JPH07252854A - 地中構造物の構築方法 - Google Patents

地中構造物の構築方法

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Publication number
JPH07252854A
JPH07252854A JP6044205A JP4420594A JPH07252854A JP H07252854 A JPH07252854 A JP H07252854A JP 6044205 A JP6044205 A JP 6044205A JP 4420594 A JP4420594 A JP 4420594A JP H07252854 A JPH07252854 A JP H07252854A
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JP
Japan
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curtain
concrete
filling liquid
vertical hole
underground structure
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Application number
JP6044205A
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English (en)
Inventor
Masao Hayashi
正夫 林
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TONE CHIKA GIJUTSU KK
Tokai University
Toray Engineering Co Ltd
Sumitomo Construction Co Ltd
Original Assignee
TONE CHIKA GIJUTSU KK
Tokai University
Toyo Construction Co Ltd
Sumitomo Construction Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by TONE CHIKA GIJUTSU KK, Tokai University, Toyo Construction Co Ltd, Sumitomo Construction Co Ltd filed Critical TONE CHIKA GIJUTSU KK
Priority to JP6044205A priority Critical patent/JPH07252854A/ja
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  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 充填液を満たした縦穴内に、燃料貯蔵施設あ
るいは廃棄物処理施設等のための内部空間を有する地中
構造物を、地上からの作業により容易に構築設置するこ
とのできる地中構造物の構築方法を提供する。 【構成】 下端が閉塞しかつ上方に延長する少なくとも
二重構造の袋体であって同心状に配設された内幕14と
外幕15とを含む型幕13を、縦穴10内に配置し、内
幕14と外幕15との間にコンクリート28を打設する
とともに、内幕14の内側には充填液29を注入し、内
幕14の内側の充填液29による圧力と、内幕14と外
幕15との間のコンクリート28による圧力と、外幕の
外側の充填液29による圧力との圧力バランスによって
内幕14及び外幕15をともに拡張させて内幕14内側
の内空及び内幕14と外幕15との間のコンクリート壁
厚を確保し、かかる状態でンクリート28を硬化させる
ことにより地中構造物11を縦穴10内に構築設置す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、地中構造物の構築方
法に関し、特に、充填液により壁面を保持しつつ地中に
掘削形成された縦穴内に内部空間を有する地中構造物を
構築するための地中構造物の構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧縮空気や各種のガス、あるいは石油等
の燃料を貯蔵する施設として、若しくは廃棄物や下水・
汚水等を処理するための施設として、各種の構造物が構
築されるが、特に都市部等においては、かかる施設を構
築するのに適した敷地が不足しているため、これらの施
設を地中に設ける案が種々提案されている。
【0003】そして、かかる構造物を地中に設ける工法
としては、一般に、構造物の構築予定箇所の周囲をシー
トパイルや地中連続壁等の土留壁で囲い、当該土留壁で
囲まれる領域を開削して構築物を構築する方法が知れれ
ているが、かかる工法では、開削のための広い作業領域
を必要とするとともに、開削することのできる深度に限
界があるため、地中の比較的浅い部分にしか構造物を設
けることができない。
【0004】また、かかる構造物を地中の相当の深さに
設ける工法としては、例えばシールド工法等の各種のト
ンネル工法により横穴を地中に形成する方法が考えられ
るが、かかるトンネルを所定の深度に設置するには、そ
の深さに応じた立坑等を設置する必要があるとともに、
特に地下の地盤が軟弱な地盤である場合には、特殊な掘
削機械や高価なトンネル覆工体を用いる必要があるため
経済的な施工を行なうことができない。また、その構築
作業のほとんどが地下の空間における作業となるため、
迅速かつ安全に作業を行なうことが困難である。
【0005】一方、従来より、基礎杭や連続壁等を構築
するための機械として各種の縦穴掘削機が知られてお
り、かかる掘削機により地中深く掘削形成した縦穴内に
地中構造物を設置する方法も考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
種の縦穴掘削機により掘削形成される縦穴には、通常
は、掘削中及び掘削完了後において、壁面の崩壊を防止
すべく泥水等の充填液が充填されているため、縦穴内に
作業員が立入って構造物の構築作業あるい設置作業を行
なうことが困難である。また、例えば岩盤等に縦穴を形
成した場合には、充填液を排出しても縦穴の壁面が自立
性を保持することもあるが、深い縦穴内に作業員が直接
立入って作業を行なうには危険が伴なうとともに、かか
る縦穴内への作業員の昇降やそのための設備の設置が困
難である。
【0007】一方、充填液が満たされた縦穴内に構造物
を構築する作業を地上から行なうことができれば便宜で
ある。
【0008】そこで、この発明はかかる課題に着目して
なされたもので、充填液を満たした縦穴内に、燃料貯蔵
施設あるいは廃棄物処理施設等のための内部空間を有す
る地中構造物を、地上からの作業により容易に構築設置
することのできる地中構造物の構築方法を提供すること
を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
鑑みてなされたものであり、その要旨は、充填液により
壁面を保持しつつ地中に掘削形成された縦穴内に内部空
間を有する地中構造物を設置するための地中構造物の構
築方法であって、下端が閉塞しかつ上方に延長する少な
くとも二重構造の袋体であって同心状に配設された内幕
と外幕とを含む型幕を、前記縦穴内に配置し、前記内幕
と外幕との間にコンクリートを打設するとともに、内幕
の内側には充填液を注入し、内幕の内側の充填液による
圧力と、内幕と外幕との間のコンクリートによる圧力
と、外幕の外側の充填液による圧力との圧力バランスに
よって内幕及び外幕をともに拡張させて内幕内側の内空
及び内幕と外幕との間のコンクリート壁厚を確保し、か
かる状態でンクリートを硬化させることにより地中構造
物を縦穴内に構築設置することを特徴とする地中構造物
の構築方法にある。
【0010】また、この発明の他の要旨は、充填液によ
り壁面を保持しつつ地中に掘削形成された縦穴内に内部
空間を有する地中構造物を設置するための地中構造物の
構築方法であって、下端が閉塞しかつ上方に延長する少
なくとも二重構造の袋体であって同心状に配設された内
幕と外幕とを含む型幕を、前記立穴の開口部分に配置
し、前記内幕と外幕との間にコンクリートを打設すると
ともに、内幕の内側には充填液を注入し、内幕の内側の
充填液による圧力と、内幕と外幕との間のコンクリート
による圧力と、外幕の外側の充填液による圧力との圧力
バランスによって内幕及び外幕をともに拡張させて内幕
内側の内空及び内幕と外幕との間のコンクリート壁厚を
確保し、かかる圧力バランスを保持しつつコンクリート
を打設した型幕を縦穴内に順次沈降させるとともに、内
幕と外幕との間にコンクリートを上方に順次打設し、型
幕を縦穴底部に着底させるとともにコンクリートを硬化
させて地中構造物を縦穴内に構築設置することを特徴と
する地中構造物の構築方法にある。
【0011】そして、上記各発明において、前記型幕の
外幕の外側には、さらに地盤被覆幕を配設し、外幕と地
盤被覆幕との間に充填液を注入しつつ、内幕の内側の充
填液による圧力と、内幕と外幕との間のコンクリートに
よる圧力と、外幕の外側の充填液による圧力との圧力バ
ランスを保持することが好ましい。
【0012】また、前記外幕の外側の充填液は、その比
重を周囲の地盤の比重と略等しくすることが好ましい。
【0013】さらに、前記型幕の内幕と外幕との間には
コンクリート補強用線材を配設することもできる。
【0014】さらにまた、コンクリートを硬化させて地
中構造物を縦穴内に設置した後に、外幕の外側の充填液
を膨脹性セメントを含むコンクリートと置換することで
きる。
【0015】
【作用】この発明の地中構造物の構築方法によれば、縦
穴内の充填液中に位置する型幕内には、内幕と外幕との
間にコンクリートを打設するとともに内幕の内側に充填
液を注入し、これによって内幕の内側の充填液による圧
力と、内幕と外幕との間のコンクリートによる圧力と、
外幕の外側の充填液による圧力とをバランスさせる。す
なわち、例えば内幕の内側の圧力を内幕と外幕との間の
コンクリートによる圧力より高くし、さらに外幕の外側
の圧力をこのコンクリートによる圧力よりも低くすれ
ば、内幕内側の充填液の圧力により内幕が外側に押し出
されて拡張するとともに、コンクリートの圧力により外
幕が外側に押し出されて拡張するので、拡張時における
内幕内の内空及び内幕と外幕との間隔が所定の大きさと
なるように型幕を製作しておけば、これらが拡張した状
態でコンクリートを硬化させることにより、所定の大き
さの内空及びコンクリート壁厚を有する構造物が縦穴内
に構築設置される。
【0016】そして、前記型幕の外幕の外側には、さら
に地盤被覆幕を配設し、外幕と地盤被覆幕との間に充填
液を注入しつつ、内幕の内側の充填液による圧力と、内
幕と外幕との間のコンクリートによる圧力と、外幕の外
側の充填液による圧力との圧力バランスを保持するよう
にすれば、充填液の周囲の地盤への逸出が防止されて圧
力バランスの管理が容易になる。
【0017】前記外幕の外側の充填液の比重を、周囲の
地盤の比重と略等しくすれば、周囲の地盤をより安定さ
せつつ構築作業を行うことができる。
【0018】さらに、前記型幕の内幕と外幕との間には
コンクリート補強用線材を配設することによりコンクリ
ートを容易に補強することができる。
【0019】さらにまた、コンクリートを硬化させて地
中構造物を縦穴内に設置した後に、外幕の外側の充填液
を膨脹性セメントを含むコンクリートと置換すれば、か
かるコンクリートの膨脹により、掘削時に緩んだ周囲の
地山を押しもどして、地山の安定化を図ることができ
る。
【0020】
【実施例】以下この発明の一実施例を図面を用いて詳細
に説明する。図1〜図3に示す実施例は、掘削土量及び
埋戻し土量を軽減すべく、内部空間を有する地中構造物
11の本体12が設置される下部のみを拡幅して掘削形
成した縦穴10内に、この発明の地中構造物の構築方法
により地中構造物11を構築設置する場合の実施例を示
すものである。
【0021】すなわち、かかる下部が拡幅した縦穴10
は、例えば図4に示されるような掘削装置50を用いて
掘削形成される。この掘削装置50は、特公平4−21
57号公報に示されるパンタグラフ式掘削装置で、ボー
リング孔内などへの差し込み用主軸51と、この主軸5
1の周方向に回転し、かつ主軸51の軸方向に移動しう
るように上部支承体52及び下部支承体53により主軸
51に支承された、等角度間隔で放射状に配置された複
数組のパンタグラフアーム54と、上部支承体52及び
下部支承体53の少なくとも一方の軸方向への移動によ
り、パンタグラフアーム54を主軸51とほぼ平行な状
態から外側方向に広げる軸方向運動機構と、パンタグラ
フアーム54を主軸51の軸方向に移動させる軸方向移
動機構と、パンタグラフアーム54を所要角度ずつ主軸
51の周方向に回転させる周方向駆動機構等からなり、
差し込み用主軸51に沿った所定の深度において、パン
タグラフアーム54を外側方向に広げつつパンタグラフ
アーム54に取り付けた掘削工具を用いて周囲の地盤を
切削することにより、当該所定深度に拡幅された掘削空
間55を形成するものである。また、かかる掘削装置5
0による縦穴10の掘削作業中あるいは掘削作業の完了
後は、縦穴10の壁面の崩壊を防止すべく、縦穴10内
には、周囲の地盤の強さに見合った比重を有する粘性的
な泥水等の充填液が充填され、周囲の地盤の安定化を図
っている。
【0022】そして、掘削装置50が撤去され、充填液
によって壁面が保持された縦穴10内には、図1(イ)
〜(ハ)に示すように、型幕13を挿入設置する。型幕
13は、内幕14と、外幕15と、地盤被覆幕16とが
拡張状態で同心円状に配設されるように製作された三重
構造の袋体((ハ)参照)で、たわみ易くかつ所望の引
張強度を有するとともに、気体の通過を遮断することの
できる、例えば炭素繊維からなる幕部材によって作成さ
れ、したがって、縦穴10の上部の縮径部分を通過し得
る大きさに折り畳むことができるとともに、縦穴10の
下部の拡幅部分においては当該拡幅部分を占有する大き
さに拡張する。なお、かかる型幕13を構成する袋体
は、炭素繊維からなる幕部材の他、合成樹脂幕、薄い鋼
鉄箔、形状記憶合金箔等を用いて製作することもでき
る。
【0023】また、型幕13には、さらに、内幕14と
外幕15との間に、例えば鋼線、鋼索、鉄筋、グラスフ
ァイバー等からなるコンクリート補強用線材17を配設
する。かかる補強用線材17は、図5(イ)〜(ハ)に
示すように、縦索18と横索19とを縦横に配設した籠
状のもので、上記型幕13が折り畳まれた状態では、
(イ)に示す折り畳まれた状態で型幕13内に配置され
るとともに、型幕13が拡張した状態では、(ロ)に示
す状態に拡張し内幕14と外幕15との間に打設される
コンクリート中の所定の位置に配設される。
【0024】さらにまた、型幕13には、内幕14の内
側に充填液を注入するための注入管20を、内幕14と
外幕15との間にコンクリートを注入打設するためのコ
ンクリート打設管21を、外幕15と地盤被覆幕16と
の間に充填液を注入するための注入管22を、各々適宜
配設する((ロ)参照)。なお、これらの注入管20,
22やコンクリート打設管21は可撓性を有する部材か
らなり、折り畳んだ状態から拡張するまでの型幕13の
変形に追随することができるようになっている。また、
型幕13や補強用線材17には、その他にも、歪み計、
圧力計、超音波,電磁波,弾性波等による各種のセンサ
などが適宜取り付けられ、これらによって、型幕13の
形状の管理や、充填液やコンクリートの圧力の管理等が
行われる。
【0025】そして、かかる構成を有する型幕13を縦
穴10内に挿入設置するには、型幕13の下端部に、型
幕13を沈降させるための重錘としてのコンクリート基
礎23を、各袋体としての内幕14,外幕15,地盤被
覆幕16の下端部及び補強用線材17の下端部を巻込ん
で固定しつつ形成するとともに、コンクリート基礎23
の中心部には、型幕13を沈降させる際のガイドロッド
としての機能をも有する中心管24を立設配置する。な
お、各内幕14,外幕15及び地盤被覆幕16は、コン
クリート基礎23に巻き込まれることによりその下端部
が閉塞する。また、中心管24は、コンクリート基礎2
3の底面と連通しており、したがって型幕13すなわち
コンクリート基礎23を縦穴10の底盤に設置した後、
中心管24を介してセメントミルク等の固化材を基礎2
3の底面に注入充填することにより、コンクリート基礎
23と縦穴10の底盤との密接な一体化を図ることがで
きる。
【0026】そして、コンクリート基礎23及び中心管
24を取り付けた型幕13は、折り畳まれた状態で縦穴
10の縮径部分を通過するとともに((イ)参照)、拡
幅部分においてはかかる折り畳まれた状態が開放され、
内幕14,外幕15,地盤被覆幕16が各々拡張変形す
る((ロ)参照)。すなわち、型幕13等に取り付けた
圧力計60等を用いて、静水圧や張力を計測しつつ、内
幕14の内側、内幕14と外幕15との間、及び外幕1
5と地盤被覆幕16との間に、例えば淡水を注入し、内
部の室ほどやや高い水圧が作用するように地上で水面の
高さを調整することにより、内幕14,外幕15、及び
地盤被覆幕16をコンクリート基礎23を中心とした所
定の位置に拡張静止させることができる((ハ)参
照)。
【0027】このようにして、内幕14,外幕15,地
盤被覆幕16を拡張しつつ、中心管24により案内し
て、コンクリート基礎23を縦穴10の底盤の中央に正
確に設置する。また、縦穴10の縮径部分に位置する内
幕14,外幕15,地盤被覆幕16の上部には、各内幕
14,外幕15,地盤被覆幕16と接続して、縮径部分
の大きさと合致する大きさの、例えば鋼管等からなる円
筒状の型幕管25,26,27が取り付けられており、
これによって型幕13の上端部が縦穴10内に位置決め
される。すなわち、縦穴10の底盤の中央に設置された
コンクリート基礎23と、縮径部分に配置される型幕管
25,26,27とによって、型幕13の中心軸が縦穴
10の中央に正確にセットされる。なお、型幕管25,
26,27は、後述する生コンクリート28及び充填液
29の注入時等において、上下にスライド移動が可能な
ように、吊り下げられた状態で縮径部分に配置される。
【0028】そして、縦穴10内の所定の位置に配設さ
れた型幕13内には、図2に示すように、水中コンクリ
ートを打設する。すなわち、前記コンクリート打設管2
1(図1(ロ)参照)を介して内幕14と外幕15との
間に水中不分離性の生コンクリート28を淡水と置き換
えつつ下方部分から注入打設するとともに、注入管2
0,22(図1(ロ)参照)を介して、内幕14の内側
及び外幕15と地盤被覆幕16との間には充填液29を
静水と置き換えつつ下方部分から注入する。かかる生コ
ンクリート28の打設作業は、生コンクリート28及び
充填液29の比重や水頭差を適切に管理して、内幕14
の内側、内幕14と外幕15との間、及び外幕15と地
盤被覆幕16との間の圧力を、内部の室ほど高い圧力が
作用するようにバランスさせつつ行なうことにより、内
幕14、外幕15及び地盤被覆幕16をともに拡張した
状態に保持し、これによって設計された所定の形状に生
コンクリート28が打設されるようにする。また、外幕
15の外側には地盤被覆幕16が設けられていることに
より、外幕15の外側への充填液の注入時において縦穴
10の壁面を覆い、これによって、充填液が周囲の地盤
へ逸出するのを防止している。
【0029】なお、生コンクリート28や充填液29
は、周囲の地盤の確実な安定を図るべく、これらの比重
を、原則として周辺の地盤の単位体積重量と等しくする
ことが好ましい。そして、周辺の地盤の単位体積重量が
例えば1.9の場合には、充填液29として、清水10
0リットル当たり、ベントナイトクニーゲルV1を8k
g.f、テルポリマLを0.3kg.f、テルナイトBを0.
3kg.f、バライトを160kg.fを混合した、出来上がり
が140リットルの重泥水を用いることが好ましい。ま
た、生コンクリート28はその骨材として予め冷却され
たものを用いることが好ましく、さらに、引張り強度を
増強すべく例えば鋼繊維等を混入することが好ましい。
【0030】そして、上述のようにして打設された生コ
ンクリート28は、拡張状態を保持した内幕14と外幕
15との間に充填された状態で硬化28´することによ
り、所定の内空及びコンクリート壁厚を有する地中構造
物11が縦穴10内に構築設置される。
【0031】生コンクリート28の全体が硬化28´し
たら、図3(イ)〜(ハ)に示すように、内幕14の内
側の充填液29を淡水30と入れ替えて淡水化すること
により、地中構造物11に圧力を導入することができ
る。すなわち、充填液29を注入する際に用いた前記注
入管20を介して充填液29を揚水しつつ地中構造物1
1の内側に淡水30を投入することにより、地中構造物
11の内部空間の淡水化を容易に図ることができるとと
もに、かかる淡水化により地中構造物11には、これ外
側の充填液29によって内方に負荷される圧力により、
プレストレスが導入されることになる。
【0032】また、構築された地中構造物11内に圧縮
空気62等を貯蔵するのに先立って、地中構造物11の
内部を点検する際には、内部の淡水30を排出して大気
圧と等しくする必要があるが、コンクリート基礎23と
縦穴10の底盤とが密着して一体化していること及び縦
穴10の拡幅部内に位置する地中構造物11の本体12
の肩部63にかかる充填液29の比重を大きくすること
により、内部を大気圧とする場合に、地中構造物11が
浮力によって浮き上がろうとするのを容易に抑えること
ができる。なお、かかる場合には充填液29によって地
中構造物11には相当に大きな圧力が負荷されるので、
かかる荷重に耐え得るように地中構造物11を構成する
コンクリートの強度を設計する必要がある点に留意す
る。
【0033】このようにして構築設置された地中構造物
11の内部に、例えば深夜電力用の圧縮空気を貯蔵する
には、地中構造物11の内部を淡水化した後に、例えば
中心管24に設けた外管を介して深夜電力を用いて圧縮
空気64を圧入するとともに、内部の淡水30を地上に
押し出す。この様にして圧縮空気64が導入貯蔵される
と、地中構造物11に予め負荷されていた前記プレスト
レスは減少するが、十分なプレストレスを負荷しておく
ことにより、圧縮空気64による内圧によって地中構造
物11の断面に引張応力が生じないようにする。
【0034】また、地中構造物11の構築後、当該地中
構造物11や周囲の地盤が安定したら、地中構造物囲1
1の外側の充填液29を膨脹性セメントを含むコンクリ
ートと置換すれば、かかるコンクリートの膨脹により、
掘削時に緩んだ周囲の地山を押しもどして、地山の安定
化をさらに図ることができる。
【0035】図6(イ)及び(ロ)は、この発明の他の
実施例を示すものである。この実施例の地中構造物の構
築方法は、地上の付近において生コンクリート35を上
方に順次打設しつつ、内幕36と外幕37とからなる型
幕38を縦穴40に沿って沈降させ、最終的に生コンク
リート35が打設された型幕38を縦穴40の低盤に着
底させることにより、地中構造物41を縦穴40内に構
築設置するものである。すなわち、地中構造物41を設
置するには、まず、公知の各種の縦穴掘削機によって掘
削形成され、充填液42が充填された縦穴40の底部に
は、沈降設置される型幕38の底面が着底しやすいよう
に、低盤コンクリート43を打設形成する。
【0036】次に、縦穴40の開口部には、(イ)に示
すように、リング状のガイド部材44を、縦穴40の断
面形状と同心円状に、縦穴40の壁面との間に少なくと
も地中構造物41の壁厚分の間隔を残して配置するとと
もに、このガイド部材44の下方には、袋体としての内
幕36及び外幕37の閉塞する底部分を画定する各底型
枠45,46を配置する。また、各底型枠45,46に
は、例えば炭素繊維からなる幕部材としての内幕36及
び外幕37を、ガイド部材44に添わせるようにしてこ
れの上方に接続する。そして、設置された内外の底型枠
45,46の間及びこれらに接続する内幕36及び外幕
37との間には、所定長のスパン毎、例えば2〜3m程
度のスパン毎に生コンクリート35を順次上方に打設す
るとともに、かかる生コンクリート35の上方への打設
に伴なって底型枠45,46と内幕36及び外幕37を
縦穴40の壁面及びガイド部材44に沿って順次下方に
スライド沈降させる。
【0037】すなわち、生コンクリートの打設作業は常
に縦穴40の開口部のガイド部材44の近傍において行
われる。また、型幕38を沈降する際に、内幕36の内
側には例えば重泥水等の充填液を47を注入することに
より、内幕36の内側の充填液47による圧力と、内幕
36と外幕37との間の生コンクリート35による圧力
と、外幕37の外側の充填液42による圧力とを、内部
の室ほど高い圧力が作用するようにバランスさせ、これ
によって、内幕36及び外幕37をともに拡張した状態
に保持して設計された所定の形状に生コンクリート35
が打設されるようにする。
【0038】そして、型幕38内に打設された生コンク
リート35は上記圧力のバランスによって所定の形状を
保持しつつ硬化35´するとともに、底盤コンクリート
43上に着底し、これによって地中構造物41が縦穴4
0内に構築設置される。また、底盤コンクリート43上
に地中構造物41が着底したら、これの底面と底盤コン
クリート43との間にセメントミルク等の固化材を注入
してこれらの密接な一体化を図ることが好ましい。
【0039】なお、縦穴40の開口部における内幕36
及び外幕37の接続は、例えば溶着等によって容易に行
われるとともに、型幕38は例えばクレーン等によって
吊り下げられ、これによって、縦穴40内における、生
コンクリート35が打設された型幕38の沈降速度を容
易に調整することができる。また、ガイド部材44を内
径の異なるものに取り替えること、および内幕36と外
幕37との間の間隔を変化させることにより、地中構造
物41の断面形状や壁厚を変化させることができる
((ロ)参照)。さらに、内幕36及び外幕37の間へ
のコンクリートの打設作業は必ずしも地上まで連続して
行なう必要はなく、縦穴40の上方部分については土砂
によって埋戻してもよい。
【0040】また、前記図1〜図3に示す実施例の場合
と同様に、内幕36と外幕37との間にはコンクリート
補強用線材17を配設することができるとともに、型幕
38に取り付けた各種の圧力計等により生コンクリート
35や充填液42,47の圧力管理等を行なうことがで
き、また、地中構造物囲41の外側の充填液42を膨脹
性セメントを含むコンクリートで置換することもでき
る。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の地中構
造物の構築方法によれば、縦穴内の充填液中に位置する
型幕内には、内幕と外幕との間にコンクリートを打設す
るとともに内幕の内側に充填液を注入し、これによって
内幕の内側の充填液による圧力と、内幕と外幕との間の
コンクリートによる圧力と、外幕の外側の充填液による
圧力とをバランスさせ、内幕と外幕が外側に押し出され
て拡張した状態でコンクリートを硬化させることによ
り、所定の大きさの内空及びコンクリート壁厚を有する
地中構造物を縦穴内に容易に構築設置することができ
る。すなわち、圧力をバランスさせながら、縦穴内に位
置する内幕と外幕との間にコンクリートを打設すること
により、縦穴内に作業員が立ち入ることなく、充填液を
満たした縦穴内に、燃料貯蔵施設あるいは廃棄物処理施
設等のための内部空間を有する地中構造物を、地上から
の作業により容易かつ安全に構築設置することができ
る。
【0042】そして、前記型幕の外幕の外側には、さら
に地盤被覆幕を配設し、外幕と地盤被覆幕との間に充填
液を注入しつつ、内幕の内側の充填液による圧力と、内
幕と外幕との間のコンクリートによる圧力と、外幕の外
側の充填液による圧力との圧力バランスを保持するよう
にすれば、充填液の周囲の地盤への逸出を防止して圧力
バランスの管理を容易に行なうことができる。
【0043】また、前記外幕の外側の充填液の比重を周
囲の地盤と略等しくすれば、周囲の地盤をより安定させ
つつ構築作業を行なうことができる。
【0044】さらに、前記型幕の内幕と外幕との間には
コンクリート補強用線材を配設することによりコンクリ
ートを容易に補強することができる。
【0045】さらにまた、コンクリートを硬化させて地
中構造物を縦穴内に設置した後に、外幕の外側の充填液
を膨脹性セメントを含むコンクリートと置換すれば、か
かるコンクリートの膨脹により、掘削時に緩んだ周囲の
地山を押しもどして、地山の安定化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)〜(ハ)は、この発明の一実施例にかか
る地中構造物の構築方法において、型幕を縦穴内に設置
する工程を示す説明図である。
【図2】(イ)〜(ニ)は、この発明の一実施例にかか
る地中構造物の構築方法において、型幕内にコンクリー
トを打設する工程を示す説明図である。
【図3】(イ)〜(ニ)は、この発明の一実施例にかか
る地中構造物の構築方法において、構築された地中構造
物内に貯蔵物を貯蔵する状況を示す説明図である。
【図4】この発明の一実施例にかかる地中構造物の構築
方法において、下方が拡幅する縦穴を掘削形成する状況
を示す説明図である。
【図5】(イ)〜(ハ)は、この発明の一実施例にかか
る地中構造物の構築方法において、外幕と内幕との間に
配設されるコンクリート補強用線材の一例を示す説明図
である。
【図6】(イ)及び(ロ)は、この発明の他の実施例に
かかる地中構造物の構築方法の施工状況を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
10,40 縦穴 11,41 地中構造物 13,38 型幕 14,36 内幕 15,37 外幕 16 地盤被覆幕 17 コンクリート補強用線材 28,35 生コンクリート 29,42,47 充填液
フロントページの続き (72)発明者 林 正夫 千葉県我孫子市若松131−7番地

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充填液により壁面を保持しつつ地中に掘
    削形成された縦穴内に内部空間を有する地中構造物を構
    築するための地中構造物の構築方法であって、下端が閉
    塞しかつ上方に延長する少なくとも二重構造の袋体であ
    って同心状に配設された内幕と外幕とを含む型幕を、前
    記縦穴内に配置し、前記内幕と外幕との間にコンクリー
    トを打設するとともに、内幕の内側には充填液を注入
    し、内幕の内側の充填液による圧力と、内幕と外幕との
    間のコンクリートによる圧力と、外幕の外側の充填液に
    よる圧力との圧力バランスによって内幕及び外幕をとも
    に拡張させて内幕内側の内空及び内幕と外幕との間のコ
    ンクリート壁厚を確保し、かかる状態でンクリートを硬
    化させることにより地中構造物を縦穴内に構築設置する
    ことを特徴とする地中構造物の構築方法。
  2. 【請求項2】 充填液により壁面を保持しつつ地中に掘
    削形成された縦穴内に内部空間を有する地中構造物を構
    築するための地中構造物の構築方法であって、下端が閉
    塞しかつ上方に延長する少なくとも二重構造の袋体であ
    って同心状に配設された内幕と外幕とを含む型幕を、前
    記縦穴の開口部分に配置し、前記内幕と外幕との間にコ
    ンクリートを打設するとともに、内幕の内側には充填液
    を注入し、内幕の内側の充填液による圧力と、内幕と外
    幕との間のコンクリートによる圧力と、外幕の外側の充
    填液による圧力との圧力バランスによって内幕及び外幕
    をともに拡張させて内幕内側の内空及び内幕と外幕との
    間のコンクリート壁厚を確保し、かかる圧力バランスを
    保持しつつコンクリートを打設した型幕を縦穴内に順次
    沈降させるとともに、内幕と外幕との間にコンクリート
    を上方に順次打設し、型幕を縦穴底部に着底させるとと
    もにコンクリートを硬化させて地中構造物を縦穴内に構
    築設置することを特徴とする地中構造物の構築方法。
  3. 【請求項3】 前記型幕の外幕の外側には、さらに地盤
    被覆幕を配設し、外幕と地盤被覆幕との間に充填液を注
    入しつつ、内幕の内側の充填液による圧力と、内幕と外
    幕との間のコンクリートによる圧力と、外幕の外側の充
    填液による圧力との圧力バランスを保持することを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の地中構造物の構築
    方法。
  4. 【請求項4】 前記外幕の外側の充填液の比重を周囲の
    地盤の比重と略等しくすることを特徴とする請求項1な
    いし請求項3のいずれかに記載の地中構造物の構築方
    法。
  5. 【請求項5】 前記型幕の内幕と外幕との間にはコンク
    リート補強用線材を配設することを特徴とする請求項1
    ないし請求項4のいずれかに記載の地中構造物の構築方
    法。
  6. 【請求項6】 コンクリートを硬化させて地中構造物を
    縦穴内に設置した後に、外幕の外側の充填液を膨脹性セ
    メントを含むコンクリートと置換することを特徴とする
    請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の地中構造物
    の構築方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009011254A1 (ja) * 2007-07-18 2009-01-22 Yoshito Kobayashi 地下構造体の施工方法及び該方法によって得られる地下立地式原子力発電所
JP2016216966A (ja) * 2015-05-18 2016-12-22 三菱重工業株式会社 止水ユニット及び止水工法
CN116556424A (zh) * 2023-07-04 2023-08-08 上海建工集团股份有限公司 一种地下空间扩容施工方法及系统

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