JPH07257539A - 放射線感応性組成物用容器及び貯蔵方法 - Google Patents

放射線感応性組成物用容器及び貯蔵方法

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JPH07257539A
JPH07257539A JP4414194A JP4414194A JPH07257539A JP H07257539 A JPH07257539 A JP H07257539A JP 4414194 A JP4414194 A JP 4414194A JP 4414194 A JP4414194 A JP 4414194A JP H07257539 A JPH07257539 A JP H07257539A
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radiation
light
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container
resin
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JP4414194A
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Mineo Nishi
峰雄 西
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 多層の樹脂層から構成された容器であって、
該樹脂層の最内層が遮光剤を含有しない樹脂で構成さ
れ、該最内層以外の少なくとも一層が放射線感応性組成
物の光感度に対して遮光性を有する遮光剤を含有する樹
脂で構成されている容器であって、該最内層の樹脂がポ
リオレフィン樹脂であることを特徴とする放射線感応性
組成物用容器及び貯蔵方法。 【効果】 本発明の容器は、これに放射線感応性組成物
を貯蔵した場合の放射線感応性組成物の貯蔵安定性に優
れ、また容器が軽量で廃棄する際にも焼却処理でき、極
めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に放射線に感応す
る放射線感応性組成物を収容する容器及び貯蔵方法に関
するものである。詳しくは150〜500nmの光に感
応する放射線感応性組成物の容器及び貯蔵方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】集積回路等に代表される微細加工技術は
近年益々その加工精度を向上させており、ダイナミック
ランダムアクセスメモリー(DRAM)を例にとれば、
現在では、サブミクロンの加工技術が大量生産レベルの
技術として確立されている。このサブミクロンの加工に
は、g線(436nm)、i線(365nm)、KrF
エキシマレーザー光(248nm)等の短波長の光を用
いたフォトリソグラフィー技術が利用されている。これ
らに使用される放射線感応性組成物も改良をかさね高性
能の放射線感応性組成物が種々提案されている(特開昭
59−45439、特開昭60−238829、特開昭
62−136637、特開昭62−153950、特開
昭62−269136、特開平4−136860、特開
平4−136941等)。
【0003】従来、放射線感応性組成物は、放射線感応
性組成物が感度を有する領域の光(これは上記の短波長
の光を含む)の照射による変質を防ぐこと、又内部が視
認できることが好ましいことから、通常褐色のガラス瓶
を収納容器として用いてきた。また、ガラス瓶をそのま
ま収納容器として用いると貯蔵安定性が低下するとさ
れ、貯蔵安定性を保つためには予め二酸化硫黄にて瓶を
熱処理する必要があるとの提案もされている(特開昭5
9−35043)。
【0004】しかしながら、ガラス瓶は不燃物であり、
重く、割れやすいという問題点があり、又、使用済の容
器は放射線感応性組成物が残存しているためそのままで
は廃棄できず、洗浄後廃棄するという手間がかかり、改
善が求められていた。本発明者は、遮光剤を配合した合
成樹脂により成形した着色合成樹脂瓶を使用することを
検討したが、この場合、充填された放射線感応性組成物
の作用により遮光剤が何等かの変化をするためか、放射
線感応性組成物の保存安定性にかえって悪影響を及ぼす
事が分かった。
【0005】一方、近年、上記の如き高性能の放射線感
応性組成物を用いて、より微細なパターンの加工がされ
るようになっている。かかる状況下、放射線感応性組成
物の保存期間中に、この組成物中でわずかな微粒子が発
生すると、かかる放射線感応性組成物を使用してパター
ンを形成した場合、現像により、放射線感応性組成物が
除去された部分に微粒子が残り、解像度が低下する問題
がある。又、放射線感応性組成物の貯蔵期間中に、その
感度が変化(感度が高くなったり、低くなったり)する
ために、安定した線幅の微細加工が出来ない等の問題が
発生し、この解決が強く求められていた。従来放射線感
応性組成物の貯蔵安定性を向上させる方法として、放射
線感応性組成物中に塗布用溶媒として、モノオキシモノ
カルボン酸エステル類を含有させる方法(特開昭62−
123444)やピルビン酸アルキルを含有させる方法
(特開平4−36752)が提案されていた。しかしな
がらこれらいずれの方法も、放射線感応性組成物に他の
化合物を添加するために、その添加に起因した不都合も
あって、十分な解決を得ることが出来なかった。
【0006】一方、半導体素子においては、Si結晶等
にNa,Fe等の金属元素が混入すると電気特性を低下
させ動作の信頼性低下等をきたすことが知られており、
フォトリソグラフィーに使用する放射線感応性組成物中
の金属不純物混入量も低レベルが要求され、例えば16
MDRAMにおいては、50ppb以下の混入量が要求
されており、今後の高集積化に伴い金属不純物混入量は
更に低レベルが要求されると考えられている。
【0007】通常、放射線感応性組成物を充填貯蔵する
のに使用される褐色ガラス瓶はソーダ石灰ガラスが使用
されており、その組成は下記に示すように多量の金属成
分を含有しており、放射線感応性組成物中の金属不純物
混入量の低レベル化に伴い、ガラス瓶より経時的に溶出
する微量の金属成分も無視できないレベルになってきて
いる。
【0008】
【表1】
【0009】前記の二酸化硫黄処理の技術は、瓶表面の
金属成分を可溶化処理し、該処理後水洗浄除去して経時
的に溶出する金属成分を低下させる技術であるが、ガラ
ス瓶中の金属成分は完全に除去できず、抜本的解決とは
なりきれていなかった。ガラス瓶に代わり、樹脂製の瓶
を使用することにより原理的に溶出する金属成分を零に
することが想定されたが、遮光性、内容液の視認性、内
容液の貯蔵安定性等をすべて同時に満足するものがな
く、これらを満足できる樹脂製の瓶が望まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、放射線感
応性組成物の貯蔵期間中に発生する微粒子等により貯蔵
安定性が損われるメカニズムについて種々検討を重ねた
結果、従来実用されて来た褐色のガラス瓶の特定波長の
光の透過性と放射線感応性組成物の貯蔵安定性の間に重
大な関係がある事を見出した。
【0011】図2は、代表的な放射線感応性組成物(ナ
フトキノンジアジドーノボラック型レジスト)の分光感
度を示す。一方、図3は、従来実用されてきた市販の褐
色のガラス瓶の分光透過率を示す。これらの図から明ら
かなように、褐色のガラス瓶は500nm未満の短波長
の光吸収は良く、放射線感応性組成物の分光感度に対し
て一見十分な遮光性を有している様に見える。しかしな
がら褐色のガラス瓶は、500nm以上の光をかなり透
過しており、例えば550nm及び600nmの波長の
光について見れば約30%及び約50%も透過する。
【0012】本発明者の検討によれば、放射線感応性組
成物が分光感度を有していない500〜600nm、特
に約550〜600nmの透過光の低減が、実は高性能
の放射線感応性組成物の貯蔵安定性の向上及び感度の安
定維持に重要であることを見い出し、先に特許出願を行
なった(特願平5−229114号)。
【0013】しかしながら、その後の検討結果におい
て、特に有機溶媒を含有する放射線感応性組成物におい
ては用いる容器の樹脂の種類によっては長時間貯蔵する
ことによりパーティクルの発生がある場合があることが
判明し、最内層の樹脂としてポリオレフィン樹脂を用い
ればパーティクルの発生を回避できることを見出し本発
明に到った。
【0014】本発明のひとつの目的は、軽くて割れにく
い放射線感応性組成物用容器を提供することにある。本
発明の他の目的は、放射線感応性組成物の分光感度領域
に対して十分な遮光性があって、かつ放射線感応性組成
物の感度の変化を起こすことなく、貯蔵安定性が良好
で、しかも内容物を視認することが可能な放射線感応性
組成物用容器を提供することにある。
【0015】本発明のさらに他の目的は、使用後の処理
が簡便な放射線感応性組成物用容器を提供することにあ
る。本発明の更に他の目的は、貯蔵中に容器からの金属
成分の溶出が実質的にない放射線感応性組成物用容器を
提供することにある。更に、本発明は放射線感応性組成
物の貯蔵方法を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者は上述の問題点
を解決するために前記知見をもとに種々検討を重ねた結
果、特定の多層構造の樹脂層から構成された放射線感応
性組成物用容器により上記目的を達成することができる
ことを見出して本発明を完成した。即ち、本発明の要旨
は、多層の樹脂層から構成された容器であって、該樹脂
層の最内層が遮光剤を含有しない樹脂で構成され、該最
内層以外の少なくとも一層が放射線感応性組成物の光感
度に対して遮光性を有する遮光剤を含有する樹脂で構成
されている容器であって、該最内層の樹脂がポリオレフ
ィン樹脂であることを特徴とする放射線感応性組成物用
容器及びその容器に放射線感応性組成物を貯蔵する貯蔵
方法に存する。
【0017】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の容器に収容される放射線感応性組成物は公知の感
放射線性成分などを溶媒に溶解した均一溶液である。感
放射線性成分のタイプによって、ポリ桂皮酸ビニル
系、ポリイソプレン環化ゴム系等の光架橋型の放射線感
応性組成物(例えば有機合成化学協会誌、第42巻第1
1号第979頁に記載)、1,2−キノンジアジド化
合物とアルカリ可溶性樹脂を有機溶媒に溶解してなる放
射線感応性組成物(例えば有機合成化学協会誌、第42
巻第11号第979頁、特開昭62−136637、特
開昭62−153950等に記載)及び、光照射によ
り発生する酸又は塩基の作用により重合又は解重合する
ことにより放射線感応性組成物としての性能を発現す
る、いわゆる化学増幅型放射線感応性組成物(例えば特
開昭59−45439、特開平4−136860、特開
平4−136941等に記載)等が挙げられる。
【0018】又、水溶媒に溶解した放射線感応性組成
物としては特開昭60−238829、特開昭62−2
69136等の水溶性感放射線性化合物を主成分とした
放射線感応性組成物があげられる。また、これらの放射
線感応性組成物は生成する画像と露光部分との関係によ
りネガ型、ポジ型の二種の放射線感応性組成物に分類す
ることができるが、本発明は基本的に双方の放射線感応
性組成物に共通に適用できる。
【0019】上記の放射線感応性組成物としては、ポ
リビニルアルコールと桂皮酸クロリドとより製造される
ポリ桂皮酸ビニル系樹脂、1,4−シス−ポリイソプレ
ンを主成分とする環化ゴム系樹脂等を有機溶媒に溶解し
たものが挙げられる。また、必要に応じ4,4′−ジア
ジドカルコン、2,6−ビス(4′−アジドベンジリデ
ン)シクロヘキサノン等の光架橋剤を添加することもあ
る。
【0020】上記の放射線感応性組成物に用いる1,
2−キノンジアジド化合物としては、2,3,4−トリ
ヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4′−テトラ
ヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テト
ラヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,3,4,4′
−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,3,
4,5′−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,
2′,3,4,6′−ペンタヒドロキシベンゾフェノン
等のポリヒドロキシベンゾフェノン類、没食子酸エチル
等のポリヒドロキシ安息香酸エステル類、フェノール類
とアルデヒド類及び/又はケトン類より製造されるビス
フェノールAのようなポリフェノール類又はノボラック
樹脂類等のフェノール性の水酸基を有する化合物の1,
2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、
1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステ
ル又は1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸
エステル等が挙げられる。
【0021】また、上記の放射線感応性組成物に用い
るアルカリ可溶性樹脂とは、フェノール、o−、m−、
又はp−クレゾール、o−、m−、又はp−エチルフェ
ノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノー
ル、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、レ
ゾルシノール、カテコール、ピロガロール等のフェノー
ル類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオ
ンアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類及び
/又はアセトン等のケトン類とを重縮合させたノボラッ
ク樹脂類、又はアクリル酸誘導体、桂皮酸誘導体、スチ
レン誘導体、マレイン酸誘導体等をモノマーとしこれら
を重合させたポリマー類等が挙げられる。
【0022】上記の放射線感応性組成物としては例え
ば、ポリ(p−t−ブトキシカルボニルオキシスチレ
ン)等の酸に対して不安定な基を有する樹脂とトリフェ
ニルスルホニウム・ヘキサフルオロアルセネート等の光
照射により酸を発生する化合物の組み合わせからなり、
光照射部が現像液に可溶化、又は不溶化する放射線感応
性組成物(特開昭59−45439)等が挙げられる。
【0023】また、上記の放射線感応性組成物の別の
例としては上記と同様のフェノール類とアルデヒド類と
を重縮合させたノボラック樹脂類又はポリビニルフェノ
ール類と、アルコキシメチル化尿素、ハロゲン化メチル
トリアジン類、ハロゲン化炭化水素類、ハロゲン化オキ
サジアゾール類等の光照射により酸を発生する化合物の
組み合わせからなり、光照射部が現像液に不溶化する放
射線感応性組成物(特開平4−136860、特開平4
−136941)等が挙げられる。
【0024】また、上記〜の放射線感応性組成物に
用いる有機溶媒は例えば、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素類、酢酸エチル等の酢酸エステル類、エチル
セロソルブ等のモノ又はジエチレングリコールのモノ又
はジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル等のモノ又はジプロピレングリコールのモ
ノ又はジアルキルエーテル類、エチルセロソルブアセテ
ート等のアルキルセロソルブアセテート類、炭酸エチレ
ン、炭酸ジエチル等の炭酸エステル類、γ−ブチロラク
トン等のラクトン類、メチルエチルケトン、2−ヘプタ
ノン、シクロペンタノン等のケトン類、乳酸エチル、3
−メトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸エチル等の
ヒドロキシ、アルコキシ又はオキシアルキルカルボン酸
アルキル類等が挙げられる。
【0025】これらの溶媒は樹脂、感放射線剤等の溶解
性、放射線感応性組成物の安定性等を考慮し適宜選択さ
れる。一方、上記の放射線感応性組成物の例として
は、ナフトキノンジアジドスルホン酸ナトリウム等の放
射線感応性化合物、及びポリビニ−ルピロリドン等の水
溶性高分子化合物を水、又は水性溶媒に溶解したものが
あげられる。
【0026】また、これらの放射線感応性組成物には必
要に応じ、塗布性改良のための界面活性剤、ハレーショ
ンを防止するための吸光剤、感度向上のための増感剤等
を添加することもできる。本発明は、上述の如き放射線
感応性組成物を収容する容器及び放射線感応性組成物の
貯蔵方法に係るが、以下、図1に基づいて本発明を説明
する。図1は本発明の実施態様の一例を示すが、1が遮
光層、2が最内層である。本発明では、容器を構成する
樹脂層がこのような内層側と外層側の少なくとも二層か
らなることを必須とするものであり、かつ、最内層に用
いる樹脂は遮光剤を含有しないことを必須とするもので
ある。最内層に用いる樹脂に遮光剤を添加した容器で
は、理由は定かではないが、貯蔵安定性を低下させ、好
ましくない場合がある。
【0027】更に、本発明の放射線感応組成物用容器の
最内層に用いる樹脂としては、ポリオレフィン樹脂を用
いることを必須とするものである。ここで、ポリオレフ
ィン樹脂とは、オレフィン類の単独重合体又はこれと他
のモノマーとの共重合体であり、置換基としてフッ素原
子等のハロゲン原子等を含んでいてもよい。具体的には
エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、
メチルブテン、メチルペンテン、四弗化エチレン、六弗
化プロピレン、ペルフルオロアルキルビニルエーテルか
ら選ばれた少なくとも一種類のモノマーをモノマー成分
として含むポリオレフィン樹脂である。
【0028】なかでもフッ素原子で置換されていてもよ
いオレフィン類の単独重合体又はこれと他のモノマーと
の共重合体が好ましく、具体的にはポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリメチルブテン、ポリメチルペンテン、
ポリ四弗化エチレン、四弗化エチレン−ペルフルオロア
ルキルビニルエーテル共重合樹脂、四弗化エチレン−六
弗化プロピレン共重合樹脂、四弗化エチレン−エチレン
共重合樹脂等があげられる。
【0029】又、該樹脂の光透過率が600〜800n
mの範囲の光の最大光透過率が樹脂厚さ0.5mmにお
いて5%以上であるポリオレフィン樹脂が、内容物の視
認の面で特に好ましい。この最大光透過率としては好ま
しくは10%以上であり、更に好ましくは20%以上で
あることが好ましい。具体例としてはポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリメチルブテン、ポリメチルペンテ
ン、四弗化エチレン−ペルフルホロアルキルビニルエー
テル共重合樹脂、四弗化エチレン−エチレン共重合樹
脂、四弗化エチレン−六弗化プロピレン共重合樹脂等が
あげられる。
【0030】又、市販品としては、日本ゼオン(株)社
製のZEONEX280等の透明性ポリオレフィン樹脂
があげられる。最内層としてポリエチレンテレフタレー
ト樹脂、ポリカーボネート樹脂等を用いた容器では有機
溶媒含有放射線感応性組成物を貯蔵すると、経時的にパ
ーティクルが発生することがあり好ましくない。従っ
て、放射線感応性組成物が有機溶媒含有放射線感応性組
成物である場合、特に有効である。
【0031】ポリエチレンとしては、通常ブロー成形に
用いられるポリエチレンが用いられるが、密度0.94
5〜0.971g/cm3 のものが好ましく、詳しくは
メルトインデックスが0.1〜0.7のポリエチレンの
場合には0.948〜0.958g/cm3 のものが好
ましい。数平均分子量は3.5×103 〜1.6×10
4 、好ましくは5×103 〜1.0×104 のものが好
適である。また、Z平均分子量/重量平均分子量の値が
4〜8、好ましくは5〜7のものが好適である。
【0032】本発明の多層の樹脂層から構成された容器
を製造する方法は特に限定されないが、積層部の透光
性、放射線感応性組成物に用いられる溶媒に対する耐
性、成形強度等の点から樹脂のブロー成形法により製造
するのが好ましい。特に図1に示す最も簡便で好ましい
実施態様の場合は、通常、公知のダブルブロー成形法に
より製造することができて好ましい。また、本発明の容
器の形状も任意のものでよいが、通常、図1に示すよう
な、上部にネジ状又はキャップ状の排出口を有するボト
ル型のものが好ましい。一方、容器に対する蓋も通常、
遮光剤を含む合成樹脂で成形されたものが望ましい。な
お、容器の内容量は通常、0.2〜20リットル程度で
ある。
【0033】以下、本発明の容器をブロー成形法で製造
した場合について詳細に説明する。最内層2の樹脂とし
ては、上述の如きポリオレフィン樹脂を用いるが、該樹
脂には、遮光剤はもちろん、溶媒により溶出する恐れの
ある金属化合物などは添加しないことが大切である。
【0034】一方、遮光層に用いる樹脂は、最内層2と
同じ樹脂を使用してもよいが密度、分子量等異なったも
のを使用してもよいし、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリメチルメタクリレート等を用いてもよい。ポリ
エチレンテレフタレート樹脂は透明性の良好な樹脂であ
り、有効である。遮光層は通常、1層でよいが、必要に
応じて、複数層としてもよい。遮光層に用いる遮光剤と
しては、放射線感応性組成物の光感度に対して遮光性を
有する物質であれば、いずれの物質も使用出来る。本発
明の容器に於いて、放射線感応性組成物の光感度に対し
て遮光性を有するとは、放射線感応性組成物が吸収を有
する波長領域に吸収を有し、該波長域に於ける光の透過
率がほぼ0であることをいう。遮光剤としては、特に6
00nm以下の光に対して優れた遮光性を有するものが
好ましい。前述の如く、従来の放射線感応性組成物用瓶
に於いては500nm未満の光を遮光するものの500
nm以上の光を最大50%近く透過し、この場合、放射
線感応性組成物の貯蔵安定性が不十分である。また、内
液の視認性の点から、選ばれる遮光剤としては、600
nm以下の波長の光を、600nmを超える波長の光に
対して相対的により多く吸収する特性を有するものであ
ることが推奨される。600nm以下の波長の光を、6
00nmを超える波長の光に対して相対的により吸収す
るとは、150nm〜600nmの波長に於ける最大透
過率(T1 )と、600nmを超え800nm迄の波長
に於ける最大透過率(T2 )との関係がT1 <T2 なる
関係を示すことを意味する。本発明に用いる遮光剤は、
上記特性を得るために、従来周知の無機系顔料、有機系
顔料及び紫外線吸収剤等の中から1種もしくは複数種が
選択、使用される。
【0035】上記無機系顔料としては、樹脂中に混入出
来る遮光性のある顔料はいずれも使用し得るが例えば、
カドミウムレッド(C.I.R−108)、モリブデン
赤、モリブデンオレンジ(C.I.R−104)、カド
ミウムイエロー(C.I.Y−37)、カーボンブラッ
ク、チタンホワイト等がある。また、上記有機系顔料と
しては、樹脂中に混入出来る遮光性のある顔料はいずれ
も使用し得るが、例えば、アントラキノン系顔料、ペリ
レン系顔料、キナクリドン系顔料、縮合アゾ系顔料、ジ
アリリド系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、アゾレー
キ系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、イソ
インドリン系顔料、メチル系顔料等がある。また、紫外
線吸収剤としては、樹脂中に混入出来る紫外線吸収剤
は、いずれでも使用し得るが、例えばo−オキシベンゾ
フェノン誘導体、2,2′−ジオキシベンゾフェノン誘
導体、サリチル酸エステル、ベンゾトリアゾール誘導
体、レゾルシン誘導体等がある。
【0036】本発明では、上記遮光剤の中でも1種もし
くは複数種の組合せにより、600nm以下の波長の光
を、600nmを超える波長の光に対して、相対的によ
り多く吸収する特性を有するものが好ましい。この様な
組合せとしては、例えば赤色系乃至橙色系の顔料を必須
とし、必要に応じてこれらに紫外線吸収剤や黄色系顔料
及びその他の顔料を併用することが挙げられる。図4に
代表的な赤色系顔料(アントラキノンレッド)の分光反
射特性を示す。
【0037】図4にて本発明を説明すると、図4に示し
たアントラキノンレッドは、600nm以下の波長で非
常に低い反射率を示し、600nmを超える波長で非常
に高い反射率を示す特性を有している。換言すればこの
赤色顔料は、600nm以下の波長の光を非常によく吸
収し、600nmを超える波長の光はあまり吸収をしな
い。よってこの赤色顔料はそれのみにて600nm以下
の波長の光を、600nmを超える波長の光に対して、
相対的により吸収する特性を有するものであり、特にそ
の差異が極めて大きい。よって、この種の特性を有する
顔料は、本発明の遮光剤として特に有用である。
【0038】上記赤色系乃至橙色系の顔料としては、具
体的には例えばカドミウムレッド、モリブデン赤、モリ
ブデンオレンジ等の無機系顔料及びアントラキノン系顔
料のアントラキノンレッド(C.I.R−177)、ペ
リノン系顔料のペリレンレッド(C.I.R−17
8)、ペリレンスカーレット(C.I.R−149)、
キナクリドン系顔料のPVファストピンク(C.I.R
−122)、縮合アゾ系顔料のクロモフタルスカーレッ
トRN(C.I.R−166)、クロモフタルレッドG
(C.I.R−220)、クロモフタルレッドBRN
(C.I.R−144)、クロモフタルレッドBG
(C.I.R−248)、クロモフタルレッド2B
(C.I.R−221)、クロモフタルオレンジ4R
(C.I.O−31)、クロモフタルオレンジ(C.
I.O−64)、ジアリリド系顔料のピラゾロレッド
(C.I.R−38)、ジアリリドオレンジ(C.I.
O−13,C.I.O−34)、ベンゾイミダゾロン系
顔料のノバパームレッドHFT(C.I.R−17
5)、PVカーミンHF3C(C.I.R−176)、
PVカーミンHF4C(C.I.R−185)、PVレ
ッドHF2B(C.I.R−208)、アゾレーキ系顔
料のレーキレッドC(C.I.R−53)、ペリノン系
顔料のペリノンオレンジ(C.I.O−43)、イソイ
ンドリノン系顔料のクロモフタルオレンジ2G(C.
I.O−61)等の有機系顔料が挙げられる。
【0039】なお、前記黄色系顔料としては、例えばカ
ドミウムイエロー(C.I.Y−37)等の無機顔料及
びキノフタロン系顔料のパリオトールイエロー(C.
I.Y−138)、アントラキノン系顔料のフィレスタ
イエローRN(C.I.Y−147)、イソインドリノ
ン系顔料のイルガジンイエロー(C.I.Y−109,
C.I.Y−110)、縮合アゾ系顔料のクロモフタル
イエロー(C.I.Y−93〜95)、ジアリリド系顔
料のジアリリドイエロー(C.I.Y−14)、ベンズ
イミダゾロン系顔料のPVファストイエロー(C.I.
Y−180)等の有機系顔料が挙げられる。
【0040】上記遮光剤を練り込んだ樹脂を用いて層を
形成した場合、放射線感応性組成物の光感度に対する遮
光性と、600nm以上の波長に対する透光性の点から
有機系顔料が好ましく、特に上記の如きアントラキノン
系顔料が好ましい。また、有機系顔料と紫外線吸収剤を
組合せた遮光剤を採用するのが、本発明の効果上特に推
奨される。
【0041】本発明の好ましい態様としては、前記T1
<T2 なる関係を有する遮光剤を用いるか、又は遮光剤
を含む樹脂層としてT1 <T2 なる関係を有することで
あるが、特に遮光剤の種類、量及び樹脂の種類、樹脂層
の厚み等を適宜選定し、遮光剤として、又は遮光剤を含
む樹脂層として、それぞれT2 がT1 の2倍以上、好ま
しくは5倍以上とするのがより好ましい。なお、前記T
1 及びT2 は市販の分光光度計を用いて測定した値が採
用される。
【0042】遮光剤の使用量は通常、樹脂に対して0.
01〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%で
ある。また、本発明の容器としては、遮光剤を含有する
樹脂からなる層が600nm以下の波長の光をほぼ吸収
し、600nmを超える波長の光の一部を透過するのが
好ましい。より具体的には、遮光剤を含有する樹脂から
なる層の、500nm以下の波長の光に対する透過率が
1%以下であり、かつ該層のT2 が該層のT1の2倍以
上、更に好ましくは5倍以上であるのが好ましい。ま
た、例えば、図5に示すように、遮光剤を含有する樹脂
からなる層の、570nm以下の波長の光に対する透過
率が1%以下であり、かつ該層のT2 が該層のT1 の2
倍以上、更に好ましくは5倍以上であるのが好ましい。
遮光剤を含有する樹脂層のT2 は3%以上が好ましく、
5%以上がより好ましい。
【0043】更に、本発明においては、遮光剤が、60
0nm以下の波長の光を600nmを超える波長の光に
対して相対的に、より多く吸収する特性を有するもので
あり、多層の樹脂層が600nm以下の波長の光をほぼ
吸収し、600nmを超える波長の光の一部を透過する
容器も好ましい。かかる容器を採用することにより、特
に放射線感応性組成物の貯蔵安定性を維持しつつ、内容
物の有無を目視確認する上で特に有利である。
【0044】本発明の貯蔵方法は、上述の如き本発明放
射線感応性組成物用容器に放射線感応性組成物を収容
し、貯蔵するもので、貯蔵の条件は特に限定されないが
通常室温以下の温度で貯蔵される。上述の如き本発明の
放射線感応性組成物用容器に放射線感応性組成物を収容
した場合には、貯蔵後の放射線感応性組成物の感度変化
等が少なく、貯蔵安定性に優れているので、高解像度の
放射線感応性組成物を提供する上で極めて有利である。
【0045】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はその要旨を越えないかぎり、以下の実
施例により何ら制限を受けるものではない。なお、以下
の実施例において、放射線感応性組成物を取り扱う場
合、特に説明がない場合はすべて500nm以下の光を
遮光した蛍光灯を用いた(いわゆるイエロールーム)ク
ラス100のクリーンルーム内にて行った。
【0046】調製例1 クレゾール系ノボラック樹脂(Mw=6,500)3k
g及び、2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフ
ェノンと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン
酸クロリドより合成した感光剤1kgをエチルセロソル
ブアセテート10kgに溶解した。このものを孔径0.
2μmのメンブレンフィルターにて濾過し、放射線感応
性組成物を調製した(放射線感応性組成物−A)。
【0047】調製例2 ポリ(p−ヒドロキシスチレン)のt−ブトキシカルボ
ニル化変成物(Mw=10,000)2kg及びトリフ
ェニルスルホニウム・ヘキサフルオロアルセネート0.
4kgをジエチレングリコールジメチルエーテル8kg
に溶解した。このものを孔径0.2μmのメンブレンフ
ィルターにて濾過し、放射線感応性組成物を調製した
(放射線感応性組成物−B)。
【0048】調製例3 クレゾール系ノボラック樹脂(Mw3500)14.4
g及び、m−クレゾール及びアセトアルデヒドの重縮合
物(Mw1000)と1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホン酸クロリドより合成した感光剤7.34g
を3−メトキシプロピオン酸メチル390gに溶解し
た。このものを孔径0.2μmのメンブレンフィルター
にて濾過し放射線感応性組成物を調製した(放射線感応
性組成物−C)
【0049】調製例4 1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸ナトリ
ウム2.1g、プルラン1.8g、ポリビニールピロリ
ドン1.2gを水300mlに溶解し孔径0.2μmの
メンブレンフィルターにて濾過し放射線感応性組成物を
調製した(放射線感応性組成物−D)
【0050】容器製造例1 内層樹脂として密度0.963g/cm3 、数平均分子
量8.0×103 、Z平均分子量/重量平均分子量が
6.0、メルトインデックス0.35g/10分の高密
度ポリエチレン(三菱化成(株)製、商品名ノバテック
(登録商標))を用い、外層樹脂としてポリエチレンテ
レフタレート樹脂(日本ユニペット(株)社製、ユニペ
ット)にアントラキノン系有機顔料(チバガイギー社
製、商品名Cromophtal Red A3B)を
0.3重量%及び紫外線吸収剤(チバガイギー社製、商
品名 TINUVIN327)を0.4重量%混入した
樹脂を用い、2層押出ダイよりパリソンを押出し、図1
に示したと同様の構造の容量0.2リットルの容器を吹
込成形した(容器−A)。なお、図4に上記アントラキ
ノン系有機顔料の分光反射特性を示す。
【0051】最内層に用いた高密度ポリエチレンの60
0〜800nmの範囲の光の最大光透過率は該高密度ポ
リエチレン厚さ0.5mmにおいて10%であった。上
記遮光剤を含有する樹脂層の分光透過率を図5に示す。
なお、本発明での分光透過率は空気の透過率を100%
とした時の相対値である。図5からも明らかなように、
本発明の遮光剤を含有する樹脂層は600nm以下の波
長に対してほぼ零の透過率を示し、600nm以上の光
に対して良好な透過率を有する。
【0052】容器製造例2 容器製造例1において、内層樹脂として高密度ポリエチ
レンのかわりに、ポリプロピレン(三菱化成(株)製、
商品名三菱ポリプロ4100B、メルトインデックス
0.8g/10min)を用い、外層樹脂にアントラキ
ノン系有機顔料(チバガイギー社製、商品名 Crom
ophtal Red A3B)0.9重量%及び紫外
線吸収剤(チバガイギー社製、商品名 TINUVIN
327)0.5重量%を混入した樹脂を用いた以外は同
様にして容器を吹込成形した(容器−B)。図6に容器
−Bの胴部の分光透過率を示す。最内層に用いたポリプ
ロピレンの600〜800nmの範囲においての最大光
透過率は、該ポリプロピレン厚さ0.5mmにおいて7
0%以上と良好であった。
【0053】容器製造例3 容器製造例1において、外層樹脂の添加剤としてアント
ラキノン系有機顔料のかわりに、モリブデン赤を0.3
重量%及び製造例2と同じ紫外線吸収剤TINUVIN
327を0.4重量%混入した樹脂を用いた以外は同様
にして、容器を吹込成形した(容器−C)。
【0054】容器製造例4 容器製造例3において、内層樹脂としても外層樹脂と同
様のモリブデン赤及び紫外線吸収剤TINUVIN32
7を混入した樹脂を用い容器を吹込成形した(容器−
D)。
【0055】容器製造例5 容器製造例1において、内層樹脂として容器製造例2と
同様のポリプロピレンを用い、また、外層樹脂に、ダイ
アレジン(登録商標)Yellow L3G(メチン系
顔料)、ダイアレジン(登録商標)Orange HS
(ペリノン系顔料)(各々三菱化成(株)製)を各々
0.06重量%及び紫外線吸収剤TINUVIN327
を0.4重量%混入した樹脂を用いた以外は同様にして
容器を吹込成形した(容器−E)。
【0056】容器製造例6 容器製造例5において、内層樹脂に外層樹脂と同様の顔
料及び紫外線吸収剤を混入した樹脂を用い容器を吹込成
形した(容器−F)。
【0057】容器製造例7 容器製造例1において、内層樹脂として高密度ポリエチ
レンのかわりに、ポリメチルペンテン(三井石油化学
(株)製、商品名 TPX)を用い、外層樹脂に添加す
る遮光剤の添加量をアントラキノン系有機顔料を1.2
重量%、紫外線吸収剤を0.7重量%に夫々増量した以
外は同様にして容器を吹込成形した(容器−G)。最内
層に用いたポリメチルペンテンの600〜800nmの
範囲の光の最大光透過率は、該ポリメチルペンテンの厚
さ0.5mmにおいて80%以上と良好であった。
【0058】容器製造例8 容器製造例7において、内層樹脂としてポリメチルペン
テンのかわりに遮光剤を添加しないポリエチレンテレフ
タレート樹脂を用い容器を吹込成形した(容器−H)。
【0059】容器製造例9 容器製造例2において、外層樹脂としても内層樹脂と同
じポリプロピレンを用い、外層樹脂にアントラキノン系
有機顔料(チバガイギー社製、商品名 Cromoph
tal Red A3B)を0.8重量%、及び紫外線
吸収剤(チバガイギー社製、商品名 TINUVIN3
27)を0.3重量%を混入した以外は同様にして容器
を吹込成形した(容器−I)
【0060】実施例1 上記容器−Aを純水にて洗浄、乾燥した後、上記放射線
感応性組成物−Aを約0.15リットル充填した。充填
容器は清浄なポリエチレン製内蓋を有するキャップにて
密栓し、温度23℃のクラス100のクリーンルーム内
の暗所に3ケ月間貯蔵した。貯蔵期間経過後の放射線感
応性組成物をシリコンウェハーにスピンコーターで塗布
し95℃で60秒間ホットプレート上でプリベークし、
約1.0μm厚の放射線感応性組成物塗布膜を形成させ
た。
【0061】この放射線感応性組成物塗布膜に436n
mの紫外線を照射し、テトラメチルアンモニウムヒドロ
キシド水溶液にて現像し、放射線感応性組成物塗布膜が
完全に基板まで現像除去されるのに必要な最低露光量
(Eth)を測定した。その結果は67mJ/cm2
あり、貯蔵前の放射線感応性組成物−AのEthは同様
に測定して67mJ/cm2 であったので極めて良好な
貯蔵安定性が得られた。上記容器−Aに放射線感応性組
成物を入れた時の液面位置の確認を目視にて行ったとこ
ろ、十分に確認することができた。
【0062】実施例2及び比較例1 実施例2として、実施例1における保存状態を、暗所か
ら白色蛍光灯の照明下の強制劣化条件に変えた他は、同
様の条件で貯蔵し最低露光量(Eth)を測定した。ま
た比較例1として、市販の1リットル褐色ガラス瓶を純
水にて洗浄、乾燥した後、上記放射線感応性組成物−A
を充填し、実施例2と同一条件下にて貯蔵したものにつ
いても最低露光量(Eth)を測定した。これらのEt
hは各々65mJ/cm2 および59mJ/cm2 であ
った。本願発明の容器を用いた放射線感応性組成物の感
度はわずかしか変化しなかったが、従来の褐色ガラス瓶
では大きく変化した。なお、比較例1で使用した市販の
1リットル褐色ガラス瓶の光の透過率は図3の通りであ
った。
【0063】実施例3及び4 実施例1及び実施例2において容器−Aのかわりに容器
−Bを用いた以外は同様にして最低露光量(Eth)を
測定したところ、各々67mJ/cm2 (実施例3)及
び65mJ/cm2 (実施例4)であった。なお、容器
−Bの胴部分光透過率は、図6に示す如く、570nm
以下は1%以下、600nmにて8%、700nm以上
は60%以上であり、瓶内の放射線感応性組成物液面位
置視認性は実施例1の場合よりも良好であった。
【0064】実施例5及び比較例2 上記容器−C及び容器−Dを純水にて洗浄、乾燥した
後、上記放射線感応性組成物−Bを約0.15リットル
充填した。充填容器は清浄なポリエチレン製内蓋を有す
るキャップにて密栓し、温度23℃のクラス100のク
リーンルーム内の暗所に3ケ月間貯蔵した。貯蔵期間経
過後の放射線感応性組成物をシリコンウェハーにスピン
コーターで塗布し100℃で60秒間ホットプレート上
でプリベークし、約0.6μm厚の放射線感応性組成物
塗布膜を形成させた。
【0065】この放射線感応性組成物塗布膜に248n
mの紫外線を照射し、更に、90℃で30秒間ホットプ
レート上で露光後ベークし、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド水溶液にて現像し、放射線感応性組成物塗
布膜が完全に基板まで現像除去されるのに必要な最低露
光量(Eth)を測定した。結果を表−1に示す。な
お、貯蔵前の放射線感応性組成物−BのEthは同様に
測定し15mJ/cm2であった。表−1より明らかな
様に本発明の容器に入れた放射線感応性組成物の感度は
変化しなかったが、内層に遮光剤を入れた場合は、感度
が変化した。
【0066】
【表2】
【0067】実施例6及び比較例3 上記容器−E及び容器−Fを純水にて洗浄、乾燥した
後、上記放射線感応性組成物−Aを約0.15リットル
充填した。充填容器は清浄なポリエチレン製内蓋を有す
るキャップにて密栓し、温度23℃のクラス100のク
リーンルーム内の暗所に3ケ月間貯蔵した。貯蔵期間経
過後の放射線感応性組成物をシリコンウェハーにスピン
コーターで塗布し95℃で60秒間ホットプレート上で
プリベークし、約1.0μm厚の放射線感応性組成物塗
布膜を形成させた。
【0068】この放射線感応性組成物塗布膜に436n
mの紫外線を照射し、テトラメチルアンモニウムヒドロ
キシド水溶液にて現像し、実施例2と同様にEthを測
定した。結果を表−2に示す。なお、貯蔵前の放射線感
応性組成物−AのEthは同様に測定し67mJ/cm
2 であった。この表より明らかに本発明の容器に入れた
放射線感応性組成物の感度は全く変化しなかった。
【0069】
【表3】
【0070】実施例7及び比較例4 実施例1と同様にし、放射線感応性組成物−Cを用い、
充填容器として容器−G及び容器−Hを用いた以外実施
例1と同様にして放射線感応性組成物を充填、貯蔵し
た。貯蔵経過後の放射線感応性組成物を5インチのシリ
コンウェハーにスピンコーターにて塗布し95℃で60
秒間ホットプレート上でプリベークし、約1μm厚の放
射線感応性組成物塗布膜を形成させた。
【0071】この塗布膜中のパーティクル数を日立電子
エンジニアリング(株)社製のレーザー表面検査装置に
て測定した。容器−Gに保存した放射線感応性組成物で
はパーティクル数が5個であったのに対し、容器−Hに
保存した放射線感応性組成物ではパーティクル数が10
00個以上と多く測定された。又、この時の容器Hは一
部が失透し、放射線感応性組成物の液面位置が判別出来
なくなった。
【0072】実施例8及び参考例1 放射線感応性組成物−Dを用い、充填容器として容器−
G及び容器−Hを用いた以外実施例7及び比較例4と同
様にして放射線感応性組成物を充填貯蔵し、貯蔵後の塗
布膜中のパーティクルの数を測定した。容器−G、容器
−Hに貯蔵した双方ともパーティクル数は各々4個、6
個と少なかった。
【0073】実施例9 充填用容器として容器−Iを用いた以外は実施例1と同
様に実験を行った。貯蔵前の感度は67mJ/cm2
3ケ月間貯蔵後の感度は67mJ/cm2 と良好な貯蔵
安定性が認められた。
【0074】
【発明の効果】本発明の放射線感応性組成物用容器は、
これに放射線感応性組成物を収容した場合に、貯蔵後の
放射線感応性組成物の感度変化等が少なく貯蔵安定性に
優れているので、高解像度の放射線感応性組成物を提供
する上で極めて有用である。また、本発明の容器は軽量
で廃棄する場合にもそのまま焼却処理でき、産業上利す
るところ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の容器の一例を示す概略断面図である。
【図2】放射線感応性組成物(ナフトキノンジアジド−
ノボラック樹脂系放射線感応性組成物の分光感度の一例
を示す図である。
【図3】従来実用されてきた褐色のガラス瓶の分光透過
率を示す図である。
【図4】代表的な遮光剤であるアントラキノンレッドの
分光反射率を示す図である。
【図5】本発明の容器の遮光剤を含む樹脂層の分光透過
率の一例を示す図である。
【図6】本発明の容器の胴部分光透過率の一例を示す図
である。
【符号の説明】
1 遮光層 2 最内層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層の樹脂層から構成された容器であっ
    て、該樹脂層の最内層が遮光剤を含有しない樹脂で構成
    され、該最内層以外の少なくとも一層が放射線感応性組
    成物の光感度に対して遮光性を有する遮光剤を含有する
    樹脂で構成されている容器であって、該最内層の樹脂が
    ポリオレフィン樹脂であることを特徴とする放射線感応
    性組成物用容器。
  2. 【請求項2】 放射線感応性組成物が有機溶媒含有放射
    線感応性組成物であることを特徴とする請求項1に記載
    の放射線感応性組成物用容器。
  3. 【請求項3】 遮光剤が、600nm以下の波長の光を
    600nmを超える波長の光に対して相対的により多く
    吸収する特性を有するものであることを特徴とする請求
    項1に記載の放射線感応性組成物用容器。
  4. 【請求項4】 多層の樹脂層が600nm以下の波長の
    光をほぼ吸収し、600nmを超える波長の光の一部を
    透過することを特徴とする請求項3に記載の放射線感応
    性組成物用容器。
  5. 【請求項5】 遮光剤を含有する樹脂から成る層の、5
    00nm以下の波長の光に対する透過率が1%以下であ
    り、かつ、該層の600nmを超え800nm迄の波長
    に於ける最大透過率が、150nm以上600nm以下
    の波長に於ける最大透過率の2倍以上であることを特徴
    とする請求項1に記載の放射線感応性組成物用容器。
  6. 【請求項6】 最内層の樹脂がエチレン、プロピレン、
    ブテン、ペンテン、ヘキセン、メチルブテン、メチルペ
    ンテン、四弗化エチレン、六弗化プロピレン、ペルフル
    オロアルキルビニルエーテルから選ばれた少なくとも一
    種類のモノマーをモノマー成分として含むポリオレフィ
    ン樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項5の
    いずれかに記載の放射線感応性組成物用容器。
  7. 【請求項7】 最内層の樹脂が、600〜800nmの
    範囲の光の最大光透過率が樹脂厚さ0.5mmにおいて
    5%以上であるポリオレフィン樹脂であることを特徴と
    する請求項1から請求項6のいずれかに記載の放射線感
    応性組成物用容器。
  8. 【請求項8】 放射線感応性組成物を請求項1から7の
    いずれかに記載の容器に貯蔵することを特徴とする放射
    線感応性組成物の貯蔵方法。
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Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020082242A (ko) * 2001-04-19 2002-10-31 케미타운 주식회사 고순도 약품보존용 차광성 플라스틱 용기
WO2013125515A1 (ja) * 2012-02-22 2013-08-29 キョーラク株式会社 遮光容器
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