JPH0725704A - 有害動物類忌避材 - Google Patents

有害動物類忌避材

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JPH0725704A
JPH0725704A JP19399793A JP19399793A JPH0725704A JP H0725704 A JPH0725704 A JP H0725704A JP 19399793 A JP19399793 A JP 19399793A JP 19399793 A JP19399793 A JP 19399793A JP H0725704 A JPH0725704 A JP H0725704A
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JP
Japan
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repellent
light
rat
cycloheximide
biodegradable plastic
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JP19399793A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Yamakido
正義 山木戸
Masao Kubo
雅雄 久保
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Takiron Co Ltd
Original Assignee
Takiron Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 果樹等の幼木や農作物の周りの地面に埋設す
ることによって幼木等を鼠などの有害動物の食害から守
ることができ、使用後あえて土中から取り除いて焼却や
廃棄処理する必要がなく、しかも、溶融成形時や使用時
における鼠忌避剤の熱分解や光分解が抑制されるため鼠
忌避剤の配合量を大幅に節約できる有害動物類忌避材を
提供する。 【構成】 本発明の有害動物類忌避材Aは、網状或はシ
ート状の生分解性プラスチック基材1中に鼠忌避剤を含
有せしめた構成とし、望ましくは、遮光性顔料及び光安
定剤のいずれか一方又は双方を鼠忌避剤と共に含有せし
めた構成とする。生分解性プラスチック基材1を用いて
土中の微生物による分解を可能にすると共に、生分解性
プラスチックの溶融成形温度が低いことを利用して鼠忌
避剤の熱分解を抑制し、更に遮光性顔料や光安定剤によ
って鼠忌避剤の光分解も抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、果樹等の幼木、農作
物、電気配線、各種資材等を鼠などの有害動物類の食害
から守る有害動物類忌避材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気配線等を鼠の食害から守
る防鼠用テープが市販されている。この防鼠用テープ
は、軟質ポリ塩化ビニル樹脂のテープ中に鼠忌避剤とし
てシクロヘキシミドを含有させたもので、鼠がこれを一
度かじるとシクロヘキシミドの嫌な味と匂いによって忌
避行動を示し、二度目には匂いだけで忌避するようにな
るテープである。しかしながら、この防鼠用テープで
は、果樹等の幼木や農作物を鼠、モグラ、兎などの食害
から守ることはできない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
果樹等の幼木や農作物を鼠などの有害動物類の食害から
守る一つの方法として、鼠忌避剤を含有させた硬質又は
半硬質の合成樹脂シートやネットを製造し、これを果樹
等の幼木や農作物の周りの地面に数10cmの深さまで
埋設して幼木や農作物を取り囲むことを着想した。
【0004】けれども、従来から汎用されている硬質又
は半硬質のポリ塩化ビニル樹脂等に鼠忌避剤を含有させ
て防鼠用のシートやネットを製造すると、上記のように
地下に埋設して使用した場合、鼠忌避剤の含有量低下に
よって効力がなくなると、地下から該シートやネットを
取り除いて焼却や廃棄処理をしなければならないという
問題があった。
【0005】また、ポリ塩化ビニル樹脂は最低でも15
0℃以上、通常は170〜180℃の高い温度で溶融成
形する必要があるのに対し、これに含有させるシクロヘ
キシミド等の鼠忌避剤は熱安定性に劣るため、溶融成形
中に鼠忌避剤の大半が熱分解して含有量が大幅に低下す
るという問題があった。そのため、有効量の鼠忌避剤を
含んだシートやネットを得ようとすれば、熱分解の度合
を見込んで予め多量の鼠忌避剤を配合しなければなら
ず、鼠忌避剤が高価なことと相まって、経済性の面で不
利であった。また、シクロヘキシミド等の鼠忌避剤は、
熱だけでなく光(特に紫外線)にも弱い傾向があるた
め、上記のように屋外で果樹等の幼木や農作物を取り囲
んで使用すると、比較的短期間のうちに鼠忌避剤が光分
解し、鼠などの有害動物類の忌避効果が低下、消失する
という問題もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の有害動物類忌避
材は、上記の問題を解決するため、生分解性プラスチッ
ク基材中に鼠忌避剤を含有せしめたことを特徴とするも
のであり、好ましくは、鼠忌避剤と共に、遮光性顔料及
び光安定剤のいずれか一方又は双方を含有せしめたもの
である。
【0007】
【作用】本発明の有害動物類忌避材は、基材が生分解性
プラスチックであるから、果樹等の幼木や農作物の周り
の地下に埋設して使用すると、土中の微生物によって徐
々に二酸化炭素と水に分解され、堆肥化(コンポスト
化)される。従って、地下に埋設したまま放置しておい
ても、幼木や農作物に害を与えたり土質を悪化させる心
配がないので、効力がなくなったとき、有害動物類忌避
材をあえて地下から取り除いて焼却や廃棄処理をする必
要がない。
【0008】また、生分解性プラスチックは、通常15
0℃以下の比較的低い温度で溶融成形できるので、溶融
成形中に鼠忌避剤の熱分解が抑制され、残存率が高くな
る。従って、鼠忌避剤の配合量を節約しても、有効量の
鼠忌避剤を含んだ有害動物類忌避材を得ることができる
ので、経済的である。
【0009】更に、遮光性顔料及び光安定剤のいずれか
一方又は双方を鼠忌避剤と共に生分解性プラスチック基
材中に含有させた有害動物類忌避材は、遮光性顔料によ
って鼠忌避剤への光照射が遮られ、或は、光安定剤によ
って鼠忌避剤の光分解が抑制されるので、上記のように
屋外で果樹等の幼木や農作物を取り囲んで使用しても、
比較的短期間のうちに鼠などの有害動物の忌避効果が低
下、消失する心配はない。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0011】図1は本発明の一実施例を示す平面図で、
網状の有害動物類忌避材(以下、単に忌避材という)A
を例示している。
【0012】図において、1は網状に成形した生分解性
プラスチックの基材であり、その内部には鼠忌避剤を均
一に含有させてある。この網状基材1は、縦糸1aと横
糸1bを各交点で融着して略正方形の網目1c(角目)
を形成したもので、縦糸1a及び横糸1bの糸径を約
0.5〜5mmに設定して実用的強度を付与すると共
に、網目1cの一辺の長さを約1.5〜10mmに設定
して鼠が通り抜けできないようにしてある。なお、網状
基材1は角目1cを有するものに限らず、菱目や丸目な
ど種々の網目形状を有するものでもよい。また、縦糸1
aと横糸1bの太さや間隔を適宜変えてもよい。
【0013】基材1の原料となる生分解性プラスチック
としては、コーン類、芋類、米麦類などに含まれる澱粉
と、バインダーとしてのポリエチレン、ポリプロピレン
などの熱可塑性樹脂、脂肪族ポリエステル樹脂(ポリヒ
ドロキシブチレート、ポリカプロラクトン、ポリエチレ
ンアジテート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリシ
クロヘキシレンジメチルアジペートやこれらの誘導体、
これらと他の樹脂との共重合体)、ポリグリコール酸、
ポリ乳酸、ポリラクトン(プロピオラクトン、カプロラ
クトン)、ポリビニルアルコールなどを成分とするもの
が使用される。具体的には、日本合成化学工業(株)か
ら販売されているノバモント社製の商品名「マタービ
ー」、ICIジャパンから販売されているICI社製の
商品名「バイオポール」、昭和電工(株)及び昭和高分
子(株)から販売されている昭和高分子(株)製の商品
名「ビオノーレ」などが使用される。
【0014】これらのうち、「マタービー」は、トウモ
ロコシの澱粉を主成分とし、親水性で生分解性を有する
変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有し、これらが分
子レベルで互いに結合し合ってIPN(Interpenetrate
d Network)構造を形成した均質なアロイとなったもの
である。この「マタービー」は、ポリ塩化ビニル樹脂等
に比べると軟化溶融温度がはるかに低く、125〜15
0℃程度で押出成形、ブロー成形、射出成形が可能であ
り、しかも、土中の微生物によって二酸化炭素と水とに
分解され、堆肥化(コンポスト化)されるものである。
また、焼却時に有毒ガスを発生せず、燃焼熱は6000
cal/g弱でポリエチレンのおよそ半分であり、燃焼
時の滴下現象も生じにくいといった性質を有するため、
焼却処理も容易に行える生分解性プラスチックであり、
本発明の忌避材の原料樹脂として極めて好適に使用され
るものである。
【0015】上記のような原料の生分解性プラスチック
は、鼠忌避剤との均一な混合を考慮すれば粉体を使用す
るのが望ましいが、本発明の忌避材は鼠忌避剤の均一な
混合を特に必要としないので、ペレットを使用してもよ
い。
【0016】一方、基材1に含有させる鼠忌避剤として
は、シクロヘキシミド、ノナノイルバニリルアミド(カ
プサイシン類)、テルペン系化合物などが使用される。
シクロヘキシミドは従来から鼠忌避剤として知られた物
質で、樹脂被覆によりマイクロカプセル化したシクロヘ
キシミド、例えば田辺製薬(株)の商品名「ナラマイシ
ンマイクロカプセルD80」などが好適に使用される。
このナラマイシンマイクロカプセルD80は、メラミン
樹脂でシクロヘキシミドをマイクロカプセル化したもの
で、シクロヘキシミドを約8重量%含んでいる。従っ
て、このナラマイシンマイクロカプセルD80を用いる
場合は、配合すべきシクロヘキシミド量の約12.5倍
量を配合する必要がある。
【0017】基材1中の鼠忌避剤の含有量は、鼠忌避剤
としてシクロヘキシミドを使用する場合、0.05重量
%以上とすることが必要で、これより少なくなると鼠な
どの有害動物の忌避効果が大幅に低下する。しかし、シ
クロヘキシミドは熱安定性が悪く、溶融成形時の熱で分
解するので、この熱分解によってシクロヘキシミドの含
有量が減少しても、なお基材1中に0.05重量%以上
のシクロヘキシミドが含まれるように、減少分を見込ん
でシクロヘキシミドの配合量を決定する必要がある。本
発明の忌避材は、後述するように溶融成形後のシクロヘ
キシミドの残存率が約80%以上と高く、特に遮光性顔
料や光安定剤を鼠忌避剤と共に含有させたものは、ウエ
ザオメーターで500時間の促進暴露試験を行った後で
も鼠忌避剤の残存率が40%以上であるため、原料の生
分解性プラスチックに対するシクロヘキシミドの配合量
を0.13重量%程度まで少なくすることができ、この
ように配合量を少なくしても長期間にわたって0.05
重量%以上のシクロヘキシミドを基材1中に含有保持さ
せることができる。尚、シクロヘキシミド等の鼠忌避剤
の配合量に上限はないが、あまり多量に配合しても鼠忌
避効果に顕著な差異が見られず、徒にコストアップを招
くだけであるから、多くても1重量%までとするのが望
ましい。
【0018】また、シクロヘキシミド等の鼠忌避剤は、
光(特に紫外線)が当たると分解が進行するので、本発
明の忌避材では、鼠忌避剤の光分解を抑制するために、
遮光性顔料及び光安定剤のいずれか一方又は双方を生分
解性プラスチック基材1に含有させることが望ましい。
【0019】遮光性顔料としては、例えば炭素粉末など
の光を吸収する顔料や、酸化チタン粉末などの光を反射
する顔料が好適に使用される。この遮光性顔料の粒径に
ついては限定されないが、鼠忌避剤としてマイクロカプ
セル化したシクロヘキシミドを含有させる場合には、そ
のマイクロカプセルより比較的大きい粒径を有する遮光
性顔料を使用することが望ましい。このように粒径の比
較的大きい遮光性顔料を基材1中に含有させると、顔料
の粒子相互の隙間にシクロヘキシミドのマイクロカプセ
ルが入り込み、該カプセルに光が当りにくくなるため、
シクロヘキシミドの光分解が大幅に抑制される可能性が
高くなるからである。従って、鼠忌避剤として前記のナ
ラマイシンマイクロカプセルD80(平均粒径60μm
以下)を使用する場合は、遮光性顔料として平均粒径が
70〜100μm程度のもの、なかでも80μm前後の
ものを選択使用することが望ましい。
【0020】遮光性顔料の含有量は、基材1の生分解性
プラスチック100重量部に対し、0.5〜2重量部の
範囲とするのが好ましい。遮光性顔料が0.5重量部よ
り少ない場合は遮光が不十分となり、シクロヘキシミド
の光分解抑制効果が低下し、逆に2重量部より多い場合
は、基材1の強度が低下して脆弱化するからである。遮
光性顔料の最適な含有量は1重量部前後である。
【0021】また、上記の光安定剤としては、鼠忌避剤
の分解反応に関与するラジカルを捕捉するもの(以下、
ラジカル連鎖禁止剤という)や、紫外線を吸収するもの
(以下、紫外線吸収剤という)が使用され、これらは単
独又は適宜混合して基材1中に含有される。前者のラジ
カル連鎖禁止剤としては、例えば旭電化工業(株)製の
HALS系「MARK LA52」などが好適であり、
後者の紫外線吸収剤としては、旭電化工業(株)製のベ
ンゾフェノン系の「MARK 1413」や、チバ・ガ
イギー(株)製のベンゾトリアゾール系の「TINUV
IN 326」などが好適である。
【0022】光安定剤の含有量は、基材1の生分解性プ
ラスチック100重量部に対して、0.01〜5重量%
程度、好ましくは0.05〜3重量%程度とするのが良
い。0.01重量%より少ない場合は、ラジカルの捕捉
や紫外線の吸収が不充分となるため、鼠忌避剤の光分解
を抑制しにくくなり、一方、5重量%より多くしても光
分解抑制効果が顕著に向上せず、かえって過剰の光安定
剤が基材1の表面にブリードアウトして外観の低下を招
くといった不都合を生じるからである。
【0023】尚、場合によっては、上記の遮光性顔料や
光安定剤の他に、抗酸化剤(例えば旭電化工業(株)製
のフェノール系の「MARK 328」等)や、充填剤
(例えば炭酸カルシウム等)を基材1中に適量含有させ
てもよい。
【0024】以上のような網状の忌避材Aは、鼠忌避剤
を配合混練した生分解性プラスチックの粉体又はペレッ
ト(好ましくは鼠忌避剤と共に遮光性顔料及び光安定剤
のいずれか一方又は双方を配合混練した生分解性プラス
チックの粉体又はペレット)を網成形装置の金型内で加
熱溶融し、該金型から縦糸1aを連続して押出すと共に
横糸1bを該金型から間歇的に押出して縦糸1aと融着
一体化することにより、効率良く製造される。このとき
の成形温度(金型温度)は、原料がポリ塩化ビニル樹脂
等に比べてはるかに軟化溶融温度の低い生分解性プラス
チックであるから、125〜150℃程度に設定するこ
とができる。原料の生分解性プラスチックに配合される
鼠忌避剤としてシクロヘキシミドを使用する場合、後述
の表1のデータから分かるように、150℃以上の成形
温度ではシクロヘキシミドの大部分が熱分解し、180
℃では残存率がわずか10%程度と極めて低くなるが、
上記のように125〜150℃の温度で溶融成形すると
熱分解が抑制され、成形後シクロヘキシミドが約80%
以上残存するようになる。
【0025】更に、遮光性顔料や光安定剤を鼠忌避剤と
共に含有させた忌避材は、遮光性顔料によって鼠忌避剤
への光照射が遮断され、或は、光安定剤によってラジカ
ルの捕捉や紫外線の吸収が行われるため、鼠忌避剤の光
分解が大幅に抑制されることになり、後述の表1のデー
タから判るように、ウエザオメーターで500時間の暴
露試験を行った後でも鼠忌避剤(シクロヘキシミド)が
40%以上残存するようになる。従って、既述したよう
に原料の生分解性プラスチックに鼠忌避剤をわずか0.
13重量%程度配合するだけで、鼠などの有害動物の忌
避に有効な0.05重量%以上の鼠忌避剤を含有保持す
る忌避材が得られるので、高価な鼠忌避剤の使用量を大
幅に節約することが可能となり、経済的に極めて有利で
ある。
【0026】図2は上記の網状忌避材Aの一使用例を示
す断面図である。図において、4はリンゴ、サクランボ
などの果樹の幼木であり、この幼木5の周りの地面5に
は、網状忌避材Aを筒状に湾曲させてその下端から約2
/3(20〜30cm程度)を土中に埋設してある。鼠
等の有害動物は幼木の根などを好んで食べる習性がある
が、このように幼木4を網状忌避材Aで取り囲んである
と、鼠等が地上を通る時、或は、冬期に地下20cm前
後のところに築いた巣から移動する時に忌避材Aにつき
あたり、忌避材Aを噛じると鼠忌避剤の嫌な味と匂いに
よって次から忌避行動をとるため、幼木4を鼠等の食害
から守ることができる。
【0027】このように忌避材Aを地下に埋設して使用
すると、忌避材Aが生分解性プラスチックで成形された
ものであるため、埋設した部分は土中の微生物によって
徐々に二酸化炭素と水に分解され、堆肥化(コンポスト
化)される。そして、地上に突出している部分も風化に
よって徐々に細砕され、やがては地表面で同様に堆肥化
されていく。従って、忌避材Aを地下に埋設したまま放
置しておいても、幼木4に害を与えたり土質を悪化させ
る心配がないので、効力がなくなったときに忌避材Aを
あえて土中から取り除いて焼却や廃棄処理をする必要が
ない。また、あえて忌避材Aの地上に突出している部分
を集めて焼却する場合でも、既述したように生分解性プ
ラスチックは有毒ガスを発生せず、燃焼熱も少ないの
で、周囲の環境に悪影響を与える心配はない。
【0028】尚、上記の使用例では、2本の幼木4を取
り囲んでいるが、取り囲む幼木4は何本でもよく、場合
によっては幼木を植えた区画全体を取り囲むようにして
もよい。また、幼木4を列状に植えてある場合は、忌避
材Aを幼木の列の両側に埋設するようにしてもよい。
【0029】図3は網状忌避材Aの他の使用例を示す断
面図で、電線ケーブル2を鼠等の有害動物の食害から保
護する場合を示している。即ち、二枚の網状忌避材A,
Aで複数本の電線ケーブル2を上下から挟み込み、網状
忌避材A,Aの両端を網用ホッチキスの針3で止めるこ
とによって、電線ケーブル2が鼠等に噛まれないように
被覆している。このように、本発明の網状忌避材Aは、
土中の微生物の影響を受けないところに配設された電線
ケーブル2等を簡単な作業で被覆保護できるので、従来
のように電線に防鼠用テープを螺旋状に何回も巻き付け
て電線を被覆する場合に比べると、作業性が大幅に向上
するという利点がある。
【0030】また、このような網状忌避材Aは、食品や
他の資材を入れたコンテナや袋など立体的なものでも外
側から包み込むことによって鼠等の食害から守ることが
でき、このように包み込んでも、網目1cを通してコン
テナや袋の表面の文字等を読むことができるので不便は
なく、しかも、通気性が良いので内部の食品や資材に悪
影響を及ぼす心配もない。
【0031】図4は本発明忌避材の他の実施例を示す概
略斜視図であって、この忌避材Bは前記の網状忌避材A
を予め筒状に加工したものである。このように筒状に加
工した忌避材Bは、前述のように幼木等の保護囲いとし
て屋外で使用するのに便利である。その場合、縦糸1a
を太く(例えば横糸1bの2〜5倍)して強度をもたせ
ると、縦方向に強度のある網筒状忌避材Bを得ることが
できるので、土中に埋設する場合、作業がしやすくな
る。
【0032】尚、図示はしていないが、前記の網状忌避
材Aを予め袋状や箱状に加工してもよく、そのような網
袋状忌避材や網箱状忌避材は長尺物やコンテナを鼠等の
食害から保護するのに便利である。このように、本発明
の忌避材は平面的なものに限らず、袋状、筒状、箱状な
ど種々の立体形状に加工されたものをも包含するもので
ある。
【0033】図5は本発明の更に他の実施例を示す部分
断面図で、網状ではなくシート状に成形した忌避材Cを
示している。このシート状忌避材Cは、上下の表面層6
a,6aと中間層6bからなる三層構造の生分解性プラ
スチック製シート状基材6に、鼠忌避剤と、遮光性顔料
及び光安定剤の何れか一方又は双方を含有させたもので
あって、表面層6a,6aの鼠忌避剤含有量を少なく
し、中間層6bの鼠忌避剤含有量を多くすることによっ
て、基材6全体として有効量の鼠忌避剤を含有させたも
のである。そして、表面層6a,6aには遮光性顔料や
光安定剤を多量に含有させ、中間層6bには遮光性顔料
や光安定剤を少量含有させるか又は含有させないように
したものである。
【0034】このようなシート状忌避材Cは、光が入射
する表面層6aで鼠忌避剤の光分解が進行しても、表面
層の鼠忌避剤含有量が少ないため分解する鼠忌避剤は少
量であり、しかも、この表面層6aに多量に含有される
遮光性顔料や光安定剤によって光が遮断されたり紫外線
が吸収されるため、中間層6bに多量に含まれる鼠忌避
剤は光分解を殆ど生じない。従って、全体として鼠忌避
剤の残存率がより一層向上し、耐光性が更に良くなると
いう利点がある。
【0035】表面層6aは、その厚さを0.05mm以
上とし、鼠忌避剤を少なくとも0.05重量%含有させ
ると共に、遮光性顔料や光安定剤を単独で又は併用して
0.01重量%以上含有させることが望ましい。表面層
6aの厚さや、鼠忌避剤、遮光性顔料、光安定剤などの
含有量が上記より少なくなると、鼠等の有害動物の忌避
効果や鼠忌避剤の光分解抑制効果が不充分となる。ま
た、中間層6bが薄すぎたり、鼠忌避剤の含有量が多す
ぎると、中間層6bの物性が低下して忌避材Cが脆弱化
するといった不都合を生じるので、中間層6bの厚さを
表面層6aの2倍程度とし、鼠忌避剤の含有量を表面層
6aの3倍程度とするのが望ましい。
【0036】以上のような三層構造のシート状忌避材C
は、三層共押出成形機を使用し、鼠忌避剤の配合量が多
い生分解性プラスチックの中間層の両面に、少量の鼠忌
避剤と多量の遮光性顔料や光安定剤を配合した生分解性
プラスチックの表面層を共押出して積層一体化すること
により、効率よく製造される。なお、二層構造のシート
状忌避材にして表面層の鼠忌避剤の含有量を少なくし、
遮光性顔料や光安定剤の含有量を多くしても同様の効果
が得られる。
【0037】シート状の忌避材は、上記のような三層構
造若しくは二層構造とすることが望ましいが、鼠忌避剤
や遮光性顔料や光安定剤の含有量が一様な単層構造とし
てもよいことは勿論である。
【0038】次に、本発明の具体的な実施例1〜4と比
較例を挙げる。
【0039】(実施例1)生分解性プラスチックのペレ
ット(ノバモント社製の商品名「マタービー」)100
重量部に、ナラマイシンマイクロカプセルD80を2.
56重量部加えて均一に混合し、シクロヘキシミドの仕
込み量が0.2重量%の原料樹脂混合物を調製した。こ
の原料樹脂混合物を二軸押出成形機に投入し、溶融成形
温度145℃で厚さ1mmの単層構造のシート状に押出
成形して忌避材を作製した。
【0040】このシート状忌避材について、シクロヘキ
シミドの含有量を測定してその残存率を求め、更に、ウ
エザオメーターで促進暴露試験を行い、経時的にシクロ
ヘキシミドの残存率を求めた。また、このシート状忌避
材を土中に埋めて6ケ月を目安に堆肥化されているかど
うかを調べた。これらの結果を下記の表1に示す。
【0041】(実施例2)実施例1で用いた生分解性プ
ラスチックのペレット100重量部に、ナラマイシンマ
イクロカプセルD80を2.56重量部、遮光性顔料と
してカーボンブラック(平均粒径80μm)を1.0重
量部加えて均一に混合し、シクロヘキシミドの仕込み量
が0.2重量%の原料樹脂混合物を調製した。そして、
実施例1と同様にして厚さ1mmのシート状忌避材を作
製し、実施例1と同様の試験を行ってシクロヘキシミド
の残存率と堆肥化の有無を調べた。その結果を下記の表
1に示す。
【0042】(実施例3)実施例1で用いた生分解性プ
ラスチックのペレット100重量部に、ナラマイシンマ
イクロカプセルD80を2.56重量部、光安定剤とし
てベンゾフェノン系「MARK 1413」を0.15
重量部加えて均一に混合し、シクロヘキシミドの仕込み
量が0.2重量%の原料樹脂混合物を調製した。そし
て、実施例1と同様にして厚さ1mmのシート状忌避材
を作製し、実施例1と同様の試験を行ってシクロヘキシ
ミドの残存率と堆肥化の有無を調べた。その結果を下記
の表1に示す。
【0043】(実施例4)実施例1で用いた生分解性プ
ラスチックのペレット100重量部に、ナラマイシンマ
イクロカプセルD80を2.56重量部、遮光性顔料と
してカーボンブラックを1.0重量部、光安定剤として
ベンゾフェノン系「MARK 1413」を0.15重
量部加えて均一に混合し、シクロヘキシミドの仕込み量
が0.2重量%の原料樹脂混合物を調製した。そして、
実施例1と同様にして厚さ1mmのシート状忌避材を作
製し、実施例1と同様の試験を行ってシクロヘキシミド
の残存率と堆肥化の有無を調べた。その結果を下記の表
1に示す。
【0044】(比較例)ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)
のペレット100重量部に、ナラマイシンマイクロカプ
セルD80を2.56重量部加えて均一に混合し、シク
ロヘキシミドの仕込み量が0.2重量%の原料樹脂混合
物を調製した。この原料樹脂混合物を二軸押出成形機に
投入し、溶融成形温度180℃で厚さ1mmの単層構造
のシート状に押出成形して忌避材を作製した。そして、
この忌避材について実施例1と同様にシクロヘキシミド
の残存率と堆肥化の有無を調べた。その結果を下記の表
1に示す。尚、この忌避材については、成形後のシクロ
ヘキシミドの残存率が低いので促進暴露試験を行わなか
った。
【0045】
【表1】
【0046】この表1から明らかなように、180℃の
高い溶融成形温度で押出成形した比較例の忌避材は、暴
露前のシクロヘキシミド残存率がわずか9.0%であ
り、配合したシクロヘキシミドの約9割強が成形時の熱
で分解しているのに対し、145℃の低い溶融成形温度
で押出成形した実施例1〜4の忌避材は、暴露前のシク
ロヘキシミド残存率が約80%前後であり、熱分解が大
幅に抑制されることが判る。
【0047】また、遮光性顔料や光安定剤を含まない実
施例1の忌避材は、暴露後100時間たつとシクロヘキ
シミド残存率が約10%まで低下し、比較的短期間のう
ちにシクロヘキシミドが光分解するのに対し、遮光性顔
料や光安定剤のいずれか又は双方を含む実施例2〜4の
忌避材は、暴露後500時間経過してもシクロヘキシミ
ド残存率が40%以上であり、光分解が大幅に抑制され
ることが判る。
【0048】更に、基材としてポリ塩化ビニル樹脂を用
いた比較例の忌避材は、土中で6ケ月以上放置しても微
生物による分解を受けないため堆肥化していないのに対
し、基材として生分解性プラスチックを用いた実施例1
〜4の忌避材は、いずれも土中で6ケ月以上放置される
と微生物による分解を受け、堆肥化されることが分か
る。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の有害動物類忌避材は、果樹等の幼木や農作物の周りの
地面に埋設して使用する場合、本来の忌避材としての効
力がなくなった後は土中の微生物により比較的短期間の
うちに分解されて堆肥化され、更に幼木や農作物に害を
与えたり土質を悪化させる心配がないので、使用後に忌
避材をあえて土中から取り除いて焼却や廃棄処理をする
必要がなく、また、焼却する場合でも、燃焼熱が少なく
有毒ガスを発生しないので、周囲の環境に悪影響を与え
る心配がないといった効果を奏する。しかも、本発明の
忌避材は、溶融成形時に鼠忌避剤の熱分解が抑制され、
特に遮光性顔料や光安定剤を鼠忌避剤と共に含有させた
ものは、鼠忌避剤の光分解も抑制されるため、鼠忌避剤
の使用量を大幅に節約することができ、満足な有害動物
忌避効果を維持することができるといった効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有害動物類忌避材の一実施例を示す平
面図である。
【図2】本発明の有害動物類忌避材の一使用例を示す断
面図である。
【図3】本発明の有害動物類忌避材の他の使用例を示す
断面図である。
【図4】本発明の有害動物類忌避材の他の実施例を示す
概略斜視図である。
【図5】本発明の有害動物類忌避材の更に他の実施例を
示す部分断面図である。
【符号の説明】
1,6 基材 1a 縦糸 1b 横糸 1c 網目 6a 表面層 6b 中間層 A 網状忌避材 B 網筒状忌避材 C シート状忌避材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生分解性プラスチック基材中に鼠忌避剤を
    含有せしめたことを特徴とする有害動物類忌避材。
  2. 【請求項2】鼠忌避剤と共に、遮光性顔料及び光安定剤
    のいずれか一方又は双方を含有せしめたことを特徴とす
    る請求項1に記載の有害動物類忌避材。
JP19399793A 1993-07-09 1993-07-09 有害動物類忌避材 Pending JPH0725704A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004217623A (ja) * 2002-12-27 2004-08-05 Arkhe Kikaku:Kk 有害動物による食害の防御用保護材
JP2005325475A (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Kazuhiko Taniguchi カラスが嫌う生地
CN116922902A (zh) * 2023-07-21 2023-10-24 长虹美菱股份有限公司 压缩机防护盖、冰箱及制备方法

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