物に
最も付着しやすい時期である太陽光の降り注ぐ昼間及び
太陽光により海水温度が上昇し夜間よりも昼間時間の長
い夏季において防汚効果を高めることにより、一定期間
経過後に行なわれる補修、再塗装に際する良好な乾燥
性、剥離損傷部分の回復性等が得られ、しかも、有害成
分を溶出させることなく無害である船舶及び水中構造物
用の防汚組成物を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明にあっては、ゼオライト粉末と、電解銅粉
末と、セレン粉末とを混合してなることを特徴とする。
【0014】さらに、ゼオライト粉末と、電解銅粉末
と、セレン粉末と、ケイ素粉末とを混合してなることを
特徴とする。
【0015】防汚塗料に対して請求項1又は請求項2に
記載の船舶及び水中構造物用の防汚組成物を分散し混合
してなる防汚組成物である。
【0016】
【作用】本発明に係る船舶及び水中構造物用の防汚組成
物にあって、配合されているセレンは、セレンの光電効
果により光特に光線中の波長の短い紫外線を照射すると
エネルギーの吸収により暗所におけるよりも約1千倍も
電気伝導性を得て、その電子が外部へ飛び出してしまう
ことにより、セレンが電荷イオン化してプラス電荷を帯
びることにより、通常、海水中の付着生物がプラス電荷
を帯びていることは一般によく知られているが、このプ
ラス電荷を帯びた海水中の付着生物を同極性の電荷間に
は互いに反撥作用が生じるものであるから、この同極の
電極間の反撥作用により海水中の付着生物を忌避せしめ
るものである。
【0017】本発明のセレン粉末は、いわゆる金属状灰
色セレンであって、比重4,79及び融点217℃であ
り、この金属状灰色セレンは光電効果(暗所における場
合に比較して約1,000倍の電気伝導性を増加せしめ
て電気を通じる性質を有している)有し、その表面に光
特に紫外線を照射すると電気伝導性を有するようにな
り、すなわち、光の照射により表面から電子が外へ飛び
出し、その結果セレン自体はプラス電荷を帯びることに
なり、その結果この帯電されたセレンにより海中生物に
電荷の影響を与え付着を防止するものである。
【0018】すなわち、本発明はこの金属状灰色セレン
の光電効果を利用し、海中生物が活性化する昼間におい
て、このセレンの光電効果を利用して昼間の太陽光によ
る帯電されたセレンにより海中生物の付着を防止するも
のである。特にこのセレンによる付着生物の忌避による
防汚効果は、初期の付着生物たるバクテリアや原生動物
の付着について大きな効果がみられる。さらに、セレン
は、この様に光電効果を利用してその防汚効果を発揮せ
しめるものであるから、従来のこの種の防汚塗料が付着
生物の活動が最も活発となる昼間や昼間時間の長い夏季
等に全く無関係に常時溶出せしめて入るのに対し、本発
明によれば僅かなセレンの溶出によっても、付着生物の
活性化に対応して最も活動の激しい時期に約1千倍の光
電効果を発揮して高い防汚効果を挙げることができるの
で、海水中に溶出せしめるセレンの量は極めて僅かに押
えることができるものである。
【0019】また本発明の船舶及び水中構造物用の防汚
塗料組成物に配合されるゼオライト、銅粉とは、付着す
る各種の付着生物に対する殺菌作用と、電荷イオンによ
る生物に対する忌避作用とを協働的に発揮し、水中に生
息する各種の付着生物の付着を防止して、防汚効果を発
揮せしめるものである。また、ゼオライトが有するイオ
ン、すなわち、ナトリュウムイオン、カルシュウムイオ
ン、カリュウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオン
は、抗菌性イオンを含んでおり、銅粉中から得られる銅
イオンとの相乗効果を挙げさせる。
【0020】さらに、本発明の船舶及び水中構造物用の
防汚塗料組成物に配合されるケイ素粉末は、防汚塗料中
に分散混合されることにより船舶等の海中物体に塗布さ
れた防汚塗料が海水により加水分解して塗料が溶出され
ると、分散混合されたケイ素粉末がゲル化され、このゲ
ル化されたケイ素粉末が塗膜の表面を覆い塗料の溶出を
抑制するものである。
【0021】以下、本発明を船舶の外板没水面に塗布さ
れる一般的な船底塗料中に混入される添加配合剤として
使用される例によって説明する。
【0022】この添加配合剤とするとき、100〜20
0メッシュのゼオライト粉末を550重量部、同じく粒
径0,5〜50μmの電解銅の粉末を430重量部及び
粒径0,5〜50μmの金属状セレン粉末を20重量部
の割合で撹拌混合し、所定の船底塗料中、例えば自己研
磨型防汚塗料中に配合比が1/20となるようにして分
散して混合するものである。このゼオライトが5,5に
対して電解銅粉末を4,3とし、しかもこれに金属セレ
ン粉末0,2を混合することで、海水中の付着生物の付
着を忌避するに好敵なイオン量、殺菌作用が得られ、し
かも、太陽光が降り注ぎ付着生物が活発に活動する昼間
や特に夏季における昼間の間においては、電荷イオン量
が増大して一層防汚効果を高めるものである。
【0023】ゼオライトは、Na2Al2Si310・n
2Oの組成を有するナトリゥム、アリミニゥム、ケイ
酸塩水和鉱物であり、Naイオンは他の陽イオン、例え
ばCaイオン、Mgイオン等と交換されやすい性質をも
っている。このイオン作用、船底塗料に配合し、塗布し
た場合に海水のイオンに対してその効力を発揮する。本
実施例において、ゼオライトは、米国産の天然の無機質
のもので、これを加熱して脱水処理して粉末にしたもの
であり、その分析結果によると、以下の成分を有してい
ることが判明している。(成分分析表参照)
【0024】
【表1】 SiO2(珪酸) 58.89% A2lO3(酸化アルミニウム) 14.23% Fe23(酸化鉄) 0.38% CaO(酸化カルシュウム) 2.67% MgO(酸化マグネシュウム) 1.16% MnO(酸化マンガン) 0.12% P23(酸化リン) 1.81% K2O(酸化カリュウム) 4.85% Na2O(酸化ナトリュウム) 0.64% TiO(酸化チタン) 0.10%
【0025】なお、ゼオライトは、網目構造を持つ含水
アルミノケイ酸塩鉱物でアルカリ金属、アルカリ土類金
属を含み天然産のものにおいては、その結晶構造中の空
隙に結晶水としての水分、すなわちゼオライト水を保有
しているため粉末状の電解銅との配合に際して、このゼ
オライト水として含有された水分を除去するため、20
0℃の高温にて加熱脱水処理した後に使用する。
【0026】一方、電解銅は、粗銅を電気分解して銅を
高純度に分離析出したもので、すなわち、硫酸銅、硫酸
からなる電解液中で、粗銅を陽極、純銅を陰極として電
気分解して析出したものである。
【0027】セレ粉末は、いわゆる金属状灰色セレンと
称されるものであり、その製法は無定形セレン及びガラ
ス状セレン等を150乃至200℃に加熱するか、また
はセレンの融解物を180℃まで冷却してから、この温
度のまま保持しておくと、全体が温度上昇を伴いながら
結晶状に固まって、灰色の金属のセレンが得られる。こ
の様にして得た金属状セレンを粒径0,5〜50μmの
粉末として分散して混合する。
【0028】ケイ素粉末は、石英砂をコークスと共に電
気炉の中で加熱して得ることができるが、生成したケイ
素が、未反応な炭素と化合して、炭化ケイ素となること
を防ぐために、適量の鉄を加えておくものである。この
様にして得たケイ素粉末は100〜200メッシュの粉
末粒子として18重量部を混合する。このケイ素粉末の
混合により海水中で防汚塗料が加水分解して溶出すると
防汚塗料中に含有されたケイ素粉末が海水によりゲル化
して塗膜表面に被膜状に拡がって被覆するので、自己研
磨型の防汚塗料の溶出量を抑制するという効果がある。
さらに、このケイ素粉末は撥水効果をゆうするために
バクテリア等の海水中の付着生物の付着を防止する効果
がある。
【0029】そして、これらの粉末状のゼオライト、電
解銅、セレンを前記の割合で撹拌混合して添加配合剤と
して調整しておくものであり、所定の防汚塗料、例えば
自己研磨型防汚塗料中にその配合比が1:5乃至1:3
0、好ましくは1:20となるようにして添加し、使用
する。なお、この配合組成物は、引火点が60℃、比重
が1.4であり、これを混合した所定の塗料の塗布乾燥
に要する時間は、約3時間である。
【0030】また、上述した実施例のように、混合可能
な粉末状に調整する場合に限らず、所定成分の塗料中に
混合することで、それを防汚塗料のものとして実施する
ことも勿論可能である。
【0031】
【実施例】
(実施例1)本発明の防汚組成物として無水化した20
0メッシュのゼオライト粉末を550重量部と、粒径1
0μmの銅粉末を430重量部と、粒径10μmの金属
状セレン粉末20重量部とを混合して防汚組成物を得
て、これをロジン粉末とポリビニールアルコールとを主
剤とした自己研磨型の防汚塗料に1:20の配合比で分
散して、ミキサーによって均一に分散混合した。この様
にして得た本発明の防汚組成物を上記配合比で分散混合
した自己研磨型の防汚塗料を船舶の外没水部の全面にス
プレーガンにより2回塗して塗布して、通常の運航に供
し1年経過後に海水中の付着生物の付着状況を観察した
ところ、殆んど付着は見られず、しかも塗布表面も平滑
できれいな表面であった。
【0032】次に、縦1m横0,5mの四辺形の浸漬用
鉄板の表面をサンドブラストによって研磨した後、上記
の方法により得た本発明の防汚組成物を混合した防汚塗
料を刷毛により2回塗して塗布した浸漬用鉄板(本発明
例1)を1月初旬から12月下旬までの約1年間に渡り
相模湾の自然の海水中に浸漬した防汚効果を試験すると
共に、これと比較のために上記浸漬用鉄板に従来の自己
研磨型の防汚塗料のみを2回刷毛塗りにより塗布した比
較例1と、比較実験結果につき説明する。この様に防汚
実験に際しては、本発明例1と、市販の防汚塗料のみを
塗布した比較例1と、普通塗料を塗布した比較例2とを
自然の海水中に浸漬し、その経時的変化を観察したもの
で、表2に示すとおりである。
【0033】
【表2】
【0034】(実施例2)上記の実施例1により得た防
汚組成物に、さらに200メッシュのケイ素粉末50重
量部を分散し混合した防汚組成物をを得た。この様にし
て得た本発明の防汚組成物を1:20になるように実施
例1の防汚塗料に分散しミキサーにより均一に混合し
た。この防汚塗料を船舶の外没水部の全面にスプレーガ
ンにより2回塗りにより塗布して、この船舶を通常の運
航に使用して1年6ケ月経過後に海水中の付着生物の付
着の有無を観察したところ、塗装表面の全面にはゲル化
したケイ素粉末が薄い被膜を形成し、殆ど付着生物が付
着しておらずその塗装表面は平滑でキレイであった。
【0035】次に実施例1の浸漬用鉄板に、本発明の防
汚組成物を混合した防汚塗料を実施例1と同様の方法に
より浸漬用鉄板に塗布した浸漬用鉄板(本発明例2)
と、上記実施例1と同様の方法により得た市販の防汚塗
料のみからなる比較例3と、普通塗料のみからなる比較
例4とを実施例1と同様の方法にて海水中に浸漬してそ
のその経時的変化を観察しそのを効果を比較したもの
で、下記表3に示すとおりであった。
【0036】
【表3】 浸漬用鉄板 海水中付着生物の付着面積(%) 1ケ月 3ケ月 9ケ月 12ケ月 15ケ月 18ケ月 本発明例2 0 0 0 0 0 0 比較例3 0 0 15 40 90 100 比較例4 5 25 60 98 100 100
【0037】上記実施例1における、比較例に明らかな
ように本発明の防汚組成物を混合した防汚塗料において
は、塗布後1年の気温と太陽光量の変化の激しい春夏秋
冬の四季を通じた12ケ月を経過しするも、フジツボ、
カラス貝、アオノリその他の水中の付着生物の付着が全
く認められず、その塗装面の平滑面は塗布施工時と殆ど
変化していない状態で保持されており、長期間の防汚性
能を持続していることが認められた。また、水中生物に
対する毒性も認められず、無害であることが確認され
た。
【0038】この防汚作用は、ゼオライトと銅粉とが有
する殺菌作用と、銅とセレンとのイオンによる生物に対
する忌避作用との協働によって得られるものであり、特
に付着生物のが活発に活動する太陽光線量が増大し、か
つ、光線の照射時間が長くなる夏季を通じて水中に生息
する各種の生物の付着を阻止し、また、各々の配合成分
が有するイオン交換の機能は長期に渡ってその効果を持
続していることも確認された。
【0039】更にケイ素粉末を混合することにより自己
研磨型の防汚塗料の溶出量を抑制して長期間に渡り防汚
効果が持続することが明らかになった。
【0040】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているか
ら、例えば所定の防汚塗料中に分散混合して塗布するこ
とにより、その塗布面に海水中の付着生物の付着を阻止
し、常時活性面を水中に露出して長期間に渡って安定し
た防汚性能を維持する効果を発揮し得るものである。さ
らに、一定期間経過後に行なわれる船舶等の補修、再塗
装に際しても良好な乾燥性、剥離損傷部分の回復性等が
得られるものであり、更には再塗布後においても有害成
分を溶出させる恐れが無いという効果がある。
【0041】しかも、従来の一般に用いられている防汚
塗料においては、大気や海水等に接触すると酸化が早急
に進み、その防汚作用も減少するという欠点があること
がこと知られているが、本発明のものは長期に渡って大
気や海水等に接触しても、その防汚作用が劣化する恐れ
はないという優れた効果がある。また、従来の防海水中
の付着生物に対する毒性を発揮する有機錫その他の有害
成分を含有してい防汚塗料の如く有機錫を含んでいない
から、海水中に有害な錫が溶出することがないから海中
生物その他を害する恐れがなく、海洋汚染を発生せしめ
る恐れの無い環境にやさしい防汚組成物である。
【0042】また、通常一般に市販されている防汚塗料
であれば、6ケ月毎の定期的な塗り替えを必要としてい
たのに比し、本発明のものによれば、12ケ月以上に渡
って当初の防汚性が維持発揮されており、経済性にも優
れているのである。
【0043】本発明の防汚組成物が混合された防汚塗料
が塗布される被塗布物としては、鉄鋼製の船舶に限ら
ず、FRP製、木製その他の素材によって構成される船
舶、その他の水中タンク、ブイその他の各種の水中構造
物等に使用可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼオライト粉末と、電解銅粉末と、セレ
    ン粉末とを混合してなることを特徴とする船舶及び水中
    構造物用の防汚組成物。
  2. 【請求項2】 ゼオライト粉末と、電解銅粉末と、セレ
    ン粉末と、ケイ素粉末とを混合してなることを特徴とす
    る船舶及び水中構造物用の防汚組成物。
  3. 【請求項3】 防汚塗料に請求項1又は請求項2に記載
    の船舶及び水中構造物用の防汚組成物を分散し混合して
    なる防汚組成物。
JP7014794A 1994-03-15 1994-03-15 船舶及び水中構造物用の防汚組成物 Pending JPH07252110A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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