JPH07254522A - 圧粉コアおよびその製造方法 - Google Patents

圧粉コアおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH07254522A
JPH07254522A JP6071693A JP7169394A JPH07254522A JP H07254522 A JPH07254522 A JP H07254522A JP 6071693 A JP6071693 A JP 6071693A JP 7169394 A JP7169394 A JP 7169394A JP H07254522 A JPH07254522 A JP H07254522A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicone resin
primary
core
ferromagnetic metal
mixing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6071693A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Sone
英明 曽根
Naoki Kawakubo
直喜 川久保
Taiji Miyauchi
泰治 宮内
Eiji Moro
英治 茂呂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP6071693A priority Critical patent/JPH07254522A/ja
Publication of JPH07254522A publication Critical patent/JPH07254522A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 強磁性金属粉末を加圧成形した圧粉コアにお
いて、透磁率およびその周波数特性を向上させ、しかも
機械的強度を高くする。 【構成】 強磁性金属粉末とシリコーン樹脂とを混合す
る一次混合工程と、この一次混合工程で得られた一次混
合物に非酸化雰囲気中で熱処理を施す一次熱処理工程
と、一次混合物とシリコーン樹脂とを混合する二次混合
工程と、この二次混合工程で得られた二次混合物に、一
次熱処理工程における処理温度よりも低い温度で熱処理
を施す二次熱処理工程と、成形工程と、焼鈍工程とを、
この順で設ける。一次熱処理工程では、絶縁性を確保す
る。二次熱処理工程では、接着性を確保し、成形後に行
なう高温の焼鈍処理によりシリコーン樹脂を硬化させ
て、コアの機械的強度を著しく高くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種電気・電子機器に
用いられる圧粉コアと、その製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気・電子機器の小型化がすす
み、小型で高効率の圧粉コアが要求されている。圧粉コ
アの材料にはフェライト粉末や強磁性金属粉末が用いら
れている。鉄粉等の強磁性金属粉末はフェライト粉末に
比べ飽和磁束密度が高いため、コアを小型化できるが、
抵抗率が低いため渦電流損が大きくなる。このため、強
磁性金属粒子表面には、通常、絶縁膜が形成される。絶
縁膜としては、水ガラスの被膜が一般的である(特開昭
56−155510号公報等)。
【0003】強磁性金属粒子を偏平化すれば、渦電流損
が小さくなって高透磁率が得られるが、偏平化を機械的
に行なった場合、粒子に大きなストレスが生じてしま
う。また、偏平化しない場合でも、圧粉の際の圧力印加
により粒子にはストレスが生じている。これらのストレ
スによりコアの保磁力が大きくなってしまい、十分に高
い透磁率が得られなくなるので、通常、圧粉後に、コア
には焼鈍処理が施される。強磁性金属粒子のストレスを
十分に解放するためには、高温で焼鈍処理を行なう必要
があるが、焼鈍処理の温度が300℃程度より高くなる
と、水ガラスが分解してしまって強磁性金属粒子間の絶
縁が不十分となる。これにより高周波領域における渦電
流損が著しく高くなってしまい、コアロスが大きくなる
と共に透磁率の周波数特性が不良となる。
【0004】しかも、表面に水ガラス被膜を形成した強
磁性金属粒子を用いた場合、機械的強度の高いコアが得
られないという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、強磁性金属
粉末を加圧成形した圧粉コアにおいて、透磁率およびそ
の周波数特性を向上させ、しかも機械的強度を高くする
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(13)の構成により達成される。 (1)強磁性金属粉末とシリコーン樹脂とを混合する一
次混合工程と、この一次混合工程で得られた一次混合物
に非酸化雰囲気中で熱処理を施す一次熱処理工程と、一
次混合物とシリコーン樹脂とを混合する二次混合工程
と、この二次混合工程で得られた二次混合物に、一次熱
処理工程における処理温度よりも低い温度で熱処理を施
す二次熱処理工程と、成形工程と、焼鈍工程とを、この
順で有することを特徴とする圧粉コアの製造方法。 (2)シリコーン樹脂の全混合量が、強磁性金属粉末に
対し0.5〜5重量%である上記(1)の圧粉コアの製
造方法。 (3)一次混合工程におけるシリコーン樹脂の混合量
が、シリコーン樹脂の全混合量に対し10〜80重量%
である上記(1)または(2)の圧粉コアの製造方法。 (4)25℃における粘度が100〜10000CPで
あるシリコーン樹脂を用いる上記(1)〜(3)のいず
れかの圧粉コアの製造方法。 (5)一次混合工程において、強磁性金属粉末とシリコ
ーン樹脂とに加え、架橋剤として有機チタンを混合する
上記(1)〜(4)のいずれかの圧粉コアの製造方法。 (6)二次混合工程において、強磁性金属粉末とシリコ
ーン樹脂とに加え、架橋剤として有機チタンを混合する
上記(1)〜(5)のいずれかの圧粉コアの製造方法。 (7)有機チタンの全混合量が、シリコーン樹脂の全混
合量に対し10〜70重量%である上記(5)または
(6)の圧粉コアの製造方法。 (8)一次熱処理工程における処理温度が、300〜7
00℃である上記(1)〜(7)のいずれかの圧粉コア
の製造方法。 (9)二次熱処理工程における処理温度が、50〜30
0℃である上記(1)〜(8)のいずれかの圧粉コアの
製造方法。 (10)焼鈍工程における処理温度が450〜800℃
である上記(1)〜(9)のいずれかの圧粉コアの製造
方法。 (11)被成形物が潤滑剤を含む上記(1)〜(10)の
いずれかの圧粉コアの製造方法。 (12)強磁性金属粉末とシリコーン樹脂と有機チタン
とを混合して圧粉したものであることを特徴とする圧粉
コア。 (13)強磁性金属粉末、シリコーン樹脂および有機チ
タンを含むことを特徴とする圧粉コア。
【0007】
【作用および効果】本発明では、強磁性金属粉末を圧粉
したコアを製造する際に、絶縁剤およびバインダとして
シリコーン樹脂を用いる。シリコーン樹脂は絶縁性に優
れ、耐熱性が高いので、コアの特性向上のために高温で
焼鈍処理を施しても絶縁性が劣化しにくい。しかし、強
磁性金属粉末とシリコーン樹脂とを混合し、そのまま成
形した場合、成形時の圧力により粒子表面のシリコーン
樹脂被膜が破壊され、十分な絶縁性を得ることができな
い。このため、成形前に熱処理してシリコーン樹脂を硬
化することが好ましい。シリコーン樹脂を硬化すること
により、成形性も向上する。しかし、シリコーン樹脂被
膜の強度を高くして十分な絶縁性を確保するために高温
で熱処理を行なうと、シリコーン樹脂の接着性が低下す
るため、バインダとしての機能が不十分となり、コアの
機械的強度を高くすることができなくなる。十分な接着
力を確保するためには、熱処理温度を300℃程度以下
に抑える必要があるが、この程度の温度ではシリコーン
樹脂の硬化が不十分であり、成形後に十分な絶縁性が得
られない。
【0008】このため、本発明では、強磁性金属粉末と
シリコーン樹脂との混合工程を2回設け、各混合工程の
後にそれぞれ熱処理工程を設ける。一次熱処理工程で
は、一次混合工程において混合されたシリコーン樹脂に
比較的高温で熱処理を施して硬化し、絶縁性を確保す
る。この一次熱処理工程は非酸化性雰囲気中で行なうた
め、強磁性金属粒子表面に酸化ケイ素被膜は形成されな
い。二次熱処理工程では、二次混合工程で混合されたシ
リコーン樹脂に比較的低温で熱処理を施して接着性を確
保し、コアの機械的強度を向上させる。しかも、二次混
合工程で混合されたシリコーン樹脂は、成形後に行なう
高温の焼鈍処理により硬化するため、コアの機械的強度
は著しく高くなる。また、二次混合工程において混合さ
れたシリコーン樹脂は、絶縁性向上にも寄与するため、
強磁性金属粒子間の絶縁性はさらに向上する。このた
め、成形後に強磁性金属粉末のストレスを十分に解放す
るために高温の焼鈍処理を施した場合でも、強磁性金属
粒子間の絶縁が十分に保たれて、透磁率の周波数特性の
劣化が抑えられる。
【0009】一次混合工程および二次混合工程の少なく
とも一方において、シリコーン樹脂に加え、架橋剤とし
てはたらく有機チタンを添加すれば、コアの機械的強度
はさらに向上する。
【0010】絶縁剤やバインダを用いて圧粉コアを製造
する方法については、水ガラスを使う方法以外にも以下
に挙げる各種提案がなされているが、これらの提案はい
ずれも本発明とは異なる。
【0011】特開昭51−89198号公報には、圧粉
磁心の磁性向上方法が開示されている。この方法では、
鉄粉に無機系あるいは有機系絶縁兼結合剤を混合して圧
縮成形し、硬化処理を施した後、200〜700℃の温
度で1〜180分間熱処理する。同公報には、有機系接
着剤として、エポキシ系、フェノール系、シリコーン系
接着剤が、無機系接着剤として、珪酸ソーダ系、リン酸
塩系が挙げられている。同公報の実施例1では、珪酸ソ
ーダ系接着剤を用い、150℃×2hrの硬化処理を施
した後、450℃×1hrで熱処理しており、実施例2
では、エポキシ系接着剤を用い、150℃×3hrの硬
化処理を施した後、300℃×2hrで熱処理してい
る。しかし、珪酸ソーダ系接着剤(水ガラス)を用いて
実施例1のように450℃の焼鈍処理を行なった場合、
絶縁性が低下してしまう。また、エポキシ樹脂が使用可
能な温度も、実施例2のように300℃程度であり、こ
の程度の温度では焼鈍効果が不十分である。同公報の実
施例ではシリコーン系接着剤は使用しておらず、また、
同公報には、本発明のようにシリコーン樹脂の混合工程
を2回設けて、各回ごとに熱処理を施す旨の記載もな
い。
【0012】特開昭61−154014号公報には、電
気的絶縁体である無機高分子を結着剤とした磁性粉の圧
縮成形体からなる圧粉磁心が開示されている。同公報の
実施例では、無機高分子としてポロシロキサン樹脂を用
い、これを溶解した溶液に非晶質合金粉末を浸した後、
リング状コアに成形し、150℃で20分、250℃で
30分熱処理を行なって溶剤をとばし、420℃で60
分間の硬化処理を施している。同公報記載の方法は、無
機高分子を用いる点で本発明とは異なり、しかも、コア
形状に成形した後に硬化を行なっている点でも本発明と
は異なる。このため、同公報記載の方法では粒子間の絶
縁性とコアの機械的強度の双方を共に向上させることは
できず、本発明の効果は実現しない。
【0013】特開昭62−247004号公報には、金
属圧粉磁心の製造に際して、金属磁性粉末の表面を絶縁
性酸化物を形成し得る金属を含有する有機金属カップリ
ング剤にて被覆処理し、該処理粉末に結着剤としての合
成樹脂を混合してから、加圧成形した後、熱処理を施す
ことによって絶縁性金属酸化物被膜を生成せしめる方法
が開示されている。同公報には、有機金属カップリング
剤として、SiO2 のように絶縁性の酸化物を形成し得
る金属を含有するシラン系、チタン系、クロム系等のカ
ップリング剤が開示されている。また、結着剤として、
カップリング剤分子中の有機官能基反応性のある樹脂を
用いることにより、金属粉末への樹脂の均一被覆がなさ
れ、成形性が向上する旨と、成形ひずみを除去するため
の熱処理の際に、加熱途上の200〜300℃で官能基
がとび、耐熱性に優れた絶縁酸化被膜が形成され、絶縁
抵抗を維持しつつ従来より高い温度での熱処理によって
より透磁率が高められる旨の記載がある。同公報の実施
例では、合金粉末をガンマアミノプロピルトリエトキシ
シランの水溶液で処理、乾燥した後、エポキシ樹脂を均
一に混合し、圧粉成形の後に500〜900℃で熱処理
している。この方法は酸化被膜を形成するものであり、
しかも、酸化被膜の形成は圧粉成形後である。したがっ
て、本発明のように粒子間の絶縁性とコアの機械的強度
の双方を共に向上させることはできない。
【0014】特開昭62−247005号公報には、金
属圧粉磁心の製造に際して、金属磁性粉末の表面をテト
ラヒドロキシシランSi(OH)4 にて被覆処理した
後、さらにこれを加熱してSiO2 被膜を生成する方法
と、このようにしてSiO2 被膜を生成した後、結着剤
として合成樹脂を混合してから加圧成形、熱処理する方
法とが開示されている。同公報には、SiO2 被膜が圧
粉成形時にも粒子間絶縁抵抗の劣化が少なく、成形性が
あり引き続き施される熱処理の温度を上昇させて透磁率
を高めても周波数特性が劣化しない旨が記載されてい
る。同公報の実施例では、まず、Si(OH)4 のアル
コール溶液に合金粉末を浸漬した後、250℃にて加熱
し、粉末表面にSiO2 の被膜を生成している。そし
て、この粉末を直接圧粉成形するか、エポキシ樹脂を混
合した後に圧粉成形し、さらに、500〜900℃で熱
処理している。この方法は粒子表面にSiO2 被膜を形
成し、その後に圧粉成形するものであり、本発明とは異
なる。したがって、同公報記載の方法では、本発明のよ
うに粒子間の絶縁性とコアの機械的強度の双方を共に向
上させることはできない。
【0015】特開平3−291305号公報には、形状
異方性軟磁性合金粉末の製造方法が開示されている。こ
の方法では、合金粉末を機械的粉砕し、得られた合金粉
末にシリコンオイルを0.5〜5.0重量%混合した
後、熱処理する。この方法において、シリコンオイル混
合後に熱処理を施すのは、シリコンオイルからケイ素酸
化物被膜を生成させて合金粉末相互の結着を防ぎ、後工
程における解砕、粉砕工程を短縮するためである。同公
報の実施例では、まず、粗粉砕粉末を、ステンレスボー
ルおよびエタノールを用いて湿式でボールミル粉砕し、
平均直径が約40μm で厚さが1μm の円板状粒子から
なる偏平化粉末を作製している。そして、トルエンに溶
解したシリコンオイルと前記粉末とを混合して乾燥した
後、空気中で470℃まで昇温し、さらに最高温度50
0〜900℃で熱処理を施している。この実施例では空
気中で470℃まで昇温する際に、シリコンオイルから
ケイ素酸化物被膜を生成していると考えられる。同公報
には、このようにして製造した形状異方性軟磁性合金粉
末を圧粉コアに適用する旨の記載はない。同公報記載の
方法は、ケイ素酸化物被膜を形成するものであり、その
効果が合金粉末相互の結着を防ぐというものであること
から、たとえこの粉末を圧粉コアの製造に適用したとし
ても、圧粉コアの機械的強度の向上に寄与しないことは
明らかである。
【0016】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0017】本発明の圧粉コアの製造方法の主要な構成
を、図1に示す。本発明の製造方法は、少なくとも、強
磁性金属粉末とシリコーン樹脂とを混合する一次混合工
程と、一次混合工程で得られた一次混合物に非酸化雰囲
気中で熱処理を施す一次熱処理工程と、一次混合物とシ
リコーン樹脂とを混合する二次混合工程と、二次混合工
程で得られた二次混合物に、一次熱処理工程における処
理温度よりも低い温度で熱処理を施す二次熱処理工程
と、成形工程と、焼鈍工程とを、この順で有する。
【0018】強磁性金属粉末としては、Fe系強磁性金
属の粒子からなる粉末を用いることが好ましい。Fe系
強磁性金属としては、Fe、Fe−Al−Si(センダ
スト)、Fe−Ni(パーマロイ)、Fe−Co、Fe
−Si、Fe−P、Fe−Mo−Ni(スーパーマロ
イ)等の少なくとも1種であり、これらから適宜選択す
ればよい。強磁性金属粉末の平均粒子径は30〜300
μm 程度とすることが好ましい。強磁性金属粉末の製造
方法は特に限定されず、水アトマイズ法、ガスアトマイ
ズ法等のアトマイズ法や、冷却基体を用いた急冷凝固
法、還元法などから適宜選択すればよい。水アトマイズ
法では、ノズルから流下させた原料合金の溶湯に高圧水
を噴射して冷却し、凝固・粉末化する。粉末化は、粉末
の酸化を防ぐために非酸化性雰囲気中で行なうことが好
ましい。
【0019】なお、本発明では、必要に応じて強磁性金
属粒子を偏平化してもよい。トロイダル状のコアや、E
型のコア半体であってすべての足が直方体状であるもの
などでは、使用時の磁路方向に対し垂直な方向に加圧し
て成形するいわゆる横押し成形が可能である。横押し成
形では、圧粉コア中において偏平粒子の主面を磁路とほ
ぼ平行とすることが容易であるため、偏平状粒子を用い
ることにより容易に透磁率を向上させることができる。
偏平化手段は特に限定されないが、ボールミル、ロッド
ミル、振動ミル、アトリションミル等の圧延・剪断作用
をもつ手段を用いることが好ましい。偏平化率は特に限
定されないが、通常、アスペクト比(径/厚さ)で5〜
25程度とすることが好ましい。
【0020】一方、横押し成形が不可能なコア、例え
ば、E型のコア半体であっても足の断面外形の少なくと
も一部が弧状であるものなど(いわゆるEPC型コアや
ER型コアに用いるコア半体など)では、成形時の加圧
方向が足の軸方向(磁路方向)と一致するいわゆる縦押
し成形を用いる。縦押し成形では、偏平状粒子を用いる
利点はないため、水アトマイズ法やガスアトマイズ法な
どで得られる不定形状や球状の粒子をそのまま用いるこ
とが好ましい。
【0021】シリコーン樹脂は、オルガノシロキサン結
合を有するオルガノポリシロキサンであり、狭義には、
3次元網目構造を有するオルガノポリシロキサンであ
る。本発明で用いるシリコーン樹脂は特に限定されない
が、狭義のシリコーン樹脂は必ず用いる。ただし、シリ
コーンオイルやシリコーンゴム等の広義のシリコーン樹
脂を併用してもよい。使用する全シリコーン樹脂中にお
ける狭義のシリコーン樹脂の割合は、好ましくは50重
量%以上とし、より好ましくは狭義のシリコーン樹脂だ
けを用いる。シリコーン樹脂は、通常、ジメチルポリシ
ロキサンを主成分とするが、メチル基の一部が他のアル
キル基またはアリール基で置換されていてもよい。
【0022】シリコーン樹脂と強磁性金属粉末とを混合
するときには、固体状または液状のシリコーン樹脂を溶
液化して混合してもよく、液状のシリコーン樹脂を直接
混合してもよいが、溶液化して用いる場合には成形前に
溶媒を乾燥させる必要があるため、好ましくは溶液化せ
ずに液状のシリコーン樹脂を直接混合する。液状のシリ
コーン樹脂の粘度は、25℃において好ましくは10〜
10000CP、より好ましくは1000〜9000C
Pである。粘度が低すぎても高すぎても、強磁性金属粒
子表面に均一な被膜を形成することが難しくなる。
【0023】シリコーン樹脂の全混合量、すなわち、一
次混合工程における混合量と二次混合工程における混合
量との合計は、強磁性金属粉末に対し好ましくは0.5
〜5重量%、より好ましくは1〜3重量%である。シリ
コーン樹脂の全混合量が少なすぎると、強磁性金属粒子
間の絶縁性が不十分となるか、コアの機械的強度が不十
分となるか、あるいは絶縁性および機械的強度のいずれ
もが不十分となる。シリコーン樹脂の全混合量が多すぎ
ると、コア中の非磁性領域の比率が高くなって透磁率が
低くなってしまう。また、シリコーン樹脂が少なすぎて
も多すぎても、コアの密度が低くなる傾向がある。
【0024】一次混合工程におけるシリコーン樹脂の混
合量は、シリコーン樹脂の全混合量に対し好ましくは1
0〜80重量%、より好ましくは25〜50重量%であ
る。一次混合工程におけるシリコーン樹脂混合量の比率
が低いと、強磁性金属粒子間の絶縁性確保が難しくな
り、一方、この比率が高いと、二次混合工程におけるシ
リコーン樹脂の混合量が少なくなってしまうため、コア
の機械的強度が不十分となってしまう。
【0025】一次混合工程および二次混合工程の少なく
とも一方では、強磁性金属粉末とシリコーン樹脂とに加
え、有機チタンを混合することが好ましい。有機チタン
を添加することにより、コアの機械的強度がさらに向上
する。
【0026】本発明で用いる有機チタンとは、チタンの
アルコキシドおよびキレートから選択される少なくとも
1種であり、シリコーン樹脂の架橋剤として使用できる
ものである。
【0027】アルコキシドは、モノマーであってもオリ
ゴマーないしポリマーであってもよく、これらを併用し
てもよい。アルコキシドとしては、例えば、アルキル基
の炭素数が1〜8のテトラアルコキシチタン、具体的に
は、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブト
キシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタ
ンが好ましく、これらのうち、テトラ−i−プロポキシ
チタン、テトラ−n−ブトキシチタンがより好ましく、
テトラ−n−ブトキシチタンが最も好ましい。特に、下
記化1で表わされるテトラ−n−ブトキシチタンのオリ
ゴマーないしポリマーが好ましい。
【0028】
【化1】
【0029】上記化1において、nは、好ましくは10
以下の整数であり、より好ましくはn=2、4、7、1
0であり、さらに好ましくはn=4である。nが大きい
と架橋反応の速度が低くなる傾向がある。
【0030】キレートとしては、ジ−n−プロポキシ・
ビス(アセチルアセトナト)チタン、ジ−n−ブトキシ
・ビス(トリエタノールアミナト)チタンが好ましい。
【0031】本発明では、これらの有機チタンのうち、
上記した各種アルコキシドを用いることが好ましい。上
記アルコキシドは、常温で液体であるため混合する際に
液状のシリコーン樹脂と共に直接混合でき、また、加水
分解速度が適当であり、入手も容易である。
【0032】有機チタンの全混合量は、シリコーン樹脂
の全混合量に対し、好ましくは10〜70重量%、より
好ましくは25〜50重量%である。有機チタンの混合
量が少なすぎると、コアの機械的強度をさらに向上させ
る効果が不十分となる。一方、混合量が多すぎても機械
的強度は顕著には向上せず、コアの透磁率が低くなって
しまう。
【0033】有機チタンを混合する場合、通常、一次お
よび二次の両混合工程で混合し、各混合工程において、
有機チタン/シリコーン樹脂の比率が好ましくは10〜
70重量%、より好ましくは25〜50重量%となるよ
うに混合すればよいが、一方の混合工程だけで混合する
場合も、有機チタン/シリコーン樹脂の比率はこのよう
な範囲とすることが好ましい。なお、一方の混合工程だ
けで混合する場合、二次混合工程で混合することが好ま
しい。
【0034】二次混合工程では、通常、一次混合工程で
用いたシリコーン樹脂および有機チタンと同一のものを
用いるが、他のシリコーン樹脂や有機チタンを用いても
よい。
【0035】各混合工程で用いる混合手段は特に限定さ
れず、処理量などに応じて適宜決定すればよい。
【0036】一次熱処理工程における処理温度は、好ま
しくは300〜700℃、より好ましくは450〜70
0℃、さらに好ましくは550〜650℃である。処理
温度が低すぎると、シリコーン樹脂の硬化が不十分とな
って強磁性金属粒子間の絶縁性が不十分となる。一方、
処理温度が高すぎると、処理中に強磁性金属粒子同士が
シリコーン樹脂により強固に結合されてしまい、処理後
に解砕することが極めて困難となるため、好ましくな
い。処理時間、すなわち、上記温度範囲内を通過する時
間あるいは上記温度範囲内の一定の温度に保持する時間
は、好ましくは0.5〜2時間とする。処理時間が短す
ぎるとシリコーン樹脂の硬化が不十分になりやすく、処
理時間が長すぎると強磁性金属粒子同士の結合が強固に
なりやすい。処理時の非酸化性雰囲気には、例えば、A
rガスやN2 ガスなどを用いることが好ましい。一次熱
処理工程後、必要に応じて一次混合物を解砕する。
【0037】二次熱処理工程における処理温度は、一次
熱処理工程における処理温度よりも低ければよいが、好
ましくは50〜300℃、より好ましくは50〜250
℃である。さらに好ましくは、有機チタンを混合しない
場合には150〜220℃であり、有機チタンを混合す
る場合には50〜150℃である。処理温度が低すぎる
と、シリコーン樹脂の接着性が弱くならないため強磁性
金属粉末が凝集しやすくなり、処理温度が高すぎると、
シリコーン樹脂の接着性が弱くなりすぎてコアの機械的
強度向上効果が不十分となる。処理時間、すなわち、上
記温度範囲内を通過する時間あるいは上記温度範囲内の
一定の温度に保持する時間は、好ましくは0.5〜2時
間とする。処理時間が短すぎるとシリコーン樹脂の接着
性が弱くならず、処理時間が長すぎるとシリコーン樹脂
の接着性が弱くなりすぎる。二次熱処理工程では処理温
度が低いので、非酸化性雰囲気とする必要はなく、空気
中で行なってもよい。
【0038】二次熱処理工程と成形工程との間には、二
次混合物と潤滑剤とを混合する潤滑剤混合工程を設ける
ことが好ましい。潤滑剤は、成形時の粒子間の潤滑性を
高めたり、金型からの離型性を向上させたりするために
用いられる。潤滑剤には、圧粉コアに通常用いられてい
る各種のものを選択でき、例えば、ステアリン酸、ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム等の高級脂肪
酸、その塩、あるいはワックスなど、常温で固体の有機
潤滑剤や、二硫化モリブデン等の無機潤滑剤などから適
宜選択すればよい。潤滑剤の混合量は種類によっても異
なるが、常温で固体の有機潤滑剤では強磁性金属粉末に
対し好ましくは0.1〜1重量%とし、無機潤滑剤では
強磁性金属粉末に対し好ましくは0.1〜0.5重量%
とする。潤滑剤の混合量が少なすぎると添加による効果
が不十分となり、混合量が多すぎると、コアの透磁率が
低くなってしまう他、コアの強度が低くなってしまう。
【0039】なお、潤滑剤は、通常、二次熱処理工程後
に混合するが、無機潤滑剤など耐熱性の高いものは、二
次熱処理工程の前あるいは一次熱処理工程の前に混合し
てもよい。
【0040】成形工程では、二次熱処理工程を経た二次
混合物を加圧して、所望のコア形状に成形する。本発明
が適用されるコア形状は特に限定されず、いわゆるトロ
イダル型、EE型、EI型、ER型、EPC型、ドラム
型、ポット型、カップ型等の各種形状のコアの製造に本
発明は適用できる。成形条件は特に限定されず、強磁性
金属粒子の種類や形状、寸法、目的とするコア形状やコ
ア寸法、コア密度などに応じて適宜決定すればよいが、
通常、最大圧力は6〜20t/cm2 程度、最大圧力に保持
する時間は0.1秒間〜1分間程度とする。
【0041】焼鈍工程では、成形体に焼鈍処理を施し、
コアとしての磁気特性を向上させる。焼鈍処理は、成形
の際に強磁性金属粒子に生じたストレスを解放するため
のものであり、粒子を機械的に偏平化した場合には、そ
れによるストレスも解放することができる。また、焼鈍
処理によりシリコーン樹脂が硬化し、成形体の密度が増
大して機械的強度が向上する。
【0042】焼鈍処理の条件は、強磁性金属粒子の種類
や、成形条件、偏平化条件などに応じて適宜決定すれば
よいが、処理温度は、好ましくは450〜800℃、よ
り好ましくは500〜800℃、さらに好ましくは60
0〜760℃である。処理温度が低すぎると焼鈍が不十
分となってヒステリシス損失が大きくなりやすく、高す
ぎると強磁性金属粉末が焼結しやすくなり、強磁性金属
粒子間の絶縁性が劣化して渦電流損失が大きくなりやす
い。処理時間、すなわち、上記温度範囲内を通過する時
間あるいは上記温度範囲内の一定の温度に保持する時間
は、好ましくは10分間〜1時間とする。処理時間が短
すぎると焼鈍効果が不十分となりやすく、長すぎると強
磁性金属粉末が焼結しやすくなる。
【0043】焼鈍処理は、強磁性金属粉末の酸化を防ぐ
ために、一次熱処理と同様に非酸化性雰囲気中で行なう
ことが好ましいが、強磁性金属粉末に耐酸化性の良好な
センダスト粉末などを用いる場合には、空気中で行なっ
てもよい。空気中で高温の焼鈍処理を行なった場合、少
なくともコア表面付近のシリコーン樹脂が酸化ケイ素と
なることがあるが、圧粉成形後に酸化ケイ素が生成して
も、本発明の効果はほとんど低下しない。
【0044】焼鈍工程を非酸化性雰囲気中で行なった場
合、コア中には、通常、シリコーン樹脂および有機チタ
ンが存在する。これは、FT−IR(フーリエ変換赤外
分光)透過法等の分析方法により確認することができ
る。
【0045】焼鈍工程後に、必要に応じ、巻線やコア半
体同士の組み付け、ケース装入などを行なう。
【0046】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。
【0047】<焼鈍温度による比較>強磁性金属粉末と
して、平均粒子径50μm 、平均アスペクト比20のF
e−50重量%Ni合金粉末を、シリコーン樹脂とし
て、無溶剤型シリコーン樹脂(トーレ・シリコーン社製
SR2414、25℃における粘度2000〜8000
CP)を、有機チタンとして、前記した化1の化合物で
n=4のもの(日曹社製TBTポリマーB−4)を用意
した。
【0048】これらを用い、以下に示す方法でコアを製
造した。
【0049】一次混合工程 自動乳鉢により強磁性金属粉末とシリコーン樹脂とを混
合して、一次混合物を製造した。また、これらに加えて
有機チタンを混合した一次混合物も製造した。強磁性金
属粉末に対するシリコーン樹脂の混合量およびシリコー
ン樹脂に対する有機チタンの混合量を、表1に示す。ま
た、シリコーン樹脂および有機チタンについて、全混合
量に対する一次混合工程での混合量の比率(一次比率)
を、表1に示す。
【0050】一次熱処理工程 Ar雰囲気中で一次混合物に熱処理を施した。熱処理の
際の保持温度を表1に示す。なお、温度保持時間は1時
間とした。一次熱処理工程後には、必要に応じて一次混
合物を解砕した。
【0051】二次混合工程 自動乳鉢により一次混合物とシリコーン樹脂とを混合し
て、二次混合物を製造した。また、これらに加えて有機
チタンを混合した二次混合物も製造した。強磁性金属粉
末に対するシリコーン樹脂の混合量およびシリコーン樹
脂に対する有機チタンの混合量を、表1に示す。また、
シリコーン樹脂の全混合量および有機チタンの全混合量
も表1に示す。
【0052】二次熱処理工程 Ar雰囲気中で二次混合物に熱処理を施した。熱処理の
際の保持温度を表1に示す。なお、温度保持時間は1時
間とした。
【0053】潤滑剤添加工程 強磁性金属粉末に対し0.4重量%のステアリン酸亜鉛
を、二次混合物に添加した。
【0054】成形工程 加圧成形によりトロイダル状(外径17.5mm、内径1
0.2mm、高さ6mm)の成形体を製造した。成形圧力
は、8t/cm2 とし、加圧時間は10秒間とした。
【0055】焼鈍工程 Ar雰囲気中で成形体に焼鈍処理を施した。焼鈍処理の
際の保持温度を表1に示す。なお、温度保持時間は0.
5時間とした。
【0056】これらの他に、強磁性金属粉末として平均
粒子径50μm 、平均アスペクト比18のセンダスト
(Fe−Al−Si)粉末を用い、潤滑剤としてワック
ス0.4重量%を用い、成形圧力を10t/cm2 とした以
外はコアNo. 1−10と同様にしてコアNo. 1−11を
製造した。
【0057】焼鈍処理後の各コアについて、以下の特性
を測定した。結果を表1に示す。
【0058】初透磁率(μi ) 100kHz および1MHz のそれぞれにおける初透磁率を
求めた。
【0059】コアロス 100kHz 、100mTにおけるコアロスを求めた。
【0060】圧環強度 コアの直径方向に力を加え、コアが破壊されたときの力
を圧環強度とした。
【0061】
【表1】
【0062】表1のコアNo. 1−5および1−10は、
シリコーン樹脂の一次比率が37.5重量%である。こ
れらのコアの特性を、同比率がそれぞれ50重量%であ
るコアNo. 1−4および1−9と比較すると、圧環強度
が向上し、透磁率も向上することがわかる。透磁率の向
上は、コア密度の向上によるものと考えられる。一方、
シリコーン樹脂の一次比率を75重量%とした以外はコ
アNo. 1−4および1−9と同様にしてコアを製造し、
これらについても圧環強度を測定したところ、それぞれ
12kgf および20kgf であり、圧環強度の低下が認め
られた。
【0063】比較のために、シリコーン樹脂の混合また
はシリコーン樹脂および有機チタンの混合を1回だけ行
ない、その後に一次熱処理に相当する温度(600℃)
または二次熱処理に相当する温度(200℃)で熱処理
を一回施した粉末を用い、上記と同様にして潤滑剤添
加、成形および焼鈍(750℃)を行なってコアを製造
した。この結果、600℃の熱処理だけを施した場合に
は、コアとしての使用が不可能な強度(圧環強度1kgf
以下)しか得られなかった。また、200℃の熱処理だ
けを施した場合、コアロスが5000kW/m3 に達し、や
はりコアとしての使用がほとんど不可能であった。
【0064】また、比較のために、絶縁作用をもつバイ
ンダとして水ガラスとガラス粉末との混合物を用いたコ
アも製造した。水ガラスとガラス粉末との混合物は、水
ガラス単独よりも耐熱性が高い材料である。ガラス粉末
には、平均粒子径3μm のPbO−SiO2 −B2 O3
(軟化点430℃)を用い、水ガラスおよびガラス粉末
の添加量は、強磁性金属粉末に対しそれぞれ1.5重量
%とした。まず、ガラス中にガラス粉末を分散してバイ
ンダ液を調製し、このバインダ液と強磁性金属粉末とを
混練した後、乾燥し、解砕を行なった後、上記と同様に
して潤滑剤添加、成形および焼鈍を行なってコアを製造
した。この結果、焼鈍温度を450℃としたときの圧環
強度が4kgf であり、表1のコアNo. 1−1よりも著し
く低かった。そして、焼鈍温度を500℃以上としたと
きにはコアロスが15000kW/m3 以上となり、強磁性
金属粒子間の絶縁が破壊されていることが明らかであっ
た。
【0065】これらの比較例と表1に示す結果との比較
から、本発明によるコアロス低減およびコアの機械的強
度向上効果が明らかである。また、強磁性金属粉末とし
てセンダスト粉末を用いた場合でも、本発明の効果が得
られることがわかる。
【0066】<シリコーン樹脂の全混合量による比較>
シリコーン樹脂の全混合量が異なるコアを製造した。た
だし、一次比率はすべて同一とした。これらのコアの製
造に際し、シリコーン樹脂混合量以外は表1のコアNo.
1−4またはコアNo. 1−9と同様にした。コアNo. 1
−4およびコアNo. 1−9を含め、これらのコアの特性
を表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】なお、表2に示されるコアは、シリコーン
樹脂混合量が少なくなるにしたがって圧環強度が低下す
る傾向を示した。
【0069】<有機チタンの全混合量による比較>有機
チタンの全混合量が異なるコアを製造した。ただし、有
機チタンの一次比率はすべて同一とした。これらのコア
の製造に際し、有機チタンの全混合量以外は表1のコア
No. 1−9と同様にした。コアNo. 1−9を含め、これ
らのコアの特性を表3に示す。
【0070】
【表3】
【0071】表3に示される結果から、有機チタン混合
量の増加に伴なって圧環強度は向上するが、有機チタン
混合量が多いと透磁率が低下することがわかる。
【0072】<一次熱処理温度による比較>一次熱処理
温度を変えた以外は表1のコアNo. 1−9と同様にして
コアを製造した。コアNo. 1−9を含め、これらのコア
の特性を表4に示す。
【0073】
【表4】
【0074】なお、一次熱処理の温度を750℃とした
場合には、一次熱処理後に、シリコーン樹脂により強磁
性金属粒子が強固に結合されており、解砕が実質的に不
可能であった。
【0075】<二次熱処理温度による比較>二次熱処理
の温度を350℃とした以外は表1のコアNo. 1−9と
同様にしてコアを製造した。このコアの圧環強度は1kg
f 以下であった。
【0076】なお、表1に示すコアNo. 1−11を粉砕
し、粉砕物について、クロロホルムを用いてソックスレ
ー抽出を行なった。抽出液の蒸発乾固物を、FT−IR
透過法により分析した。この結果、有機チタンの特性吸
収帯である2960cm-1、2930cm-1および2870
cm-1(以上はC−H伸縮振動)ならびに1460cm-1お
よび1370cm-1(以上はC−H変角振動)が認められ
た。また、1120〜1030cm-1にブロードなピーク
が認められたが、これはシリコーン樹脂がさらに高分子
化したものと推定される。この結果から、焼鈍処理後の
コア中には、シリコーン樹脂および有機チタンが含まれ
ていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧粉コアの製造方法の構成例を示すフ
ローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/24 (72)発明者 茂呂 英治 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強磁性金属粉末とシリコーン樹脂とを混
    合する一次混合工程と、この一次混合工程で得られた一
    次混合物に非酸化雰囲気中で熱処理を施す一次熱処理工
    程と、一次混合物とシリコーン樹脂とを混合する二次混
    合工程と、この二次混合工程で得られた二次混合物に、
    一次熱処理工程における処理温度よりも低い温度で熱処
    理を施す二次熱処理工程と、成形工程と、焼鈍工程と
    を、この順で有することを特徴とする圧粉コアの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 シリコーン樹脂の全混合量が、強磁性金
    属粉末に対し0.5〜5重量%である請求項1の圧粉コ
    アの製造方法。
  3. 【請求項3】 一次混合工程におけるシリコーン樹脂の
    混合量が、シリコーン樹脂の全混合量に対し10〜80
    重量%である請求項1または2の圧粉コアの製造方法。
  4. 【請求項4】 25℃における粘度が100〜1000
    0CPであるシリコーン樹脂を用いる請求項1〜3のい
    ずれかの圧粉コアの製造方法。
  5. 【請求項5】 一次混合工程において、強磁性金属粉末
    とシリコーン樹脂とに加え、架橋剤として有機チタンを
    混合する請求項1〜4のいずれかの圧粉コアの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 二次混合工程において、強磁性金属粉末
    とシリコーン樹脂とに加え、架橋剤として有機チタンを
    混合する請求項1〜5のいずれかの圧粉コアの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 有機チタンの全混合量が、シリコーン樹
    脂の全混合量に対し10〜70重量%である請求項5ま
    たは6の圧粉コアの製造方法。
  8. 【請求項8】 一次熱処理工程における処理温度が、3
    00〜700℃である請求項1〜7のいずれかの圧粉コ
    アの製造方法。
  9. 【請求項9】 二次熱処理工程における処理温度が、5
    0〜300℃である請求項1〜8のいずれかの圧粉コア
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 焼鈍工程における処理温度が450〜
    800℃である請求項1〜9のいずれかの圧粉コアの製
    造方法。
  11. 【請求項11】 被成形物が潤滑剤を含む請求項1〜1
    0のいずれかの圧粉コアの製造方法。
  12. 【請求項12】 強磁性金属粉末とシリコーン樹脂と有
    機チタンとを混合して圧粉したものであることを特徴と
    する圧粉コア。
  13. 【請求項13】 強磁性金属粉末、シリコーン樹脂およ
    び有機チタンを含むことを特徴とする圧粉コア。
JP6071693A 1994-03-15 1994-03-15 圧粉コアおよびその製造方法 Withdrawn JPH07254522A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6071693A JPH07254522A (ja) 1994-03-15 1994-03-15 圧粉コアおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6071693A JPH07254522A (ja) 1994-03-15 1994-03-15 圧粉コアおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07254522A true JPH07254522A (ja) 1995-10-03

Family

ID=13467886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6071693A Withdrawn JPH07254522A (ja) 1994-03-15 1994-03-15 圧粉コアおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07254522A (ja)

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09306715A (ja) * 1996-05-15 1997-11-28 Tokin Corp 電子部品及びその製造方法
WO2000048211A1 (en) 1999-02-10 2000-08-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Composite magnetic material
WO2006077957A1 (ja) * 2005-01-20 2006-07-27 Sumitomo Electric Industries, Ltd. 軟磁性材料および圧粉磁心
JP2008159926A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Denso Corp 軟磁性磁気部材、軟磁性磁気部材の積層体及びそれらの製造方法
JP2008244128A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Kobe Steel Ltd 圧粉磁心用粉末および圧粉磁心、並びにその製造方法
JP2008262940A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Hitachi Ltd 圧粉磁心,圧粉磁心の製造方法、及びこれを用いたモータ
US7622202B2 (en) 2005-09-21 2009-11-24 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Soft magnetic material, powder magnetic core, method for manufacturing soft magnetic material, and method for manufacturing powder magnetic core
JP2010183057A (ja) * 2009-01-07 2010-08-19 Sumitomo Electric Ind Ltd 軟磁性材料の製造方法、軟磁性材料、および圧粉磁心
JP2011018822A (ja) * 2009-07-10 2011-01-27 Toyota Central R&D Labs Inc 圧粉磁心およびその製造方法
JP2011042811A (ja) * 2009-08-19 2011-03-03 Sumitomo Electric Ind Ltd 軟磁性材料の製造方法、軟磁性材料、および圧粉磁心
JP2011517505A (ja) * 2008-03-20 2011-06-09 ホガナス アクチボラグ (パブル) 強磁性粉末組成物及びその生産方法
US7998361B2 (en) 2004-03-31 2011-08-16 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Soft magnetic material and powder magnetic core
JP2013505563A (ja) * 2009-09-18 2013-02-14 ホガナス アクチボラゲット 強磁性粉末組成物及びその製造方法
JP2014042006A (ja) * 2012-07-26 2014-03-06 Sanyo Special Steel Co Ltd 圧粉磁心用粉末
WO2014185443A1 (ja) * 2013-05-16 2014-11-20 山陽特殊製鋼株式会社 磁性シート用軟磁性扁平粉末及びこれを用いた磁性シート並びに軟磁性扁平粉末の製造方法
CN104174853A (zh) * 2014-08-04 2014-12-03 太仓市武锋金属制品有限公司 一种高性能变压器铁芯片材的制备方法
WO2016194525A1 (ja) * 2015-06-04 2016-12-08 株式会社神戸製鋼所 圧粉磁心用混合粉末および圧粉磁心
JP2017224795A (ja) * 2016-06-17 2017-12-21 株式会社タムラ製作所 圧粉磁心、軟磁性材料、圧粉磁心の製造方法
JP2019186558A (ja) * 2019-06-06 2019-10-24 株式会社神戸製鋼所 圧粉磁心用混合粉末および圧粉磁心
JP2019192880A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 三菱製鋼株式会社 軟磁性材料、圧粉磁心、およびインダクタ
JP2023125565A (ja) * 2022-02-28 2023-09-07 株式会社タムラ製作所 圧粉成形体、圧粉磁心、圧粉成形体及び圧粉磁心の製造方法

Cited By (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09306715A (ja) * 1996-05-15 1997-11-28 Tokin Corp 電子部品及びその製造方法
EP1077454A4 (en) * 1999-02-10 2009-06-03 Panasonic Corp COMPOUND MAGNETIC MATERIAL
US6558565B1 (en) 1999-02-10 2003-05-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Composite magnetic material
KR100494250B1 (ko) * 1999-02-10 2005-06-13 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 복합 자성체
WO2000048211A1 (en) 1999-02-10 2000-08-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Composite magnetic material
US7998361B2 (en) 2004-03-31 2011-08-16 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Soft magnetic material and powder magnetic core
WO2006077957A1 (ja) * 2005-01-20 2006-07-27 Sumitomo Electric Industries, Ltd. 軟磁性材料および圧粉磁心
JP2006202956A (ja) * 2005-01-20 2006-08-03 Sumitomo Electric Ind Ltd 軟磁性材料および圧粉磁心
EP1840907A4 (en) * 2005-01-20 2011-08-31 Sumitomo Electric Industries SOFT MAGNETIC MATERIAL AND POWDER CORE
US7544417B2 (en) 2005-01-20 2009-06-09 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Soft magnetic material and dust core comprising insulating coating and heat-resistant composite coating
US7622202B2 (en) 2005-09-21 2009-11-24 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Soft magnetic material, powder magnetic core, method for manufacturing soft magnetic material, and method for manufacturing powder magnetic core
JP2008159926A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Denso Corp 軟磁性磁気部材、軟磁性磁気部材の積層体及びそれらの製造方法
JP2008244128A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Kobe Steel Ltd 圧粉磁心用粉末および圧粉磁心、並びにその製造方法
JP2008262940A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Hitachi Ltd 圧粉磁心,圧粉磁心の製造方法、及びこれを用いたモータ
US8226779B2 (en) 2007-04-10 2012-07-24 Hitachi, Ltd. Compacted magnetic core, production method of the same, and motor for electric vehicle
JP2011517505A (ja) * 2008-03-20 2011-06-09 ホガナス アクチボラグ (パブル) 強磁性粉末組成物及びその生産方法
JP2010183056A (ja) * 2009-01-07 2010-08-19 Sumitomo Electric Ind Ltd 軟磁性材料の製造方法、軟磁性材料、及び圧粉磁心
JP2010183057A (ja) * 2009-01-07 2010-08-19 Sumitomo Electric Ind Ltd 軟磁性材料の製造方法、軟磁性材料、および圧粉磁心
JP2011018822A (ja) * 2009-07-10 2011-01-27 Toyota Central R&D Labs Inc 圧粉磁心およびその製造方法
JP2011042811A (ja) * 2009-08-19 2011-03-03 Sumitomo Electric Ind Ltd 軟磁性材料の製造方法、軟磁性材料、および圧粉磁心
JP2013505563A (ja) * 2009-09-18 2013-02-14 ホガナス アクチボラゲット 強磁性粉末組成物及びその製造方法
JP2014042006A (ja) * 2012-07-26 2014-03-06 Sanyo Special Steel Co Ltd 圧粉磁心用粉末
WO2014185443A1 (ja) * 2013-05-16 2014-11-20 山陽特殊製鋼株式会社 磁性シート用軟磁性扁平粉末及びこれを用いた磁性シート並びに軟磁性扁平粉末の製造方法
CN104174853A (zh) * 2014-08-04 2014-12-03 太仓市武锋金属制品有限公司 一种高性能变压器铁芯片材的制备方法
WO2016194525A1 (ja) * 2015-06-04 2016-12-08 株式会社神戸製鋼所 圧粉磁心用混合粉末および圧粉磁心
JP2017004992A (ja) * 2015-06-04 2017-01-05 株式会社神戸製鋼所 圧粉磁心用混合粉末および圧粉磁心
JP2017224795A (ja) * 2016-06-17 2017-12-21 株式会社タムラ製作所 圧粉磁心、軟磁性材料、圧粉磁心の製造方法
CN107527723A (zh) * 2016-06-17 2017-12-29 株式会社田村制作所 压粉磁芯、电抗器、软磁性材料及压粉磁芯的制造方法
JP2019192880A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 三菱製鋼株式会社 軟磁性材料、圧粉磁心、およびインダクタ
JP2019186558A (ja) * 2019-06-06 2019-10-24 株式会社神戸製鋼所 圧粉磁心用混合粉末および圧粉磁心
JP2023125565A (ja) * 2022-02-28 2023-09-07 株式会社タムラ製作所 圧粉成形体、圧粉磁心、圧粉成形体及び圧粉磁心の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100187347B1 (ko) 압연코어
EP0869517B1 (en) Dust core, ferromagnetic powder composition therefor, and method of making
JP6277426B2 (ja) 複合磁性体およびその製造方法
JP4044591B1 (ja) 圧粉磁心用鉄基軟磁性粉末およびその製造方法ならびに圧粉磁心
TWI406305B (zh) Iron-based soft magnetic powder and dust core for powder core
KR100341627B1 (ko) 압분 철심용 강자성 분말, 압분 철심 및 압분 철심 제조 방법
JP6265210B2 (ja) リアクトル用圧粉磁心
CN103038842B (zh) 制造压粉磁芯的方法和制造磁芯粉末的方法
JP2010163691A (ja) 軟磁性材料、および圧粉磁心
JP2014086672A (ja) 圧粉磁心及びその製造方法、磁心用粉末及びその製造方法
KR20120069584A (ko) 압분자심의 제조 방법 및 상기 제조 방법에 의해 얻어진 압분자심
JPH09512388A (ja) 磁性鉄粉末の熱処理
JP2011018822A (ja) 圧粉磁心およびその製造方法
JP2010183056A (ja) 軟磁性材料の製造方法、軟磁性材料、及び圧粉磁心
WO2010061525A1 (ja) 軟磁性材料の製造方法、および圧粉磁心の製造方法
JP5513922B2 (ja) 圧粉磁心用鉄基軟磁性粉末およびその圧粉磁心用鉄基軟磁性粉末の製造方法並びに圧粉磁心
JP4064711B2 (ja) 圧粉磁心用粉末および高強度圧粉磁心、並びにその製法
JP2001102207A (ja) 圧粉磁心の製造方法
JP4847977B2 (ja) 磁心用粉末および圧粉磁心並びにそれらの製造方法
JPH0845724A (ja) 圧粉コア
JP2000277314A (ja) 圧粉磁心およびその製造方法
JPH11195520A (ja) 圧粉コア用強磁性粉末、圧粉コアおよびその製造方法
JP5159751B2 (ja) 圧粉磁心の製造方法およびこの製造方法によって得られた圧粉磁心
JP4759533B2 (ja) 圧粉磁心用粉末および圧粉磁心、並びにその製造方法
JP2001135515A (ja) 圧粉磁心

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010605