JPH06247803A - 防鼠材 - Google Patents

防鼠材

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JPH06247803A
JPH06247803A JP5486593A JP5486593A JPH06247803A JP H06247803 A JPH06247803 A JP H06247803A JP 5486593 A JP5486593 A JP 5486593A JP 5486593 A JP5486593 A JP 5486593A JP H06247803 A JPH06247803 A JP H06247803A
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JP
Japan
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cycloheximide
rodent
density polyethylene
polyethylene resin
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JP5486593A
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Masao Kubo
雅雄 久保
Koichi Yamaguchi
幸一 山口
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Takiron Co Ltd
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Takiron Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シクロヘキシミドの使用量を大幅に節約で
き、屋外で使用しても長期間にわたって満足な防鼠効果
を持続できる、強度の大きい防鼠材を提供する。 【構成】 中密度ポリエチレン樹脂よりなる基材中にシ
クロヘキシミドと光安定剤を含有せしめた構成の防鼠材
とする。溶融成形温度が150℃以下と低く、強度が低
密度ポリエチレンの3倍以上と大きい中密度ポリエチレ
ン樹脂を基材として使用することにより、溶融成形時の
シクロヘキシミドの熱分解を抑制すると共に充分な実用
強度を付与し、更に光安定剤を含有させることによっ
て、シクロヘキシミドの光分解を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、果樹等の幼木や、電気
配線、各種資材などを鼠の食害から守る防鼠材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気配線等を鼠の食害から守
る防鼠用テープが市販されている。この防鼠用テープ
は、軟質ポリ塩化ビニル樹脂のテープ中に鼠忌避剤とし
てシクロヘキシミドを含有させたもので、鼠がこれを一
度かじるとシクロヘキシミドの嫌な味と匂いによって忌
避行動を示し、二度目には匂いだけで忌避するようにな
るテープである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
防鼠用テープは軟質ポリ塩化ビニル樹脂製であるため、
最低でも150℃以上、通常は170〜180℃の高い
温度で溶融成形する必要がある。このように成形温度が
高いと、樹脂中に練り込まれるシクロヘキシミドが熱安
定性に劣るため、その大半が熱分解してテープ中のシク
ロヘキシミドの残存量が大幅に低下する。従って、実用
忌避有効量のシクロヘキシミドを含んだテープを得るた
めには、その熱分解の度合を見込んで予め多量のシクロ
ヘキシミドを原料の軟質ポリ塩化ビニル樹脂に配合しな
ければならず、シクロヘキシミド自体が高価なことも相
まって、経済性の面で不利であった。また、このような
軟質ポリ塩化ビニル樹脂製の防鼠用テープを用いて屋外
の幼木等を鼠の食害から守ることは不可能であった。
【0004】かかる不利を解消するため、本発明者ら
は、軟化溶融温度が低い低密度ポリエチレン樹脂にシク
ロヘキシミドを含有させた防鼠用網体を開発した(特願
平3−209867号)。この防鼠用網体は、従来の防
鼠用テープに比べるとシクロヘキシミドの残存率が遥か
に高いため、その配合量を大幅に節約できるものであっ
たが、屋外で使用すると、シクロヘキシミドが光(特に
紫外線)にも弱い化合物であるため、比較的短期間のう
ちにシクロヘキシミドが光分解して鼠忌避効果が低下、
消失するという問題があった。しかも、このような低密
度ポリエチレン樹脂製の防鼠用網体は、強度が不十分で
腰が弱いという問題があるため、例えば幼木を鼠から保
護する目的で該網体を幼木の周りの地面に深さ2/3ほ
ど埋め込んで囲いを設ける場合には、該網体の腰が折れ
て埋め込み作業がし辛いという不都合を生じ、また、埋
め込んでも該網体の地上へ突き出した部分が倒れやすい
という不都合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の防鼠用網体は、
上記の問題を解決するため、中密度ポリエチレン樹脂よ
りなる基材中にシクロヘキシミドと光安定剤を含有せし
めたことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】本発明の防鼠材は基材が中密度ポリエチレン樹
脂であるから、ポリ塩化ビニル樹脂に比べて遥かに低い
125〜150℃程度の成形温度で溶融成形することが
できる。従って、溶融成形時にシクロヘキシミドの熱分
解が抑制され、基材樹脂中のシクロヘキシミドの残存率
が高くなるので、その配合量を節約しても、有効量のシ
クロヘキシミドを含んだ防鼠材を得ることができる。
【0007】しかも、本発明の防鼠材は基材樹脂中に光
安定剤を含有させてあるから、屋外で使用してもシクロ
ヘキシミドの光分解が抑制される。従って、長期間にわ
たって有効量のシクロヘキシミドが基材樹脂中に残存
し、その忌避作用によって鼠の食害を防止することがで
きる。
【0008】また、本発明の防鼠材は中密度ポリエチレ
ン樹脂を基材とするから、低密度ポリエチレン樹脂を基
材とする防鼠材に比べると3倍以上の曲げ強度や曲げ弾
性を有し、腰が強いものである。従って、幼木等の周り
の地面に囲いを設けて幼木等を鼠の食害から守る場合に
好適に使用することができる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0010】図1は本発明の一実施例の平面図で、網状
の防鼠材Aを示している。図1において、1は網状に成
形した中密度ポリエチレン樹脂よりなる基材であり、該
基材1にはシクロヘキシミドと光安定剤が均一に含有さ
れている。
【0011】この網状基材1は、縦糸1aと横糸1bを
各交点で融着して略正方形の網目1c(角目)を形成し
たもので、縦糸1a及び横糸1bの糸径を約0.5〜1
0mmに設定して実用的な強度を与えると共に、網目1
cの一辺の長さを約1.5〜10mmに設定してして鼠
が通り抜けできないようにしてある。網目1cの形状は
上記のような角目に限らず、菱目や丸目など種々の形状
とすることができ、また縦糸1aと横糸1bの太さ、形
状、間隔なども適宜変更することができる。
【0012】この基材1の原料樹脂は、0.93g/c
3 以上、0.942g/cm3 未満の密度を有する中
密度ポリエチレンであり、特に50メッシュ以下の粉末
が好ましく使用される。このような中密度ポリエチレン
樹脂の粉末は、後述のマイクロカプセル化されたシクロ
ヘキシミドや光安定剤を均一に混合させ易く、また、1
25〜150℃程度の比較的低い温度で軟化溶融して容
易に成形することができる。尚、場合によっては、中密
度ポリエチレン樹脂にポリ酢酸ビニルを少量混合して融
点を更に低下させるようにしてもよい。
【0013】基材1に含有させるシクロヘキシミドは従
来から鼠忌避剤として知られた物質で、樹脂被覆により
マイクロカプセル化したシクロヘキシミド、例えば田辺
製薬株式会社製の商品名「ナラマイシンマイクロカプセ
ルD80」等が好適に使用される。このナラマイシンマ
イクロカプセルD80は、メラミン樹脂でシクロヘキシ
ミドをマイクロカプセル化したもので、シクロヘキシミ
ドを約8重量%含んでいる。従って、このナラマイシン
マイクロカプセルD80を用いる場合は、配合すべきシ
クロヘキシミド量の約12.5倍量を配合する必要があ
る。
【0014】基材1中のシクロヘキシミドの含有量は、
鼠忌避効果の面から0.05重量%以上とすることが必
要で、これより少なくなると鼠忌避効果が大幅に低下す
る。しかし、シクロヘキシミドは既述したように溶融成
形時の熱で分解し、更に使用中に光(特に紫外線)が当
たると分解が進行するので、この分解によってシクロヘ
キシミドの含有量が減少しても、なお基材1中に0.0
5重量%以上のシクロヘキシミドが含まれるように、減
少分を見込んでシクロヘキシミドの配合量を決定する必
要がある。本発明の防鼠材は、後述するように溶融成形
後のシクロヘキシミドの残存率が約80%前後と高く、
ウエザオメーターで500時間の暴露試験を行った後で
も残存率が約40%以上であるため、原料の中密度ポリ
エチレン樹脂に対するシクロヘキシミドの配合量を約
0.13重量%まで少なくすることができ、このように
配合量を少なくしても長期間に亘って0.05重量%以
上のシクロヘキシミドを基材1中に含有保持させること
ができる。尚、シクロヘキシミドの配合量に上限はない
が、あまり多量に配合しても鼠忌避効果に顕著な差異が
見られず、徒にコストアップを招くだけであるから、多
くても1重量%までとするのが望ましい。
【0015】また、基材1中に含有させる光安定剤とし
ては、シクロヘキシミドの分解反応に関与するラジカル
を捕捉するもの(以下、ラジカル連鎖禁止剤という)
や、紫外線を吸収するもの(以下、紫外線吸収剤とい
う)が使用され、これらは単独で又は適宜混合して基材
1中に含有される。前者のラジカル連鎖禁止剤として
は、例えば旭電化工業株式会社製のHALS系「MAR
K LA52」等が好適に使用され、また、後者の紫外
線吸収剤としては、旭電化工業株式会社製のベンゾフェ
ノン系の「MARK 1413」や、チバ・ガイギー株
式会社製のベンゾトリアゾール系の「TINUVIN
326」等が好適に使用される。
【0016】上記の光安定剤(ラジカル連鎖禁止剤や紫
外線吸収剤)は、0.01〜5重量%程度、好ましくは
0.05〜3重量%程度含有させるのがよい。0.01
重量%より少ない場合は、ラジカルの捕捉や紫外線の吸
収が不十分となるためシクロヘキシミドの光分解を抑制
しにくくなり、一方、5重量%より多くしてもシクロヘ
キシミドの分解抑制効果が顕著に向上せず、かえって過
剰の光安定剤が基材1の表面にブリードアウトして外観
の低下を招くといった不都合を生じるからである。
【0017】なお、基材1には、抗酸化剤(例えば旭電
化工業株式会社製のフェノール系の「MARK 32
8」等)や、充填材(例えば炭酸カルシウム等)や、顔
料(例えばカーボンブラック、酸化チタン等)を適量含
有させてもよい。
【0018】以上のような網状の防鼠材Aは、シクロヘ
キシミドと光安定剤を配合混練した原料の中密度ポリエ
チレン樹脂粉末を網成形装置の金型内で加熱溶融し、該
金型から縦糸1aを連続して押出すと共に、横糸1bを
該金型から間歇的に押出して縦糸1aと融着一体化する
ことにより、効率良く製造される。このときの成形温度
(金型温度)は、原料樹脂が中密度ポリエチレン樹脂で
あるから、既述したように125〜150℃程度の比較
的低い温度に設定することができる。原料樹脂中に含ま
れるシクロヘキシミドは、成形温度を150℃より高温
に設定すると大部分が熱分解し、180℃では残存率が
わずか10%程度と極めて低くなるが、上記のように1
25〜150℃で溶融成形すると熱分解が抑制され、後
述の表1のデータから判るように、145℃で溶融成形
する場合には約80%程度のシクロヘキシミドが残存す
るようになる。
【0019】また、シクロヘキシミドは光安定性にも劣
るので、防鼠材を屋外で使用したとき光がシクロヘキシ
ミドに当たると短期間のうちに大部分のシクロヘキシミ
ドが光分解して鼠忌避効果を失うが、上記の網状防鼠材
Aは、光安定剤を含有させて分解反応に関与するラジカ
ルを捕捉したり、紫外線を吸収するようにしてあるた
め、シクロヘキシミドの光分解が大幅に抑制され、後述
の表1のデータから判るようにウエザオメーターで50
0時間の暴露試験を行った後でもシクロヘキシミドが約
40%以上残存する。従って、既述したように原料の中
密度ポリエチレン樹脂にシクロヘキシミドをわずか0.
13重量%程度配合するだけで、長期間に亘って鼠忌避
に有効な0.05重量%以上のシクロヘキシミドを含有
保持する耐候(光)性に優れた防鼠材を得ることがで
き、高価なシクロヘキシミドの使用量を大幅に節約する
ことができるので、経済的に極めて有利である。
【0020】しかも、この防鼠材Aは基材が中密度ポリ
エチレン樹脂であるから、低密度ポリエチレン樹脂を基
材とする防鼠材に比べると機械的強度が大きく、後述の
表1のデータから判るように曲げ強度や曲げ弾性が3倍
以上である。
【0021】図2は上記の網状防鼠材Aの一使用例を示
す断面図で、電線ケーブル2を鼠の食害から保護する場
合を示している。即ち、二枚の網状防鼠材A,Aで複数
本の電線ケーブル2を上下から挟み込み、網状防鼠材
A,Aの両端を網用ホッチキスの針3で止めることによ
って、電線ケーブル2が鼠に噛まれないように被覆して
いる。このように本発明の網状防鼠材Aは簡単な作業で
電線ケーブル2を被覆保護できるので、従来のように防
鼠用テープを電線や電線ケーブルに螺旋状に何回も巻き
付けて被覆保護する場合に比べると、作業性が大幅に向
上する。
【0022】また、このような網状防鼠材Aは、食品等
を入れたコンテナや袋など立体的なものでも外側から包
み込むことによって鼠の食害から守ることができ、この
ように包み込んでも、網目1cを通してコンテナや袋の
表面の文字等を読むことができるので不便はなく、しか
も、通気性が良いので内部の食品等に悪影響を及ぼす心
配もない。図3は本発明防鼠材の他の実施例を示す斜視
図、図4はその使用例を示す断面図である。この実施例
の防鼠材Bは前記の網状防鼠材Aを筒状に加工したもの
で、好ましくは縦糸1aの径を横糸1bの径の約2〜5
倍に太くして上下方向(筒の軸方向)の強度を一層向上
させ、容易に折れない網筒状防鼠材としたものである。
かかる網筒状防鼠材Bは、例えば図4に示すようにリン
ゴ等の幼木4の周りの地面5に突き刺して、該防鼠材B
の約2/3(具体的には30cm程度)を地中に埋め込
んで使用される。この埋め込み作業は、網筒状防鼠材B
が上下方向に腰が強いため容易に行うことができ、ま
た、埋め込んだ後、防鼠材Bの地上に出ている部分が風
力や他の外力で倒れることもない。このように網筒状防
鼠材Bで囲いを設けると、鼠が地上を通る時、或は冬期
に地下20cm前後のところに築いた営巣からトンネル
を掘って移動する時、鼠が防鼠材Bにぶつかって一度噛
じれば次から忌避行動をとるようになるので、幼木4の
幹や根を鼠の食害から防止することができる。この使用
例では幼木4を2本囲むようにしているが、幼木は何本
でもよく、例えば多数本の幼木を植えた区域全体を囲む
ようにしてもよい。その場合は、網筒状防鼠材Bを切り
開いたものを複数枚接続して埋め込むか、又は前記の網
状防鼠材Aを複数枚接続して埋め込めばよい。また、幼
木4を一列又は二列以上並べて植えてある場合には、幼
木4の列に沿って両側に、網状防鼠材A又は網筒状防鼠
材Bを切り開いたものを接続して埋め込むのがよい。
【0023】図3では前記の網状防鼠材Aを筒状に加工
した実施例を示したが、網状防鼠材Aを袋状や箱状に加
工してもよく、そのような網袋状防鼠材や網箱状防鼠材
は長尺物やコンテナを鼠の食害から保護するのに便利で
ある。このように、本発明の防鼠材は平面的なものに限
らず、筒状、袋状、箱状など種々の立体形状に加工され
たものを包含するものである。
【0024】図5は本発明の更に他の実施例を示す断面
図で、網状ではなくシート状に成形した防鼠材Cを示し
ている。このシート状防鼠材Cは、上下の表面層6a,
6aと中間層6bからなる三層構造の中密度ポリエチレ
ン樹脂のシート状基材6に前述のシクロヘキシミドと光
安定剤を含有させたもので、表面層6a,6aのシクロ
ヘキシミド含有量を少なくし、中間層6bのシクロヘキ
シミド含有量を多くすることによって、基材6全体とし
て有効量のシクロヘキシミドが含有されるようにしたも
のである。そして、表面層6a,6aに光安定剤(特に
紫外線吸収剤)を多量に含有させ、中間層6bには光安
定剤を少量含有させるか又は含有させないようにしたも
のである。
【0025】このようなシート状防鼠材Cは、光が入射
する表面層6aでシクロヘキシミドの光分解が進行して
も、表面層のシクロヘキシミド含有量が少ないため分解
するシクロヘキシミドは少量であり、しかも、この表面
層6aで紫外線の大部分が吸収されるため、中間層6b
に多量に含有されるシクロヘキシミドは光分解を殆ど生
じない。従って、全体としてシクロヘキシミドの残存率
がより一層向上し、耐候(光)性が更に良くなるという
利点がある。
【0026】前記の表面層6aは、その厚さを0.05
mm以上とし、シクロヘキシミドを少なくとも0.05
重量%含有させると共に、光安定剤(紫外線吸収剤)を
少なくとも0.1重量%以上含有させることが望まし
い。表面層6aの厚さ、シクロヘキシミドや光安定剤の
含有量が上記より少なくなると、鼠忌避効果や紫外線吸
収によるシクロヘキシミドの光分解抑制効果が不十分と
なる。また、前記の中間層6bが薄すぎたりシクロヘキ
シミドの含有量が多すぎると、中間層6bの物性が低下
して防鼠材Cが脆弱化するといった不都合を生じるの
で、中間層6bは表面層6aの2倍程度の厚さとし、シ
クロヘキシミドを表面層6aの3倍程度含有させるのが
望ましい。
【0027】以上のような三層構造のシート状防鼠材C
は、三層共押出成形機を使用し、シクロヘキシミドの配
合量が多い中密度ポリエチレン樹脂の中間層の両面に、
少量のシクロヘキシミドと多量の光安定剤を配合した中
密度ポリエチレン樹脂の表面層を共押出して積層一体化
することにより、効率よく製造される。なお、二層構造
のシート状防鼠材にして表面層のシクロヘキシミド含有
量を少なくし、光安定剤の含有量を多くしても前記と同
様の効果を奏する。
【0028】シート状の防鼠材は、耐候(光)性向上の
観点から上記のような三層構造若しくは二層構造とする
ことが望ましいが、シクロヘキシミドや光安定剤の含有
量が一様な単層構造としてもよいことは勿論であり、こ
のような単層構造のシート状防鼠材としても、その中に
含まれる光安定剤によってシクロヘキシミドの光分解が
抑制され、耐候(光)性が従来より大幅に向上すること
は言うまでもない。
【0029】次に、本発明の具体的な実施例1〜2と比
較例1〜3について説明する。
【0030】(実施例1)中密度ポリエチレン樹脂の粉
末(密度0.938g/cm3 、40メッシュ以下)1
00重量部に、ナラマイシンマイクロカプセルD80を
2.56重量部と、光安定剤(ベンゾフェノン系「MA
RK 1413」)を0.15重量部加えて均一に混合
し、シクロヘキシミドの仕込み量が0.2重量%の原料
樹脂混合物を調製した。この原料樹脂混合物を二軸押出
成形機に投入し、溶融成形温度145℃で厚さ1mmの
単層構造のシート状に押出成形して防鼠材を作製した。
【0031】このシート状防鼠材について曲げ強さと曲
げ弾性を測定した。その結果を下記の表1に示す。ま
た、シクロヘキシミドの含有量を測定してその残存率を
求め、更に、ウエザオメーターで促進暴露試験を行って
経時的にシクロヘキシミドの残存率を求めた。その結果
を下記の表1に併記する。尚、曲げ強さ並びに曲げ弾性
はJIS K 7207の試験方法によって測定したも
のである。
【0032】(実施例2)実施例1の原料樹脂混合物に
抗酸化剤(旭電化工業株式会社製のフェノール系抗酸化
剤「MARK 328」)を0.2重量部追加した以外
は実施例1と同様にして厚さ1mmのシート状防鼠材を
作製した。この防鼠材について、実施例1と同様に曲げ
強さ、曲げ弾性、シクロヘキシミドの残存率を求めた。
その結果を下記の表1に示す。
【0033】(比較例1)酢酸ビニルを6重量%含む低
密度ポリエチレン樹脂粉末(密度0.924g/c
3 )100重量部にナラマイシンマイクロカプセルD
80を2.56重量部加えて均一に混合し、シクロヘキ
シミドの仕込み量が0.2重量%の原料樹脂混合物を調
製した。この原料樹脂混合物を溶融成形温度120℃で
厚さ1mmの単層構造のシート状に押出成形して防鼠材
を作製し、実施例1と同様に曲げ強さ、曲げ弾性、シク
ロヘキシミドの残存率を求めた。その結果を下記の表1
に示す。
【0034】(比較例2)比較例1の原料樹脂混合物に
カーボンブラックを1.0重量部追加した以外は比較例
1と同様にしてシート状防鼠材を作製し、曲げ強さ、曲
げ弾性、シクロヘキシミドの残存率を求めた。その結果
を下記の表1に示す。
【0035】(比較例3)実施例1で用いた中密度ポリ
エチレン樹脂の粉末100重量部に、ナラマイシンマイ
クロカプセルD80を2.56重量部加えて均一に混合
し、溶融成形温度180℃で厚さ1mmの単層構造のシ
ート状に押出成形して防鼠材を作製した。そして、この
防鼠材について曲げ強さ、曲げ弾性、シクロヘキシミド
の残存率を求めた。その結果を下記の表1に示す。尚、
このシート状防鼠材については、シクロヘキシミドの残
存率が低いので促進暴露試験を行わなかった。
【0036】
【表1】
【0037】表1から明らかなように、180℃の高い
溶融成形温度で押出成形した比較例3の防鼠材は、暴露
前のシクロヘキシミド残存率がわずか9.8%であり、
配合したシクロヘキシミドの約9割が成形時の熱で分解
しているのに対し、145℃で押出成形した実施例1〜
2の防鼠材及び120℃で押出成形した比較例1〜3の
防鼠材は、暴露前のシクロヘキシミド残存率が約70〜
80%と高く、熱分解が大幅に抑制されることが判る。
【0038】また、光安定剤を含まない比較例1の防鼠
材は、暴露後100時間経過するとシクロヘキシミド残
存率が約10%まで低下し、短期間の内にシクロヘキシ
ミドが光分解するのに対し、光安定剤を含む実施例1〜
2の防鼠材は、暴露後500時間経過してもシクロヘキ
シミド残存率が約40%以上であり、光分解が大幅に抑
制されることが判る。従って、比較例1の防鼠材は暴露
後100時間経過するとシクロヘキシミドの含有量が約
0.02重量%まで減少し、鼠忌避効果を喪失するのに
対し、実施例1〜2の防鼠材は500時間経過後でも
0.08重量%以上のシクロヘキシミドを含有保持し、
依然として満足な鼠忌避効果を持続できることが判る。
尚、カーボンブラックを含む比較例2の防鼠材も、50
0時間経過後のシクロヘキシミド残存率が約40%以上
であるが、これはカーボンブラックによって光が遮断さ
れるためである。
【0039】また、低密度ポリエチレン樹脂を用いた比
較例1〜2の防鼠材は、曲げ強さが52〜53kgf/
cm2 、曲げ弾性が1300〜1400kgf/cm2
で強度が不十分なものであるが、中密度ポリエチレン樹
脂を用いた実施例1〜2の防鼠材や比較例3の防鼠材
は、曲げ強さも曲げ弾性も比較例1〜2の防鼠材の約3
倍以上であり、優れた強度を有することが判る。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の防鼠材は、溶融成形時にシクロヘキシミドの熱分解が
抑制され、更に使用中に光が照射されても光安定剤によ
ってシクロヘキシミドの光分解が抑制されるため、シク
ロヘキシミドの使用量(原料のポリエチレン樹脂に対す
る配合量)を大幅に節約することができ、屋外で長期間
使用しても有効量以上のシクロヘキシミドを保持して満
足な防鼠効果を持続することができる。しかも中密度ポ
リエチレン樹脂を基材とする本発明の防鼠材は、低密度
ポリエチレン樹脂を基材とするものに比べて強度が約3
倍以上向上するため、強度が要求される用途、例えば幼
木等の周りの地面に囲いを設けて幼木等を鼠の食害から
守る場合などに好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防鼠材の一実施例を示す平面図であ
る。
【図2】本発明の防鼠材の一使用例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の防鼠材の他の実施例を示す斜視図であ
る。
【図4】本発明の防鼠材の他の使用例を示す説明図であ
る。
【図5】本発明の防鼠材の更に他の実施例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1,6 基材 1a 縦糸 1b 横糸 1c 網目 6a 表面層 6b 中間層 A 網状防鼠材 B 網筒状防鼠材 C シート状防鼠材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中密度ポリエチレン樹脂よりなる基材中に
    シクロヘキシミドと光安定剤を含有せしめたことを特徴
    とする防鼠材。
JP5486593A 1993-02-19 1993-02-19 防鼠材 Pending JPH06247803A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2024151767A (ja) * 2023-04-13 2024-10-25 矢崎総業株式会社 ワイヤハーネス及びその製造方法

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