JPH07256171A - 超音波振動装置及び霧化装置 - Google Patents

超音波振動装置及び霧化装置

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JPH07256171A
JPH07256171A JP5535594A JP5535594A JPH07256171A JP H07256171 A JPH07256171 A JP H07256171A JP 5535594 A JP5535594 A JP 5535594A JP 5535594 A JP5535594 A JP 5535594A JP H07256171 A JPH07256171 A JP H07256171A
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Tetsuo Tanaka
哲郎 田中
Hidekazu Kameda
英一 亀田
Akira Wakamiya
章 若宮
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 種々の霧化装置に適応した超音波振動装置を
提供し、霧化媒体の流量および霧化した霧の方向の制御
および小型化を実現でき、また安全かつ安価な霧化装置
を提供する。 【構成】 発振器から所定周波数の電力が供給されて駆
動するハイパワー用超音波振動子の超音波放射面に、こ
れの一部分に供給される霧化媒体が毛細管現象により該
放射面全体に拡がり且つ保持される形状の媒体拡散部が
設けられてなり、この振動子はボルト締めランジュバン
型超音波振動子である。また、霧化装置は、互いに異な
る方向に超音波を放射する超音波放射面のそれぞれに対
して上記媒体拡散部および上記媒体導入部を設けた超音
波振動装置が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波振動装置および
霧化装置に関し、例えば、溶融金属噴霧、農薬液散布、
くん蒸消毒噴霧、気化器、タービン、ペンキ噴霧器、噴
霧乾燥、スラリの噴霧およびバーナーや、燃料の噴射、
芳香材の散布等に利用される。
【0002】
【従来の技術】近年、病院や医院における院内感染が社
会問題化しており、この院内感染を防止するために、例
えばアルコールを80%で界面活性剤を20%の割合で
混合した消毒液を自動的に噴出させて手指を殺菌消毒で
き、且つ二次感染を防ぐために手拭きを使う必要のない
装置が要望されている。そこで、消毒液を霧化してスプ
レー式に噴出することにより、適量の消毒液を瞬時に手
全体に湿らすよう付着させて手拭きの使用を不要とする
手の殺菌消毒が考えられる。
【0003】現在、液体を霧化するのに超音波を利用す
る手段が一般的に採用されている。その理由は、霧化量
と霧化粒径とをそれぞれ超音波振動子への供給電力およ
び超音波周波数を可変することにより個々に独立してコ
ントロールできる利点を有しているためである。この超
音波霧化装置としては800KHz〜3MHzの周波数
帯で使用するものが最も多く利用されており、その代表
的なものが超音波加湿器である。この超音波加湿器は、
従前の蒸発式や回転霧化式の霧化器が有していた種々の
欠点を持たない長所があるが、超音波振動子を霧化すべ
き液体に直接接触させるために、水中に含まれるイオン
が空気中の炭酸ガスと化合して白い粉の化合物を出す欠
点がある。
【0004】この加湿器の欠点を解消したものに、図1
2に示すような医療用加湿器がある。この加湿器は、水
槽1の底面開口部に、超音波振動子2が水槽1内の水5
に接触する状態で支持ゴム3を介して固定ねじ4で固着
されており、霧化すべき液体6は、ステンレス板やポリ
エステルフィルム等の耐蝕性の板を加工した薄い透過膜
7により水5に対して隔離状態で霧化室8内に収納され
ている。従って、霧化すべき液体6には超音波振動子2
からの音波が直接当たるのではなく、水を伝播して伝達
されるので、上述したような白い粉の化合物を発生する
欠点がない。そして、霧化された液体6の滴液は送風管
9から霧化室8に送られる空気により吐出管10を通じ
噴霧される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した医
療用加湿器は、霧化室8に送風管9を通じ空気を送るた
めのコンプレッサ等を必要とするため、装置全体が大型
となり、院内感染防止用として病院のトイレ等に設置す
る目的には不向きであるだけでなく、加湿器は、構造的
に一定以上の高い超音波周波数を必要とするので、上述
の手の消毒用には霧化粒径が小さすぎて不適当である。
さらに、音波伝播用の水5が無くなると発熱して破損す
る欠点もあり、安全性にも問題がある。
【0006】また、手の消毒用として適当な30μm〜
120μmの霧化粒径の滴液を得るには、超音波振動子
を10KHz〜100KHzの周波数範囲で駆動する必
要がある。このような超音波霧化装置は、図13に示す
ように、ランジュバン型振動子や磁歪振動子等のボルト
締め型振動子11とエクスポーネンシャルホーン12と
を組み合わせた構成になっており、エクスポーネンシャ
ルホーン12により霧化機能を得るようになっている。
しかし、この構成ではエクスポーネンシャルホーン12
により霧化液滴が略一点に集中されてしまうため、燃焼
バーナー等の用途には適するが、散霧器等の用途には適
さないので上述の手の殺菌消毒用には利用できない。ま
た、ボルト締め型振動子11に比較的長いエクスポーネ
ンシャルホーン12を組み合わせるので形状が大きくな
るとともに、ボルト締め型振動子11自体が高価なもの
となる。
【0007】本発明はこれらの問題点を解決するために
なされたもので、種々の霧化装置に適応した超音波振動
装置を提供するとともに、霧化媒体の流量および霧化し
た霧の方向の制御および小型化を実現でき、しかも安全
かつ安価な霧化装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の超音波振動装置は、発振器から所定周波
数の電力が供給されて駆動するハイパワー用超音波振動
子の超音波放射面に、これの一部分に供給される霧化媒
体が毛細管現象により該放射面全体に拡がり且つ保持さ
れる形状の媒体拡散部が設けられてなることによって特
徴付けられている。
【0009】ここで、このハイパワー用超音波振動子は
ボルト締めランジュバン型超音波振動子であることが望
ましい。また、媒体拡散部は、超音波放射面に接合固定
された網目状板または多孔板からなるもの、または、超
音波放射面に多数の細溝を縦横に配した粗面によって構
成されている。この網目状板または多孔板の一部である
複数箇所が、接着、ねじ止めまたは溶接のいずれかの手
段により上記超音波放射面に固着されるのが望ましい。
【0010】また、この網目状板または多孔板に、超音
波放射面に対し側方に突出して形成され、かつ、上記ハ
イパワー用超音波振動子の側方位置において上記媒体拡
散部の一部に霧化媒体を導くよう配設された媒体供給系
から滴下される霧化媒体を上面に受ける媒体導入部が一
体形成されている。この他、媒体導入部が、ハイパワー
用超音波振動子の側部から上記超音波放射面に至る供給
孔によって構成されたもの、ハイパワー用超音波振動子
の超音波放射面の先端部とその反対側の後端部との間を
貫通する貫通孔によって構成されたもの、ハイパワー用
超音波振動子の表面部から上記超音波放射面に至る複数
の供給孔によって構成されたものが望ましい。
【0011】また、超音波放射面に多数の細溝を縦横に
配した粗面によって構成されている媒体拡散部には、ハ
イパワー用超音波振動子の側部から上記超音波放射面に
至る供給孔によって構成されたもの、ハイパワー用超音
波振動子の超音波放射面の先端部とその反対側の後端部
との間を貫通する貫通孔によって構成されたもの、ハイ
パワー用超音波振動子の表面部から上記超音波放射面に
至る複数の供給孔によって構成されたものが望ましい。
【0012】一方、本発明の霧化装置は、互いに異なる
方向に超音波を放射する超音波放射面のそれぞれに対し
て上記媒体拡散部および上記媒体導入部を設けた超音波
振動装置が備えられているるとともに、この各媒体導入
部に所定量の霧化媒体を供給するための媒体供給系が設
けられてなることによって特徴付けられている。
【0013】また、この媒体供給系は、互いに独立して
設けらた構成としてもよい。
【0014】
【作用】ハイパワー用超音波振動子は発振器から供給さ
れる所定周波数の電気エネルギを機械的エネルギに変換
する。一方、振動子の超音波放射面に設けられた媒体拡
散部の一部に供給された霧化媒体は、毛細管現象により
超音波放射面全体に拡がり且つ保持される。この霧化媒
体に振動子の超音波放射面からの放射超音波が作用する
ことにより、超音波放射面の略全体から霧化媒体が微粒
化されて液滴が噴霧される。このように媒体拡散部が、
従来において振動子に連結されたエクスポーネンシャル
ホーンと略同様に作用して霧化機能を得られるので、極
めて小型化できるとともに、加湿器のように一定以上の
高い超音波周波数を必要とするものと異なり、任意の周
波数範囲で駆動して所要の霧化粒径を得られる。従っ
て、極めて小型であってての殺菌消毒用として適当な装
置を得ることができる。
【0015】また、媒体拡散部としての網目状板または
多孔板の一部分である複数箇所を超音波放射面に固着す
る構成とすれば、網目状板または多孔板の大部分を占め
る無固着部分で効率的に霧化して拡散状態で噴霧できる
利点がある。しかも、液滴の霧化粒径は発振器から振動
子に供給する超音波周波数により決定されるとともに、
霧化量は媒体供給系による媒体供給量により可変調節す
ることができるので、発振器から振動子への供給電力を
一定とすることができ、調節を容易に行える長所があ
る。更に、網目状板や多孔板を用いて霧化すれば、それ
らの開口径や形状により拡散または集中等の霧化状態を
変えられる利点がある。
【0016】また、媒体拡散部として超音波放射面に多
数の細溝を縦横に配して粗面形状とした放射金属面も上
記の網目状板等と同様な拡散機能をもつ。媒体導入部
は、振動子の側部から超音波放射面に至る供給孔や、振
動子の超音波放射面の先端部とその反対側の後端部との
間を貫通する貫通孔、さらに、振動子の表面部から超音
波放射面に至る複数の供給孔によって構成されている場
合、こうした振動子内部の供給孔を介して液の供給がな
され、流量の制御が可能となる。また、液の出口となる
超音波放射面の孔の位置、個数によって、任意の方向に
霧をだすことができる。
【0017】さらに、ハイパワー用超音波振動子はその
両端面で互いに異なる方向に超音波を放射し、この両超
音波放射面のそれぞれに対して上記した媒体拡散部およ
び媒体導入部を設けることによって、一方の超音波放射
面だけを利用する場合の2倍の霧化量とすることができ
る。ここで、各媒体導入部に対し、独立した媒体供給系
とすれば、互いに異なる液体をそれぞれ同時に霧化でき
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について図面
を参照しながら詳述する。図1は手の殺菌消毒用の装置
に適用した場合の本発明の一実施例の全体の概略構成を
示す一部破断正面図である。同図において、前面(手前
側)が一部開口した本体ケース13内には、ボルト締め
ランジュバン型超音波振動子14が、本体ケース13の
側面を貫通し、内方に突出した複数本の支持杆15の各
先端によって吊下状態で支持されている。また、このボ
ルト締めランジュバン型超音波振動子14は、放射金属
ブロック14aとリア金属ブロック14bとの間に2個
の円環状の圧電素子14c,14dを介在させるととも
に、ボルト14eを放射金属ブロック14aおよび各圧
電素子14c,14dに挿通させてリア金属ブロック1
4bのねじ孔に螺込み、且つボルト14eで締め付けて
一体化した構成となっており、各圧電素子14c,14
dにはそれぞれ負および正の電極板14f,14gが取
付けられている。このボルト締めランジュバン型超音波
振動子14は、圧電素子14c,14dの引張応力が圧
縮応力よりも弱いことからボルト14eで引張り応力を
持たせて大パワーを入力する超音波洗浄機や超音波加工
機等の機器の超音波発振源として使用されるものであ
る。同図には、超音波洗浄機用として安価に市販されて
いるものを用いた場合を例示してあり、この振動子14
は、放射金属ブロック14aが先端の放射金属面14h
に向かい順次径が大きくなった拡開状形状となって霧化
拡散効果を有するものであり、放射金属面14hを下方
に向けた垂下状態に支持されている。尚、本発明は、こ
のボルト締めランジュバン型振動子14に限ることな
く、金属磁歪振動子やフェライト振動子等の他のハイパ
ワー用超音波振動子を用いても特に不都合は生じない。
【0019】そして、振動子14の下端面である放射金
属ブロック14aの放射金属面14hに網目状(メッシ
ュ)金属板16が接合固着されている。この網目状金属
板16は、図2に示すように、外周部の等間隔の4箇所
から液導入部16aが一体に突出された形状になってお
り、この各液導入部16aの各々の形成部分を除く外周
部分と中心部分とが、接着剤を塗布して放射金属面14
hに接着されている。この網目状金属板16の接着部1
6bは、図示の位置に限らないが、少なくとも全体を固
定するのではなく一部分を非連続に設ければよい。尚、
上述の網目状金属板16が網目状板として最も効果的で
あることが実験結果により判明したが、プラスチック製
やセラミック製の網目状板を用いることもできる。
【0020】また、網目状金属板16に消毒液を供給す
るための4本の液供給ノズル17が、各々の先端の液供
給口を網目状金属板16の各液導入部16の上方に位置
するよう本体ケース13に貫通固定されている。この各
液供給ノズル17には、液貯留タンク(図示せず)の消
毒液が液供給ポンプ18の駆動によりチューブ19を通
じて供給され、各々の先端の液供給口から網目状金属板
16の各導入部16a上にそれぞれ滴下される。一方、
振動子14は、これの正負の各電極板14g,14fを
通じ圧電素子14d,14cに発振器20から所定周波
数の電圧が給電されることによって生じる振動が機械的
接触を通じ両金属ブロック14a,14bに伝わり、そ
れによって発生する定在波により共振が起こる。尚、図
示していないが、本体ケース13の前面下部には、これ
の開口部から内部に手が入れられたのを非接触で検出す
るスイッチング用光電センサが配設されている。
【0021】以上の構成からなる本発明実施例の作用に
ついて説明する。手を消毒すべく本体ケース13の前面
開口部からケース13内部に入れると、これを光電セン
サが非接触で検出することにより液供給ポンプ18およ
び発振器20が共に給電されて駆動する。振動子14は
発振器20から供給される所定周波数の電気エネルギを
機械エネルギに変換し、この振動子14により網目状金
属板16が励振されてたわみ振動する。このたわみ振動
する網目状金属板16の各液導入部16a上に各液供給
ノズル17からそれぞれ消毒液が図1に破線で示すよう
に液下される。
【0022】この各液導入部16a上に液下された消毒
液は、網目状金属板16の接着部16bを除く部分の放
射金属面14hと網目状金属板16との隙間全体に毛細
管現象により拡がり、且つ網目状金属板16の網目孔に
溜まる状態に保持される。この消毒液に振動子14の放
射金属面14hからの放射超音波が作用することによ
り、網目状金属板16の略全体から消毒液が微粒化され
た液滴が噴霧される。即ち、放射金属面14hに接合固
着した網目状金属板16が図13に示したエクスポーネ
ンシャルホーン12と略同様に作用して霧化機能が得ら
れる。この霧化された消毒液が本体ケース13内に入れ
られた手全体を湿らすように付着し、手の殺菌消毒が瞬
時に行われる。因みに実測結果を示すと、振動子14に
周波数40KHzで30Wの交番電力を供給するととも
に、網目孔の径が500μmの網目状金属板16の1箇
所の液導入部16aに消毒液を液下したところ、0.6
cc/secの霧化率を得ることができた。
【0023】そしてまた、手に十分に霧化消毒液が付着
した時点で、手を本体ケース13から出すと、それを光
電センサが検出してポンプ18および発振器20の駆動
が停止し、消毒液の噴霧が止まる。従って、本体ケース
13内に手を入れられる毎に消毒液が必要な適量だけ自
動的に出るだけであって経済的であるとともに、適量の
消毒液が液滴として手に付着するので、手拭きを使う必
要がなくなって二次感染の恐れが全く無くなる。
【0024】この超音波霧化装置は、振動子14の放射
金属面14hに網目状金属板16を接合させて部分的に
固着する簡単な構成により、振動子14を10KHz〜
100KHzの周波数範囲のうちの任意の周波数で駆動
させて30μm〜120μmの霧化粒径を得ることがで
きるので、コンプレッサやエクスポーネンシャルホーン
等を必要としない極めて小型であってての殺菌消毒用に
適した装置を得ることができ、しかも、加湿器に比較し
て極めて安全性の高いものとなる。更に、網目状金属板
16の液導入部16aを除く複数箇所を部分的に放射金
属面14hに接着することにより、液導入部16aに液
下した消毒液が網目状金属板16の大部分を占める無接
着部分に向け効率的に分散するとともに、この無接着部
分で効率的に霧化して拡散状態で噴霧できる利点があ
る。そして、液滴の霧化粒径は使用する超音波周波数に
より決定でき、霧化量はポンプ18の流量により可変調
節することができるので、発振器20から振動子14へ
の供給電力を一定とすることができ、調節を容易に行え
る長所がある。更にまた、網目状金属板16を用いて霧
化するので、この網目状金属板16をの網目孔の径や形
状により拡散または集中等の霧化状態を変えることがで
きるとともに、網目状金属板16の上述した無接着部分
の面積により霧化量を調節することもできるので、一定
の霧化状態を保持して霧化量を設定することもできる。
【0025】本発明は、上記実施例に限られるものでは
なく、以下に、本発明に包含できる種々の変形例につい
て説明する。上記実施例の網目状金属板16に代えて、
多孔板として、例えば図3に示すように小孔を多数個形
成したパンチングメタル板21を放射金属面14hに固
着するようにしても、上記実施例と同様の効果を得るこ
とができる。このパンチングメタル板21の放射金属面
14hへの部分的固着を、上記実施例の接着手段に代え
て同図に示すように、複数個の固定ねじ22をパンチン
グメタル板21に挿通して放射金属ブロック14aに螺
合する手段で行ってもよく、或いは固定ねじ22に代え
て溶接手段を用いてもよい。更に、パンチングメタル板
21の液導入部21aは図に示すように1箇所設けるだ
けでも、この液導入部21aに滴下された液が毛細管現
象により全面に拡がるために、相応の効果を得ることが
できる。
【0026】また、振動子14への液供給手段として、
網目状金属板16またはパンチングメタル板21に、図
4(a)に示すように、上述した単に突出した形状の液
導入部16a,21aよりも幅および長さの大きい液導
入部23を一体に突設するとともに、この液導入部23
を断面U字状に湾曲させて液供給ノズル17に直接連結
するようにすれば、消毒液を確実に供給することができ
る。また、同図(b)に示すように、円板状の網目状金
属板16またはパンチングメタル板21を振動子14の
放射金属面14hよりも僅かに大きい径とすることによ
り、環状の液導入部24が放射金属面14hの外周より
も側方に突出した状態となり、この液導入部24上に液
供給ノズル17から消毒液を滴下するようにすれば、図
2および図3に示した液導入部16a,21aに対し液
供給ノズル17を位置決めすることが不要となって液供
給ノズル17の取付けが容易となる。
【0027】更に、振動子14への他の液供給手段とし
て、図5(a)に示すように、振動子14の放射金属ブ
ロック14aに、これの側部から放射金属面14hに至
る貫通孔25を形成するとともに、この貫通孔25に液
供給ノズル17を嵌め込む構成を用いてもよい。或い
は、同図(b)に示すように、振動子14の放射金属ブ
ロック14aに、これの側部から放射金属面14hに至
る液供給溝26を形成し、この液供給溝26に液供給パ
イプ27を嵌合して固定するとともに、この液供給パイ
プ27に液供給ノズル17を接続するようにしてもよ
い。このように、振動子14の側部から放射金属面14
hに至る貫通孔25の形状は、これらに限ることなく、
図6に示すように、ボルト63の外側部分に液供給孔6
0を形成してもよく、図5の例と同様に液供給側にチュ
ーブ62が嵌め込まれて、このチューブ62を通じて液
が供給される。また、液導入部64は振動子14の放射
金属面14hに対向配置され、止めねじ61によって振
動子14にねじ止めされている。
【0028】さらに液供給路の他の例として、図7に示
すように、ボルト74の中心を通り、振動子14の後端
部から先端部を貫通する液供給孔70が形成されたもの
がある。上記と同様にこの液供給孔70の後端部にはチ
ューブ73が嵌め込まれて、このチューブ73を通じて
液が供給される。また、液導入部75は振動子14の放
射金属面14hに対向配置され、止めねじ71a,71
bによって振動子14にねじ止めされている。
【0029】図5乃至図7の構成は液供給孔が1個の例
であるが、図8に示すように、振動子14の放射金属ブ
ロック14aに、これの側部から入り込み、放射金属ブ
ロック14a内部で4個の液供給孔80a,80b,8
0c,80dに分岐し、放射金属面14hに至る構成と
なっている。液供給孔80a,80b,80c,80d
が分岐する部分(ボルト83の前方部分)には、液溜め
部85が形成されており、液供給側に嵌め込まれたチュ
ーブ62から供給される液は、各液供給孔80a,80
b,80c,80dにスムーズに流れるようになってい
る。この液供給系は同図(c)に示すように1つのノズ
ル82aによって各液供給孔に供給するタイプのもの
や、同図(d)に示すように2つのノズル82a,82
bによって各液供給孔に供給するタイプのものがある。
後者の場合のものでは、2種類の液を混合して霧化する
ことができる。尚、このように2つのノズルに限ること
なく、必要に応じて複数のノズルを備えた構成とするこ
とも可能である。
【0030】図5乃至図8に示した液供給構成とすれ
ば、消毒液を振動子14の放射金属面14hに直接供給
できるので、網目状金属板16やパンチングメタル板2
1等を放射金属面14hに接合する必要がない。また、
図9(a),(b)に示すように、放射金属面14hに
多数の細溝28を縦横に配して粗面形状とし、放射金属
面14h自体に消毒液の拡散機能を持たせるようにして
も、網目状金属板16やパンチングメタル板21等と同
様の効果を得ることができる。
【0031】以上説明した各実施例は、媒体拡散部が振
動子14の一方の超音波放射面自体あるいは対向して形
成された超音波振動装置を示したものである。こうした
超音波振動装置に用いられている振動子はその両端が振
動する。以下に、この両端の振動面で霧化を行う霧化装
置について説明する。
【0032】まず、図10(a)に示すように、ボルト
締めランジュバン型超音波振動子140はその電極部分
を、この振動子140を嵌め込むための貫通孔93aが
形成され、ゴムからなる保持材93によって支持されて
いる。この振動子140の両端面の超音波放射面にはそ
れぞれネット94a,94b(媒体拡散部)が備えられ
ている。また、電極部分の端子14jは、振動子140
を駆動させるための発振回路95に接続されている。ま
た、保持材93には同図(b)に示すように、この電極
部分の端子等を保護するための凹部が形成されている。
さらに、ネット94a,94bにそれぞれ液を供給する
パイプ90が備えられ、このパイプ90はポンプ92を
介して、液タンク91に連通されている。この構成によ
り、ポンプが駆動すると、液タンク91内の液はパイプ
90を通じてネット94a,94bのそれぞれに供給さ
れる。
【0033】この構成により、一方の超音波放射面を利
用した場合の霧化装置に比べ、2倍の霧化量とすること
ができる。また、図11は図10に示したと同様の超音
波振動装置を用いた構成であるが、液の供給系が異なる
構成となっている。つまり、液の供給系がネット94
a,94bのそれぞれに対し、独立して設けられた構成
となっている。ネット94a,94bのそれぞれに対
し、振動子140の側面から入り込み、その超音波放射
面に至る孔102a、102bが設けられ、それぞれの
孔102a、102bに連通するパイプ100a、10
0bは、それぞれポンプP1,P2を介して、液タンク
101a、101bに接続されている。
【0034】この構成により、ネット94a,94bに
はそれぞれのポンプP1,P2の駆動により、独立して
液が供給される。従って、必要に応じて同じ種類の液を
ネット94a,94bに供給することも、また例えば水
と油、水とアルコール、消臭剤と芳香剤といった異なる
種類の液体を同時に霧化できる。またその量の調整も各
ポンプP1,P2の制御によって適宜行うことができ
る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の超音波振
動装置によると、発振器から所定周波数の電力が供給さ
れて駆動するハイパワー用超音波振動子の超音波放射面
に、これの一部分に供給される霧化媒体が毛細管現象に
より該放射面全体に拡がり且つ保持される形状の媒体拡
散部を設けた構成としたので、従来例において振動子に
連結されたエクスポーネンシャルホーンと略同様に作用
して霧化機能を得られるので、任意の周波数範囲で駆動
して所要の霧化粒径の液滴を拡散状態に噴霧することが
でき、安全性が高く、且つ極めて小型であって手の殺菌
消毒用として適当な装置を得ることができる。しかも、
液滴の霧化粒径は使用する振動子の周波数を選択するこ
とにより調節できるとともに、霧化量は媒体供給系によ
り可変調節できるので、発振器から振動子への供給電力
を一定とすることができ、調節を容易に行える長所があ
る。
【0036】また、媒体拡散部としての網目状板または
多孔板の一部分である複数箇所を超音波放射面に固着す
る構成とすれば、網目状板または多孔板の大部分を占め
る無固着部分で効率的に霧化して拡散状態で噴霧できる
とともに、網目状板または多孔板の開口径や形状により
拡散または集中等の霧化状態を変えられる利点がある。
【0037】また、媒体導入部を、網目状板または多孔
板に、超音波放射面に対し側方に突出して一体形成した
構成とした場合、この媒体導入部に取りつける液供給ノ
ズルの位置決めが不要となり、取付けは容易となる。さ
らに、媒体導入部を、振動子の側部から超音波放射面に
至る供給孔や、振動子の超音波放射面の先端部とその反
対側の後端部との間を貫通する貫通孔、さらに、振動子
の表面部から超音波放射面に至る複数の供給孔によって
構成した場合、流量の制御が可能となり、また、液の出
口となる超音波放射面の孔の位置、個数によって、任意
の方向に霧をだすことができる。この結果、ごく微量の
霧化を必要とする芳香剤から、多量の霧化を必要とする
石油ファンヒータまで用途を広げることができる。
【0038】また、本発明の霧化装置によれば、互いに
異なる方向に超音波を放射する両超音波放射面のそれぞ
れに対して上記した媒体拡散部および媒体導入部を設け
た構成としたので一方の超音波放射面だけを利用する場
合の2倍の霧化量とすることができる。ここで、各媒体
導入部に対し、独立した媒体供給系とすれば、互いに異
なる液体をそれぞれ同時に霧化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の概略構成を示す一部破断正面図
【図2】図1に示す本発明実施例の要部の底面図
【図3】本発明実施例に適用される媒体拡散部の他例に
おける底面図
【図4】本発明実施例に適用される媒体導入部の他例の
要部斜視図
【図5】本発明実施例に適用される媒体導入部の更に他
例の要部斜視図
【図6】本発明実施例に適用される媒体導入部の更に他
例の説明図
【図7】本発明実施例に適用される媒体導入部の更に他
例の説明図
【図8】本発明実施例に適用される媒体導入部の更に他
例の説明図
【図9】(a),(b)は本発明の媒体拡散部の更に他
例の底面図および縦断面図
【図10】本発明の霧化装置の実施例を説明する図
【図11】本発明の霧化装置の他の実施例を説明する図
【図12】従来の医療用加湿器の縦断面図
【図13】従来の超音波霧化装置の概略側面図
【符号の説明】
14,140・・・・ボルト締めランジュバン型超音波振動
子 14h・・・・放射金属面(超音波放射面) 16・・・・網目状金属板(網目状板) 16a・・・・網目状金属板の液導入部(媒体導入部) 16b・・・・網目状金属板の接着部 17・・・・液供給ノズル(媒体供給系) 20・・・・発振器 21・・・・パンチングメタル板(多孔板) 22・・・・固定ねじ 23,24・・・・液導入部(媒体導入部) 25・・・・貫通孔(媒体供給路) 26・・・・液供給溝(媒体供給路) 28・・・・細溝
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項10
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項11
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】一方、本発明の霧化装置は、超音波を放射
する超音波放射面に対して上記媒体拡散部および上記媒
体導入部を設けた超音波振動装置が備えられているとと
もに、この媒体導入部に所定量の霧化媒体を供給するた
めの媒体供給系が設けられてなることによって特徴付け
られている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】また、互いに異なる方向に超音波を放射す
る超音波放射面を有する超音波振動装置が備えられた霧
化装置では、この媒体供給系は、互いに独立して設けら
た構成としてもよい。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振器から所定周波数の電力が供給され
    て駆動するハイパワー用超音波振動子の超音波放射面
    に、これの一部分に供給される霧化媒体が毛細管現象に
    より該放射面全体に拡がり且つ保持される形状の媒体拡
    散部が設けられてなる超音波振動装置。
  2. 【請求項2】 上記ハイパワー用超音波振動子がボルト
    締めランジュバン型超音波振動子であることを特徴とす
    る請求項1に記載の超音波振動装置。
  3. 【請求項3】 上記媒体拡散部が、上記超音波放射面に
    接合固定された網目状板または多孔板からなることを特
    徴とする請求項1または2に記載の超音波振動装置。
  4. 【請求項4】 上記媒体拡散部が、上記超音波放射面に
    多数の細溝を縦横に配した粗面によって構成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の超音波振動
    装置。
  5. 【請求項5】 上記網目状板または多孔板の一部である
    複数箇所が、接着、ねじ止めまたは溶接のいずれかの手
    段により上記超音波放射面に固着されたことを特徴とす
    る請求項3に記載の超音波振動装置。
  6. 【請求項6】 上記網目状板または多孔板に、上記超音
    波放射面に対し側方に突出して形成され、かつ、上記ハ
    イパワー用超音波振動子の側方位置において上記媒体拡
    散部の一部に霧化媒体を導くよう配設された媒体供給系
    から滴下される霧化媒体を上面に受ける媒体導入部が一
    体形成されたことを特徴とする請求項3または5に記載
    の超音波振動装置。
  7. 【請求項7】 上記媒体導入部が、上記ハイパワー用超
    音波振動子の側部から上記超音波放射面に至る供給孔に
    よって構成されていることを特徴とする請求項1、2、
    3、または4に記載の超音波振動装置。
  8. 【請求項8】 上記媒体導入部が、上記ハイパワー用超
    音波振動子の超音波放射面の先端部とその反対側の後端
    部との間を貫通する貫通孔によって構成されていること
    を特徴とする請求項1、2、3、または4に記載の超音
    波振動装置。
  9. 【請求項9】 上記媒体導入部が、上記ハイパワー用超
    音波振動子の表面部から上記超音波放射面に至る複数の
    供給孔によって構成されていることを特徴とする請求項
    1、2、3、または4に記載の超音波振動装置。
  10. 【請求項10】 互いに異なる方向に超音波を放射する
    超音波放射面のそれぞれに対して上記媒体拡散部および
    上記媒体導入部を設けた請求項1、2、3、4、6、
    7、または9に記載の超音波振動装置。
  11. 【請求項11】 互いに異なる方向に超音波を放射する
    超音波放射面のそれぞれに対して上記媒体拡散部および
    上記媒体導入部を設けた請求項1、2、3、4、6、
    7、9、または10に記載の超音波振動装置が備えられ
    ているるとともに、上記媒体供給系が互いに独立して設
    けられてなる霧化装置。
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